JP2847733B2 - 自動変速機用油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機用油圧制御装置

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JP2847733B2
JP2847733B2 JP1058178A JP5817889A JP2847733B2 JP 2847733 B2 JP2847733 B2 JP 2847733B2 JP 1058178 A JP1058178 A JP 1058178A JP 5817889 A JP5817889 A JP 5817889A JP 2847733 B2 JP2847733 B2 JP 2847733B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、エンジン等の回転動力源と車輪等の負荷と
の間に介装されて所望の変速比で回転動力源からの動力
を負荷へ伝達するドライブ(D)モードと負荷から切り
離したニュートラル(N)モードとをとりうる自動変速
機を制御するための装置に関し、特に車両用自動変速機
を制御するために用いて好適の油圧制御装置に関する。
[従来の技術] 近年、車両の変速機としては、油圧制御される自動変
速機が多く用いられている。この自動変速機は、エンジ
ン(回転動力源)にトルクコンバータ等の流体継手を介
して連結され、種々のクラッチ,ブレーキ(摩擦係合要
素)による係脱状態を選択することにより、車輪(負
荷)に接続され所望の変速比を実現するドライブモード
(以下Dモードという)と、該負荷から切り離したニュ
ートラルモード(以下Nモードという)とをとりうるも
のである。
ところで、このような自動変速機では、Nモードから
Dモードへの移行時(ニュートラル−ドライブシフト
時)に生じるショックを低減することが従来よりの課題
になっている。
そこで、従来、ニュートラルドライブシフト(以下N
−Dシフトという)指令を受けると、油圧によるクラッ
チの係合操作を、第5図に示すようなデューティ制御に
より行ない、制御油圧に勾配をもたせてN−Dシフト時
のショックを低減することが行なわれている。つまり、
第5図に示すように、時間t=0にN−Dシフト指令を
受けると、まず所定時間tだけはデューティ比Dを0
のままとし高い油圧を作用させピストンを素早く動かし
てクラッチクリアランス(ストローク)を短時間でつめ
ることを行なう。そして、クラッチが係合状態になる寸
前にデューティ比DをDとして油圧をゆるめ、その
後、デューティ比Dを除に小さくし油圧を上昇させてい
く。なお、第5図は排油孔に連通するソレノイド弁の開
閉割合(デューティ比)を示すもので、デューティ比が
大きいほど実際の油圧は小さくなる。
このようなデューティ制御により、クラッチの係合が
スムースに行なわれN−Dシフト時のショックを低減す
ることができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述した従来の自動変速機の油圧制御
手段では、第5図に示すように、係合油圧勾配を低下さ
せると、オイルポンプ能力,油圧力バラツキ,油温,ク
ラッチクリアランスのバラツキ等により、N−Dシフト
時の実際のクラッチ係合が著しく遅れるという課題があ
る。このため、従来は、このようなレスポンスのバラツ
キを無くすために、N−Dシフト時のショックを犠牲に
した設定にせざるを得なかった。
本発明は、上述のような課題を解決しようとするもの
で、N−Dシフト時のレスポンスを学習し以降の制御に
反映できるようにして、常時安定したN−Dシフト制御
を可能にしN−Dシフト時のショックを確実に低減した
自動変速機用油圧制御装置を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] このため、本発明の自動変速機用油圧制御装置は、摩
擦係合要素に対する作動油圧の給排を行なって該摩擦係
合要素の係脱を行なう油圧回路と、自動変速機をNモー
ドにすべきかDモードにすべきかを選択する操作部材の
モード選択動作に連動して該油圧回路中の作動油圧を所
望の値に調整する油圧制御手段とをそなえ、該操作部材
によるNモードからDモードへの選択動作に連動してN
−Dシフト指令信号を発生するN−Dシフト指令信号発
生手段と、該自動変速機のDモードへの移行完了を検出
するDモード移行完了検出手段と、該N−Dシフト指令
信号発生手段よりN−Dシフト指令信号が発生されてか
ら該Dモード移行完了検出手段によりDモードへの移行
終了が検出されるまでの時間が予め設定された目標時間
となるように該油圧回路内の初期係合油圧を学習補正す
る作動油圧修正手段とを設けたことを特徴としている。
[作用] 上述の本発明の自動変速機用油圧制御装置では、操作
部材によりNモードからDモードへの選択動作が行なわ
れると、これに連動してN−Dシフト指令信号発生手段
からN−Dシフト指令信号が出力されるとともに、油圧
制御手段により油圧回路中の作動油圧が所望の値に調整
され、摩擦係合要素に対する作動油圧の給排が行なわれ
てN−Dシフトが行なわれる。自動変速機のDモードへ
の移行が完了すると、これがDモード移行完了検出手段
により検出される。そして、作動油圧修正手段によっ
て、N−Dシフト指令信号発生手段よりN−Dシフト指
令信号が出力されてからDモード移行完了検出手段によ
りDモードへの移行完了が検出されるまでの時間が予め
設定された目標時間となるように油圧回路内の初期係合
油圧が学習補正されN−Dシフト時のレスポンスが、以
降のN−Dシフト制御に反映されることになる。
[実 施 例] 以下、図面により本発明の一実施例としての自動変速
機用油圧制御装置を説明すると、第1図はそのブロック
図、第2図はそのN−Dシフト時間に応じたデューティ
比修正量の例を示すグラフ、第3図はその油温に応じた
デューティ比修正量の例を示すグラフ、第4図はその動
作を説明するためのフローチャート、第5図は基本的な
デューティ制御パターンを示すグラフ、第6図はN−D
シフト時のタービン回転数変化を示すグラフ、第7図は
本実施例の適用対象である車両用自動変速機を示すパワ
ートレーン図、第8図は上記自動変速機における各種摩
擦係合装置の係合状態をセレクトレバー位置との関係で
示した作動エレメント図、第9図はそのトルクコンバー
