JP2722804B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP2722804B2
JP2722804B2 JP2264229A JP26422990A JP2722804B2 JP 2722804 B2 JP2722804 B2 JP 2722804B2 JP 2264229 A JP2264229 A JP 2264229A JP 26422990 A JP26422990 A JP 26422990A JP 2722804 B2 JP2722804 B2 JP 2722804B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、特にニュートラル位置からリバース又は
ドライブ位置への変速を最適に実施することができる自
動変速機の変速制御装置に関する。
(従来の技術) 車両用自動変速機は、エンジンからの回転力が入力さ
れる入力軸と、駆動輪側に駆動力を出力する出力軸と、
これら入力軸と出力軸との間に配設された回転ドラムや
ギア等の回転要素と、回転要素と協動して、その回転要
素の回転を制御するクラッチやブレーキ等の摩擦係合要
素とを備えて構成されている。ここで、摩擦係合要素
は、具体的には液圧作動型のもので、摩擦係合要素は、
サレクタレバーからの変速指令又は車両の運転状態に応
じた変速指令に基づき、作動圧の供給を受けて作動さ
れ、入力軸と出力軸との間の回転要素を適切に選択し
て、所望の変速を手動又は自動でもって実施できるよう
になっている。
例えば、上述した自動変速機に於いて、そのセレクタ
レバーがニュートラル位置からリバース位置に切り換え
られたときには、摩擦係合要素のうち、そのフロントク
ラッチ及びロー/リバースブレーキ(L/Rブレーキ)が
ともに作動され、そして、L/Rブレーキに供給される作
動油の圧力、即ち、L/R供給圧が予め設定されているデ
ューティ制御パターンに従って制御されることで、その
変速の応答性を改善し、且つ、変速ショックを低減する
ようになっている。
L/RブレーキのL/R供給圧は、具体的には、デューティ
制御される圧力制御電磁バルブにより、ロー/リバース
コントロールバルブを介して制御されるものとなってい
る。
また、デューティ制御パターンに関しては、変速指令
から摩擦係合要素、つまり、L/Rブレーキの作動上の遊
びを解消するまでの準備デューティ制御パターンと、こ
の準備デューティ制御パターンに続き実際にL/Rブレー
キが作動される係合デューティ制御パターンとに大きく
分けて考えることができ、各デューティ制御パターンで
は、時間の経過に従い圧力制御電磁バルブのデューティ
率が適切に規定されている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、L/RブレーキへのL/R供給圧を圧力制御電磁
バルブのデューティ制御パターンに従って制御するにあ
たり、このデューティ制御パターンは一義的に設定され
たものであり、また、圧力制御電磁バルブに対するデュ
ーティ率と上記L/R供給圧との関係は、個々の自動変速
機毎に、そのばらつきが大きなものである。それ故、デ
ューティ制御パターンに従って制御されるとき、その準
備デューティ制御パターンが完了しても、その時点で、
L/Rブレーキの遊びが十分に解消されていない場合や、
逆にL/Rブレーキが既に実際に作動してしまっている場
合がある。このため、この後に、係合デューティ制御パ
ターンに従ってL/R供給圧が制御されても、この係合デ
ューティ制御パターンの開始時点から変速が開始される
までに要する変速開始時間にばらつきが生じてしまい、
その変速の応答性を安定させることが困難であった。
この発明は、上述した事情に基づいてなされたもの
で、その目的とするところは、変速の応答性を安定化さ
せることができる自動変速機の変速制御装置を提供する
ことにある。
(課題を解決するための手段) この発明の自動変速機の変速制御装置は、自動変速機
の入力軸の回転数を検出する入力回転数検出手段と、所
定の変速段への変速を指示する変速指示手段と、その摩
擦係合要素に液圧を供給し、摩擦係合要素の係合作動を
制御する液圧制御手段とを備えており、この液圧制御手
段は、変速指示手段からの変速指示後、摩擦係合要素の
無効ストローク期間内での液圧の供給を制御する係合準
備制御手段と、無効ストローク期間に続く有効ストロー
ク期間内での液圧の供給を、無効ストローク期間中の液
圧よりも低い液圧にて制御する係合状態制御手段とを含
んでいる。
そして、係合準備制御手段は、変速指示手段からの変
速指示時における入力軸の回転数に対し、この後、入力
軸の回転数が所定値だけ変化したときを実変速開始時点
として検出する実変速開始時点検出手段と、係合状態制
御手段による制御の開始から実変速開始時点までの時間
を計時する計時手段と、計時手段にて計時された時間を
予め設定された目標時間に一致させるべく、係合準備制
御手段による制御時間を学習して補正する学習補正手段
とを含んでいる。
(作用) 上述した自動変速機の変速制御装置によれば、前回の
変速時、係合状態制御手段による制御の開始時点から実
変速開始時点までの計時時間が目標時間に一致しない場
合、その計時時間を目標時間に一致させるべく無効スト
ローク期間の制御時間が学習により補正される。この学
習補正は、次回の変速時、係合準備制御手段による制御
時間、即ち、その液圧制御に反映され、この結果、次回
の変速時、係合状態制御手段による制御の開始時点から
実変速開始時点までの時間が目標時間に一致されること
