JP2719953B2 - テトラヒドロフランの製造方法 - Google Patents
テトラヒドロフランの製造方法Info
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- JP2719953B2 JP2719953B2 JP1053738A JP5373889A JP2719953B2 JP 2719953 B2 JP2719953 B2 JP 2719953B2 JP 1053738 A JP1053738 A JP 1053738A JP 5373889 A JP5373889 A JP 5373889A JP 2719953 B2 JP2719953 B2 JP 2719953B2
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- tetrahydrofuran
- succinic anhydride
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Catalysts (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 産業の利用分野 本発明はテトラヒドロフランの製造方法に関し、さら
に詳しくは、無水マレイン酸および/または無水コハク
酸を、触媒の存在下に気相で接触水素化してテトラヒド
ロフランを製造する方法に関する。
に詳しくは、無水マレイン酸および/または無水コハク
酸を、触媒の存在下に気相で接触水素化してテトラヒド
ロフランを製造する方法に関する。
従来の技術 テトラヒドロフランはポリテトラメチレングリコール
などの原料およびポリ塩化ビニルやポリウレタンなどの
溶剤として有用な化合物である。従って、テトラヒドロ
フランの安価でかつ効率のよい製造方法の開発が強く望
まれている。
などの原料およびポリ塩化ビニルやポリウレタンなどの
溶剤として有用な化合物である。従って、テトラヒドロ
フランの安価でかつ効率のよい製造方法の開発が強く望
まれている。
従来公知である、無水マレイン酸および/または無水
コハク酸などの接触水素化によるテトラヒドロフランの
製造方法としては、以下のようなものが開示されてい
る。
コハク酸などの接触水素化によるテトラヒドロフランの
製造方法としては、以下のようなものが開示されてい
る。
(イ)無水マレイン酸および/または無水コハク酸およ
び/またはγ−ブチロラクトンなどを銅系触媒および脱
水触媒の混合触媒の存在下に、気相で、水添、脱水する
ことによるテトラヒドロフランの製造方法(特公昭48-3
0272号公報)。
び/またはγ−ブチロラクトンなどを銅系触媒および脱
水触媒の混合触媒の存在下に、気相で、水添、脱水する
ことによるテトラヒドロフランの製造方法(特公昭48-3
0272号公報)。
(ロ)無水マレイン酸および/または無水コハク酸など
をパラジウム、コバルトおよびニオブからなる固体触媒
の存在下に、液相で水素化することによるγ−ブチロラ
クトンおよび/またはテトラヒドロフランの製造方法
(特開昭62-111975号公報)などである。また、本発明
者らも、無水マレイン酸および/または無水コハク酸
を、銅、クロムおよびマンガンを含む固体触媒の存在下
に、気相にて接触水素化を行うことによるテトラヒドロ
フランおよび1,4−ブタンジオールの製造方法を提案し
ている(特願昭63-313760号)。
をパラジウム、コバルトおよびニオブからなる固体触媒
の存在下に、液相で水素化することによるγ−ブチロラ
クトンおよび/またはテトラヒドロフランの製造方法
(特開昭62-111975号公報)などである。また、本発明
者らも、無水マレイン酸および/または無水コハク酸
を、銅、クロムおよびマンガンを含む固体触媒の存在下
に、気相にて接触水素化を行うことによるテトラヒドロ
フランおよび1,4−ブタンジオールの製造方法を提案し
ている(特願昭63-313760号)。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記に開示されたテトラヒドロフランの
製造方法では、以下のような問題点を有していた。すな
