JP2715020B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2715020B2 JP3287898A JP28789891A JP2715020B2 JP 2715020 B2 JP2715020 B2 JP 2715020B2 JP 3287898 A JP3287898 A JP 3287898A JP 28789891 A JP28789891 A JP 28789891A JP 2715020 B2 JP2715020 B2 JP 2715020B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、特に処理時の乾燥性に優れかつ自動現像機で
処理した際のローラーマークの発生を著しく改良する技
術に関するものであり、とりわけ超迅速処理適性を有す
る写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、写真感光材料(以下、感材と記
す)の現像工程は高温迅速処理が急速に普及し、各種感
材の自動現像機処理においても、その処理時間は大幅に
短縮されてきた。迅速処理が達成されるためには、短時
間で十分な感度を達成するための現像液および現像進行
性に優れ短時間で十分な黒化度を与える感材、そして水
洗後短時間で乾燥する特性が必要である。感材の乾燥性
を改良するために一般的によく用いられる方法として、
感材の塗布工程で予め十分な量の硬膜剤(ゼラチン架橋
剤)を添加しておき現像−定着−水洗工程での乳剤層や
親水性コロイド層の膨潤量を小さくすることで乾燥開始
前の感材中の含水量を減少させる方法がある。この方法
は硬膜剤を多量に使用すれば、それだけ乾燥時間を短縮
できるが、膨潤量が小さくなることにより、現像がおく
れ低感化や軟調化したり、カバーリングパワーが低下す
ることになる。また、かりに現像進行性が改良できたと
しても高硬膜による定着速度の遅れは残留銀や残留ハイ
ポ、増感色素の残色などの問題を引き起こし処理時間短
縮の障害となっていた。
【0003】一方、処理液の現像活性を高める方法も知
られており、現像液中の主薬や補助現像主薬の量を増や
したり、現像液のpHを高めたり、処理する温度を上げ
たりできる。しかし、これらの方法はいずれも処理液の
保恒性を損なったり、感度はあげられても軟調化したり
被りやすいなどという欠点があった。
【0004】以上述べてきたような観点を改良する目的
で、平板状粒子を利用する技術が米国特許第4,43
9,520号、第4,425,425号等に記載されて
いる。また、特開昭63−305343号、特開平1−
77047号には(111)面をもつハロゲン化銀粒子
の現像開始点を粒子の頂点および/または陵とその近傍
に制御することにより現像進行性と感度/カブリ比を改
良する技術が開示されている。さらに特開昭58−11
1933号には平板状粒子を用いた親水性コロイド層の
膨潤を200%以下にすることで高いカバーリングパワ
ーを有し、処理時に硬膜を追加する必要のないラジオグ
ラフィー用写真要素が開示されている。これらの公知の
技術は感材の現像進行性を改良するうえでそれぞれに優
れた技術であり利用価値の高いものである。しかし、現
像・定着・水洗の各工程の処理時間を短縮していくと写
真感度の低下の他に、定着性の悪化から残留銀や残留ハ
イポの悪化が起こってくる。また、増感色素による分光
増感が施された感材では残色という問題も表面化する。
これらの写真性以外の問題はハロゲン化銀粒子の改質に
よる改良には限度があり、最終的には膜質の問題に帰着
してしまう。すなわち親水性コロイド層の厚みが定着や
残色を律してしまう状態になり迅速化の障害になってし
まう。
【0005】この点に関しては、特開昭64−7333
3号、特開昭64−86133号、特開平1−1052
44号、特開平1−158435号、特開平1−158
436号などにはハロゲン化銀乳剤層を含む親水性コロ
イド層を有する側のゼラチン量を2.00〜3.50g
/mの範囲に調製し、他の技術要素と組み合わせるこ
とで全処理時間が20秒以上60秒未満の超迅速処理を
達成する手段が開示されている。また、特開平2−68
537号には乳剤層に塗設された感光性ハロゲン化銀の
銀とゼラチンの重量比(銀/ゼラチン)を1.5以上に
調製することで超迅速処理を達成する手段が開示されて
いる。さらに、特開昭63−221341号には、乳剤
層中のハロゲン化銀粒子が主に粒子径が粒子厚みの5倍
以上である平板状粒子からなり、ゼラチン量を2.00
〜3.20g/mとしメルティング・タイムを8分以
上45分以下にすることで全処理時間が20秒以上60
秒未満の超迅速処理を達成する手段が開示されている。
【0006】ところがこれらの先行技術を検討してみる
と、ゼラチン量を減量したり銀/ゼラチン比を塗布銀量
を一定に保ちながら高めていくと擦り傷黒化やローラー
マークが著しく悪化していきついには実用的に許容され
得ないレベルとなってしまい、それがために超迅速処理
が可能な商品として完成できなくなってしまうことが判
明した。
【0007】擦り傷黒化というのはフィルムを取り扱っ
た際に、フィルム同志でのこすれ、或いはフィルムが他
の物質でこすられた場合、現像処理後に擦り傷状の黒化
を生ずる現象をいう。また、ローラーマークとは感材を
自動現像機処理したさいに搬送ローラー表面の微細な凹
凸により感材に圧力が加わり結果的に黒斑点状の濃度ム
ラを生じる現象をいう。全処理時間を60秒以下、特に
40秒以下に設定した場合、現像・定着・水洗工程の適
性時間配分をおこなった結果、ゼラチン塗布量は2.5
g/m以下でないと、自動現像機の設置環境が高湿度
だったりした場合、乾燥性に支障のある場合があった。
一方、ゼラチン塗布量のこの様な低減化は、ローラーマ
ーク、擦り傷黒化の点で許容されるものではない。
【0008】このようにゼラチン塗布量を調整するだけ
では、乾燥性、圧力性、定着性(もしくは残色性)、の
各性能を満足することはできなかった。
【0009】写真材料において、−COOHまたはその
塩構造を有するポリマーを使用すること及び親水性コロ
イドであるゼラチンとともに用いることはよく知られて
いる。例えば特公昭57−53587号、同57−15
375号、西独特許1,745,061号、特公昭49
−23827号、同55−14415号、同55−15
267号、特開昭48−89979号、米国特許2,2
79,410号、同3,791,831号、特公昭47
−28937号にはカルボキシル基を有するポリマーを
写真感光材料の帯電防止に利用する試みが開示されてい
る。しかしながら、この種のアニオン性高分子帯電防止
剤により、親水性コロイド層の膨潤率を制御し、感光材
料の乾燥速度を速めることに言及したものはない。ま
た、一般にアニオン性帯電防止剤は特定の親水性コロイ
ド中に多量の割合で用いられ、かつ膜物理性の改良の為
に多量のゼラチン硬化剤を用いることが多く、仮に本発
明の如き処理後の膨潤性の制御による乾燥負荷の軽減に
利用しようとすれば、前記特開昭58−111933号
に記載のように、残留銀や残留ハイポ等の問題が生じて
しまう。
【0010】また、欧州特許75231号、同1670
81号、特開昭53−7231号、同60−12664
4号、同60−156056号、特開平2−20861
号、特公平1−14574号、米国特許4142894
号には、カルボキシル基を含む高分子マット剤が開示さ
れている。しかしながら、本来マット剤は0.2ないし
10μm程度の粒子を感光材料の表面に露光させ、表面
上の凹凸によりその機能を発揮させるものであるが、こ
の様な粗大粒子には本発明の如き、処理後の膨潤性を制
御する機能は十分ではない。
【0011】さらに特願平1−27895号にはアンモ
ニウム構造を有する高分子媒染剤とアニオン性染料を含
むアンチハレーション層を含有する感光材料にポリアク
リル酸誘導体を導入することにより、アニオン性染料の
脱色性が改良されることが開示されている。しかしなが
ら、該特許では−COOH含有ポリマーによる処理後膨
潤性制御の記載はなく、また実施態様に記載のアクリル
酸単独重合体では、実質的に硬膜剤を含まない処理での
処理後の膨潤性制御効果に基づく、乾燥性改良効果がな
いことが本発明者らの検討により明らかとなった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、第一
に処理時、特に迅速処理において優れた乾燥性を示すハ
ロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。本発明
の目的は、第二に、乾燥性に優れ、かつ、ローラーマー
クや擦り傷黒化が十分に実用可能なレベルにあるハロゲ
ン化銀写真感光材料を提供することにある。本発明の目
的は、第三に、上記の目的を満たし、かつ感度の高く、
高いカバーリングパワーを有し、かつ迅速処理適性に優
れたハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0013】
【問題を解決するための手段】本発明の前記目的は以下
の手段により達成された。支持体上に少なくとも1層の
ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料
において、少なくとも一方のハロゲン化銀乳剤層塗設面
側にアクリル酸またはその塩の繰返し単位を20〜80
重量%含有する共重合体であって、その単独重合体が水
に不溶である単量体との共重合体である水溶性共重合体
を含有する親水性コロイド層を有しかつ、該写真感光材
料を実質的に硬膜剤を含まない現像液と定着液を用いて
現像工程8秒、定着工程7秒、水洗工程7秒で現像処理
したときに、現像工程完了時の膨潤率に対して、水洗工
程完了時の膨潤率の比が1.0以下であることを特徴と
するハロゲン化銀写真感光材料。
【0014】本発明の好ましい実施態様は以下の〔I〕
〜〔III〕である。 〔I〕硬膜剤を実質的に含まない現像液と定着液を用て
い現像工程8秒、定着工程7秒、水洗工程7秒で現像処
理するときに、蒸留水による膨潤率に対して水洗工程完
了時の膨潤率の比が1.0以下であることを特徴とする
上記のハロゲン化銀写真感光材料(ここで、蒸留水によ
る膨潤率とは、写真材料を40℃60%RH(=パーセ
ント相対湿度)で16時間インキュベーション処理し、