タおよび直結クラッチの断面図、第10図は本実施例にお
ける自動変速機の油圧制御系の具体的な構成を示す系統
図、第11,12図はそれぞれ電子制御式油圧制御装置にお
ける制御圧に対する前進時出力圧および後進時出力圧と
の関係を示すグラフである。
本実施例では、前進4段,後進1段の変速比が得られ
る自動変速機の油圧制御装置に本発明の自動変速機用油
圧制御装置を適用したものである。
まず、制御対象となる自動変速機について、その概略
構造を第7図により説明すると、車両の回転動力源とな
るエンジン1のクランク軸2はトルクコンバータ(流体
継手)3のポンプ4に直結されている。トルクコンバー
タ3は、ポンプ4,タービン5,ステータ6,ワンウエイクラ
ッチ7を有し、ステータ6はワンウエイクラッチ7を介
してケース8に結合され、ワンウエイククラッチ7によ
ってステータ6はクランク軸2と同方向に回転するが、
その反対方向の回転は許されない構造となっている。ク
ランク軸2とタービン5との間には直結クラッチ9が設
けられ、このクラッチ9は係合時に所定のスリップ率を
有して直結する。
従って、エンジン1の出力は、直結クラッチ9または
トルクコンバータ3を介してタービン5に伝えられる。
タービン5に伝達されたトルクは、入力軸10によって
その後部に配置された前進4段後進1段を構成する変速
歯車列100に伝えられる。
変速歯車列100は、3組のクラッチ11,12,13;2組のブ
レーキ14,15;1組のワンウエイクラッチ16および1組の
ラビニオ型遊星歯車組17で構成されている。
遊星歯車組17は、アニュラスギヤ18,リバースサンギ
ヤ19,フォワードサンギヤ20,ロングピニオン21,ショー
トピニオン22およびキャリア23により構成されている。
アニュラスギア18は出力軸24に固着され、リバースサ
ンギヤ19はキックダウンドラム25に固着され、同ドラム
25はキックダウンブレーキ14を介してケース8に固定さ
れ、また、フロントクラッチ11を介して入力軸10に一体
化される。一方、フォワードサンギヤ20はリヤクラッチ
12を介して入力軸10に一体化される。また、ロングピニ
オン21およびショートピニオン22を保持するキャリア23
は、ワンウエイクラッチ16を介してケース8に固定され
るとともに、変速歯車列100の後端に設けられた4速ク
ラッチ13を介して入力軸10に一体化され、さらにローリ
バースブレーキ15を介してケース8に固定される。な
お、ワンウエイクラッチ16は、キャリア23の逆転を阻止
するために設けられている。
上述した3組のクラッチ11,12,13および2組のブレー
キ14,15は油圧式摩擦係合装置(摩擦係合要素)であっ
て、これらの摩擦係合装置を作動する各油圧ピストンに
供給される油圧はオイルポンプ26により発生される。
変速歯車列100を通った出力は、出力軸24に固着され
たトランスファドライブギヤ27よりトランスファアイド
ルギヤ28を経てトランスファドリブンギヤ29に伝達され
た後、同ドリブンギヤ29に一体のトランスファシャフト
30,ヘリカルギヤ31により作動歯車32に伝達される。
運転席のセレクトバー(選択部材;第10図の符号150a
参照)および後述のD4,D3,2,Lを選択する補助スイッチ
操作および後述する種々の運転検出装置により検出され
た車両の運転状態に応じて、上記各摩擦係合装置の選択
的係合が行なわれ、種々の変速段が達成される。
セレクトパターンは、P(駐車),R(後進),N(中
立),D(前進4段自動変速),D3(前進3段自動変速),
2(前進2段自動変速),L(1速固定)となっていて、
セレクトバーはP,R,N,Dの4位置を有し、同レバーをD
位置に選定した状態でインヒビタースイッチおよび切換
スイッチから成る補助スイッチを選定すると、L,2,D3
たはD4が選択される構造となっている。
セレクトバーおよび補助スイッチを上述のセレクトパ
ターンの各位置に置いた場合にそれぞれの摩擦係合装置
がどのように働くかについては第8図に示す通りで、第
8図に示す摩擦係合装置の選択的組合せにより、前進4
段,後進1段の変速比が得られる。
この第8図において、○印は油圧作動によって結合状
態にある摩擦係合装置を示し、●印は変速時のローリバ
ースブレーキ15が係合される直前においてワンウエイク
クラッチ16の作用でキャリア23が止まっていることを示
し、セレクトバーおよび補助スイッチ位置がD4,D3,2,L
の欄の1st,2nd,3rd,4thはそれぞれ第1速,第2速,第
3速,第4速の場合を示す。
次に、第9図により直結クラッチ9について説明す
る。
この直結クラッチ9は通常滑りながら動力の伝達を行
なうスリップ式クラッチであって、同クラッチ9作動時
にはエンジン1からの動力は主に同クラッチ9を介して
入力軸10へ伝達され、一部の動力がトルクコンバータ3
を介して伝達され、以ってトルクコンバータ3のスリッ
プを減少して燃費が向上し、またこの滑りによりエンジ
ン1からの衝撃トルクを緩和する作用(タンピング作
用)を有するものである。
トルクコンバータ3と直結クラッチ9とは一体的に形
成されており、クランク軸2にドライブプレート33が固
着され、同ドライブプレート33は、トルクコンバータ3
のポンプ4の外殻34および直結クラッチ9の摩擦板35が
固着されたプレート36に連結され、タービン5は、入力
軸10にスプライン嵌合されて一体的に回転するととも
に、トランスファリング37を介してピストン38とも一体
的に回転するように連結されている。また、ピストン38
は。入力軸10に対し軸方向に摺動かつ回動自在に嵌合さ
れ、しかもプレート36に対向配置され、摩擦板35に当接
する摩擦面39を有しており、ピストン38とプレート36と
の間には油圧室41が形成され、タービン5の外殻40外周
面とピストン38との間には油圧室42が形成されている。
上述した直結クラッチ9の摩擦板35と摩擦面39との動
摩擦係数は速度差による変化率が小さくなるように設定
されている。
また、摩擦板35の表面には、半径方向,円周方向また
は両者を組み合わせた方向に沿って適宜複数の溝が設け
られ、同溝を通過する油によって摩擦板35および摩擦面
39の加熱が防止される。
トルクコンバータ3および直結クラッチ9への油の供
給は、第10図により後述する油圧制御装置にて調圧され
た油が供給される。油は、第9図において矢印により示
すごとく、ポンプ4の入力軸10に外嵌されたスリーブ43