わち、無水マレイン酸などを銅系触媒および脱水触媒の
混合触媒の存在下で、テトラヒドロフランを製造する方
法においては、3つの反応帯域に分けて水添、脱水を行
う必要があるため、反応装置が複雑となるとともに、プ
ロセスが複雑化するという問題点があった。また、パラ
ジウム、コバルトおよびニオブからなる触媒を用いる方
法では、液相で水素化反応を行うため高圧を必要とし設
備費および運転費が高いうえに、γ−ブチロラクトンを
多量に副生するという問題点があった。
製造方法では、以下のような問題点を有していた。すな
わち、無水マレイン酸などを銅系触媒および脱水触媒の
混合触媒の存在下で、テトラヒドロフランを製造する方
法においては、3つの反応帯域に分けて水添、脱水を行
う必要があるため、反応装置が複雑となるとともに、プ
ロセスが複雑化するという問題点があった。また、パラ
ジウム、コバルトおよびニオブからなる触媒を用いる方
法では、液相で水素化反応を行うため高圧を必要とし設
備費および運転費が高いうえに、γ−ブチロラクトンを
多量に副生するという問題点があった。
本発明は無水マレイン酸および/または無水コハク酸
からテトラヒドロフランを製造するに際し、設備費およ
び運転費が高い、プロセスが複雑化するという従来技術
に伴う問題点を解決しようとするものであり、テトラヒ
ドロフランの安価でかつ効率のよい製造方法を提供する
ことを目的としている。
からテトラヒドロフランを製造するに際し、設備費およ
び運転費が高い、プロセスが複雑化するという従来技術
に伴う問題点を解決しようとするものであり、テトラヒ
ドロフランの安価でかつ効率のよい製造方法を提供する
ことを目的としている。
課題を解決するための手段 発明の要旨 本発明者らは、無水マレイン酸および/または無水コ
ハク酸の直接水添を低圧下で行って、テトラヒドロフラ
ンが製造できうればそのメリットは大きいと考え、その
気相水添法を種々検討した。
ハク酸の直接水添を低圧下で行って、テトラヒドロフラ
ンが製造できうればそのメリットは大きいと考え、その
気相水添法を種々検討した。
また、従来、無水マレイン酸および/または無水コハ
ク酸の気相水添においてγ−ブチロラクトンしか得られ
ていないのは、いずれも低い水素/原料比かつ常圧近辺
で反応を行っているためであると考え、従来より高い水
素/原料比および気相を保てる範囲内の加圧下で水素化
反応を行ったところ高収率でテトラヒドロフランを製造
しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
ク酸の気相水添においてγ−ブチロラクトンしか得られ
ていないのは、いずれも低い水素/原料比かつ常圧近辺
で反応を行っているためであると考え、従来より高い水
素/原料比および気相を保てる範囲内の加圧下で水素化
反応を行ったところ高収率でテトラヒドロフランを製造
しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は無水マレイン酸および/または無
水コハク酸を接触水素化してテトラヒドロフランを製造
する方法において、銅および硅素を含む固体触媒の存在
下に、気相で反応を行うことを特徴とするテトラヒドロ
フランの製造方法に関するものである。
水コハク酸を接触水素化してテトラヒドロフランを製造
する方法において、銅および硅素を含む固体触媒の存在
下に、気相で反応を行うことを特徴とするテトラヒドロ
フランの製造方法に関するものである。
触媒 本発明で用いられる触媒は、通常は予め酸化銅−酸化
硅素触媒を還元したものである。このような触媒は、た
とえば硝酸銅などの銅化合物水溶液に、粉砕したシリ
カ、シリカゲル、シリカゾルなどの酸化硅素を混合し、
混合液を加温攪拌下に炭酸ナトリウム水溶液を混合液が
中性になるまで滴下し、得られた固体を濾過により回収
して混練後、乾燥、焼成工程を経て成形機を用いて所定
の形状に成形することにより調製する。この調製法では
酸化銅−酸化硅素触媒が得られる。
硅素触媒を還元したものである。このような触媒は、た
とえば硝酸銅などの銅化合物水溶液に、粉砕したシリ
カ、シリカゲル、シリカゾルなどの酸化硅素を混合し、
