JP2712969B2 - カセット型磁気テ−プ装置 - Google Patents

カセット型磁気テ−プ装置

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JP2712969B2
JP2712969B2 JP3340241A JP34024191A JP2712969B2 JP 2712969 B2 JP2712969 B2 JP 2712969B2 JP 3340241 A JP3340241 A JP 3340241A JP 34024191 A JP34024191 A JP 34024191A JP 2712969 B2 JP2712969 B2 JP 2712969B2
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忍 藤澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気テープの損傷を確実
に防ぐことができるカセット型磁気テープ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気テープカセットを使用してディジタ
ル信号の記録再生を行う磁気テープ装置は一般にカセッ
トストリーマと呼ばれ、コンピュータシステムにおける
外部記憶装置として広く使用されている。従来のカセッ
トストリーマは例えば特公昭58−26099号公報に
開示されているように、テープカセットの一対のリール
を駆動するための一対のリールモータと、この一対のリ
ールモータを制御するための制御回路と、キャプスタン
を使用しないでテープをリールモータで定速走行させる
ためにテープ速度を検出するための速度検出器とを備え
ている。速度検出器はテープに接触して回転する速度検
出用ローラとこのローラの回転速度に対応したパルスを
発生するエンコーダとから成る。速度検出器の出力はモ
ータ制御回路に与えられ、モータ制御回路はテープ速度
を所定値に保つように一対のリールモータを帰還制御す
る。
【0003】良好な記録再生を行うためには、一対のリ
ール間のテープに適当なテンションを与えなければなら
ない。従って、カセットストリ−マはテンション制御回
路を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、テープ定速
走行中に振動等によってテープ走行系の瞬間的な負荷変
動又は速度検出器の瞬間的異常が発生すると、速度検出
器の出力パルスの間隔が急に長くなり、モータ制御回路
が速度低下と判断してリールモータを加速制御し、加速
制御でオーバシュートした分を減速制御する動作が生
じ、この動作の繰返しによって最悪の場合はサーボ系
(フィードバック制御系)が発振を起す危険性がある。
サーボ系が発振を起すとテープのたるみが生じ、カセッ
トケースの内面に沿って配置されている滑性の大きいシ
ートとリ−ルとの間にテープの一部が入り込む現象(巻
き込み現象)が生じ、テープが損傷する恐れがある。
【0005】そこで、本発明の目的は、テープの損傷を
防ぐことができるカセット型磁気テープ装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、第1及び第2のリールの相互間で磁気テー
プを走行させる形式のテープカセットの前記第1のリー
ルを駆動するための第1のモータと、前記第2のリール
を駆動するための第2のモータと、前記第1のリールか
ら前記第2のリール又はこの逆に走行する前記磁気テー
プの走行速度を検出し、前記走行速度に対応した繰返し
周波数で速度検出パルスを発生する速度検出器と、前記
第1及び第2のモータの一端と電源端子との間に共通又
は独立に接続されたモータ電圧制御素子と、前記第1の
モータの他端と共通電源端子との間に接続された第1の
スイッチと、前記第2のモータの他端と前記共通電源端
