JP2721264B2 - 弾性環状体の保持装置 - Google Patents
弾性環状体の保持装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、軸部材等のワークにその外径よりも小さい
固有の内径の弾性変形可能な弾性環状体を自動的に嵌め
込むための弾性環状体の装着装置に用いられる弾性環状
体の保持装置に関する。
固有の内径の弾性変形可能な弾性環状体を自動的に嵌め
込むための弾性環状体の装着装置に用いられる弾性環状
体の保持装置に関する。
従来、Oリング等の弾性変形可能な弾性環状体を軸部
材等のワークに装着するための装置としては、弾性環状
体を装着すべきワークの先端部に外面形状が円錐状のキ
ャップをかぶせておき、該キャップにワークの外径より
も小さい固有の内径(自然状態における内径)を有する
弾性環状体を嵌挿し、複数の爪を有する押し棒によって
前記弾性環状体をワークに向けて押し下げることによっ
て前記キャップの外面に沿って内径を拡げてワークに嵌
め込むものがある(実開昭58−70835号公報、実開昭47
−122323号公報参照)。
材等のワークに装着するための装置としては、弾性環状
体を装着すべきワークの先端部に外面形状が円錐状のキ
ャップをかぶせておき、該キャップにワークの外径より
も小さい固有の内径(自然状態における内径)を有する
弾性環状体を嵌挿し、複数の爪を有する押し棒によって
前記弾性環状体をワークに向けて押し下げることによっ
て前記キャップの外面に沿って内径を拡げてワークに嵌
め込むものがある(実開昭58−70835号公報、実開昭47
−122323号公報参照)。
上記従来の技術では、弾性環状体の固有の内径をワー
クの外径よりも大径に拡げるための円錐状キャップのワ
ーク先端部にかぶせ、さらにその上に弾性環状体を嵌挿
して供給するための特別なキャップ脱着装置を必要とす
る。このため、装置が複雑化すると共に、前記円錐状キ
ャップの着脱に時間がかかり、その分サイクル時間が長
時間となるという問題点があった。
クの外径よりも大径に拡げるための円錐状キャップのワ
ーク先端部にかぶせ、さらにその上に弾性環状体を嵌挿
して供給するための特別なキャップ脱着装置を必要とす
る。このため、装置が複雑化すると共に、前記円錐状キ
ャップの着脱に時間がかかり、その分サイクル時間が長
時間となるという問題点があった。
本発明は、上記従来の技術の有する問題点に鑑みてな
されたものであって、前記円錐状キャップをワークにか
ぶせなくても弾性変形自在な弾性環状体をその固有の内
径よりも大きな外径を有するワークに自動的に装着する
ことができる弾性環状体の装着装置に用いる環状弾性体
の保持装置を提供することを目的とするものである。
されたものであって、前記円錐状キャップをワークにか
ぶせなくても弾性変形自在な弾性環状体をその固有の内
径よりも大きな外径を有するワークに自動的に装着する
ことができる弾性環状体の装着装置に用いる環状弾性体
の保持装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するための本発明は、弾性変形可能な
弾性環状体をワークに嵌め込むための装置に用いられる
弾性環状体の保持装置であって、 前記ワークの外径よりも大きな内径を有し、内周面にワ
ークの大径部が当接しかつ弾性環状体装着部までの長さ
を有する段部が形成されると共に、先端部に複数個のス
リットが形成されたスリーブを備え、該スリーブの前記
スリットにそれぞれ嵌合する複数個の先細りテーパ状の
羽根を有したマンドレルが、前記スリーブに軸方向に滑
動自在に嵌挿されていると共に、前記スリーブの外周面
に保持された前記弾性環状体を抜き取るための抜き取り
手段を有し、前記マンドレルの先端面にワークの先端部
との位置決め手段を設けたものである。
弾性環状体をワークに嵌め込むための装置に用いられる
弾性環状体の保持装置であって、 前記ワークの外径よりも大きな内径を有し、内周面にワ
ークの大径部が当接しかつ弾性環状体装着部までの長さ
を有する段部が形成されると共に、先端部に複数個のス
リットが形成されたスリーブを備え、該スリーブの前記
スリットにそれぞれ嵌合する複数個の先細りテーパ状の
羽根を有したマンドレルが、前記スリーブに軸方向に滑
