JP3233720B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP3233720B2
JP3233720B2 JP05920793A JP5920793A JP3233720B2 JP 3233720 B2 JP3233720 B2 JP 3233720B2 JP 05920793 A JP05920793 A JP 05920793A JP 5920793 A JP5920793 A JP 5920793A JP 3233720 B2 JP3233720 B2 JP 3233720B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、より詳しくは密着露光時の真空密着性に優れ
た超硬調なハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】写真製版用感光材料は、プリンターある
いは製版カメラ上で、真空密着作業を行ないながら露光
される。この真空密着のために要するバキューム時間
は、1回の露光作業において通常15〜30秒を要して
いる。最近ではより高効率の製版作業の実現を目指し
て、このバキューム密着工程の時間の短縮が求められて
いる。また、天候などにより作業場の湿度が高くなる
と、感光材料が空気中の水分を吸収し、密着露光の際に
感光材料が原稿やガラス面へくっつきやすくなる。この
ようになると、十分に真空密着を行っても、原稿やガラ
ス面へくっついてしまって密着不良となり、露光ムラが
生じて焼きボケとなることがある。
【0003】これまで、真空における密着性を向上させ
る手段として、粒径の大きなマット剤を用いて、表面の
マット性を高めることが知られている。しかしながら、
粒径の大きなマット剤を用いると、感光性ハロゲン化銀
乳剤層を塗布、乾燥させた後に、マット剤を含有する非
感光性上部層を塗布、乾燥させるという2回塗布につい
ては効果的であるものの、当業界でよく知られた同時多
層塗布ではマット剤の沈み込みが起こり、マット剤がハ
ロゲン化銀乳剤層を局所的に薄層にしてしまうため、画
像部でのピンホールが発生しやすく、また最高濃度が低
下してしまう問題があった。
【0004】一方、ハロゲン化銀写真感光材料中にヒド
ラジン化合物を添加すると、硬調な画像が得られること
は当業者において知られる事実であるが、それ以外に上
記のピンホールが多発する感光材料中に添加された場合
に、このピンホールを減少させる効果があることを本発
明者らは確認した。
【0005】ヒドラジン化合物をハロゲン化銀写真乳剤
や現像液に添加することは、米国特許第3,730,7
27号明細書(アスコルビン酸とヒドラジンとを組合せ
た現像液)、同3,227,552号明細書(直接ポジ
カラー像を得るための補助現像薬として、ヒドラジンを
使用)、同3,386,831号明細書(ハロゲン化銀
感材の安定剤として脂肪族カルボン酸のβ−モノフェニ
ルヒドラジドを含有)、同2,419,975号明細書
や、Mees著「The Theory of Photographic process」第
3版(1966年)281頁等で知られている。
【0006】これらの中で、特に米国特許第2,41
9,975号では、ヒドラジン化合物の添加により硬調
なネガチブ画像を得ることが開示されている。即ち、塩
臭化銀乳剤にヒドラジン化合物を添加し、12.8とい
う様な高いpHの現像液で現像すると、ガンマ(γ)が
10をこえる極めて硬調な写真特性が得られることが、
記載されている。しかし、pHが13に近い強アルカリ
現像液は、空気酸化され易く、不安定で、長時間の保存
や使用に耐えない。
【0007】これに対して、米国特許第4,168,9
77号、同4,224,401号、同4,243,73
9号、同4,269,929号、同4,272,614
号、同4,323,643号明細書などでは、特定のア
シルヒドラジン化合物を添加した表面潜像型ハロゲン化
銀写真感光材料を、pH11.0〜12.3で亜硫酸保
恒剤を0.15モル/l以上含み、良好な保存安定性を
有する現像液で処理して、極めて硬調なネガチブ画像を
形成するシステムが提案された。この新しい画像形成シ
ステムでは、従来のリス現像では塩化銀含有率の高い塩
臭化銀しか使用できなかったのに対して、沃臭化銀や塩
沃臭化銀でも使用できるという特徴がある。
【0008】本発明者らは、上記ヒドラジン化合物をハ
ロゲン化銀写真感光材料中に添加すると、硬調な画像が
得られ、かつ比較的大きなマット剤を用いてもピンホー
ルが発生しにくくなることを確認している。しかし、こ
のような場合でも高い湿度の条件下では、密着不良によ
る焼きボケが発生し、これを完全に防止することはでき
なかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、画像
部のピンホール発生や、最高濃度の低下をもたらすこと
なく、充分な真空密着性が付与され、かつ高湿下におい
ても密着不良の起こることのない、硬調で十分な最大濃
度を有するハロゲン化銀写真感光材料を提供することで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、支持体
上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層とその
上部に少なくとも1層の非感光性の親水性コロイド層を
有し、該ハロゲン化銀乳剤層にヒドラジン誘導体を含有
するハロゲン化銀写真感光材料において、該非感光性の
親水性コロイド層がゼリー強度260g以上のゼラチン
を含有し、かつ平均粒径が5.5μm未満のマット剤を
1平方メートル当り5〜50mg含有することを特徴と
するハロゲン化銀写真感光材料により達成された。
【0011】本発明で用いられるマット剤のサイズは平
均粒径が5.5μm未満である。より好ましくは1μm
以上5.5μm未満がよい。シリカ系、ポリマー系等の
材質の制限はなく、また粒径の分布は均一でもバラツキ
のあるものでもよいが、極端に粒径の大きなもの、具体
的には、粒径が10μmを越える粒子の個数が全粒子の
10%を越えないものがよい。粒子は定形、不定形のい
ずれでもよく、円形でない粒子の場合、粒形は体積を球
形に換算した時の直径で表すものとする。マット剤の添
加量は1平方メートル当り5〜50mgで、単独でも何
種類かの併用でもよい。
【0012】本発明に用いられるマット剤を親水性コロ
イド層中に分散させる方法は、任意に各種の方法を用い
ることができる。例えば、あらかじめ水やメタノール
等、あるいはゼラチン等の親水性コロイド溶液に分散し
てから所望の層に添加しても良い。また、活性剤や増粘
剤などの分散補助剤を使って、ホモミキサー、ボールミ
ル、超音波等により分散させてから用いることもでき
る。本発明のマット剤の添加は、非感光性上部層が2層
以上から成る場合、そのいずれの層への添加でも良い
が、最も好ましくは、非感光性上部層の最上層への添加
が好ましい。
【0013】ハロゲン化銀感光材料の膜物性は、バイン
ダーであるゼラチンの影響を大きく受けることは当然で
あり、本発明では、ゼラチン物性の1つの尺度であるゼ
リー強度と、そこで使われるマット剤を規定することに
より、ハロゲン化銀写真感光材料のマット性を向上させ
て、ピンホールを抑えつつ、高湿下における感光材料の
密着不良を改良しようというものである。
【0014】ここでゼリー強度とは、写真用ゼラチン試
験法(1982年写真用ゼラチン試験法合同審議会発
行)第8頁記載のPAGI法測定によるゼリー強度を表
す。
【0015】本発明で用いられるヒドラジン誘導体に
は、硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジン等、また米国特許
第4,224,401号、同第4,243,734号、
同第4,272,614号、同第4,385,108
号、同第4,269,929号、同第4,323,64
3号、及び特開昭56−106244号、同61−26
7759号、同61−230145号、同62−270
953号、同62−178246号、同62−1803
61号、同62−275247号、同63−25335
7号、同63−265239号、特願平1−92356
号、同平1−99822号等の明細書に記載されたヒド
ラジン誘導体などがあり、本発明に使用することができ
る。
【0016】以下にヒドラジン誘導体の代表的な例を挙
げるが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】
【0019】
【化3】
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】
【化11】
【0028】
【化12】
【0029】
【化13】
【0030】
【化14】
【0031】
【化15】
【0032】
【化16】
【0033】
【化17】
【0034】
【化18】
【0035】
【化19】
【0036】
【化20】
【0037】
【化21】
【0038】
【化22】
【0039】
【化23】
【0040】
【化24】
【0041】
【化25】
【0042】
【化26】
【0043】
【化27】
【0044】
【化28】
【0045】
【化29】
【0046】
【化30】
【0047】
【化31】
【0048】
【化32】
【0049】
【化33】
【0050】
【化34】
【0051】
【化35】
【0052】
【化36】
【0053】
【化37】
【0054】
【化38】
【0055】
【化39】
【0056】
【化40】
【0057】
【化41】
【0058】
【化42】
【0059】
【化43】
【0060】
【化44】
【0061】
【化45】
【0062】
【化46】
【0063】
【化47】
【0064】
【化48】
【0065】
【化49】
【0066】
【化50】
【0067】
【化51】
【0068】
【化52】
【0069】
【化53】
【0070】
【化54】
【0071】
【化55】
【0072】
【化56】
【0073】
【化57】
【0074】
【化58】
【0075】
【化59】
【0076】
【化60】
【0077】
【化61】
【0078】
【化62】
【0079】
【化63】
【0080】
【化64】
【0081】
【化65】
【0082】
【化66】
【0083】
【化67】
【0084】
【化68】
【0085】
【化69】
【0086】
【化70】
【0087】
【化71】
【0088】
【化72】
【0089】
【化73】
【0090】
【化74】
【0091】
【化75】
【0092】
【化76】
【0093】
【化77】
【0094】
【化78】
【0095】
【化79】
【0096】
【化80】
【0097】
【化81】
【0098】
【化82】
【0099】
【化83】
【0100】
【化84】
【0101】
【化85】
【0102】
【化86】
【0103】
【化87】
【0104】
【化88】
【0105】
【化89】
【0106】
【化90】
【0107】
【化91】
【0108】
【化92】
【0109】
【化93】
【0110】
【化94】
【0111】
【化95】
【0112】
【化96】
【0113】
【化97】
【0114】
【化98】
【0115】
【化99】
【0116】本発明の感光材料において上記のヒドラジ
ン誘導体は、ハロゲン化銀乳剤層に含有させるのが好ま
しい。ハロゲン化銀乳剤層中でのヒドラジン誘導体の含
有量は、用いられるハロゲン化銀乳剤の特性、化合物の
化学構造及び現像条件によって異なるので、適当な含有
量は、広い範囲にわたって変化しうるが、ハロゲン化銀
乳剤中の銀1モル当り約10-6〜5×10-2モルの範囲
が実際上有用であり、より好ましくは、10-5〜2×1
-2モルの範囲がよい。
【0117】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤には
特に限定はなく、塩臭化銀、塩沃臭化銀、沃臭化銀、臭
化銀、塩化銀などを用いることができるが、沃臭化銀又
は塩沃臭化銀を用いる場合には、沃化銀の含有量は5モ
ル%以下の範囲であることが好ましい。
【0118】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子の形
態、晶癖、サイズ分布等には特に限定はないが、平均粒
子径0.7ミクロン以下のもの、特に0.5ミクロン以
下のものが好ましく、かつ、全粒子数の90%以上が平
均粒子径の±10%の範囲の粒子径を有するものが好ま
しい。ハロゲン化銀乳剤の調製方法は順混合、逆混合、
同時混合など公知の方法のいずれであってもよい。
【0119】物理熟成を終えた乳剤は、脱塩した後に、
必要な添加剤を加えて塗布されることが好ましいが、脱
塩処理は省略することもできる。
【0120】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
公知の方法によって化学増感することができる。硫黄増
感剤としては、例えばチオ硫酸塩、チオ尿素、アリルイ
ソチアシアネート、シスチン、ローダニンや、米国特許
1,574,944号、同2,278,947号、同
2,410,689号、同2,440,206号、同
3,187,458号、同3,415,649号、同
3,501,313号等に記載されているような含硫黄
化合物を用いることができる。また硫黄増感と共に、米
国特許2,448,060号、同2,540,086
号、同2,556,245号、同2,566,263号
に記載されている白金パラジウム、イリジウム、ロジウ
ム、ルテニウムのような貴金属の塩を用いる増感法を組
み合わせて用いることができる。また、カリウムクロロ
オーレート、オーリックトリクロリド等の各種金の化合
物やパラジウムクロリド等のパラジウム化合物等による
増感法を組み合わせて用いることができる。
【0121】本発明の感光材料には、感光性乳剤層及び
その上部の非感光性の親水性コロイド層の他に、中間
層、バックコート層、下塗層その他の親水性コロイド層
を設置することができる。そして、それらの層には、マ
ット剤を含有せしめることもできる。
【0122】本発明の感光材料の乳剤層や中間層、バッ
クコート層等に用いることのできる結合剤又は保護コロ
イドとしては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、そ
れ以外の親水性コロイドも用いる事ができる。例えばゼ
ラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリ
マー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロ
ース硫酸エステル類の如きセルロース誘導体;アルギン
酸ソーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアル
コール、ポリビニルアルコールの部分アセタール、ポリ
−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタク
リル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール
等の単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分
子物質を用いることができる。ゼラチンとしては、石灰
処理ゼラチンの他、酸処理ゼラチンやBull.Soc.Sci.Pho
t.Japan,No. 16、P30(1966)に記載された様
な酸素処理ゼラチンを用いてもよく、又、ゼラチンの加
水分解物や酸素分解物も用いることができる。
【0123】本発明に用いられる写真乳剤には、例えば
メルカプトテトラゾール、メルカプトトリアゾール、ベ
ンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール等の公知の安定
剤、カブリ防止剤やポリアルキレンオキサイド、チオエ
ーテル化合物、四級アンモニウム塩化合物等の各種の現
像促進剤を含有させることができる。
【0124】本発明の写真感光材料には、写真乳剤層そ
の他の親水性コロイド層に無機又は有機の硬膜剤を含有
してもよい。例えばクロム塩(クロムミョウバンな
ど)、アルデヒド類、(ホルムアルデヒド、グリオキサ
ールなど)、N−メチロール化合物、ジオキサン誘導体
(2,3−ジヒドロキシジオキサンなど)、活性ビニル
化合物、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−
ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、などを単独又は組
み合せて用いることができる。
【0125】さらに、本発明を用いて作られる感光材料
の写真乳剤層又は他の親水性コロイド層には、塗布助
剤、帯電防止、スベリ性改良、乳化分散、接着防止及び
写真特性改良(例えば、現像促進、硬調化、増感)など
種々の目的で界面活性剤を含んでよい。例えばサポニン
(ステロイド系)、アルキレンオキサイド誘導体(ポリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキル
エーテル類など)、グリシドール誘導体(アルケニルコ
ハク酸ポリグリセリドなど)、多価アルコールの脂肪酸
エステル類、糖のアルキルエステル類などの非イオン性
界面活性剤;アルキルカルボン酸塩、アルキル硫酸エス
テル類、アルキリン酸エステル類などの様な、カルボキ
シル基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エステル基、リン酸
エステル基等の酸性基を含むアニオン界面活性剤;アミ
ノ酸類、アミノアルキルスルホン酸類、アミノアルキル
硫酸又はリン酸エステル類などの両性界面活性剤;脂肪
族あるいは芳香族第4級アンモニウム塩類、ピリジニウ
ム、イミダゾリウムなどの複素環第4級アンモニウム塩
類などのカチオン界面活性剤を用いることができる。
【0126】本発明に用いる写真感光材料には、写真乳
剤層その他の親水性コロイド層に、寸度安定性の改良な
どの目的で、水不溶又は難溶性合成ポリマー分解物を含
むことができる。例えば、アルキル(メタ)アクリレー
ト、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、オレフィン、スチレン
などの単独もしくは組合せ、又はこれらとアクリル酸、
メタクリル酸、α、β−不飽和ジカルボン酸、ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸
等の組合せを単量体成分とするポリマーを用いることが
できる。
【0127】本発明に用いる写真感光材料には、当業者
で知られているいかなる支持体をも用いることができ
る。支持体としては、ガラス、酢酸セルロースフィル
ム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、紙、バライ
タ塗布紙、ポリオレフィン(例えばポリエチレン、ポリ
プロピレンなど)ラミネート紙、ポリスチレンフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、アルミ等の金属板等が
挙げられる。これらの支持体は、公知の方法でコロナ処
理されてもよく、また必要に応じて公知の方法で下引き
加工されてもよい。
【0128】本発明のハロゲン化銀感光材料を用いて超
硬調の写真特性を得るには、従来のリス現像液や米国特
許第2,419,975号明細書に記載されたpH13
に近い高アルカリ現像液を用いる必要はなく、安定な現
像液を用いることができる。即ち、本発明のハロゲン化
銀写真感光材料は、保恒剤としての亜硫酸イオンを充分
に(特に0.15モル/l以上)含んだ現像液を用いる
ことができ、また、pH9.5以上、特に10.5〜1
2.3の現像液によって充分に超硬調のネガ画像を得る
ことができる。現像主薬には特別な制限はなく、ジヒド
ロキシベンゼン類、3−ピラゾリドン類、アミノフェノ
ール類などを単独あるいは組み合わせて用いる事ができ
る。現像液にはその他、アルカリ金属の亜硫酸塩、炭酸
塩、ホウ酸塩、及びリン酸塩の如きpH緩衝剤、臭化
物、沃化物、及び有機カブリ防止剤(特に好ましくは、
ニトロインダゾール類又はベンゾトリアゾール類)の如
き、現像抑制剤ないし、カブリ防止剤などを含むことが
できる。又、必要に応じて、硬水軟化剤、溶解助剤、色
調剤、現像促進剤、界面活性剤、消泡剤、硬膜剤、フィ
ルムの銀汚れ防止剤(例えば2−メルカプトベンズイミ
ダゾール酸類)などを含んでいてもよい。これら添加剤
の具体例は、リサーチディスクロージャー176号の1
7643などに記載されている。
【0129】特に超硬調の写真特性を得るために、現像
液には特開昭56−106244、同61−26775
9、同61−230145、同62−211647、特
開平2−50150、同2−208652等に記載され
ているアミン化合物を添加することができる。以下にそ
の代表的なものを挙げる。
【0130】A−1)N−n−ブチルジエタノールアミ
ン A−2)3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオー
ル A−3)2−ジエチルアミノ−1−エタノール A−4)2−ジエチルアミノ−1−ブタノール A−5)3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオー
ル A−6)3−ジエチルアミノ−1−プロパノール A−7)3−ジエチルアミノ−1−プロパノール A−8)トリエタノールアミン A−9)3−ジプロピルアミノ−1,2−プロパンジオ
ール A−10)2−ジオクチルアミノ−1−エタノ−ル A−11)3−アミノ−1,2−プロパンジオール A−12)1−ジエチルアミノ−2−プロパノール A−13)n−プロピルジエタノールアミン A−14)2−ジ−イソプロピルアミノエタノール A−15)N,N−ジ−n−ブチルエタノールアミン A−16)3−ジ−プロピルアミノ−1,2−プロパン
ジオール A−17)2−メチルアミノ−1−エタノール A−18)3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオ
ール A−19)4−ジエチルアミノ−1−ブタノール A−20)1−ジエチルアミノ−2−ブタノール A−21)1−ジエチルアミノ−2−ヘキサノール A−22)5−ジエチルアミノ−1−ペンタノール A−23)6−ジエチルアミノ−1−ヘキサノール A−24)1−ジエチルアミノ−2−オクタノール A−25)6−ジエチルアミノ−1,2−ヘキサンジオ
ール
【0131】添加量は、硬調化促進量であればよいが、
一般的に0.005〜1.0モル/lの量が添加でき
る。
【0132】本発明では、感光材料中に現像主薬を内蔵
させて、アルカリ性のアクチベータ溶液で処理する方式
を採用しても良い。(特開昭57−129436号、同
57−129433号、同57−129434号、同5
7−129435号、米国特許4,323,643号な
どを参照)。処理温度は通常18℃から50℃の間で選
ばれるが、18℃より低い温度又は50℃をこえる温度
としてもよい。写真処理には自動現像機を用いるのが好
ましい。本発明では感光材料を自動現像機に入れてから
出てくるまでのトータルの処理時間を60秒〜120秒
に設定しても充分に超硬調のネガ階調の写真特性が得ら
れる。
【0133】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、むろんこの記述により本発明が制限されるもので
はない。
【0134】実施例1 pAgコントロールドダブルジェット法により、平均粒
子径0.25ミクロンの立方体単分散の沃臭化銀乳剤を
調製し、フロキュレーション法により脱塩、水洗、再溶
解した。沃化銀の含有量は1.5モル%とし、粒子全体
に平均に分布するようにした。
【0135】この乳剤を常法により硫黄増感した後、1
−フェニル−5−メルカプトテトラゾールを添加し、こ
れを分割して増感色素として5,5’−ジクロロ−9−
エチル−3,3’−ビス−(3−スルフォプロピル)オ
キサカルボシアニンを5×10-4モル/モルAg添加
し、これを分割して表1のヒドラジン化合物を5×10
-4モル/モルAg加え、さらに5−メチルベンゾトリア
ゾール、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,
5−トリアジンナトリウム塩及び、化98の界面活性剤
を加えて乳剤用塗布液を調製した。また、ゼリー強度2
70のゼラチン、及び化98の界面活性剤、2−ヒドロ
キシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンナト
リウム塩を含む液に、マット剤としてA:富士デヴィソ
ン社製サイロイド244(平均粒子径1.8μm)、
B:日本合成ゴム社製ポリスチレンビーズ(平均粒子径
3.2μm)、C:富士デヴィソン社製サイロイド30
8(平均粒子径3.5μm)、D:富士デヴィソン社製
サイロイド404(平均粒子径5.2μm)、E:富士
デヴィソン社製サイロイド162(平均粒子径5.5μ
m)を表1に示す量を加えて保護層用塗布液を調製し
た。上記乳剤層及び保護層用塗布液を、ポリエチレンテ
レフタレートフィルム上に硝酸銀量で5g/m2 、全ゼ
ラチン量で4g/m2 になるように同時重層塗布し、表
1に示す試料を作成した。
【0136】こうして得られた各試料をタングステンラ
ンプを用いた露光を行い、現像は下記の組成の現像液で
34℃30秒現像し、定着、水洗、乾燥を行った。表1
のガンマは光学濃度が1.0〜2.5の直線部のtan
θで表した。ピンホールは得られた黒ベタ画像を、ライ
トテーブル上で10倍で観察し、ピンホールの発生状態
を3段階で評価した。(〇:ほとんどない、△:若干発
生はあるが実用上問題無し、×:ピンホールが多くて実
用上不可)結果を表1に示す。
【0137】またマット性の評価はベック平滑度計(マ
クガイ理機工業社製)で真空引きの時間を測定した。結
果を表1に示す。真空引き時間が短いほどマット性が高
いことを表している。
【0138】 <現像液> ハイドロキノン 50.0g N-メチル-p-アミノフェノール1/2H2SO4 0.3g 水酸化ナトリウム 18.0g 5−スルホサリチル酸 55.0g 亜硫酸カリウム 110.0g EDTA・2Na 1.0g 臭化カリウム 10.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.4g 2-メルカフ゜トヘ゛ンソ゛イミタ゛ソ゛ール-5-スルホン酸 0.2g 3-(5-メルカフ゜トテトラソ゛ール)ヘ゛ンセ゛ンスルホン酸ナトリウム 0.2g N−n−ブチルジエタノールアミン 12.0g トルエンスルホン酸ナトリウム 8.0g 水を加えて 1 l 水酸化カリウムでpH11.8に合わせる。
【0139】
【表1】
【0140】表1よりヒドラジン誘導体を含有したハロ
ゲン化銀乳剤層の上に、本発明のゼラチンおよびマット
剤を含有する保護層を設けることにより、ピンホールの
発生を抑えつつ、マット性の向上した超硬調な感光材料
が得られることがわかる。一方、粒子径が5.5μmの
マット剤では真空引き時間が短くなっているものの、ピ
ンホールが多発しておりいかなる添加量においても使用
に耐えられるものではない。また本発明の範囲内にある
マット剤でも、本発明で規定する添加量よりも少ない場
合にはバキューム性能が悪く、多い場合にはピンホール
が多発してる。さらにマット剤の材質はシリカ系でもポ
リマー系でも差はみられない。
【0141】実施例2 平均粒径0.13ミクロンの立方体結晶からなる、ロジ
ウムジクロライドを6.4×10-6モル/モルAgを含
有するゼラチン塩化銀乳剤をダブルジェット法により調
製し、フロキュレーション法により脱塩、水洗、再溶解
した乳剤を分割し、化88の本発明のヒドラジン化合物
を2×10-3モル/モルAg、1−フェニル−5−メル
カプトテトラゾールを4×10-3モル/モルAg、化9
9のテトラザインデン化合物を6×10-3モル/モルA
g、更に2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,
5−トリアジンナトリウム塩、化98の界面活性剤を加
えて乳剤用塗布液を調製した。また保護層用塗布液は各
々のゼリー強度のゼラチン、及び化98の界面活性剤、
2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリ
アジンナトリウム塩を含む液に、マット剤として実施例
1のCを表2に示す量を加えて調製した。この乳剤層及
び保護層用塗布液を実施例1と同様に同時重層塗布し、
表2に示す試料を作成した。
【0142】これらの試料を、明室用プリンター(大日
本スクリーン製造株式会社製、P−627FM)で50
%の平網が52%になる露光量で黒ベタ露光を行い、上
記の組成の現像液で38゜C20秒現像し、定着、水
洗、乾燥した。この処理には自動現像機(大日本スクリ
ーン製造株式会社製、LD−221QT)を用いた。そ
して実施例1と同様に評価した。
【0143】さらに高湿下におけるバキューム性能を評
価するために、相対湿度80%の条件下で上記の50%
の平網原稿を通して、上記プリンターで真空引き20秒
の後に同一露光量で露光し、同一方法で処理し、得られ
た網点画像中に焼きボケがないかを調べた。
【0144】
【表2】
【0145】表2より本発明の範囲内にあるマット剤で
も、本発明で規定するゼリー強度以下のゼラチンでは、
高湿下において焼きボケが発生しており、本発明のゼラ
チンおよびマット剤を含有する保護層を設けることによ
り、ピンホールの発生を抑えつつ、かつ高湿下において
も焼きボケが発生することのないマット性の向上した超
硬調な感光材料が得られることがわかる。
【0146】
【発明の効果】本発明により、画像部のピンホール発生
や、最高濃度の低下をもたらすことなく、充分な真空密
着性が付与され、かつ高湿下においても密着不良の起こ
ることのない、硬調で十分な最大濃度を有するハロゲン
化銀写真感光材料が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−252650(JP,A) 特開 平2−230137(JP,A) 特開 昭59−105636(JP,A) 特開 平2−54249(JP,A) 特開 平3−91738(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/06 501 G03C 1/047 G03C 1/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層の感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層とその上部に少なくとも1層の非感光性
    の親水性コロイド層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層にヒ
    ドラジン誘導体を含有するハロゲン化銀写真感光材料に
    おいて、該非感光性の親水性コロイド層がゼリー強度2
    60g以上のゼラチンを含有し、かつ平均粒径が5.5
    μm未満のマット剤を1平方メートル当り5〜50mg
    含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
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