混合液を加温攪拌下に炭酸ナトリウム水溶液を混合液が
中性になるまで滴下し、得られた固体を濾過により回収
して混練後、乾燥、焼成工程を経て成形機を用いて所定
の形状に成形することにより調製する。この調製法では
酸化銅−酸化硅素触媒が得られる。
本発明の触媒の還元は、たとえば、2容量%の水素を
含む窒素ガスを触媒に対して、常温・常圧換算でのガス
空間速度(G.H.S.V.、以下、G.H.S.V.は、すべて常温・
常圧換算値で示す。)2400時間-1程度で数十kg/cm2Gの
加圧下に170℃にて1昼夜流通後、さらに水素濃度を徐
々に上げ100容量%として、触媒床温度200℃にて数時間
流通することにより処理を行う。
含む窒素ガスを触媒に対して、常温・常圧換算でのガス
空間速度(G.H.S.V.、以下、G.H.S.V.は、すべて常温・
常圧換算値で示す。)2400時間-1程度で数十kg/cm2Gの
加圧下に170℃にて1昼夜流通後、さらに水素濃度を徐
々に上げ100容量%として、触媒床温度200℃にて数時間
流通することにより処理を行う。
溶媒 本発明で用いられる溶媒は特に限定しないが、たとえ
ば、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジメチ
ルエーテル、ジエチルエーテル、1、4−ジオキサンな
どが用いられる。このうちγ−ブチロラクトンは、無水
マレイン酸および無水コハク酸の良溶媒であるとともに
水添生成物の一つであり、かつ1,4−ブタンジオールの
中間体と考えられるので特に好ましい。また溶媒は用い
なくともよい。
ば、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジメチ
ルエーテル、ジエチルエーテル、1、4−ジオキサンな
どが用いられる。このうちγ−ブチロラクトンは、無水
マレイン酸および無水コハク酸の良溶媒であるとともに
水添生成物の一つであり、かつ1,4−ブタンジオールの
中間体と考えられるので特に好ましい。また溶媒は用い
なくともよい。
接触条件 無水マレイン酸および/または無水コハク酸と水素ガ
スとの混合気体と触媒との接触は、従来から知られてい
る方法の中から適宜選択できる。たとえば、混合気体と
触媒とを固体床方式で接触させる方法、移動床方式で接
触させる方法、流動床方式で接触させる方法などを採用
することができる。また場合によっては、混合気体と触
媒を回分方式で接触させることもできる。
スとの混合気体と触媒との接触は、従来から知られてい
る方法の中から適宜選択できる。たとえば、混合気体と
触媒とを固体床方式で接触させる方法、移動床方式で接
触させる方法、流動床方式で接触させる方法などを採用
することができる。また場合によっては、混合気体と触
媒を回分方式で接触させることもできる。
無水マレイン酸および/または無水コハク酸と水素ガ
スとの混合気体と触媒との接触時間は、G.H.S.V.で1000
〜100000時間-1、好ましくは1500〜20000時間-1程度で
ある。
スとの混合気体と触媒との接触時間は、G.H.S.V.で1000
〜100000時間-1、好ましくは1500〜20000時間-1程度で
ある。
本発明における反応温度は170〜280℃程度であり、反
応圧力は10〜100kg/cm2G程度であり、無水マレイン酸
および/または無水コハク酸に対する水素ガスのモル比
は50〜1500程度である。反応温度、反応圧力および水素
ガス/原料比は系を気相に保ちうる範囲から適宜選択さ
れる。
応圧力は10〜100kg/cm2G程度であり、無水マレイン酸
および/または無水コハク酸に対する水素ガスのモル比
は50〜1500程度である。反応温度、反応圧力および水素
ガス/原料比は系を気相に保ちうる範囲から適宜選択さ
れる。
但し、水素ガス/原料モル比が50未満であると、反応
速度の低下および炭素状物質の生成による触媒劣化を引
起し易く、一方1500を超えると大量の水素をリサイクル
しなければならないので経済的に不利となりいずれも好
ましくない。
速度の低下および炭素状物質の生成による触媒劣化を引
起し易く、一方1500を超えると大量の水素をリサイクル
しなければならないので経済的に不利となりいずれも好