動自在に嵌挿されていると共に、前記スリーブの外周面
に保持された前記弾性環状体を抜き取るための抜き取り
手段を有し、前記マンドレルの先端面にワークの先端部
との位置決め手段を設けたものである。
マンドレルをスリーブから突出させた状態としたの
ち、弾性環状体の内径部に挿入していく。その結果、前
記弾性環状体は、マンドレルの複数個の先細りテーパー
状の羽根の外周面に案内されてその径が拡大されてい
き、スリーブの外周面に移され、それ自身の収縮により
スリーブの外周面で保持される。
ち、弾性環状体の内径部に挿入していく。その結果、前
記弾性環状体は、マンドレルの複数個の先細りテーパー
状の羽根の外周面に案内されてその径が拡大されてい
き、スリーブの外周面に移され、それ自身の収縮により
スリーブの外周面で保持される。
また、スリーブに保持された弾性環状体をワークに嵌
め込むには、ワークの直上に、弾性環状体を保持した保
持装置を位置決めしたのち下降させていく。その結果、
先ず前記マンドレルがワーク先端面に当接して停止す
る。このとき、前記マンドレルの先端面にワークの先端
部との位置決め手段が設けられているので、ワークとマ
ンドレルの軸心合わせを行うことができる。この後は、
スリーブのみが下降して、該スリーブがワークにかぶさ
り、前記スリーブの内周面の段部にワークの大径部が当
接してスリーブの先端がワークの弾性環状体装着部に位
置すると、スリーブの下降が停止する。
め込むには、ワークの直上に、弾性環状体を保持した保
持装置を位置決めしたのち下降させていく。その結果、
先ず前記マンドレルがワーク先端面に当接して停止す
る。このとき、前記マンドレルの先端面にワークの先端
部との位置決め手段が設けられているので、ワークとマ
ンドレルの軸心合わせを行うことができる。この後は、
スリーブのみが下降して、該スリーブがワークにかぶさ
り、前記スリーブの内周面の段部にワークの大径部が当
接してスリーブの先端がワークの弾性環状体装着部に位
置すると、スリーブの下降が停止する。
ついで、抜き取り手段により、スリーブから前記弾性
環状体を抜き取ると、該弾性環状体はそれ自身の収縮に
よりワークの弾性環状体装着部に嵌め込まれる。
環状体を抜き取ると、該弾性環状体はそれ自身の収縮に
よりワークの弾性環状体装着部に嵌め込まれる。
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、本実施例の弾性環状体の保持装置を弾性環
状体の装着装置に取り付けたときの全体構成を示す概略
斜視図である。符号109は搬送手段としての公知の三軸
直交ロボットであって、該三軸直交ロボット109は、基
台101のコラム101a上に固定されたX軸方向に延びるX
軸アーム102と、該X軸アーム102にX軸方向に移動自在
に支持されると共に図示しない駆動手段によりX軸方向
に往復移動されるY軸アーム103と、該Y軸アーム103に
Y軸方向に移動自在に支持されると共に図示しない駆動
手段によりY軸方向に往復移動されるZ軸アーム取付本
体104と、該Z軸アーム104にZ軸方向へ上下動自在に取
付けられ、流体圧シリンダ104aによりZ軸方向に往復移
動(図示上下方向の上下動)されるZ軸アーム105とを
備えている。
状体の装着装置に取り付けたときの全体構成を示す概略
斜視図である。符号109は搬送手段としての公知の三軸
直交ロボットであって、該三軸直交ロボット109は、基
台101のコラム101a上に固定されたX軸方向に延びるX
軸アーム102と、該X軸アーム102にX軸方向に移動自在
に支持されると共に図示しない駆動手段によりX軸方向
に往復移動されるY軸アーム103と、該Y軸アーム103に
Y軸方向に移動自在に支持されると共に図示しない駆動
手段によりY軸方向に往復移動されるZ軸アーム取付本
体104と、該Z軸アーム104にZ軸方向へ上下動自在に取
付けられ、流体圧シリンダ104aによりZ軸方向に往復移
動(図示上下方向の上下動)されるZ軸アーム105とを
備えている。
前記三軸直交ロボット109のZ軸アーム105の下端部に
は取付板105aを介して後述する本実施例の保持装置が取
付けられており、他方、基台101上の図示左側部位には
後述する供給装置107が載置され、基台101上の図示右側
