JP3998796B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェットプリンタに関する。主として、そのインク吸収材の配置等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インクジェットプリンタは、用紙等の記録媒体に向けてノズルからインク滴を吐出するインクジェットヘッド(単にヘッドともいう)と、このヘッドにインクを供給するインクカートリッジ(単にカートリッジともいう)とを備えている。カートリッジとしては、ヘッドとともにキャリッジに搭載されるタイプのものと、プリンタ本体に対して着脱可能に装着されるタイプのものとが知られている。
【0003】
また、インクジェットプリンタにおいては、ヘッドのノズルに目詰まりが生じると、これがドット抜けとなって表れるので、目詰まりが生じた場合には、通常、ヘッドのノズル面をキャップで覆い、このキャップおよびノズルを介してヘッド内のインクをポンプで強制的にヘッド外に吸引して排出し、これによって目詰まりを解消するということが行なわれている。ポンプから排出されたインクは廃インクとして廃インク吸収材に吸収させている。
【0004】
図13は、プリンタ本体に対して着脱可能に装着されるタイプのカートリッジが採用されている従来のインクジェットプリンタにおける、カートリッジの装着部と廃インク吸収材との位置関係を主として示している図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【0005】
この図に示すように、従来のプリンタにおいては、廃インク吸収材1は、カートリッジ2の側方に配置されていた。
【0006】
図13において、3はカートリッジの装着部であり、この装着部3には、インク供給針3aが設けられている。この装着部3は、インクカートリッジ2が載置される底板3bと、底板3bの奥部に設けられた起立壁3cとを有しており、この起立壁3cに前記インク供給針3aが取り付けられている。
【0007】
一方、カートリッジ2は、ケース2aと、このケース2a内に収納されたインク袋2bと、このインク袋2bに設けられたゴムキャップ2cとを備えており、図13(a)において矢印a1で示すように、装着部3に向けて押し込むことによって装着されるようになっている。
【0008】
カートリッジ2を装着部3に向けて押し込むと、インク供給針3aがゴムキャップ2cを貫通してその先端がインク袋2b内に入り込むので、このインク供給針3aおよびこの針3aに接続されたインクチューブ4を通じて袋2b内のインクが図示しないヘッドに供給されるようになっている。なお、カートリッジ2を取り外す際には、矢印a2方向に引き抜けばよい。
【0009】
ところで、このようなカートリッジの着脱操作を行なうと、インク供給針3aからインクが垂れることがあり、これを放置すると、プリンタ内が汚れ、ひどいときにはこのインクがプリンタ外に流れ出てしまうことがある。
【0010】
そこで、従来は、このような事態を防止すべく、インク供給針3aの下方に、前述した廃インク吸収材1とは別のインク吸収材5を配置していた。図13(b)において、3dは底板3bに設けられたインクの受け口(開口)であり、インク供給針3aから垂れたインクは、受け口3dを通してインク吸収材5に吸収される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図13に示したような従来のインクジェットプリンタには、次のような課題があった。
【0012】
<課題1>
廃インク吸収材1とは別のインク吸収材5をインク供給針3aの下方に配置しなければならなかったので部品点数が多くなるという問題があった。
【0013】
<課題2>
廃インク吸収材1がカートリッジ2の側方に配置されていたので、その分プリンタの幅が大きくなるという問題があった。
【0014】
<課題3>
装着部3の底板3bには、1つのカートリッジ2につき1つのインク受け口3dしか設けられていなかったので、この1つの受け口3dに入らなかったインクによってカートリッジ2の底面がひどく汚れることがあるという問題があった。
【0015】
<課題4>
インク供給針3aが設けられている起立壁3cには、インク吸収手段が設けられていなかったので、インク供給針3aから起立壁3cに垂れたインクによってカートリッジ2の前面がひどく汚れることがあるという問題があった。
【0016】
本発明の第1の目的は、上記課題1を解決し、部品点数の削減を図ることのできるインクジェットプリンタを提供することにある。
【0017】
第2の目的は、上記課題2を解決し、幅を小さくすることのできるインクジェットプリンタを提供することにある。
【0018】
第3の目的は、上記課題3を解決し、カートリッジの底面がひどく汚れるということのないインクジェットプリンタを提供することにある。
【0019】
第4の目的は、上記課題4を解決し、カートリッジの前面がひどく汚れるということのないインクジェットプリンタを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記第1,第2の目的を同時に達成するために、
請求項1記載のインクジェットプリンタは、プリンタ本体と、
このプリンタ本体に設けられ、ノズルからインク滴を吐出するインクジェットヘッドと、
前記プリンタ本体に設けられた装着部に着脱可能に装着され、装着された状態で前記装着部に設けられているインク供給針を介して前記インクジェットヘッドにインクを供給するインクカートリッジと、
前記インクジェットヘッドのノズルが目詰まりしたときにノズルを介して強制的にヘッド外に排出されたインクを吸収させる廃インク吸収材とを備え、
前記装着部は前記インクカートリッジが載置される底板を有しており、この底板に、前記インク供給針から垂れたインクの受け口が直接形成されているとともに、前記底板の直下に前記廃インク吸収材が配置されており、前記インク供給針から垂れたインクが前記インク供給針側において上側から前記廃インク吸収材に吸収され、かつ、前記インクジェットヘッドのノズルからヘッド外に排出されたインクが前記インク供給針側とは反対側において下側から廃インク吸収材に吸収されることを特徴とする。
【0021】
上記第3の目的を達成するために、
請求項2記載のインクジェットプリンタは、プリンタ本体と、
このプリンタ本体に設けられ、ノズルからインク滴を吐出するインクジェットヘッドと、
前記プリンタ本体に設けられた装着部に着脱可能に装着され、装着された状態で前記装着部に設けられているインク供給針を介して前記インクジェットヘッドにインクを供給するインクカートリッジとを備え、
前記装着部は前記インクカートリッジが載置される底板を有しているとともに、この底板に、前記インク供給針から垂れたインクの受け口が、前記インクカートリッジの着脱方向に沿って複数個設けられていることを特徴とする。
【0027】
上記第1,第2の目的を同時に達成するために、
請求項記載のインクジェットプリンタは、請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、前記廃インク吸収材の上面が前記底板の下面の少なくとも一部と接触していることを特徴とする。
【0028】
請求項記載のインクジェットプリンタは、請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、前記一部は前記受け口の口縁下部であることを特徴とする。
【0029】
上記第1,第2,第3の目的を同時に達成するために、
請求項記載のインクジェットプリンタは、請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、前記廃インク吸収材の一部が、前記受け口を経て前記底板の上面と同一面に達していることを特徴とする。
【0030】
請求項記載のインクジェットプリンタは、請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、前記廃インク吸収材の一部は、前記装着部に装着されたインクカートリッジの底面に圧接されることを特徴とする。
【0031】
請求項記載のインクジェットプリンタは、請求項1,3,4,5,6のうちいずれか1項に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記受け口は、インクカートリッジの着脱方向に沿って複数個設けられていることを特徴とする。
【0032】
請求項記載のインクジェットプリンタは、請求項2または記載のインクジェットプリンタにおいて、前記複数個の受け口のうち少なくとも1つの受け口は、その幅が、インクカートリッジの幅よりも大きく形成されていることを特徴とする。
【0033】
上記第4の目的を達成するために、
請求項記載のインクジェットプリンタは、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、前記インク供給針は、装着部の起立壁に設けられているとともに、この起立壁に、前記インク供給針から垂れたインクを吸収するインク吸収材が設けられており、前記廃インク吸収材の一部が、前記起立壁に設けられたインク吸収材を構成していることを特徴とする。
【0034】
請求項10記載のインクジェットプリンタは、請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、前記インクカートリッジが前記装着部に装着された状態で、インクカートリッジにおけるその装着方向前面が、インク吸収材に当接することを特徴とする。
【0036】
請求項11記載のインクジェットプリンタは、上記請求項1,3,4,5,6,7,8,9,または10記載のインクジェットプリンタにおいて、これらを良好に実施するために、前記ヘッド外へのインクの強制的排出がポンプによってなされ、このポンプの回転数に応じた排出インク量が所定量に達したとき、前記廃インク吸収材を交換すべき旨のメッセージをユーザに知らせることを特徴とする。
【0037】
【作用効果】
請求項1記載のインクジェットプリンタによれば、廃インク吸収材が、インク供給針よりも下方であって、インク供給針から垂れたインクを吸収可能な位置に配置されているので、インク供給針から垂れたインクと、インクジェットヘッドのノズルからヘッド外に排出されたインクとが、廃インク吸収材に吸収されることとなる。
【0038】
したがって、図13に示したような従来のプリンタで必要とされた、廃インク吸収材と別のインク吸収材をインク供給針の下方に配置する必要がなくなり、結果として、部品点数の削減を図ることができる。
【0039】
請求項1記載のインクジェットプリンタのように、インク供給針から垂れたインクと、インクジェットヘッドのノズルからヘッド外に排出されたインクとを、共通のインク吸収材である廃インク吸収材に吸収させる構成とした場合には、廃インク吸収材における局部的な飽和状態を防止しつつ、インク供給針からのインクとインクジェットヘッドからのインクとを、効率よく廃インク吸収材に吸収させることが望ましい。
【0040】
これに対し、請求項記載のインクジェットプリンタによれば、前記インク供給針から垂れたインクが上側から前記廃インク吸収材に吸収され、かつ、前記インクジェットヘッドのノズルからヘッド外に排出されたインクが下側から廃インク吸収材に吸収されるので、局部的な飽和状態が防止されつつ、両インクが廃インク吸収材に効率よく吸収されることとなる。
【0042】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、プリンタ本体と、
このプリンタ本体に設けられ、ノズルからインク滴を吐出するインクジェットヘッドと、 前記プリンタ本体に設けられた装着部に着脱可能に装着され、装着された状態で前記装着部に設けられているインク供給針を介して前記インクジェットヘッドにインクを供給するインクカートリッジとを備え、 前記装着部は前記インクカートリッジが載置される底板を有しているとともに、この底板に、前記インク供給針から垂れたインクの受け口が、インクカートリッジの着脱方向に沿って複数個設けられているので、インク供給針から垂れたインクが仮に1つの受け口に入らなかったとしても、他の受け口に入る得ることとなり、インクによってカートリッジの底部がひどく汚れるという事態が防止されることとなる。
【0043】
しかも、カートリッジの底面にインクが付着していたとしても、装着部から抜かれるカートリッジの底面は、複数個の受け口の口縁部によって拭われることとなるので、カートリッジの底面がひどく汚れるという事態は確実に防止されることとなる。
【0045】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、プリンタ本体と、このプリンタ本体に設けられ、ノズルからインク滴を吐出するインクジェットヘッドと、 前記プリンタ本体に設けられた装着部に着脱可能に装着され、装着された状態で前記装着部に設けられているインク供給針を介して前記インクジェットヘッドにインクを供給するインクカートリッジと、前記インクジェットヘッドのノズルが目詰まりしたときにノズルを介して強制的にヘッド外に排出されたインクを吸収させる廃インク吸収材とを備え、前記装着部は前記インクカートリッジが載置される底板を有しており、この底板に、前記インク供給針から垂れたインクの受け口が直接形成されているとともに、前記底板の直下に前記廃インク吸収材が配置されているので、その分プリンタの幅を小さくすることが可能となる。
【0046】
すなわち、この請求項記載のインクジェットプリンタによれば、部品点数の削減を図ることができるとともに、幅を小さくすることができる。
【0047】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、前記廃インク吸収材の上面が前記底板の下面の少なくとも一部と接触しているので、受け口からのインクが確実に廃インク吸収材に吸収される。
【0048】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、前記一部が前記受け口の口縁下部となっているので、受け口からのインクが確実かつ速やかに廃インク吸収材に吸収されることとなる。
【0049】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、前記廃インク吸収材の一部が、前記受け口を経て前記底板の上面と同一面に達しているので、装着部から抜かれるカートリッジの底面は廃インク吸収材の前記一部と摺接することとなる。
【0050】
したがって、カートリッジの底面にインクが付着していたとしても、このインクは廃インク吸収材の一部によって拭われることとなるので、カートリッジの底面が汚れにくくなる。
【0051】
しかも、カートリッジの底面は廃インク吸収材の一部によって拭われるので、別途、カートリッジの底面を拭うための部材を設ける必要もない。
【0052】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、前記廃インク吸収材の一部は、前記装着部に装着されたインクカートリッジの底面に圧接されるので、カートリッジの底面がより一層良好に拭われることとなる。
【0053】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、請求項3〜7のうちいずれか1項に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記受け口は、インクカートリッジの着脱方向に沿って複数個設けられているので、インク供給針から垂れたインクが仮に1つの受け口に入らなかったとしても、他の受け口に入り得ることとなり、インクによってカートリッジの底部がひどく汚れるという事態が防止されることとなる。
【0054】
しかも、カートリッジの底面にインクが付着していたとしても、装着部から抜かれるカートリッジの底面は、複数個の受け口の口縁部によって拭われることとなり、また、廃インク吸収材の一部が記受け口を経て底板の上面と同一面に達している場合には廃インク吸収材の一部によっても拭われることとなるので、カートリッジの底面がひどく汚れるという事態は確実に防止されることとなる。
【0055】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、請求項2または8記載のインクジェットプリンタにおいて、前記複数個の受け口のうち少なくとも1つの受け口は、その幅が、インクカートリッジの幅よりも大きく形成されているので、カートリッジの底面にインクが付着していたとしても、装着部から抜かれるカートリッジの底面は、その全幅に亙って受け口の口縁部(および/または廃インク吸収材の一部)で拭われることとなることとなり、カートリッジの底面がひどく汚れるという事態は一層確実に防止されることとなる。
【0056】
請求項10記載のインクジェットプリンタによれば、インク供給針が設けられている起立壁に、インク供給針から垂れたインクを吸収するインク吸収材が設けられているので、インク供給針から垂れたインクはインク吸収材によって吸収されることとなる。
【0057】
したがって、カートリッジの前面がひどく汚れてしまうということがなくなる。
しかも、前記インクジェットヘッドのノズルが目詰まりしたときにノズルを介して強制的にヘッド外に排出されたインクを吸収させる廃インク吸収材の一部が、前記起立壁に設けられたインク吸収材を構成しているので、廃インク吸収材以外に、別途、インク吸収材を設ける必要がなくなる。
したがって、部品点数を増大させることなく、カートリッジのひどい前面汚れを防止することが可能となる。
【0058】
請求項11記載のインクジェットプリンタによれば、請求項10記載のインクジェットプリンタにおいて、前記インクカートリッジが前記装着部に装着された状態で、インクカートリッジにおけるその装着方向前面が、インク吸収材に当接する構成となっているので、カートリッジの前面がひどく汚れてしまうということが、一層確実に防止されることとなる。
【0059】
詳しく説明すると、プリンタ本体の装着部からカートリッジを取り外すと、インク供給針の特に下面にはインク滴が付着していることが多い。このような状況において、仮に何等の方策も講ずることなく、例えば新たなカートリッジを装着すると、その装着過程において、前記インク滴がカートリッジの前面(装着方向前面)に垂れて付着し、これによってカートリッジ前面が汚れてしまうことが多い。
【0060】
これに対し、この請求項11記載のインクジェットプリンタによれば、インクカートリッジが装着部に装着された状態で、インクカートリッジにおけるその装着方向前面が、インク吸収材に当接する構成となっているので、カートリッジを装着する過程で、その前面に前記インク滴が付着したとしても、そのインクはインク吸収材によって吸収されることとなる。
【0061】
したがって、カートリッジの前面がひどく汚れてしまうということが、一層確実に防止されることとなる。
【0064】
請求項12記載のインクジェットプリンタによれば、請求項13,4,5,6,7,8,9,10,または11記載のインクジェットプリンタにおいて、前記ヘッド外へのインクの強制的排出はポンプによってなされ、このポンプの回転数に応じた排出インク量が所定量に達したとき、前記廃インク吸収材を交換すべき旨のメッセージがユーザに知らせられるので、廃インク吸収材の上面がインクで満たされる前に廃インク吸収材が交換されることとなる。
【0065】
したがって、廃インク吸収材からインクが溢れ出してしまうという事態を未然に防止することができる。
【0066】
しかも、廃インク吸収材によってカートリッジの底面を拭うようになっているものにあっては、その拭い取り効果を確保することができる。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0068】
<第1の実施の形態>
図1は本発明に係るインクジェットプリンタの第1の実施の形態を示す内部構造斜視図、図2はインクカートリッジの装着部の概略的な図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【0069】
図1において、10は上ケースを外した状態のプリンタ本体である。
【0070】
このプリンタ本体10の下ケース11には、サイドフレーム12,13が立設されており、これらサイドフレーム12,13に架設されたガイド軸14に対してキャリッジ15が往復動可能(スライド可能)に設けられている。
【0071】
キャリッジ15には、図示しないインクジェットヘッドが搭載されており、このヘッドのノズルからインク滴が吐出されることによって、ヘッド下方に供給される図示しない用紙等に印字がなされる。ヘッドのノズルに目詰まりが生じると、これがドット抜けとなって表れるので、プリンタ本体10には、目詰まりを解消するための公知のポンプユニット(図示せず)が搭載されている。ポンプユニットは、少なくとも、ヘッドのノズル面を覆うことが可能なキャップと、このキャップに連結されたポンプとを有している。目詰まりが生じた場合には、ユーザーの操作により、あるいは、自動的に(例えば所定量印字する毎に)ポンプユニットが作動し、ヘッドのノズル面がキャップで覆われ、このキャップおよびノズルを介してヘッド内のインクがポンプで強制的にヘッド外に吸引されて排出され、これによって目詰まりが解消されるようになっている。ポンプから排出されたインクは廃インクとして後述する廃インク吸収材に吸収される。
【0072】
プリンタ本体10の右方には、インクカートリッジの装着部20が設けられている。
【0073】
この装着部20は、インクカートリッジ30が載置される底板21と、この底板21上に立設された5枚のガイド板22a,22b,22c,22d,22eとを備えており、これらのガイド板の間に形成されたスペースY,M,C,Kにそれぞれインクカートリッジ30が挿入されて装着されるようになっている(図2参照)。
【0074】
底板21は、プリンタ本体の下ケース11の底板11aと間隔を隔てて設けられている。
【0075】
ガイド板22a,22b,22c,22d,22eは、平面視で、いわば階段状に設けられており、したがって、スペースY,M,C,Kに挿入されたインクカートリッジ30(Y,M,C,K)も平面視で階段状に装着されるようになっている(図2(a)参照)。なお、カートリッジ30としては、イエロー用のもの30(Y)と、マゼンタ用のもの30(M)と、シアン用のもの30(C)と、ブラック用のもの30(K)とが用意されており、それぞれ、ケース31内に、イエローインクが充填されたインク袋32(Y)、マゼンタインクが充填されたインク袋32(M)、シアンインクが充填されたインク袋32(C)、ブラックインクが充填されたインク袋32(K)、が収納されている。インク袋32には、ゴムキャップ32cが設けられている。
【0076】
スペースY,M,C,Kの奥所には、それぞれ、底板21に設けられた起立壁26があり、この起立壁26にインク供給針23が設けられている。したがって、カートリッジ30を図2(a)において矢印a1で示すように、装着部に向けて押し込んで装着すると、インク供給針23がインク袋32のゴムキャップ32cを貫通してその先端がインク袋32内に入り込み、このインク供給針23およびこの針23に接続されたインクチューブ24を通じて袋32内のインクが前述したヘッドに供給される。すなわち、ヘッドには、Y,M,C,Kの4色のインクが供給され、これによってフルカラー画像の印字が可能となっている。なお、カートリッジ30を取り外す際には、矢印a2方向に引き抜けばよい。図2(a)に示すように、ケース31の後端には、これを引き抜く際の指掛け部31aが設けられている。
【0077】
以上のような装着部20の下方には、廃インク吸収材25が配置されている。この廃インク吸収材25は、前述したように、インクジェットヘッドのノズルが目詰まりしたときにノズルを介して強制的にポンプでヘッド外に吸引され排出されたインクを吸収させるためのものである。
【0078】
この廃インク吸収材25は、プリンタ本体10の下ケース11の底板11aと、装着部20の底板21との間に配置されており、少なくとも、平面視(図2(a))で段差をもって配置された全てのインク供給針23の下方に位置するように配置されている。
【0079】
また、装着部20の底板21には、インク供給針23の下方に、インクの受け口をなす開口21aが設けられている。
【0080】
したがって、カートリッジ30の着脱操作を行なった際に、インク供給針23からインクが垂れたとしても、そのインクは、受け口21aを通じて廃インク吸収材25上に滴下して吸収されることとなる。
【0081】
また、この実施の形態における廃インク吸収材25の上面25aは、装着部20の底板21の下面21bと接触している。
【0082】
したがって、インク供給針23から垂れるインクが受け口21aから多少ずれたとしても、受け口21aを通じて確実かつ速やかに廃インク吸収材25に吸収されることとなる。
【0083】
以上のようなインクジェットプリンタによれば、次のような作用効果が得られる。
【0084】
(a)廃インク吸収材25が、インクカートリッジ30の装着部20の下方であって、インク供給針23から垂れたインクを吸収可能な位置に配置されているので、図13に示したような従来のプリンタで必要とされた、廃インク吸収材と別のインク吸収材5をインク供給針の下方に配置する必要がなくなる。
【0085】
(b)また、同時に、廃インク吸収材25が、インクカートリッジの装着部20の下方に配置されているので、その分プリンタの幅を小さくすることが可能となる。
【0086】
すなわち、この実施の形態のインクジェットプリンタによれば、部品点数の削減を図ることができるとともに、幅を小さくすることができる。
【0087】
(c)廃インク吸収材25の上面25aが装着部20の底板21の下面21bと接触しているので、受け口21aからのインクが確実かつ速やかに廃インク吸収材25に吸収されることとなる。
【0088】
<第2の実施の形態>
図3は本発明に係るインクジェットプリンタの第2の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す部分切断正面図である。この図において、上述した第1の実施の形態と同一部分あるいは相当する部分には同一の符号を付してある。
【0089】
この実施の形態が上述した第1の実施の形態と異なる点は、受け口21aの口縁下部21cが廃インク吸収材25の上面25aと接触している点にあり、その他の点に変わりはない。
【0090】
