JPH05127283A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH05127283A
JPH05127283A JP28789891A JP28789891A JPH05127283A JP H05127283 A JPH05127283 A JP H05127283A JP 28789891 A JP28789891 A JP 28789891A JP 28789891 A JP28789891 A JP 28789891A JP H05127283 A JPH05127283 A JP H05127283A
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山之内淳一
Yutaka Tamura
裕 田村
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康行 高木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超迅速処理時の乾燥性にすぐれ、ローラーマ
ーク、スリ傷黒化の少ないハロゲン化銀感材を提供す
る。 【構成】 水溶性のアクリル酸共重合体を乳剤層側の親
水性コロイド層中に含有し、実質的に硬膜剤を含まない
現像液と定着液を用いて現像工程8秒、定着工程7秒、
水洗工程7秒で現像処理したときに、現像工程完了時の
膨潤率に対して、水洗工程完了時の膨潤率の比が1.0
以下であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、特に処理時の乾燥性に優れかつ自動現像機で
処理した際のローラーマークの発生を著しく改良する技
術に関するものであり、とりわけ超迅速処理適性を有す
る写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、写真感光材料(以下、感材と記
す)の現像工程は高温迅速処理が急速に普及し、各種感
材の自動現像機処理においても、その処理時間は大幅に
短縮されてきた。迅速処理が達成されるためには、短時
間で十分な感度を達成するための現像液および現像進行
性に優れ短時間で十分な黒化度を与える感材、そして水
洗後短時間で乾燥する特性が必要である。感材の乾燥性
を改良するために一般的によく用いられる方法として、
感材の塗布工程で予め十分な量の硬膜剤(ゼラチン架橋
剤)を添加しておき現像−定着−水洗工程での乳剤層や
親水性コロイド層の膨潤量を小さくすることで乾燥開始
前の感材中の含水量を減少させる方法がある。この方法
は硬膜剤を多量に使用すれば、それだけ乾燥時間を短縮
できるが、膨潤量が小さくなることにより、現像がおく
れ低感化や軟調化したり、カバーリングパワーが低下す
ることになる。また、かりに現像進行性が改良できたと
しても高硬膜による定着速度の遅れは残留銀や残留ハイ
ポ、増感色素の残色などの問題を引き起こし処理時間短
縮の障害となっていた。
【0003】一方、処理液の現像活性を高める方法も知
られており、現像液中の主薬や補助現像主薬の量を増や
したり、現像液のpHを高めたり、処理する温度を上げ
たりできる。しかし、これらの方法はいずれも処理液の
保恒性を損なったり、感度はあげられても軟調化したり
被りやすいなどという欠点があった。
【0004】以上述べてきたような観点を改良する目的
で、平板状粒子を利用する技術が米国特許第4,43
9,520号、第4,425,425号等に記載されて
いる。また、特開昭63−305343号、特開平1−
77047号には(111) 面をもつハロゲン化銀粒子の現
像開始点を粒子の頂点および/または陵とその近傍に制
御することにより現像進行性と感度/カブリ比を改良す
る技術が開示されている。さらに特開昭58−1119
33号には平板状粒子を用いた親水性コロイド層の膨潤
を200%以下にすることで高いカバーリングパワーを
有し、処理時に硬膜を追加する必要のないラジオグラフ
ィー用写真要素が開示されている。これらの公知の技術
は感材の現像進行性を改良するうえでそれぞれに優れた
技術であり利用価値の高いものである。しかし、現像・
定着・水洗の各工程の処理時間を短縮していくと写真感
度の低下の他に、定着性の悪化から残留銀や残留ハイポ
の悪化が起こってくる。また、増感色素による分光増感
が施された感材では残色という問題も表面化する。これ
らの写真性以外の問題はハロゲン化銀粒子の改質による
改良には限度があり、最終的には膜質の問題に帰着して
しまう。すなわち親水性コロイド層の厚みが定着や残色
を律してしまう状態になり迅速化の障害になってしま
う。
【0005】この点に関しては、特開昭64−7333
3号、特開昭64−86133号、特開平1−1052
44号、特開平1−158435号、特開平1−158
436号などにはハロゲン化銀乳剤層を含む親水性コロ
イド層を有する側のゼラチン量を2.00〜3.50g
/m2の範囲に調製し、他の技術要素と組み合わせること
で全処理時間が20秒以上60秒未満の超迅速処理を達
成する手段が開示されている。また、特開平2−685
37号には乳剤層に塗設された感光性ハロゲン化銀の銀
とゼラチンの重量比(銀/ゼラチン)を1.5以上に調
製することで超迅速処理を達成する手段が開示されてい
る。さらに、特開昭63−221341号には、乳剤層
中のハロゲン化銀粒子が主に粒子径が粒子厚みの5倍以
上である平板状粒子からなり、ゼラチン量を2.00〜
3.20g/m2としメルティング・タイムを8分以上4
5分以下にすることで全処理時間が20秒以上60秒未
満の超迅速処理を達成する手段が開示されている。
【0006】ところがこれらの先行技術を検討してみる
と、ゼラチン量を減量したり銀/ゼラチン比を塗布銀量
を一定に保ちながら高めていくと擦り傷黒化やローラー
マークが著しく悪化していきついには実用的に許容され
得ないレベルとなってしまい、それがために超迅速処理
が可能な商品として完成できなくなってしまうことが判
明した。
【0007】擦り傷黒化というのはフィルムを取り扱っ
た際に、フィルム同志でのこすれ、或いはフィルムが他
の物質でこすられた場合、現像処理後に擦り傷状の黒化
を生ずる現象をいう。また、ローラーマークとは感材を
自動現像機処理したさいに搬送ローラー表面の微細な凹
凸により感材に圧力が加わり結果的に黒斑点状の濃度ム
ラを生じる現象をいう。全処理時間を60秒以下、特に