部位には軸部材等のワーク110を保持するための保持治
具108が載置されている。
は取付板105aを介して後述する本実施例の保持装置が取
付けられており、他方、基台101上の図示左側部位には
後述する供給装置107が載置され、基台101上の図示右側
部位には軸部材等のワーク110を保持するための保持治
具108が載置されている。
前記三軸直交ロボット109は図示しないコントローラ
により制御され、前記保持装置106を供給装置107とワー
ク110間で移送すると共に所定位置に位置決めするもの
である。
により制御され、前記保持装置106を供給装置107とワー
ク110間で移送すると共に所定位置に位置決めするもの
である。
次に、本実施例の前記保持装置106およびこれと対応
して用いられる供給装置107について説明する。
して用いられる供給装置107について説明する。
保持装置: 第2図および第3図に示すように、Z軸アーム105に
は図示下方側に小径部3aを有する外筒3が取付板105aを
介して固着されており、該外筒3の小径部3aには上端部
に鍔部2aを有するスリーブ2が軸方向(図示上下方向)
に滑動自在に嵌挿されている。符号7はスリーブ2と結
合板7aを連結する複数の連結棒である。符号8は前記取
付板105aと前記鍔部2a間に介在させた圧縮ばねであっ
て、スリーブ2を外筒3の小径部3aから突出させる方向
に常時付勢している。
は図示下方側に小径部3aを有する外筒3が取付板105aを
介して固着されており、該外筒3の小径部3aには上端部
に鍔部2aを有するスリーブ2が軸方向(図示上下方向)
に滑動自在に嵌挿されている。符号7はスリーブ2と結
合板7aを連結する複数の連結棒である。符号8は前記取
付板105aと前記鍔部2a間に介在させた圧縮ばねであっ
て、スリーブ2を外筒3の小径部3aから突出させる方向
に常時付勢している。
また、前記鍔部2aの側面からピン6cが突設され、該ピ
ン6cの先端には当接部材6dが一体的に取付けられてお
り、該当接部材6dには流体圧シリンダ6のロッド6aの先
端に設けられた押圧部材6bが当接可能に構成されてい
る。
ン6cの先端には当接部材6dが一体的に取付けられてお
り、該当接部材6dには流体圧シリンダ6のロッド6aの先
端に設けられた押圧部材6bが当接可能に構成されてい
る。
第3図(A)乃至(C)は弾性環状体の保持装置106
を構成するスリーブ2およびマンドレル1の構造を示
す。
を構成するスリーブ2およびマンドレル1の構造を示
す。
第3図(A),(C)に示すようにスリーブ2は、そ
の下端から鍔部2a側に向けて深く切り込まれた8個のス
リット2bを有し、各スリット2bにはマンドレル1の先端
部に突設された各羽根1bがそれぞれ滑動自在に嵌合され
ている。スリーブ2の内径は後述する理由のためその開
口部から所定深さまではワーク110の外径よりも大径と
なっており、これより上方部はワーク110の外径より小
径に形成されたいわゆる段部2c(第7図(B)参照)が
設けられている。
の下端から鍔部2a側に向けて深く切り込まれた8個のス
リット2bを有し、各スリット2bにはマンドレル1の先端
部に突設された各羽根1bがそれぞれ滑動自在に嵌合され
ている。スリーブ2の内径は後述する理由のためその開
口部から所定深さまではワーク110の外径よりも大径と
なっており、これより上方部はワーク110の外径より小
径に形成されたいわゆる段部2c(第7図(B)参照)が
設けられている。
一方、マンドレル1は第3図(B),(C)に示すよ
うに、主軸1aの先端部が先細りの円錐台形状に形成され
ており、該先端部の外周面には、上述した8個の羽根1b
が突設されている。該羽根1bは先端部が先細りであっ
て、上端側に向けて拡大する先細りテーパ状をしてお
り、その上端側のマンドレル径方向の高さはスリーブ2
の外周面とほぼ同一面となるように構成されている。こ
れより、マンドレル1によりその径を拡げられた弾性環
状体4がスリーブ2に円滑に移されて保持されることに
なる。
うに、主軸1aの先端部が先細りの円錐台形状に形成され
ており、該先端部の外周面には、上述した8個の羽根1b
が突設されている。該羽根1bは先端部が先細りであっ
て、上端側に向けて拡大する先細りテーパ状をしてお
り、その上端側のマンドレル径方向の高さはスリーブ2