になる。
(実施例) 以下、この発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。
第1図は、車両用自動変速機の一例を示している。図
中、符合2は、車両の動力源となるエンジンを示し、こ
のエンジン2のクランク軸4は、自動変速機を構成する
トルクコンバータ6のポンプ8に直結されている。トル
クコンバータ6のポンプ8は、そのタービン10、ステー
タ12、一方向クラッチ14を介してケース16に結合されて
いる。ステータ12は、一方向クラッチ14により、クラン
ク軸4と同方向への回転は許容されるが、その逆方向の
回転は阻止されるようになっている。
トルクコンバータ6のタービン12に伝達されるトルク
は、入力軸20に先ず伝達され、そして、入力軸20から歯
車変速装置22に伝達される。ここで、歯車変速装置22
は、前進4段、後進1段の変速段を達成する構造を有し
ている。
歯車変速装置22は、3組のクラッチ24,26,28、2組の
ブレーキ30,32、1組の一方向クラッチ34、そして、1
組のラビニヨ型の遊星歯車機構36から構成されている。
遊星歯車機構36は、リングギヤ38、ロングピニオンギ
ヤ40、ショートピニオンギヤ42、これら両ピニオンギヤ
40,42を回転自在に支持するキャリア48から構成されて
いる。このキャリア48自身もまた、回転自在に支持され
ている。リングギヤ38は、出力軸50に連結されている。
一方、入力軸20には、フロントサンギヤ44がキックダウ
ンドラム52及びフロントクラッチ24を介して連結されて
いる。また、入力軸20には、リアサンギヤ46がリアクラ
ッチ26を介して連結されている。
前述したキャリア48は、機能上並列的に配置されたロ
ー/リバースブレーキ(以下、L/Rブレーキと称する)3
2及び一方向クラッチ34を介して、ケース16に連結され
ている一方、歯車変速装置22の後端に配設された4速ク
ラッチ28を介して入力軸20に連結されている。
また、前述したキックダウンドラム52は、キックダウ
ンブレーキ30によって、ケース16に対して固定的に連結
可能となっている。
入力軸20から遊星歯車機構36を介して出力軸50に伝達
されるトルクは、この出力軸50に一体的に固着された出
力ギヤ60に伝達され、そして、この出力ギヤ60からアイ
ドルギヤ62を経て被駆動ギヤ64に伝達される。更に、被
駆動ギヤ64に伝達されたトルクは、被駆動ギヤ64が取付
けられているトランスファシャフト66、このトランスフ
ァシャフト66に取付けられているヘリカルギヤ68を介し
て、作動歯車装置72に伝達され、そして、この差動歯車
装置72に駆動輪の駆動軸79が連結されている。
前述した摩擦係合要素である各クラッチ、ブレーキの
夫々は、係合用のピストン装置又はサーボ装置等からな
る液圧作動型のアクチュエータと組み合わされており、
各アクチュエータは、オイルポンプ(図示せず)から発
生される油圧によって作動されるようになっている。な
お、オイルポンプは、エンジン2によって駆動されるも
のであり、また、オイルポンプは、トルクコンバータ6
のポンプ8にも接続されている。
従って、オイルポンプからの作動油は、後述する油圧
制御装置により、種々の運転状態に応じて各クラッチ及
びブレーキに選択的に供給され、これらクラッチ、ブレ
ーキの作動の組合せにより、前進4段、後進1段の変速
段が達成されるようになっている。
例えば、自動変速機のセレクタレバーがニュートラル
位置からリバース位置に切り換えられたときには、フロ
ントクラッチ24とL/Rブレーキ32が作動されるようにな
っており、これに対し、自動変速機のセレクタレバーが
ニュートラル位置からドライブ位置に切り換えられたと
きには、リアクラッチ26が作動されるようになってい
る。
次に、第2図を参照すると、フロントクラッチ24、L/
Rブレーキ32及びリアクラッチ26に作動油を供給する電
子油圧制御回路が概略的に図示されている。この電子油
圧制御回路の全体構成及びその作用は、特開昭58−4625
8号公報等により既に公知となっているので、第2図に
於いて、他のブレーキ及びクラッチへの油圧制御回路に
関しては省略されている。
第2図中、符合80は、自動変速機のセレクタレバーに
よって作動されるマニュアルバルブを示しており、この
マニュアルバルブ80は、その入口ポート82が油路84に接
続されている。この油路84には、前述したオイルポンプ
から発生され且つ図示しないレギュレータバルブによっ
て調圧された作動油が供給されるようになっている。マ
ニュアルバルブ80には、出口ポート86,88が設けられて
おり、一方の出口ポート86は、油路90を介してフロント
クラッチ24に接続され、また、他方の出口ポート88は、
油路92を介して、N−Rコントロールバルブ94、即ち、
このバルブ94の入口ポート96に接続されている。N−R
コントロールバルブ94の出口ポート98は、油路100を介
してL/Rブレーキ32に接続されている。また、油路100の
出口ポート98側の部位からは、分岐油路102が分岐され
ており、この分岐油路102は、油路92に接続されてい
る。分岐油路102には、油路92側に向かってのみ開く逆
止弁104が介挿されている。
更に、N−Rコントロールバルブ94には、第2図中、
右端に位置した制御室106が設けられている。この制御
室106には、油路108を介して、オイルポンプからの油圧
を調圧した作動油が供給されるようになっている。
そして、制御室106は、油路110を介して圧力制御バル
ブ112、即ち、この圧力制御バルブ112の制御室114に接
続されている。この制御室114は、第2図でみて圧力制
御バルブ112の左端に位置しており、また、圧力制御バ
ルブ112には、入口ポート116及び出口ポート118が設け
られている。この入力ポート116は、油路120を介して、
前述したマニュアルバルブ80の出口ポート122に接続さ
れており、一方、出口ポート118は、油路124を介してリ
アクラッチ26に接続されている。油路124の途中には、
ブロックで示したN−Dコントロールバルブ126が介挿
されている。
なお、実際には、油路90,100,12には、シフトバルブ
や制御バルブ等の各種のバルブが介挿されているが、第
2図に於いては図示されていない。また、第2図に示し
たバルブに於いて、符合Exは排油ポートを示しており、
この排油ポートExは、図示しないオイルパンに接続され
ている。
そして、前述した油路108の途中からは、圧力制御油
路128が延びており、この圧力制御油路128は、オイルパ
ンに接続されている。圧力制御油路128の途中には、圧
力制御電磁バルブ(PCSV)130が介挿されている。この
圧力制御電磁バルブ130は、油路128を通じて、N−Rコ
ントロールバルブ94及び圧力制御バルブ112の制御室10
6,114に供給される圧力を制御するためのものである。
即ち、圧力制御電磁バルブ130は、電子制御装置(ECU)
132に電気的に接続されており、この電子制御装置132
は、圧力制御電磁バルブ130の切り換え作動をデューテ
ィ制御でもって制御する。従って、圧力制御電磁バルブ
130がデューティ制御されるとき、油路108、制御室106,
114内の作動油が圧力制御電磁バルブ130の排油ポートEx
を介して低圧側に排出されることで、制御室106,114内
の圧力を、圧力制御電磁バルブ130のデューティ率に対
応した圧力に調圧することができる。
このようにして制御室106,114内の圧力が調圧される
と、この調圧された圧力は、N−Rコントロールバルブ
94の右端面に作用する一方、圧力制御バルブ112の左端
面に作用することになる。
ここで、第2図に示されているように、マニュアルバ
ルブ80がニュートラル位置からリバース位置に切り換え
られている状況にあっては、その入口ポート82と、出口
ポート86,88との間の内部通路は連通した状態にある。
従って、マニュアルバルブ80の入口ポート82に供給され
た作動油は、出口ポート86から油路90を介してフロント
クラッチ24に供給されて、このフロットクラッチ24を直
ちに作動させることになる。また、マニュアルバルブ80
からの作動油は、出口ポート88から油路92を通じて、N
−Rコントロールバルブ94の入口ポート96にも供給さ
れ、そして、この入口ポート96から更に出口ポート98及
び油路100を通じて、L/Rブレーキ32に供給されること
で、このL/Rブレーキ32を作動させることになる。この
とき、前述したようにN−Rコントロールバルブ94の左
端面には、制御室106内の調圧された制御圧が作用して
いるので、この場合、N−Rコントロールバルブ94の弁
スプールは、その弁ばねの付勢力と制御室とが平衡する
ように移動され、これにより、弁スプールのランド部に
よって、例えば、その入口ポート96の開度、即ち、その
弁開度が調製されることになる。この結果、N−Rコン
トロールバルブ94を通じてL/Rブレーキ32に供給されるL
/R供給圧は、N−Rコントロールバルブ94の弁開度、つ
まり、圧力制御電磁バルブ130のディーティ率によって
決定することができ、これにより、L/Rブレーキ32の作
動を制御することができる。
なお、マニュアルバルブ80がリバース位置にあると
き、その入口ポート82と出口ポート122との間の接続は
断たれた状態にあるので、この場合、マニュアルバルブ
80を通じて圧力制御バルブ112に作動油が供給されるこ
とはない。
前述した電子制御装置132は、圧力制御電磁バルブ132
の開閉をデューティ制御するための制御回路のみなら
ず、セレクトレバーの選択位置に応じ、また、セレクタ
レバーがドライブ位置にあるときには車両の運転状態に
基づき、変速指令を出力するための変速指令出力制御回
路をも含んだ構成となっており、それ故、電子制御装置
132には、各種のセンサ又は検出スイッチ等からの信号
が入力されるようになっている。例えば、これらのセン
サや検出スイッチ等には、セレクトレバーの選択位置を
検出するセレクト検出スイッチ(インヒビタスイッ
チ)、エンジン2の回転数を検出するエンジン回転数セ
ンサ、エンジン2のスロットル開度を検出するスロット
ル開度センサ、入力軸20の回転数を検出する入力軸回転
数センサ、出力軸50の回転数を検出するための出力軸回
転数センサ、車速センサ、自動変速機内の潤滑油の油温
を検出する油温センサ、イグニッションキースイッチ、
アイドルスイッチ、パーキングブレーキスイッチ等があ
り、第2図には、これらセンサ及びスイッチのうち、セ
レクト検出スイッチ134、車速センサ136、入力軸回転数
センサ138及びエンジン回転数センサ140のみが図示され
ている。
次に、第3図以降の図面を参照して、自動変速機がニ
ュートラル位置にあるときから、そのセレクトレバーが
リバース位置に切り換えられたときのシフトルーチン、
つまり、N−Rシフトルーチンについて説明する。
N−Rシフトルーチン 先ず、第3図には、N−Rシフトルーチンに於けるメ
インルーチンのフローチャートが示されており、このフ
ローチャートでは、そのステップS1に於いて、前述した
各種のセンサ及び検出スイッチからのデータが読み込ま
れるととともに、電子制御装置132の適切な初期化が実
施される。
次のステップS2では、セレクトレバーがニュートラル
位置からリバース位置に切り換えられたか否か、つま
り、セレクト検出スイッチ134からN−R信号が出力さ
れたか否かが判別され、この判別が否(No)の場合に
は、ステップS1に戻り、これに対し、ここでの判別が正
(Yes)場合には、ステップS3に進んで、入力軸20の入
力軸回転数NTが読み込まれるとともに、その値が図示
しないメモリにNSとして記憶されて、次のステップS4
が実施される。このステップS4では、電子制御装置132
が初めて電源に接続されてから、N−R信号が初めて出
力されたか否かが判別され、この判別が正の場合には、
次のステップS5が実施され、これに対し、その判別が否
の場合には、ステップS5をバイパスしてステップS6が直
ちに実施される。従って、ステップS5は、最初に必ず1
回だけ実施されることになり、このステップでは、ステ
ップS6に於けるL/R供給圧制御ルーチンでのデューティ
制御パターンを規定する初期値、また、ステップS7の学
習条件を満たしたときに、次のステップS8に於ける学習
ルーチンでの初期値が夫々設定される。具体的には、初
期値として、後述する補正時間tdにα(例えば0.15se
c)、係合初期デューティ率Duにβ(例えば80%)、ま
た、この係合初期デューティ率Duの補正量Δdに0がセ
ットされる。なお、係合初期デューティ率Duの初期値を
設定するにあたっては、その初期値を自動変速機に於け
る潤滑油の温度に応じて可変するようにしてもよい。な
お、各補正時間td、係合初期デューティ率Du、補正量
Δdは、エンジン2のイグニッションキーがオフされて
も、その値を保持できるように、不揮発性メモリに記憶
されるものとなっている。
一方、ステップS7での判別が否の場合には、ステップ
S8をバイパスしてステップS9が実施され、このステップ
では、ステップS6のL/R供給圧制御ルーチンが実施され
たとき、後述するようにメモリに記憶された変速開始時
間ti及び平均回転変化率ΔNAVの値がクリアされる。
次に、第4図乃至第6図を参照すれば、前述したL/R
供給圧の制御ルーチンのフローチャートが示されてい
る。
このフローチャートでは、先ず、第4図のステップS6
01に於いて、加算タイマTCの値を0にして加算タイマTC
がセットされ、これにより、加算タイマTCが作動可能と
なる。そして、次のステップS602に於いては、圧力制御
電磁バルブ(PCSV)130のデューティ率Dに0%がセッ
トされて、加算タイマTCが所定の時間だけカウントされ
て、その値が加算される(ステップS603)。ステップS6
03が終了すると、次のステップS604では、加算タイマTC
の値が準備時間t1に達したか否か判別され、この判別が
否の場合には、ステップS602に戻り、このステップ以降
のステップがステップS604での判別が正となるまで繰り
返されることになる。従って、第7図に示したデューテ
ィ率の制御パターンを参照すれば明らかなように、N−
R信号が出力されてから、準備時間t1の間、圧力制御電
磁バルブ(PCSV)130のデューティ率Dは0%に維持さ
れる。従って、準備時間t1の間に関しては、N−Rコン
トロールバルブ94の弁開度は全開に維持されて、L/Rブ
レーキ32に向けて最高圧の作動油(ライン圧)が供給さ
れることになる。
ステップS604の判別が正となって、次のステップS605
に進むと、このステップでは、前述した加算タイマTCの
値を0にして、加算タイマTCがセットされ、そして、圧
力制御電磁バルブ(PCSV)130のデューティ率Dは、所
定値D1にセットされる(ステップS606)。ここで、D1
は、例えば40%に設定されている。次のステップS508で
は、ステップS603での場合と同様に加算タイマTCが所定
の時間だけカウントされて、その値が加算され、そし
て、加算タイマTCの値が補正時間tdに達したか否かが
判別される(ステップS509)。
ステップS608の判別が否である場合には、ステップS6
06以降のステップがテップS608の判別が正となるまで繰
り返される。従って、この場合には、第7図に示されて
いるように、圧力制御電磁バルブ(PCSV)130のデュー
ティ率Dは1に維持され、これにより、N−Rコントロ
ールバルブ94は、そのデューティ率D1に対応した弁開度
に維持されて、L/Rブレーキ32に作動油が供給されるこ
とになる。
ここで、N−R信号が出力されてから、前述した準備
時間t1及び補正時間tdが経過するまでは、準備デュー
ティ制御パターンを規定するものとなっており、また、
L/R供給制御ルーチンが初めて実施されるときには、前
述したメインルーチンのステップS5が実施されているこ
とで、補正時間tdの値は前述したαにセットされてい
る。
ステップS608の判別が正になると、即ち、前述した準
備デューティ制御パターンに従い、圧力制御電磁バルブ
130のデューティ率Dが制御されると、L/Rブレーキ32
は、N−Rコントロールバルブ94を通じて作動油の供給
を受けることで、その内部圧力が上昇し、そして、L/R
ブレーキ32の作動上の遊びが解消される。所謂、L/Rブ
レーキ32に対する油圧のがた詰めが完了されることにな
る。
ステップS608から第5図のステップS609に進むと、こ
の後、圧力制御電磁バルブ130のデューティ率Dは、第
7図に示されている係合デューティ制御パターンに従っ
て制御される。
即ち、ステップS609では、加算タイマTCの値を0に戻