内側に形成された油路44からトルクコンバータ3内に導
かれて循環し、さらに油圧室41に導かれ、さらに入力軸
10に穿設された油路45を通って排出されるか、または、
その逆方向に循環されるようになっている。
次に、上述した自動変速機の各摩擦係合装置の制御を
行なう油圧制御装置について、第10図により説明する。
油圧制御装置は、各摩擦係合装置に対する作動油圧の
給排を行なって摩擦係合要素の係脱を行なう油圧回路系
(第1図の符号501参照)と、自動変速機をNモードに
すべきかDモードにすべきかを選択する操作部材(セレ
クトバー150aに対応する)のモード選択動作に連動して
油圧回路系中の作動油圧を所望の値に調整する油圧制御
手段(後述する電子制御式油圧制御装置340)とをそな
えている。
即ち、油圧制御装置は、トルクコンバータ3,直結クラ
ッチ9,フロントクラッチ11,リヤクラッチ12,キックダウ
ンブレーキ14,ローリバースブレーキ15,4速クラッチ13
の油圧ピストンを駆動するために、油溜46からオイルフ
ィルタ47,油路402を通ってオイルポンプ26から吐出され
て各油圧室へ供給される油の作動油圧を、運転状態に応
じて制御するもので、主に調圧弁50,トルクコンバータ
制御弁70,直結クラッチ制御弁90,減圧弁110,シフト制御
弁130,手動弁150,1速−2速シフト弁170,2速−3速およ
び4速−3速シフト弁190,N−D制御弁210,4速クラッチ
制御弁230,変速時の油圧制御弁250およびN−R制御弁2
70,リヤクラッチ制御弁280および4個のソレノイド弁30
0,310,320,325を構成要素としている。そして、これら
の弁のうち、減圧弁110,変速時の油圧制御弁250,N−R
制御弁270およびソレノイド弁325により、第10図中の破
線で囲んで示した1組の電子制御式油圧制御装置340が
構成され、もう1組の電子制御式油圧制御装置350が、
減圧弁110,直結クラッチ制御弁90およびソレノイド弁30
0で構成されており、各要素は油路によって結ばれてい
る。
ソレノイド弁300,310,320,325は、それぞれ同一構造
を有しており、電子制御装置290からの電気信号によ
り、それぞれオリフィス301,311,321,326を開閉制御す
る非通電時閉塞型のソレノイド弁であって、ソレノイド
302,312,322および327;同ソレノイド内に配置され各オ
リフィス301,311321,326を開閉する弁体303,313,323お
よび328;同弁体を閉方向に付勢するスプリング304,314,
325および329を有している。
また、電子制御装置290は、変速の開始を検出する変
速検出装置等を内蔵し車両の運転状態を検出してデュー
ティ制御が行なわれるソレノイド弁300,325の作動,停
止および同ソレノイド弁300,325に供給される50Hzのパ
ルス電流の単一パルス電流幅を制御して開弁時間を変更
して油圧を制御するとともに、ON−OFF制御されるソレ
ノイド弁310,320の開閉を制御するものである。この電
子制御装置290の主な入力要素としては、エンジン1の
図示しないスロットル弁開度または吸気マニホルト負圧
を検出するエンジン負荷センサ330,エンジン1の回転数
センサ331,第7図に示すトルクコンバータ3のタービン
5の回転数NTを検出する回転数センサ332,トランスファ
ドリブンギヤ29を介して出力軸24の回転数を検出する回
転数センサ333,オイルパン内に設置され油温を検出する
油温センサ334,セレクトバー150aの選定位置検出装置34
1および補助スイッチの選定位置検出手段342等がある。
ところで、オイルポンプ26から吐出される油は、油路
401を通り調圧弁50,手動弁150,直結クラッチ制御弁90お
よび減圧弁100に導かれる。
調圧弁50は、受圧面51,52を有するスプール53および
スプリング54を有し、受圧面51には、セレクトレバー15
0aの操作により手動弁150がNモードまたはDモード位
置に選定されている時、この手動弁150を通って油路401
の油圧が油路403よりオリフィス404を介して作用し、そ
の結果、油路401の油圧は6kg/cm2の一定圧(この圧力を
ライン圧と呼ぶ)に調圧されるようになっている。ま
た、受圧面52には、手動弁150がRモード位置にある
時、この手動弁150を通って油路401の油圧が油路405よ
りオリフィス406を介して作用し、その結果、油路401の
油圧は14.6kg/cm2に調圧される。
なお、油路401に設けられたリリーフ弁407は、オイル
ポンプ26から高圧油が吐出された場合の逃し弁である。
油路401を通って減圧弁110に導かれた油(ライン圧)
は、この減圧弁110によって2.4kg/cm2に調圧されて油路
408および410に導かれ、それぞれ電子制御式油圧制御装
置340,350の制御圧とされる。
減圧弁110は、スプール111,スプリング112を有し、ス
プール111に対向して形成された受圧面114,115の面積差
による油圧力とスプリング112とのバランスによって、
油路408,410の油圧を調圧するものである。
そして、油路408に導かれる調圧油は、電子制御式油
圧制御装置340への一定圧力の作動油、即ち制御油であ
り、オリフィス426を介して、油圧制御弁250の制御側,N
−R制御弁270の制御側およびソレノイド弁325のオリフ
ィス326に至り、電子制御装置290で制御されるソレノイ
ド弁325の作動により、油路408のオリィス426下流の制
御圧を変化させ、変速時運転状態やN−Dシフト時のレ
スポンスに応じた出力油圧を油路422または油路409に発
生させる。
この電子制御式油圧制御装置340を構成する種々の弁
について説明する。
油圧制御250は、受圧面251,252,253をもつスプール25
4およびスプリング255を有し、受圧面251に作用する油
圧力と受圧面252,253間の面積成による油圧力およびス
プリング255の付勢力の合力とのバランスによって、油
路422の油圧を所定圧に調圧するものである。
また、N−R制御弁270は、受圧面271,272,273をもつ
スプール274およびスプリング275を有し、受圧面271に
作用する油圧力と受圧面272,273間の面積差による油圧
力およびスプリング275の付勢力の合力とのバランスに
よって、油路409の油圧を所定圧に調圧するものであ