の外周面とほぼ同一面となるように構成されている。こ
れより、マンドレル1によりその径を拡げられた弾性環
状体4がスリーブ2に円滑に移されて保持されることに
なる。
第2図に戻って、連結棒7の上端に取付けられた結合
板7aに設けられた流体圧シリンダ5のロッド5aがマンド
レル1の上端に結合されており、該流体圧シリンダ5の
駆動により、前記マンドレル1をスリーブ2内に引き込
むことができるように構成されている。
板7aに設けられた流体圧シリンダ5のロッド5aがマンド
レル1の上端に結合されており、該流体圧シリンダ5の
駆動により、前記マンドレル1をスリーブ2内に引き込
むことができるように構成されている。
本実施例では、スリット2bおよび羽根1bの数を8個と
したが、その数は必要に応じて増減することができる。
したが、その数は必要に応じて増減することができる。
供給装置: 第2図、第4図および第5図に示すように、供給装置
107は、側面視略コ字状のブロック10を有し、該ブロッ
ク10の側壁間には、同一水平面上に平行して2本のガイ
ド11が配設され、該ガイド11には一対の駒12a,12bがそ
の軸方向に摺動自在に嵌挿されている。各駒12a,12bに
はそれぞれ側面視逆L字形の弾性環状体受け13a,13bの
一端部が固着され、その他端が互いに対向するように設
けられている。符号19a,19bは前記弾性環状体受け13a,1
3bの上面にそれぞれ形成された平面視略V字形の凹部で
あり、該凹部19a,19bの開放側下縁には円弧状の切欠部2
0a,20bがそれぞれ形成されている。また、符号15a,15b
は各弾性環状体受け13a,13bとブロック10の側壁間にそ
れぞれ介在させた圧縮ばねであって、一対の弾性環状体
受け13a,13bが閉じる方向(互いに接近する方向)へ常
時付勢している。第5図に示すように、前記一対の弾性
環状体受け13a,13bには、ブロック10に互いに逆向きに
一体的に取付けられた各流体圧シリンダ16a,16bのそれ
ぞれのロッド17a,17bが各連結棒18a,18bを介して結合さ
れており、各流体圧シリンダ16a,16bの駆動により、一
対の弾性環状体受け13a,13bを開く方向(互いに離反す
る方向)へ各圧縮ばね15a,15bの弾発力に抗して移動で
きるように構成されている。なお、符号10a(10b)はブ
ロック10の側壁にそれぞれ螺合された圧縮ばね15a(15
b)のばね圧を調整するためのばね圧調整ねじである。
107は、側面視略コ字状のブロック10を有し、該ブロッ
ク10の側壁間には、同一水平面上に平行して2本のガイ
ド11が配設され、該ガイド11には一対の駒12a,12bがそ
の軸方向に摺動自在に嵌挿されている。各駒12a,12bに
はそれぞれ側面視逆L字形の弾性環状体受け13a,13bの
一端部が固着され、その他端が互いに対向するように設
けられている。符号19a,19bは前記弾性環状体受け13a,1
3bの上面にそれぞれ形成された平面視略V字形の凹部で
あり、該凹部19a,19bの開放側下縁には円弧状の切欠部2
0a,20bがそれぞれ形成されている。また、符号15a,15b
は各弾性環状体受け13a,13bとブロック10の側壁間にそ
れぞれ介在させた圧縮ばねであって、一対の弾性環状体
受け13a,13bが閉じる方向(互いに接近する方向)へ常
時付勢している。第5図に示すように、前記一対の弾性
環状体受け13a,13bには、ブロック10に互いに逆向きに
一体的に取付けられた各流体圧シリンダ16a,16bのそれ
ぞれのロッド17a,17bが各連結棒18a,18bを介して結合さ
れており、各流体圧シリンダ16a,16bの駆動により、一
対の弾性環状体受け13a,13bを開く方向(互いに離反す
る方向)へ各圧縮ばね15a,15bの弾発力に抗して移動で
きるように構成されている。なお、符号10a(10b)はブ
ロック10の側壁にそれぞれ螺合された圧縮ばね15a(15
b)のばね圧を調整するためのばね圧調整ねじである。
また、符号21a,21bは、それぞれ支柱14a,14bにピン22
a,22bを介して支持された一対の受け部材であり、該一
対の受け部材21a,21bは前記一対の弾性環状体受け13a,1
3bの開閉方向と直交する方向に沿って配設され、弾性環