して、この加算タイマTCがセットされ、そして、圧力制
御電磁バルブ(PCSV)130のデューティ率Dに係合初期
デューティ率Duがセットされる(ステップS610)。
ここで、前述した補正時間tdの場合と同様に、L/R供
給制御ルーチンが初めて実施される場合、係合初期デュ
ーティ率Duは、βに設定されている。
次のステップS611では、入力軸回転数NTが読み込ま
れるとともに、この入力軸回転数NTの回転変化率ΔN
が演算して求められる。ここで、回転変化率ΔNは、具
体的には、今回検出した入力軸回転数から前回検出した
入力軸回転数を減算することで算出される。
このようにして、入力軸回転数NT及び回転変化率Δ
Nが算出されると、次のステップS612では、入力軸回転
数NTが所定値NB(NB<NS、例えば、NB=0.8NS)に
達し、且つ、回転変化率ΔNがΔN<0を満足するか否
かが判別される。ここで、前述した係合デューティ制御
パターンでの制御が開始された直後であって、ステップ
S612が初めて実施されるときには、L/Rブレーキ32の遊
びが解消されただけであるので、この時点では、未だ、
L/Rブレーキ32は実質的に作動していない。従って、こ
の時点では、入力軸回転数NTは、N−R信号が出力さ
れた時点の回転数に維持されていることから、ステップ
S612の判別は否となり、そして、次のステップS613に
て、加算タイマTCにて所定時間だけカウントされ、且
つ、その値が加算される。この後、ステップS613の実施
が完了して、ステップS614に進むと、このステップで
は、デューティ率Dの値が所定値ΔDxだけ減算され、そ
して、ステップS611に戻って、このステップ以降のステ
ップが繰り返して実施される。ここで、所定値ΔDxの値
は、第7図に示されているように、係合デューティ制御
パターンの開始から、10%/secの割合で、そのデューテ
ィ率Dが減少するような値に設定されている。
ステップS611からステップS614までのステップが繰り
返して実施されている過程に於て、L/Rブレーキ32のL/R
供給圧の上昇により、入力軸回転数NTが第8図に示さ
れているようにNBまで低下して実変速開始時点S.Bに達
すると、この時点で、ステップS612での判別が正にな
り、この場合には、このステップから、ステップS615に
進むことになる。
ステップS615では、加算タイマTCの値、即ち、第7図
に示されているように係合デューティ制御パターンが開
始されてから実変速開始時点S.Bまでの時間に相当する
変速開始時間tiが図示しないメモリに記憶される。
この後、ステップS615からは、第6図のステップS616
に進み、このステップS616では、デューティ率Dが所定
値D3にセットされる。ここで、所定値D3は、例えば、前
述した係合初期デューティ率Duを基準として、例えば、
Du×M(M>1以上の一定値)に設定されている。
ステップS616からは、次のステップS616で、入力軸回
転数NTが読み込まれ、そして、入力軸回転数NTが所定
値FFまで低下したか否かが判別される(ステップS61
7)。ここで、所定値NFは、NBよりも十分に小さな
値、例えば200rpmに設定されている。
ステップS618の判別が否の場合には、ステップS619に
進み、前述したようにして、入力軸20の回転変化率ΔN
が演算され、そして、次のステップS620にて、この回転
変化率ΔNは、積算カウンタSUMの値に加算されるとと
もに、回数カウンタCの値が1だけインクリメントされ
た後、ステップS616に戻って、このステップ以降のステ
ップが繰り返されることになる。ステップS620が初めて
実施されるとき、積算カウンタSUM及び回数カウンタC
の値が初期値0にリセットされていることは勿論であ
る。
従って、ステップS618の判別が否である限り、デュー
ティ率Dは、第7図に示されているように一定値D3に維
持されることになり、そして、積算カウンタSUMの値
は、ステップS619で算出した回転変化率ΔNだけ加算さ
れていき、また、同時に、その加算の回数は、回数カウ
ンタCにて計数される。
ステップS616からステップS620が繰り返して実施され
ることで、L/Rブレーキ32のL/R供給圧の上昇により、入
力軸回転数NTが低下して、ステップS618の判別が正と
なると、即ち、第8図に示されているように、入力軸回
転数NTがNFまで低下して、変速終了点S.Fに至ると、
この場合、次のステップS621にて、実変速開始時点S.B
から変速終了時点S.Fまでの間での平均回転変化率ΔNA
Vが算出される。具体的には、平均回転変化率ΔNAV
は、次式によって算出することができる。
ΔNAV=SUM/C 次のステップS622では、平均回転変化率ΔNAVが図示
しないメモリに記憶され、そして、加算タイマTCは、そ
の値を0にしてセットされる(ステップS623)。この
後、ステップS624にて、圧力制御電磁バルブ(PCSV)13
0のデューティ率Dは、所定値ΔDyだけ減算される。次
のステップS625では、加算タイマTCによって所定時間だ
けカウントされて、その値か加算された後、ステップS6
26にて、加算タイマTCの値が所定値tF以上になったか否
かが判別される。ここでの判別が否の場合には、ステッ
プS624以降のステップが繰り返して実施される。従っ
て、デューティ率Dは、所定値ΔDyずつ減少していき、
この場合、所定値ΔDyは、第7図に示されているよう
に、変速終了時点S.Fから25%/secの割合で、そのデュ
ーティ率Dが減少するような値に設定されている。
ステップ624からのステップが繰り返されている過程
に於いて、ステップS626の判別が正になると、前述した
第4図のメインルーチンに復帰して、次のステップS7が
実施されることになる。
ステップS7では、前述したように、車両の運転状態が
学習条件を満たしているか否かが判別され、この学習条
件とは、例えば以下のようなものがある。
学習条件 1.アイドルスイッチが前述した変速終了時点までオンの
状態に維持されていること。
2.エンジン回転数が850rpm以下で、且つ、N−R信号が
出力された時点から、例えば2sec前までの期間に於い
て、エンジン回転数の変化が±50rpm以内にあること。
3.自動変速機の潤滑油の油温が60℃乃至90℃の範囲にあ
ること。
4.車速センサで検出した車速が0であり、且つ、パーキ
ングブレーキ検出スイッチがオフであること。
5.イグニッションキーがオンされてから、N−R信号な
出力が1回目ではないこと。
6.N−R信号が出力される前の例えば2sce間は、自動変
速機がニュートラル位置にあること。
従って、ステップS6でのL/R供給圧制御ルーチンが初
めて実施されたときや、イグニッションキーがオンされ
てから1回目の実施の場合には、ステップS7の判定が否
となるから、この場合には、ステップS9に進んで、前述
したようにメモリに記憶され変速開始間ti及び平均回
転変化率ΔNAVの値がクリアされる。
しかしながら、ステップS7の判定が正となる場合に
は、次のステップS8に進んで、学習ルーチンが実施され
ることになる。
学習ルーチン 学習ルーチンは、第9図乃至第12図のフローチャート
に示されている。このフローチャートに於いて、第9図
のステップS801では、前述したL/R供給圧制御ルーチン
に於いて、記憶された変速開始時間tiと目標値t0(例
えば、0.2sec)との間の偏差Δtが算出され、そして、
次のステップS802では、偏差Δtが0以上か否かが判別
される。
ステップS802の判別が正の場合には、ステップS803に
て、補正量Δtbが次式に基づき算出される。
Δtb=K1×Δt ここで、K1は定数であり、例えば0.5に設定されてい
る。
一方、ステップS802の判別が否の場合には、ステップ
S804にて、補正量Δtbが次式に基づき算出される。
Δtb=K2×Δt ここで、K2は定数であり、例えば1に設定されてい
る。
従って、ステップS803又はS804で算出される補正量Δ
tbと偏差Δtとは、第13図に示される関係となる。
ステップS803又はS804の何れかから、次のステップS8
05に至ると、このステップでは、次式に基づき補正量Δ
tbの補正量累積値tbが算出される。
tb=tb+Δtb ここで、補正量累積値tbは、不揮発性のメモリに記
憶されるものとなっており、また、この学習ルーチンが
最初に実施されるとき、その初期値は0にセットされて
いる。
この後、次のステップS806では、次式に基づき、補正
量累積値tbから補正時間tdが算出される。
td=td+tb ここで、学習ルーチンが最初に実施される迄は、補正
時間tdの値は、前述したように初期値α(0.15sec)と
なっている。
このようして補正時間tdが求められると、次のステ
ップS807では、補正時間tdが所定時間t5(例えば、0.5
sec)以下か否かが判別され、この判別が正の場合に
は、第10図の次のステップに進むが、しかしながら、そ
の判別が否の場合には、ステップS809を経て、第10図の
次のステップに進むことになる。ステップS809では、補
正時間tdに所定時間t5がセットされる。
第10図のステップS810では、自動変速機に於ける潤滑
油の油温TEMがT20(例えば20℃)からT60(例えば60
℃)の範囲にあるか否かが判別され、この判別が正の場
合には、次のステップS811にて、補正時間tdの値は、
所定時間t3(例えば0.3sec)だけ減少されて、ステップ
S812に進み、しかしながら、ステップS810の判別が否の
場合にあっては、このステップから直接、ステップS812
が実施される。
ステップS812では、補正時間tdが0よりも大きいか
否かが判別され、この判別結果が正の場合には、次のス
テップS813にて、補正時間tdの値が不揮発性メモリに
記憶して保持され、これに対し、判別結果が否の場合に
あっては、ステップS814にて、補正時間tdの値に0が
セットされてから、ステップS813が実施されることにな
る。
上述したようにして補正時間tdの学習補正が終了す
ると、次には、第11図及び第12図に示された係合初期デ
ューティ率Duの学習補正に関するステップに進み、先
ず、第11図のステップS815では、前述のL/R供給圧制御
ルーチンで求めた平均回転変化率ΔNAVと目標値ΔNAV
O(例えぱ、−55rev/sec2)との間の偏差ΔNが次式に
基づき算出される。
ΔN=ΔNAV−ΔNAVO 次のステップS816では、偏差ΔNが0以上か否かが判
別され、この判別が正の場合、つまり、入力軸回転数N
Tの減少率が目標値よりも小さいときには、ステップS81
7に進み、このステップにて、目標補正量Δd0が次式に
より算出される。
Δd0=K3×ΔN ここで、K3は、定数であり、例えば−0.4%/rev/sec2
に設定されている。
一方、ステップS816の判別が否の場合、つまり、入力
回転数NTの減少率が目標値よりも大きいときには、ス
テップS818にて、目標補正量Δd0は次式により算出され
る。
Δd0=K4×ΔN ここで、K4は、定数であり、例えば−0.1%/rev/sec2
に設定されている。
従って、目標補正量Δd0と偏差ΔNとの関係は、第14
図に示されるようなものとなる。
ステップS817,S818からは、ステップS819が実施され
るが、ここでは、目標補正量Δd0が所定値Δd1(例えば
1.2%)以下か否かが判別され、この判別が正の場合に
は、次のステップS820にて、目標補正量Δd0が所定値−
Δd1以上か否かが判別される。ステップS819,S820での
判別結果が何れも正の場合には、ステップS821に進む。
しかしながら、ステップS819の判別が否の場合には、ス
テップS822にて、目標補正量Δd0にΔd1が代入されてス
テップS821に至り、これに対し、ステップS820の判別が
否の場合には、ステップS823にて、目標補正量Δd0に−
Δd1が代入されてステップS821に至ることになる。
ステップS821では、次式に基づき、目標補正量Δd0
ら前述した係合初期デューティ率Duの補正量Δdが算出
される。
Δd=Δd+Δd0 ここで、この学習ルーチンが最初に実施されたときに
は、補正量Δdの値は、前述したように初期値0にセッ
トされていることから、ステップS821が繰り返して実施
されると、補正量Δdは、目標補正量Δd0の累積値とな
る。
次の第12図に示されたステップS824では、補正量Δd
が所定値Δd12(例えば12.5%)以上か否かが判別さ
れ、この判別が否の場合には、次のステップS825にて、
補正量Δdが所定値−Δd12以下か否かが判別され、こ
こでも、その判別が否の場合には、ステップS826が直ち
に実施されることになる。
しかしながら、ステップS824の判別が正の場合には、
ステップS827にて補正量Δdに所定値Δd12が代入され
てから、ステップS826が実施され、これに対し、ステッ
プS825の判別が正の場合には、ステップS828にて補正量
Δdに所定値−Δd12が代入されてから、ステップS826
が実施されることになる。
そして、ステップS826では、次式に基づいて、係合初
期デューティ率Duが算出される。
Du=Du+Δd この後、ステップS829に進むと、このステップでは、
係合初期デューティ率Duが所定値D2(例えば85%)以上
か否かが判別され、この判別が否の場合には、ステップ
S830に進むが、しかしながら、その判別が正の場合に
は、ステップS831にて、係合初期デューティ率Duに所定
値D2が代入されてから、ステップS830に進むことにな
る。
ステップS830では、前述のステップで求められた係合
初期デューティ率Duが不揮発性メモリに記憶され、そし
て、この学習ルーチンを終了して第3図のメインルーチ
ンに戻り、N−Rシフトメインルーチンが完了される。
以上説明した一実施例のN−Rシフトメインルーチン
によれば、その学習ルーチンが実施されたときには、第
7図に示したデューティ率制御パターンに於いて、その
変速開始時間tiとその目標値t0との偏差Δtに基づ
き、補正時間tdが学習により補正され、また、平均回
転数変化率ΔNAVとその目標値ΔNAVOとの偏差ΔNに
基づき、係合初期デューティ率Duをも学習により補正さ
れることになる。
従って、N−R信号の出力を受けて、N−Rシフトメ
インルーチンの学習ルーチンが繰り返して実施される
と、学習補正により得られた補正時間td及び係合初期
デューティ率Duは共に適切な値となり、次回のN−Rシ
フトに於いては、変速開始時間tiを目標値t0に一致さ
せ、また、その平均回転数変化率ΔNAVもまた、その目
標値ΔNAVOに一致させることができるから、N−Rの
シフトの応答性が安定するとともに、N−Rの変速中フ
ィーリングをも良好にすることができる。
この点に関して詳述すれば、補正時間tdが適切に学
習補正されることにより、前述した準備デューティ制御
パターンに従って制御された後に於いては、L/Rブレー
キ32に於ける作動上の遊びは適切に解消されているか
ら、この後に、係合デューティ制御パターンに従って制
御されるとき、その変速開始時間tiはその目標値t0
正確に一致することとなり、これにより、変速の安定し
た応答性を得ることができる。
一方、係合初期デューティ率Duが適切に学習補正され
ていると、この実施例の場合、実変速開始時点S.Bでの
デューティ率D3もまた補正後の係合初期デューティ率Du
に基づいて適切NI補正されることになるから、実変速開
始時点S.Bから変速終了時点S.Fまでの変速中に於けるデ
ューティ率D3を適切に補正できることになり、変速中で
の入力軸20の平均回転率、即ち、入力軸20の回転減速度
をその目標値に正確に一致させることができる。従っ
て、変速中、出力軸50からの出力トルク変化にピークが
発生するのを防止して、その出力トルク変化を滑らかに
し、安定した変速フィーリングを得ることができる。
なお、第15図及び第16図の実線は、この一実施例のL/
R供給圧制御ルーチンが実施された場合でのL/R供給圧の
変化と出力軸50のトルク変化を夫々示しており、また、
第15図及び第16図中の破線は、従来の場合でのL/R供給
圧の変化及び出力軸50のトルク変化を夫々示している。
尚、第7図及び第8図中の破線もまた、従来の場合を示
したものとなっている。
この発明は、上述した一実施例に制約されるものでは
なく、種々の変形が可能である。例えば、一実施例で
は、変速開始時間tiと目標値t0との間の偏差Δtから
補正時間tdを学習により補正するようにしたが、これ
に限らず、準備デューティ制御パターンに於ける準備時
間t1を学習により補正するようにしてもよい。
また、係合デューティ制御パターンは、第7図に実線
で表したものに限らず、第7図に破線で示すようなパタ
ーンであってもよい。
更に、この発明は、自動変速機がニュートラル位置か
らリバース位置に切り換えるられる場合のみに適用され
るものではなく、自動変速機がニュートラル位置からド
ライブ位置に切り換えられる場合でも、同様に適用可能
である。この場合、その圧力がデューティ制御されるの
は、L/Rブレーキ32ではなく、リアクラッチ32となり、
このリアクラッチ32には、圧力制御電磁バルブ130及び
圧力制御バルブ112によりデューティ制御された作動油
がマニュアルバルブ80及びN−Dコントロールバルブ12
6を通じて供給されることになる。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明の自動変速機の変速制
御装置によれば、係合状態制御手段による液圧制御の開
始から実変速開始時点までの計時時間が目標時間に一致
しない場合、その計時時間を目標時間に一致させるべく
摩擦係合要素の無効ストローク期間中における制御時間
を学習補正し、この学習補正が次回の変速時、係合準備
制御手段による制御時間、つまり、その液圧制御に反映
されることになる。従って、係合状態制御手段による液
圧制御の開始から実変速開始時点までの時間を目標時間
に最適にして一致させることができる。この結果、摩擦
係合要素の経時変化や液圧制御装置の作動特性にばらつ
きがあっても、常時安定した変速制御を得ることがで
き、シフトフィーリングを向上させることができる。ま
た、制御時間の学習補正は、係合状態制御手段による液
圧制御の開始から実変速開始時点までの時間に基づいて
行われるから、その学習補正は、変速が実際に開始され
てから終了するまでの期間とは無関係であり、実際の変
速状態に影響を受けず、制御の安定性を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の一実施例を示し、第1図は、自動変
速機の概略構成図、第2図は、フロントクラッチ、ロー
/リバースブレーキ及びリアクラッチ迄の油圧回路の概
略図、第3図は、N−Rシフトメインルーチンを示すフ
ローチャート、第4図乃至第6図は、L/R供給圧制御ル
ーチンを示すフローチャート、第7図は、準備及び係合
デューティ制御パターンからなるデューティ制御パター
ン全体を示すグラフ、第8図は、第7図のデューティ制
御パターンに従ってロー/リバースブレーキの供給圧が
制御されたときの時間に対する自動変速機の入力軸回転
数変化を示すグラフ、第9図乃至第12図は、学習ルーチ
ンを示すフローチャート、第13図は、偏差Δtと補正量
Δtbとの関係を示すグラフ、第14図は、偏差ΔNと目
標補正量Δd0との関係を示すグラフ、第15図は、第7図
のデューティ制御パターンに従って制御されたロー/リ
バースブレーキの供給圧変化を示すグラフ、第16図は、
第7図のデューティ制御パターンに従って、ロー/リバ
ースブレーキの供給圧が制御されたときの自動変速機の
出力軸トルク変化を示すグラフである。 24……フロントクラッチ、26……リアクラッチ、32……
L/Rブレーキ、80……マニュアルバルブ、94……N−R
コントロールバルブ、112……圧力制御バルブ、126……
N−Dコントロールバルブ、130……圧力制御電磁バル
ブ、132……電子制御装置、134……セレクト検出スイッ
チ、138……入力軸回転数センサ、140……エンジン回転
数センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八田 克弘 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−240446(JP,A) 特開 平1−199050(JP,A) 特開 平2−17257(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンからの回転力が入力される入力軸
    と、駆動輪に駆動力を出力する出力軸と、前記入力軸と
    前記出力軸の間に配設された液圧式の摩擦係合要素とを
    備え、前記摩擦係合要素の係合により所定の変速段を達
    成する自動変速機において、 前記入力軸の回転数を検出する入力回転数検出手段と、 前記所定の変速段への変速を指示する変速指示手段と、 前記摩擦係合要素に液圧を供給し、前記摩擦係合要素の
    係合作動を制御する液圧制御手段とを備えており、 前記液圧制御手段は、前記変速指示手段からの変速指示
    後、前記摩擦係合要素の無効ストローク期間内での液圧
    の供給を制御する係合準備制御手段と、前記無効ストロ
    ーク期間に続く有効ストローク期間内での液圧の供給を
    前記無効ストローク期間中の液圧よりも低い液圧にて制
    御する係合状態制御手段とを含み、 前記係合準備制御手段は、 前記変速指示手段からの変速指示時における前記入力軸
    の回転数に対し、この後、前記入力軸の回転数が所定値
    だけ変化したときを実変速開始時点として検出する実変
    速開始時点検出手段と、 前記係合状態制御手段による制御の開始から前記実変速
    開始時点までの時間を計時する計時手段と、 前記計時手段にて計時された時間を予め設定された目標
    時間に一致させるべく、前記係合準備制御手段による制
    御時間を学習して補正する学習補正手段とを含むことを
    特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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