る。
この油圧制御弁250とN−R制御弁270とは、一方が調
圧作用を行なっている間は他方が調圧作用を行なわない
ように構成され、油路408のオリフィス426下流の制御圧
の脈動を、受圧面251または271からの油圧力とスプリン
グ255または275の作用とによってアキュムレータとして
吸収する。そして、油路422に導かれた出力油圧は、前
進時のリヤクラッチ14およびローリバースブレーキ15の
制御を行なう一方、油路409に導かれた出力油圧は後進
時のローリバースブレーキ15の制御を行なう。
ソレノイド弁325は、エンジン負荷センサ330,回転数
センサ331〜333および油温センサ334等からの信号を受
け電子制御装置290により運転状態を検出し、その運転
状態に応じて数〜数十Hz、例えば、50Hzでのデューティ
制御によるパルス幅の変更によりオリフィス326の開閉
時間を制御する。このソレノイド弁325による油圧制御
弁250の受圧面251あるいはN−R制御弁270の受圧面271
に作用する制御油圧Psの制御は、オリフィス426が0.8mm
φ、オリフィス326が1.4mmφに設定されて、略0.3〜2.1
kg/cm2の間で調圧される。
従って、油圧制御弁250では、油路414から供給された
ライン圧6kg/cm2の油圧が、制御油圧Psに応じて第11図
に示すように0〜6kg/cm2の範囲で調圧されて、油路422
に出力圧Paとして出力される。また、N−R制御弁270
では、油路421から供給されたライン圧14.6kg/cm2の油
圧が、制御油圧Psに応じて第12図に示すように0〜14.6
kg/cm2の範囲で調圧されて、油路409に出力圧Pbとして
出力される。
また、ソレノイド弁325の作動開始および作動期間
は、前述した各種センサ330〜334の他に、電子制御装置
290に内蔵された変速の開始を検出する変速検出装置や
後述する作動油圧修正手段(第1図の符号502参照)か
らの信号によって決定される。
次に、油圧制御装置を構成する各要素について説明す
る。
シフト制御弁130は、ON−OFF制御される2個のソレノ
イド弁310,320の開閉の組合せにより制御され、前進4
段の各変速段を得るものである。
このシフト制御弁130は、3個に分割されたスプール1
31,132,133および2個のストッパ134,135を有してい
る。また、スプール131には、2つのランド136,137が設
けられるとともに、ランド136外側の油圧室138とランド
136,137との間を連通する油孔139が設けられている。ス
プール132には、径の異なるランド140,141が設けられる
とともに、両端部にスプール131,133にそれぞれ当接し
うる押圧部が設けられている。さらに、スプール133に
は、2つのランド142,143が設けられるとともに、ラン
ド143外側の油圧室144とランド142,143との間を連通す
る油孔145が設けられている。そして、スプール131と13
2との間にストッパ134が介装され、このストッパ134
は、スプール132一端部の押圧部が貫通する穴を形成さ
れてケーシング側に固着され、スプール132と133との間
にもストッパ135が介装され、このストッパ135は、スプ
ール132他端部の押圧部が貫通する穴を形成されてケー
シング側に固着されている。
スプール132の2つのランド140,141の間に常に連通す
る油路470は、手動弁150の油路414にも連通するととも
に、オリフィス471を介してソレノイド弁310によって開
閉されるオリフィス311に連通しており、さらに、油圧
室138,144にも連通しうるようになっている。さらに、
油圧470は、オリィス472を介してソレノイド弁320によ
って開閉されるオリフィス321に連通されるとともに、
第108図に示す状態でのスプール131,132間に連通されて
いる。そして、2つのソレノイド弁310および320の開閉
によって、1速〜4速の変速段を得るよう3個のスプー
ル131,132,133が制御されるが、この場合のソレノイド
弁310,320の開閉と各変速段との関係は、下記第1表に
示す通りである。なお、表中、○印はON、×印はOFFを
示している。
1速−2速シフト弁170は、スプール171とスプリング
172とを有し、スプール171の左端受圧面173に作用する
ライン圧の押圧力とスプリング172の付勢力との比較に
より、スプール171を第10図に示した左端側位置と図示
しない右端側位置との間で選択的に切り換える。
2速−3速および4速−3速シスト弁190および4速
クラッチ制御弁230も、同様に各々スプール191,231とス
プリング192,232とを有し、各々スプール191,231の左側
には、ライン圧が導かれる油圧室193,233が設けられ、
右側には油圧室194,234が設けられて、各スプール191,2
31は、第10図に示した左端側位置と図示しない右端側位
置との間で選択的に切り換えられる。
N−D制御弁210は、径の異なる2つのランド216,217
をそなえたスプール211およびスプリング212を有し、ラ
ンド216の両側の受圧面213,214およびランド217のラン
ド216側の受圧面215に作用する油圧力とスプリング212
の付勢力との合力の方向に応じて、スプール211は、第1
0図に示した左端側位置と図示しない右端側位置との間
で選択的に切り換えられる。
リヤクラッチ制御弁280は、5つのランド281〜285を
そなえたスプール291とスプリング292とを有し、ランド
281の径は、ランド285よりも若干大きく形成されてお
り、ランド281の外側(第10図での左側)の油圧室293に
導かれる油圧がランド281に作用する力と、ランド285の
外側(第10図での右側)の油圧室294に導かれる油圧が
ランド285の受圧面に作用する力と、スプリング292の不
勢力とのバランスによって、スプール291は、第10図に
示した左端側位置または図示しない右端側位置との間で
選択的に切り換えられる。
次に、上述のごとく構成された自動変速機およびその
油圧制御装置における、本発明の特徴的な部分の構成を
第1図により説明する。
本実施例では、第1図に示すように、N−Dシフト時
にまず係合されるべきリヤクラッチ(摩擦係合要素)12
に対して作動油圧の給排によりこのリヤクラッチ12の軽
脱を行なう油圧回路系(詳細は、第10図に示した通り)
501が、リヤクラッチ12と電子制御式油圧制御装置340と
の間に設けられており、電子制御式油圧制御装置340
が、自動変速機をNモード/Dモードの選択を行なうセレ
クトバー(操作部材)150aのモード選択動作に連動して
油圧回路系501中の作動油圧を所望の値に調製する油圧
制御手段として機能する。
そして、前述した選定位置検出装置341が、セレクト
バー150aによるNモードからDモードへの選択動作に連
動してN−Dシフト指令信号を発生するN−Dシフト指
令信号発生手段として機能し、N−Dシフト指令信号が
電子制御式油圧制御装置340の電子制御装置290へ入力さ
れるようになっている。
また、本実施例では、前述した回転数センサ332が、
自動変速機のDモードへの移行完了を検出するDモード
移行完了検出手段として機能する。つまり、第6図に示
すように、NモードからDモードに移行する時、トルク
コンバータ3のタービン5の回転数NTは、ニュートラル
回転数から減少し係合時に0rpmとなる。本実施例では、
これを利用し、回転数センサ332により、タービン5の
回転数NTを入力軸10を介して検出し、この回転数NTが0r
pmとなる点を得ることで、Dモードへの移行完了を検出
して、その検出結果を電子制御装置290へ入力してい
る。
そして、電子制御装置290は、作動油圧修正手段502を
有している。この作動油圧修正手段502は、選定位置検
出装置341からのN−Dシフト指令信号,回転数センサ3
32からの検出結果(NT),油温センサ334からの検出結
果(τ)に応じて油圧回路系501中の作動油圧をソレノ
イド弁325および油圧制御弁250により修正するものであ
る。本実施例の作動油圧修正手段502は、選定位置検出
装置341からのN−Dシフト指令信号,回転数センサ332
からの検出結果(NT)により、N−Dシフト指令信号の
発生からDモード移行完了までの時間Tを検出し、この
時間Tの目標時間t0からのずれT−t0に応じ第2図に示
すような関係に基づいてデューティ比修正量ΔDを決定
する一方、油温センサ334により検出された油温τに応
じても第3図に示すような関係に基づいてデューティ比
修正量ΔDOTを決定するものである。
ここで、本実施例の油圧制御装置による基本的なデュ
ーティ制御パターンは、従来技術にて前述した通り第5
図に示すようになっており、本実施例では、前述のごと
く決定されたデューティ比修正量ΔD,ΔDOTにより、デ
ューティ比の立上がり量をDを修正するようにしてい
る。なお、デューティ比修正量ΔD,ΔDOTの決定手順お
よびデューティ比の立上がり量Dの修正手順、つまり
作動油圧修正手段502の動作については、第4図により
後述する。
次に、各摩擦係合装置の選択的係合による変速制御に
ついて、本実施例の油圧制御装置および電子制御式油圧
制御装置340の作用とともに説明する。
手動弁150が、セレクトバー150aを操作することによ
り、第10図に示したNモードからDモードに切り換えら
れると、そのモード切替選択手段に連動して選定位置検
出装置341からN−Dシフト指令信号が発生され作動油
圧修正手段502へ入力されるとともに(第4図のステッ
プS1参照)、6kg/cm2に調圧されたライン圧が油路401か
ら油路414に導かれる。
そして、油路414のライン圧は、油圧制御弁250,油路4
22,N−D制御弁210,油路416,リヤクラッチ制御弁280,油
路417を介してリヤクラッチ12の油圧室に導かれるとと
もに、油路422,1速−2速シフト弁170,油路453を介して
ローリバースブレーキ15の油圧室に導かれ、リヤクラッ
チ12およびローリバースブレーキ15の係合により、1速
の変速段つまりN−Dシフトが達成される。
この変速中にあっては、電子制御式油圧制御装置340
の油圧制御弁250の作動により、リヤクラッチ12へ供給
される油圧が調整され、リヤクラッチ12の係合時のショ
ックが低減されるようになっている。つまり、コンピュ
ータ等の電子制御装置290により制御されるソレノイド
弁325を第5図に示すデューティ制御パターンに基づい
て制御することにより、油路408のオリフィス423下流の
制御油圧Psを調整し、油路414から油路422へ出力される
出力圧Paを、第11図に示す関係に基づいて変化させる。
このときのリヤクラッチ12の油圧室における油圧は、
第5図に示すデューティ制御を行なうことにより、時間
t=0にN−Dシフト指令を受けるとまず所定時間t
はデューティ比Dが0で高い油圧に保持され、ピストン
を素早く動かしてクラッチクリアランスが短時間でつめ
られる。そして、リヤクラッチ12が係合状態になる寸前
にデューティ比DをN−Dシフト時初期値(立上がり
量)Dとし、リヤクラッチ12の油圧室における油圧を
ゆるめた後、デューティ比Dを徐々に小さくして油圧を
上昇させていく。これにより、リヤクラッチ12の係合が
スムースに行われN−Dシフト時のショックが低減され
る。このとき、油路408のオリフィス426下流に連通する
N−R制御弁270のスプール274は、受圧面271とスプリ
ング275との作用でアキュムレータとして機能し制御油
圧Psの脈動を吸収する。
次に、N−D制御弁210の作動について説明すると、
油路422から2つのランド216,217間に油圧が導かれる
と、受圧面214,215の面積差により、スプール211は、ス
プリング212の付勢力に抗して第10図右方へ押圧され、
その結果、油路422と油路416とは連通が遮断され、逆に
油路414がオリフィス473を介装された油路415を通して
油路416に連通し、また、油路414は油路474にも連通す
る。その結果、手動弁150がDモード位置に保持される
限り、油路414は、油圧制御弁250を介することなく油路
416に連通され、リヤクラッチ12の油圧室は、電子制御
式油圧制御装置340による変速時の油圧低減制御の影響
を受けることなく、変速時、リヤクラッチ12の滑りによ
る変速ショックやエンジンの空ぶかし等による不具合の
発生が防止される。
ところで、本実施例では、セレクトバー150aにより手
動弁150がNモードからDモードに切り換えられる度
に、N−Dシフト指令信号の発生からDモード移行完了
までの時間(レスポンス)Tを求め、この時間Tの変化
を以降のN−Dシフト時の作動油圧制御に反映する学習
制御を行ない、常時安定したN−Dシフト制御を行なう
