JP2670698B2 - 1,4―ブタンジオールの製法 - Google Patents
1,4―ブタンジオールの製法Info
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- JP2670698B2 JP2670698B2 JP1053741A JP5374189A JP2670698B2 JP 2670698 B2 JP2670698 B2 JP 2670698B2 JP 1053741 A JP1053741 A JP 1053741A JP 5374189 A JP5374189 A JP 5374189A JP 2670698 B2 JP2670698 B2 JP 2670698B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は1,4−ブタンジオールの製法に関し、さらに
詳しくは、無水マレイン酸および/または無水コハク酸
を、触媒の存在下に気相で接触水素化して1,4−ブタン
ジオールを製造する方法に関する。
詳しくは、無水マレイン酸および/または無水コハク酸
を、触媒の存在下に気相で接触水素化して1,4−ブタン
ジオールを製造する方法に関する。
従来の技術 1,4−ブタンジオールはポリブチレンテレフタレート
樹脂やポリウレタン樹脂などの原料として有用な化合物
である。従って、1、4−ブタンジオールの安価でかつ
効率のよい製法の開発が強く望まれている。
樹脂やポリウレタン樹脂などの原料として有用な化合物
である。従って、1、4−ブタンジオールの安価でかつ
効率のよい製法の開発が強く望まれている。
ところで従来、無水マレイン酸および/または無水コ
ハク酸またはそれらの誘導体の接触水素化による、γ−
ブチロラクトンまたは1,4−ブタンジオールの製法とし
ては、以下のようなものが開示されている。
ハク酸またはそれらの誘導体の接触水素化による、γ−
ブチロラクトンまたは1,4−ブタンジオールの製法とし
ては、以下のようなものが開示されている。
(イ)無水マレイン酸または無水コハク酸などを亜鉛−
銅−クロムからなる触媒を用い、気相にて接触水素化す
るγ−ブチロラクトンの製法(特公昭44−32567号公
報)。
銅−クロムからなる触媒を用い、気相にて接触水素化す
るγ−ブチロラクトンの製法(特公昭44−32567号公
報)。
(ロ)無水マレイン酸および/または無水コハク酸を、
酸化銅−酸化ベリリウム−酸化亜鉛還元触媒存在下に、
気相で接触水素化することによるγ−ブチロラクトンの
製法(特公昭47−23294号公報)。
酸化銅−酸化ベリリウム−酸化亜鉛還元触媒存在下に、
気相で接触水素化することによるγ−ブチロラクトンの
製法(特公昭47−23294号公報)。
(ハ)無水マレイン酸および/またはマレイン酸をVII
亜族およびVIII亜族の元素または化合物を含む触媒の存
在下に、液相で水添することによる1,4−ブタンジオー
ルの製法(特開昭51−133212号公報)。
亜族およびVIII亜族の元素または化合物を含む触媒の存
在下に、液相で水添することによる1,4−ブタンジオー
ルの製法(特開昭51−133212号公報)。
(ニ)マレイン酸ジエステルまたはフマル酸ジエステル
などを亜クロム酸銅触媒の存在下に、気相で水素添加分
解して、1,4−ブタンジオールを製造する方法(特開昭6
1−22035号公報、特表昭62−501702号公報)などであ
る。
などを亜クロム酸銅触媒の存在下に、気相で水素添加分
解して、1,4−ブタンジオールを製造する方法(特開昭6
1−22035号公報、特表昭62−501702号公報)などであ
る。
また、本発明者らも、無水マレイン酸および/または
無水コハク酸を酸化銅−酸化亜鉛触媒の存在下に、気相
にて接触水素化を行うことによる1,4−ブタンジオール
の製法を提案している(特願昭63−175062号)。
無水コハク酸を酸化銅−酸化亜鉛触媒の存在下に、気相
にて接触水素化を行うことによる1,4−ブタンジオール
の製法を提案している(特願昭63−175062号)。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記に開示された製法では、以下のよう
な問題点を有していた。すなわち、無水マレイン酸およ
び/または無水コハク酸を触媒の存在下、気相で接触水
添する方法においては、本発明者らが提案した方法を除
いて、γ−ブチロラクトンしか生成せず、目的とする1,
