JP2719650B2 - グラファイトヤーン及びその織物 - Google Patents

グラファイトヤーン及びその織物

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱性、耐摩耗性に優れたグラファイトヤ
ーン及びその織物に関するものである。
グラファイトヤーンとは、グラファイト(黒鉛)を主
原料とする糸をいう。
[従来の技術] 従来から、グラファイトヤーンは、耐熱、耐薬品性等
を要求されるパッキンの素材等として用いられてきた。
パッキンは気密、液密を必要とする接合面に挟んだ
り、或いは回転や抜き差しする軸の周りにつめて、接合
面或いはすべり部から液体や気体が漏れるのを防ぐもの
である。
これは、使用する箇所、環境等により種々の形状、材
質のものが採用されている。例えば、高温、高圧用のバ
ルブやフランジ等に使用されるものはまず耐熱性が要求
される。かつ、直径の大きいものは打抜きガスケット等
は製造の問題及び取り扱いの問題から使用が困難である
ため、通常は紐状のものが用いられている。
このような高温高圧用のパッキンは、その本質からし
て弾性を有することは必須であり、かつ高い耐熱性、耐
薬品性を要求されるとその材質の選定が困難である。
以上の要望に応えるものとして、ケプラー等の耐熱性
の高い化学繊維とステンレスを糸として断面を角形に袋
編し、その表面に黒鉛を焼付処理したものもある。これ
は、黒鉛を焼付けたものであるため、耐熱性及び耐薬品
性が高く、かつ編んだ紐状のものであるため大口径にも
使用でき、弾性にも富み且つ摺動性、気密性も良好とい
うものである。
しかしながら、この従来の紐状パッキンでは、焼き付
けた黒鉛が薄いフィルム状であるため、引張力がかかる
と切れやすく、その切れた部分については、耐熱性及び
耐薬品性が著しく減少するため、パッキンとしての機能
を失う等の欠点があった。
また、グラファイトヤーンを編組した紐状体も考案さ
れ使用されている。これは耐熱性、体薬品性には優れて
いるが、グラファイトのみであるため強度が小さく、長
い紐状にすると折れたり、変形することが多い。
そこで、最近金属線(ステンレス)を補強材としてグ
ラファイトヤーンに挿入したものが出現してきている。
これは、表面はグラファイトであるため前記のグラファ
イトヤーンの持つ利点を有しかつ金属線が挿入されてい
るため、強度的に優れたものとなっている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記の金属線入グラファイトヤーンで
は、金属線とグラファイトとの密着性が悪く、剥離や欠
落が生じるばかりでなく、中心部分にしか金属が存在せ
ず、金属とグラファイトが完全に分離した状態で接着さ
れているため、糸(ヤーン)自身の保形性が劣ることと
なっていた。
そこで、本業界では種々の応力がかかった場合におい
ても、パッキンとしての能力が減少しない耐熱性、耐圧
性、体薬品性の優れたグラファイトヤーンが要望されて
いた。
さらに、本業界では、アルミや鉛等の低融点金属の溶
融炉(容器)の内側に溶融金属が密着してその清掃や金
属除去が困難である現状から、そのような欠点のない耐
熱性のある部材が要望されていた。
[課題を解決するための手段] 以上のように現状に鑑み、本発明者は鋭意研究の結
果、本発明グラファイトヤーン及びその織物を完成させ
たものでありその特徴とするところはそれぞれ、シート
状の膨脹黒鉛と金属箔を貼り合わせたものを裁断し帯状
体となし、該帯状体を金属箔を内側として縦長のロール
状とした点、シート状の膨脹黒鉛と金属箔を貼り合わせ
たものを裁断し帯状体となし、該帯状体を金属箔を内側
として縦長のロール状としたものを圧縮した点、及びこ
れらのグラファイトヤーンを織った点にある。
ここで、膨脹黒鉛とは、次のような製法によって得ら
れるものである。
天然黒鉛、熱分解黒鉛、キッシュ黒鉛等を硫酸や硝酸
ナトリウム、過マンガン酸カリウム又は臭素やハロゲン
化物等で処理すると層間化合物が得られる。この層間化
合物は、黒鉛の層状構造の層間に他の反応物質が浸入し
て、炭素平面と結合を持ち、炭素の層状構造を維持した
ままの結晶化合物をいう。これを、高温で熱処理するこ
とによって、層間化合物がガスを発生し、それにより黒
鉛層間は拡張される。通常、炭素平面と直角の方向に10
倍程度拡張する。この拡張された黒鉛が膨張黒鉛であ
る。
この膨張黒鉛には、バインダーとして酢酸セルロース
やフェノール樹脂等の合成樹脂を混合しても良い。ま
た、酸化黒鉛を配合したものを用いても良い。酸化黒鉛
とは、黒鉛酸とも呼ばれるものであり、炭素の結合環平
面に酸素等が共有結合している構造のものをいう。
結局、本発明でいう膨張黒鉛は、主剤として前記した
膨張黒鉛が含まれておれば良く、その他のものを混合す
ることは自由である。
そしてこの膨張黒鉛は、黒鉛一般の特長に加えて、軽
量である、変形しやすい、等々の利点があり、パッキン
材料としての条件を好適に充たしていると言える。
ここで「シート状」とは、前述した膨張黒鉛を0.2〜
0.6mm程度に薄くシート状に成型することをいう。勿
論、厚みはこれに限定するものではないが0.2mm以下で
は成型が困難であり、0.6mm以上では厚すぎてヤーンに
することが困難なためである。
金属箔とは、金属の展延物であり一般に箔と称されて
いるものである。金属の種類は、アルミニウム、ステン
レス、チタン等が好適であるが、特に限定するものでは
ない。厚みは、20〜100μ程度が好適である。20μ以下
は製造が困難であり、100以上ではヤーンが堅くなりす
ぎるためである。
貼り合わせは、接着剤で行なうことが好適であるが、
接着材なしでも可能である。
裁断とは、張り合わせたシート状物をスリット状にカ
ットすることをいう。この時の幅は、2.0mm〜10mmが好
適である。
ロール状とは、金属箔を内側として巻き寿司のように
縦長に巻くこと、及び巻貝のようにスパイラル状に巻く
ことをいう。
さらに、ロール状にしたものを圧縮して膨脹黒鉛シー
トと金属箔との密着性を良くすることもできる。例え
ば、ロール状体を狭い空隙に通過させるか、2本のロー
ル間を通過させた後、それと直交する方向に圧縮する2
本のロール間を通過させる等の方法である。
圧縮は、膨脹黒鉛シートと金属箔とをランダムに押し
縮めることとなる。
以上のようなグラファイトヤーンは、それを編組して
種々の用途に使用することがでる。例えば、パッキンや
クッション材等である。編組とは編むことと組むことを
指すが、ここでは撚ることも含めた概念として使用す
る。編み方は、袋編、八ツ編、格子編等があり、組み方
は種々の組紐にする方法がある。また、縄のように撚っ
たものでもよい。編んだ紐状物の断面形状は円に限らず
矩形、その他のものでもよい。
本発明のさらに別の態様として、前記のグラファイト
ヤーンを織って布状にしたものでもよい。勿論、この場
合には紐状体はある程度細いものとなる。
この布状に織ったものとしては、面状パッキン(クロ
ス状)として使用することも、また打ち抜いて使用する
こともできるが、前記した溶融金属の内貼材としては最
適である。即ち、クロス状としたものを容器の内側に貼
るのであるが、布であるため、ある程度伸縮するため簡
単に貼ることができる。このような場合には、織目の間
隙をなくするために、織った後にロール間を通過させて
もよい。
織る場合には、本発明グラファイトヤーンを縦糸及び
緯糸の両方に用いるのが好適であるが、その片方のみに
グラファイトヤーンを用い、他方はステンレスやピアノ
線等を用いることもできる。
片方にのみ用いる場合には、織る工程が簡単となり、
機械等にかかりやすいという利点がある。
[実施例] 以下図面に示す実施例に基づいて本発明を更に詳細に
説明する。
第1図は、本発明に係るグラファイトヤーン1の拡大
概略図であり、金属箔2とシート状膨脹黒鉛3が張り合
わされ、ロール状に巻かれているところを示している。
シート状膨脹黒鉛としては、SGシート(住友金属工業
(株)製)の厚み0.4mmのものを用い、金属箔はステン
レス製の80μのものを使用している。この例では、金属
箔及びシート状膨脹黒鉛ともに1枚づつであるが、どち
らか又は両者とも複数枚であってもよい。
第2図は、第1図に示すグラファイトヤーン1を組ん
で紐状体4としたものである。
第3図は、第1図に示すグラファイトヤーン1を圧縮
したものを示す斜視図である。金属箔2と膨脹黒鉛がラ
ンダムに集束しているのが分かる。
第3図に示すグラファイトヤーンを第2のような紐状
体に組み、パッキンとして使用したところシール性、耐
熱性は従来のグラファイト製のものとまったく変わら
ず、強度が非常に優れていた。即ち、紐状体の保形状が
従来のものと比較して大きく優れていた。
第4図は、第3図に示すグラファイトヤーンを縦糸及
び緯糸として、クロス状に織ったもの5を示す斜視図で
ある。これをアルミの溶融容器の内側として使用したと
ころ金属の付着や立ち上がり現象(金属が凝固して析出
すること)が生じなかった。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように本発明に係るグラファイト
ヤーン及びその織物には次のような利点がある。
ヤーン1本、1本に金属箔が挟持されているため、
黒鉛が剥離、欠落することが非常に少ない。
また、パッキン自体のシール性についても、糸1本
1本が膨脹するために非常に高いものとなっている。
グラファイトヤーンを織ったものは、従来にはまっ
たくなかったものであるため、従来品とは比較し難い
が、通常の布等とは異なり、耐熱性、体薬品性に優れ、
溶融金属の付着も非常に少ない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明グラファイトヤーンの1実施例を示す斜
視図である。第2図は第1図に示すグラファイトヤーン
を用いた紐状体を示す斜視図、第3図は本発明の他の実
施例を示す斜視図、第4図は本発明織物の1実施例を示
す斜視図である。 1……グラファイトヤーン 2……金属箔 3……膨脹黒鉛 4……紐状体 5……織物

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状の膨脹黒鉛と金属箔を貼り合わせ
    たものを裁断し帯状体となし、該帯状体を金属箔を内側
    として縦長のロール状としたことを特徴とするグラファ
    イトヤーン。
  2. 【請求項2】シート状の膨脹黒鉛と金属箔を貼り合わせ
    たものを裁断し帯状体となし、該帯状体を金属箔を内側
    として縦長のロール状としたものを圧縮したことを特徴
    とするグラファイトヤーン。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のグラファイトヤーン
    を織ったことを特徴とするグラファイトヤーン織物。
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