ようにしている。この学習制御動作は、第1図に示す作
動油圧修正手段502により第4図に示すフローに従って
実行される。
油圧修正手段502による学習制御では、まず、下記
〜の条件が満たされているかを判断する。
回転数センサ331からのエンジン回転数 ≦〔正規のニュートラル回転数+100rpm〕 油温センサ334からの自動変速機の油温τ ≧50℃ エンジン負荷センサ330からのスロットル開度=アイ
ドル開度 インヒビタースイッチ=N(ニュートラル)モード 以上の4条件が満たされている場合に、第4図に示す
フローに従う制御が開始される。
そして、セレクトバー150aによりNモードからDモー
ドへの選択動作が行なわれると、その選択動作に連動し
て選定位置検出装置341からN−Dシフト指令信号が発
生され作動油圧修正手段502へ入力される。(ステップS
1)。N−Dシフト指令信号の発生と同時に、作動油圧
修正手段502内のタイマ(図示せず)のカウントが開始
され、回転数センサ332からのタービン5の回転数NTが0
rpmとなるまで(ステップS2)、前記カウントが行なわ
れ、N−Dシフト命令信号発生から回転数NTが0rpmにな
るまでの時間TがN−Dシフト時のレスポンスとして検
出される(ステップS3)。ここで、回転数NTが0rpmにな
る時点は、第6図に示すように、リヤクラッチ12の係合
完了時点つまりDモードへの移行完了点に対応してい
る。
ついで、作動油圧修正手段502は、検出されたクラッ
チ係合時間Tと、クラッチ係合の目標時間t0との差(ず
れ)T−t0に応じ、これを補正するように、第2図に示
すような関係に基づいてデューティ比修正量ΔDを決定
し(ステップS4〜S12)、その修正量ΔDにより係合油
圧の初期値に対応するN−Dシフト時初期値Dを上下
調整して次回のN−Dシフト時初期値Dを決定してい
る(ステップS13)。
つまり、クラッチ係合時間Tが目標時間t0よりも長く
なった場合には、作動油圧を高くしてクラッチ係合時間
を短縮するために初期値Dを下げる一方、クラッチ係
合時間Tが目標時間t0よりも短くなった場合には、作動
油圧を低くしてクラッチ係合時間を延長するために初期
値Dを上げるように調整を行なう。本実施例では、第
2,第4図に示すように、クラッチ係合の目標時間t0との
差T−t0が、時間t1よりも大きい場合には修正量ΔDを
ΔD2に(ステップS4,S5)、t1以下でt2よりも大きい場
合には修正量ΔDをΔD1に(ステップS6,S7)、t2以下
でt3よりも大きい場合には修正量ΔDを0に(ステップ
S8,S9)、t3以下でt4よりも大きい場合には修正量ΔD
をΔD3に(ステップS10,S11)、t4以下の場合には修正
量ΔDをΔD4にする(ステップS10,S12)。ここで、t4
<t3<0<t2<t1,ΔD4<ΔD3<0<ΔD2<ΔD1となっ
ている。
ステップS4〜S12に従って決定されたデューティ比修
正量ΔDは、前回のN−Dシフト時初期値D から減
算されて、次回のN−Dシフト時初期値Dが決定され
る(ステップS13)。
ここで、本実施例では、ステップS13により決定され
た次回のN−Dシフト時初期値Dを、油温センサ334
により検出された油温τに応じてさらに補正している。
これは、油温τが高温になると油圧が下がるという油圧
の温度特性を補正するために行なっており、油温τに応
じ、第3図に示すような関係に基づいてデューティ比修
正量ΔDOTを決定し、これを次回のN−Dシフト時初期
値Dに加算して得られたデューティ比D′を実際の次
回のN−Dシフト時初期値として用いる(ステップS1
4)。
以上のようにして決定された次回のN−Dシフト時初
期値D′に基づき、作動油圧修正手段502が、第5図に
示す基本パターンにおける初期値Dを修正してソレノ
イド弁325のデューティ制御を行ない、油圧制御弁250を
介してリヤクラッチ12への作動油圧(油圧回路系501中
の作動油圧)が制御される。
これにより、セレクトバー150aにより手動弁150がN
モードからDモードに切り換えられる度に、N−Dシフ
ト指令信号の発生からDモード移行完了までの時間(レ
スポンス)Tや油温変動が、以降のN−Dシフト時の作
動油圧制御に反映されるので、オイルポンプ能力,油圧
バラツキ,油温,クラッチクリアランスのバラツキ等の
影響を考慮して常時安定したN−Dシフト制御が行なわ
れ、N−Dシフト時のショックが確実に低減されること
になる。
なお、上述した作動油圧修正手段502では、検出した
時間Tによりデューティ比Dの立上がり量(初期値)D
を調整する場合について説明したが、第5図に示すデ
ューティ比立上がりまでの所定時間tを調整して作動
油圧を修正するようにしてもよい。この場合、時間Tが
目標時間t0よりも長くなった場合に時間tを延長調整
する一方、時間Tが目標時間t0よりも短くなった場合に
は時間tを短縮調整することにより、上述と同様の作
用効果が得られる。
さて、手動弁150がNモードからDモードに切り換え
られると、シフト制御弁130にも油路414より油圧が導か
れるが、ソレノイド弁310,320がともに通電されてオリ
フィス311,312が開いた状態にある1速達成時(第1表
参照)には、オリフィス471,472より後流側の油圧は略0
kg/cm2となり、スプール132のランド140,141間に発生す
る高油圧によって、ランド141,142の受圧面積差による
左方への押圧力を受け、スプール132は第10図に示す最
左端位置にて停止する。
さらに、アクセルが踏み込まれると、電子制御装置29
0からソレノイド弁310および320へ2速達成の指令が出
力され、ソレノイド弁310は通電が遮断され、ソレノイ
ド弁320は通電状態に保持される(第1表参照)。
この切換により、油路470の高圧油が、オリフィス471
を介してスプール131の2つのランド136,137間,油孔13
9,油圧室139および油圧室144,スプール133お2つのラン
ド142,143間に導かれ、スプール131はスプール132と一
体的に右方へ移動してスプール131がストッパ134に当接
した状態で停止する。すると、油路414のライン圧は、
スプール132の2つのランド140,141間を通って油路412
へ導かれ、1速−2速シフト弁170の油圧室173に作用し
て、スプール171を第10図の右端位置に移動させ、ま
た、4速クラッチ制御弁230の油圧室233にも作用してス
