JP2713694B2 - ドア用ハンドル取付座 - Google Patents

ドア用ハンドル取付座

Info

Publication number
JP2713694B2
JP2713694B2 JP33856094A JP33856094A JP2713694B2 JP 2713694 B2 JP2713694 B2 JP 2713694B2 JP 33856094 A JP33856094 A JP 33856094A JP 33856094 A JP33856094 A JP 33856094A JP 2713694 B2 JP2713694 B2 JP 2713694B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock
cam
mounting seat
door
handle mounting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33856094A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07324526A (ja
Inventor
砂 由 和 真
爪 博 美 猪
Original Assignee
株式会社長澤製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社長澤製作所 filed Critical 株式会社長澤製作所
Priority to JP33856094A priority Critical patent/JP2713694B2/ja
Publication of JPH07324526A publication Critical patent/JPH07324526A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2713694B2 publication Critical patent/JP2713694B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表示錠に好適で取付ビス
を廃止し、簡易かつ迅速にドアに取付けられ、錠前のカ
ム穴との芯合わせを容易かつ正確に行えるとともに、部
品点数の低減とハンドル取付部周辺の体裁の改善を図
れ、しかも使用上の利便性を向上できるドア用ハンドル
取付座に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種の取付座はドアの内外面に
取り付けられ、ドアハンドルの取付け基部周辺の体裁を
向上するようにしている。従来、この取付座の取り付け
に際しては、例えば図40のようにドア1の側端部内に
錠前2を埋め込み、該錠前2は一対の芯出しガイド孔
3,4と、回動カム5に形成した角芯棒挿入穴6とを有
し、この芯出しガイド孔3,4に対応するドア1の内外
位置にハンドル取付座7,8を位置付け、この一方のハ
ンドル取付座7から取付ビスを9,9を挿入し、これを
芯出しガイド孔3,4を介して、他方のハンドル取付座
8のパイプネジ10,10にねじ込み、これを緊締して
上記取付座7,8を固定する。次にハンドル取付座7,
8の外周に取付座カバー11,12を被着し、一方のド
アハンドル13と一体の角芯棒14を角芯棒挿入穴6に
挿入し、かつこれを他方のドアハンドル15の軸端部に
挿入して、これらをビス16で固定していた。
【0003】しかし、この従来の構造は、ハンドル取付
座7,8の取付けに取付ビスを9,9を要して、その取
付け作業が煩わしく、またその際ハンドル取付座7,8
と角芯棒挿入穴6とが偏心して、ドアハンドル13の軸
端部が取付座8の開口縁部と接触し、その回動操作の円
滑性が損なわれる等の問題があった。このうち、後者の
解決策として、従来より角芯棒挿入穴6を大径にし、ハ
ンドル取付座8の偏心分を許容する方法が採られていた
が、この場合にはドアハンドル13にガタが発生して具
合悪い。
【0004】一方、従来の表示錠は、例えば実公平5ー
45724号のように、ハンドル取付座の近接位置に設
けられ、その取付座の一方に表示窓と解錠シリンダの端
面を配置し、他方の取付座に表示カムの角穴を配置して
いて、該穴にサムターンに連係する芯棒を挿入し、サム
ターンまたは解錠シリンダの操作を介して、表示窓に使
用不使用の表示を可能にするとともに、表示カムの近接
位置にスライドカムを配置し、該カムを表示カムに連動
させてラッチシャフトの後端部に出没させ、スライドカ
ムをラッチシャフトに係合し、該シャフトの後退を阻止
することで表示錠を施錠するようにしていた。
【0005】しかし、この従来の表示錠は、ハンドル取
付座と表示錠の取付座、およびサムターンと解錠シリン
ダとを要して部品点数が増加し、またサムターンと解錠
シリンダとを近接して配置しているため、ハンドル取付
部周辺の体裁が悪くなるとともに、解錠シリンダの操作
時には適当な工具やコイン等の器具を要して煩わしい等
の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題を解決し、取付ビスを廃止し、簡易かつ迅速にドアに
取付けられ、錠前のカム穴との芯合わせを容易かつ確実
に行えるるとともに、部品点数の低減とハンドル取付部
周辺の体裁の改善を図れ、しかも使用上の利便性を向上
できるドア用ハンドル取付座を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のドア
用ハンドル取付座は、複数の芯出しガイド孔を備えた錠
前をドアの内部に埋設し、上記芯出しガイド孔に対応す
るドアの内外面位置にハンドル取付座を固定するドア用
ハンドル取付座において、一方のハンドル取付座に芯出
しガイド孔に挿入可能な複数のパイプシャフトを突設
し、他方のハンドル取付座に、上記パイプシャフトに挿
入し、かつ該シャフトを拡径可能な圧入シャフトを突設
し、該拡径したパイプシャフトを芯出しガイド孔の内面
に圧接可能にして、取付ビスを廃止し、簡易かつ迅速に
ドアに取付けられるとともに、錠前のカム穴との芯合わ
せを容易かつ正確に行なえるようにしている。本発明
は、ドアの表面に固定可能な取付座本体と、該本体に回
動可能に装着したカバーとでハンドル取付座を構成し、
これらを固定するものに比べて構成の簡潔化を図ってい
る。本発明は、取付座本体にパイプシャフトまたは圧入
シャフトと表示部とを設けるとともに、カバーに表示窓
を設けて、カバーを回動操作する構造の表示錠を実現さ
せている。本発明は、ドアハンドルの角芯棒を挿入可能
なカム穴を有する回動カムと、該カムの回動角度を規制
する一対のストップカムと、複数の芯出しガイド孔とを
備えた錠前をドアの内部に埋設し、上記芯出しガイド孔
に対応するドアの内外面位置にハンドル取付座を固定す
るドア用ハンドル取付座において、取付座本体の内側に
ロックバー挿入孔を形成した連動ギヤを回動可能に設
け、カバーの内側に前記連動ギヤと噛合可能なリングギ
ヤを一体に設ける一方、前記一対のストップカムの間に
ロックカムを突設し、該ロックカムとストップカムとの
間にロックピースを出没可能に設け、該ピースを常時は
ストップカムとロックカムとの間から退避させるととも
に、ロックピースと係合可能な施錠カムを回動可能に設
け、該施錠カムにロックバー挿入孔を形成し、該カムの
回動を介してロックピースをロックカムとストップカム
との間に係入可能にし、かつ施錠カムと対応する連動ギ
ヤの各ロックバー挿入孔にロックバーを挿入し、施錠カ
ムとドア内外の連動ギヤを連係して、従来のサムターン
や非常解錠用キープラグを省略し、部品点数の低減とハ
ンドル取付部周辺の体裁の改善を図るとともに、使用上
の利便性を向上するようにしている。
【0008】
【作 用】請求項1の発明は、一方のハンドル取付座に
芯出しガイド孔に挿入可能な複数のパイプシャフトを突
設し、他方のハンドル取付座に上記パイプシャフトに挿
入し、かつ該シャフトを拡径可能な圧入シャフトを突設
し、パイプシャフトに圧入シャフトを圧入し、これらを
一体に連結するとともに、パイプシャフトを拡径させ
る。拡径したパイプシャフトを芯出しガイド孔の内面に
圧接し、パイプシャフトおよび圧入シャフトを介して、
両ハンドル取付座を錠前に強固に保持させる。したがっ
て、この種目的に多用されていた従来の取付ビスを廃止
でき、該ビスの取付け作業の煩雑を解消して、ハンドル
取付座を簡易かつ迅速にドアに取付けられる。また、複
数のパイプシャフトを芯出しガイド孔の内面に圧接し、
両ハンドル取付座を錠前に取付けて、両ハンドル取付座
と錠前のカム穴との芯合わせを容易かつ確実に行なえ
る。請求項2の発明は、ドアの表面に固定可能な取付座
本体と、該本体に回動可能に装着したカバーとでハンド
ル取付座を構成し、これらを固定するものに比べて構成
の簡潔化を図る。請求項3の発明は、取付座本体にパイ
プシャフトまたは圧入シャフトと表示部とを設けるとと
もに、カバーに表示窓を設けて、カバーを回動操作する
構造の表示錠を実現する。カバーを回動操作し、表示窓
を表示部上に移動させる。請求項4の発明は、取付座本
体の内側にロックバー挿入孔を形成した連動ギヤを回動
可能に設け、カバーの内側に前記連動ギヤと噛合可能な
リングギヤを一体に設け、リングギヤを別々に構成した
ものに比べて、構成が簡潔になる。また、一対のストッ
プカムの間にロックカムを突設し、該ロックカムとスト
ップカムとの間にロックピースを出没可能に設け、該ピ
ースを常時はストップカムとロックカムとの間から退避
させるとともに、ロックピースと係合可能な施錠カムを
回動可能に設け、該施錠カムにロックバー挿入孔を形成
し、該カムの回動を介してロックピースをロックカムと
ストップカムとの間に係入可能にし、かつ施錠カムと対
応する連動ギヤの各ロックバー挿入孔にロックバーを挿
入し、施錠カムとドア内外の連動ギヤを連係して、内外
のハンドル取付座のカバーの回動操作によって、表示錠
の施解錠を可能にする。したがって、従来のサムターン
や非常解錠用キープラグが不要になり、その分部品点数
の低減とハンドル取付部周辺の体裁の改善を図れる。非
常解錠時に従来のような工具やコイン等の器具が不要に
なり、使用上の利便性が向上する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
ると、図1乃至図8において17はドアで、その側端部
に縦長の切欠溝18が形成され、該溝18の底部に錠前
19を埋め込み可能な取付穴20が開口され、該穴20
に連通する通孔21がドア17の内外面に開口してい
る。
【0010】錠前19は箱形に形成され、その側端部に
端板22が一体に取り付けられ、該板22に形成した透
孔23に、ラッチボルト24が出没可能に配設されてい
る。錠前19の内部には、ラッチボルト24を突出およ
び後退動させる回動カム25が所定角度回動可能に取り
付けられ、その軸端部にカム穴である角芯棒挿入穴26
が形成され、該穴26の両側の対称位置に芯出しガイド
孔27,27が設けられている。なお、図示の錠前19
には、回動カム25に連係する鍵座や、そのカム機構の
記載を省略している。
【0011】上記角芯棒挿入穴26には、ドア17の外
側に配置したドアハンドル28と一体の操作杆である角
芯棒29が嵌合され、該芯棒29の先端側半部にスリワ
リ29aが形成されている。芯出しガイド孔27,27
には、ドア17の外側に配置したハンドル取付座30と
一体のパイプシャフト31,31が挿入され、該パイプ
シャフト31,31に、ドア17の内側に配置したハン
ドル取付座32と一体の圧入シャフト33,33が挿入
されている。
【0012】ハンドル取付座30,32は実施例の場
合、機械的および熱的性質に優れる合成樹脂、例えばA
BS樹脂で構成され、このうちハンドル取付座30は、
図3,4のように円板形に形成され、その内側中央にパ
イプカラー34が突設されていて、該カラー34の内部
に、ドアハンドル28の小径軸部28aが収容されてい
る。
【0013】ハンドル取付座30の内側面には、パイプ
カラー34を中心に複数の補強リブ35が放射状に突設
され、上記カラー34を挟む補強リブ35,35の対称
位置に、パイプシャフト31,31が突設されている。
【0014】パイプシャフト31,31は円筒形の略直
管状に形成され、その基部は若干大径かつ肉厚に形成さ
れていて、それらのピッチは芯出しガイド孔27,27
のピッチと同ピッチに設定され、かつ上記取付座30の
内側面からの長さLは、上記カラー34の長さの略2倍
に形成され、その内部に内径Dの円形内空断面の圧入孔
36,36が形成されている。パイプシャフト31,3
1の互いに反対側周面には、その基部上端より先端に亙
って、圧入孔36,36に連通するスリット37,37
が軸方向に形成され、圧入シャフト33,33の圧入時
に拡開可能にされている。
【0015】図中、38はパイプカラー34の外側開口
部周縁に形成した環状リブで、ドアハンドル28の大径
軸部28bの端面と係合可能にされ、該リブ38を除く
ハンドル取付座30の外周面は、適宜な色に塗装されて
いる。39,39はハンドル取付座30の内側端面の直
径方向位置に形成した凹溝で、側方に開口しており、該
溝39,39にドライバー等の工具を差し込み可能にし
ている。
【0016】一方、ハンドル取付座32は図5,6のよ
うに円板形に形成され、その内側中央にパイプカラー4
0が突設され、該カラー40の内部にドアハンドル41
の小径軸部41aが収容されている。
【0017】ハンドル取付座32の内側面には、パイプ
カラー40を中心に複数の補強リブ42が放射状に突設
され、上記カラー40を挟む補強リブ42,42の対称
位置に、圧入シャフト33,33が突設されている。圧
入シャフト33,33は略直軸状に構成され、その先端
をテーパ状に形成するとともに、基部を若干大径に形成
していて、それらのピッチはパイプシャフト31,31
のピッチよりも若干大きく設定され、かつ上記取付座3
2の内側面からの長さLを、上記カラー40の長さの略
2倍で、前記パイプシャフト31と同長に形成し、その
先端から基部に亙る周面に複数の突起43を軸方向に形
成している。
【0018】上記突起43は図7のように、圧入シャフ
ト33の周面の等角度位置に三角柱状に突設され、その
相対する突起43,43の外径Dは、前記パイプシャフ
ト31の内径と同径に形成されている。図中、44はパ
イプカラー40の外側開口部周縁に形成した環状リブ
で、ドアハンドル41の大径軸部41bの端面と係合可
能にされ、該リブ44を除くドアハンドル取付座30の
外周面は、適宜な色に塗装されている。45,45はハ
ンドル取付座32の内側端面の直径方向位置に形成した
凹溝で、側方に開口しており、該溝45,45にドライ
バー等の工具を差し込み可能にしている。
【0019】この他、図中46は端板22上に重合配置
するフロント板で、その中間部にラッチボルト24を出
入り可能な通孔47が形成され、該板46をビス48を
介して、端板22と一緒にドア17へ取付け可能にして
いる。49,50は端板22およびフロント板46に設
けたビス孔、51はドアハンドル41の軸部内に形成し
た角穴で、前記角芯棒29と嵌合可能に形成され、これ
らを固定ビス52を介して連結可能にしており、53は
角芯棒29の基端部を大径側軸部28bに連結するピン
である。
【0020】図9乃至図39は本発明の他の実施例を示
し、上述の構成と対応する部分には同一の符号を用いて
いる。このうち、図9に示す第2実施例は、パイプシャ
フトト31周面の等角度位置に4個の突起43を設ける
代わりに、3個の突起43を設け、該突起43の個数低
減分構成を簡潔化するとともに、最小個数で安定した圧
入力を確保するようにした点を特徴にしている。この場
合、突起43の実用的な個数としては、突起43の製作
上、およびパイプシャフト31内面に対する接触面圧力
の確保とを勘案して、3〜6個が望ましく、なかでも5
〜6個とすることで1個の突起43に対する強度負担が
軽減する
【0021】また、図10に示す第3実施例は、パイプ
シャフトト31を中空円形断面とする代わりに、中空矩
形断面とし、更に圧入シャフト33を丸棒とする代わり
に、四角柱状に構成し、その角部を突起43として利用
することで、圧入シャフト33の構成を簡潔化し、その
製造の容易化と汎用部材の利用によるコストの低減を図
るとともに、角部を平坦なパイプシャフトト31の内面
に係合することで、突起43の滑りを阻止し、両者の位
置ずれを阻止し得るようにした点を特徴にしている。
【0022】この場合、上記実施例の応用例として、圧
入シャフト33を矩形柱状の代わりに、三角柱状や五角
柱状または六角柱状に構成することも可能であり、同様
にパイプシャフト31を中空矩形断面の代わりに、三角
形、五角形、六角形または楕円もしくは長円形の中空断
面にすることも可能であり、これらに汎用部材を使用す
ることで、製造コストの低減を図れる。
【0023】なお、上述の実施例ではハンドル取付座3
0をドア17の外側に取り付け、ハンドル取付座32を
ドア17の内側に取り付けているが、これに限定される
ものではなく、これらを上記と反対側に取り付けること
も可能である。また、上述の実施例ではハンドル取付座
30,32として、ドアハンドル28,41に適用して
いるが、これに限らず例えばサムターン座と、これに対
応する鍵座に適用することも可能である。
【0024】図11乃至図31は本発明を表示錠に適用
した第4実施例を示し、ドア17の外側に取付ける一方
のハンドル取付座30に表示窓54を設け、ドア17の
内側に取付ける他方のハンドル取付座32に、表示窓5
5と操作摘み56を設けている。
【0025】ハンドル取付座30は、取付座本体57に
カバー58を回動可能に嵌合して構成され、このうち上
記本体57は円板状に形成され、その外側面にスリット
37を形成した一対のパイプシャフト31を突設してい
る。上記本体57の中央には、パイプカラー34を挿入
可能な嵌合穴59が形成され、該穴59の下側に一対の
通孔60を設けている。
【0026】取付座本体57内面の通孔60,60と反
対側には扇形の表示段部61が形成され、該段部61に
使用不使用を色分けした表示部である表示プレート62
が貼り付けられている。表示プレート62は中央の散点
模様部を不使用表示部とし、その両側に使用表示部を設
けていて、これらを表示窓54に出没可能にしている。
図中、63は取付座本体57内面の外周部に形成した切
欠溝で、カバー58の後述するフランジ部端面と係合可
能にされ、また64,64は上記通孔60,60の開口
部周辺に形成した円形の凹部で、それらの周囲を環状の
リブ65,65で区画している。
【0027】カバー58の周囲にはフランジ部66が形
成され、該フランジ部66の端面を前記切欠溝63に嵌
合可能にしており、その内面の底部外周に太陽ギヤを構
成する内歯のリングギヤ67が一体に成形されている。
リングギヤ67は略環状に突設され、その両端は表示窓
54の両側に位置していて、それらの間に表示プレート
62が配置され、かつ該プレート62の側端面にリング
ギヤ67の端部が係合可能に配置されていて、それらの
係合を介してカバー58の回動角度を規制している。
【0028】リングギヤ67には一対の連動ギヤ68が
噛合され、該ギヤ68は前記凹部64に回転可能に収容
されていて、その一側に軸筒部69が突設され、該軸筒
部69を前記通孔60に挿入し、その軸端を取付座本体
57の外側に突出している。図中、70は軸筒部69の
内部に貫通形成した角孔状のロックバー挿入孔で、連動
ギヤ68の端面に開口している。
【0029】一方、ハンドル取付座32は、圧入シャフ
ト33と操作摘み56を除いて、前記ハンドル取付座3
0と実質的に同一に構成されている。尤も、操作摘み5
6は、両取付座32のカバーの周面形状を正多角形に形
成したり、フランジ部に摩擦力増のために多数の凹溝を
形成する等すれば省略可能である。
【0030】すなわち、ハンドル取付座32は、取付座
本体71にカバー72を回動可能に嵌合して構成され、
このうち上記本体71は円板状に形成され、その外側面
にスリット37を形成した一対の圧入シャフト33を突
設している。上記本体71の中央には、パイプカラー4
0を挿入可能な嵌合穴73が形成され、該穴73の下側
に一対の通孔74を設けている。
【0031】取付座本体71内面の通孔74,74と反
対側には扇形の表示段部75が形成され、該段部75に
使用不使用を色分けした表示部である表示プレート76
が貼り付けられている。表示プレート76は中央の散点
模様部を不使用表示部とし、その両側に使用表示部を設
けていて、これらを表示窓55に出没可能にしている。
図中、77は取付座本体71内面の外周部に形成した切
欠溝で、カバー72の後述するフランジ部端面と係合可
能にされ、また78,78は上記通孔74,74の開口
部周辺に形成した円形の凹部で、それらの周囲を環状の
リブ79,79で区画している。
【0032】カバー72の周囲にはフランジ部80が形
成され、該フランジ部80の端面を前記切欠溝77に嵌
合可能にしており、その内面の底部外周に太陽ギヤを構
成する内歯のリングギヤ81が一体に成形されている。
リングギヤ81は略環状に突設され、その両端は表示窓
55の両側に位置していて、それらの間に表示プレート
76が配置され、かつ該プレート76の側端面にリング
ギヤ81の端部が係合可能に配置されていて、それらの
係合を介してカバー71の回動角度を規制している。
【0033】リングギヤ81には一対の連動ギヤ82が
噛合され、該ギヤ82は前記凹部78に回転可能に収容
されていて、その一側に軸筒部83が突設され、該軸筒
部83を前記通孔74に挿入し、その軸端を取付座本体
71の外側に突出している。図中、84は軸筒部83の
内部に貫通形成した角孔状のロックバー挿入孔で、連動
ギヤ82の端面に開口している。
【0034】一方、切欠溝18の底部には円形の取付穴
20が開口され、該穴20に錠前19が収容されてい
る。錠前20は略円筒形に形成され、これは図示のよう
にダイカスト成形した錠ケース85と錠カバー86とで
略二つ割に構成され、このうち錠ケース85は先端に端
板22を一体に成形し、その透孔23の内面に一対の凸
部87を対向して突設している。
【0035】透孔23にはナイロン等合成樹脂製のラッ
チブッシュ88が嵌込まれ、該ブッシュ88はラッチボ
ルト24が出入り可能な略円管状に形成され、その内周
面に前記凸部87と係合可能な一対の溝89を軸方向に
形成している。図中、90はラッチブッシュ88の一端
に形成したフランジで、前記透孔23の開口部に係合可
能にされ、該フランジ90の前面に通孔47と係合可能
な環状のリブ91を突設している。
【0036】錠ケース85の内部には平坦な段部92が
形成され、該段部92の前端部中央に前方へ拡径するテ
ーパ状の係合溝93が形成され、後述するラッチボルト
24の係止突起と係合可能にされている。係合溝93の
両側には凸部94と仕切壁95とが形成され、このうち
凸部94の上面にピン孔96が設けられ、該孔96にピ
ン97を介して、ラッチカム98が回動可能に支持され
ている。
【0037】ラッチカム98は細長の板体で構成され、
その一端にピン97を挿入可能な透孔99が形成され、
この他端に係合部100が側方に突設されている。段部
92の後端部には、凸部94と同高の異形の張出部10
1が突設され、該張出部101の側壁と凸部94との間
に、板状のスライドカム102が錠ケース85の長さ方
向に移動可能に収容されている。
【0038】スライドカム102の両端には、凸部94
の側面と当接可能な突起103と、張出部101の側面
に当接可能な突起104とが起立形成され、突起103
の側方に板状のサイドカム105が突設されている。サ
イドカム105は仕切壁95に沿って移動可能にされ、
その前端部に突起106が突設されており、該カム10
5と突起103との間にラッチカム98の基部が介挿さ
れ、該カム98の先端の係合部100がラッチスライド
107の係合溝108に係合している。
【0039】ラッチスライド107は略船底形に形成さ
れ、これが錠ケース85の側壁と、仕切壁95との間に
形成したバネ溝109に移動可能に収容されている。バ
ネ溝109にはラッチバネ110が挿入され、該バネ1
10の弾性を介して、ラッチスライド107を前方へ付
勢している。
【0040】ラッチスライド107の一端には掛止片1
11が形成され、該片111が仕切壁95の端部に形成
した凸部103と係合可能にされ、この他端に係止片1
13が掛止片111と対向して形成されている。係止片
113には係止孔114が形成され、該孔114がラッ
チボルト24の後端部に突設した軸部115に着脱可能
に挿入されている。軸部115の後端には係合フランジ
116が突設され、該フランジ116には一対の係止爪
117が突設されていて、これらが前記係合溝93に係
合可能にされている。
【0041】図中、118,119は芯出しガイド孔2
7,27の近接位置に突設したピンで、それらの基部を
柱状に形成しており、該ピン118と張出部101との
間に、回動カム25の端部を挿入可能なカム孔120が
設けられている。カム孔120の内側開口部周縁は凹状
に形成され、該周縁に円弧状の周回路121が設けら
れ、該周回路121の両端にストッパ122,123が
突設されている。
【0042】回動カム25はカム孔120に挿入可能な
円筒状に形成され、その周面には上記カム25の回動角
度を規制する球面状のストップカム124,125と、
それらの間に位置するロックカム126とが突設され、
このうちストップカム124,125は点対称位置に設
けられ、ロックカム126とストップカム97とは近接
位置に配置されている。
【0043】ストップカム124はスライドカム102
上に滑動可能に載置され、その側端部を突起104に係
合可能にしており、上記カム125,126は前記周回
路121に滑動可能に収容されていて、ロックカム12
5の側端部はストッパ122に係合可能にされ、またス
トップカム126の側端部はストッパ123に係合可能
にされている。
【0044】ストッパ123の隣には凹溝127が設け
られ、該溝127に略平板状のバネ受128が挿入され
ている。バネ受128は一端にラッチバネ110を着座
可能にされ、この他端に切欠部129が形成されてい
て、該切欠部129の開口縁をスライドカム102の直
上に配置している。そして、このバネ受128の他端と
突起103との間に強力なカムバネ130が介挿され、
その弾性を介してスライドカム102を前方へ付勢して
いる。
【0045】張出部101と錠ケース85の内面との間
には凹部131が設けられ、該凹部131の芯出しガイ
ド孔27の近接位置にカム孔132が形成され、該孔1
32に施錠カム133が回動可能に支持されている。施
錠カム133は円筒状に形成され、その内部にはロック
バー134を挿入可能な矩形の貫通孔135が設けら
れ、その周面に板状のカム136が突設されている。カ
ム136は凹部131の略直交する内壁に当接して、回
動角度を規制され、その回動域に略L字形断面のロック
ピース137が設けられ、カム136と係合可能に配置
されている。
【0046】ロックピース137は、施錠カム133
と、周回路121に臨ませて突設した凸部138との間
に配置され、該ピース137と凸部138との間には弱
いロックバネ139が介挿されていて、その弾性を介し
ロックピース137を施錠カム133方向へ付勢してい
る。ロックピース137の一端には係止片140が屈曲
形成され、該片140はカム125とカム126との間
に係合可能にされていて、常時はロックバネ139によ
って上記係合を解除され、回動カム25の回動を可能に
している。
【0047】ロックバー134は細長の板状に形成さ
れ、その中間部に幅広な突起141を形成していて、錠
ケース85との外面と係合可能にされ、その両端を前記
ロックバー挿入孔70,84に抜き差し可能にしてい
る。図中、142は合成樹脂製のラッチヘッドで、ラッ
チボルト24の先端に嵌込まれている。
【0048】錠カバー86の先端には一対の係合爪14
3が突設され、これらの間に凸部87を嵌合可能にして
おり、またその周面には一対の通孔144と開口窓14
5とが形成され、前記芯出しガイド孔27およびカム孔
120と等ピッチに配置されている。146,147は
前記ピン118,119と嵌合可能な透孔、148は施
錠カム135を挿入可能な透孔である。なお、取付穴2
1は一対の横長の楕円形に形成され、パイプシャフト3
1とパイプカラー34とを挿入可能にしている。
【0049】このように第4実施例の錠前19は、その
ロック機構およびその解除機構の主要部をハンドル取付
座30,32に設けたから、これらを錠前の内部に設け
た従来のものに比べて構造が簡単になり、また上記機構
の占有スペースの節減分小型軽量になる。したがって、
錠前19に付随する端板22とフロント板46との小形
化を図れ、ドア17の側端面の体裁が向上するととも
に、これらを取付ける切欠溝18の小形化を図れ、該溝
18の製作が容易になる。
【0050】実施例では、錠前19は回動カム25の外
径と略同径の円筒状に形成され、ドア17に形成する取
付穴20を円孔とし、その小径化を図れるから、取付穴
20の加工の容易化を図れるとともに、取付穴20の両
側の余肉の肉厚化を促し、ドア17の強度を向上し得
る。特に、この利点は薄厚のドア17を使用する場合に
有効である。
【0051】図32乃至図39は本発明を表示錠に適用
した第5実施例を示し、そのハンドル取付座30,32
は、後述する補強シャフトと補強パイプの構成を除いて
第4実施例のものと実質的に同一であり、また錠前19
は第4実施例のものと実質的に同一である。すなわち、
この実施例のハンドル取付座30は、取付座本体57の
パイプシャフト31と同心円上で透孔61と対向位置
に、パイプシャフトを構成する補強パイプ149をパイ
プシャフト31と平行に突設している。補強パイプ14
9はパイプシャフト31と同長で、その内外径はパイプ
シャフト31のそれよりも大径に形成され、その内部に
圧入シャフトを構成する補強シャフト150を圧入して
いる。
【0052】補強シャフト150は、取付座本体71の
圧入シャフト33と同心円上で、該シャフト33,33
の垂直二等分線上に、圧入シャフト33と平行に突設さ
れている。補強シャフト150は圧入シャフト33と同
長の中空四角柱状に形成され、その外径は圧入シャフト
33のそれよりも大径に形成されていて、その周面の隅
角部を前記突起43に代用させており、そのようにする
ことで補強シャフト150の構成が簡潔になり、かつ金
型の製作および設計が容易になる。この場合、補強シャ
フト150を四角柱状に限らず、三角柱状、六角柱状に
形成してもよく、また第4実施例のそれと相似形状に構
成することも可能であり、更に中空構造の代わりに中実
構造にすることで、その金型製作および設計が容易にな
る。図中、151は通孔21の直上に形成した挿通孔
で、ドア17の両側から補強パイプ149と補強シャフ
ト150とを挿入可能にしている。
【0053】このように構成したドア用ハンドル取付座
は、後述のように従来多用されていた取付ビスや取付座
カバーを廃止したから、その分部品点数が低減し、ドア
ハンドル28,41の取付けを簡易かつ迅速に行なえる
とともに、製造コストの低減を図れる。
【0054】次に本発明のハンドル取付座30,32を
用いて、ドアハンドル28,41を取付ける場合、これ
を図1乃至図8の第1実施例に基いて説明すると、予め
ドア17の吊元側と反対側の端面に、切欠溝18と取付
穴20とを形成するとともに、該穴20に連通する通孔
21をドア17の内外面の所定位置に形成して置く。
【0055】そして、上記取付穴20に錠前19を挿入
し、端板22を切欠溝18に収容するとともに、該板2
2上にフロント板46を重合し、これらのビス孔50,
49にビス48を挿入し、これをドア17にねじ込んで
固定する。このようにすることで、錠前19がドア17
の内部に埋設され、その回動カム25の角芯棒挿入穴2
6と、芯出しガイド孔27,27とが通孔21を介し
て、ドア17の内外に表出する。
【0056】このような状況の下でハンドル取付座30
を保持し、これをドア17の外側から通孔21に挿入
し、かつその際パイプシャフト31,31を芯出しガイ
ド孔27,27に挿入し、上記取付座30がドア17の
表面に当接したところで、当該状態を保持する。
【0057】次にハンドル取付座32を保持し、これを
ドア17の内側から通孔21に挿入し、かつその際圧入
シャフト33,33をパイプシャフト31,31の圧入
孔36,36に押し込み、上記取付座32がドア17の
表面に当接したところで、当該状態を保持する。
【0058】このようにすると、圧入シャフト33の突
起43が若干小径の圧入孔36に押し込まれ、スリット
37,37が押し開かれて圧入孔36を押し広げ、両シ
ャフト31,33を一体に連結する。この状況は図8
(b),(c)のようで、パイプシャフト31が突起4
3に対応して押し広げられ、その変形ないし拡径部が芯
出しガイド孔27の内面を圧接する。
【0059】その際、圧入シャフト33,33のピッチ
が圧入孔36,36のそれよりも若干幅広なため、外側
に位置するスリット37,37を中心にして、圧入孔3
6,36の拡径と、そのピッチの拡径とが増進され、パ
イプシャフト31,31のピッチが先端側に向かって漸
増する。したがって、芯出しガイド孔27,27とパイ
プシャフト31,31との間の接触面圧力が先端側に向
かって漸増し、該シャフト31,31の外側部が、上記
孔27,27の内面に強力に押し付けられ、該シャフト
31,31に圧入シャフト33,33が強力に保持され
る。
【0060】この結果、ハンドル取付座30,32が錠
前19に強固に保持され、ドア17開閉時の振動や衝撃
に堪えられる一方、角芯棒挿入穴26との調心を促さ
れ、それらのパイプカラー34,40が同軸上に位置し
て、それらの中心に回動カム25の角芯棒挿入穴26が
位置付けられる。
【0061】この後、一方のドアハンドル28を保持
し、該ハンドル28と一体の角芯棒29をパイプカラー
34を介して、回動カム25の角芯棒挿入穴26に挿入
し、その大径軸部28bの端面が環状リング38に当接
したところで、当該状態を保持する。
【0062】次に、他方のドアハンドル41を保持し、
該ハンドル41の軸部をパイプカラー40に挿入し、か
つその際角穴51を角芯棒29の先端に押し込み、大径
軸部41bの端面が環状リング44に当接したところ
で、当該状態を保持する。この後、固定ビス52を外側
からスリワリ29a内にねじ込み、ドアハンドル41を
角芯棒29に連結すれば、一連の取付け作業が完了す
る。
【0063】このように、本発明はハンドル取付座3
0,32の取付けに際して、従来多用されていた取付ビ
スを廃止したから、部品点数を低減できるとともに、該
ビスの煩雑な取り付け作業から解消され、これを簡易か
つ迅速に行なえる。しかも、パイプシャフト31,31
と圧入シャフト33,33との間には、引張り力が一切
作用していないから、従来のような取付ビスの締め過ぎ
によるドア17の変形を防止し得る。また、パイプシャ
フト31,31に圧入シャフト33,33を押し込むこ
とで、ハンドル取付座30,32と角芯棒挿入穴26と
が自然に調心されるから、この種の作業に未熟な作業者
でも容易かつ確実に作業し得る。
【0064】しかも、ハンドル取付座30,32の表面
を適宜な色で塗装し、従来のような取付座カバーの取付
けをなくしたから、上述と相俟って部品点数の低減と、
取り付け作業の簡素化と、製造コストの低減を図れる。
更に、パイプシャフト31,31と圧入シャフト33,
33とを抜き差し可能にしているから、それらの抜き差
し量を加減することで、種々のドア17の厚さに対応し
得る。
【0065】こうして、ドア17の内外面にハンドル取
付座30,32が取付けられ、この状況は図1のよう
で、それらの内面がドア17の内外面に密着し、それら
の背面の各環状リング38,44に、ドアハンドル2
8,41の大径軸部28b,41bの端面が係合し、こ
の状態を固定ビス52で保持している。
【0066】したがって、パイプシャフト31,31と
圧入シャフト33,33との圧入状態が保持され、それ
らが経年的に抜け出たり、ガタ付くことはない。また、
ドア17の開閉やドアハンドル28,41の使用に際し
ては、前記シャフト31,33に特別な外力や曲げモー
メントが作用する訳ではないから、これらを合成樹脂製
としても強度上および使用上に支障はない。
【0067】更に、ハンドル取付座30,32とカム穴
26とが正確に芯合せされているから、ドアハンドル2
8,41の取付け後、小径軸部28a,41aがパイプ
カラー34,40と同軸上に位置して、それらの擦過を
防止し、上記ハンドル28,41を円滑かつ軽快に操作
し得る。
【0068】しかも、ドアハンドル28,41の大径軸
部28b,41bの端面を、未塗装の環状リング38,
44に係合させているから、他の塗装部の擦過やハゲを
防止を防止できる一方、環状リング38,44は大径軸
部28b,41bによって隠蔽され、外部から遮蔽され
ているから、当該部の体裁を改善し得る。
【0069】なお、ハンドル取付座30,32を取外す
場合は、固定ビス52を緩め、ドアハンドル28,41
をパイプカラー34,40から引き抜き、上記取付座3
0,32の側方に開口した凹溝39,45にドライバー
等の適宜な工具を差し込み、これをこじって両シャフト
31,33を引き離し、それらを引き抜けばよく、その
ようにすることでドア17の取換えに応じられる。
【0070】次に第4実施例のハンドル取付座30,3
2と錠前19について説明する。ハンドル取付座30,
32は、取付座本体57,72とカバー58,72と連
動ギヤ68,82と表示プレート62,76とからな
り、このうち連動ギヤ68,82と表示プレート62,
76を互いに共用しているから、部品の合理化と互換性
を得られる。また、ハンドル取付座32のフランジ部8
0を前述のように構成して、操作摘み56を省略し、取
付座本体72を取付座本体57とを同一に構成すれば、
それらの共用も図れ、部品の合理化が増進する。更に、
リングギヤ67,81をカバー58,72に一体成形し
ているから、これらを別々に構成した場合に比べて、部
品点数が低減し組み立ての手間が軽減する。
【0071】そこで、先ずハンドル取付座30を組み立
てる場合は、取付座本体57の段部61に表示プレート
62を貼り付け、該本体57の内側から連動ギヤ68の
軸筒部69を通孔60に挿入し、これを凹孔64に収容
したところで、カバー58の内面を取付座本体57の内
面に向き合わせ、かつ表示窓54を表示プレート62に
向けて、パイプカラー34を嵌合穴59に挿入し、切欠
溝61を介してカバー58を取付座本体57に嵌合す
る。
【0072】このようにすると、取付座本体57の外面
とカバー58のフランジ66の端面とが略同一平面上、
厳密には取付座本体57の外面がフランジ66の端面よ
りも若干外側へ突出して組み込まれ、また軸筒部69が
図16および図17のようにパイプシャフト31に隣接
して、取付座本体57の外面に突出する。この場合、取
付座本体57とカバー58とは適宜な抜け止め手段によ
って、一体かつ回動可能に装着される。
【0073】このようなハンドル取付座30は、カバー
58が取付座本体57に回動可能に装着され、カバー5
8を回動するとリングギヤ67が一体に回動し、該ギヤ
67に噛合する連動ギヤ68,68が凹孔64,64の
定位置で回転するとともに、リングギヤ67の端部が表
示プレート62の側端部に当接して、カバー58が回動
を停止する。
【0074】次にハンドル取付座32を組み立てる場合
は、ハンドル取付座30の組み立てと同様に行なう。す
なわち、取付座本体71の段部75に表示プレート76
を貼り付け、該本体71の内側から連動ギヤ82の軸筒
部83を通孔74に挿入し、これを凹孔78に収容した
ところで、カバー72の内面を取付座本体71の内面に
向き合わせ、かつ表示窓55を表示プレート76に向け
て、パイプカラー40を嵌合穴73に挿入し、切欠溝7
7を介してカバー72を取付座本体71に嵌合する。
【0075】このようにすると、取付座本体71の外面
とカバー72のフランジ80の端面とが略同一平面上、
厳密には取付座本体71の外面がフランジ80の端面よ
りも若干外側へ突出して組み込まれ、また軸筒部83が
図22および図23のように圧入シャフト33に隣接し
て、取付座本体71の外面に突出する。この場合、取付
座本体71とカバー72とは適宜な抜け止め手段によっ
て、一体かつ回動可能に装着される。
【0076】こうして組み付けたハンドル取付座32
は、カバー72が取付座本体71に回動可能に装着さ
れ、カバー72を回動するとリングギヤ81が一体に回
動し、該ギヤ81に噛合する連動ギヤ82,82が、凹
孔78,78の定位置で回転するとともに、リングギヤ
81の端部が表示プレート76の側端部に当接して、カ
バー72が回動を停止する。
【0077】次に錠前19を組み立てる場合は、ラッチ
ボルト24にラッチヘッド142を嵌め込み、その軸部
115にラッチスライド107の係止孔114を挿入し
て、このアセンブリを透孔23に挿入し、ラッチボルト
24を端板22側に位置付ける。この後、スライドカム
102を段部92上に載置し、突起103,104を錠
ケース85の端部側へ位置付け、かつこのうち突起10
3を前部側へ配置したところで、凹溝127にバネ受1
28を挿入し、これを起立させる。
【0078】また、スライドカム102の突起103,
106の間にラッチカム98を挿入し、該カム98の先
端の係合部100を、ラッチスライド107の係合溝1
08に挿入したところで、ピン97を透孔99を介して
ピン孔96に差し込み、上記カム98の一端を凸部94
に回動可能に枢着する。そして、バネ溝109内の掛止
片111と、バネ受128の一端との間にラッチバネ1
10を介挿し、その弾性によってラッチスライド107
を前方へ付勢し、これにラッチボルト24を同動させる
とともに、ラッチカム98をピン97を中心に図30上
時計方向へ回動可能に付勢する。
【0079】また、突起103とバネ受128の他端と
の間に強力なカムバネ130を介挿し、その弾性によっ
てスライドカム102を前方、つまりラッチボルト24
方向へ付勢し、突起103を凸部94に当接させる。
【0080】次に回動カム25をカム孔120に挿入
し、カム124をバネ受128の他端と突起104との
間に位置付け、またカム125を周回路121の一端、
つまりストッパ122側へ位置付け、カム126を周回
路121の他端、つまり凸部138側へ位置付ける。更
に、凹部77内のカム孔132に施錠カム133を挿入
し、該カム133に隣接してロックピース137を起立
して収容し、該ピース137と凸部138との間にロッ
クバネ139を介挿し、該バネ139の弾性によってロ
ックピース137を施錠カム133側へ付勢し、この両
者を係合可能に配置するとともに、ロックピース137
の係止片140を常時はカム125,126の間から避
退させ、回動カム25を回動可能にする。
【0081】この後、錠カバー86を錠ケース85に被
せ、その一端を透孔23に押し込んで、係合爪143,
143の間に一方の凸部87を差し込み、また透孔14
6,147,147にピン118,119,119を挿
入する。また、開口窓145に回動カム25を挿入し、
透孔148に施錠カム133を挿入したところで、錠カ
バー86の表面に突出したピン118,119,119
を適宜手段で押し潰し、錠カバー86を錠ケース85に
一体に連結する。
【0082】更に、ラッチブッシュ88を透孔23とラ
ッチボルト24の間に挿入し、その一対の溝89を凸部
87に挿入するとともに、フランジ90を端板22に密
着し、該板22上にフロント板46を押し当て、そのビ
ス孔50の後方開口縁に突出したバーリング部50aを
ビス孔49に押し込み、リブ91を通孔47の口縁部に
嵌込んで、フロント板46を錠前19に仮止めする。こ
のようにすることで、フロント板46と錠前19とが一
体的になり、それらの取り扱いが至便になる。
【0083】このように第4実施例の錠前19は、その
ロック機構およびその解除機構の主要部をハンドル取付
座30,32に設けたから、これらを錠前の内部に設け
た従来のものに比べて構造が簡単になり、また上記機構
の占有スペースの節減分小型軽量になる。したがって、
錠前19に付随する端板22とフロント板46との小形
化を図れ、ドア17の側端面の体裁が向上するととも
に、これらを取付ける切欠溝18の小形化を図れ、該溝
18の製作が容易になる。
【0084】実施例では、錠前19は回動カム25の外
径と略同径の円筒状に形成され、ドア17に形成する取
付穴20を円孔とし、その小径化を図れるから、取付穴
20の加工の容易化を図れるとともに、取付穴20の両
側の余肉の肉厚化を促し、ドア17の強度を向上し得
る。特に、この利点は薄厚のドア17を使用する場合に
有効である。なお、第5実施例も第4実施例の錠前19
を使用しているので、上述の効果を有する。
【0085】このような表示錠に適用したハンドル取付
座30,32と、錠前19をドア17に取付ける場合
は、ドア17の側端面に切欠溝18を形成し、該溝18
の略中央に円形の取付穴20を穴明けし、更にドア17
の端部に厚さ方向に横長の通孔21を穴明けして、前記
取付穴20に連通させる。この場合、前述のように錠前
19の小形軽量化とフロント板46の小形化によって、
切欠溝18と取付穴20が小形になり、それらの加工が
容易になるとともに、取付穴20の両側に位置するドア
17の残厚が厚肉に保たれ、その強度低下を防止する。
【0086】そして、上記取付穴20に錠前19を挿入
し、その端版22とフロント板46とを一緒に切欠溝1
8に収容し、それらのビス孔50,49にビス48を挿
入し、これを切欠溝18にねじ込んで、錠前19を固定
する。
【0087】このようにすることで、錠前19がドア1
7の内部に埋設され、その回動カム25の角芯棒挿入穴
26と、芯出しガイド孔27,27と、施錠カム162
の貫通孔164とが、通孔21を介してドア17の内外
に表出する。そこで、ロックバー134をドア17の外
側から貫通孔135に差し込み、これを錠ケース85の
後方へ突出させ、突起141が透孔148の開口縁部に
当接したところで、ロックバー134の差し込みを停止
する。この場合、ロックバー134をドア17の内側か
ら貫通孔135に差し込んでもよい。
【0088】このような状況の下で上記組み立てたハン
ドル取付座30を保持し、これをドア17の外側から通
孔21に挿入し、パイプシャフト31,31を芯出しガ
イド孔27,27に挿入するとともに、一方の連動ギヤ
68のロックバー挿入孔70にロックバー134を挿入
し、上記取付座30がドア17の表面に当接し、かつ軸
筒部69の端部を突起141に当接させたところで、当
該状態を保持する。
【0089】次にハンドル取付座32を保持し、これを
ドア17の内側から通孔21に挿入し、圧入シャフト3
3,33をパイプシャフト31,31の圧入孔36,3
6に押し込むとともに、一方の連動ギヤ82のロックバ
ー挿入孔84にロックバー134を挿入し、上記取付座
32がドア17の表面に当接し、かつ軸筒部83の端部
を突起141に当接させたところで、当該状態を保持す
る。
【0090】この場合、ロックバー134に対するロッ
クバー挿入孔84は、ドア17の吊元状況によって、左
右一対の連動ギヤ68,82の各一方が使用される。例
えば、図14のような右吊元のドア17のときは、ハン
ドル取付座30の右側の連動ギヤ68と、ハンドル取付
座32の左側の連動ギヤ82とが使用され、左吊元のド
ア17のときは、ハンドル取付座30の左側の連動ギヤ
68と、ハンドル取付座32の右側の連動ギヤ82とが
使用され、吊元状況に速やかに対応し得る。
【0091】こうして、圧入シャフト33の突起43が
若干小径の圧入孔36に押し込まれると、スリット3
7,37が押し開かれて、圧入孔36を押し広げ、両シ
ャフト31,33を一体に連結する。このときの圧接作
用と、パイプシャフト31と圧入シャフト33との保持
作用は、第1実施例と同様である。この結果、ハンドル
取付座30,32が錠前19に強固に保持され、ドア1
7開閉時の振動や衝撃に堪えられる一方、角芯棒挿入穴
26との調心を促され、それらのパイプカラー34,4
0が同軸上に位置して、それらの中心に回動カム25の
角芯棒挿入穴26が位置付けられる。
【0092】また、この後のドアハンドル28とドアハ
ンドル41との取り付け作業は、第1実施例と同様であ
り、またその際の取付ビスの廃止や、取り付け作業の簡
易かつ迅速化、更には従来のような取付ビスの締め過ぎ
によるドア17の変形防止、ハンドル取付座30,32
と角芯棒挿入穴26との調心の容易かつ確実化、種々の
ドア厚に対する対応ついても、第1実施例と同様であ
る。
【0093】なお、ドア17の開閉やドアハンドル2
8,41の使用に際しては、前記シャフト31,33に
特別な外力や曲げモーメントが作用する訳ではないか
ら、これらを合成樹脂製としても強度上および使用上に
支障はない。また、ドアハンドル28,41操作の円滑
化と、ハンドル取付座30,32の他の塗装部の擦過や
ハゲの防止、環状リング38,44部の体裁の改善につ
いては、第1実施例と同様である。
【0094】こうして、ハンドル取付座30とドアハン
ドル28を取付けたドア17の外側の状況は図11のよ
うで、ハンドル取付座30の表面に表示窓54のみが存
在し、従来のような非常解錠用キープラグがないから、
シンプルで体裁がよく、部品点数の低減を図れる。上記
表示窓54は常時は、不使用を表示する表示プレート6
2の不使用表示部(散点模様部)が位置し、またカバー
58のフランジ部66の端面はドア17の表面から退避
し、その回動操作時におけるドア17表面との擦過を防
止されている。
【0095】一方、ドア17の内側では表示窓55のみ
が存在し、従来のようなサムターンがないから、シンプ
ルで体裁がよく、部品点数の低減を図れる。上記表示窓
55は常時は、表示窓55に不使用を表示する表示プレ
ート76の不使用表示部(散点模様部)が位置し、その
下方に操作摘み56が斜め下向きに位置しており、また
カバー72のフランジ部80の端面はドア17の表面か
ら退避し、その回動操作時におけるドア17表面との擦
過を防止されている。
【0096】このような閉扉状況の下で、ドア17の外
側からドア17を開放する場合は、ドアハンドル28を
回動し、該ハンドル28に連結した角芯棒29を同動さ
せて、角芯棒29を嵌合した回動カム25を図30上時
計方向へ回動する。このようにすると、上記カム25の
カム124が係合下の突起104を上図上右方へ押し動
かし、該突起104と一体のスライドカム102が同動
して、突起106と係合下のラッチカム98が、ピン9
7を中心に同図上反時計方向へ回動する。
【0097】このため、ラッチカム98の係合部100
と係合下のラッチスライド107が、ラッチバネ110
の弾性に抗して図30上右方へ移動し、これに上記スラ
イド107に係止したラッチボルト24が同動して、縦
枠のトロヨケ(図示略)から引き抜かれ、開扉可能にな
る。この場合、透孔23に合成樹脂製のラッチブッシュ
88が装着されているから、ラッチボルト24の後退
時、該ボルト24が透孔23の内面に接触しても異音を
発生しない。
【0098】ドア17の開放後、例えばトイレ等の利用
者がドア17を閉め、これを閉鎖後操作摘み56を介し
てカバー72を回動すると、該カバー72の表示窓55
が同動して表示プレート76上を移動し、該窓55に表
示プレート76の使用表示部が表示され、またリングギ
ヤ81と噛合する連動ギヤ82,82が回動する。
【0099】連動ギヤ82の動力は、その一方の連動ギ
ヤ82のロックバー挿入孔84に挿入したロックバー1
34を介して、該バー134に連係する外側のハンドル
取付座30に内蔵した一方の連動ギヤ68に伝達され、
該ギヤ68が同期回動する。このため、上記ギヤ68と
噛合するリングギヤ67が回動し、つまり該ギヤ67と
一体のカバー58が回動し、これに表示窓54が同動し
て表示プレート62上を移動し、表示窓54に使用表示
部が表示される。この結果、ドア17の外側からトイレ
の使用状態が確認される。
【0100】一方、カバー72の回動操作によってロッ
クバー134が回動すると、該バー134を係入した施
錠カム133が図30上時計方向へ回動し、そのカム1
36が隣接のロックピース137を上図上左方へ押し動
かす。このため、ロックピース137が、ロックバネ1
39の弾性に抗して上図上左方へ移動し、これに係止片
140が同動して、ロックカム125とストップカム1
26との間に係入し、回動カム25をロックする。
【0101】したがって、この後ドア17の内外からド
アハンドル28,41を回動しても、回動カム25の回
動が阻止され、ドア17は開放されない。また、回動カ
ム25のロックによって、ロックピース137を介し施
錠カム133と、該カム133を貫通するロックバー1
34とがロックされ、連動ギヤ68,82とリングギヤ
67,81の噛合位置が拘束されて、前記表示状態を保
持する。
【0102】このような状況の下でドア17の内側から
開扉する場合は、カバー72を前述のロック操作と反対
方向へ回動する。このようにすると、カバー72と一体
のリングギヤ81が回動し、該ギヤ81と噛合する連動
ギヤ82,82が回動して、その動力が一方のギヤ82
のロックバー挿入孔84に挿入したロックバー134を
介し、該バー134に連係する外側のハンドル取付座3
0に内蔵した一方の連動ギヤ68に伝達される。
【0103】このため、連動ギヤ68と噛合するリング
ギヤ67が回動し、該ギヤ67と一体のカバー58が同
動して、その表示窓54が表示プレート62上を移動
し、表示窓54に不使用表示部が表示される。この結
果、ドア17の外側からトイレの不使用状態が確認され
る。
【0104】一方、カバー72の回動操作によって、ロ
ックバー134が回動すると、該バー134を係入した
施錠カム133が図30上反時計方向へ回動し、そのカ
ム136が原位置へ復帰する。このため、ロックピース
137が、ロックバネ139の弾性によって上図上右方
へ移動し、係止片140がロックカム125とストップ
カム126との間から引き抜かれて、回動カム25のロ
ックを解除する。
【0105】したがって、この後ドア17の内外からド
アハンドル28,41を回動すれば、回動カム25が回
動し、ラッチボルト24がトロヨケ(図示略)から引き
抜かれて、ドア17が開放される。
【0106】なお、ドア17のロック時に、ドア17の
外側から開扉する場合は、ハンドル取付座30のカバー
58を回動する。このようにすると、上記カバー58と
一体のリングギヤ67が回動し、該ギヤ67に噛合する
連動ギヤ68,68が回動して、この一方のギヤ68に
係入したロックバー134が同動し、該バー134を係
入した施錠カム133が図30上反時計方向へ回動し、
そのカム136が原位置へ復帰する。このため、ロック
ピース137が、ロックバネ139の弾性によって上図
上右方へ移動し、係止片140がロックカム125とス
トップカム126との間から引き抜かれて、回動カム2
5のロックを解除する。
【0107】したがって、この後ドア17の内外からド
アハンドル28,41を回動すれば、回動カム25が回
動し、ラッチボルト24がトロヨケ(図示略)から引き
抜かれて、ドア17が開放される。それゆえ、ドア17
のロック後、ドア17の内側で例えば利用者の急病等の
異状が発生した場合、ドア17の外側からロックを解除
して開扉でき、従来のように工具やコインを使用したロ
ック解除操作に比べて、利用者を速やかに救出できる。
【0108】なお、ハンドル取付座30,32の取外し
法およびその作用効果は、前述の実施例と同様である。
【0109】次に第5実施例について説明する。この実
施例の構成は、補強パイプ149と補強シャフト150
および挿通孔151を除いて、第4実施例と実質的に同
一であり、そのハンドル取付座30,32の組み立て法
およびその作用効果も、第4実施例と実質的に同一であ
る。すなわち、補強パイプ149は圧入パイプ31より
も大径であり、補強シャフト150も圧入シャフト33
より大径であるが、それらは共にパイプシャフト31,
31および圧入シャフト33,33と同心円上に位置
し、それらを挿入する挿通孔151を通孔21の直上に
穴明けする。
【0110】そして、取付穴20に錠前19を埋設後、
通孔21に表出する施錠カム133の貫通孔135にロ
ックバー134を差し込み、ハンドル取付座30をドア
17の外側から通孔21に挿入して、パイプシャフト3
1,31を錠前19の芯出しガイド穴27,27に挿入
するとともに、補強パイプ149を挿通孔151に挿入
する。そして、一方の連動ギヤ68のロックバー挿入孔
70にロックバー134を挿入し、上記取付座30がド
ア17の表面に当接し、かつ軸筒部69の端部が突起1
41に当接したところで、当該状態を保持する。この状
況は図39のようで、補強パイプ149は錠前19の直
上に位置する。
【0111】この後、ハンドル取付座32をドア17の
内側から通孔21に挿入し、圧入シャフト33,33を
パイプシャフト31,31の圧入孔36,36に押し込
むとともに、補強シャフト140を挿通孔151を介し
て補強パイプ149に挿入する。そして、一方の連動ギ
ヤ82のロックバー挿入孔84にロックバー134を挿
入し、上記取付座32がドア17の表面に当接し、かつ
軸筒部83の端部が突起141に当接したところで、当
該状態を保持する。
【0112】こうして、パイプシャフト31,31が圧
入シャフト33,33の圧入によって拡径され、これが
芯出しガイド穴27,27の内面を圧接して、第4実施
例と同様に錠前19とハンドル取付座30,32とが一
体に保持され、また補強パイプ178に補強シャフト1
79が圧入されて、これらが一体に連結される。この
後、錠前19にドアハンドル28,41を取付け、一連
の取り付け作業が終了する。その際のドア17の内外側
の状況は第4実施例と同一である。
【0113】この実施例は、上述のようにパイプシャフ
ト31,31と圧入シャフト33,33の連結に加え、
補強パイプ149と補強シャフト150とを挿通孔15
1の内側で連結し、これらでハンドル取付座30,32
を保持するから、第4実施例に比べて支持強度が強化さ
れ、特に上下方向に作用する外力や曲げモーメントに対
する強度が強化され、ハンドル取付座30,32のガタ
の発生を防止し得る。この場合、補強シャフト150を
中空構造にすれば、その曲げ剛性が一層強化され、その
支持強度が増強される。なお、この実施例によるドア1
7の開閉操作と、錠前19の施解錠作動および表示作動
は第4実施例と同一である。
【0114】
【発明の効果】本発明のドア用ハンドル取付座は以上の
ように、一方のハンドル取付座に芯出しガイド孔に挿入
可能な複数のパイプシャフトを突設し、他方のハンドル
取付座に上記パイプシャフトに挿入し、かつ該シャフト
を拡径可能な圧入シャフトを突設し、パイプシャフトに
圧入シャフトを圧入したから、これらを一体に連結する
とともに、パイプシャフトを拡径させることができる。
そして、拡径したパイプシャフトを芯出しガイド孔の内
面に圧接し、パイプシャフトおよび圧入シャフトを介し
て、両ハンドル取付座を錠前に強固に保持させることが
できる。したがって、この種目的に多用されていた従来
の取付ビスを廃止でき、該ビスの取付け作業の煩雑を解
消して、ハンドル取付座を簡易かつ迅速にドアに取付け
ることができるとともに、複数のパイプシャフトを芯出
しガイド孔の内面に圧接し、両ハンドル取付座を錠前に
取付けることで、両ハンドル取付座と錠前のカム穴との
芯合わせを容易かつ確実に行なうことができる。また、
本発明は、ドアの表面に固定可能な取付座本体と、該本
体に回動可能に装着したカバーとでハンドル取付座を構
成したから、これらを固定するものに比べて構成を簡潔
にすることができる。更に、本発明は、取付座本体にパ
イプシャフトまたは圧入シャフトと表示部とを設けると
ともに、カバーに表示窓を設けたから、カバーを回動操
作する構造の表示錠を実現することができ、カバーを回
動操作することで、表示窓を表示部上に移動させて所定
の表示を行うことができる。本発明は、取付座本体の内
側にロックバー挿入孔を形成した連動ギヤを回動可能に
設け、カバーの内側に前記連動ギヤと噛合可能なリング
ギヤを一体に設けたから、該リングギヤを別々に構成し
たものに比べて、構成が簡潔になる。また、一対のスト
ップカムの間にロックカムを突設し、該ロックカムとス
トップカムとの間にロックピースを出没可能に設け、該
ピースを常時はストップカムとロックカムとの間から退
避させるとともに、ロックピースと係合可能な施錠カム
を回動可能に設け、該施錠カムにロックバー挿入孔を形
成し、該カムの回動を介してロックピースをロックカム
とストップカムとの間に係入可能にし、かつ施錠カムと
対応する連動ギヤの各ロックバー挿入孔にロックバーを
挿入し、施錠カムとドア内外の連動ギヤを連係したか
ら、内外のハンドル取付座のカバーの回動操作によっ
て、表示錠を施解錠することができる。したがって、従
来のサムターンや非常解錠用キープラグが不要になり、
その分部品点数の低減とハンドル取付部周辺の体裁の改
善を図ることができ、しかも非常解錠時には従来のよう
な工具やコイン等の器具が不要になって、使用上の利便
性が向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す横断面図である。
【図2】本発明の要部を分解して示す斜視図である。
【図3】本発明に適用した一方のハンドル取付座の一例
を示す背面図である。
【図4】図3のAーA線に沿う断面図で、若干拡大して
示している。
【図5】本発明に適用した他方のハンドル取付座の一例
を示す背面図である。
【図6】図5のBーB線に沿う断面図で、若干拡大して
示している。
【図7】図6のCーC線に沿う拡大断面図である。
【図8】本発明に適用したパイプシャフトと圧入シャフ
トとの圧入状態を示す断面図で、(a)はそれらの圧入
前の状況を示し、(b)はそれらの圧入後の状況を示
し、(C)は同図(b)のDーD線に沿う拡大断面図で
ある。
【図9】本発明の第2実施例の要部を示す背面図であ
る。
【図10】本発明の第3実施例の要部を示す背面図であ
る。
【図11】本発明を表示錠に適用した第4実施例の要部
を示す斜視図である。
【図12】図11のEーE線に沿う断面図で、若干拡大
して示している。
【図13】図11のFーF線に沿う断面図で、若干拡大
して示している。
【図14】上記第4実施例の要部を分解して示す斜視図
である。
【図15】上記第4実施例に適用した一方のハンドル取
付座を示す正面図である。
【図16】図15の側面図である。
【図17】図15の背面図である。
【図18】上記一方のハンドル取付座を分解して示す斜
視図である。
【図19】図18の取付座カバーの背面状況を示す斜視
図である。
【図20】上記一方のハンドル取付座の内部構造を示す
説明図である。
【図21】上記第4実施例に適用した他方のハンドル取
付座を示す正面図である。
【図22】図21の側面図である。
【図23】図21の背面図である。
【図24】上記他方のハンドル取付座を分解して示す斜
視図である。
【図25】図24の取付座本体の背面状況を示す斜視図
である。
【図26】上記他方のハンドル取付座の内部構造を示す
説明図である。
【図27】上記第4実施例に適用した錠前を分解して示
す斜視図である。
【図28】上記錠前の正面図である。
【図29】図28の側面図である。
【図30】上記錠前の組み付け状況をを示す正面図であ
る。
【図31】図30のGーG線に沿う拡大断面図である。
【図32】本発明を表示錠に適用した第5実施例の要部
を示す斜視図である。
【図33】上記第5実施例に適用した一方のハンドル取
付座を示す正面図である。
【図34】図33の側面図である。
【図35】図33の背面図である。
【図36】上記第5実施例に適用した他方のハンドル取
付座を示す正面図である。
【図37】図36の側面図である。
【図38】図36の背面図である。
【図39】図32のHーH線に沿う断面図で、若干拡大
して示している。
【図40】本発明の従来例の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
17 ドア 19 錠前 25 回動カム 26 カム穴 27 芯出しガイド穴 28,41 ドアハンドル 29 角芯棒 30,32 ハンドル取付座 31 パイプシャフト 33 圧入シャフト 54,55 表示窓 57,72 取付座本体 58,71 カバー 62,76 表示部 67,81 リングギヤ 68,82 連動ギヤ 70,84,135 ロックバー挿入孔 124,125 ストップカム 126 ロックカム 133 施錠カム 134 ロックバー 137 ロックピース

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の芯出しガイド孔を備えた錠前をド
    アの内部に埋設し、上記芯出しガイド孔に対応するドア
    の内外面位置にハンドル取付座を固定するドア用ハンド
    ル取付座において、一方のハンドル取付座に芯出しガイ
    ド孔に挿入可能な複数のパイプシャフトを突設し、他方
    のハンドル取付座に、上記パイプシャフトに挿入し、か
    つ該シャフトを拡径可能な圧入シャフトを突設し、該拡
    径したパイプシャフトを芯出しガイド孔の内面に圧接可
    能にしたことを特徴とするドア用ハンドル取付座。
  2. 【請求項2】 ドアの表面に固定可能な取付座本体と、
    該本体に回動可能に装着したカバーとでハンドル取付座
    を構成した請求項1記載のドア用ハンドル取付座。
  3. 【請求項3】 取付座本体にパイプシャフトまたは圧入
    シャフトと表示部とを設け、カバーに表示窓を設けた請
    求項2記載のドア用ハンドル取付座。
  4. 【請求項4】 ドアハンドルの角芯棒を挿入可能なカム
    穴を有する回動カムと、該カムの回動角度を規制する一
    対のストップカムと、複数の芯出しガイド孔とを備えた
    錠前をドアの内部に埋設し、上記芯出しガイド孔に対応
    するドアの内外面位置にハンドル取付座を固定するドア
    用ハンドル取付座において、取付座本体の内側にロック
    バー挿入孔を形成した連動ギヤを回動可能に設け、カバ
    ーの内側に前記連動ギヤと噛合可能なリングギヤを一体
    に設ける一方、前記一対のストップカムの間にロックカ
    ムを突設し、該ロックカムとストップカムとの間にロッ
    クピースを出没可能に設け、該ピースを常時はストップ
    カムとロックカムとの間から退避させるとともに、ロッ
    クピースと係合可能な施錠カムを回動可能に設け、該施
    錠カムにロックバー挿入孔を形成し、該カムの回動を介
    してロックピースをロックカムとストップカムとの間に
    係入可能にし、かつ施錠カムと対応する連動ギヤの各ロ
    ックバー挿入孔にロックバーを挿入し、施錠カムとドア
    内外の連動ギヤを連係した請求項2および3項記載のド
    ア用ハンドル取付座。
JP33856094A 1994-04-06 1994-12-29 ドア用ハンドル取付座 Expired - Fee Related JP2713694B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33856094A JP2713694B2 (ja) 1994-04-06 1994-12-29 ドア用ハンドル取付座

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06093148 1994-04-06
JP6-93148 1994-04-06
JP33856094A JP2713694B2 (ja) 1994-04-06 1994-12-29 ドア用ハンドル取付座

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07324526A JPH07324526A (ja) 1995-12-12
JP2713694B2 true JP2713694B2 (ja) 1998-02-16

Family

ID=26434579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33856094A Expired - Fee Related JP2713694B2 (ja) 1994-04-06 1994-12-29 ドア用ハンドル取付座

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2713694B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07324526A (ja) 1995-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5729970B2 (ja) 車両用ロック装置
JPH0535977U (ja) シリンダ錠
JP2713694B2 (ja) ドア用ハンドル取付座
US4022039A (en) Key ejector lock
JP2780939B2 (ja) ドア用ハンドル取付座とドア錠
CN212837223U (zh) 一种轴向闭锁机构及锁具
JP2683324B2 (ja) ドア用ハンドル取付座
CN111809983A (zh) 一种轴向闭锁机构、锁具及其解闭锁方法
JP2536785Y2 (ja) 錠のラツチ板取付構造
JPH0332203Y2 (ja)
JPH0543173Y2 (ja)
CN210152437U (zh) 旋钮机构及使用该旋钮机构的锁具
JP2868737B2 (ja) 扉用ロックハンドル装置
JPH0619722Y2 (ja) 円盤回転錠止型扉用ハンドル装置
JPS5927502Y2 (ja) 軸方向ピンタンブラ錠機構を内蔵した扉用ハンドル装置
JP3950944B2 (ja) 防音扉の錠
JP3056364B2 (ja) シリンダ錠の組付構造
JP2515818Y2 (ja) 自動車のフューエルリッド装置
JP2542160B2 (ja) 施錠装置
JPH0625575Y2 (ja) 錠前のシリンダーユニット
JPH0726802A (ja) キイシリンダの取付部構造
JPH031599Y2 (ja)
JPH0735063Y2 (ja) シリンダ錠
JPH07150826A (ja) シリンダ錠装置
JPH068211Y2 (ja) ノブ付シリンダ錠

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970930

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees