JP2716846B2 - ステンレス鋼板の冷間圧延方法 - Google Patents
ステンレス鋼板の冷間圧延方法Info
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B27/00—Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
-
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- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B3/00—Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals
- B21B3/02—Rolling special iron alloys, e.g. stainless steel
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、表面光沢に優れたステンレス鋼板(箔を
含む)の冷間圧延方法に関する。
含む)の冷間圧延方法に関する。
[従来の技術] 電子部品、装飾品、家電製品その他に用いられるステ
ンレス鋼板の品質の一つとして、表面光沢がある。ワー
クロールの表面性状および圧延潤滑が、製品の表面光沢
に大きくかかわっていることが知られている。
ンレス鋼板の品質の一つとして、表面光沢がある。ワー
クロールの表面性状および圧延潤滑が、製品の表面光沢
に大きくかかわっていることが知られている。
ワークロールについては、ロール表面が平滑であり、
圧延によりロール表面が容易に荒れない、つまり耐摩耗
性を有していることが必要である。このために、ロール
表面に硬質Crメッキなどの表面改質を施すことが周知で
ある。
圧延によりロール表面が容易に荒れない、つまり耐摩耗
性を有していることが必要である。このために、ロール
表面に硬質Crメッキなどの表面改質を施すことが周知で
ある。
材料の表面改質方法としては、前記硬質クロムメッ
キ、溶射、イオンミキシング、イオンプレーティングな
どがあり、材料の表面の耐摩耗性、潤滑特性などを向上
させる方法として周知である。材料の表面改質方法の一
つとして、複合メッキがある(特公昭56−18080)。
キ、溶射、イオンミキシング、イオンプレーティングな
どがあり、材料の表面の耐摩耗性、潤滑特性などを向上
させる方法として周知である。材料の表面改質方法の一
つとして、複合メッキがある(特公昭56−18080)。
圧延潤滑については、油膜が厚くなると、表面光沢が
低下する。また、圧延中に鋼板表面の微少凹みに潤滑油
が封じ込められて、いわゆるオイルピットが発生し、表
面光沢が低下することが知られている。特に、ステンレ
ス鋼板の冷間圧延では、変形熱が大きく、ステンレス鋼
の熱伝導率が低いために、潤滑油が高温となって潤滑性
能が劣化する。この結果、表面光沢の劣化および圧延荷
重の増大を招く。この傾向は、高速あるいは高圧下圧延
で著しくなる。
低下する。また、圧延中に鋼板表面の微少凹みに潤滑油
が封じ込められて、いわゆるオイルピットが発生し、表
面光沢が低下することが知られている。特に、ステンレ
ス鋼板の冷間圧延では、変形熱が大きく、ステンレス鋼
の熱伝導率が低いために、潤滑油が高温となって潤滑性
能が劣化する。この結果、表面光沢の劣化および圧延荷
重の増大を招く。この傾向は、高速あるいは高圧下圧延
で著しくなる。
[発明が解決しようとする課題] 従来のニート油を用いたステンレス鋼板の冷間圧延で
は、高光沢を得るために粘度の低い(10cSt未満)の油
を用いている。しかし、粘度が低いと油膜が薄くなる。
その結果、摩擦係数が増大して圧延荷重が高くなる上
に、ロールバイト内の温度が上昇しやすく、焼付きが発
生しやすい。また、同様の理由で高速圧延や高圧下圧延
も困難である。一方、粘度の高い潤滑油を用いると、高
速あるいは高圧下圧延は可能になるが、表面光沢は低下
する。
は、高光沢を得るために粘度の低い(10cSt未満)の油
を用いている。しかし、粘度が低いと油膜が薄くなる。
その結果、摩擦係数が増大して圧延荷重が高くなる上
に、ロールバイト内の温度が上昇しやすく、焼付きが発
生しやすい。また、同様の理由で高速圧延や高圧下圧延
も困難である。一方、粘度の高い潤滑油を用いると、高
速あるいは高圧下圧延は可能になるが、表面光沢は低下
する。
そこで、この発明は、高速あるいは高圧下圧延におい