このような構成によれば、受け口21aの口縁下部21cが廃インク吸収材25の上面25aと接触しているので、受け口21aからのインクが確実かつ速やかに廃インク吸収材25に吸収されることとなる。
【0091】
<第3の実施の形態>
図4は本発明に係るインクジェットプリンタの第3の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す図で、(a)は図2(a)とは角度を変えて見た平面図、(b)は図(a)におけるカートリッジ30を省略した部分切断正面図である。図4において、上述した第1の実施の形態と同一部分あるいは相当する部分には同一の符号を付してある。
【0092】
図示のように、この実施の形態の特徴は、ヘッド(図示せず)からポンプで吸引されたインクをポンプ外に排出する廃インクチューブ40の先端(排出口)41を廃インク吸収材の下側に配置し、ヘッドからの廃インクを廃インク吸収材25の下側から廃インク吸収材25に吸収させるようにするとともに、インク供給針23から垂れたインクを、受け口21aを介して廃インク吸収材25の上側から廃インク吸収材25に吸収させるようにした点にある。なお、21dは廃インクチューブ40を入れるための開口である。
【0093】
上述したように、インク供給針23から垂れたインクと、インクジェットヘッドのノズルからヘッド外に排出されたインクとを、共通のインク吸収材である廃インク吸収材25に吸収させる構成とした場合には、廃インク吸収材25における局部的な飽和状態を防止しつつ、インク供給針23からのインクとインクジェットヘッドからのインクとを、効率よく廃インク吸収材25に吸収させることが望ましい。
【0094】
これに対し、この第3の実施の形態のインクジェットプリンタによれば、インク供給針23から垂れたインクと、インクジェットヘッドのノズルからヘッド外に排出されたインクとが、廃インク吸収材25における相離間する側(上側と下側)から廃インク吸収材25に吸収されるので、局部的な飽和状態が防止されつつ、両インクが廃インク吸収材25に効率よく吸収されることとなる。
【0095】
<第4の実施の形態>
図5は本発明に係るインクジェットプリンタの第4の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す図で、(a)は図2(a)とは角度を変えて見た平面図、(b)は図(a)におけるカートリッジ30を省略した部分切断正面図である。図5において、上述した第3の実施の形態と同一部分あるいは相当する部分には同一の符号を付してある。
【0096】
図示のように、この実施の形態の特徴は、廃インクチューブ40の先端41を廃インク吸収材の後ろ側に配置し、ヘッドからの廃インクを廃インク吸収材25の後ろ側から廃インク吸収材25に吸収させるようにするとともに、インク供給針23から垂れたインクを、受け口21aを介して廃インク吸収材25の前側から廃インク吸収材25に吸収させるようにした点にある。
【0097】
このような構成とした場合にも、インク供給針23から垂れたインクと、インクジェットヘッドのノズルからヘッド外に排出されたインクとが、廃インク吸収材25における相離間する側(前側と後側)から廃インク吸収材25に吸収されるので、局部的な飽和状態が防止されつつ、両インクが廃インク吸収材25に効率よく吸収されることとなる。
【0098】
なお、より望ましくは、図5(b)において、廃インクチューブ40の先端41を廃インク吸収材の下側に配置する。
【0099】
<第5の実施の形態>
図6は本発明に係るインクジェットプリンタの第5の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す部分切断側面図である。この図において、前述した第1の実施の形態と同一部分あるいは相当する部分には同一の符号を付してある。
【0100】
この実施の形態の特徴は、インクの受け口21aが、カートリッジ30の着脱方向(図6において左右方向)に長く形成されており、廃インク吸収材25の一部25bが、受け口21aを経て装着部底板21の上面21eと同一面に達し、かつ装着部20に装着されたインクカートリッジ30の底面30aに圧接されるように構成されている点にある。なお、受け口21aの幅(図6の紙面と直交する方向における長さ)はインクカートリッジ30のそれよりも大きくすることが望ましい。
【0101】
このような構成によれば、受け口21aが長く形成されているので、インク針23から垂れるインクが確実に受け口21aによって受けられることとなる。
【0102】
また、廃インク吸収材25の一部25bが、受け口21aを経て底板21の上面21eと同一面に達しているので、装着部20から抜かれるカートリッジ30の底面30aは廃インク吸収材25の前記一部25bと摺接することとなる。
【0103】
したがって、カートリッジ30の底面30aにインクが付着していたとしても、このインクは廃インク吸収材の一部25bによって拭われることとなるので、カートリッジ30の底面30aが汚れにくくなる。受け口21aの幅すなわち、廃インク吸収材の一部25bの幅がインクカートリッジ30のそれよりも大きく構成されている場合には、カートリッジ30の底面30aがその全幅に亙って拭われるこっとなるので、カートリッジ30の底面30aはより一層確実に汚れにくくなる。
【0104】
しかも、カートリッジ30の底面30aは廃インク吸収材25の一部25bによって拭われるので、別途、カートリッジ30の底面を拭うための部材を設ける必要もない。
【0105】
さらに、廃インク吸収材25の一部25bは、装着部20に装着されたインクカートリッジ30の底面30aに圧接されるので、カートリッジ30の底面30aがより一層良好に拭われることとなる。
【0106】
<第6の実施の形態>
図7は本発明に係るインクジェットプリンタの第6の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す平面図である。この図において、前述した第1の実施の形態と同一部分あるいは相当する部分には同一の符号を付してある。
【0107】
この実施の形態の特徴は、インクの受け口が、インクカートリッジ30の着脱方向に沿って21a,21a2,21a3の計3個設けられている点、および、これら複数個の受け口のうち、2つの受け口21a2,21a3の幅W2が、インクカートリッジ30の幅W1よりも大きく形成されている点にある。
【0108】
この実施の形態においても、上記第5の実施の形態同様、廃インク吸収材25の一部(25b)が、受け口21a,21a2,21a3をそれぞれ経て装着部底板21の上面21eと同一面に達する構成とすることができ、また、上記一部(25b)が装着部20に装着されたインクカートリッジ30の底面(30a)に圧接されるように構成することが可能である。
