JP2717753B2 - 床 板 - Google Patents

床 板

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JP2717753B2
JP2717753B2 JP33115492A JP33115492A JP2717753B2 JP 2717753 B2 JP2717753 B2 JP 2717753B2 JP 33115492 A JP33115492 A JP 33115492A JP 33115492 A JP33115492 A JP 33115492A JP 2717753 B2 JP2717753 B2 JP 2717753B2
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龍臣 中村
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Daikin Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、住宅等の建築物の床
材、特に、暖房用床材等のように木材にとって厳しい伸
縮条件下においても好適に使用できる床板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、床材としては、合板やMDF
等の木質系基材の表面に木質化粧単板を貼着してなるも
のが広く知られている。このような床材は、基材が長方
形状の合板からなる場合には、通常、該合板基材の表層
の繊維方向が長手方向に配向されてあり、この合板基材
の表面に該繊維方向と略平行する方向に繊維方向を向け
て薄い木質化粧単板を貼着するこによって形成されてい
る。
【0003】また、木質化粧単板には、ワイピング処理
その他の着色下地塗装や合成樹脂透明塗料による塗装を
施したり、合成樹脂を単板に含浸させることによって、
表面化粧性を向上させたり、或いは表面に傷が付き難く
したものが使用されている。さらに、木質化粧単板に小
幅板が寄せ木調等に組み合わされた外観を現出させるた
めに、その表面から基材に達する深さのV字状ないしは
U字状の化粧溝が刻設されたり、面取り加工が施された
構造のものも広く知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、合板等
の基材表面に同一繊維方向でもって木質化粧単板を貼着
してなる通常の床材の場合には、例えば、冬季において
室内を暖房したり、床暖房用の化粧板として使用したり
すると、その熱によって化粧単板が乾燥収縮し、その収
縮を基材によって阻止し得ないために、化粧単板に割れ
や亀裂が発生すると共に、基材表面に複数枚の化粧単板
を寄せ木調に並列させて貼着した構造にあっては、化粧
単板間の継ぎ目に隙間が生じて外観や耐久性を著しく損
なうという問題点がある。また、上記のような亀裂等の
発生は、塗装等によって化粧単板の表面を保護しても抑
制することができない。このような収縮乾燥による割れ
や亀裂等は、化粧単板に合成樹脂液を含浸、硬化させて
なる、所謂WPC板を使用すると軽減できるが、WPC
板は生産性が低い上に高価につくものであった。
【0005】一方、ラワン等の熱帯産広葉樹を基板と
し、この基板表面に互いに繊維方向を直交させて化粧単
板を貼着することにより、該化粧単板に亀裂等の発生を
軽減することも行われているが、南洋材では道管径が大
きすぎ、その上、亀裂の多いロータリー単板として使用
されているのが通常であるため亀裂等の発生の防止効果
が充分ではなく、さらに、塗装した場合に上記基板表面
の亀裂等粗面の影響でその化粧単板表面に色ムラが発生
し易いという問題点がある。また、このような床材の化
粧単板に、繊維方向に沿ってその表面から基板の表層部
内に達する溝加工や面取り加工を施した場合には、溝底
の切断加工面に基材表面の熱帯産広葉樹の大きな道管孔
やロータリー単板の亀裂が露出して切断加工面が粗雑と
なり、化粧溝や面取り面の塗装外観を損するという問題
点があった。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、冬季の暖房下のような厳しい寒熱変化のある
環境下においても表面に亀裂が生じることなく、且つ表
面に設けた化粧溝等に良好な化粧塗装が行い得る構造を
有する床板の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の床板は、適宜な厚みを有する長方形状合板か
らなる基板の表面に、繊維方向を該基板表層の繊維方向
に略直交させて非熱帯産広葉樹散孔材からなる厚さが0.
1 〜0.6mm のスライス単板を貼着すると共に、このスラ
イス単板の表面に、繊維方向を該スライス単板の繊維方
向に略直交させてこのスライス単板の1/2 〜2倍の厚み
を有する化粧単板を貼着し、さらに、この化粧単板の繊
維方向に沿って該化粧単板の表面から基板に達する深さ
の化粧溝を設けてなる構造を有するものである。
【0008】
【作用】基板と表面化粧単板との繊維方向が同一方向に
配向されていると共に、これらの基板と表面化粧単板間
には厚さが0.1 〜0.6mm の割れ等の生じ難いスライス単
板をその繊維方向を上記基板及び化粧単板の繊維方向に
略直交させるようにして介在、一体化してあり、且つ化
粧単板の厚さがスライス単板の1/2 〜2倍としたことに
よって、寒暖の温度変化等による表面化粧単板の収縮を
効果的に相殺させることができる。さらに、スライス単
板は非熱帯産広葉樹散孔材からなるので、材が均質であ
り、裏割れなどの大きな欠点が生じないから、亀裂等の
発生を阻止して耐久性の良好な床材となる。
【0009】また、化粧単板の表面から基板表層部内に
達する化粧溝を化粧単板及び基板の繊維方向に刻設した
場合、これらとは繊維方向を略直交させているスライス
単板の溝切断面には木繊維や道管の切断端面が露出する
が、スライス単板はマカンバ等の非熱帯産の広葉樹散孔
材からなるので、道管孔が散在した状態となっており、
且つ薄いことと相俟って化粧性を殆ど損なわれることは
なく、さらに、着色ムラ等が生じることなく良好な仕上
げ塗装が可能となる。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図面について説明すると、
1は7プライ合板からなる長方形状の基板で、その表層
の繊維方向は長さ方向に配向されている。2は0.3mm 厚
のマカンバ等の非熱帯産広葉樹散孔材からなるスライス
単板で、上記基板1を長さ方向に所望寸法毎に複数分割
してなる形状を有してあり、その繊維方向を基板1の表
層の繊維方向に略直交させるようにして基板1の表面に
複数枚、並設させ、その裏面をメラミン樹脂等の接着剤
によって基板1に一体に接着してある。
【0011】3は0.3mm 厚のナラスライス単板からなる
表面化粧単板で、基板1の表面形状と同一形状を有し、
その繊維方向を上記スライス単板2の繊維方向に略直交
させて該スライス単板2の表面に上記接着剤により貼
着、一体化してある。4は化粧単板3の繊維方向に沿っ
て該化粧単板3の表面から基板1の表層部内に達する深
さ(この実施例例においては深さが1.2mm)でもって刻設
された断面V字状ないしはU字状の化粧溝で、この化粧
溝4を複数条、並行に設けることによって寄せ木調の外
観を呈する床材としているものである。5は化粧単板3
の表面全面に塗装した塗布層で、着色ワイピング下地塗
装と、アミノアルキッド系やポリエステル系、或いはア
クリルウレタン系の上塗り塗装とを施してなるものであ
る。
【0012】このような構造を有する床板においては、
繊維方向が同一方向に配向している基板1と表面化粧板
3との間に繊維方向がこれらの繊維方向に略直交するス
ライス単板2を介在一体化させていることによって、互
いに収縮作用を相殺し合う構造となっているが、上記ス
ライス単板2の厚さが0.1mm 未満であると、繊維方向を
略直交方向に配することによる伸縮抑制効果が小さくな
ると共に、厚さが0.6mm を越えると基板1である合板と
の伸縮のバランスが崩れ、かえって反り等の発生が生じ
易くなるので、スライス単板2の厚みは0.1 〜0.6mm の
範囲内に形成しておくものである。
【0013】また、スライス単板2に対する表面化粧単
板3の厚みが1/2 未満であると、スライス単板2の伸縮
の影響により化粧単板3に皺や膨れ等の生じる虞れがあ
ると共に、2倍以上の厚みにすると、スライス単板2に
よる化粧単板3の伸縮抑制効果が損なわれるので化粧単
板3の厚みをスライス単板2の1/2 〜2倍の範囲に設定
しておくことが望ましい。
【0014】スライス単板2として針葉樹から得られた
単板を採用すると、針葉樹はその春材部と秋材部との粗
密の差が大きいために化粧単板3から上記のように化粧
溝4を刻設した場合に、その溝面に露出する切断面に塗
装すると粗密の差の大きい春材部と秋材部とによって色
ムラが生じるので好ましくなく、一方、広葉樹であって
も環孔材やラワン等の熱帯産広葉樹はその道管分布が偏
っていたり該道管孔の径が大きかったりして上記針葉樹
同様の問題点が生じて好ましくない。
【0015】従って、基板1と表面化粧単板3間に介在
させるのに適したスライス単板2としては、マカンバや