さらに21℃の蒸留水に3分間浸漬させた時の厚みの変
化率を表す)。 〔II〕アクリル酸またはその塩より誘導される繰返し
単位を有する水溶性共重合体とゼラチンの片面あたりの
塗設量の比(ポリマー比)が次式で表され、該ポリマー
比の値が0.03〜0.3であることを特徴とする上記
のハロゲン化銀写真感光材料。 ポリマー比=(アクリル酸成分を含有する上記水溶性重
合体の塗設量)/(アクリル酸成分を含有する上記水溶
性重合体の塗設量+ゼラチンの塗設量) 〔III〕現像処理工程において、処理開始から処理終
了まで(Dry toDry処理時間)が60秒以内で
あることを特徴とする上記のハロゲン化銀写真感光材
料。
【0015】以下に本発明について詳細に説明する。前
記の通り、写真材料において−COOHまたはその塩構
造を含有する重合体を用いることはよく知られている
が、ハロゲン化銀乳剤層塗設面側に、共重合体化された
アクリル酸またはその塩を含む水溶性重合体を含有せし
めることにより、迅速処理において乾燥性に優れた写真
感光材料が得られることは、予想外の驚くべき効果であ
った。
【0016】以下に本発明の水溶性共重合体について説
明する。アクリル酸成分が中和された形で存在する場
合、アルカリ金属塩(例えばNa、K塩)あるいはアン
モニウム塩(例えばトリメチルアミンの塩)等の形が好
ましく、特にアルカリ金属塩が好ましい。アクリル酸ま
たはその塩と共重合を行う、エチレン性不飽和単量体と
しては、本発明に於ける乾燥性の改良効果をより高める
為には、その単独重合体が水に不溶である単量体を共重
合させる。
【0017】この様な単量体としては、たとえばアクリ
ル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルア
ミド類、メタクリルアミド類、ビニルエステル類、ビニ
ルケトン類、アリル化合物、オレフィン類、ビニルエー
テル類、N−ビニルアミド類、ビニル異節環化合物、マ
レイン酸エステル類、イタコン酸エステル類、フマル酸
エステル類、クロトン酸エステル類などがある。更に具
体的に挙げるならばたとえば次の様なものが挙げられ
る。メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プ
ロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec
−ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、ジエチ
レングリコールモノアクリレート、トリメチロールエタ
ンモノアクリレート、ω−メトキシポリエチレングリコ
ールアクリレート(付加モル数n=9)、1−ブロモ−
2−メトキシエチルアクリレート、p−クロルフェニル
アクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、
【0018】N−tert−ブチルアクリルアミド、ヘ
キシルアクリルアミド、オクチルアクリルアミド、エチ
ルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビ
ニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ビニ
ルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルピリジ
ン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテ
ン、イタコン酸ジオクチル、マレイン酸ジヘキシル、ス
チレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、ベンジル
スチレン、クロルメチルスチレン、クロルスチレン、ビ
ニル安息香酸メチル、ビニルクロルベンゾエート、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニルなど。
【0019】また、その単独重合体が水溶性である単量
体も、水不溶の単量体と、重合体の水溶性の調節等の目
的で併用することができる。このような単量体として
は、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−
エチルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミ
ド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N−
アクリロイルピペリジン、メタクリルアミド、N−メチ
ルメタクリルアミド、N−メタクリロイルモルホリン、
N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、N−
ビニルイミダゾール、メタクリル酸、イタコン酸、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、等を
挙げることができる。
【0020】以上の単量体は、共重合体の溶解性、親疎
水性、親水性コロイドとの相溶性、共重合体製造の容易
さの観点から種々選択が可能であるが、アクリル酸エス