【0109】
以上のような構成によれば、インクの受け口が、インクカートリッジの着脱方向に沿って複数個設けられているので、インク供給針23から垂れたインクが仮に1つの受け口21aに入らなかったとしても、例えば、底部の上面21eを伝って他の受け口21a2等に入り得ることとなり、インクによってカートリッジ30の底部がひどく汚れるという事態が防止されることとなる。
【0110】
しかも、カートリッジ30の底面にインクが付着していたとしても、装着部20から矢印a2方向に抜かれるカートリッジ30の底面は、複数個の受け口、特に受け口21a2,21a3の口縁部21fによって拭われることとなるので、カートリッジ30の底面がひどく汚れるという事態は防止されることとなる。
【0111】
また、廃インク吸収材25の一部(25b)が受け口を経て底板21の上面21eと同一面に達している構成とした場合には、カートリッジ30の底面が廃インク吸収材25の一部(25b)によっても拭われることとなるので、カートリッジ30の底面がひどく汚れるという事態は確実に防止されることとなる。
【0112】
さらに、複数個の受け口のうち2つの受け口21a2,21a3は、その幅W2が、インクカートリッジ30の幅W1よりも大きく形成されているので、カートリッジ30の底面にインクが付着していたとしても、装着部20から抜かれるカートリッジ30の底面は、その全幅W1に亙って受け口の口縁部21fで拭われることとなることとなり、カートリッジ30の底面がひどく汚れるという事態は一層確実に防止されることとなる。
【0113】
また、廃インク吸収材25の一部(25b)が受け口を経て底板21の上面21eと同一面に達している構成とした場合には、カートリッジ30の底面が、その全幅W1に亙って廃インク吸収材25の一部(25b)によっても拭われることとなるので、カートリッジ30の底面がひどく汚れるという事態はより一層確実に防止されることとなる。
【0114】
<第7の実施の形態>
図8は本発明に係るインクジェットプリンタの第7の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す平面図、図9は部分切断正面図である。これらの図において、前述した第1の実施の形態と同一部分あるいは相当する部分には同一の符号を付してある。
【0115】
この実施の形態の特徴は、インクの受け口21aから廃インク吸収材25にインクを導くインク流路21g(Y,M,C,K)を備えている点にある。この実施の形態におけるインク流路21gは、装着部の底板21と一体的に形成されているが、プリンタ本体の底板11aと一体に形成することも可能である。
【0116】
この実施の形態によれば、受け口21aから廃インク吸収材25にインクを導くインク流路21gを備えているので、カートリッジ装着部20と廃インク吸収材25との位置関係の自由度を向上させることができる。
【0117】
この実施の形態では、廃インク吸収材25は、カートリッジ装着部20の下方にではなく、側方に配置されている。
【0118】
この場合、インク供給針23から垂れたインクは、受け口21a、インク流路21gを経て廃インク吸収材25の右側から廃インク吸収材25に吸収されることとなるので、廃インクチューブ40の先端41は、廃インク吸収材25の左側に配置することが望ましい。
【0119】
また、この実施の形態においても、図7に示したと同様、受け口を、インクカートリッジの着脱方向に沿って複数個設けることが可能であり、また、その少なくとも1つの受け口の幅(W2)を、インクカートリッジの幅(W1)よりも大きく形成することができる。これらの場合、前述したと同様の作用効果が得られる。
【0120】
<第8の実施の形態>
図10は本発明に係るインクジェットプリンタの第8の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す平面図、図11は部分切断正面図である。これらの図において、前述した第7の実施の形態と同一部分あるいは相当する部分には同一の符号を付してある。
【0121】
この実施の形態が上述した第7の実施の形態と異なる点は、インク流路21gに代えて、4つの受け口21aから廃インク吸収材25にインクを導く1つの幅広のインク流路11bを設けた点にあり、その他の点に変わりはない。なお、この実施の形態におけるインク流路11bは、本体の底板11aと一体的に形成されているが、装着部20の底板21と一体に形成することも可能である。
【0122】
この実施の形態によっても、受け口21aから廃インク吸収材25にインクを導くインク流路11bを備えているので、カートリッジ装着部20と廃インク吸収材25との位置関係の自由度を向上させることができる。
【0123】
この実施の形態においても、廃インク吸収材25は、カートリッジ装着部20の下方にではなく、側方に配置されている。インク供給針23から垂れたインクは、受け口21a、インク流路11bを経て廃インク吸収材25の右側から廃インク吸収材25に吸収されることとなるので、廃インクチューブ40の先端41は、廃インク吸収材25の左側に配置することが望ましい。
【0124】
また、この実施の形態においても、図7に示したと同様、受け口を、インクカートリッジの着脱方向に沿って複数個設けることが可能であり、また、その少なくとも1つの受け口の幅(W2)を、インクカートリッジの幅(W1)よりも大きく形成することができる。これらの場合、前述したと同様の作用効果が得られる。
【0125】
<第9の実施の形態>
図12は本発明に係るインクジェットプリンタの第9の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す部分切断側面図である。この図において、前述した第1の実施の形態と同一部分あるいは相当する部分には同一の符号を付してある。
【0126】
この実施の形態の特徴は、インク供給針23が設けられている起立壁26に、インク供給針23から垂れたインクを吸収するインク吸収材25cが設けられている点にある。また、カートリッジ30が装着部20に装着された状態で、カートリッジにおけるその装着方向前面30bが、インク吸収材25cに当接する(この実施の形態では軽く圧接される)構成となっている点にある。さらに、インク吸収材25cが、廃インク吸収材25の一部(25c)によって構成されている点にある。
【0127】
このような実施の形態によれば、インク供給針23が設けられている起立壁26に、インク供給針23から垂れたインクを吸収するインク吸収材25cが設けられているので、インク供給針23から垂れたインクはインク吸収材25cによって吸収されることとなる。
