JP2711161B2 - 新規ビタミンd類似体 - Google Patents

新規ビタミンd類似体

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JP2711161B2 JP1504872A JP50487289A JP2711161B2 JP 2711161 B2 JP2711161 B2 JP 2711161B2 JP 1504872 A JP1504872 A JP 1504872A JP 50487289 A JP50487289 A JP 50487289A JP 2711161 B2 JP2711161 B2 JP 2711161B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、抗炎症および免疫調節効果、並びに癌細胞
および皮膚細胞を含む細胞の分化の誘導および望ましく
ない増殖の抑制において強い活性を示す未知の種類の化
合物、該化合物を含有する薬剤製剤、該製剤の用量単
位、並びに真性糖尿病、高血圧症、免疫系の平衡失調、
リューマチ様関節炎のような炎症性疾患および喘息並び
に異常な細胞の分化および/または細胞増殖により特徴
付けられる疾患、例えば乾癬および癌を含む多くの疾患
の治療または予防におけるそれらの用途に関する。
本発明の化合物は、新種のビタミンD類似体であり、
一般式I: [式中(および本発明の開示の他の部分においても)、
nは1〜7の整数であり;R1およびR2は、同一または異
なって、水素または低級アルキル(ただし、n=1の場
合は、R1およびR2は同時に水素であり得ず、またR1およ
びR2は同時にメチル、エチルおよびn−プロピルから個
別に選択されるアルキル基であり得ず、n=2の場合
は、R1およびR2は同時にメチルではあり得ない)、また
は低級シクロ−アルキルを表わすか、または水酸基を有
する炭素[式I中、星印]と共に、R1およびR2は飽和ま
たは不飽和のC3−C9炭素環を形成し得;並びにR3および
R4は、同時に水素であるか、または2重結合が22位およ
び23位の炭素を結合するように結合を構成する。]で示
される。本発明において「低級アルキル」なる表現は、
炭素原子1〜7個を有する直鎖または分枝状の飽和また
は不飽和炭素鎖を示し、「低級シクロ−アルキル」なる
表現は、飽和または不法環のC3−C8炭素環を示す。
式Iからわかるように、R1、R2、R3およびR4によって
は、本発明の化合物は、ジアステレオマー(例えば、2
2,23−2重結合のEまたはZ配置;星印を付した炭素原
子上のRまたはS配置)を包含する。本発明は、純粋な
形態のこれらすべてのジアステレオマーおよびジアステ
レオマー混合物を包含する。しかし、我々の研究による
と、立体異性体間には顕著な活性の差があることが示さ
れていることに注意すべきである。更に、1個またはそ
れ以上の水酸基が、インビボで水酸基に再生し得る基と
してマスクされているIの誘導体も、本発明の範囲に含
まれる(「Iの生可逆誘導体またはプロ−ドラッ
グ」)。
「Iの生可逆誘導体またはプロドラッグ」は、1個ま
たはそれ以上の水酸基が、−O−アシルまたは−O−グ
リコシルまたはリン酸エステル基(このようなマスクさ
れた基は、インビボで加水分解可能である)に変換され
ている式Iで示される化合物の誘導体を包含するが、そ
れらに限定されるものではない。
本発明の開示の範囲には、星印を付した炭素原子上の
水酸基を欠くIの他のプロドラッグも含まれる。このよ
うな化合物は、インビトロでは比較的不活性であるが、
患者に投与後、酵素的ヒドロキシル化によって、式Iで
示される活性化合物に変換される。
近年、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(1,25(O
H)2D3)が、インターロイキンの作用および/または生
成に影響することがわかったが[イムノロジー・レター
ズ(Immunol.Lett.)、17、361−366(1988)]、この
ことは、この化合物を、免疫系の機能障害によって特徴
付けられる疾患、例えば自己免疫疾患および移植組織拒
絶、またはインターロイキン−1の異常生成によって特
徴付けられる他の病態、例えばリューマチ様関節炎のよ
うな炎症性疾患および喘息の治療において使用すること
の可能性を示唆するものである。
1,25(OH)2D3は、細胞分化を促進し、過度の細胞増
殖を阻止することができることも示され[アベ、イー
(Abe,E.)ら、プロシーティングス・オブ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンシーズ(Proc.Natl.Aca
d.Sci.)、米国、78、4990−4994(1981)]、この化合
物は、異常な細胞増殖および/または細胞分化によって
特徴付けられる疾患、例えば白血病、骨髄線維症および
乾癬の治療に有用であり得ると提案されている。
また、1,15(OH)2D3またはそのプロ−ドラッグ1α
−OH−D3を、高血圧症[リンド、エル(Lind,L.)ら、
アクタ・メディカ・スカンジナビカ(Acta Med.Scan
d.)、222、423−427(1987)]および真性糖尿病[イ
ノマタ、エス(Inomata,S.)ら、ボーン・ミネラル(Bo
ne Mineral)、、187−192(1986)]の治療に使用す
ることも提案されている。
しかし、1,25(OH)2D3のそのような指摘における治
療的可能性は、このホルモンはカルシウム代謝に強力に
作用することが知られており、血中濃度が高いと、急速
に高カルシウム血症を起こすであろうことから、極度に
制限されている。すなわち、この化合物およびその有効
な合成類似体は、例えば乾癬、白血病または免疫疾患の
ような、薬物を比較的高用量で連続的に投与する必要の
あり得る疾患の治療において使用する薬物として充分満
足できるものではない。
近年、カルシウム代謝に対する作用に比較して、細胞
分化誘導/細胞増殖抑制活性にある程度の選択性を示す
多くのビタミンD類似体が文献に記載されている。
すなわち、22,23−2重結合および24−水酸基を有
し、25、26および27位の炭素原子が組み合わされて3員
環を構成しているビタミンD3類似体MC903は、強力な細
胞分化誘導剤および細胞増殖抑制剤であり、インビボの
カルシウム代謝に対しては中程度の活性しか示さない
[ビンデラップ、エル(Binderup,L.)およびブラム、
イー(Bramm,E.)、バイオケミカル・ファーマコロジー
(Biochemical Pharmacology)、37、889−895(198
8)]。しかし、この選択性は、インビトロでは匹敵せ
ず、インビトロの研究によると、MC903は、腸のビタミ
ンDレセプターに、1,25(OH)2D3と同様によく結合す
る。従って、インビボのカルシウム代謝に対するMC903
の活性が低いのは、化合物の急速な代謝によるものであ
り得、この化合物の全身的使用の可能性は制限されるこ
とになる。
24−ホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD3および26−
ホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD3(それらの22,23
−ジデヒドロ類似体と共に)[オストレム、ブイ・ケイ
(Ostrem,V.K.);タナカ、ワイ(Tanaka,Y.);プラー
ル、ジェイ(Prahl,J.);デルカ、エイチ・エフ(DeLu
ca,H.F.);およびイケカワ、エヌ(Ikekawa,N.);プ
ロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデイー・オ
ブ・サイエンシーズ、米国、84、2610−14(1987)]
は、ラットおよびニワトリの腸のレセプターにも、ヒト
骨髄性白血病セルライン(HL−60)のレセプターにも、
1,25(0H)2D3と同じ結合親和性を有し、しかもインビ
トロでのHL−60細胞の分化の誘導においては、1,25(O
H)2D3の10倍の活性を示すといわれている。インビボで
は、カルシウム代謝に対するこれらの化合物の作用はそ
れぞれ、1,25(OH)2D3よりも「非常に弱い」および
「より強い」。
26,27−ジメチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3