ましくない。
発明の効果 本発明の方法により、無水マレイン酸および/または
無水コハク酸からテトラヒドロフランを1段反応にて高
収率で得ることができ、かつその製造プロセスを著しく
簡略化できうる。さらに、液相水添技術と比較して、は
るかに低圧下でテトラヒドロフランを製造することがで
きるので、設備費および運転費を低減できるという効果
が得られる。
無水コハク酸からテトラヒドロフランを1段反応にて高
収率で得ることができ、かつその製造プロセスを著しく
簡略化できうる。さらに、液相水添技術と比較して、は
るかに低圧下でテトラヒドロフランを製造することがで
きるので、設備費および運転費を低減できるという効果
が得られる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこ
れら実施例に限定されるものではない。
れら実施例に限定されるものではない。
実施例1 銅、硅素を金属として、それぞれ50.6重量%、および
12.4重量%含有する市販の銅−硅素系酸化物触媒(日産
ガードラー(株)製商品名T336)15ccを固体反応器(15
mφ×600mm)に充填し、窒素気流中で40kg/cm2Gに加圧
するとともに170℃に加熱した。その後、窒素気流中に
水素を徐々に添加して、2容量%の水素を含む窒素ガス
を40kg/cm2G、170℃、G.H.S.V.2400時間-1にて1晩流
通した。さらに触媒床温度が200℃を超えないように注
意しながら、水素濃度を徐々に上げ100容量%の水素と
し、40kg/cm2G、200℃、G.H.S.V.2400時間-1にて2時
間還元処理を行った。
12.4重量%含有する市販の銅−硅素系酸化物触媒(日産
ガードラー(株)製商品名T336)15ccを固体反応器(15
mφ×600mm)に充填し、窒素気流中で40kg/cm2Gに加圧
するとともに170℃に加熱した。その後、窒素気流中に
水素を徐々に添加して、2容量%の水素を含む窒素ガス
を40kg/cm2G、170℃、G.H.S.V.2400時間-1にて1晩流
通した。さらに触媒床温度が200℃を超えないように注
意しながら、水素濃度を徐々に上げ100容量%の水素と
し、40kg/cm2G、200℃、G.H.S.V.2400時間-1にて2時
間還元処理を行った。
上記の固定床反応器を230℃に加熱した後、無水マレ
イン酸のγ−ブチロラクトン溶液(無水マレイン酸/γ
−ブチロラクトン=1/1モル比)および水素を無水マレ
イン酸およびγ−ブチロラクトンの和1モルに対し200
モルの割合で40kg/cm2Gの加圧下G.H.S.V.9600時間-1の
条件下で流通した。生成物はガスクロマトグラフィーに
より分析し、生成物の同定はGC-MSによって行った。
イン酸のγ−ブチロラクトン溶液(無水マレイン酸/γ
−ブチロラクトン=1/1モル比)および水素を無水マレ
イン酸およびγ−ブチロラクトンの和1モルに対し200
モルの割合で40kg/cm2Gの加圧下G.H.S.V.9600時間-1の
条件下で流通した。生成物はガスクロマトグラフィーに
より分析し、生成物の同定はGC-MSによって行った。
その結果、無水マレイン酸の転化率は100モル%であ
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが1.0モル%、テトラヒドロフランが92.8モル%お
よびn−ブタノールが4.7モル%生成した。その他にn
−プロパノールが微量生成した。尚、無水コハク酸は生
成物中より検出されなかった。
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが1.0モル%、テトラヒドロフランが92.8モル%お
よびn−ブタノールが4.7モル%生成した。その他にn
−プロパノールが微量生成した。尚、無水コハク酸は生
成物中より検出されなかった。
実施例2 触媒の還元処理時の圧力および反応圧力を15kg/cm
2G、反応温度を210℃、無水マレイン酸とγ−ブチロラ
クトンのモル比を1/3、G.H.S.V.を3200時間-1とした以
外は、実施例1と同様にして触媒の還元処理および反応
を行った。
