JPH0749582B2 - 液晶組成物及び該組成物を用いた表示素子 - Google Patents

液晶組成物及び該組成物を用いた表示素子

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JPH0749582B2
JPH0749582B2 JP63306426A JP30642688A JPH0749582B2 JP H0749582 B2 JPH0749582 B2 JP H0749582B2 JP 63306426 A JP63306426 A JP 63306426A JP 30642688 A JP30642688 A JP 30642688A JP H0749582 B2 JPH0749582 B2 JP H0749582B2
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雅晴 金子
尚典 中島
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Mitsubishi Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は液晶組成物及び該液晶組成物を用いる表示素子
に関し、特に耐光性に優れたカラー液晶組成物及び表示
素子に関するものである。
(従来の技術) 液晶に二色性色素を添加するゲストホスト効果を利用し
た表示素子は、1)視野角が広い2)色素の選択により
多彩な表示色が容易に実現できる3)偏光板を必ずしも
必要としないため明るい表示が可能、などの特徴を有す
るため、特に中〜大型表示に適した表示素子として注目
されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら従来、液晶に二色性色素を添加するゲスト
ホスト効果を利用した表示素子は高いコントラスト、長
い寿命及び多彩な色相を同時に満足させることは困難で
あった。この原因は、二色性と耐光性の共に優れた二色
性色素が少ないことの他に、異種の色素を配合した場合
に、いずれかの色素の光劣化、特に紫外線による光劣化
がしばしば促進され、色素を単独で用いた場合よりも耐
光性が低下してしまうことにある。かくして起る光によ
る劣化は、変色又は退色となって観察され、消費電流の
増加となって測定される、という問題点があった。した
がって又、従来、例えばグリーン、イエローグリーン等
のようなイエロー系及びブルー系の二系統の二色性色素
を配合することが必要の多彩な色相については、特にコ
ントラストと長い寿命を両立させることが難しい、とい
う問題点があった。本発明は、カラー液晶組成物及び表
示素子において上記の従来の問題点を解決し得ることを
課題とし、本発明の目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、下記一般式〔I〕 (式中、X1は水素原子、ハロゲン原子を示し、Yは酸素
原子又はイオウ原子を示し、R1はアルキル基、置換基を
有しても良いシクロアルキル基、アルコキシアルキル
基、アリール基、又はアラルキル基を示す。) で表されるキノフタロン系二色性色素から少なくとも一
種、下記一般式〔II〕 (式中、R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置
換基を有しても良いシクロアルキル基、アルコキシアル
キル基又はアルコキシ基を示す、R3は水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、置換基を有しても良いシクロアル
キル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基又はアリ
ール基を示す。)で表されるアントラキノン系二色性色
素から少なくとも一種の色素及び液晶物質を含むことを
特徴とする液晶組成物、並びに、該液晶組成物を少なく
とも一方が透明な電極基板間に担持してなる液晶表示素
子を要旨とするものである。
本発明を更に詳細に説明すれば、前示一般式〔I〕にお
けるX1としては水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素
原子等のハロゲン原子が挙げられ、R1としてはメチル
基、エチル基、直鎖状又は分枝状のプロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、
ドデシル基などの直鎖状又は分枝状のアルキル基;直鎖
状又は分枝状のプロピルシクロヘキシル基、ブチルシク
ロヘキシル基、ペンチルシクロヘキシル基、ヘキシルシ
クロヘキシル基、オクチルシクロヘキシル基等の直鎖状
又は分枝状のアルキル基等の置換基を有しても良いシク
ロアルキル基;メトキシメチル基、ブトキシメチル基、
メトキシプロピル基、エトキシエチル基、ブトキシエチ
ル基等のアルコキシアルキル基;トリル基、フェニル
基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基,オクチルフ
ェニル基、ブトキシフェニル基、オクチルオキシフェニ
ル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のア
ラルキル基が挙げられ、前示一般式〔II〕におけるR2
しては、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等
のハロゲン原子;メチル基、エチル基、直鎖状又は分枝
状のプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
オクチル基、ノニル基、ドデシル基などのアルキル基;
プロピルシクロヘキシル基、ブチルシクロヘキシル基、
ペンチルシクロヘキシル基、ヘキシルシクロヘキシル
基、オクチルシクロヘキシル基等の直鎖状又は分枝状の
アルキル基等の置換基を有しても良いシクロアルキル
基;メトキシメチル基、ブトキシメチル基、メトキシプ
ロピル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基等のア
ルコキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、直鎖状
又は分枝状のプロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ
基、オクトキシ基等のアルコキシ基が挙げられ、前示一
般式〔II〕におけるR3としては水素原子;フッ素原子、
塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチ
ル基、直鎖状又は分枝状のプロピル基、ブチル、ペンチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基
などのアルキル基;プロピルシクロヘキシル基、ブチル
シクロヘキシル基、ペンチルシクロヘキシル基、ヘキシ
ルシクロヘキシル基、オクチルシクロヘキシル基等の直
鎖状又は分枝状のアルキル基等の置換基を有しても良い
シクロアクキル基;メトキシメチル基、ブトキシメチル
基、メトキシプロピル基、エトキシエチル基、ブトキシ
エチル基等のアルコキシアルキル基;メトキシ基、エト
キシ基、直鎖状又は分枝状のプロポキシ基、ブトキシ
基、ペントキシ基、オクトキシ基等のアルコキシ基;フ
ェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、オク
チルフェニル基、ブトキシフェニル基、オクチルオキシ
フェニル基等のアリール基が挙げられる。
本発明に用いられる液晶物質としては例えば下記一般式 (式中、R4、R5はアルキル基、アルコキシアルキル基、
アルコキシ基、アルキルフェニル基、アルコキシアルキ
ルフェニル基、アルコキシフェニル基、アルキルシクロ
ヘキシル基、アルコキシアルキルシクロヘキシル基、ア
ルキルシクロヘキシルフェニル基、シアノフェニル基、
シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、ア
ルコキシアルコキシカルボニル基、アルキルフェノキシ
カルボニル基、アルコキシアルキルフェノキシカルボニ
ル基、アルコキシフェノキシカルボニル基、アルキルシ
クロヘキシルオキシカルボニル基、アルコキシシクロヘ
キシルオキシカルボニル基、アルキルシクロヘキシルフ
ェノキシカルボニル基、シアノフェノキシカルボニル
基、ハロゲンフェノキシカルボニル基、アルキルフェニ
ルアルキル基、アルコキシアルキルフェニルアルキル
基、アルコキシフェニルアルキル基、アルキルシクロヘ
キシルアルキル基、アルコキシアルコキシシクロヘキシ
ルアルキル基、アルキルシクロヘキシルフェニルアルキ
ル基、シアノフェニルアルキル基を示し、これらの基
は、そのアルキル鎖、アルコキシ鎖中に光学活性中心を
有しても良い。又、R4、R5中のフェニル基又はフェノキ
シ基は、フッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子で置
換されていても良い。又、X2は水素原子もしくはフッ素
原子、塩素原子等のハロゲン原子を表す。)で表される
化合物の単体あるいはこれらの混合物などの液晶物質が
挙げられる。また、前記の液晶混合物としてはコレステ
リルノナエートのような光学活性物質、紫外線吸収剤、
酸化防止剤などの添加剤を含有していても良い。
本発明の液晶組成物は前記構造式〔I〕及び〔II〕で示
される色素のそれぞれ少なくとも一種を前記の液晶物質
に溶解させることにより、容易に調整することが出来
る。
このようにして調整された液晶組成物を、少なくとも一
方が透明な電極基板間に担持させることによりゲストホ
スト効果を応用した表示素子〔詳しくは松本正一、角田
市良、“液晶の最新技術”工業調査会34(1983)J.L.Fe
rgason,SID 85 Digest 68(1985)等に記載〕を構成す
ることが出来る。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発
明はその要旨を超えない限り以下の実施例に制約される
ものではない。
実施例1 下記構造式で示される色素〔I−1〕 及び下記構造式で示される色素〔II−1〕 を商品名ZLI−1565(E.MERC社製)として市販されてい
るフェニルシクロヘキサン系化合物を主成分とする液晶
混合物100gに溶解させて液晶組成物−1を調整した。こ
れをポリイミド系樹脂を塗布硬化後、ラビングしてホモ
ジニア配向処理された透明電極付きガラス板からなり、
該配向処理面を対向させるように構成されたギャプ9μ
mのセルに封入した。このようにして作製した表示素子
を用い、配向方向に平行な直線偏光に対する吸光度
、及び垂直な直線偏光に対する吸光度Aを測定
し、下記の式 からオーダーパラメーターSを算出した結果、640nm及
び442nmにおいて、それぞれ0.74及び0.73であった。ま
た、液晶組成物−1を封入したセルを、フェードメータ
ー(カーボンアーク光源)にて耐光性テストを実施した
結果、200時間後の色相変化:△E(L
法)は4以下であり、電流値の増加率I/Io(印加電
圧:5V、32Hz)は3.1であり、各吸収ピーク(640nm、442
nm)の吸光度変化は4%以下であった。
実施例2 下記構造式で示される色素〔I−2〕と〔I−3〕 及び下記構造式で示される色素〔II−2〕と〔II−3〕 を商品名ZLI−1565(E.MERCK社製)として市販されてい
るフェニルシクロヘキサン系化合物を主成分とする液晶
混合物100gに溶解させて液晶組成物−2を調整した。こ
れをポリイミド系樹脂を塗布硬化後、ラビングしてホモ
ジニアス配向処理された透明電極付きガラス板からな
り、該配向処理面を対向させるように構成されたギャプ
9μmのセルに封入した。このようにして作製した表示
素子を用い、配向方向に平行な直線偏光に対する吸光度
、及び垂直な直線偏光に対する吸光度Aを測定
し、下記の式 からオーダーパラメーターSを算出した結果、640nm及
び442nmにおいて、それぞれ0.75及び0.73であった。ま
た、液晶組成物−2を封入したセルを、フェードメータ
ー(カーボンアーク光源)にて耐光性テストを実施した
結果、200時間後の色相変化:△E(L
法)は3.5以下であり、電流値の増加率I/Io(印加電
圧:5V、32Hz)は3.2であり、各吸収ピーク(640nm、442
nm)の吸光度変化は4%以下であった。
実施例3 下記構造式で示される色素〔I−4〕と〔I−5〕 及び下記構造式で示される色素〔II−4〕と〔II−5〕 〔II−4〕R2:C4H9(n) R6:C6H13(n) 0.55g 〔II−5〕R2:C8H17(n) R6:C4H9(n) 0.76g を商品名ZLI−1565(E.MERCK社製)として市販されてい
るフェニルシクロヘキサン系化合物を主成分とする液晶
混合物100gに溶解させて液晶組成物−3を調整した。こ
れをポリイミド系樹脂を塗布硬化後、ラビングしてホモ
ジニアス配向処理された透明電極付きガラス板からな
り、該配向処理面を対向させるように構成されたギャプ
9μmのセルに封入した。このようにして作製した表示
素子を用い、配向方向に平行な直線偏光に対する吸光度
、及び垂直な直線偏光に対する吸光度Aを測定
し、下記の式 からオーダーパラメーターSを算出した結果、667nm及
び442nmにおいて、それぞれ0.75及び0.73であった。ま
た液晶組成物−3を封入したセルを、フェードメーター
(カーボンアーク光源)にて耐光性テストを実施した結
果、200時間後の色相変化:△E(L法)
は2.9以下であり、電流値の増加率I/Io(印加電圧:5V、
32Hz)は2.8であり、各吸収ピーク(667nm、442nm)の
吸光度変化は3%以下であった。
実施例4 実施例3で用いた〔I−5〕の色素を0.34g下記構造式
で示される色素〔I−6〕と〔I−7〕 実施例3で用いた〔II−1〕の色素を0.25g、下記構造
式で示される色素〔II−6〕と〔II−7〕 〔II−6〕R2:C6H13(n) R3:C4H9(n) 0.30g 〔II−7〕R2:C9H19(n) R3:H 0.33g 及び実施例3で用いた〔II−4〕の色素を0.77g及び下
記構造式で示される色素〔II−8〕 を商品名ZLI−1565(E.MERCK社製)として市販されてい
るフェニルシコロヘキサン系化合物を主成分とする液晶
混合物100gに溶解させて液晶組成物−4を調整した。こ
れをポリイミド系樹脂を塗布硬化後、ラビングしてホモ
ジニアス配向処理された透明電極付きガラス板からな
り、該配向処理面を対向させるように構成されたギャプ
9μmのセルに封入した。このようにして作製した表示
素子を用い配向方向に平行な直線偏光に対する吸光度A
、及び垂直な直線偏光に対する吸光度Aを測定し、
下記の式 からオーダーパラメーターSを算出した結果、640nm及
び442nmにおいて、それぞれ0.75及び0.73であった。ま
た、液晶組成物−4を封入したセルを、フェードメータ
ー(カーボンアーク光源)にて耐光性テストを実施した
結果、200時間後の色相変化:△E(L
法)は3.2以下であり、電流値の増加率I/Io(印加電
圧:5V、32Hz)は2.7であり、各吸収ピーク(640nm、442
nm)の吸光度変化は3%以下であった。
(発明の効果) 以上の結果から明らかなように、本発明の特定の二色性
色素の組合せを含むカラー液晶組成物及び該液晶組成物
を用いた液晶表示素子は、液晶物質に二色性色素を添加
するゲストホスト効果を利用したものであって、耐光性
に優れ、特にイエロー系及びブルー系の二系統の二色性
色素の配合を必要とするグリーン、イエローグリーン等
の多彩の色相について、従来は困難とされていたコント
ラストと長い寿命の両立を可能とする、という工業的価
値ある顕著な効果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G02F 1/13 500

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕 (式中、X1は水素原子、又はハロゲン原子を示し、Yは
    酸素原子又はイオウ原子を示し、R1はアルキル基、置換
    基を有しても良いシクロアルキル基、アルコキシアルキ
    ル基、アリール基、又はアラルキル基を示す。) で表わされるキノフタロン系二色性色素から少なくとも
    一種、下記一般式〔II〕 (式中、R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置
    換基を有しても良いシクロアルキル基、アルコキシアル
    キル基又はアルコキシ基を示し、R3は水素原子、ハロゲ
    ン原子、アルキル基、置換基を有しても良いシクロアル
    キル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基又はアリ
    ール基を示す。)で表されるアントラキノン系二色性色
    素から少なくとも一種の色素及び液晶物質を含むことを
    特徴とする液晶組成物。
  2. 【請求項2】少なくとも一方が透明な電極基板間に液晶
    組成物を担持しなる液晶表示素子において、液晶組成物
    として請求項1に記載の液晶組成物を用いることを特徴
    とする液晶表示素子。
JP63306426A 1988-12-03 1988-12-03 液晶組成物及び該組成物を用いた表示素子 Expired - Lifetime JPH0749582B2 (ja)

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