JP2714857B2 - 液晶組成物及び該組成物を用いた表示素子 - Google Patents

液晶組成物及び該組成物を用いた表示素子

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JP2714857B2 JP15617189A JP15617189A JP2714857B2 JP 2714857 B2 JP2714857 B2 JP 2714857B2 JP 15617189 A JP15617189 A JP 15617189A JP 15617189 A JP15617189 A JP 15617189A JP 2714857 B2 JP2714857 B2 JP 2714857B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐光性の優れた新規なカラー液晶組成物及
び該組成物を用いた液晶表示素子に関するものである。
〔従来の技術〕
液晶に二色性色素を添加するゲストホスト効果を利用
した表示素子は、1)視野角が広い、2)色素の選択に
より多彩な表示色が容易に実現できる、3)偏光板を必
ずしも必要としないため明るい表示が可能、などの特徴
を有するため、特に中〜大型表示に適した表示素子とし
て注目されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来、液晶に二色性色素を添加してゲ
ストホスト効果を利用した表示素子は、高いコントラス
ト、長い寿命及び多彩な色相を同時に満足させることは
困難であった。この原因は、二色性と耐光性の共に優れ
た二色性色素が少ないことの外に、異種の色素を配合し
た場合に、いずれかの色素の光劣化、特に紫外線による
劣化がしばしば促進され、色素を単独で用いた場合より
も耐光性が低下してしまうことにある。かくして起こる
光による劣化は、変色または退色となって観察され、消
費電流の増加となって測定される、という問題があっ
た。したがって又、従来、例えばブラック、ブラウン、
ダークブルー等のようなイエロー系、レッド系、及びブ
ルー系の二色性色素を配合することが必要の多彩な色相
については、特にコントラストと長い寿命を両立させる
ことは難しい、という問題があった。
本発明は、上記のような従来の課題を解決し得る新規
なカラー液晶組成物及び該組成物を用いた液晶表示素子
の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、かかる目的を達成すべく鋭意検討の結
果、コントラストと寿命の共に優れた新規なカラー液晶
組成物を見いだし、本発明に到達した。すなわち、下記
一般式〔I〕 〔式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
ルコキシアルキル基、アルコキシ基、アルキルフェニル
基、アルコキシフェニル基又は下記一般式〔II〕で示さ
れる置換基 〔式中〔II〕中、R3は水素原子、アルキル基、アルコキ
シアルキル基又はアルコキシ基を示し、 を示し、R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
ルコキシアルキル基又はアルコキシ基を示し、X1はo−
位又はm−位にハロゲン原子、アルキル基もしくはアル
コキシ基の置換基を有していてもよいフェニル基を示
す。〕で表されるキノフタロン系二色性色素、 下記一般式〔III〕 (式中、R4は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
ルコキシアルキル基、アルコキシ基、又はアルキル基、
アルコキシアルキル基もしくはアルコキシ基の置換基を
有していてもよいシクロヘキシル基を示し、X2は水素原
子、ハロゲン原子、アルキルカルボン酸エステル基、ア
ルコキシアルキルカルボン酸エステル基、又はハロゲン
原子、アルキル基、アルコキシアルキル基もしくはアル
コキシ基で置換されていてもよいフェニル基をもつフェ
ニルカルボン酸エステル基、又はアルキル基、アルコキ
シアルキル基もしくはアルコキシ基で置換されていても
よいシクロヘキシル基をもつシクロヘキシルカルボン酸
エステル基を示す。)で表されるアントラキノン系二色
性色素、 下記一般式〔IV〕 (式中、R5は水素原子、アルキル基、アルコキシアルキ
ル基、アルコキシ基、又はアルキル基、アルコキシアル
キル基もしくはアルコキシ基の置換基を有していてもよ
いシクロヘキシル基を示し、R6は水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ
基、又はアルキル基、アルコキシアルキル基もしくはア
ルコキシ基で置換されていてもよいシクロヘキシル基を
示す。)で表されるアントラキノン系二色性色素及び 下記一般式〔V〕 (式中、R7は水素原子、アルキル基、アルコキシアルキ
ル基、アルコキシ基、又はアルキル基、アルコキシアル
キル基もしくはアルコキシ基の置換基を有していてもよ
いシクロヘキシル基を示し、R8は水素原子、アルキル
基、アルコキシアルキル基、又はアルキル基、アルコキ
シアルキル基もしくはアルコキシ基の置換基を有してい
てもよいシクロヘキシル基、又はアルキル基、アルコキ
シアルキル基、アルコキシ基もしくはハロゲン原子の置
換基を有していてもよいフェニル基を示す。)で表され
るアントラキノン系二色性色素のうち、一般式〔I〕で
表されるキノフタロン系二色性色素の少なくとも一種、
一般式〔III〕で表されるアントラキノン系二色性色素
の少なくとも一種、一般式〔IV〕で表されるアントラキ
ノン系二色性色素の少なくとも一種及び一般式〔V〕で
表されるアントラキノン系二色性色素の少なくとも一種
並びに液晶物質を含むことを特徴とする液晶組成物、並
びに、該液晶組成物を少なくとも一方が透明な電極基板
間に液晶組成物を担持してなる液晶表示素子を要旨とす
るものである。
本発明を更に詳細に説明すれば、前示一般式〔I〕に
おけるR1としては、水素原子;フッ素原子、塩素原子、
臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、ノニル基、ドデシル基等の直鎖状又は分枝状のアル
キル基;メトキシメチル基、ブトキシメチル基、メトキ
シプロピル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基等
の直鎖状又は分枝状のアルコキシアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベントキ
シ基、オクトキシ基等の直鎖状又は分枝状のアルコキシ
基;エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフ
ェニル基、ヘキシルフェニル基、ノニルフェニル基等の
直鎖状又は分枝状のアルキルフェニル基;メトキシフェ
ニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、ペ
ントキシフェニル基等の直鎖状又は分枝状のアルコキシ
フェニル基が挙げられ、前示一般式〔I〕におけるR2
しては、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等
のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル
基、ドデシル基等の直鎖状又は分枝状のアルキル基;メ
トキシメチル基、ブトキシメチル基、メトキシプロピル
基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基等の直鎖状又
は分枝状のアルコキシアルキル基;メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベントキシ基、オク
トキシ基等の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基が挙げら
れ、前示一般式〔II〕におけるR3としては、水素原子;
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基等
の直鎖状又は分枝状のアルキル基;メトキシメチル基、
ブトキシメチル基、メトキシプロピル基、エトキシエチ
ル基、ブトキシエチル基等の直鎖状又は分枝状のアルコ
キシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基、ベントキシ基、オクトキシ基等の直鎖
状又は分枝状のアルコキシ基が挙げられ、前示一般式
〔I〕におけるX1の置換されていてもよいフェニレン基
の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等
のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基等の直鎖状又は分枝状のアルキル
基;メトキシ基、エトキシ基、プロボキシ基、ブトキシ
基、ペントキシ基等の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基
が挙げられ、前示一般式〔III〕におけるR4及び前示一
般式〔IV〕におけるR6としては、水素原子;フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基等の直鎖状又
は分枝状のアルキル基;メトキシメチル基、ブトキシメ
チル基、メトキシプロピル基、エトキシエチル基、ブト
キシエチル基等の直鎖状又は分枝状のアルコキシアルキ
ル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基、ベントキシ基、オクトキシ基等の直鎖状又は分枝
状のアルコキシ基;シクロヘキシル基、プロピルシクロ
ヘキシル基、ブチルシクロヘキシル基、ペンチルシクロ
ヘキシル基、ヘキシルシクロヘキシル基、オクチルシク
ロヘキシル基、メトキシメチルシクロヘキシル基、ブト
キシエチルシクロヘキシル基、ペントキシブチルシクロ
ヘキシル基、メトキシシクロヘキシル基、プロポキシシ
クロヘキシル基、オクトキシシクロヘキシル基等の直鎖
状又は分枝状のアルキル基、アルコキシアルキル基、ア
ルコキシ基等で置換されていてもよいシクロヘキシル基
を示し、前示一般式〔III〕におけるX2としては、水素
原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子;メチル基、エチル基、ブチル基、オクチル基等の直
鎖状又は分枝状のアルキル基を有するアルキルカルボン
酸エステル基;メトキシメチル基、ブトキシメチル基、
メトキシプロピル基、エトキシエチル基、ブトキシエチ
ル基等の直鎖状又は分枝状のアルコキシアルキル基を有
するアルコキシアルキルカルボン酸エステル基;フェニ
ル基、フロロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフ
ェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、オク
チルフェニル基、メトキシメチルフェニル基、ブトキシ
エチルフェニル基、ブトキシフェニル基、オクチルオキ
シフェニル基等のハロゲン原子、直鎖状又は分枝状のア
ルキル基、アルコキシアルキル基もしくはアルコキシ基
で置換されていてもよいフェニル基を有するフェニルカ
ルボン酸エステル基;シクロヘキシル基、プロピルシク
ロヘキシル基、ブチルシクロヘキシル基、ペンチルシク
ロヘキシル基、ヘキシルシクロヘキシル基、オクチルシ
クロヘキシル基、メトキシメチルシクロヘキシル基、ブ
トキシエチルシクロヘキシル基、ペントキシブチルシク
ロヘキシル基、メトキシシクロヘキシル基、プロポキシ
シクロヘキシル基、オクトキシシクロヘキシル基等の直
鎖状又は分枝状のアルキル基、アルコキシアルキル基、
アルコキシ基等で置換されていてもよいシクロヘキシル
基をもつシクロヘキシルカルボン酸エステル基を示し、
前示一般式〔IV〕におけるR5及び前示一般式〔V〕にお
けるR7としては、水素原子;メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、ノニル基、ドデシル基等の直鎖状又は分枝状のアル
キル基;メトキシメチル基、ブトキシメチル基、メトキ
シプロピル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基等
の直鎖状又は分枝状のアルコキシアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベントキ
シ基、オクトキシ基等の直鎖状又は分枝状のアルコキシ
基;シクロヘキシル基、プロピルシクロヘキシル基、ブ
チルシクロヘキシル基、ペンチルシクロヘキシル基、ヘ
キシルシクロヘキシル基、オクチルシクロヘキシル基、
メトキシメチルシクロヘキシル基、ブトキシエチルシク
ロヘキシル基、ペントキシブチルシクロヘキシル基、メ
トキシシクロヘキシル基、プロポキシシクロヘキシル
基、オクトキシシクロヘキシル基等の直鎖状又は分枝状
のアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基で
置換されていてもよいシクロヘキシル基を示し、前示一
般式〔V〕におけるR8としては、水素原子;メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基等の直鎖状又
は分枝状のアルキル基;メトキシメチル基、ブトキシメ
チル基、メトキシプロピル基、エトキシエチル基、ブト
キシエチル基等の直鎖状又は分枝状のアルコキシアルキ
ル基;シクロヘキシル基、プロピルシクロヘキシル基、
ブチルシクロヘキシル基、ペンチルシクロヘキシル基、
ヘキシルシクロヘキシル基、オクチルシクロヘキシル
基、メトキシメチルシクロヘキシル基、ブトキシエチル
シクロヘキシル基、ペントキシブチルシクロヘキシル
基、メトキシシクロヘキシル基、プロポキシシクロヘキ
シル基、オクトキシシクロヘキシル基等の直鎖状又は分
枝状のアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ
基等で置換されていてもよいシクロヘキシル基;フェニ
ル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、オクチル
フェニル基、メトキシメチルフェニル基、ブトキシエチ
ルフェニル基、ブトキシフェニル基、オクチルオキシフ
ェニル基、フロロフェニル基、クロロフェニル基、ブロ
モフェニル基等の直鎖状又は分枝状のアルキル基、アル
コキシアルキル基、アルコキシ基、もしくはハロゲン原
子で置換されていてもよいフェニル基が挙げられる。更
に具体的には、前示〔I〕、〔II〕で示されるキノフタ
ロン系二色性色素の構造として、 等が挙げられ、 前示一般式〔III〕で示されるアントラキノン系二色
性色素の構造として、 等が挙げられ、 前示一般式〔IV〕で示されるアントラキノン系二色性
色素の構造として 等が挙げられ、前示一般式〔V〕で示されるアントラ
キノン系二色性色素の構造として 等が挙げられる。
本発明で用いられる液晶物質としては、下記一般式 (式中、R9、R10はアルキル基、アルコキシアルキル
基、アルコキシ基、アルキルフェニル基、アルコキシア
ルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、アルキルシ
クロヘキシル基、アルコキシアルキルシクロヘキシル
基、アルキルシクロヘキシルフェニル基、シアノフェニ
ル基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル
基、アルコキシアルコキシカルボニル基、アルキルフェ
ノキシカルボニル基、アルコキシアルキルフェノキシカ
ルボニル基、アルコキシフェノキシカルボニル基、アル
キルシクロヘキシルオキシカルボニル基、アルキルシク
ロヘキシルオキシカルボニル基、アルキルシクロヘキシ
ルフェノキシカルボニル基、シアノフェノキシカルボニ
ル基、ハロゲンフェノキシカルボニル基、アルキルフェ
ニルアルキル基、アルコキシアルキルフェニルアルキル
基、アルコキシフェニルアルキル基、アルキルシクロヘ
キシルアルキル基、アルコキシアルコキシシクロヘキシ
ルアルキル基、アルキルシクロヘキシルフェニルアルキ
ル基、シアノフェニルアルキル基を示し、アルキル鎖、
アルコキシ鎖中に光学活性中心を有しても良い。又、
R9、R10中のフェニル基又はフェノキシ基は、フッ素原
子、塩素原子などのハロゲン原子で置換されていても良
い。又、X3は水素原子もしくはフッ素原子、塩素原子等
のハロゲン原子を示す。)で表される化合物の単体ある
いはこれらの混合物などの液晶物質が挙げられる。
また、前記の液晶混合物は、コレステリルノナノエー
トのような光学活性物質、あるいは紫外線吸収剤、酸化
防止剤などの添加剤を含有していてもよい。
本発明の液晶組成物は、前示一般式〔I〕、〔II
I〕、〔IV〕及び〔V〕で示される色素の少なくともそ
れぞれ一種を前記の液晶物質に溶解させることにより、
容易に調製することができる。
〔作用〕
このようにして調製された液晶組成物を、少なくとも
一方が透明な電極基板間に担持させることにより、ゲス
トホスト効果を応用し耐光性の優れたカラー液晶表示素
子〔松本正一、角田市良,“液晶の最新技術"34〜35ペ
ージ,工業調査会発行(1983);J.L.Fergason,SID 85 D
igest,p68(1985)等。〕を構成することができる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明は其の要旨を超えない限り、以下の実施例に
制約されるものではない。
なお、以下の実施例において、二色性の良否は、次式
から求められる色素化合物のオーダー・パラメター
(S)により評価した。
ここでA及びAは、それぞれ液晶の配向方向に対し
て平行及び垂直に偏光した光に対する色素の吸光度であ
る。オーダー・パラメーター(S)は、具体的にはゲス
ト・ホスト型液晶表示素子の表示コントラストを示す値
であり、この値が理論上1に近づく程、白ぬけ部分の残
色度が減少し、明るくコントラストの大きい鮮明な表示
が可能となる。
また、以下の実施例で使用する本発明の色素について
は、それらの各構造式に〔No.〕を付けたものを下記表
−1にまとめて記載した。
実施例1 下記の前記表−1 No.の二色性色素を、商品名ZLI-1
565(E.MERCK社製)として市販されているフェニルシク
ロヘキサン系化合物を主成分とする液晶混合物100gに溶
解させて、液晶組成物−Iを調整した。
色素 〔 I−1〕 0.65g 〔 I−2〕 0.70g 〔III−1〕 1.88g 〔 IV−1〕 0.95g 〔 V−1〕 0.85g 〔 V−9〕 0.75g これをポリイミド系樹脂を塗布硬化後、ラビングして
ホモジニアス配向処理された透明電極付きガラス板から
なり、該配向処理面を対向させるように構成されたギャ
プ9μmのセルに封入して、液晶表示素子を作成した。
この液晶表示素子のオーダー・パラメーター(S)を算
出した結果、574nm、539nm及び458nmにおいて、それぞ
れ0.74、0.73及び0.73であった。液晶組成物−Iを封入
したセルを、フェードメーター(カーボンアーク光源)
にて耐光性テストを実施した結果、200時間後の色相変
化:ΔE*(L*a*b*法)は3以下であり、電流値の増加率
I/Io(印加電圧:;5V、32Hz)は2.7であり、又各吸収ピ
ーク(574nm、539nm、458nm)の吸光度変化は3%以下
であった。
実施例2 下記の前記表−1 No.の二色性色素を、商品名ZLI-1
565(E.MERC社製)として市販されているフェニルシク
ロヘキサン系化合物を主成分とする液晶混合物100gに溶
解させて、液晶組成物−IIを調整した。
色素 〔 I−3 〕 0.95g 〔 I−4 〕 0.85g 〔III−2 〕 1.35g 〔III−3 〕 1.17g 〔 IV−3 〕 1.20g 〔 V−2 〕 0.35g 〔 V−3 〕 0.44g 〔 V−4 〕 0.65g 〔 V−9 〕 1.14g 〔 V−10〕 0.65g これをポリイミド系樹脂を塗布硬化後、ラビングして
ホモジニアス配向処理された透明電極付きガラス板から
なり、該配向処理面を対向させるように構成されたギャ
プ9μmのセルに封入して、液晶表示素子を作成した。
この液晶表示素子のオーダー・パラメーター(S)を算
出した結果、574nm、538nm及び460nmにおいて、それぞ
れ0.74、0.72及び0.73であった。液晶組成物−IIを封入
したセルを、フェードメーター(カーボンアーク光源)
にて耐光性テストを実施した結果、200時間後の色相変
化:ΔE*(L*a*b*法)は3.2以下であり、電流値の増加
率I/Io(印加電圧:;5V、32Hz)は2.7であり、又各吸収
ピーク(574nm、538nm及び460nm)の吸光度変化は3%
以下であった。
実施例3 下記の前記表−1 No.の二色性色素を、商品名ZLI-1
565(E.MERCK社製)として市販されているフェニルシク
ロヘキサン系化合物を主成分とする液晶混合物100gに溶
解させて、液晶組成物−IIIを調整した。
色素 〔 I−5〕 0.60g 〔 I−6〕 0.55g 〔 I−7〕 0.60g 〔III−4〕 1.11g 〔III−6〕 1.45g 〔 IV−2〕 1.22g 〔 IV−4〕 1.14g 〔 V−5〕 1.35g 〔 V−6〕 1.44g これをポリイミド系樹脂を塗布硬化後、ラビングして
ホモジニアス配向処理された透明電極付きガラス板から
なり、該配向処理面を対向させるように構成されたギャ
プ9μmのセルに封入して、液晶表示素子を作成した。
この液晶表示素子のオーダー・パラメーター(S)を算
出した結果、578nm及び462nmにおいて、それぞれ0.73及
び0.72であった。液晶組成物−IIIを封入したセルを、
フェードメーター(カーボンアーク光源)にて耐光性テ
ストを実施した結果、200時間後の色相変化:ΔE*(L*a
*b*法)は3.7以下であり、電流値の増加率I/Io(印加電
圧:;5V、32Hz)は3.3であり、又各吸収ピーク(578nm及
び462nm)の吸光度変化は3.6%以下であった。
実施例4 下記の前記表−1 No.の二色性色素を、商品名ZLI-1
840(E.MERCK社製)として市販されているフェニルシク
ロヘキサン系化合物を主成分とする液晶混合物100gに溶
解させて、液晶組成物−IVを調整した。
色素 〔 I−1 〕 1.00g 〔 I−4 〕 0.43g 〔III−1 〕 0.98g 〔III−5 〕 1.22g 〔 IV−2 〕 1.33g 〔 V−7 〕 0.98g 〔 V−8 〕 0.58g 〔 V−11〕 0.63g 〔 V−12〕 0.68g 〔 V−13〕 0.77g これをポリイミド系樹脂を塗布硬化後、ラビングして
ホモジニアス配向処理された透明電極付きガラス板から
なり、該配向処理面を対向させるように構成されたギャ
プ9μmのセルに封入して、液晶表示素子を作成した。
この液晶表示素子のオーダー・パラメーター(S)を算
出した結果、577nm、541nm及び459nmにおいて、それぞ
れ0.74、0.73及び0.73であった。液晶組成物−IVを封入
したセルを、フェードメーター(カーボンアーク光源)
にて耐光性テストを実施した結果、200時間後の色相変
化:ΔE*(L*a*b*法)は3.7以下であり、電流値の増加
率I/Io(印加電圧:5V、32Hz)は2.9であり、又各吸収ピ
ーク(577nm、541nm及び459nm)の吸光度変化は3.5%以
下であった。
実施例5 下記の前記表−1 No.の二色性色素を、商品名ZLI-1
840(E.MERCK社製)として市販されているフェニルシク
ロヘキサン系化合物を主成分とする液晶混合物100gに溶
解させて、液晶組成物−Vを調整した。
色素 〔 I−8 〕 0.40g 〔 I−9 〕 0.63g 〔III−10〕 0.25g 〔III−2 〕 0.88g 〔III−3 〕 1.03g 〔III−7 〕 0.63g 〔 IV−5 〕 1.21g 〔 IV−6 〕 0.96g 〔 V−10〕 0.76g 〔 V−14〕 0.79g 〔 V−15〕 0.98g これをポリイミド系樹脂を塗布硬化後、ラビングして
ホモジニアス配向処理された透明電極付きガラス板から
なり、該配向処理面を対向させるように構成されたギャ
プ9μmのセルに封入して、液晶表示素子を作成した。
この液晶表示素子のオーダー・パラメーター(S)を算
出した結果、667nm、574nm、540nm及び452nmにおいて、
それぞれ0.74、0.73、0.73及び0.72であった。液晶組成
物−Vを封入したセルを、フェードメーター(カーボン
アーク光源)にて耐光性テストを実施した結果、200時
間後の色相変化:ΔE*(L*a*b*法)は3.5以下であり、
電流値の増加率I/Io(印加電圧:5V、32Hz)は3.8であ
り、又各吸収ピーク(667nm、574nm、540nm及び452nm)
の吸光度変化は4%以下であった。
〔発明の効果〕
以上の結果から明らかなように、本発明の特定の二色
性色素の組合せを含むカラー液晶組成物及び該液晶組成
物を用いた液晶表示素子は、二色性色素を添加するゲス
トホスト効果を利用したものであって耐光性に優れ、特
にイエロー系、レッド系及びブルー系の二色性色素の配
合を必要とするブラック、ブラウン、ダークブルー等の
多彩な色相について、従来は困難とされていたコントラ
ストと長い寿命の両立を可能とする、という工業的価値
ある顕著な効果を奏するものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕 〔式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
    ルコキシアルキル基、アルコキシ基、アルキルフェニル
    基、アルコキシフェニル基又は下記一般式〔II〕で示さ
    れる置換基 〔式〔II〕中、R3は水素原子、アルキル基、アルコキシ
    アルキル基又はアルコキシ基を示し、 を示し、R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
    ルコキシアルキル基又はアルコキシ基を示し、X1はo−
    位又はm−位にハロゲン原子、アルキル基もしくはアル
    コキシ基の置換基を有していてもよいフェニレン基を示
    す。〕で表されるキノフタロン系二色性色素、 下記一般式〔III〕 (式中、R4は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
    ルコキシアルキル基、アルコキシ基、又はアルキル基、
    アルコキシアルキル基もしくはアルコキシ基の置換基を
    有していてもよいシクロヘキシル基を示し、X2は水素原
    子、ハロゲン原子、アルキルカルボン酸エステル基、ア
    ルコキシアルキルカルボン酸エステル基、又はハロゲン
    原子、アルキル基、アルコキシアルキル基もしくはアル
    コキシ基で置換されていてもよいフェニル基をもつフェ
    ニルカルボン酸エステル基、又はアルキル基、アルコキ
    シアルキル基もしくはアルコキシ基で置換されていても
    よいシクロヘキシル基をもつシクロヘキシルカルボン酸
    エステル基を示す。)で表されるアントラキノン系二色
    性色素、 下記一般式〔IV〕 (式中、R5は水素原子、アルキル基、アルコキシアルキ
    ル基、アルコキシ基、又はアルキル基、アルコキシアル
    キル基もしくはアルコキシ基の置換基を有していてもよ
    いシクロヘキシル基を示し、R6は水素原子、ハロゲン原
    子、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ
    基、又はアルキル基、アルコキシアルキル基もしくはア
    ルコキシ基で置換されていてもよいシクロヘキシル基を
    示す。)で表されるアントラキノン系二色性色素及び 下記一般式〔V〕 (式中、R7は水素原子、アルキル基、アルコキシアルキ
    ル基、アルコキシ基、又はアルキル基、アルコキシアル
    キル基もしくはアルコキシ基の置換基を有していてもよ
    いシクロヘキシル基を示し、R8は水素原子、アルキル
    基、アルコキシアルキル基、又はアルキル基、アルコキ
    シアルキル基もしくはアルコキシ基の置換基を有してい
    てもよいシクロヘキシル基、又はアルキル基、アルコキ
    シアルキル基、アルコキシ基もしくはハロゲン原子の置
    換基を有していてもよいフェニル基を示す。)で表され
    るアントラキノン系二色性色素のうち、一般式〔I〕で
    表されるキノフタロン系二色性色素の少なくとも一種、
    一般式〔III〕で表されるアントラキノン系二色性色素
    の少なくとも一種、一般式〔IV〕で表されるアントラキ
    ノン系二色性色素の少なくとも一種及び一般式〔V〕で
    表されるアントラキノン系二色性色素の少なくとも一種
    並びに液晶物質を含むことを特徴とする液晶組成物。
  2. 【請求項2】少なくとも一方が透明な電極基板間に液晶
    組成物を担持してなり、該液晶組成物として請求項1に
    記載の組成物を用いたことを特徴とする液晶表示素子。
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