JP2711450B2 - ハゼ継ぎ部の接合方法 - Google Patents
ハゼ継ぎ部の接合方法Info
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- JP2711450B2 JP2711450B2 JP62207193A JP20719387A JP2711450B2 JP 2711450 B2 JP2711450 B2 JP 2711450B2 JP 62207193 A JP62207193 A JP 62207193A JP 20719387 A JP20719387 A JP 20719387A JP 2711450 B2 JP2711450 B2 JP 2711450B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- goby
- pressure
- joint
- roll
- goby joint
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- Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、金属板のハゼ継ぎ部の接合方法に関するも
のである。 (従来技術) 金属板の両側端部をハゼ継ぎ接合してパイプを形成す
るような場合、金属製帯板材の両側端部を逆方向にそれ
ぞれ二重に折り曲げ、この折曲げ片を中子を介してかけ
合わせてハゼ継ぎ部を形成した後、カシメ固着手段によ
って上記ハゼ継ぎ部を圧着接合するようにしている。こ
のカシメ固着にあたっては、第9図に示すように、ハゼ
継ぎ部Hが上にくるようにして搬送されてきたパイプ本
体Pを上下の成形ロールA,B間に挿通し、パイプ本体P
内に挿入した中子Cに回動自在に枢支された圧着ロール
Dを上記ハゼ継ぎ部に押しつけるようにして当接し、パ
イプ本体Pが引き抜かれる間に上記圧着ロールの周面に
形成されたローレットEの山部によってハゼ継ぎ部Hを
カシメ固着しようとするものである。 ところが、このような手法による場合、パイプ本体P
との関係で圧着ロールDの径に限度があり、しかもロー
レットEの山部を高く形成しようとすると、山部の間隔
を広くとらねばならなくなって圧着ロールDの回動がス
ムースにゆかなくなる。従って、実際には山部の高さを
それほど高く設定することができない。このため、厚板
の場合にはカシメ力が4層に亘るハゼ継ぎ部の外方向
3、4層まで充分にゆきわたらず、製品になった後でハ
ゼ継ぎ部Hが長さ方向にズレてしまってカシメ固着の意
味がなくなるばかりでなく、圧着ロールDの枢軸のぶれ
が圧着痕の深さに直接影響して、製造されるパイプの品
質が安定しない結果になることがある。 また薄い板の場合には、固着時に細かなピッチのロー
レットEの山部によってほとんど面圧状態に近い圧力を
受けるので、ハゼ継ぎ部Hのみならず、中子Cの底面と
下部ロールBによって押圧されるパイプ本体底面が圧延
してしまってパイプの品質が安定しないことがあるばか
りでなく、場合によってはローレットEによるカシメが
強すぎてハゼ継ぎ部Hを破断してしまう結果となる。 (目的) 本発明はこのような点に鑑み、金属板の厚薄に関係な
く、ハゼ継ぎ部が長手方向にズレを生じさせることなく
確実に固着され、しかも金属板の圧延を生じさせること
のないハゼ継ぎ部の接合方法を提供することを目的とす
るものである。 (構成) 本発明は上記した目的を達成するために、金属製の板
材の両側端部を折曲げ、この折曲げ片を内側でかけ合わ
せてハゼ継ぎ部を形成した後、このハゼ継ぎ部を圧着し
て接合するハゼ継ぎ部の接合方法において、周面に圧着
前のハゼ継ぎ部の厚みを充分に受け入れ可能な深さの凹
所が形成された圧着ロールを、その上記周面がハゼ継ぎ
部に圧接するようにして回動させることにより、ハゼ継
ぎ部の長さ方向に上記圧着ロール周面に圧接された圧着
部と上記凹所に逃げ込んで圧接から逃れた無圧部とが交
互に形成されるようにした点に特徴を有する。 圧着ロールの上記凹所の幅を前記ハゼ継ぎ部の幅より
も広めとし、この圧着ロールとの接触により前記無圧部