子との間に接続された第2のスイッチと、前記第1及び
第2のモータの他端と前記共通電源端子との間に共通又
は独立に接続されたテンション制御回路と、前記磁気テ
ープを前記第1のリールから前記第2のリールに向って
実質的に定速走行させる時には前記第1のスイッチをオ
フ制御し且つ前記第2のスイッチをオン制御すると共
に、前記速度検出器の出力に基づいて前記磁気テープが
実質的に一定速度で走行するように前記モータ電圧制御
素子を制御し、前記速度検出器から発生する速度検出パ
ルスの周期が所定値よりも長いか否かを判定し、長い時
には前記定速走行のための制御を中断すると共に、前記
磁気テープのたるみを除去するように前記第1及び第2
のモータを制御するモータ制御回路とを備えたカセット
型磁気テープ装置であって、前記モータ制御回路が、前
記磁気テープのたるみを除去する時に、たるみの除去の
最大所要時間よりも十分に短い第1の期間に前記第1及
び第2のスイッチを夫々オン制御して前記第1及び第2
のモータに第1のレベルの電圧を印加し、次の第2の期
間に前記第1及び第2のスイッチをオフ制御すると共
に、前記第1及び第2のモータに前記第1のレベルの電
圧よりも低い第2のレベルの電圧を印加するように前記
テンション制御回路を制御し、前記第1の期間と前記第
2の期間の動作を複数回繰返すように構成されているこ
とを特徴とするカセット型磁気テープ装置に係わるもの
である。
【0007】
【作用及び効果】速度検出パルスの周期が所定値よりも
長くなると、定速走行制御が中断されるので、モータの
フィードバック制御系の発振を防ぐことができる。その
後、磁気テープのたるみ取りが行われるので、磁気テー
プのたるみが無い状態での再走行を開始することができ
る。テープ走行制御系の発振が防止され且つたるみが除
去されれば、テープが正常走行路以外に巻き込まれる現
象が生じなくなる。また、たるみ取りの時にモータに高
い電圧と低い電圧が交互に加わるので、たるみを過不足
なく除去することができる。即ち、モータに低い電圧を
加えてたるみを取ると、たるみ取りの立上りが遅いばか
りでなく、何らかの理由で過負荷になってモータを回転
することが不可能になり、たるみ取りを完全に行うこと
ができない場合が生じる。また、モータに高い電圧を加
えてたるみ取りを行うと、モータの回転速度が必要以上
に上ってテープを損傷することがある。これに対して
発明によれば第1のレベルの高い電圧が間欠的に加えら
れるので、たるみを確実に取ることが可能になる。
【0008】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の実施例に係わ
るカセット型磁気テープ装置即ちカセットストリーマを
説明する。
【0009】図1は本実施例で使用する磁気テープカセ
ット1を示す中央縦断面図である。このテープカセット
1はカセットケース2の中に第1及び第2のリール(ハ
ブ)3、4と磁気テープ5と一対の滑性シート6、7を
収容することによって構成されている。滑性シート6、
7はテープ5の走行時の摩擦抵抗を低減するためのもの
であり、ケース2の両主面とテープ5との間に配置され
ている。このカセット1は特公昭58−26099号公
報に開示されているものと実質的に同一であり、図2で
破線で示すようにケース2の前面にはヘッド挿入窓8の
他に一般のキャプスタン駆動方式の従来の磁気テ−プ装
置においてキャプスタンに転接させるピンチローラを挿
入するための窓9、10が設けられている。
【0010】図2はこの磁気テープ装置を原理的に示す
ものである。磁気テープ装置は、テープ5に接触して信
号を記録再生するための信号変換用磁気ヘッド11とこ
こに接続されたリード/ライト回路12を有する。カセ
ット1は磁気テープ装置に対して着脱自在であり、カセ
ット1を装着即ちローディングした時にヘッド11がケ
ース2の窓8に入り込んで磁気テープ5に接触する。