カツラ、ブナ、カエデ、シナノキ等の広葉樹散孔材であ
る。このようなマカンバ等の広葉樹散孔材は材が均質で
あり、スライス単板2に形成すると裏割れなどの大きな
欠点も生じないので、暖房下等の厳しい使用条件に適し
た表面割れや亀裂等が生じない耐久性のよい床板に形成
できるものである。
【0016】また、床板の表面化粧単板3から該化粧単
板3の繊維方向に沿って上記のように化粧溝4を刻設す
ると、化粧単板3の下層を構成しているスライス単板2
は、その繊維方向が化粧単板3の繊維方向に対して直交
する方向に設けられているので、化粧溝4の切断壁面に
は該スライス単板2の木繊維や道管の切断面が露出し、
化粧溝4の溝壁が粗面となって塗装等の仕上がり状態が
悪くなるが、このような欠点を軽減するために、上記の
ようにスライス単板2の厚みを0.1 〜0.6mm と薄く形成
していると共に、道管径が比較的小さく且つ散在してい
るマカンバ等の非熱帯産広葉樹散孔材を使用しているも
のである。
【0017】さらに、表面にワイピング塗装等の着色塗
装を施す場合には、化粧単板3の下層側に合板基板1の
ようなロータリー単板が直接配設されると、このロータ
リー単板に生じている裏割れや大きな道管孔のために、
化粧単板3のワンピング塗装に着色ムラが生じたりする
ことがあるが、上記のような広葉樹散孔材のスライス単
板2を使用すればこのような着色ムラの発生をなくし得
るものである。
【0018】なお、上記実施例では、表面化粧単板の繊
維方向と平行な方向に化粧溝が刻設されている例を示し
たが、装飾のため、平行な化粧溝とともに直交する方向
にも適宜な化粧溝を設けることができる。また、このよ
うな化粧溝は、面取り加工を施した小幅板等を連結して
床板に形成し、この連結部に面取り加工による化粧溝を
形成するように構成することもできる。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明の床板によれば、合
板からなる基板の表面に、繊維方向を該基板表層の繊維
方向に略直交させて非熱帯産広葉樹散孔材からなる厚さ
が0.1〜0.6mm のスライス単板を貼着すると共に、この
スライス単板の表面に、繊維方向を該スライス単板の繊
維方向に略直交させてこのスライス単板の1/2 〜2倍の
厚みを有する化粧単板を貼着した構造を有しているの
で、基板と化粧単板間にこれらの繊維方向と直交する方
向に繊維方向を配向させた状態にして厚さが0.1 〜0.6m
m のスライス単板を介在させているから、このスライス
単板によって化粧単板に生じる伸縮変化を相殺すること
ができると共に、化粧単板の厚みをスライス単板の1/2
〜2倍に形成しているので、スライス単板の伸縮にも拘
わらず化粧単板に皺や膨れ等が生じるのを確実に阻止で
き、暖房時等の厳しい環境下においても化粧単板に割れ
や亀裂の発生をなくし得るものである。
【0020】さらに、スライス単板として材が均質な非
熱帯産広葉樹散孔材を使用しているので、裏割れなどの
大きな欠点も生じることがなく、上記のような亀裂等の
発生を阻止して耐久性の良好な床板を提供できるもので
ある。また、化粧単板の繊維方向に沿って該化粧単板の
表面から基板に達する深さの化粧溝を設けていて、この
溝の切断面にスライス単板の切断木繊維や道管が露出す
るが、スライス単板は上記のように広葉樹散孔材からな
るので、道管孔が散在した状態となっており、且つ薄い
ことと相俟って化粧溝の化粧性を殆ど損なわれることは
ないものであり、その上、着色ムラ等が生じることなく
良好な仕上げ塗装が可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】床板の一部切欠平面図、
【図2】その簡略拡大断面図。
【符号の説明】
1 基板 2 スライス単板 3 化粧単板 4 化粧溝 5 塗布層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 適宜な厚みを有する長方形状合板からな
    る基板の表面に、繊維方向を該基板表層の繊維方向に略
    直交させて非熱帯産広葉樹散孔材からなる厚さが0.1 〜
    0.6mm のスライス単板が貼着され、このスライス単板の
    表面に、繊維方向を該スライス単板の繊維方向に略直交
    させてこのスライス単板の1/2 〜2倍の厚みを有する化
    粧単板が貼着されてあり、さらに、この化粧単板の繊維
    方向に沿って該化粧単板の表面から基板に達する深さの
    化粧溝を設けてなることを特徴とする床板。
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