状体4を支持するためのものである。
a,22bを介して支持された一対の受け部材であり、該一
対の受け部材21a,21bは前記一対の弾性環状体受け13a,1
3bの開閉方向と直交する方向に沿って配設され、弾性環
状体4を支持するためのものである。
次に、本実施例の動作について、上記弾性環状体の装
着装置の動作順序と共に説明する。
着装置の動作順序と共に説明する。
(1)先ず、第2図に示すように閉じた状態になってい
る一対の弾性環状体受け13a,13bの凹部19a,19b中にOリ
ング等の弾性変形可能な弾性環状体4を搭載する。
る一対の弾性環状体受け13a,13bの凹部19a,19b中にOリ
ング等の弾性変形可能な弾性環状体4を搭載する。
(2)ついで、第1図および第2図に示すように、三軸
直交ロボット109を起動して保持装置106を供給装置107
の上方へ移動させ、また、流体圧シリンダ5のロッド5a
を最大限進出させることにより、マンドレル1を最大下
降位置へ突出させた状態にすると共に、スリーブ2も圧
縮ばね8の弾発力によりその鍔部2aが外筒3の肩部に当
接した状態とし、さらに流体圧シリンダ6のロッド6aを
最大限進出させて押圧部材6bで当接部材6dを押圧しスリ
ーブ2が上方へ移動しないようにしておく。
直交ロボット109を起動して保持装置106を供給装置107
の上方へ移動させ、また、流体圧シリンダ5のロッド5a
を最大限進出させることにより、マンドレル1を最大下
降位置へ突出させた状態にすると共に、スリーブ2も圧
縮ばね8の弾発力によりその鍔部2aが外筒3の肩部に当
接した状態とし、さらに流体圧シリンダ6のロッド6aを
最大限進出させて押圧部材6bで当接部材6dを押圧しスリ
ーブ2が上方へ移動しないようにしておく。
(3)上記(2)ののち、Z軸アーム105を下降させる
ことにより、第6図(A)に示すように、マンドレル1
を弾性環状体4の内径部に嵌挿していく。すると弾性環
状体4はマンドレル1の羽根1bの先細りテーパ状の外周
面で押し拡げられながらスリーブ2に移されその外周で
拡径された状態でそれ自身の収縮により保持される。こ
のとき一対の弾性環状体受け13a,13bは、その凹部19a,1
9bのV字形の側壁で前記弾性環状体4の外周面を各圧縮
ばね15a,15bの弾発力により押圧した状態を維持しつつ
開き、弾性環状体4の拡径を保障する。また、各凹部19
a,19bの開放側下縁には円弧状の切欠部20a,20bが形成さ
れているので、下降するマンドレル1およびスルーブ2
の外周面と干渉することがない。
ことにより、第6図(A)に示すように、マンドレル1
を弾性環状体4の内径部に嵌挿していく。すると弾性環
状体4はマンドレル1の羽根1bの先細りテーパ状の外周
面で押し拡げられながらスリーブ2に移されその外周で
拡径された状態でそれ自身の収縮により保持される。こ
のとき一対の弾性環状体受け13a,13bは、その凹部19a,1
9bのV字形の側壁で前記弾性環状体4の外周面を各圧縮
ばね15a,15bの弾発力により押圧した状態を維持しつつ
開き、弾性環状体4の拡径を保障する。また、各凹部19
a,19bの開放側下縁には円弧状の切欠部20a,20bが形成さ
れているので、下降するマンドレル1およびスルーブ2
の外周面と干渉することがない。
(4)上記(3)ののち、第6図(B)に示すように、
拡流体圧シリンダ16a,16bの駆動により一対の弾性環状
体上13a,13bを最大限まで開き、これと同時にz軸アー
ム105の上昇および流体圧シリンダ5の駆動によりマン
ドレル1をスリーブ2に対して上昇させ、その先端部の
羽根1bをスリーブ2内に引き込ませる。
拡流体圧シリンダ16a,16bの駆動により一対の弾性環状
体上13a,13bを最大限まで開き、これと同時にz軸アー
ム105の上昇および流体圧シリンダ5の駆動によりマン
ドレル1をスリーブ2に対して上昇させ、その先端部の
羽根1bをスリーブ2内に引き込ませる。
(5)上記(4)ののち、三軸直交ロボット109を起動
して保持装置106をX軸方向へ移動させてワーク110の直
上に位置決めする。
して保持装置106をX軸方向へ移動させてワーク110の直
上に位置決めする。
これと同時に、流体圧シリンダ6の駆動により押圧部
材6bを最大上昇位置へ上昇させてスリーブ2の移動を自
由にすると共に、供給装置107の各流体圧シリンダ16a,1
6bを駆動を解除して、各圧縮ばね15a,15bの弾発力によ
り一対の弾性環状体受けを閉じ、次の弾性環状体4が搭
載できる状態に戻す。
材6bを最大上昇位置へ上昇させてスリーブ2の移動を自
由にすると共に、供給装置107の各流体圧シリンダ16a,1
6bを駆動を解除して、各圧縮ばね15a,15bの弾発力によ
り一対の弾性環状体受けを閉じ、次の弾性環状体4が搭
載できる状態に戻す。
(6)上記(5)ののち、第7図(A)に示すように、
矢印方向へZ軸アーム105を下降させることによって、
弾性環状体4を保持している保持装置106のマンドレル
1の下端面を、ワーク110の上端面に当接させて位置決
めする。この場合、本実施例のようにマンドレル1の先
端面に位置決め穴1c(第3図(C)参照)を設けておく
と、ワーク110の軸心とマンドレル1の軸心との位置決
めもすることができる。
矢印方向へZ軸アーム105を下降させることによって、
弾性環状体4を保持している保持装置106のマンドレル
1の下端面を、ワーク110の上端面に当接させて位置決
めする。この場合、本実施例のようにマンドレル1の先
端面に位置決め穴1c(第3図(C)参照)を設けておく
と、ワーク110の軸心とマンドレル1の軸心との位置決
めもすることができる。
そして、スリーブ2の内周面に設けられた段部2bがワ
ークの大径部に当接してスリーブ2の下降が停止され
る。そののちは、第7図(C)に示すように外筒3のみ
が下降し、これによりスリーブ2の外周面に保持されて
いる弾性環状体4は押し下げられてスリーブ2から抜き
取られ、それ自身の収縮によってワーク110の嵌め込み
部位に嵌め込まれる。
ークの大径部に当接してスリーブ2の下降が停止され
る。そののちは、第7図(C)に示すように外筒3のみ
が下降し、これによりスリーブ2の外周面に保持されて
いる弾性環状体4は押し下げられてスリーブ2から抜き
取られ、それ自身の収縮によってワーク110の嵌め込み
部位に嵌め込まれる。
上記の説明から明らかなように、本実施例では外筒3
がスリーブ2の外周面に保持された弾性環状体4を抜き
取るための抜き取り手段を兼ねるものである。
がスリーブ2の外周面に保持された弾性環状体4を抜き
取るための抜き取り手段を兼ねるものである。
本実施例においては各部の駆動手段として流体圧シリ
ンダを用いているが、これに限らず、電動式のボールね
じ機構やカム機構等公知の手段を用いることができる。
ンダを用いているが、これに限らず、電動式のボールね
じ機構やカム機構等公知の手段を用いることができる。
また、保持装置の外筒、スリーブおよびマンドレルに
各別に駆動手段を設け、各駆動手段の個別駆動によりこ
れらを移動させることもできるが、この場合は、これら
の動作タイミングを調整するための制御手段を別途設け
ることが必要となる。
各別に駆動手段を設け、各駆動手段の個別駆動によりこ
れらを移動させることもできるが、この場合は、これら
の動作タイミングを調整するための制御手段を別途設け
ることが必要となる。
本発明は、以上のとおり構成されているので、以下に
記載するような効果を奏する。
記載するような効果を奏する。
マンドレルをスリーブから突出させた状態として弾性
環状体の内径部に挿入するだけで、弾性環状体の径を広
げてスリーブ外周面で保持することができるので、上記
従来の技術の如きワークにキャップを着脱するためのキ
ャップ着脱装置を必要とせず構造が簡単化し、保守点検
も容易となる。
環状体の内径部に挿入するだけで、弾性環状体の径を広
げてスリーブ外周面で保持することができるので、上記
従来の技術の如きワークにキャップを着脱するためのキ
ャップ着脱装置を必要とせず構造が簡単化し、保守点検
も容易となる。
また、スリーブの内周面にワークの大径部が当接する
段部を形成しておくと、弾性環状体をワークの弾性環状
体装着部に確実に嵌め込むことができる。
段部を形成しておくと、弾性環状体をワークの弾性環状
体装着部に確実に嵌め込むことができる。
さらに、マンドレル先端面にワークの先端部との位置
決め手段を設けておくと、ワーク軸心とマンドレル軸心
とを位置決めすることができるので、弾性環状体をより
確実にワークに嵌め込むことができる。
決め手段を設けておくと、ワーク軸心とマンドレル軸心
とを位置決めすることができるので、弾性環状体をより
確実にワークに嵌め込むことができる。
第1図は本発明の弾性環状体の保持装置を取付けた弾性
環状体の装着装置の主要部の斜視図、第2図はその保持
装置およびこれと対応して用いられる供給装置の部分断
面図、第3図は本発明の一実施例の保持装置を構成する
マンドレルおよびスリーブの説明図であって(A)は前
記マンドレルおよびスリーブの側面図、(B)はマンド
レルの主要部の斜視図、(C)は(A)に示すマンドレ
ルおよびスリーブの底面図、第4図はその供給装置の主
要部の斜視図、第5図は供給装置を構成する一対の弾性
環状体受けの平面図、第6図は本発明の方法の弾性環状
体の保持工程を示し、(A)はマンドレルを弾性環状体
に嵌挿した状態を示す部分断面図、(B)は弾性環状体
を保持装置で保持し、上方へ引き上げ始めた状態を示す
部分断面図、第7図は保持装置に保持した弾性環状体を
軸部材に装着する工程を示し、(A)保持装置をワーク
の直上に位置決めした状態を示す部分断面図、(B)は
保持装置を下降させてマンドレル先端部をワークの上端
面に当接させた状態を示す部分断面図、(C)保持装置
を最大限に下降させて弾性環状体をスリーブから抜き取
りワークに装着した状態を示す部分断面図である。 1……マンドレル、1a……主軸、 1b……羽根、1c……位置決め穴、 2……スリーブ、2a……鍔部、 2b……スリット、2c……段部、 3……外筒、3a……小径部、 4……弾性環状体、 5,6,104a……流体圧シリンダ、 5a,6,17a,17b……ロッド、 7……連結棒、7a……結合板、8,8,15a,15b……圧縮ば
ね、 10……ブロック、 11……ガイド、12a,12b……駒、 13a,13b……弾性環状体受け、 14a,14b……支柱、18a,18b……連結棒 19a,19b……凹部、20a,20b……切欠部 101……基台、101a……コラム、 102……X軸アーム、103……Y軸アーム、 104……Z軸アーム取付体、105……Z軸アーム 105a……取付板、106……保持装置、 107……供給装置、108……保持治具。
環状体の装着装置の主要部の斜視図、第2図はその保持
装置およびこれと対応して用いられる供給装置の部分断
面図、第3図は本発明の一実施例の保持装置を構成する
マンドレルおよびスリーブの説明図であって(A)は前
記マンドレルおよびスリーブの側面図、(B)はマンド
レルの主要部の斜視図、(C)は(A)に示すマンドレ
ルおよびスリーブの底面図、第4図はその供給装置の主
要部の斜視図、第5図は供給装置を構成する一対の弾性
環状体受けの平面図、第6図は本発明の方法の弾性環状
体の保持工程を示し、(A)はマンドレルを弾性環状体
に嵌挿した状態を示す部分断面図、(B)は弾性環状体
を保持装置で保持し、上方へ引き上げ始めた状態を示す
部分断面図、第7図は保持装置に保持した弾性環状体を
軸部材に装着する工程を示し、(A)保持装置をワーク
の直上に位置決めした状態を示す部分断面図、(B)は
保持装置を下降させてマンドレル先端部をワークの上端
面に当接させた状態を示す部分断面図、(C)保持装置
を最大限に下降させて弾性環状体をスリーブから抜き取
りワークに装着した状態を示す部分断面図である。 1……マンドレル、1a……主軸、 1b……羽根、1c……位置決め穴、 2……スリーブ、2a……鍔部、 2b……スリット、2c……段部、 3……外筒、3a……小径部、 4……弾性環状体、 5,6,104a……流体圧シリンダ、 5a,6,17a,17b……ロッド、 7……連結棒、7a……結合板、8,8,15a,15b……圧縮ば
ね、 10……ブロック、 11……ガイド、12a,12b……駒、 13a,13b……弾性環状体受け、 14a,14b……支柱、18a,18b……連結棒 19a,19b……凹部、20a,20b……切欠部 101……基台、101a……コラム、 102……X軸アーム、103……Y軸アーム、 104……Z軸アーム取付体、105……Z軸アーム 105a……取付板、106……保持装置、 107……供給装置、108……保持治具。
Claims (1)
- 【請求項1】弾性変形可能な弾性環状体をワークに嵌め