が合成されているが、その生物学的活性に関する文献の
記載は矛盾している[サイ、エイチ(Sai,H.);タカツ
ト、エス(Takatsuto,S);ハラ、エヌ(Hara,N.);お
よびイケカワ・エヌ;ケミカル・アンド・ファーマシュ
−ティカル・ブリティン(Chem.Pharm.Bull.)、33、87
8−881(1985)、並びにイケカワ、エヌ;エグチ、ティ
(Eguchi,T.);ハラ、エヌ;タカツト、エス;ホン
ダ、エイ(Honda A.);モリ、ワイ(Mori Y.);およ
びオトモ、エス(Otomo,S.);ケミカル・アンド・ファ
ーマシューティカル・ブリティン、35、4362−4365(19
87)]。近縁の26,27−ジエチル−1α,25−ジヒドロキ
シビタミンD3も、これらの著者によって報告されてお
り、この場合、細胞分化の誘導においては1,25(OH)2D
3よりも10倍強力であり、「ビタミンD活性(すなわち
カルシウム代謝作用)はほとんどない」とされている。
前記化合物間の構造の相違がわずかであるという事実
は、インビトロで腸のビタミンDレセプターへの結合親
和性に比較して、インビトロでの細胞分化活性がより高
いことに反映されるような好ましい度合の選択性を示す
ビタミンD類似体の構造を、現在の知識では予測できな
いということを示唆している。更に、おそらく化合物間
の薬物動態学的な差が反映していると思われるが、イン
ビトロのレセプター結合親和性が必ずしもインビボの場
合に匹敵しないという知見によっても、事態が複雑化さ
れている。
驚くべきことに、本発明の化合物は、前記既知の化合
物と比較して、細胞分化/増殖およびインターロイキン
I活性に対する生物学的作用の一面と、カルシウム代謝
に対する生物学的作用の他の一面との区別の度合がより
高いことがわかった。
本発明の化合物の選択性は、ヒト単球腫瘍セルライン
において細胞分化を誘導するのに要する濃度は、同じ効
果を得るのに要する1,25(OH)2D3の濃度と同じである
か、またはそれよりも低く、腸のレセプターへの結合親
和性1,25(OH)2D3のそれよりもずっと小さいという事
実により説明される。ラットにおいて、本発明の化合物
は、高カルシウム尿症および高カルシウム血症の誘発活
性が、1,25(OH)2D3よりも非常に小さい。すなわち、
例えば化合物36、37、38および54(第2表参照)は、腸
のレセプターへの結合親和性が1,25(OH)2D3のそれの
1〜10%であり、このことは、カルシウム代謝に対する
インビボの作用がより小さいという知見とよく一致して
いる。これらの同じ化合物は、腫瘍細胞中のレセプター
に対する親和性が高く(1,25(OH)2D3のそれと同
様)、しかも、1,25(OH)2D3と同じ低濃度で、そのよ
うな細胞の分化の誘導および増殖の抑制において有効で
ある。
同時に、本発明の化合物は、良好なバイオアベイラビ
リティ並びに化学的および代謝の安定性を示し、それ
故、ヒトおよび動物の、1)異常細胞増殖および/また
は細胞分化によって特徴付けられる疾病、例えば乾癬を
含むある種の皮膚病およびある種の癌、2)免疫系の平
衡失調により特徴付けられる疾病、例えば自己免疫疾患
(真性糖尿病および移植組織拒絶を含む)、または3)
炎症性疾患、例えばリューマチ様関節炎および喘息の、
局所的および全身的な治療および予防のいずれに対して
特に適する。
本発明の化合物は、他の薬剤と組み合わせて使用し得
る。移植片拒絶の防止においては、本発明化合物による
処置を、例えばシクロスポリン(cyclosporin)処置と
組み合わせることが有利であり得る。
化合物Iは、図式2に示す経路ににより、ビタミンD2
から、近縁の中間体[テトラヘドロン・レターズ(Te
trahedron Letters)、1987、28、1337]および[テ
トラヘドロン(Tetrahedron)、1987、43、4609]を経
て好都合に合成することができる。この合成における重
要な工程は、(タイプA、BまたはCの)側鎖フラグメ
ントとの反応であって、この反応は、直接に(タイプ
A)、または側鎖フラグメント(タイプBまたはC)を