40秒以下に設定した場合、現像・定着・水洗工程の適
性時間配分をおこなった結果、ゼラチン塗布量は2.5
g/m2以下でないと、自動現像機の設置環境が高湿度だ
ったりした場合、乾燥性に支障のある場合があった。一
方、ゼラチン塗布量のこの様な低減化は、ローラーマー
ク、擦り傷黒化の点で許容されるものではない。
【0008】このようにゼラチン塗布量を調整するだけ
では、乾燥性、圧力性、定着性(もしくは残色性)、の
各性能を満足することはできなかった。
【0009】写真材料において、−COOHまたはその
塩構造を有するポリマーを使用すること及び親水性コロ
イドであるゼラチンとともに用いることはよく知られて
いる。例えば特公昭57−53587号、同57−15
375号、西独特許1,745,061号、特公昭49
−23827号、同55−14415号、同55−15
267号、特開昭48−89979号、米国特許2,2
79,410号、同3,791,831号、特公昭47
−28937号にはカルボキシル基を有するポリマーを
写真感光材料の帯電防止に利用する試みが開示されてい
る。しかしながら、この種のアニオン性高分子帯電防止
剤により、親水性コロイド層の膨潤率を制御し、感光材
料の乾燥速度を速めることに言及したものはない。ま
た、一般にアニオン性帯電防止剤は特定の親水性コロイ
ド中に多量の割合で用いられ、かつ膜物理性の改良の為
に多量のゼラチン硬化剤を用いることが多く、仮に本発
明の如き処理後の膨潤性の制御による乾燥負荷の軽減に
利用しようとすれば、前記特開昭58−111933号
に記載のように、残留銀や残留ハイポ等の問題が生じて
しまう。
【0010】また、欧州特許75231号、同1670
81号、特開昭53−7231号、同60−12664
4号、同60−156056号、特開平2−20861
号、特公平1−14574号、米国特許4142894
号には、カルボキシル基を含む高分子マット剤が開示さ
れている。しかしながら、本来マット剤は0.2ないし
10μm 程度の粒子を感光材料の表面に露光させ、表面
上の凹凸によりその機能を発揮させるものであるが、こ
の様な粗大粒子には本発明の如き、処理後の膨潤性を制
御する機能は十分ではない。
【0011】さらに特願平1−27895号にはアンモ
ニウム構造を有する高分子媒染剤とアニオン性染料を含
むアンチハレーション層を含有する感光材料にポリアク
リル酸誘導体を導入することにより、アニオン性染料の
脱色性が改良されることが開示されている。しかしなが
ら、該特許では−COOH含有ポリマーによる処理後膨
潤性制御の記載はなく、また実施態様に記載のアクリル
酸単独重合体では、実質的に硬膜剤を含まない処理での
処理後の膨潤性制御効果に基づく、乾燥性改良効果がな
いことが本発明者らの検討により明らかとなった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、第一
に処理時、特に迅速処理において優れた乾燥性を示すハ
ロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。本発明
の目的は、第二に、乾燥性に優れ、かつ、ローラーマー
クや擦り傷黒化が十分に実用可能なレベルにあるハロゲ
ン化銀写真感光材料を提供することにある。本発明の目
的は、第三に、上記の目的を満たし、かつ感度の高く、
高いカバーリングパワーを有し、かつ迅速処理適性に優
れたハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0013】
【問題を解決するための手段】本発明の前記目的は以下
の手段により達成された。支持体上に少くとも1層のハ
ロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料に
おいて、少くとも一方のハロゲン化銀乳剤層塗設面側
に、アクリル酸またはその塩より誘導される繰返し単位
を有する水溶性共重合体を含有する親水性コロイド層を
有しかつ、該写真感光材料を実質的に硬膜剤を含まない
現像液と定着液を用いて現像工程8秒、定着工程7秒、
水洗工程7秒で現像処理したときに、現像工程完了時の
膨潤率に対して、水洗工程完了時の膨潤率の比が1.0
以下であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
料。
【0014】本発明の好ましい実施態様は以下の〔I〕
〜〔IV〕である。 〔I〕水溶性共重合体中のアクリル酸またはその塩以外
の繰返し単位として、その単独重合体が水に不溶である
単量体から誘導される繰返し単位を含むことを特徴とす
る上記のハロゲン化銀写真感光材料。 〔II〕硬膜剤を実質的に含まない現像液と定着液を用て
い現像工程8秒、定着工程7秒、水洗工程7秒で現像処
理するときに、蒸留水による膨潤率に対して水洗工程完
了時の膨潤率の比が1.0以下であることを特徴とする
上記のハロゲン化銀写真感光材料(ここで、蒸留水によ
る膨潤率とは、写真材料を40℃60%RH(=パーセ
ント相対湿度)で16時間インキュベーション処理し、
さらに21℃の蒸留水に3分間浸漬させた時の厚みの変
化率を表す)。 III アクリル酸またはその塩より誘導される繰返し単
位を有する水溶性共重合体とゼラチンの片面あたりの塗
設量の比(ポリマー比)が次式で表され、該ポリマー比
の値が0.03〜0.3であることを特徴とする上記の
ハロゲン化銀写真感光材料。 ポリマー比=(アクリル酸成分を含有する上記水溶性重
合体の塗設量)/(アクリル酸成分を含有する上記水溶
性重合体の塗設量+ゼラチンの塗設量) 〔IV〕現像処理工程において、処理開始から処理終了ま
で( Dry to Dry 処理時間)が60秒以内であることを
特徴とする特許請求第4項記載のハロゲン化銀写真感光
材料。
【0015】以下に本発明について詳細に説明する。前
記の通り、写真材料において−COOHまたはその塩構
造を含有する重合体を用いることはよく知られている
が、ハロゲン化銀乳剤層塗設面側に、共重合体化された
アクリル酸またはその塩を含む水溶性重合体を含有せし
めることにより、迅速処理において乾燥性に優れた写真
感光材料が得られることは、予想外の驚くべき効果であ
った。
【0016】以下に本発明の水溶性共重合体について説
明する。アクリル酸成分が中和された形で存在する場
合、アルカリ金属塩(例えばNa、K塩)あるいはアン
モニウム塩(例えばトリメチルアミンの塩)等の形が好