込むための装置に用いられる弾性環状体の保持装置であ
って、 前記ワークの外径よりも大きな内径を有し、内周面にワ
ークの大径部が当接しかつ弾性環状体装着部までの長さ
を有する段部が形成されると共に、先端部に複数個のス
リットが形成されたスリーブを備え、該スリーブの前記
スリットにそれぞれ嵌合する複数個の先細りテーパ状の
羽根を有したマンドレルが、前記スリーブに軸方向に滑
動自在に嵌挿されていると共に、前記スリーブの外周面
に保持された前記弾性環状体を抜き取るための抜き取り
手段を有し、前記マンドレルの先端面にワークの先端部
との位置決め手段を設けたことを特徴とする弾性環状体
の保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2139943A JP2721264B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 弾性環状体の保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2139943A JP2721264B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 弾性環状体の保持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0435820A JPH0435820A (ja) | 1992-02-06 |
JP2721264B2 true JP2721264B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=15257291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2139943A Expired - Fee Related JP2721264B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 弾性環状体の保持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2721264B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101668318B1 (ko) * | 2016-02-16 | 2016-10-21 | 박영규 | 스냅링 자동 조립장치 |
KR101774787B1 (ko) | 2015-12-28 | 2017-09-06 | 티티이 주식회사 | 오링자동조립장치 |
KR101976022B1 (ko) * | 2018-09-28 | 2019-05-08 | 김중섭 | 스냅링 조립장치 및 스냅링 조립방법 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AT389483B (de) * | 1983-04-21 | 1989-12-11 | Sticht Fertigungstech Stiwa | Verfahren und vorrichtung zum einsetzen von elastischen ringen in ringfoermige nuten |
-
1990
- 1990-05-31 JP JP2139943A patent/JP2721264B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101774787B1 (ko) | 2015-12-28 | 2017-09-06 | 티티이 주식회사 | 오링자동조립장치 |
KR101668318B1 (ko) * | 2016-02-16 | 2016-10-21 | 박영규 | 스냅링 자동 조립장치 |
KR101976022B1 (ko) * | 2018-09-28 | 2019-05-08 | 김중섭 | 스냅링 조립장치 및 스냅링 조립방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0435820A (ja) | 1992-02-06 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |