JP2713743B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2713743B2 JP63257325A JP25732588A JP2713743B2 JP 2713743 B2 JP2713743 B2 JP 2713743B2 JP 63257325 A JP63257325 A JP 63257325A JP 25732588 A JP25732588 A JP 25732588A JP 2713743 B2 JP2713743 B2 JP 2713743B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インクジェット記録装置に関し、詳しく
は、インク吐出口の目詰りを防止するために記録ヘッド
のインク吐出口面を覆うためのキャッピング装置を具え
たインクジェット記録装置に関する。
〔従来の技術〕
インクジェット記録装置は記録ヘッドの吐出口面に配
設された複数のインク吐出口から記録信号に基づいてイ
ンクを吐出し、インク液を被記録材上に付着させて記録
を行う装置であり、プリンタやファクシミリ等に使用さ
れてきた。ところで、このような従来のインクジェット
記録装置ではインク溶液の蒸発によりインクの粘度が増
し、更にはごみ等がインク吐出口やその近傍に付着した
りすることによって目詰りが生じ易い。そこで、非記録
時により好ましくは非通気性の弾性体で形成されたキャ
ップ部材をヘッドの吐出面に当接させて吐出口を密封す
るキャッピング動作や非記録時に吐出口からインクを吐
出させる空吐出などの回復動作が行われてきた。
更にまた、弾性体で形成された掃拭板を具え、インク
吐出口を掃拭することにより付着しているごみやインク
を除去するクリーニング動作を行うようにしたものもあ
り、これらの一連の動作はキャリッジを往復動させて記
録が行われるシリアル型の記録装置では一般にホームポ
ジションおよびその近傍において行われる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような従来のインクジェット記録
装置においては、キャッピング動作に使用されるキャッ
プ部材やクリーニング動作に使用される掃拭部材等が長
時間使用されているうちに摩耗したり劣化によって十分
な機能が果たせなくなるので、かかる時には交換の必要
があるが、これらの部材は回復装置の一部として固定化
されているために使用者が容易に交換できるものではな
かった。
本発明の目的は、上述した従来の課題に着目し、その
解決を図るべく、簡単にキャップ部材や掃拭部材を要す
れば記録ヘッドと共に交換可能とすることにより常に良
好なインク吐出状態により記録の実施が期待できるイン
クジェット記録装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によるインクジェット記録装置は、インクを吐
出するための吐出口が開口する吐出口面を形成した記録
ヘッドを着脱可能に搭載してこれを移動するためのキャ
リッジと、前記記録ヘッドの前記吐出口面を覆うように
前記記録ヘッドに装着されるキャップ部材を着脱可能に
支持し、このキャップ部材と前記キャリッジに搭載され
た状態の前記記録ヘッドの前記吐出口面とが所定位置に
て対向するように配設される支持手段とを具え、前記キ
ャップ部材は、前記キャリッジに対する前記記録ヘッド
の着脱に伴い、前記記録ヘッドに装着した状態で前記支
持手段に対して着脱可能であることを特徴とするもので
ある。
ここで、支持手段に対するキャップ部材の着脱方向
は、キャップ部材と記録ヘッドの吐出口面との対向方向
に対して交差しているものであってもよい。
また、キャップ部材は封止部材を有し、この封止部材
は、記録ヘッドの吐出口面を掃拭可能な掃拭板と一体に
形成され、掃拭板は、前記キャップ部材を記録ヘッドに
装着した状態においてキャップ部材内に格納されるもの
であってもよい。
さらに、支持手段に突設され、支持手段がキャップ部
材を支持した状態において、先端部がキャップ部材内に
貫入する接続針と、この接続針の基端部にチューブを介
して連通して当該接続針の先端側からキャップ部材内の
インクを吸引するための吸引ポンプとをさらに具えたも
のであってもよい。
なお、記録ヘッドは、インクを吐出するためのエネル
ギーを発生するエネルギー発生手段として、熱を発生す
る電気熱変換体を有するものであってもよい。
〔作 用〕
本発明のインクジェット記録装置においては、記録ヘ
ッドがキャリッジに搭載されている場合、キャップ部材
は支持手段に支持された状態となっており、所定位置に
て記録ヘッドの吐出口面がキャップ部材で覆われ、この
状態にてキャッピング操作や回復操作が行われる。
また、記録ヘッドをキャリッジから取り外す場合に
は、記録ヘッドにキャップ部材を装着した状態で支持手
段からキャップ部材も同時に取り外す。逆に、新たな記
録ヘッドをキャリッジに搭載する場合には、この記録ヘ
ッドに装着されているキャップ部材を同時に支持手段に
支持させる。
〔実施例〕
以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳細かつ具
体的に説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す。ここで、1はキャ
リッジ2に搭載され、不図示の駆動手段によりガイドバ
ー3に沿って移動する記録ヘッドであり、その移動中に
記録ヘッド1の吐出面1Aに設けられた不図示のインク吐
出口から記録シート4に向けてインクが吐出され、記録
が行われる。5は記録シート4をヘッド1の吐出面対向
位置に保持すると共にシート送りがなされるシート送り
ローラ、6はキャリッジ2の移動位置を検出するための
エンコーダである。
また、7はキャッピング装置であり、キャッピング装
置7は記録ヘッド1が記録領域外、例えばホームポジシ
ョンにあるときの対向位置に設けられており、記録ヘッ
ド1に対して矢印方向に移動可能なように構成される。
そのキャッピング装置7は第2図に詳しく示されるよう
に、記録ヘッド1の吐出面1Aに直接当接し冠着する封止
部材8を有するキャップ部材9と、キャップ部材9が着
脱可能な装置本体の一部としてキャップ支持部材10とを
具えている。
しかしてここで、封止部材8はブチルゴム、シリコー
ンゴム等弾性体で形成されており、記録ヘッド1の吐出
面1Aを有する先端部がこの封止部材8の開口部8Aに挿入
されることによりインク吐出口を密封状態に保つことが
できる。また、キャップ部材9は例えばプラスチック等
の材料で形成され、その両側に案内部9Aを有し、これら
の案内部9Aをキャップ支持部材10の案内溝10Aに上方か
ら差込むことによってキャップ部材9をキャップ支持部
材10に装着することができる。
また、15はキャッピング装置7において、キャップ支
持部材10を上方から押えるための抜止め防止部材であ
り、後述するようにしてキャップ部材9を上方に引上げ
て装置7から取外すときに、これに連れて支持部材10が
持上らないようにしている。なお、キャップ支持部材10
は先にも述べたように不図示の駆動手段を介して、第1
図に示した矢印方向に移動され、記録ヘッド1に対する
装着動作および記録ヘッド1からの離脱動作を実施する
ことができる。
このように構成したキャッピング装置7による諸動作
を第3図によって説明する。第3図の(A)に示すよう
に、例えば記録の終了時に記録ヘッド1がホームポジシ
ョンに復行してきて、キャッピング装置7の対向位置に
停止すると、キャッピング装置7が(B)に示すように
記録ヘッド1に向けて前進し、その封止部材8の開口部
8Aにヘッド1の先端部が挿入されて、冠着状態に保たれ
る。かくして、非記録時にインク吐出口1Aを保護すると
共に吐出口にインクが固形化して固着したりするのを防
止することができる。
なお、本例の場合、記録ヘッド1自体が着脱自在に交
換可能なようにキャリッジ2に搭載されているので、記
録ヘッド1の交換の場合は、(C)に示すように記録ヘ
ッド1に封止部材8およびキャップ部材9を装着したま
まの状態で、紙面とは垂直の方向に記録ヘッド1を持ち
上げるようにして取外すことができる。また、新規の記
録ヘッド1の場合には、新規のキャップ部材9を冠着し
た状態でキャップ支持部材10とキャリッジ2とにそれぞ
れを装着すればよく、更にまた、新規の記録ヘッドに限
らず記録ヘッド1を装置から取外した状態でキャップ部
材9を吐出面1Aの保護部材として使用することができる
上に、このようにすることによって記録ヘッド1の着脱
時に不用意にインク吐出口や吐出面1Aに手などがふれる
という不都合を防止することができる。
第4図は本発明の他の実施例によるキャッピング装置
17の構成を示す。本例は、キャップ支持部材10の底部に
接続針11を設け、この接続針11に、チューブ12を介して
吸引ポンプ13を接続するようにしたものである。本例の
場合、キャップ部材9をキャップ支持部材10の上方から
その案内溝10Aに合わせて差込むと、接続針11がキャッ
プ部材9の底部を貫通して封止部材8の開口8A内の空間
に連通する。
そこで、第5図の(A)に示すように記録終了後の記
録ヘッド1がホームポジションに導かれてきて、キャッ
ピング装置17が駆動され(B)に示すような冠着状態が
得られると、そのあと、吸引ポンプ13により、接続針11
を介して上記の空間を外気より低い圧力にすることによ
り吐出口からインクを吸引し、回復動作を実施すること
ができる。なお、本例においても、キャップ部材9を記
録ヘッド1の先端部に冠着したままの状態で双方を一体
として記録装置から着脱自在なことは先に述べた実施例
と同様であり、キャップ部材9をインク吐出面1Aの保護
部材として使用できることも変わらない。
第6図は本発明の更に他の実施例によるキャッピング
装置27を示す。本例の場合は、キャップ部材9に組込ま
れる封止部材8に掃拭板20を一体に設え、掃拭板20を封
止部材開口部8Aの往路寄りの壁面から記録ヘッド1側に
向けて突出させるようにしたものである。従って、掃拭
板20も封止部材8と同様にシリコーンゴム等の弾性体で
形成される。
このように構成したキャッピング装置27にあっては、
第7図の(A)で示すように、記録ヘッド1がホームボ
ジションに復行してくると、(B)に示すように、ヘッ
ド1のインク吐出面1Aが弾性体の掃拭板20によって掃拭
され、吐出面1Aからごみや付着インクが拭い取られる。
しかして、このあと、記録ヘッド1が開口部8Aの正面に
まで導かれたときに、キャッピング装置27が(C)で示
すように矢印方向に駆動され、掃拭板20を開口部8Aに折
込むようにしてキャップ部材9によりヘッド1の吐出面
1Aが密封される。
なお、本例の場合も、第2図および第4図に示した実
施例の場合と同様、キャップ部材9を冠着したままの状
態で記録ヘッド1の着脱が可能であり、キャップ部材9
を吐出面1Aの保護部材として利用できることはいうまで
もない。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、記録ヘッドの
インク吐出口面を覆うキャップ部材を記録ヘッドに装着
したままの状態で着脱自在としたので、記録ヘッドを取
外した状態でもキャップ部材を取付けた保護状態で保管
することができ、特に記録ヘッドと共に常に新しいキャ
ップ部材を交換することができるので、キャップ部材や
その保持する封止部材の摩耗や劣化によって、キャップ
機能が損われるのを防止することが可能となった。
また、封止部材に掃拭板を組合せて一体に形成すれ
ば、掃拭板をも同時に交換することができる。
更にまた、使い捨て型の記録ヘッドの場合に好適であ
り、特にその着脱時にインク吐出面に人体や周辺の物体
が触れてそれらを汚すようなことが防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成を示す斜視図、 第2図は第1図に示すキャッピング装置を分解して示す
斜視図、 第3図は第2図に示すキャッピング装置による冠着動作
の説明図、 第4図は本発明の他の実施例にかかるキャッピング装置
を分解して示す斜視図、 第5図は第4図に示すキャッピング装置による冠着およ
びポンピング動作の説明図、 第6図は本発明の更に他の実施例にかかるキャッピング
装置を分解して示す斜視図、 第7図は第6図に示すキャッピング装置による掃拭およ
び冠着動作の説明図である。 1……記録ヘッド 1A……インク吐出面、 2……キャリッジ、 7,17,27……キャッピング装置、 8……封止部材 8A……開口部、 9……キャップ部材、 10……キャップ支持部材、 11……接続針、 13……吸引ポンプ、 15……抜止め防止部材、 20……掃拭板。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクを吐出するための吐出口が開口する
    吐出口面を形成した記録ヘッドを着脱可能に搭載してこ
    れを移動するためのキャリッジと、 前記記録ヘッドの前記吐出口面を覆うように前記記録ヘ
    ッドに装着されるキャップ部材を着脱可能に支持し、こ
    のキャップ部材と前記キャリッジに搭載された状態の前
    記記録ヘッドの前記吐出口面とが所定位置にて対向する
    ように配設される支持手段と を具え、前記キャップ部材は、前記キャリッジに対する
    前記記録ヘッドの着脱に伴い、前記記録ヘッドに装着し
    た状態で前記支持手段に対して着脱可能であることを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】前記支持手段に対する前記キャップ部材の
    着脱方向は、前記キャップ部材と前記記録ヘッドの前記
    吐出口面との対向方向に対して交差していることを特徴
    とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記キャップ部材は封止部材を有し、この
    封止部材は、前記記録ヘッドの前記吐出口面を掃拭可能
    な掃拭板と一体に形成され、前記掃拭板は、前記キャッ
    プ部材を前記記録ヘッドに装着した状態において前記キ
    ャップ部材内に格納されることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】前記支持手段に突設され、前記支持手段が
    前記キャップ部材を支持した状態において、先端部が前
    記キャップ部材内に貫入する接続針と、 この接続針の基端部にチューブを介して連通して当該接
    続針の先端側から前記キャップ部材内のインクを吸引す
    るための吸引ポンプと をさらに具えたことを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】前記記録ヘッドは、インクを吐出するため
    のエネルギーを発生するエネルギー発生手段として、熱
    を発生する電気熱変換体を有することを特徴とする請求
    項1から請求項4の何れかに記載のインクジェット記録
    装置。
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