強塩基(例えばn−ブチルリチウムまたはリチウムジイ
ソプロピルアミド)で処理して、(それぞれタイプB′
またはC′の)求核試薬を生成した後で行なう。このよ
うな種類の反応はすべて、合成有機化学における炭素−
炭素結合の生成の分野でよく知られており、実際に他の
ビタミンD型化合物の合成に適用されている。
通例、側鎖フラグメントは、式: Z−(CH2)n−C(R1)(R2)−OR5 で示される構造を有し、式中の定義は次の通りである
(以下の標準的な略号は、本発明の開示を通して使用す
る:Et=エチル;Hep=ヘプチル;Me=メチル;Ph=フェニ
ル;Pr=ブロピル;THP=テトラヒドロ−4H−ピラン−2
−イル;THF=テトラヒドロフラン;Ts=p−トルエンス
ルホニル); タイプAについては、Z=X−CH2−であり、ここで
Xは脱離基、例えばBr、IまたはTsOである。
タイプBについては、Z=PhS(O2)−CH2−であり、
対応するB′についてはZ=PhS(O2)−CHM−であり、
ここでM=金属、例えばLiである。
タイプCについては、Z=Ph3P+−CH2−またはZ=Q2
P(O)−CH2−であり、ここでQ=メトキシ、エトキシ
またはフエニルであり、対応するC′については、Z=
Ph3P+−CH-−またはQ2P(O)−CHM−(M=金属、例え
ばLiである)である。
R5は水素(Aにおいては異なる)またはアルコール保
護基、例えばトリ(低級アルキル)シリルまたはTHPで
ある。BまたはCにおいてR5=Hである場合、誘導され
るB′またはC′においてR5=M(M=金属、例えばLi
である)である。
タイプA、BおよびCのフラグメントの合成は非常に
多様であり得るが、単に例示の目的で、図式1に記載の
経路を用いた、第1表に示す化合物の合成を、構造例に
記載する。タイプAの例示化合物に相当するn、R1、R2
およびR5を有するが、それ自体は例示されていないタイ
プBおよびCのフラグメントは、対応する中間体から同
様の反応によって容易に得られることに注意すべきであ
る。
図式1の注釈 a.TsCl−塩基;b.ジヒドロピラン−酸;c.LiBr(X
=Brの場合)またはNaI(X=Iの場合);d.(i)Ph
SH−塩基、(ii)H2O2−NaWO4e.グリニヤール試薬R1
MgBrまたはR1MgI;f.(i)Ph2P-Li+、(ii)H2O2
g.Me3SiCl−塩基;h.MeOH−酸; これらの側鎖フラグメントのいくつかを、図式2に示
す中間体を経て、適当な化合物Iに変換する(製造例お
よび実施例参照)。中間体は、例示化合物Iと共に第2
表に例示する。
第2表の注釈 式IIで示される化合物においては、C−23および/ま
たはC−22でジアステレオマーとなる可能性がある。こ
れらを分離して定性分析したものもあるが、多くの場
合、未精製の反応生成物IIを、混合物として次の工程に
直接使用し、そのような中間体についてはデータを示さ
ず、第2表にも挙げていない。
図式2の注釈 R5はHまたはアルコール保護基であり、R5は、化合物
Iの合成の個々の工程において変化し得る。YはH、ま
たは工程「d」を促進するように選択される誘導基であ
る。
a.(i)n−BuLi、(ii)側鎖フラグメントA(本
文参照);b.(i)SO2、(ii)n−Bu3SnH−hν、
(iii)NaHCO3(沸騰EtOH);c.側鎖フラグメントBの
金属誘導体(B′)(本文参照)、(ii)中間体22−ア
ルコキシドそのまままたは分離した22−ヒドロキシ化合
物の任意の誘導体形成;d.例えばNa−Hg(Y=H、MeC
(O)−、PhC(O)−またはMeS(O2)−の場合)、ま
たは前記工程「b」と同じ条件(Y=MeS−C(S)−
またはPhC(S)−の場合)による還元的脱離;e
(i)ヴィッティッヒ[ホルナー−ヴィッティッヒ(Ho
rner−Wittig)]試薬、n−BuLiでの処理により側鎖フ
ラグメントCから誘導される試薬(C′)(本文参
照)、(ii)水性処理、(iii)NaH(iiおよびiiiは、Q
2P(O)−型の試薬にのみ適用);f.hν−三重項増感
剤;g.n−Bu4N+F-またはHF;h.側鎖OH基を脱保護するの
に要する反応(経路)。この工程は、合成のより早期の