2G、反応温度を210℃、無水マレイン酸とγ−ブチロラ
クトンのモル比を1/3、G.H.S.V.を3200時間-1とした以
外は、実施例1と同様にして触媒の還元処理および反応
を行った。
その結果、無水マレイン酸の転化率は100モル%であ
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが1.1モル%、テトラヒドロフランが91.9モル%お
よびn−ブタノールが5.3モル%生成した。尚、無水コ
ハク酸は生成物中より検出されなかった。
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが1.1モル%、テトラヒドロフランが91.9モル%お
よびn−ブタノールが5.3モル%生成した。尚、無水コ
ハク酸は生成物中より検出されなかった。
実施例3 硝酸銅(Cu(NO3)2・3H2O)48.32gを水600mlに溶解
し、この溶液にコロイダルシリカ(富士デビソン(株)
製商品名シリカゲルD Type40mesh upを乳体ですりつぶ
したもの)35gを加えた。この混合液を70〜75℃に保ち
ながら攪拌下に1モル/の濃度の炭酸ナトリウム水溶
液を、溶液のpHが7.1になるまで滴下し、その後約80℃
に保って90分間攪拌を続けた。放冷後、得られた固体を
濾別し、60℃の温水約10lを用いて通水洗浄した。洗浄
後の固体をよく混練後、120℃にて空気を送気しながら1
2時間乾燥し、さらに400℃にて3時間焼成して46gの固
体を得た。この固体を成形、粉砕後6〜10メッシュをふ
るいとり、酸化銅および酸化硅素からなる固体触媒を得
た。得られた触媒の銅、硅素の金属としての含有量はそ
れぞれ23.6重量%および29.4重量%であった。
し、この溶液にコロイダルシリカ(富士デビソン(株)
製商品名シリカゲルD Type40mesh upを乳体ですりつぶ
したもの)35gを加えた。この混合液を70〜75℃に保ち
ながら攪拌下に1モル/の濃度の炭酸ナトリウム水溶
液を、溶液のpHが7.1になるまで滴下し、その後約80℃
に保って90分間攪拌を続けた。放冷後、得られた固体を
濾別し、60℃の温水約10lを用いて通水洗浄した。洗浄
後の固体をよく混練後、120℃にて空気を送気しながら1
2時間乾燥し、さらに400℃にて3時間焼成して46gの固
体を得た。この固体を成形、粉砕後6〜10メッシュをふ
るいとり、酸化銅および酸化硅素からなる固体触媒を得
た。得られた触媒の銅、硅素の金属としての含有量はそ
れぞれ23.6重量%および29.4重量%であった。
上記で調製した触媒15ccを用いて、反応温度を250
℃、G.H.S.V.を2800時間-1としたこと以外は、実施例2
と同様にして触媒の還元処理および反応を行った。
℃、G.H.S.V.を2800時間-1としたこと以外は、実施例2
と同様にして触媒の還元処理および反応を行った。
その結果、無水マレイン酸の転化率は100モル%であ
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが2.1モル%、テトラヒドロフランが70.6モル%お
よびn−ブタノールが6.5モル%生成した。尚、無水コ
ハク酸は生成物中より検出されなかった。
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが2.1モル%、テトラヒドロフランが70.6モル%お
よびn−ブタノールが6.5モル%生成した。尚、無水コ
ハク酸は生成物中より検出されなかった。
実施例4 無水マレイン酸を無水コハク酸に代えた以外は、実施
例2と同様にして触媒の還元処理および反応を行ったと
ころ、実施例2とほぼ同様の反応生成物が得られた。
例2と同様にして触媒の還元処理および反応を行ったと
ころ、実施例2とほぼ同様の反応生成物が得られた。
実施例5 実施例1で使用した還元触媒を用い、無水マレイン酸
の1,4−ジオキサン溶液(無水マレイン酸/1,4−ジオキ
サン=1/3モル比)および水素を無水マレイン酸1モル
に対し800モルの割合で、210℃、15kg/cm2Gの加圧下、
G.H.S.V.3500時間-1の条件下で流通した。
の1,4−ジオキサン溶液(無水マレイン酸/1,4−ジオキ
サン=1/3モル比)および水素を無水マレイン酸1モル
に対し800モルの割合で、210℃、15kg/cm2Gの加圧下、
G.H.S.V.3500時間-1の条件下で流通した。
その結果、無水マレイン酸の転化率は100モル%であ
り、供給した無水マレイン酸に対してn−ブタノールが
4.4モル%およびテトラヒドロフランが92.3モル%生成
した。尚、無水コハク酸、1,4−ブタンジオールおよび
γ−ブチロラクトンは生成物中より検出されなかった。
り、供給した無水マレイン酸に対してn−ブタノールが
4.4モル%およびテトラヒドロフランが92.3モル%生成
した。尚、無水コハク酸、1,4−ブタンジオールおよび
γ−ブチロラクトンは生成物中より検出されなかった。
実施例6 実施例3で使用した還元触媒を用い、溶媒を使用せず
に、無水マレイン酸と水素の混合気体(1:600モル比)
を220℃、60kg/cm2Gの加圧下、G.H.S.V.4800時間-1の
条件下で流通した。
に、無水マレイン酸と水素の混合気体(1:600モル比)
を220℃、60kg/cm2Gの加圧下、G.H.S.V.4800時間-1の
条件下で流通した。
その結果、無水マレイン酸の転化率は100モル%であ
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが1.2モル%およびテトラヒドロフランが94.3モル
%生成した。尚、無水コハク酸は生成物中より検出され
なかった。
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが1.2モル%およびテトラヒドロフランが94.3モル
%生成した。尚、無水コハク酸は生成物中より検出され
なかった。
実施例7 無水マレイン酸のγ−ブチロラクトン溶液の代わり
に、無水マレイン酸と無水コハク酸をγ−ブチロラクト
ンに溶解した溶液(無水マレイン酸/無水コハク酸/γ
−ブチロラクトン=3/1/4モル比)を用い、水素を無水
マレイン酸、無水コハク酸およびγ−ブチロラクトンの
和1モルに対し200モルの割合で流通した以外は実施例
1と同様にして触媒の還元処理および反応を行った。
に、無水マレイン酸と無水コハク酸をγ−ブチロラクト
ンに溶解した溶液(無水マレイン酸/無水コハク酸/γ
−ブチロラクトン=3/1/4モル比)を用い、水素を無水
マレイン酸、無水コハク酸およびγ−ブチロラクトンの
和1モルに対し200モルの割合で流通した以外は実施例
1と同様にして触媒の還元処理および反応を行った。
その結果、無水マレイン酸および無水コハク酸の転化
率はともに100モル%であり、供給した無水マレイン酸
と無水コハク酸の和に対して、1,4−ブタンジオールが
0.5モル%、テトラヒドロフランが93.5モル%およびn
−ブタノールが4.0モル%生成した。
率はともに100モル%であり、供給した無水マレイン酸
と無水コハク酸の和に対して、1,4−ブタンジオールが
0.5モル%、テトラヒドロフランが93.5モル%およびn
−ブタノールが4.0モル%生成した。
Claims (1)
- 【請求項1】銅および硅素を含む固体触媒の存在下で、
無水マレイン酸および/または無水コハク酸を、気相で
接触水素化することを特徴とするテトラヒドロフランの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1053738A JP2719953B2 (ja) | 1989-03-08 | 1989-03-08 | テトラヒドロフランの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1053738A JP2719953B2 (ja) | 1989-03-08 | 1989-03-08 | テトラヒドロフランの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02243680A JPH02243680A (ja) | 1990-09-27 |
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