4−ブタンジオールが得られないという問題点があっ
た。また、無水マレイン酸および/またはマレイン酸を
触媒の存在下、液相で水添する方法においては約200kg/
cm2という高圧を必要とし、従って膨大な設備費および
運転費が必要であるという問題点があった。さらに、マ
レイン酸ジエステルなどを触媒の存在下で、気相で水添
分解する方法においては、上記のような高圧は必要とし
ないが、無水マレイン酸をジエステル化する工程が必要
となりプロセスが極めて複雑になるという問題点があっ
た。すなわち、モノエステルをジエステルに変換する反
応は平衡反応であるため、充分に反応を進行させるため
には2段階の反応工程が必要となり、モノエステル化の
工程を含めると3段階の反応工程の追加が必要である。
な問題点を有していた。すなわち、無水マレイン酸およ
び/または無水コハク酸を触媒の存在下、気相で接触水
添する方法においては、本発明者らが提案した方法を除
いて、γ−ブチロラクトンしか生成せず、目的とする1,
4−ブタンジオールが得られないという問題点があっ
た。また、無水マレイン酸および/またはマレイン酸を
触媒の存在下、液相で水添する方法においては約200kg/
cm2という高圧を必要とし、従って膨大な設備費および
運転費が必要であるという問題点があった。さらに、マ
レイン酸ジエステルなどを触媒の存在下で、気相で水添
分解する方法においては、上記のような高圧は必要とし
ないが、無水マレイン酸をジエステル化する工程が必要
となりプロセスが極めて複雑になるという問題点があっ
た。すなわち、モノエステルをジエステルに変換する反
応は平衡反応であるため、充分に反応を進行させるため
には2段階の反応工程が必要となり、モノエステル化の
工程を含めると3段階の反応工程の追加が必要である。
また、従来、無水マレイン酸および/または無水コハ
ク酸の気相における接触水添し、1,4−ブタンジオール
を製造する方法は知られていなかった。
ク酸の気相における接触水添し、1,4−ブタンジオール
を製造する方法は知られていなかった。
本発明は無水マレイン酸および/または無水コハク酸
から1,4−ブタンジオールを製造するに際し、設備費お
よび運転費が高い、プロセスが複雑化するという従来技
術に伴う問題点を解決しようとするものであり、1,4−
ブタンジオールの安価でかつ効率のよい製法を提供する
ことを目的としている。
から1,4−ブタンジオールを製造するに際し、設備費お
よび運転費が高い、プロセスが複雑化するという従来技
術に伴う問題点を解決しようとするものであり、1,4−
ブタンジオールの安価でかつ効率のよい製法を提供する
ことを目的としている。
課題を解決するための手段 発明の要旨 本発明者らは、ジエステルを経由せず、無水マレイン
酸および/または無水コハク酸の直接水添を低圧下で行
って、1,4−ブタンジオールが製造できうればそのメリ
ットは大きいと考え、その気相水添法を種々検討した。
酸および/または無水コハク酸の直接水添を低圧下で行
って、1,4−ブタンジオールが製造できうればそのメリ
ットは大きいと考え、その気相水添法を種々検討した。
また、従来、無水マレイン酸および/または無水コハ
ク酸の気相水添においてγ−ブチロラクトンしか得られ
ていないのは、いずれも低い水素/原料比かつ常圧近辺
で反応を行っているためであると考え、従来より高い水
素/原料比および気相を保てる範囲内の加圧下で水素化
反応を行ったところ高収率で1,4−ブタンジオールを製
造しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
ク酸の気相水添においてγ−ブチロラクトンしか得られ
ていないのは、いずれも低い水素/原料比かつ常圧近辺
で反応を行っているためであると考え、従来より高い水
素/原料比および気相を保てる範囲内の加圧下で水素化
反応を行ったところ高収率で1,4−ブタンジオールを製
造しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は無水マレイン酸および/または無
水コハク酸を接触水素化して1,4−ブタンジオールを製
造する方法において、銅およびマンガンを含む触媒(但
し、コバルト又はクロムを含む触媒を除く)の存在下
に、気相で反応を行うことを特徴とする1,4−ブタンジ
オールの製法に関するものである。
水コハク酸を接触水素化して1,4−ブタンジオールを製