段階で行ってもよい。;i.R1≠R2、およびR5=Hの場
合、例えばミツノブ(Mitsunobu)の反応[シンセシス
(Synthesis)、1981、1]により、星印炭素原子での
任意の配置転換。
同様の反応を用いて、他の側鎖フラグメントを対応す
る化合物Iに変換することができる。図式Iの経路は非
常に融通性があり、式Iで定義したいずれのn、R1およ
びR2を有する側鎖フラグメントの合成にも用いられるこ
とがわかるであろう。星印の炭素原子がキラル(R1
R2)である化合物Iの合成には、図式1中の化合物D
を、ほとんどまたは専ら所望の配置を有する立体異性体
として好都合に使用して、ほとんどまたは専ら所望のI
のジアステレオマーを得る。
また、化合物Dを逆の配置の立体異性体として使用
し、後の合成段階で配置を転換してもよい。
R1=Hの場合に、Dを立体化学的に高純度に合成する
一方法を図式3に示す。
a.(i)KOH、(ii)ビール酵母菌、グルコース、pH6
−7;b .(i)CH2H2、(ii)LiAlH4
(星印の炭素原子上の)側鎖ヒドロキシルを欠く化合
物(I)のプロドラッグの合成は、Z−(CH2)n−CH
(R1)(R2)の構造を有する適当な側鎖フラグメントを
用いて、図式2の経路に従って行い得る。
すなわち、化合物36および54に対応するプロドラッグ
は、BrCH2(CH23CHMe2[それぞれ側鎖フラグメントA
として、または誘導されたフラグメントB(PhS(O2)C
H2(CH23CHMe2)として使用]から合成し、化合物37
および38に対応するプロドラッグは、BrCH2(CH24CHM
e2から同様に合成する。
化合物(III)(R3=R4=H)(または対応する側鎖
デスオキシ類似体)の別の合成方法においては、アルデ
ヒド2を還元して(エタノール中の水素化ホウ素ナトリ
ウム)、対応する1級アルコール(製造例中の化合物6
1)とし、次いでこれをトシレート(製造例中の化合物6
2)(ピリジン中のp−トルエンスルホニルクロリド)
に変換する。次いで、この化合物を、テトラクロロ銅酸
ジリチウムの存在下に、THF中でマグネシウム金属との
反応によって所望の側鎖フラグメントA[または対応す
るデスオキシ類似体、Z−(CH2)n−CH(R1
(R2)](Z=BrCH2またはICH2)から誘導されたグリ
ニヤール試薬と結合させる。この方法による化合物65の
合成、および化合物36の側鎖デスオキシ類似体(化合物
68)の合成を例示する。
本発明の化合物は、前記のようなヒトおよび動物の疾
病の治療に有用な薬剤組成物中で使用することが意図さ
れている。
式Iで示される化合物(以下、活性成分と称する)の
治療効果に必要な量は、もちろん、その化合物、処置す
る病態、投与方法および処置するホ乳動物によって変化
する。本発明の化合物は、非経口的、関節内、経腸的ま
たは局所的に投与することができる。本発明の化合物
は、経腸投与された場合によく吸収され、これは全身的
疾病の治療に好ましい投与形態である。
好ましくは、製剤の重量に対して、活性成分含量は、
局所用製剤では1ppm〜0.1%である。経口および非経口
用製剤では1ppm〜1%である 「用量単位」とは、単位量、すなわち扱いおよび包装
が簡単な、患者に投与し得る単一用量であって、活性物
質そのもの、または固体もしくは液体薬剤希釈剤もしく
は担体とのその混合物から成る物理的および化学的に安
定な単位用量を意味する。
動物およびヒトの医療に使用する本発明の製剤は、活
性成分と共に薬学的に許容し得る担体、および要すれば
他の治療成分を含有する。担体は、製剤中の他の成分と
適合し、被投与体に有害でないという意味において「許
容し得る」ものでなくてはならない。
製剤には、例えば、経口、直腸、非経口(経皮、皮
下、筋肉内および静脈内を含む)、関節内および局所投
与に適当な製剤が含まれる。
製剤は、用量単位形態で提供されることが好ましく、
薬学分野でよく知られているいずれの方法で調製しても
よい。いずれの方法も、活性成分を1種またはそれ以上
の補助成分である担体と組み合わせる工程を含んで成
る。通例、製剤は、活性成分を液体担体もしくは微粉固
体担体またはその両方と均一かつ密に混合し、次いで要