【0011】テープ5を走行させるために、速度制御可
能な直流モータから成る第1及び第2のモータ13、1
4が設けられている。第1及び第2のモータ13、14
は第1及び第2のリール軸3a、4aを介して第1及び
第2のリール3、4に結合されている。なお、第1及び
第2のモータ13、14の極性はテープ5を夫々巻き取
る方向に決定されている。即ち、第1のモータ13は第
1のリール3を図2の時計方向に回転させ、第2のモー
タ14は第2のリール4を反時計方向に回転させるよう
に極性が決定されている。
【0012】第1及び第2のモータ13、14はマイク
ロコンピュータ即ちマイコンを含むモータ制御回路15
によって制御される。この制御回路15によるモータ1
3、14の制御即ちテープ5の走行制御を実行するため
に、テープ速度検出器16が設けられている。この速度
検出器16は特公昭58−26099号公報に開示され
ているものと実質的に同一であって、回転ローラ17と
このローラ17の回転に対応するパルスを発生するパル
ス発生器(エンコーダ)18とから成る。パルス発生器
18はスリットを有してローラ17と共に回転する回転
板とスリットの通過を検出するホトカプラと、ホトカプ
ラの出力を方形波に整形する波形整形回路とから成り、
テープ5の走行速度に対応した繰返し周波数で速度検出
パルスを発生し、ライン19で制御回路15に与える。
【0013】カセットロードセンサ20はマイクロスイ
ッチ又はフォトセンサから成り、カセット1が磁気テー
プ装置に装填(ローディング)されたか否かを示す出力
をライン21で制御回路15に与える。
【0014】テープ始端(BOT)/テープ終端(EO
T)センサ22は発光素子23と受光素子24とから成
り、テープ5において光不透過の磁気記録領域の両側に
設けられている光透過領域を検出し、この出力をライン
25で制御回路15に通知する。
【0015】制御回路15には信号路26によってテー
プ走行指令、正方向走行指令、逆方向走行指令、早送り
指令、停止指令等が与えられる。
【0016】図3は図2のモータ制御回路15を詳しく
示す。第1及び第2のモータ13、14の一方の端子は
共通のモータ電圧制御素子としてのトランジスタ27を
介して+12Vの電源端子28に接続されている。1つ
のトランジスタ27で第1及び第2のモータ13、14
の両方を制御するように構成する代わりに各モータ1
3、14に独立に制御トランジスタを直列接続すること
もできる。第1及び第2のモータ13、14の他方の端
子とグランド(共通電源)端子29との間にはスイッチ
ング素子として第1及び第2のトランジスタQ1 、Q2
が接続されていると共に、バックテンション制御素子と
しての第3及び第4のトランジスタQ3 、Q4 が抵抗R
1 、R2 を介して接続されている。なお、バックテンシ
ョン制御用トランジスタQ3 、Q4 を各モータ13、1
4に独立に設けずに、特公昭58−26099号に開示
されているように一方のトランジスタQ3 のコレクタを
ダイオードスイッチを介して2つのモータ13、14に
接続し、他方のトランジスタQ4 を省くことができる。
第1及び第2のトランジスタQ1 、Q2 はマイコン30
によって制御される。この制御を詳しく説明すると、図
2でテープ5を第1のリール3から第2のリール4に正
方向走行させる時には第2のトランジスタQ2をオン、
第1のトランジスタQ1 をオフ制御する。逆に第2のリ
ール4から第1のリール3にテープ5を逆方向走行させ
る時には第1のトランジスタQ1 をオン、第2のトラン
ジスタQ2 をオフ制御する。また、本発明に従うテープ
5のたるみ取り駆動を行う時には第1及び第2のトラン
ジスタQ1 、Q2 を間欠的に同時にオン制御する。
【0017】マイコン30は、モータ電圧制御用トラン
ジスタ27のフィードバック制御及びバックテンション
制御用トランジスタQ3 、Q4 の制御も司る。このた
め、マイコン30とトランジスタ27のベースとの間に
PWM(パルス幅変調)パルス発生器31、電圧変換器
32、駆動回路33が順次設けられている。また、マイ
コン30と2つのテンション制御用トランジスタQ3、
Q4 のベースとの間にディジタル・アナログ変換器即ち
DAC34とテンション制御信号形成回路35とが設け
られている。
【0018】マイコン30は、テープ5の定速走行時
(データ記録再生時)にライン19から速度検出パルス
を受け取り、速度検出パルスの繰返し周波数に基づいて
速度を判定し、これに基づいてフィードバック制御のた
めの速度制御データを形成し、これを伝送路36によっ
てPWMパルス発生器31に与える。PWM発生器31
は速度制御データに応答してテープ5を定速制御するた
めのPWMパルスを発生する。PWMパルスの周期は6
4μsであり、パルス幅即ちデューティ比はテープ走行
速度の変化に対応して変化する。PWMパルス発生器3
1に接続された電圧変換器32は、PWMパルスをパル
ス幅に対応した直流電圧を変換する回路であり、PWM
パルス列を平滑したような直流制御電圧を出力する。電
圧変換器32とトランジスタ27のベースとの間に接続
された駆動回路33は電圧変換器32の出力に応答して
トランジスタ27を駆動するものである。トランジスタ
27は可変抵抗素子として機能し、モータ13、14の
駆動電圧を制御する。
【0019】マイコン30はテープ5の定速制御のため
のデータの他に、たるみ取り動作のための制御データも
形成してPWMパルス発生器31に送る。このたるみ取
りの制御のためのPWMパルスの発生は追って詳しく説
明する。
【0020】マイコン30の出力伝送路37はテンショ
ン制御データを送出する。テンション制御データは第1
及び第2のリール3、4のテープ量即ち巻径を考慮して
決定する。第1及び第2のリール3、4のテープ量はB
OT/EOTセンサ22でテープ始端を検出した時点か
ら現在時点までの速度検出器16の出力パルスをカウン
タで計数して決定する。なお、マイコン30に内蔵され
ているカウンタ(図示せず)はテープ5が正方向走行し
ている時に速度検出パルスをアップカウントし、逆方向
走行している時にダウンカウントする。
【0021】伝送路37に接続されたDAC34はテン
ション制御データをアナログ信号に変換してテンション
制御信号形成回路35に送る。テンション制御信号形成
回路35は、DAC34の出力ライン38で与えられる
テープ巻径情報信号と、モータ13、14の一端に接続
されたライン39から与えられるモータ電圧情報信号と
に基づいて適切なテンション制御信号を形成し、これを
出力ライン40、41によってトランジスタQ3 、Q4
のベースに与える。なお、マイコン30の出力ライン4
2はテンション制御信号形成回路35にたるみ取り期間
及びストップ期間を示す信号を与える。トランジスタQ
3 、Q4 のエミッタとテンション制御信号形成回路35
との間のライン46、47は帰還回路を形成するもので
ある。
【0022】図4は図3のテンション制御信号形成回路
35を示すものである。このテンション制御信号形成回
路35は第1及び第2のオペアンプ(演算増幅器)7
1、72を含む。第1及び第2のオペアンプ71、72
の非反転入力端子は基準電圧源73に夫々接続され、出
力端子はバックテンシテンション制御用トランジスタQ
3 、Q4 のベ−スに接続されている。第1のオペアンプ
71の反転入力端子は抵抗74を介してDAC出力ライ
ン38に接続されている。第2のオペアンプ72の反転
入力端子は抵抗75と反転増幅器76を介してDAC出
力ライン38に接続されている。テンションをモ−タ電
圧によっても制御するためにモ−タ電圧ライン39が抵
抗77、78を介して第1及び第2のオペアンプ71、
72の反転入力端子に接続されている。また、定速走行
時とたるみ取り時とでモ−タ電圧の切換えを行うため
に、第1及び第2のオペアンプ71、72の反転入力端
子は抵抗79、80とトランジスタ81、82とを介し
て電源端子83、84に接続されている。トランジスタ
81、82のベ−スはたるみ取りモ−ド及びストップモ
−ドを示す信号の伝送ライン42に接続されている。ト
ランジスタQ3 のエミッタと第1のオペアンプ71の反
転入力端子との間には抵抗85とコンデンサ86から成
る帰還回路が接続されている。トランジスタQ4 のエミ
ッタと第2のオペアンプ72の反転入力端子との間にも
抵抗87とコンデンサ88から成る帰還回路が接続され
ている。定速走行時(プレイ時)にはマイコン30から
ライン42に高いレベル信号が付与され、トランジスタ
81、82はオフに保たれている。今、正方向定速走行
モ−ドであるとすれば、供給側リ−ル3のテ−プ量に対
応したDAC出力がライン38から第1のオペアンプ7
1に与えられる。テ−プ走行が進むに従って供給側リ−
ル3のテ−プ量が少なくなると、第1のオペアンプ71
の出力電圧が低くなり、トランジスタQ3 のコレクタ・
エミッタ間電圧が高くなるため、図3の第1のリ−ルモ
−タ13の電圧は逆に低くなる。巻取側モ−タ14の電
圧はテ−プ巻径の増大に応じて高くなるので、第1のオ
ペアンプ71の反転入力端子の電圧もこれに応じて高く
なる。従って、図4の実施例では、モ−タ電圧とDAC
出力との合成でバックテンションをほぼ一定に制御して
いる。正方向定速走行時にはトランジスタQ2 でトラン
ジスタQ4 と抵抗R2 が短絡されているので、第2のオ
ペアンプ72の出力による制御は行われない。逆方向定
速走行時には、DAC34の出力が反転増幅器76を介
して第2のオペアンプ72に供給され、正方向走行時と
同様な制御が第2のオペアンプ72の出力によって行わ
れる。たるみ取りモ−ドの時にはライン42に低レベル
のたるみ取りモ−ドを示す信号が与えられ、トランジス
タ81、82がオンになる。これにより、たるみ取り時
には定速走行時よりも第1及び第2のオペアンプ71、
72の出力レベルが低下し、モ−タ13、14のたるみ
取り電圧は低くなる。たるみ取りモ−ド時には図3の第
1及び第2のトランジスタQ1 、Q2 が共にオフである
ので、第1及び第2のオペアンプ71、72の出力によ
る第3及び第4のトランジスタQ3 、Q4 の制御が実行
され、モ−タ13、14はテ−プ5を巻き取る方向に夫
々付勢される。
【0023】図3において43はモータ13、14の回
生制動回路であり、モータ13、14にダイオード4
4、45を介して抵抗46を並列接続することによって
構成されている。
【0024】
【定速走行】データの記録又は再生のためにテープ5を
正方向に定速走行させる場合には、テープ5をBOTま
で巻戻し、ここから走行を開始する。正方向指令がデー
タ伝走路26でマイコン30に与えられると、マイコン
30は第2のトランジスタQ2 をオンに制御し、第1の
トランジスタQ1 をオフに制御する。これにより、電源
端子28、トランジスタ27、第2のモータ14、トラ
ンジスタQ2 から成る回路が形成され、巻取り側モータ
14が回転する。巻取り側モータ14の回転によりテー
プ5の走行が開始し、速度検出器16から速度検出パル
スが発生すると、マイコン30はこれに応答して速度制
御データを形成し、PWMパルス発生器31に送る。P
WMパルス発生器31の出力は電圧変換器32で直流電
圧に変換されてトランジスタ27のベース信号となり、
トランジスタ27のコレクタ・エミッタ間の抵抗値が制
御される。これにより、フィードバック制御ループが形
成され、テープ5の走行速度が定速となるようにモータ
14の電圧が制御される。定速走行時には、巻取り側モ
ータ14の制御の他にバックテンション制御が行われ
る。バックテンションは供給側として働く第1のモータ
13に電圧を印加することによって行う。第1のモータ
13に結合された第1のリール3に基づくバックテンシ
ョンはテープ5の巻径に応じて変化するので、前述した
ようにBOTから現在時点までの速度検出パルスをマイ
コン30のカウンタで計数してテープ残量(巻径)を知
り、これに基づいて一定にバックテンションを得るため
にデータを形成してDAC34に送り、テンション制御
信号形成回路35からトランジスタQ3 に制御信号を与
える。この時、巻取り側のモータ14の駆動電圧を考慮
してバックテンション制御電圧が決定される。なお、ト
ランジスタQ4 はトランジスタQ2 で短絡されているた
め、モータ14の駆動に無関係である。
【0025】逆方向定速走行時には、第1のトランジス
タQ1 がオン、第2のトランジスタQ2 がオフになり、
且つ第4のトランジスタQ4 に基づいてモータ14のバ
ックテンション制御が行われる。
【0026】
【たるみ取り動作】この磁気テープ装置では次の3つの
状態でテープのたるみ取り動作が生じる。 (1) カセット1がローディングされ且つ電源がオン
の時。 (2) テープ走行開始時又はテープ走行中に一定時間
(約230ms)以上速度検出器16から速度検出パル
スが発生しない時。 (3) 標準の定速走行時に発生する速度検出パルスの
周期Tの1.3倍よりも大きい周期(間隔)で連続して
3回以上速度検出パルスが発生した時。
【0027】図5はたるみ取り動作を説明するための図
3の各部の状態を原理的に示す波形図であり、図6はこ
の動作のフローチャートである。マイコン30が例えば
カセットロードセンサ21の出力に応答してテープ5の
たるみ取り指令を発生すると、マイコン30のたるみ取
りのプログラムが図6のブロック50で示すようにスタ
ートし、ブロック51に示すようにマイコン30に内蔵
されているたるみ取り回数計数用カウンタAがリセット
される。次に、ブロック52においてマイコン30に内
蔵されているタイマBがリセットされ、同時にタイマB
が計時を開始する。ブロック53に示すようにタイマB
のスタートに同期して第1及び第2のトランジスタQ1
、Q2 がオン制御され、同時にPWMパルス発生器3
1から高レベル出力(H)を発生させるためのデータが
マイコン30から発生する。次に、ブロック54でタイ
マBが30msを計時したか否かを判定する。30ms
経過すると、図5のt0 〜t1 の区間が終了する。な
お、t0 〜t1 区間の時間長は、テ−プ5の最大たるみ
量を第1及び第2のトランジスタQ1 、Q2 の同時オン
によって巻き取るために必要な時間長よりも大幅に短く
設定する。従って、t0〜t1 の30msの区間でテ−
プ5の高速走行は生じない。次に、ブロック55でカウ
ンタAの計数値が3になったか否かを判定する。そし
て、カウンタAが3になっていない場合には、ブロック
56に示す状態に移行する。即ちタイマBが30ms計
時した時にトランジスタQ1 、Q2 をオフにして、且つ
PWMパルス発生器31の出力パルスのデューティを2
5%とする。トランジスタQ1 、Q2がオフになって
も、トランジスタQ3 、Q4 の回路があるので、モータ
13、14に対する電圧印加は継続する。たるみ取りモ
−ド時のPWMパルスは66msの周期で発生するの
で、デューティ25%のパルス幅は16.3msであ
る。図6のブロック56の動作は図5のt1 時点から開
始している。次に、ブロック57に示すようにタイマB
の計時値が1.5s(秒)になったか否かを判断する。
そして、この条件が満足した時にはブロック58に示す
ようにカウンタAの計数値を1つ増やし、ブロック52
に戻ってタイマBをリセットして再びスタートさせる。
カウンタAの計数値が0から1になる時点は図5のt2
に対応している。t0 〜t2 までの1回目の動作が終了
すると、t2 〜t3 の2回目の動作及びt3 〜t4 の3
回目の動作がt0 〜t2 区間と同様に生じる。カウンタ
Aの値が3になった後、再びブロック52から54でタ
イマBによる30msの計時を行い、図5のt0 〜t1
区間と同様にt4 〜t5 で第1及び第2のトランジスタ
Q1、Q2 をオンにする。この後、ブロック55でNO
の出力が得られるので、ブロック59に移る。ブロック
59では、第1及び第2のトランジスタQ1 、Q2 をオ
フに制御し、且つ周期66msのPWMパルスのデュー
ティを50%の制御とし、且つタイマBをリセットして
スタートさせ、図5のt5 〜t6 区間のPWMパルス列
を得る。次に、ブロック60でタイマBが1s(秒)を
計時したことが判定されたら、ブロック61に示すよう
に第1及び第2のトランジスタQ1 、Q2 をオフ、PW
Mパルスのデューティを100の状態を設定し、且つカ
ウンタBをリセットしてスタートさせ、図5のt6 〜t
7 区間の状態を得る。ブロック62でタイマBが1.5
s(秒)になると、ブロック63に示すようにたるみ取
り動作が終了する。なお、t0 〜t7 期間は発生の可能
性のあるテ−プ5の最大のたるみを除去することができ
る長さに設定する。
【0028】図5の方式によれば、t0 〜t1 区間、t
2 〜t3 区間、t3 〜t4 区間の最初の30msだけ第
1及び第2のトランジスタQ1 、Q2 がオンになり、各
モータ13、14には比較的高い電圧が印加される。従
って、各モータ13、14を十分に付勢して確実に起動
させることができる。もし、たるみ量の多い時にこの高
い電圧を連続的にモータ13、14に印加すれば、テ−
プ5の一部がテ−プ5の巻回し部分の上に入り込み、テ
ープが損傷する恐れがある。しかし、この実施例では所
定時間(30ms)後に第1及び第2のトランジスタQ
1 、Q2 をオフにして第1及び第2のモータ13、14
をテンション制御用トランジスタQ3 、Q4 及び抵抗R
1 、R2 を通る回路で付勢し、モータ13、14の印加
電圧を低くするので、テープ5の巻込み現象を防ぎ、テ
−プ5の損傷を防ぐことができる。一方、もし、モータ
13、14の印加電圧を連続的に低い値に保つと、テー
プ5の走行系の負荷が何らかの理由で重くなった時にた
るみ取りを完全に行うことが不可能になる恐れがある。
これに対して、本実施例では、t2 、t3 、t4 時点で
モータ13、14の印加電圧を間欠的に高めているの
で、たるみ取りを完全に行うことができる。t0 〜t4
期間中のトランジスタQ1 、Q2 のオフの間ではPWM
パルスのデューティが25%であるので、モータ電圧制
御のトランジスタ27の抵抗が比較的に大きくなり、モ
ータ13、14の印加電圧は比較的に低い。しかし、t
4 〜t5 区間で第1及び第2のトランジスタQ1 、Q2
をオンにして高い電圧をモータ13、14に最後に加え
た後のt5 〜t6 ではPWMパルスのデューティを50
%とし、更にt6 〜t7 期間ではPWMパルスのデュー
ティを100%にしているので、モータ13、14に十
分なテンション電圧を印加し、良好なたるみ取り状態を
維持することができる。
【0029】
【速度検出パルス異常】テープ走行中に負荷の急変等に
よって速度検出器16から発生する速度検出パルスの周
期が標準周期よりも大幅に長くなることがある。このよ
うに速度検出パルスの大幅な周期変動が生じると、既に
説明したようにフィードバック制御系の発振が生じ、テ
ープ5の巻き込み等が生じる恐れがある。本実施例では
この問題を解決するためにマイコン30が速度検出パル
スの周期判定機能を有する。即ち、マイコン30は内蔵
カウンタによって速度検出パルスの周期を計測し、図7
のt0 以前の標準周期Tの1.3倍よりも大きくなった
か否かを判断する。更に、マイコン30は図7に示すよ
うに1.3Tよりも大きい周期で3回以上速度検出パル
スが発生したか否かを判断する。図7に示すように1.
3Tよりも長い周期で速度検出パルスが3回発生した
ら、マイコン30は発振の恐れがあると判断し、テープ
5の定速制御モードを中断し、テープ5のたるみ取り動
作を行う。このたるみ取り動作は、図5及び図6で説明
したカセットローディング時のたるみ取り動作と同一で
ある。この様な制御を実行することにより、フィードバ
ック制御系の発振を防止し、且つたるみのないテープ状
態を得ることができる。なお、テープのたるみが取られ
ていれば次のテープの走行を良好に開始することができ
る。
【0030】速度検出パルスの異常のもう1つとして、
テープ5の走行開始時又は走行中に速度検出器16の異
常等によって速度検出パルスが発生しないことがある。
このように速度検出パルスが発生しない時には、モータ
制御回路はモータの速度が低下したものと判断し、モー
タ13、14の印加電圧を高める。従来の磁気テープ装
置では所定時間速度検出パルスが発生しない時にはテー
プ走行制御を中止した。この様な異常後にテープ走行を
中止すると、供給側リールが慣性によってテープを大幅
に送り出して大幅なたるみが生じる恐れがある。そこ
で、本実施例ではマイコン30が速度検出パルスの発生
の有無を判断し、約230msの期間に速度検出パルス
が発生しなかった時には異常(ストール)を示す信号を
発生し、図5及び図6と同一のプログラムによってテー
プ5のたるみ取りを実行する。図5及び図6に示すたる
み取り方法では、モータ13、14に印加するたるみ取
りの電圧が過大にならないように制御されているので、
大幅なテープのたるみが生じている場合であっても、こ
のたるみを円滑に且つ完全に取ることができる。
【0031】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) PWMパルス発生器31及び電圧変換器32を
設ける代りに、特公昭58−26099号公報に開示さ
れている方式と同様に速度検出器16の出力パルスを周
波数−電圧変換器に入力させて制御信号を形成すること
ができる。 (2) ローラ17を使用した速度検出器16を設ける
代りに、一対のリール軸3a、4aの一方又は両方の回
転検出器を設け、ここから得られる速度検出パルスに基
づいて制御データを形成することができる。この場合に
は、速度検出パルスに基づくデータにテープ5の走行量
に従う補正を加えてテープ5の走行速度とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】テープカセットの断面図である。
【図2】本発明に従う磁気テープ装置を示すブロック図
である。
【図3】図2のモータ制御回路を詳しく示す回路図であ
る。
【図4】図3のテンション制御信号形成回路を示す回路
図である。
【図5】テープたるみ取り動作時の図3の各部の状態を
示す波形図である。
【図6】テープたるみ取り動作の流れを示す図である。
【図7】速度検出パルスの異常を示す波形図である。
【符号の説明】
13、14 モータ 27 制御用トランジスタ Q1 〜Q4 トランジスタ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2のリールの相互間で磁気テ
    ープを走行させる形式のテープカセットの前記第1のリ
    ールを駆動するための第1のモータと、 前記第2のリールを駆動するための第2のモータと、 前記第1のリールから前記第2のリール又はこの逆に走
    行する前記磁気テープの走行速度を検出し、前記走行速
    度に対応した繰返し周波数で速度検出パルスを発生する
    速度検出器と、 前記第1及び第2のモータの一端と電源端子との間に共
    通又は独立に接続されたモータ電圧制御素子と、 前記第1のモータの他端と共通電源端子との間に接続さ
    れた第1のスイッチと、 前記第2のモータの他端と前記共通電源端子との間に接
    続された第2のスイッチと、 前記第1及び第2のモータの他端と前記共通電源端子と
    の間に共通又は独立に接続されたテンション制御回路
    と、 前記磁気テープを前記第1のリールから前記第2のリー
    ルに向って実質的に定速走行させる時には前記第1のス
    イッチをオフ制御し且つ前記第2のスイッチをオン制御
    すると共に、前記速度検出器の出力に基づいて前記磁気
    テープが実質的に一定速度で走行するように前記モータ
    電圧制御素子を制御し、前記速度検出器から発生する速
    度検出パルスの周期が所定値よりも長いか否かを判定
    し、長い時には前記定速走行のための制御を中断すると
    共に、前記磁気テープのたるみを除去するように前記第
    1及び第2のモータを制御するモータ制御回路とを備え
    たカセット型磁気テープ装置であって、 前記モータ制御回路が、前記磁気テープのたるみを除去
    する時に、たるみの除去の最大所要時間よりも十分に短
    い第1の期間に前記第1及び第2のスイッチを夫々オン
    制御して前記第1及び第2のモータに第1のレベルの電
    圧を印加し、次の第2の期間に前記第1及び第2のスイ
    ッチをオフ制御すると共に、前記第1及び第2のモータ
    に前記第1のレベルの電圧よりも低い第2のレベルの電
    圧を印加するように前記テンション制御回路を制御し、
    前記第1の期間と前記第2の期間 の動作を複数回繰返す
    ように構成されていることを特徴とする カセット型磁気
    テープ装置。
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