ましく、特にアルカリ金属塩が好ましい。アクリル酸ま
たはその塩と共重合を行う、エチレン性不飽和単量体と
しては、ラジカル共重合可能なものならば、特に限定さ
れるものではないが、本発明に於ける乾燥性の改良効果
をより高める為には、その単独重合体が水に不溶である
単量体を共重合するのが特に好ましい。
【0017】この様な単量体としては、たとえばアクリ
ル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルア
ミド類、メタクリルアミド類、ビニルエステル類、ビニ
ルケトン類、アリル化合物、オレフィン類、ビニルエー
テル類、N−ビニルアミド類、ビニル異節環化合物、マ
レイン酸エステル類、イタコン酸エステル類、フマル酸
エステル類、クロトン酸エステル類などがある。更に具
体的に挙げるならばたとえば次の様なものが挙げられ
る。メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プ
ロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec −
ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、ジエチレ
ングリコールモノアクリレート、トリメチロールエタン
モノアクリレート、ω−メトキシポリエチレングリコー
ルアクリレート(付加モル数n=9)、1−ブロモ−2
−メトキシエチルアクリレート、p−クロルフェニルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、
【0018】アクリルアミド、メタクリルアミド、N−
メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N
−n−プロピルアクリルアミド、N−tert−ブチルアク
リルアミド、ヘキシルアクリルアミド、オクチルアクリ
ルアミド、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、
2−エチルブチルビニルエーテル、ビニルアセテート、
ビニルプロピオネート、ビニルピリジン、N−ビニル−
2−メチルイミダゾール、N−ビニルトリアゾール、N
−ビニルピロリドン、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、1−オクテン、イタコン酸ジオクチル、マレイン酸
ジヘキシル、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチ
レン、ベンジルスチレン、クロルメチルスチレン、クロ
ルスチレン、ビニル安息香酸メチル、ビニルクロルベン
ゾエート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩
化ビニルなど。
【0019】また、その単独重合体が水溶性である単量
体も、乾燥性改良に有効であり、また、重合体の水溶性
の調節等の目的で用いることができる。このような単量
体として好ましいものとしては、アクリルアミド、N−
メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N
−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアク
リルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ア
クリロイルモルホリン、N−アクリロイルピペリジン、
メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−
メタクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、N
−ビニルアセトアミド、N−ビニルイミダゾール、メタ
クリル酸、イタコン酸、2−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸、等を挙げることができる。
【0020】以上の単量体は、共重合体の溶解性、親疎
水性、親水性コロイドとの相溶性、共重合体製造の容易
さの観点から種々選択が可能であるが、アクリル酸エス
テル類、メタクリル酸エステル類、スチレン類が特に好
ましい。
【0021】本発明の共重合体の組成比については、用
いたアクリル酸以外の単量体の親・疎水性等によって変
化しうるが、アクリル酸またはその塩から成る繰返し単
位として、好ましくは10ないし95重量%、特に好ま
しくは20ないし80重量%である。本発明の水溶性共
重合体の合成には、英国特許第1,211,039号、
特公昭46−29195号、英国特許第961,395
号、米国特許第3,227,672号、同第3,29
0,417号、同第3,262,919号、同第3,2
45,932号、同第2,681,897号、同第3,
230,275号、ジョン、シー ペトロプーロスら著
「オフィシァル、ダイジェスト」(John C.Petropoulos
etal:Official Digest)33,719〜736(196
1)、村橋俊介ら編「合成高分子」1 246〜29
0、3 1〜108などに記載の方法を参考にして行な
うと好都合である。
【0022】以下に本発明の水溶性共重合体の好ましい
化合物例をアクリル酸の非解離形で例示するが本発明が
これらに限定されるものではない(カッコ内は、各モノ
マー成分の重量比を表す)。 P−1 アクリル酸/メチルアクリレート共重合体(20
/80) P−2 アクリル酸/メチルアクリレート共重合体(50
/50) P−3 アクリル酸/メチルアクリレート共重合体(70
/30) P−4 アクリル酸/メチルメタクリレート共重合体
(20/80) P−5 アクリル酸/メチルメタクリレート共重合体
(30/70) P−6 アクリル酸/メチルメタクリレート共重合体
(50/50) P−7 アクリル酸/メチルメタクリレート共重合体
(75/25) P−8 アクリル酸/エチルアクリレート共重合体(50
/50) P−9 アクリル酸/エチルメタクリレート共重合体
(50/50) P−10 アクリル酸/n−ブチルアクリレート共重合体
(40/60) P−11 アクリル酸/n−ブチルアクリレート共重合体
(60/40) P−12 アクリル酸/メチルアクリレート/メチルメタ
クリレート共重合体(30/35/35) P−13 アクリル酸/メチルアクリレート/n−ブチル
アクリレート共重合体(30/20/50)
【0023】P−14 アクリル酸/t−ブチルアクリレ
ート共重合体(50/50) P−15 アクリル酸/t−ブチルアクリルアミド共重合
体(20/80) P−16 アクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート/メチルアクリレート共重合体(20/40/40) P−17 アクリル酸/アクリルアミド/2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート共重合体(40/40/20) P−18 アクリル酸/ベンジルアクリレート共重合体
(50/50) P−19 アクリル酸/メチルメタクリレート/スチレン
共重合体(50/25/25) P−20 アクリル酸/メチルメタクリレート/スチレン
共重合体(40/40/20) P−21 アクリル酸/N−イソプロピルアクリルアミド
/メチルアクリレート共重合体(30/30/40) P−22 アクリル酸/t−ブチルアクリレート共重合体
(60/40) P−23 アクリル酸/酢酸ビニル/メチルアクリレート
共重合体(40/10/50) P−24 アクリル酸/n−ブチルメタクリレート共重合
体(30/70) P−25 アクリル酸/メチルアクリレート/オクチルメ
タクリレート共重合体(50/40/10) P−26 アクリル酸/メタクリル酸/メチルメタクリレ
ート共重合体(25/25/50) P−27 アクリル酸/メタクリル酸/メチルメタクリレ
ート共重合体(15/20/65) P−28 アクリル酸/イタコン酸/メチルアクリレート
共重合体(30/10/60) P−29 アクリル酸/2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸/メチルアクリレート共重合体(30
/5 /65) P−30 アクリル酸/スチレン/スチレンスルホン酸共
重合体(30/65/5)
【0024】本発明の好ましい態様において、親水性コ
ロイドに添加する共重合体酸ポリマーの分子量は好まし
くは5×103 以上、特に好ましくは1×104 ないし
5×106 (いずれも重量平均分子量)である。また、
添加する酸ポリマーの量は、感光材料の種類等により種
々異なるが、0.01g/m2〜2g/m2が好ましい。よ
り好ましくは0.05g/m2〜1g/m2である。さらに
好ましくは0.1g/m2〜0.5g/m2である。
【0025】2層以上の親水性コロイド層を有するハロ
ゲン化銀写真感光材料の場合、酸ポリマーは、全部の親
水性コロイド層に入れてもよいし、少くとも1層に入れ
れば、他の層には入れなくてもよい。また2層以上の親
水性コロイド層に本発明の酸ポリマーを塗設する際の各
層の酸ポリマーの量は随意に変えることができる。
【0026】本発明に於いて好ましく用いられる共重合
体の中和率は、疎水性モノマーの種類、量により、種々
変わり得るので、全カルボキシル基が中和により塩構造
をとっていてもよいし全部が−COOH構造となってい
てもよい。基本的には該重合体が親水性コロイドとの混
合水溶液としたときに水溶性となる範囲を目安として中
和率を設定すればよい。
【0027】本発明の水溶性共重合体を使用する時に
は、水に溶解し、該水溶液の添加によって写真材料中に
導入することが必要である。溶解に際しては、適当なア
ルカリ及び塩を用いることが好ましい。また水混和性の
有機溶剤(例えば、アセトン、メタノール、エタノー
ル、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチル
アセトアミドなど)を補助溶剤とて用いてもよい。
【0028】本発明の水溶性共重合体を含有せしめた親
水層コロイド層を形成する。親水層コロイドとしてはゼ
ラチンが好ましく用いられ、ゼラチンとしては石灰処理
ゼラチンのほか、酸処理ゼラチンや酵素処理ゼラチンを
用いてもよく、また、ゼラチンの加水分解物や酵素分解
物も用いることができる。また、ゼラチン以外の親水性
コロイドもゼラチンと混合して好ましく用いることがで
きる。
【0029】例えばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高
分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の
蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、セルロース硫酸エステル類等の如きセル
ロース誘導体、アルギン酸ソーダ、デキストラン、澱粉
誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアク
リルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラ
ゾール等の単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水
性高分子物質を用いることができる。これらの中でもゼ
ラチンとともに平均分子量5万以下のデキストランやポ
リアクリルアミドを併用することが好ましい。特開昭6
3−68837、同じく63−149641に記載の方
法は本発明でも有効である。
【0030】本発明の水溶性共重合体と親水性バインダ
ーを混合後、塗設する場合には該塗設液のpHは、非感
光性層を形成する塗設液では、6.0〜9.0が好まし
い。より好ましくは、6.5〜8.0、さらに好ましく
は7.0〜7.5である。ハロゲン化銀乳剤層を形成す
る塗設液では、5.0〜8.0が好ましい。より好まし
くは、5.5〜7.0、さらに好ましくは、5.8〜
6.5である。
【0031】本発明の写真材料において用いられる水溶
性共重合体と親水性コロイドの比(ポリマー含有比)は
特に制限はないが、次式の値が、0.03〜0.3にな
ることが好ましい。より好ましくは、0.05〜0.2
である。さらに好ましくは、0.10〜0.15であ
る。 ポリマー比=(アクリル酸成分を含有する上記水溶性重
合体の塗設量)/(アクリル酸成分を含有する上記水溶
性重合体の塗設量+ゼラチンの塗設量) 本発明でいう現像工程完了時の膨潤率、水洗工程完了時
の膨潤率、蒸留水の膨潤率はそれぞれ次式で表わされ
る。
【0032】
【数1】
【0033】ここで、現像工程完了時の層の厚みは、写
真材料を35℃の現像液に25秒間浸漬させた時の層の
厚みを意味する。水洗工程完了時の層の厚みとは、写真
材料を現像工程35℃25秒間、定着工程35℃20秒
間、水洗工程20℃、20秒間の条件にて現像→定着→
水洗の順で連続に処理した時の水洗工程最後の層の厚み
を意味する。蒸留水浸漬時の層の厚みとは、写真材料を
21℃の蒸留水に3分間浸漬させた時の層の厚みを意味
する。なお、ここで用いられる写真材料は40℃、60
%RHの相対湿度にて16時間インキュベーション処理
したものとする。
【0034】本発明でいう各工程の膨潤率を求める時の
各条件での層の厚みの測定に際しては、米国特許第38
41872その例12に記載の方法にて(但し、測定器
の測定部分がセラミック製のものを用いる)定義され
る。
【0035】本発明でいう硬膜剤を実質的に含まない現
像液及び定着液とは、当業界で硬膜剤と称する化合物を
実質的に含有しない現像液及び定着液のことを意味す
る。具体的には、現像液としては、富士写真フイルム
(株)製RD−10を定着液としては富士写真フイルム
(株)製RF−10を挙げることができる。
【0036】本発明によって、現像工程完了時の膨潤率
に対して水洗工程完了時の膨潤率の比が1.0以下にす
ることができる。このことは、現像過程を妨げることな
く、乾燥性に優れた写真材料であることを意味する。本
発明によって、蒸留水の膨潤率に対して、水洗工程完了
時の膨潤率の比が1.0以下にすることができる。この
ことは、現像処理過程を妨げることなく、乾燥性に優れ
た写真材料であることを意味する。
【0037】本発明の水溶性共重合体を用いた写真感光
材料は、迅速処理に適している。特に Dry to Dry 処理
時が60秒以内であることが好ましい。より好ましく
は、45秒以内、さらに好ましくは38秒以内である。
【0038】本発明の感光材料においては、感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層が支持体の一方の側に少なくとも1層に
設けられるのでもよく、支持体の両方の側に各々少なく
とも1層設けられるのでもよい。本発明の感光材料は、
必要があれば感光性ハロゲン化銀乳剤層以外にも親水性
コロイド層を有することができ、例えば好ましくは保護
層が設けられる。
【0039】本発明の写真材料において、親水性バイン
ダーとして好ましく用いられるゼラチンの塗設される量
は、特に限定はないが、片面あたり、1.5g/m2
4.5g/m2が好ましい。また、1.8g/m2〜3.6
g/m2が特に好ましい。本発明の感光材料の蒸留水によ
る膨潤率は、硬膜剤の使用量を変えることによって、自
由に設定することができる。蒸留水による膨潤率として
は特に限定はないが、迅速処理化に伴う残留銀、残留ハ
イポの問題あるいは増感色素による分光増感の施された
感材の残色の問題等を勘案すると200%以上であるこ
とが特に好ましい。
【0040】次に、本発明で好ましく用いられる乳剤粒
子について説明する。粒子と同一体積の球相当平均粒子
サイズは0.4μm以上であることが好ましい。特に
0.5〜2.0μmであることが好ましい。粒子サイズ
分布は狭い方がよい。乳剤中のハロゲン化銀粒子は立方
体、八面体のような規則的(regular)な結晶形を有する
ものでもよく、また球状、板状、じゃがいも状などのよ
うな変則的な(irregular)な結晶形を有するものでもよ
い、種々の結晶形の粒子の混合から成ってもよい。ハロ
ゲン化銀の組成としては高感度であるという理由で沃臭
化銀が好ましい。
【0041】本発明のハロゲン化銀粒子には写真性に影
響を与えない程度の微量の塩化銀を含有していてもよい
が望ましくは含有していない方がよい。本発明の乳剤と
しては、単分散性乳剤及び多分散乳剤のどちらも好まし
く用いることができる。本発明に用いられるハロゲン化
銀乳剤はコア・シェル型単分散性乳剤であってもよく、
これらコア・シェル乳剤は特開昭54−48521号等
によって公知である。
【0042】また粒子径が粒子厚みの5倍以上の平板状
粒子は、本発明に対し好ましく用いられる(詳しくは、
リサーチ ディスクロージャー 225巻 Item 22
534P.20〜P.58、1月号、1983年、及び
特開昭58−127921号、同58−113926号
公報に記載されている)。平板状ハロゲン化銀粒子の製
法としては、当業界で知られた方法を適宜、組合せるこ
とにより成し得る。
【0043】本発明の感光材料に用いられる各種添加剤
等に関しては特に制限はなく、例えば特開平2−685
39号公報の以下の該当個所に記載のものを用いること
ができる。 項 目 該 当 個 所 1 ハロゲン化銀乳剤とその製 特開平2−68539号公報第8頁右下欄下か 法 ら6行目から同第10頁右上欄12行目。 2 化学増感方法 同第10頁右上欄13行目から同左下欄16行 目。 3 カブリ防止剤・安定剤 同第10頁左下欄17行目から同第11頁左上 欄7行目及び同第3頁左下欄2行目から同第4 頁左下欄。 4 分光増感色素 同第4頁右下欄4行目から同第8頁右下欄。 5 界面活性剤・帯電防止剤 同第11頁左上欄14行目から同第12頁左上 欄9行目。 6 マット剤・滑り剤・可塑剤 同第12頁左上欄10行目から同右上欄10行 目。同第14頁左下欄10行目から同右下欄1 行目。 7 親水性コロイド 同第12頁右上欄11行目から同左下欄16行 目。 8 硬膜剤 同第12頁左下欄17行目から同第13頁右上 欄6行目。 9 支持体 同第13頁右上欄7行目から20行目。 10 染料・媒染剤 同第13頁左下欄1行目から同第14頁左下欄 9行目。 11 現像処理方法 特開平2−103037号公報第16頁右上欄 7行目から同第19頁左下欄15行目。及び特 開平2−115837号公報第3頁右下欄5行 目から、同第6頁右上欄10行目。
【0044】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明す
る。
【0045】実施例1 平板状粒子の調製 水1リットル中に臭化カリウム4.5g、ゼラチン2
0.6g、チオエーテルHO(CH2)2S(CH2)2S(CH2)2OHの5
%水溶液2.5ccを添加し60℃に保った容器中へ攪拌
しながら硝酸銀水溶液37cc(硝酸銀3.43g)と臭
化カリウム2.97gと沃化カリウム0.363gを含
む水溶液33ccをダブルジェット法により37秒間で添
加した。つぎに臭化カリウム0.9gの水溶液を添加し
た後70℃に昇温して硝酸銀水溶液53cc(硝酸銀4.
90g)を13分間かけて添加した。ここで25%のア
ンモニア水溶液15ccを添加、そのままの温度で20分
間物理熟成したのち100%酢酸溶液を14cc添加し
た。引き続いて硝酸銀133.3gの水溶液と臭化カリ
ウムの水溶液をpAg8.5に保ちながらコントロール
ダブルジェット法で35分かけて添加した。次に2Nの
チオシアン酸カリウム溶液10ccを添加した。5分間そ
のままの温度で物理熟成したのち35℃に温度を下げ
た。こうしてトータル沃化銀含量0.26モル%、平均
投影面積直径1.10μm、厚み0.165μm、直径
の変動係数18.5%の単分散平板状粒子を得た。
【0046】この後、沈降法により可溶性塩類を除去し
た。再び40℃に昇温してゼラチン30gとフェノキシ
エタノール2.35gおよび増粘剤としてポリスチレン
スルホン酸ナトリウム0.8gを添加し、苛性ソーダと
硝酸銀溶液でpH5.90、pAg8.25に調整し
た。この乳剤を攪拌しながら56℃に保った状態で化学
増感を施した。まず二酸化チオ尿素0.043mgを添加
し22分間そのまま保持して還元増感を施した。つぎに
4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テト
ラザインデン20mgと増感色素
【0047】
【化1】
【0048】を400mgを添加した。さらに塩化カルシ
ウム0.83gを添加した。引き続きチオ硫酸ナトリウ
ム1.3mgとセレン化合物−1 2.7mgと塩化金酸
2.6mgおよびチオシアン酸カリウム90mgを添加し4
0分後に35℃に冷却した。こうして平板状粒子T−1
を調製完了した。 セレン化合物−1
【0049】
【化2】
【0050】(塗布試料の調製)T−1のハロゲン化銀
1モルあたり下記の薬品を添加して塗布液とした塗布試
料を作製した。 ・ゼラチン 表−2に記載 ・トリメチロールプロパン 9g ・デキストラン(平均分子量3.9万) 18.5g ・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量60万) 1.8g
【0051】
【化3】
【0052】(表面保護層塗布液の調製)表面保護層は
各成分が下記の塗布量となるように調製準備した。 (表面保護層の内容) (塗布量) ・ゼラチン 表−1に記載 ・ポリマー3 表−1に記載 ・ポリマー16 表−1に記載 ・ポリアクリル酸 表−1に記載 硬膜剤 1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 表−1記載 の膨潤率になるように添加量を調製 ・4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7− テトラアザインデン 0.015g/m2
【0053】
【化4】
【0054】 ・ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.7μm) 0.087g/m2 ・プロキセル(NaOHでpH7.4に調製) 0.0005g/m2 なお、ポリマー3、ポリマー16、ポリアクリル酸はそ
れぞれアルカリを加えてpH7.0の7.5重量%の透
明な水溶液を調製し、表面保護層塗布液に加えた。表面
保護層塗布液のpHは7.0に調製した。 支持体の調製 (1) 下塗層用染料D−1の調製 下記の染料を特開昭63−197943号に記載の方法
でボールミル処理した。
【0055】
【化5】
【0056】水434mlおよびTritonX−200界面活
性剤(TX−200)の6.7%水溶液791mlとを2
リットルのボールミルに入れた。染料20gをこの溶液
に添加した。酸化ジルコニウム(ZrO)のビーズ40
0ml(2mm径)を添加し内容物を4日間粉砕した。この
後、12.5%ゼラチン160gを添加した。脱泡した
のち、濾過によりZrOビーズを除去した。得られた染
料分散物を観察したところ、粉砕された染料の粒径は直
径0.05〜1.15μmにかけての広い分野を有して
いて、平均粒径は0.37μmであった。さらに、遠心
分離操作をおこなうことで0.9μm以上の大きさの染
料粒子を除去した。こうして染料分散物D−1を得た。 (2) 支持体の調製 二軸延伸された厚さ183μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上にコロナ放電処理をおこない、下記の
組成より成る第1下塗液を塗布量が5.1cc/m2となる
ようにワイヤーバーコーターにより塗布し、175℃に
て1分間乾燥した。次に反対面にも同様にして第1下塗
層を設けた。使用したポリエチレンテレフタレートには
下記構造の染料が0.04wt%含有されているものを
用いた。
【0057】
【化6】
【0058】 ブタジエン−スチレン共重合体ラテックス溶液 (固型分40%ブタジエン/スチレン重量比=31/69) 79cc
【0059】
【化7】
【0060】 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン ナトリウム塩4%水溶液 20.5cc 蒸留水 900.5cc 上記の両面の第1下塗層上に下記の組成からなる第2の
下塗層を塗布量が下記に記載の量となるように片側ず
つ、両面にワイヤー・バーコーター方式により150℃
で塗布・乾燥した。 ・ゼラチン 160mg/m2 ・染料分散物D−1(染料固型分として26mg/m2
【0061】
【化8】
【0062】 ・マット剤 平均粒径2.5μmのポリメチルメタク リレート 2.5mg/m2
【0063】写真材料の調整 準備した支持体上に先の乳剤層と表面保護層を同時押し
出し法により両面に塗布した。片面当りの塗布銀量は
1.75g/m2とした。膨潤率は乳剤層に添加するゼラ
チンと硬膜剤量とで調整し表−2の如く設定した。こう
して写真材料101〜116を得た。
【0064】写真性能の評価 写真材料101〜116の各試料を富士写真フイルム
(株)社製のXレイオルソスクリーンHR−4を使用し
て両側から0.05秒の露光を与え、感度の評価をおこ
なった。露光後、以下の処理をおこなった。感度は写真
材料1を基準とし濃度1.0を与える露光量の比の逆数
でしめした。
【0065】処理I 自動現像機 … KONICA(株)社製 SRX−5
01 現像液 … 富士写真フイルム(株)社製 RD−
3 定着液 … 富士写真フイルム(株)社製 Fuj
iF 処理スピード… Dry to Dry 90秒 現像温度 … 35℃ 定着温度 … 32℃ 乾燥温度 … 45℃ 補充量 … 現像液 22ml/10×12インチ 定着液 30ml/10×12インチ
【0066】処理II 自動現像機 … KONICA(株)社製 SRX50
1の駆動モーターとギア部を改造して搬送スピードを速
めた。 現像液 … 富士写真フイルム(株)社製 RD−
10 定着液 … 富士写真フイルム(株)社製 RF−
10 処理スピード… Dry to Dry 30秒 現像温度 … 35℃ 定着温度 … 35℃ 乾燥温度 … 55℃ 補充量 … 現像液 22ml/10×12インチ 定着液 30ml/10×12インチ
【0067】(ローラーマークの評価)写真材料101
〜116を10×12インチのサイズで濃度1.0にな
るように一様露光した後、写真性能の評価と同一条件で
処理した。ただし、この時使用した現像槽の搬送ローラ
ー及び現像から定着へのクロスオーバーローラーは故意
に疲労させたローラーを使用した。ローラーの表面には
±10μmに及ぶ凹凸が存在した。処理後の感材にはロ
ーラーの凹凸による細かい斑点が写真材料によっては多
数発生していた。この状態を下記の4段階に官能評価し
た。評価した結果を表−1にまとめた。
【0068】 ◎ … ほとんど斑点の発生が見られない。 ○ … 微かに斑点が発生しているが、実用的に気にな
らないレベル。 △ … 斑点が発生しているが通常ローラーでは発生し
ない。許容レベル。 × … 斑点が多発、通常ローラーでも実用にたえな
い。
【0069】(乾燥性の評価)現像処理IIで、4ツ切サ
イズの各写真材料を連続処理した際のフィルムの乾燥性
を触感により官能評価した。フィルムは短辺が搬送方向
になるようにして連続的に処理した。結果を表−1にま
とめた。 ◎ 30枚目でも、フィルムは暖かく乾燥してでてく
る。まったく問題ない。 ○ 30枚目でも、フィルムは完全に乾燥している。さ
わった時の温度は室温下に放置したフィルムと同程度で
あった。 △ 30枚目で、フィルムはやや冷たいが連続処理した
フィルムは接着するようなことはなく実用的に許容レベ
ル。 × 30枚目で、フィルムは湿っており未乾である。フ
ィルム同志が接着する。
【0070】残色性の評価 処理IIをおこなった際に、フィルムの残色性を評価し
た。評価規準は処理Iと処理IIの素現フィルムを目視に
より比較しておこなった。
【0071】(膨潤率の測定)各写真材料について、現
像液としては富士写真フイルム(株)製RD−10、定
着液としては富士写真フイルム(株)製RF−10を用
いて、前述の測定方法に従って各工程の膨潤率を測定し
た。結果を表−1及び表−2にまとめた。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】表−2の結果より本発明のポリマーを用い
ると、写真性能を悪化させることなく、乾燥性、ローラ
ーマーク、残色性の全てを満足することがわかる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】本発明の好ましい実施態様は以下の〔I〕
〜〔IV〕である。 〔I〕水溶性共重合体中のアクリル酸またはその塩以外
の繰返し単位として、その単独重合体が水に不溶である
単量体から誘導される繰返し単位を含むことを特徴とす
る上記のハロゲン化銀写真感光材料。 〔II〕硬膜剤を実質的に含まない現像液と定着液を用
いて現像工程8秒、定着工程7秒、水洗工程7秒で現像
処理するときに、蒸留水による膨潤率に対して水洗工程
完了時の膨潤率の比が1.0以下であることを特徴とす
る上記のハロゲン化銀写真感光材料(ここで、蒸留水に
よる膨潤率とは、写真材料を40℃60%RH(=パー
セント相対湿度)で16時間インキュベーション処理
し、さらに21℃の蒸留水に3分間浸漬させた時の厚み
の変化率を表す)。 [III]アクリル酸またはその塩より誘導される繰返
し単位を有する水溶性共重合体とゼラチンの片面あたり
の塗設量の比(ポリマー比)が次式で表され、該ポリマ
ー比の値が0.03〜0.3であることを特徴とする上
記のハロゲン化銀写真感光材料。 ポリマー比=(アクリル酸成分を含有する上記水溶性重
合体の塗設量)/(アクリル酸成分を含有する上記水溶
性重合体の塗設量+ゼラチンの塗設量) 〔IV〕現像処理工程において、処理開始から処理終了
まで(Dry to Dry処理時間)が60秒以内で
あることを特徴とする上記のハロゲン化銀写真感光材
料。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】N−tert−ブチルアクリルアミド、ヘ
キシルアクリルアミド、オクチルアクリルアミド、エチ
ルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビ
ニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ビニ
ルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルピリジ
ン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテ
ン、イタコン酸ジオクチル、マレイン酸ジヘキシル、ス
チレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、ベンジル
スチレン、クロルメチルスチレン、クロルスチレン、ビ
ニル安息香酸メチル、ビニルクロルベンゾエート、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニルなど。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】本発明の水溶性共重合体を含有せしめた親
水層コロイド層を形成する親水層コロイドとしてはゼラ
チンが好ましく用いられ、ゼラチンとしては石灰処理ゼ
ラチンのほか、酸処理ゼラチンや酵素処理ゼラチンを用
いてもよく、また、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物
も用いることができる。また、ゼラチン以外の親水性コ
ロイドもゼラチンと混合して好ましく用いることができ
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】例えばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高
分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の
蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、セルロース硫酸エステル類等の如きセル
ロース誘導体、アルギン酸ソーダ、デキストラン、澱粉
誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロ
リドン、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリ
ビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あ
るいは共重合体またはアクリル酸の単独重合体の如き多
種の合成親水性高分子物質を用いることができる。これ
らの中でもゼラチンとともに平均分子量5万以下のデキ
ストランやポリアクリルアミドを併用することが好まし
い。特開昭63−68837、同じく63−14964
1に記載の方法は本発明でも有効である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】(塗布試料の調製)T−1のハロゲン化銀
1モルあたり下記の薬品を添加して塗布液とした塗布試
料を作製した。 ・ゼラチン 表−1に記載 ・トリメチロールプロパン 9g ・デキストラン(平均分子量3.9万) 18.5g ・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量60万) 1.8g
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】写真材料の調整 準備した支持体上に先の乳剤層と表面保護層を同時押し
出し法により両面に塗布した。片面当りの塗布銀量は
1.75g/mとした。膨潤率は乳剤層に添加するゼ
ラチンと硬膜剤量とで調整し表−1の如く設定した。こ
うして写真材料101〜116を得た。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】写真性能の評価 写真材料101〜116の各試料を富士写真フイルム
(株)社製のXレイオルソスクリーンHR−4を使用し
て両側から0.05秒の露光を与え、感度の評価をおこ
なった。露光後、以下の処理をおこなった。感度は写真
材料101を基準とし濃度1.0を与える露光量の比の
逆数でしめした。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正内容】
【0067】(ローラーマークの評価)写真材料101
〜116を10×12インチのサイズで濃度1.0にな
るように一様露光した後、写真性能の評価と同一条件で
処理した。ただし、この時使用した現像槽の搬送ローラ
ー及び現像から定着へのクロスオーバーローラーは故意
に疲労させたローラーを使用した。ローラーの表面には
±10μmに及ぶ凹凸が存在した。処理後の感材にはロ
ーラーの凹凸による細かい斑点が写真材料によっては多
数発生していた。この状態を下記の4段階に官能評価し
た。評価した結果を表−2にまとめた。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】(乾燥性の評価)現像処理IIで、4ツ切
サイズの各写真材料を連続処理した際のフィルムの乾燥
性を触感により官能評価した。フィルムは短辺が搬送方
向になるようにして連続的に処理した。結果を表−2に
まとめた。 ◎ 30枚目でも、フィルムは暖かく乾燥してでてく
る。まったく問題ない。 ○ 30枚目でも、フィルムは完全に乾燥している。さ
わった時の温度は室温下に放置したフィルムと同程度で
あった。 △ 30枚目で、フィルムはやや冷たいが連続処理した
フィルムは接着するようなことはなく実用的に許容レベ
ル。 × 30枚目で、フィルムは湿っており未乾である。フ
ィルム同志が接着する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正内容】
【0072】
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少くとも1層のハロゲン化銀
    乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、少
    くとも一方のハロゲン化銀乳剤層塗設面側にアクリル酸
    またはその塩より誘導される繰返し単位を有する水溶性
    共重合体を含有する親水性コロイド層を有しかつ、該写
    真感光材料を実質的に硬膜剤を含まない現像薬と定着液
    を用いて現像工程8秒、定着工程7秒、水洗工程7秒で
    現像処理したときに、現像工程完了時の膨潤率に対し
    て、水洗工程完了時の膨潤率の比が1.0以下であるこ
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 水溶性共重合体中のアクリル酸またはそ
    の塩以外の繰返し単位として、その単独重合体が水に不
    溶である単量体から誘導される繰返し単位を含むことを
    特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
  3. 【請求項3】 硬膜剤を実質的に含まない現像液と定着
    液を用てい現像工程8秒、定着工程7秒、水洗工程7秒
    で現像処理するときに、蒸留水による膨潤率に対して水
    洗工程完了時の膨潤率の比が1.0以下であることを特
    徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料(こ
    こで、蒸留水による膨潤率とは、写真材料を40℃60
    %RH(=パーセント相対湿度)で16時間インキュベ
    ーション処理し、さらに21℃の蒸留水に3分間浸漬さ
    せた時の厚みの変化率を表す)。
  4. 【請求項4】 アクリル酸またはその塩より誘導される
    繰返し単位を有する水溶性共重合体とゼラチンの片面あ
    たりの塗設量の比(ポリマー比)が次式で表され、該ポ
    リマー比の値が0.03〜0.3であることを特徴とす
    る請求項1または3に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。 ポリマー比=(アクリル酸成分を含有する上記水溶性重
    合体の塗設量)/(アクリル酸成分を含有する上記水溶
    性重合体の塗設量+ゼラチンの塗設量)
  5. 【請求項5】 現像処理工程において、処理開始から処
    理終了まで( Dryto Dry 処理時間)が60秒以内であ
    ることを特徴とする請求項4に記載のハロゲン化銀写真
    感光材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS4855722A (ja) * 1971-11-08 1973-08-04
JPS57205735A (en) * 1981-06-12 1982-12-16 Konishiroku Photo Ind Co Ltd Silver halide photographic element
JPS63148255A (ja) * 1986-12-12 1988-06-21 Fuji Photo Film Co Ltd 画像形成方法

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