すれば、生成物を所望の剤形に成型することによって調
製される。
経口投与に適当な本発明の製剤は、それぞれ所定量の
活性成分を含んで成るカプセル剤、サシェ剤、錠剤もし
くはロゼンジのような個々の単位の剤形;散剤もしくは
顆粒剤の剤形;水性液体もしくは非水性液体中の溶液剤
もしくは懸濁剤の剤形;または水中油型乳剤もしくは油
中水型乳剤の剤形として存在し得る。
錠剤は、活性成分を、要すれば1種またはそれ以上の
補助成分と共に圧縮または成形することによって製造し
得る。圧縮錠剤は、適当な機械中で、粉末または顆粒の
ような流動形態の活性成分を、要すれば結合剤、滑沢
剤、不活性希釈剤、表面活性剤まはた分散剤と混合して
圧縮することによって製造し得る。成形錠剤は、適当な
機械中で、粉末活性成分および適当な担体の混合物を不
活性液体希釈剤で湿潤させて成形することによって製造
し得る。
直腸投与用製剤は、活性成分および担体(例えばカカ
オ脂)を組み合わせた坐剤、または浣腸であってよい。
非経口投与に適合な製剤は、好ましくは活性成分の滅
菌油性または水性製剤(好ましくは、被投与体の血液と
等張である)から成る。
関節内投与に適当な製剤は、微結晶の形態であり得る
活性成分の滅菌水性製剤の形態、例えば水性微結晶懸濁
液であってよい。活性成分を関節内および眼のいずれに
投与するのにも、リポソーム製剤または生分解性ポリマ
ー系を使用してもよい。
局所投与に適当な製剤は、液体もしくは半液体製剤、
例えばリニメント剤、ローション剤、アプリカント剤、
水中油型もしくは油中水型乳剤、例えばクリーム、軟膏
剤または泥膏剤;または溶液剤もしくは懸濁剤、例えば
点滴剤;またはスプレーを含む。
喘息の治療には、スプレー缶、ネブライザーまたはア
トマイザーから投与される粉末、セルフ−プロペリング
剤および噴霧剤の吸入を使用し得る。分散時の製剤の粒
子サイズは、10〜100μであることが好ましい。
このような製剤は、粉末吸入装置から肺に投与する細
かく粉砕した粉末またはセルフ−プロペリング・パウダ
ー−ディスペンシング剤の形態であることが最も好まし
い。セルフ−プロペリング溶液および噴霧製剤の場合
は、所望の噴霧性を有する(すなわち、所望の粒子サイ
ズの粒子を噴霧し得る)バルブを選択するか、または活
性成分の粒子径を調節して懸濁粉末として組み合わせる
ことによって効果を達成することができる。これらのセ
ルフ−プロペリング剤は、パウダー−ディスペンシング
剤または活性成分を溶液または懸濁液の飛沫として投与
する製剤であってよい。
セルフ−プロペリング・パウダー−ディスペンシング
剤は、好ましくは、固体活性成分の分散粒子および大気
圧における沸点が18℃以下の液体プロペラントを含んで
成る。液体プロペラントは、医薬投与い適することが知
られているいずれのプロペラントであってもよく、1種
またはそれ以上のC1−C6−アルキル炭化水素もしくはハ
ロゲン化C1−C6−アルキル炭化水素またはその混合物、
特に好ましくは塩素化およびフッ素化C1−C6−アルキル
炭化水素を含んで成っていてよい。通例、プロペラント
は製剤の45〜99.9w/w%を占め、活性成分は製剤の1ppm
〜0.1w/w%を占める。
前記成分に加えて、本発明の製剤は、1種またはそれ
以上の追加の成分、例えば賦形剤、緩衝剤、香料、結合
剤、表面活性剤、増粘剤、滑沢剤、メチルヒドロキシベ
ンゾエートのような保存剤(抗酸化剤を含む)、乳化剤
などを含有し得る。
本発明の組成物は、通例前記病態の処置に適用される
他の治療活性化合物を更に含有し得る。
本発明は更に、前記病態の1種い罹患している患者を
治療する方法にも関し、該方法は、治療を要する患者
に、式Iで示される化合物の1種またはそれ以上の有効
量を、単独で、または前記病態の治療において通例適用
される他の治療活性化合物の1種またはそれ以上と組み
合わせて投与することから成る。本発明の化合物および
/または他の治療活性化合物による治療は、同時に、ま
たは間隔をおいて行い得る。
全身的疾患の治療において、式Iの化合物を1日当た
り1〜1000μg、好ましくは2〜250μgの用量で投与
する。皮膚病の局所治療においては、式Iの化合物を1
〜1000μg、好ましくは10〜500μg/g含有する軟膏、ク