プール231を第10図の右端位置に移動させる。これによ
り、油路422に導かれていたライン圧は、油路428を介し
てキックダウンブレーキ14の係合側油圧室423に供給さ
れ、ロッド424がスプリング425に抗して左方へ移動して
図示しないブレーキバンドをキックダウンドラム25に係
合させる一方、油路453の油圧は、油路409を介して排出
されてローリバースブレーキ15の係合が解除されて2速
が達成される。このとき、電子制御式油圧制御装置340
の油圧制御弁250は、デューティ制御されるソレノイド
弁325の制御油圧Psによって制御され、油路414から油路
422へ出力される出力圧Paを変化させ、急激な油圧の立
上がりの防止して変速ショックが防止される。
次に、電子制御装置290の指令により3速を達成する
ためにソレノイド弁310および320への通電がともに遮断
されると(第1表参照)、ライン圧がシフト制御弁130
のスプール131のランド137外側とストッパ134との間に
供給され、スプール132は、ランド140の受圧面に作用す
るライン圧によって第10図の右方に移動し、スプール13
3に押圧部が当接した状態にて停止し、油路414は新たに
油路430と連通して、ライン圧は2速−3速および4速
−3速シフト弁190の油圧室193に導かれ、2速−3速お
よび4速−3速シフト弁190のスプール191を右端側に切
り換える。この結果、油路428は、オリフィス429を介し
て油路432に連通される。油路432は、切換弁452を介し
て4速クラッチ制御弁230の油圧室234に至るとともに、
キックダウンブレーキ14の解放側油圧室433および切換
弁434を介してフロントクラッチ11の油圧室に連通す
る。この油路432がキックダウンブレーキ14の解放側油
圧室433およびフロントクラッチ11の油圧室に連通され
た構造により、両者の係合と解放はオーバラップをもっ
て行なわれる。この2速から3速への変換途中において
も1速から2速への変速時と同様に油圧制御弁250が作
動し、短時間油路422の供給油圧を減圧して変速ショッ
クを低減している。
また、変速時には、油圧428にオリフィス429が介装さ
れており、このオリフィス429の作用で油圧制御弁250作
動中は油圧室433およびフロントクラッチ11の油圧室の
油圧が同一の低油圧に保持されて、キックダウンブレー
キ14の解除に並行してフロントクラッチ11の係合が行な
われ、その後、油圧制御弁250の作動停止により油圧が6
kg/cm2まで昇圧されるとフロントクラッチ11の係合が完
了して3速が達成される。
この昇圧により、4速クラッチ制御弁230の油圧室234
の油圧も昇圧され、スプール231は、第10図の左端位置
に切り換わり、油路430のライン圧が油路445を介して4
速クラッチ13に供給され、4速クラッチ13は係合状態を
保持される。油路445は、切換弁452を介して油路451よ
り油圧室234に連通しており、油路445に一度油圧が供給
されると、油路445の油圧が排出されるまで、4速クラ
ッチ制御弁230のスプール231は第10図の左端位置に保持
され、3速と4速との間での変速中に4速クラッチ13が
解除またはスリップして変速不能やニュートラル状態に
なる不具合を防止している。
次に、補助スイッチがTD4に選定された状態で、電子
制御装置290の指令により4速を達成するため、ソレノ
イド弁310は通電状態に、ソレノイド弁320は非通電状態
に保持されると(第1表参照)、シフト制御弁130の油
圧室144の油圧が低下し、スプール133はスプール132と
ともに右方へ移動して第10図の最右端位置となる。その
結果、油路414のライン圧が、油路436を介してリヤクラ
ッチ制御弁280の油圧室293へ導かれるとともに、油路43
6およびチェック弁235を介して油路445へ導かれる。
リヤクラッチ制御弁280のスプール291は、油圧室293
に供給されたライン圧により第10図の右端位置へ移動
し、油圧436と油路456とが連通し、2速−3速および4
速−3速シフト弁190の油圧室194にライン圧が供給さ
れ、このシフト弁190のスプール191は、第10図に示す左
端位置に切り換わる。
このとき、リヤクラッチ12の油圧室の油は、リヤクラ
ッチ制御弁280の排油口295から直ちに排出されて、リヤ
クラッチ12は直ちに解除され、また、フロントクラッチ
11の油圧室およびキックダウンブレーキ14の油圧室433
の油が、2速−3速および4速−3速シフト弁190の排
油口195からオリフィス196を介して排出されて、フロン
トクラッチ11は解除され、キックダウンブレーキ14は係
合されるが、1速から2速あるいは2速から3速への変
速と同様に油圧制御弁250が作動して油路422の油圧が変
速中の短時間に減圧されることにより、キックダウンブ
レーキ14の油圧室423に作用している係合油圧も低くさ
れ滑らかな係合が行なわれ、その後、係合油圧が6kg/cm
2に立ち上がると完全な係合が達成されて4速が完了す
る。
なお、以上ではアップシフトの場合について説明した
が、ダウンシフトは、アップシフトの場合と逆に作動経
路が切り換えられて行なわれる。
また、後進する場合には、手動弁150をRモード位置
に選定すると、油路401は油路421に連通され、油路421
は、N−R制御弁270,油路409,1速−2速シフト弁170,
油路453を介してローリバースブレーキ15に導かれる一
方、油路401は、油路405を介して切換弁434に接続さ
れ、フロントクラッチ11の油圧室にも油が供給され、ク
ラッチ11およびブレーキ15の係合により後進が達成され
る。
さらに、もう一組の電子制御式油圧制御装置350によ
る直結クラッチ9の油圧制御について簡単に説明する。
調圧弁50を通って油路459よりトルクコンバータ制御弁7
0に導かれた油は、スプール71の第10図右端受圧面に作
用する制御油圧とスプリング72の付勢力とのバランスに
より、2.5kg/cm2に調圧されて油路460より直結クラッチ
制御弁90に至る。また、油路460の油は、オリフィス463
を介してエンジン1とは反対側の潤滑系統に供給され
る。減圧弁110により2.4kg/cm2に調圧されて油路410に
導かれた油は、オリフィス464を介してソレノイド弁300
が開閉制御するオリフィス301に至る。
そして、直結クラッチ制御弁90のスプール91には、ソ
