JP2714617B2 - 歩行屈伸動作補助装置 - Google Patents

歩行屈伸動作補助装置

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JP2714617B2
JP2714617B2 JP7260183A JP26018395A JP2714617B2 JP 2714617 B2 JP2714617 B2 JP 2714617B2 JP 7260183 A JP7260183 A JP 7260183A JP 26018395 A JP26018395 A JP 26018395A JP 2714617 B2 JP2714617 B2 JP 2714617B2
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敏夫 小木曽
索 柄川
輝 吉田
圭一 木村
正克 藤江
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技術研究組合医療福祉機器研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高齢者やリハビリ
テーションを必要とする使用者の歩行動作と、立上り立
下り動作(屈伸動作)とを補助する装置に係り、一台で
日常生活動作の支援を行うのに好適な歩行屈伸動作補助
装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の歩行屈伸動作補助装置において
は、歩行立上り立下り動作(屈伸動作)補助装置という
ものはみられないが、立上り立下り動作補助装置として
は、特開平4−303446号公報に記載の装置(従来
技術1)がある。この技術は、四肢が不自由でも使用で
きるように胸パッドと膝パッドとが使用者と接触し、そ
れらの装着された吊りあげア−ムを支点回りに回転させ
て立上り立下り動作を補助する装置が知られている。こ
の装置は、使用者を長距離移動させることを考慮してお
り、一対の前輪と一対の後輪とを備え、使用者はパンタ
グラフ式リフタによって上昇する椅子に腰掛け、足載せ
台に両足を載せて移動することができるようになってい
る。この移動に際しては、介護者がハンドルを操作する
ものである。
【0003】また、特開平5−305038号公報に記
載のように、便器本体周りの左右に、便座を昇降可能に
支持するため、下端を床に固定してほぼ鉛直姿勢として
立ち上げた中空体よりなる一対のポストを設け、これら
のポストにそれぞれパイプ上のフレ−ムを上下方向に移
動可能に組み込んだ装置(従来技術2)がある。
【0004】一方、従来の歩行動作補助装置としては、
特開平4−71554号公報に記載のような電動歩行器
(従来技術3)が知られている。この電動歩行器は、人
間が一人立って入れる大きさで後方に開口部を持ち最も
短い辺を前部とするコの字状の下部フレ−ムと、コの字
の角部から上方に向け人間の背の高さまでを延設した縦
フレ−ムと、下部とほぼ水平で後方に開口部を持ち最も
短い辺を前部とするコの字状で人間が一人立って入れる
くらいの形状をした脇支え部とを備えている。
【0005】さらに、この電動歩行器は、下部フレ−ム
を前部左右に一対の駆動輪である前輪と、後部に回転自
在に設けた左右一対の後輪とを備え、後輪は自在車輪と
なっている。また、例えば特開平4−71554号公報
の第4図に示されているような、車輪とフレ−ムと、使
用者が上体をもたせかけることができる支持部とを備え
た手動の歩行器は、一般によく知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の歩行屈伸動作補
助装置にあっては、従来技術1は、使用者の立上り立下
り動作を補助するものの、歩行動作を補助しないため、
使用者の自立動作を支援できない問題がある。また、膝
と胸で支えているため、それらの部位で違和感を感じる
という問題がある。また、従来技術2は、腰の水平方向
の移動動作を補助していないため、使用者に苦痛を与え
る問題がある。従来技術3は、段差で使用者に作用する
衝撃力を緩和することができないという問題があった。
【0007】本発明の目的は、下肢の衰えた使用者が、
転倒による骨折から寝たきりになるという悪循環を断ち
切ることに寄与し得るように、立上り立下り動作(屈伸
動作)を補助し、かつ、歩行動作時の段差で使用者への
衝撃力を緩和することができ、使用者の自立動作を補助
することのできる歩行屈伸動作補助装置及びその方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る歩行屈伸動作補助装置は、使用者を支
持する支持部と移動手段と動作指示部とを備え、使用者
の歩行屈伸動作を補助する歩行屈伸動作補助装置におい
て、移動手段は、垂直軸まわりに回動可能な一対の前輪
及び一対の後輪と、一対の前輪と一対の後輪との間に設
けられ進行方向に回転可能な一対の中間輪と、一対の前
輪と一対の後輪のそれぞれを独立して上下駆動する上下
駆動手段と、一対の中間輪を独立して回転駆動する中間
輪駆動手段とを備え、支持部は、使用者が歩行動作時又
は屈伸動作時につかまり可能な複数の手すりと使用者の
体幹部を支持する体幹支持部とにより形成され、動作指
示部は、前進と後進、右旋回と左旋回、立上りと立下り
及び非常停止のそれぞれのボタンを具備している構成と
する。
【0009】そして移動手段は、一対の前輪の段差検出
用に一対の前輪を上下方向に駆動するモ−タの電流信号
と、一対の中間輪の段差検出用に一対の中間輪を回転さ
せるモ−タの電流信号と、一対の後輪の段差検出用に一
対の後輪を上下方向に駆動するモ−タの電流信号とを用
いる段差検出機構を備えている構成でもよい。
【0010】また歩行屈伸動作補助方法においては、前
記いずれか一つの歩行屈伸動作補助装置を用い、少なく
とも立上り屈伸動作補助方法と立下り屈伸動作補助方法
と段差乗り越え動作補助方法とよりなる構成とする。
【0011】さらに立上り屈伸動作補助方法は、それぞ
れの駆動手段を内蔵する本体を後側に傾けるステップ
と、本体を水平位置に戻すステップと、本体を前側に傾
けるステップとよりなり、立下り屈伸動作補助方法は、
本体を前側に傾けるステップと、本体を水平位置に戻す
ステップと、本体を後側に傾けるステップとよりなる構
成でもよい。
【0012】そして段差乗り越え動作補助方法は、段差
部で本体を後側に傾けるステップと、一対の前輪を上げ
るステップと、本体を水平位置に戻し移動するステップ
と、一対の前輪及び一対の後輪をともに下げ又は上げて
一対の中間輪を段差に沿って上昇又は下降させるステッ
プと、一対の中間輪が接地後に移動するステップと、本
体を前側に傾けるステップと、一対の後輪を上げるステ
ップと、本体を水平位置に戻し移動するステップとより
なる構成でもよい。
【0013】本発明によれば、下肢の衰えた使用者の歩
行屈伸動作補助は、6輪機構により、前進動作は左右一
対の中間輪を前進方向に同速度で回転させることにより
実現され、後進動作は左右一対の中間輪を後進方向に同
速度で回転させることにより実現される。右旋回動作は
左中間輪を前進方向に右中間輪を後進方向に回転させる
ことにより実現され、左旋回動作は右中間輪を前進方向
に左中間輪を後進方向に回転させることにより実現され
る。動作指示は、ボタンを押している間のみ各中間輪を
前記速度で駆動することにより動作補助が可能となり、
また、手すりにつかまることにより、安定が確保され
る。
【0014】立上り動作補助は、本体を、前輪を下げ、
後輪を上げることにより後に傾け、その姿勢で使用者が
屈伸動作用手すりにつかまり、その姿勢で立上げボタン
を押すと、本体は前輪を上げ、後輪を下げることにより
その姿勢を中立姿勢、さらに前傾姿勢へと中間輪下部を
支点に振り子動作が行われ、本体の後上部に設けられた
体幹支持部は上方へ持ち上げられ、立上り動作が補助さ
れる。一方立下り動作補助は、本体を、前輪を上げ、後
輪を下げることにより前に傾け、その姿勢で使用者が屈
伸動作用手すりにつかまり、その姿勢で立下げボタンを
押すと、本体は前輪を下げ、後輪を上げることによりそ
の姿勢を中立姿勢、さらに後傾姿勢へと中間輪下部を支
点に振り子動作が行われ、本体の後上部に設けられた体
幹支持部は下方へ持ち下げられ、立下げ動作が補助され
る。
【0015】また、段差乗り越え動作補助は、本体を後
に傾け、前輪を上げ、本体を中立位置に戻して移動し、
次に前後輪をともに下げ又は上げて中間輪を段差に沿っ
て上昇又は下降させ、中間輪が接地後に移動し、本体を
前に傾け、後輪を上げ、本体を中立位置に戻し移動す
る。このように動作することにより、段差部から衝撃を
受けずに段差を上又は下へ乗り越えられる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1を参照し
ながら説明する。図1に示すように、使用者17を支持
する支持部と移動手段と動作指示部とを備え、使用者1
7の歩行屈伸動作を補助する歩行屈伸動作補助装置であ
って、移動手段は、垂直軸5,7まわりに回動可能な左
右一対の前輪2a,2b及び左右一対の後輪4a,4b
と、一対の前輪2a,2bと一対の後輪後輪4a,4b
との間に設けられ進行方向に回転可能な左右一対の中間
輪3a,3bと、一対の前輪2a,2bと一対の後輪4
a,4bのそれぞれを独立して上下駆動する第1及び第
2直動軸8,9を含む上下駆動手段と、一対の中間輪3
a,3bを独立して回転駆動する図示しない中間輪駆動
手段とを備え、支持部は、使用者が歩行動作時又は屈伸
動作時につかまり可能な複数の手すり13及びハンドル
14と、使用者17の体幹部を支持する体幹支持部16
とにより形成され、動作指示部47及び歩行動作指示部
21は、前進と後進、右旋回と左旋回、立上りと立下り
及び非常停止等のそれぞれのボタンを具備している構成
とする。
【0017】本実施例は、使用者の立上り立下り動作
(屈伸動作)、歩行動作、段差乗り越え動作を補助する
装置である。歩行動作では、男性の大便時及び女性の小
便、大便時は、便器に後向きにアプロ−チすることが望
まれる。一方、男性の小便時は、便器に前向きにアプロ
−チすることが望まれる。そこで、本装置は、前方も後
方も下部に便器をまたげるスペ−スを設けることによ
り、排泄時の自立移動動作を支援できる。また、使用者
ができるかぎり前方へ移動できるようにスペ−スをとる
ことにより、前方の引き戸を開閉するなどの動作も実現
できる。
【0018】すなわちこの装置は、前輪2が前輪取付け
部材5に、中間輪3が中間輪取付け部材6に、後輪4が
後輪取付け部材7に取り付けられている。前輪2と後輪
4とは垂直軸まわりに回動可能なキャスタとなってお
り、中間輪3は垂直軸まわりに固定された構造となって
いる。前輪取付け部材5及び後輪取付け部材7は、前輪
ア−ム10及び後輪ア−ム12を介して中間輪取付け部
材6に対して上下方向に回動可能な構造となっている。
ここで前輪ア−ム10と前輪取付け部材5とは直角をな
すように互いに固定された構造となっており、後輪ア−
ム12と後輪取付け部材7とは直角をなすように互いに
固定された構造となっている。前輪取付け部材5は第1
直動軸8により上下方向に駆動され、後輪取付け部材7
は第2直動軸9により後輪第2ア−ム11を介して上下
方向に駆動される。ここで、第2直動軸9と後輪第2ア
−ム11とは直角をなすように互いに固定された構造と
なっている。ここで、第1直動軸8と前輪取付け部材5
とは回動可能に連結されており、後輪第2ア−ム11と
後輪取付け部材7とは回動可能に連結されている。第1
直動軸8と第2直動軸9とは、それぞれ上部に上下方向
に駆動するアクチュエ−タ上下駆動手段を形成して設け
られており、アクチュエ−タは水平軸まわりに回転可能
に設けられている。このような構成の立上り立下り歩行
動作補助装置(本体)1は、上部に手すり13及び左右
の手すりを連結するハンドル14が設けられており、手
すり端部に柔な構造の体幹支持部16が手すりに対し
て、回動可能もしくは固定されて設けられている。ま
た、装置背面には取っ手15が設けられており、使用者
17は、立上り立下り動作時は、取っ手15につかま
り、体幹支持部16に脇の下もしくは腰を支持されなが
ら動作指示部47のボタンを操作することにより立上り
立下り動作を行う。また、使用者17は歩行動作時に
は、手すり13及びもしくはハンドル14につかまりな
がら、動作指示部47のボタンを操作することにより歩
行動作を行う。
【0019】次に、本発明の他の実施例として歩行屈伸
動作補助方法を図2〜図4、図5〜図13を参照しなが
ら説明する。前記歩行屈伸動作補助装置を用い、少なく
とも立上り屈伸動作補助方法と立下り屈伸動作補助方法
と段差乗り越え動作補助方法とよりなる構成とする。そ
して立上り屈伸動作補助方法は、それぞれの駆動手段を
内蔵する本体1を後側(使用者側)に傾けるステップ
と、本体1を水平位置に戻すステップと、本体1を前側
(反使用者側)に傾けるステップとよりなり、立下り屈
伸動作補助方法は、本体1を前側に傾けるステップと、
本体1を水平位置に戻すステップと、本体1を後側に傾
けるステップとよりなり、段差乗り越え動作補助方法
は、段差部Sで本体1を後側に傾けるステップと、一対
の前輪を上げるステップと、本体1を水平位置に戻し移
動するステップと、一対の前輪2及び一対の後輪4をと
もに下げ又は上げて一対の中間輪3を段差に沿って上昇
又は下降させるステップと、一対の中間輪3が接地後に
移動するステップと、本体を前側に傾けるステップと、
一対の後輪4を上げるステップと、本体1を水平位置に
戻し移動するステップとよりなるものとする。
【0020】本実施例の立上り動作について図2〜図4
を参照しながら説明する。立下り動作は立上り動作の逆
の動作手順で行うので、説明は省略する。立上り動作時
には、まず図2に示すように第1直動軸8を伸ばし第2
直動軸9を縮めて装置1を後に傾け、使用者17は体幹
支持部16を脇の下に入れ、取っ手15を握って動作指
示部47のボタンを操作する。ボタンを操作すると、第
1直動軸8が縮まり、第2直動軸9を伸ばす動作が行わ
れ、図3に示すように中立位置になる。さらに、ボタン
を押すと装置1が前に傾き図4に示すような姿勢にな
り、使用者17は立上ることができる。
【0021】次に、本実施例の移動動作を図5〜図8を
参照しながら説明する。各図は本装置を上からみた図で
ある。ここで、前輪2a,2b、中間輪3a,3b及び
後輪4a,4bよりなっており、前進動作は図5に示す
ように、中間輪3a,3bをともに前進する方向に回転
させることにより実現され、後進動作は図6に示すよう
に、中間輪3a,3bをともに後進する方向に回転させ
ることにより実現される。また、右旋回動作は、図7に
示すように中間輪3aを前進する方向へ、中間輪3bを
後進する方向に回転させることにより実現され、左旋回
動作は、図8に示すように中間輪3aを後進する方向
へ、中間輪3bを前進する方向に回転させることにより
実現される。なお前輪2a,2b及び後輪4a,4bは
進行する方向に回動可能である。
【0022】次に、本実施例の段差昇り動作を図9〜図
13を参照しながら説明する。段差降り動作も同様な動
作で実現されるので説明は省略する。まず使用者17が
ハンドル14にもたれかかって図9のように移動してい
て、段差にさしかかりなんらかの段差検出手段で段差部
Sを検出すると、段差を衝撃なく乗り越えるため、前輪
を下げ後輪を上げることにより装置を後に倒し、重心を
後に寄せ、前輪の作用反力を低減してから、図10に示
すように前輪を上げる。次に移動し、段差を乗り越えて
から前輪を下げ装置を中立位置に戻す(図11参照)。
また移動を行い、中間輪が段差にさしかかったところで
前輪と後輪をともに地面に押し付けた状態で中間輪を前
進させることにより中間輪が段差手前面から離れなが
ら、段差面にならって動作するように前輪と後輪を上下
方向に動作制御する。このようにすることによって衝撃
の少ない段差乗り越え動作が実現可能になる。さらに、
後輪の段差到達時はまず重心を前に移して後輪の作用反
力を軽減してから(図12参照)、後輪を上げる。後輪
が段差を越えた位置に到達してから後輪を下げ、装置を
中立位置に戻す(図13参照)。このような動作を実現
することにより、衝撃の少ない段差乗り越え動作を実現
できる。
【0023】次にこのような動作を実現する装置の機構
を図14〜図18を参照しながら説明する。図14は側
面図を示し、図15は正面図で右半分は前輪部の断面図
を示し、左半分は中間輪部の断面図を示しており、図1
6は前後輪上下軸駆動部正面図を示し、図17は前後輪
上下軸駆動部側面図を示し、図18は前後輪上下軸駆動
部要部の斜視図を示している。本機構の下部について
は、図1の説明の個所で説明したので、ここでは、上部
の機構について主に説明する。前輪2を上げ下げする第
1直動軸8は左右に一対あるが、モ−タ28の回転動力
を、モータ回転軸50に嵌入されたウォ−ム29と歯合
し、かつモータ回転軸50と直交する回転軸51に嵌入
されたウォ−ムホィ−ル30を介して同軸上に嵌入され
たピニオンギア31に伝え、ピニオンギア31と噛み合
うラック32を上下方向に直動させる。ここで、ラック
32はその下部で二股に分岐させる部材56が設けら
れ、左右の第1直動軸8a,8bとなり、前輪2a,2
bを上げ下げ可能とする。
【0024】また、後輪4を上げ下げする第2直動軸9
は左右に一対あるが、モ−タ33の回転動力を、モータ
回転軸に嵌入されたウォ−ム34と歯合し、かつモータ
回転軸と直交する回転軸に嵌入されたウォ−ムホィ−ル
35を介して同軸上に嵌入されたピニオンギア36に伝
え、ピニオンギア36と噛み合うラック37を上下方向
に直動させる。ここで、ラック37はその下部で二股に
分岐させる部材57が設けられ、左右の第1直動軸9
a,9bとなり、後輪4a,4bを上げ下げ可能とす
る。
【0025】また、中間輪3aを回転させる機構につい
て説明する。モ−タ38aの回転動力を、モータ回転軸
に嵌入されたウォ−ム39aと歯合し、かつモータ回転
軸と直交する回転軸に嵌入されたウォ−ムホィ−ル40
aを介して同軸上に設けられたプ−リ41aに伝え、中
間輪3aと同軸上に設けられたプ−リ43aまでスチ−
ルベルト42aを介して動力伝達する。
【0026】また、中間輪3bを回転させる機構につい
て説明する。モ−タ38bの回転動力を、モータ回転軸
に嵌入されたウォ−ム39b(図示せず)と歯合し、か
つモータ回転軸と直交する回転軸に嵌入されたウォ−ム
ホィ−ル40bを介して同軸上に設けられたプ−リ41
bに伝え、中間輪3bと同軸上に設けられたプ−リ43
bまでスチ−ルベルト42bを介して動力伝達する。
【0027】また、コントロ−ラ27が装置前方下部に
設けられている。また、装置の左側と右側とは、下部連
結部材46及び上部連結部材44,45により連結され
ている。
【0028】さらに動作指示部について図19及び図2
0を参照しながら説明する。図19は装置の後部上方よ
り装置上部をみたものであるが、使用者の手は、立上り
動作時に取っ手15a,15bにつかまりながら、歩行
時は手すり13a,13bおよびハンドル14にもたれ
かかりながら動作を行う。そこで、動作指示部47は装
置背面の左側及び右側に、立上りボタン18a,18
b、立下りボタン19a,19b及び非常停止ボタン2
0a,20bを設けることにより使いやすくする。ま
た、歩行動作指示部21はハンドル14の前方に設ける
構成とした。歩行動作指示部21の詳細を図20に示
す。前進ボタン22、後進ボタン23、左旋回ボタン2
4、右旋回ボタン25及び非常停止ボタン26であり、
前進ボタン22、後進ボタン23、左旋回ボタン24及
び右旋回ボタン25は押している間だけ所望の動作が実
現される。非常停止ボタン26を押すと電源が切れ図1
4に示すブレ−キ55が作動し、全てのモータ軸の回転
が制御される。
【0029】次に、本発明の他の実施例として歩行屈伸
動作補助の制御方法について、図21〜図23を参照し
ながら説明する。図21は図2〜図4で先に説明した立
上り方法のフロ−を示している。図22は図9〜図13
で先に説明した段差乗り越え方法のフロ−を示してい
る。さらに、図23は図22で示した段差乗り越え方法
における前輪、中間輪及び後輪の段差検出方法のフロ−
を示している。例えば段差により前進できないときはモ
ータの電流値が変わるので、前輪の段差検出には、前輪
を上下方向に駆動するモ−タの電流値を用い、中間輪の
段差検出には、各中間輪を回転するモ−タの電流値を用
い、後輪の段差検出には、後輪を上下方向に駆動するモ
−タの電流値を用いことを特徴としている。このような
段差検出方法を用いることにより特別な外界センサ(力
覚センサ)を用いずに内界センサのみで段差の検出がで
きるため、安価に実現できるという利点がある。
【0030】本発明によれば、簡単な構造の1つの装置
で立上り立下り動作、歩行動作、段差乗り越え動作を実
現できるため、使用者の膝や胸に苦痛を与えることな
く、自立を実現することができる。そして段差乗り越え
動作を低衝撃で実現できるので使用者の転倒による骨折
を防止することができる効果がある。また段差検出をモ
−タの電流値検出により行うことができるので、内界セ
ンサのみにより実現でき、前後輪がそれぞれ上下方向に
10cm以上変位することにより、通常の建屋内に存在
する段差を乗り越えることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、前輪と後輪とを独立し
て上下動し、簡単な構造の1つの本体で立上り立下り動
作、歩行動作及び段差乗り越え動作を補助できるため、
使用者の転倒による骨折を防止することができるととも
に自立を図ることができる効果がある。また段差検出を
モ−タの電流値検出により行うため、特殊なセンサを不
要とする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1の立上り動作を説明する図である。
【図3】図1の立上り動作を説明する図である。
【図4】図1の立上り動作を説明する図である。
【図5】図1の移動動作を説明する図である。
【図6】図1の移動動作を説明する図である。
【図7】図1の移動動作を説明する図である。
【図8】図1の移動動作を説明する図である。
【図9】図1の段差乗り越え動作を説明する図である。
【図10】図1の段差乗り越え動作を説明する図であ
る。
【図11】図1の段差乗り越え動作を説明する図であ
る。
【図12】図1の段差乗り越え動作を説明する図であ
る。
【図13】図1の段差乗り越え動作を説明する図であ
る。
【図14】図1の機構を説明する側面断面図である。
【図15】図1の機構を説明する正面断面図である。
【図16】図15の一部拡大図である。
【図17】図14の一部拡大図である。
【図18】図16及び図17の一部斜視図である。
【図19】本発明の動作指示部を示す斜視図である。
【図20】本発明の歩行動作指示部をしめす斜視図であ
る。
【図21】本発明の立上り方法を説明するフローチャー
トである。
【図22】本発明の段差乗り越え方法を説明するフロー
チャートである。
【図23】本発明の段差検出方法を説明するフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 歩行屈伸動作補助装置 2 前輪 3 中間輪 4 後輪 5 前輪取付け部材 6 中間輪取付け部材 7 後輪取付け部材 8 第1直動軸 9 第2直動軸 10 前輪ア−ム 11 後輪第2ア−ム 12 後輪第1ア−ム 13 手すり 14 ハンドル 15 取っ手 16 体幹支持部 17 使用者 18 立上りボタン 19 立上りボタン 20 非常停止ボタン 21 歩行動作指示部 22 前進ボタン 23 後進ボタン 24 左旋回ボタン 25 右旋回ボタン 26 非常停止ボタン 27 コントロ−ラ 28 モ−タ 29 ウォ−ム 30 ウォ−ムホィ−ル 31 ピニオンギア 32 ラック 33 モ−タ 34 ウォ−ム 35 ウォ−ムホィ−ル 36 ピニオンギア 37 ラック 38 モ−タ 39 ウォ−ム 40 ウォ−ムホィ−ル 41 プ−リ 42 タイミングベルト 43 プ−リ 44,45,46 連結棒 47 動作指示部 55 ブレーキ 56,57 二股分岐部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 圭一 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 藤江 正克 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (56)参考文献 実開 昭51−122754(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用者を支持する支持部と移動手段と動
    作指示部とを備え、前記使用者の歩行屈伸動作を補助す
    る歩行屈伸動作補助装置において、前記移動手段は、垂
    直軸まわりに回動可能な一対の前輪及び一対の後輪と、
    該一対の前輪と該一対の後輪との間に設けられ進行方向
    に回転可能な一対の中間輪と、前記一対の前輪と前記一
    対の後輪のそれぞれを独立して上下駆動する上下駆動手
    段と、前記一対の中間輪を独立して回転駆動する中間輪
    駆動手段とを備え、前記支持部は、前記使用者が歩行動
    作時又は屈伸動作時につかまり可能な複数の手すりと該
    使用者の体幹部を支持する体幹支持部とにより形成さ
    れ、前記動作指示部は、前進と後進、右旋回と左旋回、
    立上りと立下り及び非常停止のそれぞれのボタンを具備
    していることを特徴とする歩行屈伸動作補助装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の歩行屈伸動作補助装置に
    おいて、移動手段は、一対の前輪の段差検出用に該一対
    の前輪を上下方向に駆動するモ−タの電流信号と、一対
    の中間輪の段差検出用に該一対の中間輪を回転させるモ
    −タの電流信号と、一対の後輪の段差検出用に該一対の
    後輪を上下方向に駆動するモ−タの電流信号とを用いる
    段差検出機構を備えていることを特徴とする歩行屈伸動
    作補助装置。
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