リームまたはローションを投与する。経口組成物は、式
Iの化合物を用量単位当たり0.5〜500μg、好ましくは
1〜250μg含有する錠剤、カプセル剤またはドロップ
として調製することが好ましい。
本発明の好ましい態様を次に示す。
1. 純粋な形態の請求項1記載の化合物のジアステレオ
マー;または請求項1記載の化合物のジアステレオマー
の混合物。
2. 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(5
−エチル−5−ヒドロキシ−1−ヘプチル)−9,10−セ
コプレグナー5(Z),7(E),10(19)−トリエン; 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(6−
ヒドロキシ−6−メチル−1−ヘプチル)−9,10−セコ
プレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリエン; 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(6−
ヒドロキシ−6−メチルヘプタ−1(E)−エン−1−
イル)−9,10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(1
9)−トリエン; 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(6−
エチル−6−ヒドロキシ−1−オクチル)−9,10−セコ
プレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリエン; 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(7−
ヒドロキシ−7−メチル−1−オクチル)−9,10−セコ
プレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリエン; 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(7−
ヒドロキシ−7−メチルオクタ−1(E)−エン−1−
イル)−9,10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(1
9)−トリエン; 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(6′
−メチル−1′−ヘプチル)−9,10−セコプレグナ−5
(Z),7(E),10(19)−トリエン; から成る群から選択する請求項1記載の化合物。
3. 用量単位の形態である請求項2記載の薬剤組成物。
4. 式Iで示される化合物を、0.5〜500μg、好ましく
は1〜250μg含有する上記第3項記載の用量単位。
5. 真性糖尿病、高血圧症、免疫系の平衡失調、リュー
マチ様関節炎のような炎症疾患および喘息並びに異常な
細胞分化および/または細胞増殖により特徴付けられる
疾患、例えば乾癬および癌を含む多くの疾患を治療およ
び予防する方法であって、治療または予防処置を必要と
する生体に、請求項2記載の組成物を投与する方法。
6. 移植拒絶を防止するための上記第5項記載の方法で
あって、更に患者をシクロスポリン処置にも付す方法。
本発明を以下の製造例および実施例によってさらに説
明するが、本発明はそれらに制限されるものではない: 製造例および実施例 一般 製造例および実施例に記載の化合物は、図式および/
または表中の対応する式の番号または文字によって識別
される。紫外スペクトル(λ)は、96%エタノール中の
溶液について測定した。核磁気共鳴スペクトルでは、化
学シフト値(δ)は、内部テトラメチルシラン(δ=
0)またはクロロホルム(δ=7.25)に対して、ジュウ
テリオクロロホルム溶液いついてp.p.mで示す。特定し
[二重線(d)、三重線(t)、四重線(q)]、また
はしていない(m)多重線の値は、範囲を示していない
場合には、およその中心点を示す(s=一重線、b=ブ
ロード)。結合定数()は、ヘルツで示し、最も近い
単位に近似する。