ても高光沢の製品を得ることができるステンレス鋼板の
圧延方法を提供しようとするものである。
ても高光沢の製品を得ることができるステンレス鋼板の
圧延方法を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] この発明のステンレス鋼板の冷間圧延方法は、ロール
表面に複合めっきを施したワークロールを用い、鉱物
油、天然油脂および合成エステルのうちの少くとも一つ
からなるニート油を板材に吹き付けながら冷間圧延す
る。
表面に複合めっきを施したワークロールを用い、鉱物
油、天然油脂および合成エステルのうちの少くとも一つ
からなるニート油を板材に吹き付けながら冷間圧延す
る。
ワークロールの表面に施す複合めっきのマトリックス
としては、Cr,Cu,Ni,Co,Ni−PまたはNi−Coが適してい
る。
としては、Cr,Cu,Ni,Co,Ni−PまたはNi−Coが適してい
る。
複合めっきのマトリックスに分散する固体微粒子の硬
度は、マトリックスの硬度よりもビッカース硬度で500
以上高い必要がある。ビッカース硬度で500以上高い固
体微粒子が分散された複合めっきを施されたワークロー
ルを用いて圧延したステンレス鋼板の表面には、従来の
ワークロールよりもオイルピットが発生しにくい。この
ような固体微粒子として、SiC,BN,Al2O3あるいはZrO2な
どのセラミックス微粒子が用いられる。
度は、マトリックスの硬度よりもビッカース硬度で500
以上高い必要がある。ビッカース硬度で500以上高い固
体微粒子が分散された複合めっきを施されたワークロー
ルを用いて圧延したステンレス鋼板の表面には、従来の
ワークロールよりもオイルピットが発生しにくい。この
ような固体微粒子として、SiC,BN,Al2O3あるいはZrO2な
どのセラミックス微粒子が用いられる。
固体微粒子の複合めっき皮膜全体に対する分散率は、
10vol%以上、60vol%以下でなければならない。分散率
が10vol%未満であると、第1図に示すようにオイルピ
ットの発生量が増加する。また、60vol%を超えると、
マトリックスが固体微粒子を支え切れず、ワークロール
の耐摩耗性が著しく低下する。
10vol%以上、60vol%以下でなければならない。分散率
が10vol%未満であると、第1図に示すようにオイルピ
ットの発生量が増加する。また、60vol%を超えると、
マトリックスが固体微粒子を支え切れず、ワークロール
の耐摩耗性が著しく低下する。
ニート油は鉱物油、天然油脂および合成エステルのう
ちの2種類あるいは3種類の混合油であってもよい。ワ
ークロールと板材との摩擦を低減するために、ニート油
の粘度は10cSt以上であることが望ましい。
ちの2種類あるいは3種類の混合油であってもよい。ワ
ークロールと板材との摩擦を低減するために、ニート油
の粘度は10cSt以上であることが望ましい。
また、ニート油の粘度が高くなると、板表面の光沢度
は少しずつ低下するが、本発明によるところのワークロ
ールを用いて圧延する方法においては、ニート油の粘度
が高くなっても、板表面の光沢度の低下度合は従来の方
法よりも低い。従って、従来のステンレス鋼板の冷間圧
延において、板の表面光沢をあまり問題にしない製品
を、高速および高圧下で圧延するときに用いる粘度の高
い潤滑油でも、光沢性に優れた製品が圧延できる。
は少しずつ低下するが、本発明によるところのワークロ
ールを用いて圧延する方法においては、ニート油の粘度
が高くなっても、板表面の光沢度の低下度合は従来の方
法よりも低い。従って、従来のステンレス鋼板の冷間圧
延において、板の表面光沢をあまり問題にしない製品
を、高速および高圧下で圧延するときに用いる粘度の高
い潤滑油でも、光沢性に優れた製品が圧延できる。
[作用] 上記複合めっきを施したワークロールを用いことによ
り、マトリックスよりも硬い固体微粒子のところで接触
面圧をおもに支えるため、マトリックス部分の接触面圧
は従来のロールよりも少し小さくなる。すると、板のく
ぼみに一旦閉じ込められた潤滑油は、ロールバイト中に
おいて接触面圧が高くなるにつれてくぼみから滲みだし
やすくなるため、板表面に形成されるオイルピットが減
少し、したがって表面光沢は向上する。第1図は、この
発明によるワークロールと従来のワークロール(鍜鋼ロ
ール)とを比較して、板表面に形成されるオイルピット
の量を示している。同様に、第2図は同じ圧延条件で圧
延した場合、この発明のワークロールによる圧延の場合
の方が、高い表面光沢を得ることができることを示して
いる。
り、マトリックスよりも硬い固体微粒子のところで接触
面圧をおもに支えるため、マトリックス部分の接触面圧
は従来のロールよりも少し小さくなる。すると、板のく
ぼみに一旦閉じ込められた潤滑油は、ロールバイト中に
おいて接触面圧が高くなるにつれてくぼみから滲みだし
やすくなるため、板表面に形成されるオイルピットが減
少し、したがって表面光沢は向上する。第1図は、この
発明によるワークロールと従来のワークロール(鍜鋼ロ
ール)とを比較して、板表面に形成されるオイルピット
の量を示している。同様に、第2図は同じ圧延条件で圧
延した場合、この発明のワークロールによる圧延の場合
の方が、高い表面光沢を得ることができることを示して
いる。
したがって、この発明のワークロールを用い、従来よ
りも粘度の高い潤滑油(粘度10cSt以上)を用いて圧延
しても、従来と同じ程度の表面光沢を有するステンレス
鋼板が得られる。しかも、従来よりも粘度の高い潤滑油
を用いているため、従来よりも高速で圧延しても焼付き
が発生せず、安定した圧延が可能である。また、粘度の
高い潤滑油を用いることができるため、圧延荷重も低
く、圧延可能な限界圧下率も高くとることができ、高圧
下圧延も可能となる。
りも粘度の高い潤滑油(粘度10cSt以上)を用いて圧延
しても、従来と同じ程度の表面光沢を有するステンレス
鋼板が得られる。しかも、従来よりも粘度の高い潤滑油
を用いているため、従来よりも高速で圧延しても焼付き
が発生せず、安定した圧延が可能である。また、粘度の
高い潤滑油を用いることができるため、圧延荷重も低
く、圧延可能な限界圧下率も高くとることができ、高圧
下圧延も可能となる。
[実施例] 直径400mmのワークロールの表面に、Ni−Pをマトリ
ックスとし、SiC粉末を50vol%分散させて分散めっきを
施した。分散めっきを形成させるためのめっき浴には、
スルファミン酸ニッケル60%液830g/l、塩化ニッケル15
g/l、ホウ酸45g/l、サッカリンソーダ3g/l、SiC(平均
粒径1μm)170g/lの混合液を用いた。不活性ガス(A
r)による気体撹拌によって固体微粒子に凝集を防ぎな
がら複合めっきを行った。めっき浴の温度は57℃、pHは
4.0、電流密度は20A/dm3とした。
ックスとし、SiC粉末を50vol%分散させて分散めっきを
施した。分散めっきを形成させるためのめっき浴には、
スルファミン酸ニッケル60%液830g/l、塩化ニッケル15
g/l、ホウ酸45g/l、サッカリンソーダ3g/l、SiC(平均
粒径1μm)170g/lの混合液を用いた。不活性ガス(A
r)による気体撹拌によって固体微粒子に凝集を防ぎな
がら複合めっきを行った。めっき浴の温度は57℃、pHは
4.0、電流密度は20A/dm3とした。
上記ワークロールを2Hi圧延機に組み込み、SUS430板
を、粘度15cStの潤滑油(粘度14cStの鉱物系ベース油に
エステルを10wt%添加したもの)をニートで吹き付けな
がら圧延を行なった。その結果、従来の鍜鋼ロールを用
い、低粘度(8cSt)の潤滑油(粘度7cStの鉱物系ベース
油にエステルを10wt%添加したもの)で圧延したSUS430
板と同等の表面光沢を有しているにもかかわらず、圧延
速度を従来の2倍以上にしても焼付きの発生はみられな
かった。また、圧延荷重が低いので、第3図に示すよう
に従来よりも大きな圧下をかけて圧延することが可能で
あることが確認できた。
を、粘度15cStの潤滑油(粘度14cStの鉱物系ベース油に
エステルを10wt%添加したもの)をニートで吹き付けな
がら圧延を行なった。その結果、従来の鍜鋼ロールを用
い、低粘度(8cSt)の潤滑油(粘度7cStの鉱物系ベース
油にエステルを10wt%添加したもの)で圧延したSUS430
板と同等の表面光沢を有しているにもかかわらず、圧延
速度を従来の2倍以上にしても焼付きの発生はみられな
かった。また、圧延荷重が低いので、第3図に示すよう
に従来よりも大きな圧下をかけて圧延することが可能で
あることが確認できた。
[発明の効果] この発明によれば、複合めっきを施したワークロール
を用いることにより、オイルピットの発生が少なくな
り、表面光沢に優れたステンレス鋼板を得ることができ
る。また、光沢を落さずに高い粘度の潤滑油を用いるこ
とができ、ステンレス鋼板の高速冷間圧延および高圧下
冷間圧延が可能となった。
を用いることにより、オイルピットの発生が少なくな
り、表面光沢に優れたステンレス鋼板を得ることができ
る。また、光沢を落さずに高い粘度の潤滑油を用いるこ
とができ、ステンレス鋼板の高速冷間圧延および高圧下
冷間圧延が可能となった。
第1図は微粒子分散量とオイルビットの占める割合との
関係を示す線図、第2図は圧下率と表面光沢との関係を
示す線図、および第3図は圧下率と圧延荷重との関係を
示す線図である。
関係を示す線図、第2図は圧下率と表面光沢との関係を
示す線図、および第3図は圧下率と圧延荷重との関係を
示す線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿高 松男 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式会社第3技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−33108(JP,A) 特開 平2−34203(JP,A) 特開 平2−92405(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】複合めっきのマトリックスよりもビッカー
ス硬度で500以上の固体微粒子が複合めっき皮膜全体に
対して10vol%以上、60vol%以下の分散率でマトリック
ス中に分散する複合めっきをワークロールの表面に施
し、そのワークロールを用いて、鉱物油、天然油脂およ
び合成エステルのうちの少くとも一つからなるニート油
を板材に吹き付けながら冷間圧延することを特徴とする
ステンレス鋼板の冷間圧延方法。 - 【請求項2】前記ワークロールの表面に施す複合めっき
のマトリックスが、Cr,Cu,Ni,Co,Ni−PまたはNi−Coで
ある請求項1記載のステンレス鋼板の冷間圧延方法。 - 【請求項3】前記ニート油の粘度が10cSt以上である請
求項1または2記載のステンレス鋼板の冷間圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2164259A JP2716846B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | ステンレス鋼板の冷間圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2164259A JP2716846B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | ステンレス鋼板の冷間圧延方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0455003A JPH0455003A (ja) | 1992-02-21 |
JP2716846B2 true JP2716846B2 (ja) | 1998-02-18 |
Family
ID=15789694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2164259A Expired - Lifetime JP2716846B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | ステンレス鋼板の冷間圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2716846B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006011384B4 (de) * | 2006-03-09 | 2019-09-05 | Sms Group Gmbh | Rolle zur Metallbearbeitung, insbesondere Stranggießrolle |
CN105839167A (zh) * | 2016-05-31 | 2016-08-10 | 无锡伊佩克科技有限公司 | 一种钢铁表面复合纳米镀液及其制备方法 |
-
1990
- 1990-06-25 JP JP2164259A patent/JP2716846B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0455003A (ja) | 1992-02-21 |
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