レノイド弁300によって0.3〜1.9kg/cm2の間でデューテ
ィ制御により調圧された制御油圧と、減圧弁110により
調圧された調圧油とが作用して、各油圧による押圧力の
バランスに応じてスプール91の位置が調整され、トルク
コンバータ3および直結クラッチ9に供給される油の流
れ方向およびその油圧が制御される。トルクコンバータ
3に続く油路44は油路465に接続され、直結クラッチ9
に続く油路45は油路466に接続され、直結クラッチ制御
弁90の切換制御部により、油路465は、供給油路401また
はオイルクーラ462から変速機のエンジン1側の潤滑系
統に接続された排出油路467に選択的に連通され、油路4
66は、供給油路460または排出油路467に選択的に連通さ
れる。
電子制御装置290によりソレノイド弁300に直結クラッ
チ9の係合指令が与えられている時には、第10図に実線
の矢印で示すごとく、直結クラッチ制御弁90により調圧
された油が、油路401より465に供給され、直結クラッチ
9は、油圧室42に作用する油圧でピストン38が左方へ押
圧され、所定のスリップ量を有して係合される。ピスト
ン38に作用する油圧をコンピュータで制御し、エンジン
1の変動トルクによるクランク軸2の速度変動域より若
干下まわる程度のスリップ量を与えるようにすると、ク
ランク軸2の変動トルクをほとんど伝達することなく、
効率の高い動力伝達が達成され、燃費が向上する。とこ
ろで、発進時、急加速度はフィーリング上トルクコンバ
ータ3の特性を利用するため直結クラッチ9を外す必要
があり、この時は、電子制御装置290によりソレノイド
弁300への通電が停止され、直結クラッチ制御弁90は切
り換わって第10図に破線の矢印で示す上記とは逆方向に
油が流れる。即ち、トルクコンバータ制御弁70による2.
5kg/cm2の低油圧の油が油路460より466へ供給され、直
結クラッチ9は、油圧室41に作用する油圧でピストン38
が右方向へ移動し、その係合が解除される。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明の自動変速機用油圧制御
装置によれば、操作部材のモード選択動作に連動して自
動変速機がニュートラルモードからドライブモードに切
り換えられる度に、ニュートラルドライブシフト指令信
号の発生からドライブモード移行完了までの時間が、予
め設定された目標時間となるように、以降のニュートラ
ル−ドライブシフト時の作動油圧制御に反映されるよう
に構成したので、常時安定したニュートラル−ドライブ
シフト制御が行なわれ、ニュートラルドライブシフト時
のショックを確実に低減できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1〜12図は本発明の一実施例としての自動変速機用油
圧制御装置を示すもので、第1図はそのブロック図、第
2図はそのN−Dシフト時間に応じたデューティ比修正
量の例を示すグラフ、第3図はその油温に応じたデュー
ティ比修正量の例を示すグラフ、第4図はその動作を説
明するためのフローチャート、第5図は基本的なデュー
ティ制御パターンを示すグラフ、第6図はN−Dシフト
時のタービン回転数変化を示すグラフ、第7図は本実施
例の適用対象である車両用自動変速機を示すパワートレ
ーン図、第8図は上記自動変速機における各摩擦係合装
置の係合状態をセレクトレバー位置との関係で示した作
動エレメント図、第9図はそのトルクコンバータおよび
直結クラッチの断面図、第10図は本実施例における自動
変速機の油圧制御系の具体的な構成を示す系統図、第1
1,12図はそれぞれ電子制御式油圧制御装置における制御
圧に対する前進時出力圧および後進時出力圧との関係を
示すグラフである。 1……エンジン、3……トルクコンバータ、9……直結
クラッチ、12……リヤクラッチ(摩擦係合要素)、50…
…調圧弁、70……トルクコンバータ制御弁、90……直結
クラッチ制御弁、110……減圧弁、130……シフト制御
弁、150……手動弁、150a……セレクトバー(操作部
材)、170……1速−2速シフト弁、190……2速−3速
および4速−3速シフト弁、210……N−D制御弁、230
……4速クラッチ制御弁、250……油圧制御弁、270……
N−R制御弁、280……リヤクラッチ制御弁、290……電
子制御装置、300,310,320,325……ソレノイド弁、332…
…回転数センサ〔ドライブ(D)モード移行完了検出手
段〕、334……油温センサ、340……電子制御式油圧制御
装置(油圧制御手段)、341……選定位置検出装置〔ニ
ュートラル−ドライブ(N−D)シフト指令信号発生手
段〕、501……油圧回路系、502……作動油圧修正手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転動力源に流体継手を介して連結され、
    摩擦係合要素による係脱状態を選択することにより、負
    荷に接続され所望の変速比を実現するドライブモードと
    該負荷から切り離したニュートラルモードとをとりうる
    自動変速機において、 該摩擦係合要素に対する作動油圧の給排を行なって該摩
    擦係合要素の係脱を行なう油圧回路と、 該自動変速機を該ニュートラルモードにすべきか該ドラ
    イブモードにすべきかを選択する操作部材のモード選択
    動作に連動して該油圧回路中の作動油圧を所望の値に調
    整する油圧制御手段とをそなえ、 該操作部材による該ニュートラルモードから該ドライブ
    モードへの選択動作に連動してニュートラル−ドライブ
    シフト指令信号を発生するニュートラル−ドライブシフ
    ト指令信号発生手段と、 該自動変速機の該ドライブモードへの移行完了を検出す
    るドライブモード移行完了検出手段と、 該ニュートラル−ドライブシフト指令信号発生手段より
    該ニュートラル−ドライブシフト指令信号が発生されて
    から該ドライブモード移行完了検出手段により該ドライ
    ブモードへの移行完了が検出されるまでの時間が予め設
    定された目標時間となるように該油圧回路内の初期係合
    油圧を学習補正する作動油圧修正手段とが設けられた ことを特徴とする、自動変速機用油圧制御装置。
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