【0128】
したがって、カートリッジ30の前面30bがひどく汚れてしまうということがなくなる。
【0129】
さらに、カートリッジ30が装着部20に装着された状態で、カートリッジにおけるその装着方向前面30bが、インク吸収材25cに当接する構成となっているので、カートリッジの前面30bがひどく汚れてしまうということが、一層確実に防止されることとなる。
【0130】
詳しく説明すると、装着部20からカートリッジ30を引き抜くと、インク供給針23の特に下面にはインク滴が付着していることが多い。このような状況において、仮に何等の方策も講ずることなく、例えば新たなカートリッジを装着すると、その装着過程において、前記インク滴がカートリッジの前面30bに垂れて付着し、これによってカートリッジ前面30bが汚れてしまうことが多い。
【0131】
これに対し、この実施の形態によれば、カートリッジ30が装着部20に装着された状態で、カートリッジ30の前面30bが、インク吸収材25cに当接する構成となっているので、カートリッジ30を装着する過程で、その前面30bに前記インク滴が付着したとしても、そのインクはインク吸収材25cによって吸収されることとなる。
【0132】
したがって、カートリッジ30の前面30bがひどく汚れてしまうということが、一層確実に防止されることとなる。
【0133】
しかも、インク吸収材25cは、廃インク吸収材25の一部(25c)によって構成されているので、廃インク吸収材25以外に、別途、インク吸収材を設ける必要がなくなる。
【0134】
したがって、部品点数を増大させることなく、カートリッジ30のひどい前面汚れを防止することが可能となる。
【0135】
<第10の実施の形態>
上述した第1〜第9の実施の形態においては、ヘッド外へのインクの強制的排出がポンプによってなされる。
【0136】
そこで、この第10の実施の形態は、そのポンプの回転数に応じた排出インク量が所定量に達したとき、廃インク吸収材25を交換すべき旨のメッセージをユーザに知らせるようにしたものである。
【0137】
具体的には、ポンプの累積回転数が所定回転数に達したとき、廃インク吸収材25を交換すべき旨のメッセージをユーザに知らせる。
【0138】
ポンプの累積回転数は、プリンタが備えている制御部(図示せず)によって行なうことができ、上記メッセージは、プリンタが備えている表示部(図示せず)等によって行なうことができる。なお、ポンプの累積回転数は、廃インク吸収材25が交換されるとリセットされるように構成する。
【0139】
この実施の形態によれば、ポンプの回転数に応じた排出インク量が所定量に達したとき、廃インク吸収材25を交換すべき旨のメッセージがユーザに知らせられるので、廃インク吸収材25の上面がインクで満たされる前に廃インク吸収材25が交換されることとなる。
【0140】
したがって、廃インク吸収材25からインクが溢れ出してしまうという事態を未然に防止することができる。
【0141】
しかも、廃インク吸収材25によってカートリッジ30の底面を拭うようになっているものにあっては、その拭い取り効果を確保することができる。
【0142】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0143】
また、上述した実施の形態の構成は、適宜組み合わせることができる。
【0144】
【発明の効果】
請求項1,3〜12記載のいずれのインクジェットプリンタによっても、廃インク吸収材と別のインク吸収材をインク供給針の下方に配置する必要がなくなり、結果として、部品点数の削減を図ることができる。
さらに、請求項1記載のインクジェットプリンタによれば、廃インク吸収材の局部的な飽和状態を防止しつつ、インク供給針から垂れたインクと、インクジェットヘッドのノズルからヘッド外に排出されたインクとを廃インク吸収材に効率よく吸収させることができる。
【0147】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、カートリッジの底部がひどく汚れるという事態を防止することができる。
【0149】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、プリンタの幅を小さくすることが可能となる。
【0150】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、インクの受け口からのインクを確実に廃インク吸収材に吸収させることができる。
【0151】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、インクの受け口からのインクを確実かつ速やかに廃インク吸収材に吸収させることができる。
【0152】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、カートリッジの底面が汚れにくくなる。しかも、別途、カートリッジの底面を拭うための部材を設ける必要もなくなる。
【0153】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、カートリッジの底面がより一層良好に拭われることとなる。
【0154】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、インクによってカートリッジの底部がひどく汚れるという事態が確実に防止されることとなる。
【0155】
請求項記載のインクジェットプリンタによれば、カートリッジの底面がひどく汚れるという事態が一層確実に防止されることとなる。
【0156】
一方、
請求項10記載のインクジェットプリンタによれば、カートリッジの前面がひどく汚れてしまうということを防止することができる。
しかも、部品点数を増大させることなく、カートリッジのひどい前面汚れを防止することが可能となる。
【0157】
さらに、請求項11記載のインクジェットプリンタによれば、カートリッジの前面がひどく汚れてしまうということが、一層確実に防止されることとなる。
【0159】
請求項12記載のインクジェットプリンタによれば、廃インク吸収材からインクが溢れ出してしまうという事態を未然に防止することができる。しかも、廃インク吸収材によってカートリッジの底面を拭うようになっているものについては、その拭い取り効果を確保することができる。
【0160】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの第1の実施の形態を示す内部構造斜視図。
【図2】同じく、インクカートリッジの装着部の概略的な図で、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの第2の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す部分切断正面図。
【図4】本発明に係るインクジェットプリンタの第3の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す図で、(a)は図2(a)とは角度を変えて見た平面図、(b)は図(a)におけるカートリッジ30を省略した部分切断正面図。
【図5】本発明に係るインクジェットプリンタの第4の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す図で、(a)は図2(a)とは角度を変えて見た平面図、(b)は図(a)におけるカートリッジ30を省略した部分切断正面図。
【図6】本発明に係るインクジェットプリンタの第5の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す部分切断側面図。
【図7】本発明に係るインクジェットプリンタの第6の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す平面図。
【図8】本発明に係るインクジェットプリンタの第7の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す平面図。
【図9】同じく、部分切断正面図。
【図10】本発明に係るインクジェットプリンタの第8の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す平面図。
【図11】同じく、部分切断正面図。
【図12】本発明に係るインクジェットプリンタの第9の実施の形態におけるカートリッジ装着部の要部を示す部分切断側面図。
【図13】(a)(b)は従来技術の説明図。
【符号の説明】
10 プリンタ本体
11b インク流路
20 装着部
21 底板
21a 受け口
21g インク流路
23 インク供給針
25 廃インク吸収材
25c インク吸収材
26 起立壁
30 インクカートリッジ

Claims (11)

  1. プリンタ本体と、
    このプリンタ本体に設けられ、ノズルからインク滴を吐出するインクジェットヘッドと、
    前記プリンタ本体に設けられた装着部に着脱可能に装着され、装着された状態で前記装着部に設けられているインク供給針を介して前記インクジェットヘッドにインクを供給するインクカートリッジと、
    前記インクジェットヘッドのノズルが目詰まりしたときにノズルを介して強制的にヘッド外に排出されたインクを吸収させる廃インク吸収材とを備え、
    前記装着部は前記インクカートリッジが載置される底板を有しており、この底板に、前記インク供給針から垂れたインクの受け口が直接形成されているとともに、前記底板の直下に前記廃インク吸収材が配置されており、前記インク供給針から垂れたインクが前記インク供給針側において上側から前記廃インク吸収材に吸収され、かつ、前記インクジェットヘッドのノズルからヘッド外に排出されたインクが前記インク供給針側とは反対側において下側から廃インク吸収材に吸収されることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. プリンタ本体と、
    このプリンタ本体に設けられ、ノズルからインク滴を吐出するインクジェットヘッドと、
    前記プリンタ本体に設けられた装着部に着脱可能に装着され、装着された状態で前記装着部に設けられているインク供給針を介して前記インクジェットヘッドにインクを供給するインクカートリッジとを備え、
    前記装着部は前記インクカートリッジが載置される底板を有しているとともに、この底板に、前記インク供給針から垂れたインクの受け口が、前記インクカートリッジの着脱方向に沿って複数個設けられていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 前記廃インク吸収材の上面が前記底板の下面の少なくとも一部と接触していることを特徴とする請求項記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記一部は前記受け口の口縁下部であることを特徴とする請求項記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記廃インク吸収材の一部が、前記受け口を経て前記底板の上面と同一面に達していることを特徴とする請求項記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記廃インク吸収材の一部は、前記装着部に装着されたインクカートリッジの底面に圧接されることを特徴とする請求項記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記受け口は、インクカートリッジの着脱方向に沿って複数個設けられていることを特徴とする請求項1,3,4,5,6のうちいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記複数個の受け口のうち少なくとも1つの受け口は、その幅が、インクカートリッジの幅よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項2または記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記インク供給針は、装着部の起立壁に設けられているとともに、この起立壁に、前記インク供給針から垂れたインクを吸収するインク吸収材が設けられており、前記廃インク吸収材の一部が、前記起立壁に設けられたインク吸収材を構成していることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  10. 前記インクカートリッジが前記装着部に装着された状態で、インクカートリッジにおけるその装着方向前面が、インク吸収材に当接することを特徴とする請求項記載のインクジェットプリンタ。
  11. 前記ヘッド外へのインクの強制的排出はポンプによってなされ、このポンプの回転数に応じた排出インク量が所定量に達したとき、前記廃インク吸収材を交換すべき旨のメッセージをユーザに知らせることを特徴とする請求項1,3,4,5,6,7,8,9,または10記載のインクジェットプリンタ。
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