がハゼ継ぎ部の幅方向いっぱいにわたって形成されるよ
うにしても良い。また、上記凹所の幅はハゼ継ぎ部の幅
よりも狭くすることにより、圧着ロールとの接触によっ
て無圧部がハゼ継ぎ部の両側端より適宜の幅だけ内側に
入り込み、両側外方にも圧着ロール周面による圧着が施
されるようにしても良い。 (実施例) 以下、図示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明
する。 この実施例は本発明方法をハゼ継ぎ角パイプの製造に
ついて適用した例を示しており、第1図は角パイプの製
造ラインを示している。同図において、金属板が右側か
ら左側の矢印方向に引き抜き移送されるとして、符号1
の位置には金属板を所定の角形状に一次折曲してパイプ
本体Pを形成する図示しない一次折曲部が設けられてい
る。2は両側端の折り曲げ片を上にして移送されてきた
パイプ本体Pの上記折り曲げ片を互いにかけ合わせてハ
ゼ継ぎ部Hを形成するハゼ継ぎ操作部、3はハゼ継ぎ部
Hを圧着することにより角パイプを得る固着部である。 ハゼ継ぎ操作部2と固着部3では、ハゼ継ぎ部Hがパ
イプ本体Pの内側に形成される関係上、中子4,5が用い
られる。この中子4,5は一次折曲部1とハゼ継ぎ操作部
2との間に設けられた支持体6に突設されたロッド7に
固定されていて、パイプ本体P内部に挿入される。ハゼ
継ぎ用の中子4は、図示しないが上面にパイプ本体端部
の折曲げ片をかけ合わせつつ押圧してハゼ継ぎをするた
めの凹所が設けられている。 第2図及び第3図を参照しつつ固着部3を説明する
と、中子5は支持体6から前方に突出したロッド7の先
端に固定され、内部に圧着ロール8が回動自在に支持さ
れている。 圧着ロール8は、第3図に示すようにハゼ継ぎ部Hの
幅とほぼ同一幅の周面を持ったロール状を成していて、
その両端面には圧接時におけるハゼ継ぎ部Hの幅方向及
び高さ方向の形状を規制するガイドプレート8a,8bが設
けられている。また周面には均等な間隔をおいて表面段
差の明瞭な2つの凹所9,9が形成されている。 この凹所9は、固着部3に達したハゼ継ぎ部Hの高さ
より十分深いくぼみ状を成していて、圧着ロール8の周
面の幅方向いっぱいに亘って形成されている。ハゼ継ぎ
部Hはこの固着部3に送られてきた際には、通常、第5
図右側に示すようにその一側端をパイプ本体Pの内面よ
りもやや浮き上がらせた斜めの状態にあるため、上記し
たハゼ継ぎ部Hの高さは、ハゼ継ぎ部の厚みにこの浮き
上り分を加味した高さとなる。凹所9におけるロール周
面方向の長さは後述する無圧部Jが形成されるに必要充
分なものであれば良い。 そして、側端部をかけ合わせてハゼ継ぎを終えたパイ
プ本体Pは、ハゼ継ぎ部Hがパイプ本体内面からその一
側端がやや浮き上った斜めの状態のまま、固着部3に達
する。ここで上記ハゼ継ぎ部Hは、先ず上部成形ロール
10の押圧力を受けて前方に移動しつつも、回転する圧着
ロール8の外周面の圧接を受けてパイプ本体内面に押し
付けらるようにして圧着される(第3図参照)。この圧
着部を図中符号Iで示す。 パイプ本体Pの搬送がすすんで圧着ロール8が更に回
転すると、ハゼ継ぎ部Hは圧着ロールの凹所9に達す
る。この凹所9では、斜めに起き上ってハゼ継ぎ部H
が、そのままくぼみ内に入り込んで圧着ロール周面から
の圧接を受けないので、無圧の部分Jを形成することと
なる。 凹所9を通過後は再度圧着ロールの外周面に押圧され
て圧着部Iが形成される。この繰返しによってハゼ継ぎ
部Hには圧着部Iと無圧部Jとが交互に形成されてゆ
く。また、上記した固着部の始端j1と終端j2は、凹所9
の肩部9aによって線状に押しつけられてカシメ的効果が
発揮される。 こようにして圧着の終了したハゼ継ぎパイプは、ハゼ
継ぎ部Hに圧着部Iと無圧部Jとが交互に形成され、圧
着部Iに対して無圧部Jがパイプ本体内方に突出するこ
ととなるため、パイプ長手方向のズレがこれによって確
実に防止されるものである。 また、ハゼ継ぎ部Hには圧着ロール外周面による圧接
が常時作用するわけではないから、角パイプを形成する
金属板が薄いものである場合にも、ハゼ継ぎ部Hあるい
はパイプ底面に圧延を生じさせるようなこともない。 第6図は本発明の他の実施例に係る方法を実施するた
めの装置の要部を示しており、圧着ロール18は無圧部
J′を形成するための凹所19がロール外周面の両側端か
ら内側に入り込んだ位置に形成されており、その深さと
周面方向長さは上記した実施例と同様である。そして、
凹所19の両側には圧着ロール外周面が細幅の通路となっ
て連続している。図中符号20がこの連続部を示す。 従って、この圧着ロール18がハゼ継ぎ部H′に圧接さ
れると、第6図に見られるように凹所19において無圧部
J′が形成されるときに連続部20が無圧部J′の側方を
圧接し、この部分を圧着して、結果的には第8図に示す
ようにハゼ継ぎ部H′にその長さ方向に定間隔をおいて
幅方向にも閉じられた無圧部J′を形成することとな
る。 この実施例によれば、膨らんだ無圧部J′によって長
手方向へのズレが防止されるのは勿論のこととして、ハ
ゼ継ぎ部H′は、その両側端が連続して圧着され、しか
も凹所両側の肩部19bによってこの部分もカシメ効果が
付与されているので、より強固に圧着される。尚、圧着
部I′が連続するとしても凹所側方の幅狭な部分によっ
てであるから、金属板の圧延を生じることはない。 上述した実施例では、いずれも本発明を角パイプに適
用した場合について説明したが、本発明は、金属板の側
端をかけ合わせてハゼ継ぎ接合する場合の全てについて
適用し得るものである。 (効果) 以上述べたように本発明によれば、ハゼ継ぎ部にその
長さ方向に圧着部と無圧部が交互に形成されるようにし
たので、圧接された圧着部よりも突出する無圧部によっ
てハゼ継ぎ部の長手方向のズレを防止でき、金属板の板
厚の如何に拘らず、ハゼ継ぎ部を確実に固着できる。 また、ハゼ継ぎ部には圧着ロールの周面が常時圧接す
るわけではないから、金属製板材が薄物であってもハゼ
継ぎ部あるいはパイプ底面に圧延を生じさせることな
く、ハゼ継ぎ接合できる。
のである。 (従来技術) 金属板の両側端部をハゼ継ぎ接合してパイプを形成す
るような場合、金属製帯板材の両側端部を逆方向にそれ
ぞれ二重に折り曲げ、この折曲げ片を中子を介してかけ
合わせてハゼ継ぎ部を形成した後、カシメ固着手段によ
って上記ハゼ継ぎ部を圧着接合するようにしている。こ
のカシメ固着にあたっては、第9図に示すように、ハゼ
継ぎ部Hが上にくるようにして搬送されてきたパイプ本
体Pを上下の成形ロールA,B間に挿通し、パイプ本体P
内に挿入した中子Cに回動自在に枢支された圧着ロール
Dを上記ハゼ継ぎ部に押しつけるようにして当接し、パ
イプ本体Pが引き抜かれる間に上記圧着ロールの周面に
形成されたローレットEの山部によってハゼ継ぎ部Hを
カシメ固着しようとするものである。 ところが、このような手法による場合、パイプ本体P
との関係で圧着ロールDの径に限度があり、しかもロー
レットEの山部を高く形成しようとすると、山部の間隔
を広くとらねばならなくなって圧着ロールDの回動がス
ムースにゆかなくなる。従って、実際には山部の高さを
それほど高く設定することができない。このため、厚板
の場合にはカシメ力が4層に亘るハゼ継ぎ部の外方向
3、4層まで充分にゆきわたらず、製品になった後でハ
ゼ継ぎ部Hが長さ方向にズレてしまってカシメ固着の意
味がなくなるばかりでなく、圧着ロールDの枢軸のぶれ
が圧着痕の深さに直接影響して、製造されるパイプの品
質が安定しない結果になることがある。 また薄い板の場合には、固着時に細かなピッチのロー
レットEの山部によってほとんど面圧状態に近い圧力を
受けるので、ハゼ継ぎ部Hのみならず、中子Cの底面と
下部ロールBによって押圧されるパイプ本体底面が圧延
してしまってパイプの品質が安定しないことがあるばか
りでなく、場合によってはローレットEによるカシメが
強すぎてハゼ継ぎ部Hを破断してしまう結果となる。 (目的) 本発明はこのような点に鑑み、金属板の厚薄に関係な
く、ハゼ継ぎ部が長手方向にズレを生じさせることなく
確実に固着され、しかも金属板の圧延を生じさせること
のないハゼ継ぎ部の接合方法を提供することを目的とす
るものである。 (構成) 本発明は上記した目的を達成するために、金属製の板
材の両側端部を折曲げ、この折曲げ片を内側でかけ合わ
せてハゼ継ぎ部を形成した後、このハゼ継ぎ部を圧着し
て接合するハゼ継ぎ部の接合方法において、周面に圧着
前のハゼ継ぎ部の厚みを充分に受け入れ可能な深さの凹
所が形成された圧着ロールを、その上記周面がハゼ継ぎ
部に圧接するようにして回動させることにより、ハゼ継
ぎ部の長さ方向に上記圧着ロール周面に圧接された圧着
部と上記凹所に逃げ込んで圧接から逃れた無圧部とが交
互に形成されるようにした点に特徴を有する。 圧着ロールの上記凹所の幅を前記ハゼ継ぎ部の幅より
も広めとし、この圧着ロールとの接触により前記無圧部
がハゼ継ぎ部の幅方向いっぱいにわたって形成されるよ
うにしても良い。また、上記凹所の幅はハゼ継ぎ部の幅
よりも狭くすることにより、圧着ロールとの接触によっ
て無圧部がハゼ継ぎ部の両側端より適宜の幅だけ内側に
入り込み、両側外方にも圧着ロール周面による圧着が施
されるようにしても良い。 (実施例) 以下、図示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明
する。 この実施例は本発明方法をハゼ継ぎ角パイプの製造に
ついて適用した例を示しており、第1図は角パイプの製
造ラインを示している。同図において、金属板が右側か
ら左側の矢印方向に引き抜き移送されるとして、符号1
の位置には金属板を所定の角形状に一次折曲してパイプ
本体Pを形成する図示しない一次折曲部が設けられてい
る。2は両側端の折り曲げ片を上にして移送されてきた
パイプ本体Pの上記折り曲げ片を互いにかけ合わせてハ
ゼ継ぎ部Hを形成するハゼ継ぎ操作部、3はハゼ継ぎ部
Hを圧着することにより角パイプを得る固着部である。 ハゼ継ぎ操作部2と固着部3では、ハゼ継ぎ部Hがパ
イプ本体Pの内側に形成される関係上、中子4,5が用い
られる。この中子4,5は一次折曲部1とハゼ継ぎ操作部
2との間に設けられた支持体6に突設されたロッド7に
固定されていて、パイプ本体P内部に挿入される。ハゼ
継ぎ用の中子4は、図示しないが上面にパイプ本体端部
の折曲げ片をかけ合わせつつ押圧してハゼ継ぎをするた
めの凹所が設けられている。 第2図及び第3図を参照しつつ固着部3を説明する
と、中子5は支持体6から前方に突出したロッド7の先
端に固定され、内部に圧着ロール8が回動自在に支持さ
れている。 圧着ロール8は、第3図に示すようにハゼ継ぎ部Hの
幅とほぼ同一幅の周面を持ったロール状を成していて、
その両端面には圧接時におけるハゼ継ぎ部Hの幅方向及
び高さ方向の形状を規制するガイドプレート8a,8bが設
けられている。また周面には均等な間隔をおいて表面段
差の明瞭な2つの凹所9,9が形成されている。 この凹所9は、固着部3に達したハゼ継ぎ部Hの高さ
より十分深いくぼみ状を成していて、圧着ロール8の周
面の幅方向いっぱいに亘って形成されている。ハゼ継ぎ
部Hはこの固着部3に送られてきた際には、通常、第5
図右側に示すようにその一側端をパイプ本体Pの内面よ
りもやや浮き上がらせた斜めの状態にあるため、上記し
たハゼ継ぎ部Hの高さは、ハゼ継ぎ部の厚みにこの浮き
上り分を加味した高さとなる。凹所9におけるロール周
面方向の長さは後述する無圧部Jが形成されるに必要充
分なものであれば良い。 そして、側端部をかけ合わせてハゼ継ぎを終えたパイ
プ本体Pは、ハゼ継ぎ部Hがパイプ本体内面からその一
側端がやや浮き上った斜めの状態のまま、固着部3に達
する。ここで上記ハゼ継ぎ部Hは、先ず上部成形ロール
10の押圧力を受けて前方に移動しつつも、回転する圧着
ロール8の外周面の圧接を受けてパイプ本体内面に押し
付けらるようにして圧着される(第3図参照)。この圧
着部を図中符号Iで示す。 パイプ本体Pの搬送がすすんで圧着ロール8が更に回
転すると、ハゼ継ぎ部Hは圧着ロールの凹所9に達す
る。この凹所9では、斜めに起き上ってハゼ継ぎ部H
が、そのままくぼみ内に入り込んで圧着ロール周面から
の圧接を受けないので、無圧の部分Jを形成することと
なる。 凹所9を通過後は再度圧着ロールの外周面に押圧され
て圧着部Iが形成される。この繰返しによってハゼ継ぎ
部Hには圧着部Iと無圧部Jとが交互に形成されてゆ
く。また、上記した固着部の始端j1と終端j2は、凹所9
の肩部9aによって線状に押しつけられてカシメ的効果が
発揮される。 こようにして圧着の終了したハゼ継ぎパイプは、ハゼ
継ぎ部Hに圧着部Iと無圧部Jとが交互に形成され、圧
着部Iに対して無圧部Jがパイプ本体内方に突出するこ
ととなるため、パイプ長手方向のズレがこれによって確
実に防止されるものである。 また、ハゼ継ぎ部Hには圧着ロール外周面による圧接
が常時作用するわけではないから、角パイプを形成する
金属板が薄いものである場合にも、ハゼ継ぎ部Hあるい
はパイプ底面に圧延を生じさせるようなこともない。 第6図は本発明の他の実施例に係る方法を実施するた
めの装置の要部を示しており、圧着ロール18は無圧部
J′を形成するための凹所19がロール外周面の両側端か
ら内側に入り込んだ位置に形成されており、その深さと
周面方向長さは上記した実施例と同様である。そして、
凹所19の両側には圧着ロール外周面が細幅の通路となっ
て連続している。図中符号20がこの連続部を示す。 従って、この圧着ロール18がハゼ継ぎ部H′に圧接さ
れると、第6図に見られるように凹所19において無圧部
J′が形成されるときに連続部20が無圧部J′の側方を
圧接し、この部分を圧着して、結果的には第8図に示す
ようにハゼ継ぎ部H′にその長さ方向に定間隔をおいて
幅方向にも閉じられた無圧部J′を形成することとな
る。 この実施例によれば、膨らんだ無圧部J′によって長
手方向へのズレが防止されるのは勿論のこととして、ハ
ゼ継ぎ部H′は、その両側端が連続して圧着され、しか
も凹所両側の肩部19bによってこの部分もカシメ効果が
付与されているので、より強固に圧着される。尚、圧着
部I′が連続するとしても凹所側方の幅狭な部分によっ
てであるから、金属板の圧延を生じることはない。 上述した実施例では、いずれも本発明を角パイプに適
用した場合について説明したが、本発明は、金属板の側
端をかけ合わせてハゼ継ぎ接合する場合の全てについて
適用し得るものである。 (効果) 以上述べたように本発明によれば、ハゼ継ぎ部にその
長さ方向に圧着部と無圧部が交互に形成されるようにし
たので、圧接された圧着部よりも突出する無圧部によっ
てハゼ継ぎ部の長手方向のズレを防止でき、金属板の板
厚の如何に拘らず、ハゼ継ぎ部を確実に固着できる。 また、ハゼ継ぎ部には圧着ロールの周面が常時圧接す
るわけではないから、金属製板材が薄物であってもハゼ
継ぎ部あるいはパイプ底面に圧延を生じさせることな
く、ハゼ継ぎ接合できる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は本発明の一実施例を示すもので、第
1図はこれを用いた角パイプ製造ラインの概略を示す説
明図、第2図はハゼ継ぎ部を固着する装置の斜視図、第
3図は同装置に用いられる固着ロールの斜視図、第4図
は同装置の断面図、第5図は固着される過程を示すハゼ
継ぎ部の斜視図、第6図乃至第8図は本発明の他の実施
例を示すもので、第6図はハゼ継ぎ部の固着装置の断面
図、第7図はその固着ロールの要部の斜視図、第8図は
ハゼ継ぎ角パイプの要部の斜視図、第9図は従来の方法
を使用したハゼ継ぎパイプとその固着装置の斜視図であ
る。 A,3……固着部、B……成形ロール 10……上部ロール、C,4,5……中子,D,8,18……圧着ロー
ル、E……ローレット、F……圧着痕、1……一次折曲
部、2……ハゼ継ぎ操作部 7……ロッド、9,19……凹所、9a,19b……肩部分、P…
…パイプ本体、H,H′……ハゼ継ぎ部、I,I′……無圧部
分、J,J′……圧着部分
1図はこれを用いた角パイプ製造ラインの概略を示す説
明図、第2図はハゼ継ぎ部を固着する装置の斜視図、第
3図は同装置に用いられる固着ロールの斜視図、第4図
は同装置の断面図、第5図は固着される過程を示すハゼ
継ぎ部の斜視図、第6図乃至第8図は本発明の他の実施
例を示すもので、第6図はハゼ継ぎ部の固着装置の断面
図、第7図はその固着ロールの要部の斜視図、第8図は
ハゼ継ぎ角パイプの要部の斜視図、第9図は従来の方法
を使用したハゼ継ぎパイプとその固着装置の斜視図であ
る。 A,3……固着部、B……成形ロール 10……上部ロール、C,4,5……中子,D,8,18……圧着ロー
ル、E……ローレット、F……圧着痕、1……一次折曲
部、2……ハゼ継ぎ操作部 7……ロッド、9,19……凹所、9a,19b……肩部分、P…
…パイプ本体、H,H′……ハゼ継ぎ部、I,I′……無圧部
分、J,J′……圧着部分
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.金属製の板材の両側端部を折曲げ、この折曲げ片を
内側でかけ合わせてハゼ継ぎ部を形成した後、このハゼ
継ぎ部を圧着するようにしたハゼ継ぎ部の接合方法にお
いて、 周面に圧着前のハゼ継ぎ部の厚みを充分に受け入れ可能
な深さの凹所が形成された圧着ロールを、その上記周面
がハゼ継ぎ部に圧接するようにして回動させることによ
り、ハゼ継ぎ部の長さ方向に上記圧着ロール周面に圧接
された圧着部と上記凹所に逃げ込んで圧接から逃れた無
圧部とが交互に形成されるようにしたことを特徴とする
ハゼ継ぎ部の接合方法。 2.前記圧着ロールの前記凹所は前記ハゼ継ぎ部の幅よ
りも広めの幅を持ち、 この圧着ロールとの接触により前記無圧部がハゼ継ぎ部
の幅方向いっぱいにわたって形成される ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のハゼ継ぎ
部の接合方法。 3.前記圧着ロールの前記凹所は前記ハゼ継ぎ部の幅よ
りも狭い幅を持ち、 この圧着ロールとの接触により、前記無圧部がハゼ継ぎ
部の両側端より適宜の幅だけ内側に入り込み、両側外方
にも圧着ロール周面による圧着が施される、 ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のハゼ継ぎ
部の接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62207193A JP2711450B2 (ja) | 1987-08-20 | 1987-08-20 | ハゼ継ぎ部の接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62207193A JP2711450B2 (ja) | 1987-08-20 | 1987-08-20 | ハゼ継ぎ部の接合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6453720A JPS6453720A (en) | 1989-03-01 |
JP2711450B2 true JP2711450B2 (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16535787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62207193A Expired - Fee Related JP2711450B2 (ja) | 1987-08-20 | 1987-08-20 | ハゼ継ぎ部の接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2711450B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52134231U (ja) * | 1976-04-07 | 1977-10-12 |
-
1987
- 1987-08-20 JP JP62207193A patent/JP2711450B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6453720A (en) | 1989-03-01 |
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