造する方法において、銅およびマンガンを含む触媒(但
し、コバルト又はクロムを含む触媒を除く)の存在下
に、気相で反応を行うことを特徴とする1,4−ブタンジ
オールの製法に関するものである。
触媒 本発明で用いられる触媒は、通常は予め酸化銅−酸化
マンガン触媒を還元したものである。このような触媒
は、たとえば水に硝酸銅などの銅化合物および硝酸マン
ガンなどのマンガン化合物を溶解し、加温撹拌下に炭酸
ナトリ水溶液を溶液が中性になるまで滴下混合し、得ら
れた固体を濾過により、回収し、乾燥、焼成工程を経た
後、成形機を用いて所定の形状に成形することにより調
製する。この調製法では酸化銅−酸化マンガン触媒が得
られる。
マンガン触媒を還元したものである。このような触媒
は、たとえば水に硝酸銅などの銅化合物および硝酸マン
ガンなどのマンガン化合物を溶解し、加温撹拌下に炭酸
ナトリ水溶液を溶液が中性になるまで滴下混合し、得ら
れた固体を濾過により、回収し、乾燥、焼成工程を経た
後、成形機を用いて所定の形状に成形することにより調
製する。この調製法では酸化銅−酸化マンガン触媒が得
られる。
本発明の触媒の還元は、たとえば、2容量%の水素を
含む窒素ガスを触媒に対して、常温・常圧換算でのガス
空間速度(G.H.S.V.、以下、G.H.S.V.は、すべて常温・
常圧換算値で示す。)2400時間-1程度で数十kg/cm2Gの
加圧下に170℃にて1昼夜流通後、さらに水素濃度を徐
々に上げ100容量%として、触媒床温度200℃にて数時間
流通することにより処理を行う。
含む窒素ガスを触媒に対して、常温・常圧換算でのガス
空間速度(G.H.S.V.、以下、G.H.S.V.は、すべて常温・
常圧換算値で示す。)2400時間-1程度で数十kg/cm2Gの
加圧下に170℃にて1昼夜流通後、さらに水素濃度を徐
々に上げ100容量%として、触媒床温度200℃にて数時間
流通することにより処理を行う。
溶媒 本発明で用いられる溶媒は特に限定しないが、たとえ
ば、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジメチ
ルエーテル、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサンなど
が用いられる。このうちγ−ブチロラクトンは、無水マ
レイン酸および無水コハク酸の良溶媒であるとともに水
添生成物の一つであり、かつ1,4−ブタンジオールの中
間体と考えられるので特に好ましい。また溶媒は用いな
くともよい。
ば、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジメチ
ルエーテル、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサンなど
が用いられる。このうちγ−ブチロラクトンは、無水マ
レイン酸および無水コハク酸の良溶媒であるとともに水
添生成物の一つであり、かつ1,4−ブタンジオールの中
間体と考えられるので特に好ましい。また溶媒は用いな
くともよい。
接触条件 無水マレイン酸および/または無水コハク酸と水素ガ
スとの混合気体と触媒との接触は、従来から知られてい
る方法の中から適宜選択できる。たとえば、混合気体と
触媒とを固定床方式で接触させる方法、移動床方式で接
触させる方法、流動床方式で接触させる方法などを採用
することができる。また場合によっては、混合気体と触
媒を回分方式で接触させることもできる。
スとの混合気体と触媒との接触は、従来から知られてい
る方法の中から適宜選択できる。たとえば、混合気体と
触媒とを固定床方式で接触させる方法、移動床方式で接
触させる方法、流動床方式で接触させる方法などを採用
することができる。また場合によっては、混合気体と触
媒を回分方式で接触させることもできる。
無水マレイン酸および/または無水コハク酸と水素ガ
スとの混合気体と触媒との接触時間は、G.H.S.V.で1000
〜100000時間-1、好ましくは1500〜200000時間-1程度で
ある。
スとの混合気体と触媒との接触時間は、G.H.S.V.で1000
〜100000時間-1、好ましくは1500〜200000時間-1程度で
ある。
本発明における反応温度は170〜280℃程度であり、反
応圧力は10〜100kg/cm2G程度であり、無水マレイン酸お
よび/または無水コハク酸に対する水素ガスのモル比は
50〜1500程度である。反応温度、反応圧力および水素ガ
ス/原料モル比は系を気相に保ちうる範囲から適宜選択
される。
応圧力は10〜100kg/cm2G程度であり、無水マレイン酸お
よび/または無水コハク酸に対する水素ガスのモル比は
50〜1500程度である。反応温度、反応圧力および水素ガ
ス/原料モル比は系を気相に保ちうる範囲から適宜選択
される。
但し、水素ガス/原料モル比が50未満であると、反応
速度の低下および炭素状物質の生成による触媒劣化を引
起こし易く、一方1500を超えると大量の水素をリサイク
ルしなければならないので経済的に不利となりいずれも
好ましくない。
速度の低下および炭素状物質の生成による触媒劣化を引
起こし易く、一方1500を超えると大量の水素をリサイク
ルしなければならないので経済的に不利となりいずれも
好ましくない。
発明の効果 本発明の方法により、無水マレイン酸および/または
無水コハク酸から1,4−ブタンジオールを1段反応にて
高収率で得ることができる。また、無水マレイン酸およ
び/または無水コハク酸のジエステル化工程を経由しな
いため、プロセスを著しく簡略化できうる。さらに、液
相水添技術と比較して、はるかに低圧下で1,4−ブタン
ジオールを製造することができるので、設備費および運
転費を低減できるという効果が得られる。
無水コハク酸から1,4−ブタンジオールを1段反応にて
高収率で得ることができる。また、無水マレイン酸およ
び/または無水コハク酸のジエステル化工程を経由しな
いため、プロセスを著しく簡略化できうる。さらに、液
相水添技術と比較して、はるかに低圧下で1,4−ブタン
ジオールを製造することができるので、設備費および運
転費を低減できるという効果が得られる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこ
れら実施例に限定されるものではない。
れら実施例に限定されるものではない。
実施例1 銅、マンガン、カリウムを金属としてそれぞれ15.3重
量%、42.0重量%および0.9重量%含有する市販の銅−
マンガン系酸化物触媒(東洋シーシーアイ(株)製商品
名KCG)15ccを固定床反応器(15mmφ×600mm)に充填
し、窒素気流中で40kg/cm2Gに加圧するとともに170℃に
加熱した。その後、窒素気流中に水素を徐々に添加し
て、2容量%の水素を含む窒素ガスを40kg/cm2G、170
℃、G.H.S.V.2400時間-1にて1晩流通した。さらに触媒
床温度が200℃を超えないように注意しながら、水素濃
度を徐々に上げ100容量%の水素とし、40kg/cm2G、200
℃、G.H.S.V.2400時間-1にて2時間還元処理を行った。
量%、42.0重量%および0.9重量%含有する市販の銅−
マンガン系酸化物触媒(東洋シーシーアイ(株)製商品
名KCG)15ccを固定床反応器(15mmφ×600mm)に充填
し、窒素気流中で40kg/cm2Gに加圧するとともに170℃に
加熱した。その後、窒素気流中に水素を徐々に添加し
て、2容量%の水素を含む窒素ガスを40kg/cm2G、170
℃、G.H.S.V.2400時間-1にて1晩流通した。さらに触媒
床温度が200℃を超えないように注意しながら、水素濃
度を徐々に上げ100容量%の水素とし、40kg/cm2G、200
℃、G.H.S.V.2400時間-1にて2時間還元処理を行った。
上記の固定床反応器を230℃に加熱した後、無水マレ
イン酸のγ−ブチロラクトン溶液(無水マレイン酸/γ
−ブチロラクトン=1/1モル比)および水素を無水マレ
イン酸およびγ−ブチロラクトンの和1モルに対し200
モルの割合で40kg/cm2Gの加圧下G.H.S.V.7200時間-1の
条件下で流通した。生成物はガスクロマトグラフィーに
より分析し、生成物の同定はGC−MSによって行った。
イン酸のγ−ブチロラクトン溶液(無水マレイン酸/γ
−ブチロラクトン=1/1モル比)および水素を無水マレ
イン酸およびγ−ブチロラクトンの和1モルに対し200
モルの割合で40kg/cm2Gの加圧下G.H.S.V.7200時間-1の
条件下で流通した。生成物はガスクロマトグラフィーに
より分析し、生成物の同定はGC−MSによって行った。
その結果、無水マレイン酸の転化率は100モル%であ
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが67.2モル%、テトラヒドロフランが5.4モル%お