テル類、メタクリル酸エステル類、スチレン類が特に好
ましい。
【0021】本発明の共重合体の組成比については、ア
クリル酸またはその塩から成る繰返し単位として、20
ないし80重量%である。本発明の水溶性共重合体の合
成には、英国特許第1,211,039号、特公昭46
−29195号、英国特許第961,395号、米国特
許第3,227,672号、同第3,290,417
号、同第3,262,919号、同第3,245,93
2号、同第2,681,897号、同第3,230,2
75号、ジョン、シー ペトロプーロスら著「オフィシ
ァル、ダイジェスト」(John C.Petropo
ulos etal:Official Diges
t)33,719〜736(1961)、村橋俊介ら編
「合成高分子」1 246〜290、3 1〜108な
どに記載の方法を参考にして行なうと好都合である。
【0022】以下に本発明の水溶性共重合体の好ましい
化合物例をアクリル酸の非解離形で例示するが本発明が
これらに限定されるものではない(カッコ内は、各モノ
マー成分の重量比を表す)。 P−1 アクリル酸/メチルアクリレート共重合体(2
0/80) P−2 アクリル酸/メチルアクリレート共重合体(5
0/50) P−3 アクリル酸/メチルアクリレート共重合体(7
0/30) P−4 アクリル酸/メチルメタクリレート共重合体
(20/80) P−5 アクリル酸/メチルメタクリレート共重合体
(30/70) P−6 アクリル酸/メチルメタクリレート共重合体
(50/50) P−7 アクリル酸/メチルメタクリレート共重合体
(75/25) P−8 アクリル酸/エチルアクリレート共重合体(5
0/50) P−9 アクリル酸/エチルメタクリレート共重合体
(50/50) P−10 アクリル酸/n−ブチルアクリレート共重合
体(40/60) P−11 アクリル酸/n−ブチルアクリレート共重合
体(60/40) P−12 アクリル酸/メチルアクリレート/メチルメ
タクリレート共重合体(30/35/35) P−13 アクリル酸/メチルアクリレート/n−ブチ
ルアクリレート共重合体(30/20/50)
【0023】 P−14 アクリル酸/t−ブチルアクリレート共重合
体(50/50) P−15 アクリル酸/t−ブチルアクリルアミド共重
合体(20/80) P−16 アクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート/メチルアクリレート共重合体(20/40/4
0) P−17 アクリル酸/アクリルアミド/2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート共重合体(40/40/20) P−18 アクリル酸/ベンジルアクリレート共重合体
(50/50) P−19 アクリル酸/メチルメタクリレート/スチレ
ン共重合体(50/25/25) P−20 アクリル酸/メチルメタクリレート/スチレ
ン共重合体(40/40/20) P−21 アクリル酸/N−イソプロピルアクリルアミ
ド/メチルアクリレート共重合体(30/30/40) P−22 アクリル酸/t−ブチルアクリレート共重合
体(60/40) P−23 アクリル酸/酢酸ビニル/メチルアクリレー
ト共重合体(40/10/50) P−24 アクリル酸/n−ブチルメタクリレート共重
合体(30/70) P−25 アクリル酸/メチルアクリレート/オクチル
メタクリレート共重合体(50/40/10) P−26 アクリル酸/メタクリル酸/メチルメタクリ
レート共重合体(25/25/50) P−27 アクリル酸/イタコン酸/メチルアクリレー
ト共重合体(30/10/60) P−28 アクリル酸/2−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸/メチルアクリレート共重合体
(30/5/65) P−29 アクリル酸/スチレン/スチレンスルホン酸
共重合体(30/65/5)
【0024】本発明の好ましい態様において、親水性コ
ロイドに添加する共重合体酸ポリマーの分子量は好まし
くは5×10以上、特に好ましくは1×10ないし
5×10(いずれも重量平均分子量)である。また、
添加する酸ポリマーの量は、感光材料の種類等により種
々異なるが、0.01g/m〜2g/mが好まし
い。より好ましくは0.05g/m〜1g/mであ
る。さらに好ましくは0.1g/m〜0.5g/m
である。
【0025】2層以上の親水性コロイド層を有するハロ
ゲン化銀写真感光材料の場合、酸ポリマーは、全部の親
水性コロイド層に入れてもよいし、少くとも1層に入れ
れば、他の層には入れなくてもよい。また2層以上の親
水性コロイド層に本発明の酸ポリマーを塗設する際の各
層の酸ポリマーの量は随意に変えることができる。
【0026】本発明に於いて好ましく用いられる共重合
体の中和率は、疎水性モノマーの種類、量により、種々
変わり得るので、全カルボキシル基が中和により塩構造
をとっていてもよいし全部が−COOH構造となってい
てもよい。基本的には該重合体が親水性コロイドとの混
合水溶液としたときに水溶性となる範囲を目安として中
和率を設定すればよい。
【0027】本発明の水溶性共重合体を使用する時に
は、水に溶解し、該水溶液の添加によって写真材料中に
導入することが必要である。溶解に際しては、適当なア
ルカリ及び塩を用いることが好ましい。また水混和性の
有機溶剤(例えば、アセトン、メタノール、エタノー
ル、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチル
アセトアミドなど)を補助溶剤とて用いてもよい。
【0028】本発明の水溶性共重合体を含有せしめた親
水層コロイド層を形成する親水層コロイドとしてはゼラ
チンが好ましく用いられ、ゼラチンとしては石灰処理ゼ
ラチンのほか、酸処理ゼラチンや酵素処理ゼラチンを用
いてもよく、また、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物
も用いることができる。また、ゼラチン以外の親水性コ
ロイドもゼラチンと混合して好ましく用いることができ
る。
【0029】例えばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高
分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の
蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、セルロース硫酸エステル類等の如きセル
ロース誘導体、アルギン酸ソーダ、デキストラン、澱粉
誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロ
リドン、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリ
ビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あ
るいは共重合体またはアクリル酸の単独重合体の如き多
種の合成親水性高分子物質を用いることができる。これ
らの中でもゼラチンとともに平均分子量5万以下のデキ
ストランやポリアクリルアミドを併用することが好まし
い。特開昭63−68837、同じく63−14964
1に記載の方法は本発明でも有効である。
【0030】本発明の水溶性共重合体と親水性バインダ
ーを混合後、塗設する場合には該塗設液のpHは、非感
光性層を形成する塗設液では、6.0〜9.0が好まし
い。より好ましくは、6.5〜8.0、さらに好ましく
は7.0〜7.5である。ハロゲン化銀乳剤層を形成す
る塗設液では、5.0〜8.0が好ましい。より好まし
くは、5.5〜7.0、さらに好ましくは、5.8〜
6.5である。
【0031】本発明の写真材料において用いられる水溶
性共重合体と親水性コロイドの比(ポリマー含有比)は
特に制限はないが、次式の値が、0.03〜0.3にな
ることが好ましい。より好ましくは、0.05〜0.2
である。さらに好ましくは、0.10〜0.15であ
る。 ポリマー比=(アクリル酸成分を含有する上記水溶性重
合体の塗設量)/(アクリル酸成分を含有する上記水溶
性重合体の塗設量+ゼラチンの塗設量) 本発明でいう現像工程完了時の膨潤率、水洗工程完了時
の膨潤率、蒸留水の膨潤率はそれぞれ次式で表わされ
る。
【0032】
【数1】
【0033】ここで、現像工程完了時の層の厚みは、写
真材料を35℃の現像液に25秒間浸漬させた時の層の
厚みを意味する。水洗工程完了時の層の厚みとは、写真
材料を現像工程35℃25秒間、定着工程35℃20秒
間、水洗工程20℃、20秒間の条件にて現像→定着→
水洗の順で連続に処理した時の水洗工程最後の層の厚み
を意味する。蒸留水浸漬時の層の厚みとは、写真材料を
21℃の蒸留水に3分間浸漬させた時の層の厚みを意味
する。なお、ここで用いられる写真材料は40℃、60
%RHの相対湿度にて16時間インキュベーション処理
したものとする。
【0034】本発明でいう各工程の膨潤率を求める時の
各条件での層の厚みの測定に際しては、米国特許第38
41872その例12に記載の方法にて(但し、測定器
の測定部分がセラミック製のものを用いる)定義され
る。
【0035】本発明でいう硬膜剤を実質的に含まない現
像液及び定着液とは、当業界で硬膜剤と称する化合物を
実質的に含有しない現像液及び定着液のことを意味す
る。具体的には、現像液としては、富士写真フイルム
(株)製RD−10を定着液としては富士写真フイルム
(株)製RF−10を挙げることができる。
【0036】本発明によって、現像工程完了時の膨潤率
に対して水洗工程完了時の膨潤率の比が1.0以下にす
ることができる。このことは、現像過程を妨げることな
く、乾燥性に優れた写真材料であることを意味する。本
発明によって、蒸留水の膨潤率に対して、水洗工程完了
時の膨潤率の比が1.0以下にすることができる。この
ことは、現像処理過程を妨げることなく、乾燥性に優れ
た写真材料であることを意味する。
【0037】本発明の水溶性共重合体を用いた写真感光
材料は、迅速処理に適している。特にDry to D
ry処理時が60秒以内であることが好ましい。より好
ましくは、45秒以内、さらに好ましくは38秒以内で
ある。
【0038】本発明の感光材料においては、感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層が支持体の一方の側に少なくとも1層に
設けられるのでもよく、支持体の両方の側に各々少なく
とも1層設けられるのでもよい。本発明の感光材料は、
必要があれば感光性ハロゲン化銀乳剤層以外にも親水性
コロイド層を有することができ、例えば好ましくは保護
層が設けられる。
【0039】本発明の写真材料において、親水性バイン
ダーとして好ましく用いられるゼラチンの塗設される量
は、特に限定はないが、片面あたり、1.5g/m
4.5g/mが好ましい。また、1.8g/m
3.6g/mが特に好ましい。本発明の感光材料の蒸
留水による膨潤率は、硬膜剤の使用量を変えることによ
って、自由に設定することができる。蒸留水による膨潤
率としては特に限定はないが、迅速処理化に伴う残留
銀、残留ハイポの問題あるいは増感色素による分光増感
の施された感材の残色の問題等を勘案すると200%以
上であることが特に好ましい。
【0040】次に、本発明で好ましく用いられる乳剤粒
子について説明する。粒子と同一体積の球相当平均粒子
サイズは0.4μm以上であることが好ましい。特に
0.5〜2.0μmであることが好ましい。粒子サイズ
分布は狭い方がよい。乳剤中のハロゲン化銀粒子は立方
体、八面体のような規則的(regular)な結晶形
を有するものでもよく、また球状、板状、じゃがいも状
などのような変則的な(irregular)な結晶形
を有するものでもよい、種々の結晶形の粒子の混合から
成ってもよい。ハロゲン化銀の組成としては高感度であ
るという理由で沃臭化銀が好ましい。
【0041】本発明のハロゲン化銀粒子には写真性に影
響を与えない程度の微量の塩化銀を含有していてもよい
が望ましくは含有していない方がよい。本発明の乳剤と
しては、単分散性乳剤及び多分散乳剤のどちらも好まし
く用いることができる。本発明に用いられるハロゲン化
銀乳剤はコア・シェル型単分散性乳剤であってもよく、
これらコア・シェル乳剤は特開昭54−48521号等
によって公知である。
【0042】また粒子径が粒子厚みの5倍以上の平板状
粒子は、本発明に対し好ましく用いられる(詳しくは、
リサーチ ディスクロージャー 225巻 Item
22534P.20〜P.58、1月号、1983年、
及び特開昭58−127921号、同58−11392
6号公報に記載されている)。平板状ハロゲン化銀粒子
の製法としては、当業界で知られた方法を適宜、組合せ
ることにより成し得る。
【0043】本発明の感光材料に用いられる各種添加剤
等に関しては特に制限はなく、例えば特開平2−685
39号公報の以下の該当個所に記載のものを用いること
ができる。 項 目 該 当 個 所 1 ハロゲン化銀乳剤とその製 特開平2−68539号公報第8頁右下欄下か 法 ら6行目から同第10頁右上欄12行目。 2 化学増感方法 同第10頁右上欄13行目から同左下欄16行 目。 3 カブリ防止剤・安定剤 同第10頁左下欄17行目から同第11頁左上 欄7行目及び同第3頁左下欄2行目から同第4 頁左下欄。 4 分光増感色素 同第4頁右下欄4行目から同第8頁右下欄。 5 界面活性剤・帯電防止剤 同第11頁左上欄14行目から同第12頁左上 欄9行目。 6 マット剤・滑り剤・可塑剤 同第12頁左上欄10行目から同右上欄10行 目。同第14頁左下欄10行目から同右下欄1 行目。 7 親水性コロイド 同第12頁右上欄11行目から同左下欄16行 目。 8 硬膜剤 同第12頁左下欄17行目から同第13頁右上 欄6行目。 9 支持体 同第13頁右上欄7行目から20行目。 10 染料・媒染剤 同第13頁左下欄1行目から同第14頁左下欄 9行目。 11 現像処理方法 特開平2−103037号公報第16頁右上欄 7行目から同第19頁左下欄15行目。及び特 開平2−115837号公報第3頁右下欄5行 目から、同第6頁右上欄10行目。
【0044】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明す
る。
【0045】実施例1 平板状粒子の調製 水1リットル中に臭化カリウム4.5g、ゼラチン2
0.6g、チオエーテルHO(CHS(CH
S(CHOHの5%水溶液2.5ccを添加し
60℃に保った容器中へ撹拌しながら硝酸銀水溶液37
cc(硝酸銀3.43g)と臭化カリウム2.97gと
沃化カリウム0.363gを含む水溶液33ccをダブ
ルジェット法により37秒間で添加した。つぎに臭化カ
リウム0.9gの水溶液を添加した後70℃に昇温して
硝酸銀水溶液53cc(硝酸銀4.90g)を13分間
かけて添加した。ここで25%のアンモニア水溶液15
ccを添加、そのままの温度で20分間物理熟成したの
ち100%酢酸溶液を14cc添加した。引き続いて硝
酸銀133.3gの水溶液と臭化カリウムの水溶液をp
Ag8.5に保ちながらコントロールダブルジェット法
で35分かけて添加した。次に2Nのチオシアン酸カリ
ウム溶液10ccを添加した。5分間そのままの温度で
物理熟成したのち35℃に温度を下げた。こうしてトー
タル沃化銀含量0.26モル%、平均投影面積直径1.
10μm、厚み0.165μm、直径の変動係数18.
5%の単分散平板状粒子を得た。
【0046】この後、沈降法により可溶性塩類を除去し
た。再び40℃に昇温してゼラチン30gとフェノキシ
エタノール2.35gおよび増粘剤としてポリスチレン
スルホン酸ナトリウム0.8gを添加し、苛性ソーダと
硝酸銀溶液でpH5.90、pAg8.25に調整し
た。この乳剤を撹拌しながら56℃に保った状態で化学
増感を施した。まず二酸化チオ尿素0.043mgを添
加し22分間そのまま保持して還元増感を施した。つぎ
に4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テ
トラザインデン20mgと増感色素
【0047】
【化1】
【0048】を400mgを添加した。さらに塩化カル
シウム0.83gを添加した。引き続きチオ硫酸ナトリ
ウム1.3mgとセレン化合物−1 2.7mgと塩化
金酸2.6mgおよびチオシアン酸カリウム90mgを
添加し40分後に35℃に冷却した。こうして平板状粒
子T−1を調製完了した。 セレン化合物−1
【0049】
【化2】
【0050】(塗布試料の調製) T−1のハロゲン化銀1モルあたり下記の薬品を添加し
て塗布液とした塗布試料を作製した。 ・ゼラチン 表−1に記載 ・トリメチロールプロパン 9g ・デキストラン(平均分子量3.9万) 18.5g ・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量60万) 1.8g
【0051】
【化3】
【0052】(表面保護層塗布液の調製) 表面保護層は各成分が下記の塗布量となるように調製準
備した。 (表面保護層の内容) (塗布量) ・ゼラチン 表−1に記載 ・ポリマー3 表−1に記載 ・ポリマー16 表−1に記載 ・ポリアクリル酸 表−1に記載 硬膜剤 1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 表−1記載 の膨潤率になるように添加量を調製 ・4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7− テトラアザインデン 0.015g/m
【0053】
【化4】
【0054】 ・ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.7μm) 0.087g/m ・プロキセル(NaOHでpH7.4に調製) 0.0005g/m なお、ポリマー3、ポリマー16、ポリアクリル酸はそ
れぞれアルカリを加えてpH7.0の7.5重量%の透
明な水溶液を調製し、表面保護層塗布液に加えた。表面
保護層塗布液のpHは7.0に調製した。 支持体の調製 (1)下塗層用染料D−1の調製 下記の染料を特開昭63−197943号に記載の方法
でボールミル処理した。
【0055】
【化5】
【0056】水434mlおよびTritonX−20
0界面活性剤(TX−200)の6.7%水溶液791
mlとを2リットルのボールミルに入れた。染料20g
をこの溶液に添加した。酸化ジルコニウム(ZrO)の
ビーズ400ml(2mm径)を添加し内容物を4日間
粉砕した。この後、12.5%ゼラチン160gを添加
した。脱泡したのち、濾過によりZrOビーズを除去し
た。得られた染料分散物を観察したところ、粉砕された
染料の粒径は直径0.05〜1.15μmにかけての広
い分野を有していて、平均粒径は0.37μmであっ
た。さらに、遠心分離操作をおこなうことで0.9μm
以上の大きさの染料粒子を除去した。こうして染料分散
物D−1を得た。た。次に反対面にも同様にして第1下
塗層を設けた。使用したポリエチレンテレフタレートに
は下記構造の染料が0.04wt%含有されているもの
を用いた。
【0057】
【化6】
【0058】ブタジエンースチレン共重合体ラテックス
溶液 (固型分40%ブタジエン/スチレン重量比=31/69) 79cc
【0059】
【化7】
【0060】 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン ナトリウム塩4%水溶液 20.5cc 蒸留水 900.5cc 上記の両面の第1下塗層上に下記の組成からなる第2の
下塗層を塗布量が下記に記載の量となるように片側ず
つ、両面にワイヤー・バーコーター方式により150℃
で塗布・乾燥した。 ・ゼラチン 160mg/m ・染料分散物D−1(染料固型分として26mg/m
【0061】
【化8】
【0062】 ・マット剤 平均粒径2.5μmのポリメチルメタク リレート 2.5mg/m
【0063】写真材料の調整 準備した支持体上に先の乳剤層と表面保護層を同時押し
出し法により両面に塗布した。片面当りの塗布銀量は
1.75g/mとした。膨潤率は乳剤層に添加するゼ
ラチンと硬膜剤量とで調整し表−1の如く設定した。こ
うして写真材料101〜116を得た。
【0064】写真性能の評価 写真材料101〜116の各試料を富士写真フイルム
(株)社製のXレイオルソスクリーンHR−4を使用し
て両側から0.05秒の露光を与え、感度の評価をおこ
なった。露光後、以下の処理をおこなった。感度は写真
材料101を基準とし濃度1.0を与える露光量の比の
逆数でしめした。
【0065】 処理I 自動現像機 … KONICA(株)社製 SRX−501 現像液 … 富士写真フイルム(株)社製 RD−3 定着液 … 富士写真フイルム(株)社製 FujiF 処理スピード… Dry to Dry 90秒 現像温度 … 35℃ 定着温度 … 32℃ 乾燥温度 … 45℃ 補充量 … 現像液 22ml/10×12インチ 定着液 30ml/10×12インチ
【0066】 処理II 自動現像機 … KONICA(株)社製 SRX501の駆動モーターとギ ア部を改造して搬送スピードを速めた。 現像液 … 富士写真フイルム(株)社製 RD−10 定着液 … 富士写真フイルム(株)社製 RF−10 処理スピード… Dry to Dry 30秒 現像温度 … 35℃ 定着温度 … 35℃ 乾燥温度 … 55℃ 補充量 … 現像液 22ml/10×12インチ 定着液 30ml/10×12インチ
【0067】(ローラーマークの評価) 写真材料101〜116を10×12インチのサイズで
濃度1.0になるように一様露光した後、写真性能の評
価と同一条件で処理した。ただし、この時使用した現像
槽の搬送ローラー及び現像から定着へのクロスオーバー
ローラーは故意に疲労させたローラーを使用した。ロー
ラーの表面には±10μmに及ぶ凹凸が存在した。処理
後の感材にはローラーの凹凸による細かい斑点が写真材
料によっては多数発生していた。この状態を下記の4段
階に官能評価した。評価した結果を表−2にまとめた。
【0068】 ◎ … ほとんど斑点の発生が見られない。 ○ … 微かに斑点が発生しているが、実用的に気にな
らないレベル。 △ … 斑点が発生しているが通常ローラーでは発生し
ない。許容レベル。 × … 斑点が多発、通常ローラーでも実用にたえな
い。
【0069】(乾燥性の評価) 現像処理IIで、4ツ切サイズの各写真材料を連続処理
した際のフィルムの乾燥性を触感により官能評価した。
フィルムは短辺が搬送方向になるようにして連続的に処
理した。結果を表−2にまとめた。 ◎ 30枚目でも、フィルムは暖かく乾燥してでてく
る。まったく問題ない。 ○ 30枚目でも、フィルムは完全に乾燥している。さ
わった時の温度は室温下に放置したフィルムと同程度で
あった。 △ 30枚目で、フィルムはやや冷たいが連続処理した
フィルムは接着するようなことはなく実用的に許容レベ
ル。 × 30枚目で、フィルムは湿っており未乾である。フ
ィルム同志が接着する。
【0070】残色性の評価 処理IIをおこなった際に、フィルムの残色性を評価し
た。評価規準は処理Iと処理IIの素現フィルムを目視
により比較しておこなった。
【0071】(膨潤率の測定) 各写真材料について、現像液としては富士写真フイルム
(株)製RD−10、定着液としては富士写真フイルム
(株)製RF−10を用いて、前述の測定方法に従って
各工程の膨潤率を測定した。結果を表−1及び表−2に
まとめた。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】表−2の結果より本発明のポリマーを用い
ると、写真性能を悪化させることなく、乾燥性、ローラ
ーマーク、残色性の全てを満足することがわかる。な
お、上記表1、表2の比較例117〜119は以下の化
合物を用いたものである。 比較化合物(A):(特開昭63−148255号公報
化合物I−6)
【0075】
【化9】
【0076】比較化合物(B):(特開昭48−557
22号公報 実施例1に使用) ポリ(N−メトキシメチルメタクリルアミド) 比較化合物(C):(特開昭57−205735号公報
合成例5とほぼ同一の化合物)
【0077】
【化10】
【0078】現像液での膨潤率が一定となるような塗設
条件での比較であるから、比較化合物(A)、(B)、
(C)はバインダーとして親水性コロイド層に添加して
も、全く乾燥性改良効果を示すことができないことがわ
かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−148255(JP,A) 特開 昭48−55722(JP,A) 特開 昭57−205735(JP,A) 特開 昭50−134420(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    少なくとも一方のハロゲン化銀乳剤層塗設面側にアクリ
    ル酸またはその塩の繰返し単位を20〜80重量%含有
    する共重合体であって、その単独重合体が水に不溶であ
    る単量体との共重合体である水溶性共重合体を含有する
    親水性コロイド層を有しかつ、該写真感光材料を実質的
    に硬膜剤を含まない現像液と定着液を用いて現像工程8
    秒、定着工程7秒、水洗工程7秒で現像処理したとき
    に、現像工程完了時の膨潤率に対して、水洗工程完了時
    の膨潤率の比が1.0以下であることを特徴とするハロ
    ゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 硬膜剤を実質的に含まない現像液と定着
    液を用いて現像工程8秒、定着工程7秒、水洗工程7秒
    で現像処理するときに、蒸留水による膨潤率に対して水
    洗工程完了時の膨潤率の比が1.0以下であることを特
    徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料(こ
    こで、蒸留水による膨潤率とは、写真材料を40℃60
    %RH(=パーセント相対湿度)で16時間インキュベ
    ーション処理し、さらに21℃の蒸留水に3分間浸漬さ
    せた時の厚みの変化率を表す)。
  3. 【請求項3】 アクリル酸またはその塩より誘導される
    繰返し単位を有する水溶性共重合体とゼラチンの片面あ
    たりの塗設量の比(ポリマー比)が次式で表され、該ポ
    リマー比の値が0.03〜0.3であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。ポリマー比=(アクリル酸成分を含有する上記水溶
    性重合体の塗設量)/(アクリル酸成分を含有する上記
    水溶性重合体の塗設量+ゼラチンの塗設量)
  4. 【請求項4】 現像処理工程において、処理開始から処
    理終了まで(Dryto Dry処理時間)が60秒以
    内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載のハロゲン化銀写真感光材料。
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