よびn−ブタノールが4.8モル%生成した。その他にn
−プロパノールが微量生成したが、無水コハク酸は生成
物中より検出されなかった。
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが67.2モル%、テトラヒドロフランが5.4モル%お
よびn−ブタノールが4.8モル%生成した。その他にn
−プロパノールが微量生成したが、無水コハク酸は生成
物中より検出されなかった。
実施例2 触媒の還元処理時の圧力および反応圧力を15kg/cm
2G、反応温度を210℃、無水マレイン酸とγ−ブチロラ
クトンのモル比を1/3、G.H.S.V.を3200時間-1とした以
外は、実施例1と同様にして触媒の還元処理および1,4
−ブタンジオールを製造を行った。
2G、反応温度を210℃、無水マレイン酸とγ−ブチロラ
クトンのモル比を1/3、G.H.S.V.を3200時間-1とした以
外は、実施例1と同様にして触媒の還元処理および1,4
−ブタンジオールを製造を行った。
その結果、無水マレイン酸の転化率は100モル%であ
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが70.6モル%、テトラヒドロフランが4.8モル%お
よびn−ブタノールが6.4モル%生成した。尚、無水コ
ハク酸は生成物中より検出されなかった。
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが70.6モル%、テトラヒドロフランが4.8モル%お
よびn−ブタノールが6.4モル%生成した。尚、無水コ
ハク酸は生成物中より検出されなかった。
実施例3 銅、マンガンを金属としてそれぞれ22重量%および50
重量%含有する市販の銅マンガン系酸化物触媒(日産ガ
ードラー(株)製商品名N140)を用いた以外は、実施例
2と同様にして触媒の還元処理および1,4−ブタンジオ
ールの製造を行った。
重量%含有する市販の銅マンガン系酸化物触媒(日産ガ
ードラー(株)製商品名N140)を用いた以外は、実施例
2と同様にして触媒の還元処理および1,4−ブタンジオ
ールの製造を行った。
その結果、無水マレイン酸の転化率は100モル%であ
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが22.4モル%、テトラヒドロフランが1.8モル%お
よびn−ブタノールが0.8モル%生成した。尚、無水コ
ハク酸は生成物中より検出されなかった。
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが22.4モル%、テトラヒドロフランが1.8モル%お
よびn−ブタノールが0.8モル%生成した。尚、無水コ
ハク酸は生成物中より検出されなかった。
実施例4 硝酸銅(Cu(NO3)2・3H2O)48.32gおよび硝酸マン
ガン(Mn(NO3)2・6H2O)114.83gを水600mlに溶解し
た。この溶液を70〜75℃に保ちながら撹拌下に1モル/
の濃度の炭酸ナトリウム水溶液を、溶液のpHが7.1に
なるまで滴下し、その後約80℃に保って90分間撹拌を続
けた。放冷後、得られた固体を濾別し、60℃の温水約10
を用いて通水洗浄した。引き続き、空気を送気しなが
ら、120℃、12時間乾燥し、さらに400℃にて3時間焼成
して50gの固体を得た。この固体を成形、粉砕後6〜10
メッシュをふるいとり、酸化銅および酸化マンガンから
なる固体触媒を得た。得られた触媒の銅およびマンガン
の金属としての含有量はそれぞれ21.2重量%および40.6
重量%であった。
ガン(Mn(NO3)2・6H2O)114.83gを水600mlに溶解し
た。この溶液を70〜75℃に保ちながら撹拌下に1モル/
の濃度の炭酸ナトリウム水溶液を、溶液のpHが7.1に
なるまで滴下し、その後約80℃に保って90分間撹拌を続
けた。放冷後、得られた固体を濾別し、60℃の温水約10
を用いて通水洗浄した。引き続き、空気を送気しなが
ら、120℃、12時間乾燥し、さらに400℃にて3時間焼成
して50gの固体を得た。この固体を成形、粉砕後6〜10
メッシュをふるいとり、酸化銅および酸化マンガンから
なる固体触媒を得た。得られた触媒の銅およびマンガン
の金属としての含有量はそれぞれ21.2重量%および40.6
重量%であった。
上記で調製した触媒15ccを用いて、実施例2と同様に
して触媒の還元処理および1,4−ブタンジオールの製造
を行った。
して触媒の還元処理および1,4−ブタンジオールの製造
を行った。
その結果、無水マレイン酸の転化率は100モル%であ
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが56.0モル%、テトラヒドロフランが4.2モル%お
よびn−ブタノールが10.4モル%生成した。尚、無水コ
ハク酸は生成物中より検出されなかった。
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが56.0モル%、テトラヒドロフランが4.2モル%お
よびn−ブタノールが10.4モル%生成した。尚、無水コ
ハク酸は生成物中より検出されなかった。
実施例5 無水マレイン酸を無水コハク酸に代えた以外は、実施
例2と同様にして触媒の還元処理および1,4−ブタンジ
オールの製造を行ったところ、実施例2とほぼ同様の反
応生成物が得られた。
例2と同様にして触媒の還元処理および1,4−ブタンジ
オールの製造を行ったところ、実施例2とほぼ同様の反
応生成物が得られた。
実施例6 実施例4で使用した還元触媒を用い、無水マレイン酸
の1,4−ジオキサン溶液(無水マレイン酸/1,4−ジオキ
サン=1/3モル比)および水素を無水マレイン酸1モル
に対し800モルの割合で、210℃、40kg/cm2Gの加圧下、
G.H.S.V.1600時間-1の条件下で流通した。
の1,4−ジオキサン溶液(無水マレイン酸/1,4−ジオキ
サン=1/3モル比)および水素を無水マレイン酸1モル
に対し800モルの割合で、210℃、40kg/cm2Gの加圧下、
G.H.S.V.1600時間-1の条件下で流通した。
その結果、無水マレイン酸の転化率は100モル%であ
り、供給した無水マレイン酸に対して、1、4−ブタン
ジオールが92.1モル%およびテトラヒドロフランが6.3
モル%生成した。尚、無水コハク酸は生成物中より検出
されなかった。
り、供給した無水マレイン酸に対して、1、4−ブタン
ジオールが92.1モル%およびテトラヒドロフランが6.3
モル%生成した。尚、無水コハク酸は生成物中より検出
されなかった。
実施例7 実施例4で使用した還元触媒を用い、溶媒を使用せず
に、無水マレイン酸と水素の混合気体(1:600モル比)
を220℃、60kg/cm2Gの加圧下、G.H.S.V.4800時間-1の条
件下で流通した。
に、無水マレイン酸と水素の混合気体(1:600モル比)
を220℃、60kg/cm2Gの加圧下、G.H.S.V.4800時間-1の条
件下で流通した。
その結果、無水マレイン酸の転化率は100モル%であ
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが95.4モル%およびテトラヒドロフランが2.6モル
%生成した。尚、無水コハク酸は生成物中より検出され
なかった。
り、供給した無水マレイン酸に対し、1,4−ブタンジオ
ールが95.4モル%およびテトラヒドロフランが2.6モル
%生成した。尚、無水コハク酸は生成物中より検出され
なかった。
実施例8 無水マレイン酸のγ−ブチロラクトン溶液の代わり
に、無水マレイン酸と無水コハク酸をγ−ブチロラクト
ンに溶解した溶液(無水マレイン酸/無水コハク酸/γ
−ブチロラクトン=3/1/4モル比)を用い、水素を無水
マレイン酸、無水コハク酸およびγ−ブチロラクトンの
和1モルに対し200モルの割合で流通した以外は実施例
1と同様にして触媒の還元処理および反応を行った。
に、無水マレイン酸と無水コハク酸をγ−ブチロラクト
ンに溶解した溶液(無水マレイン酸/無水コハク酸/γ
−ブチロラクトン=3/1/4モル比)を用い、水素を無水
マレイン酸、無水コハク酸およびγ−ブチロラクトンの
和1モルに対し200モルの割合で流通した以外は実施例
1と同様にして触媒の還元処理および反応を行った。
その結果、無水マレイン酸および無水コハク酸の転化
率はともに100モル%であり、供給した無水マレイン酸
と無水コハク酸の和に対して、1,4−ブタンジオールが7
0.4モル%、テトラヒドロフランが6.5モル%およびn−
ブタノールが3.9モル%生成した。
率はともに100モル%であり、供給した無水マレイン酸
と無水コハク酸の和に対して、1,4−ブタンジオールが7
0.4モル%、テトラヒドロフランが6.5モル%およびn−
ブタノールが3.9モル%生成した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 廣 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内 (56)参考文献 特開 昭64−70422(JP,A) 特開 平2−160733(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】無水マレイン酸および/または無水コハク
酸を接触水素化して1,4−ブタンジオールを製造する方
法において、銅およびマンガンを含む触媒(但し、コバ
ルト又はクロムを含む触媒を除く)の存在下に、気相で
反応を行うことを特徴とする1,4−ブタンジオールの製
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1053741A JP2670698B2 (ja) | 1989-03-08 | 1989-03-08 | 1,4―ブタンジオールの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1053741A JP2670698B2 (ja) | 1989-03-08 | 1989-03-08 | 1,4―ブタンジオールの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02233632A JPH02233632A (ja) | 1990-09-17 |
JP2670698B2 true JP2670698B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=12951244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1053741A Expired - Lifetime JP2670698B2 (ja) | 1989-03-08 | 1989-03-08 | 1,4―ブタンジオールの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2670698B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1049207C (zh) * | 1994-08-10 | 2000-02-09 | 中国石油化工总公司 | 1,4-丁二醇的制备方法 |
DE10225927A1 (de) | 2002-06-11 | 2003-12-24 | Basf Ag | Verfahren zur Herstellung von Butandiol durch kombinierte Gasphasen- und Flüssigphasensynthese |
DE10225929A1 (de) | 2002-06-11 | 2003-12-24 | Basf Ag | Zweistufiges Verfahren zur Herstellung von Butandiol mit Zwischenabtrennung von Bernsteinsäureanhydrid |
CN114181038B (zh) * | 2021-12-24 | 2022-10-11 | 常州瑞华化工工程技术股份有限公司 | 一种顺酐直接加氢生产1,4-丁二醇并联产丁二酸酐的方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0304696B1 (de) * | 1987-08-08 | 1992-04-29 | BASF Aktiengesellschaft | Verfahren zur Herstellung von 1,4-Butandiol und/oder Tetrahydrofuran |
JP2596604B2 (ja) * | 1988-12-14 | 1997-04-02 | 東燃株式会社 | 1,4−ブタンジオールおよびテトラヒドロフランの製造方法 |
-
1989
- 1989-03-08 JP JP1053741A patent/JP2670698B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02233632A (ja) | 1990-09-17 |
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