エーテルはジエチルエーテルであり、ナトリウムで乾
燥した。THFは、ナトリウム−ベンゾフェノンで乾燥し
た。石油エーテルは、ペンタンフラクションをさす。塩
水は、飽和塩化ナトリウム溶液である。記載する溶液は
すべて、特記しない限り水溶液である。有機溶液は、乾
燥硫酸マグネシウムで乾燥し、水吸引圧力で回転蒸発器
で濃縮した。
製造例1:1−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロパノ
ール [D(n=1、R1+R2=−(CH22−)] リチウムジイソプロピルアミドの撹拌した溶液(乾燥
THF(200ml)中)のジイソプロピルアミン(30.8ml)
に、n−ブチルリチウム溶液(1.5Miヘキサン、146ml)
を、0℃でゆっくり加えることによって調製したもの)
を−70℃に冷却し、これに、新たに蒸留した4−ヒドロ
キシ−2−ブタノン(8.4g)を、反応混合物の温度が−
65℃以下に保たれるような速度で滴下した。更に20分
後、乾燥THF(50ml)中のトリメチルシリルクロリド(3
8ml)およびトリエチルアミン(10ml)の溶液(0℃で
調製し、次いで約−60℃に冷却したもの)を、両頭針で
約1分間にわたって加えると、反応混合物の温度は瞬間
的に−50℃に上昇したが、再び−70℃に降下した。この
温度で更に1時間保った後(この間に白色沈澱が生じ
た)、反応混合物を2時間かけて室温とし、石油エーテ
ル(1)および2%炭酸水素ナトリウム溶液(400m
l)に分配した。有機相を分離し、塩水で洗い、乾燥し
た。溶媒を減圧除去して得られた残渣を蒸留により精製
して、沸点71〜73℃/11mmHgの油状物を得た(実測値:
C、51.83;H、10.54。C10H24O2Si2の計算値:C、51.67:
H、10.41%)。1H NMRスペクトルによると、この生成物
は、2,4−ビス(トリメチルシリルオキシ)−1−ブテ
ンおよび2,4−ビス(トリメチルシリルオキシ)−2−
ブテンの約85:15の混合物であり、この混合物をそのま
ま次の工程に使用した。
酢酸(20ml)中の酢酸銀(30mg)の溶液で80℃で30秒
間処理することによって、亜鉛粒(3.6g)を銀カップル
に変換した。デカント後、亜鉛−銀カップルを15mlの乾
燥エーテルで6回デカントして洗い、最後にエーテル
(40ml)で覆った。窒素雰囲気中で撹拌および加熱還流
したこの混合物に、ジヨードメタン(7.5g)を5分間に
わたって滴下した。加熱還流を1時間続けた後、前記2,
4−ビス(トリメチルシリルオキシ)−1−および−2
−ブテンの動的混合物(4.7g)をシリンジから滴下し
た。更に20時間還流後、撹拌した反応混合物を氷冷し、
ピリジン(4.8ml)を滴下し、更に乾燥エーテルで稀釈
し、濾過した。濾液を減圧下に濃縮して油状物を得、こ
れをクロマトグラフィー(シリカゲル200g:溶出剤は石
油エーテル中の3%エーテル)により精製して2−(1
−トリメチルシリルオキシシクロプロピル)エトキシト
リメチルシランを油状物として得、これを次の工程に直
接使用した。蒸留(沸点80〜81℃/10mmHg)により分析
用試料を得た(実測値:C、53.61;H、10.58。C11H26O2Si
2の計算値:C、53.60;H、10.63%)。
メタノール(20ml)中の2−(1−トリメチルシリル
オキシシクロプロピル)エトキシトリメチルシラン(3.
15g)の氷冷溶液に、メタノール性塩化水素(約1M、0.1
ml)を加えた。10分後、溶液を恒量になるまで減圧濃縮
(室温)して、表記化合物を油状物として得た。δ(10
0MHz)0.47(2H、m)、0.77(2H、m)、1.77(2H、
t、J6)、3.35(1H、bs)、3.9[3H、m、3.92(2H、
t、J6)を含む]。蒸留により分析用試料を調製した。
沸点58〜59℃/0.1mmHg(実測値:C、58.92;H、9.83。C5C
10O2の計算値:C、58.80;H9.87%)。
製造例2:1−(2−ブロモエチル)シクロプロピルオキ
シトリメチルシラン(化合物3) ジクロロメタン(20ml)中の1−(2−ヒドロキシエ
チル)シクロプロパノール(1.31g)およびピリジン(4
ml)の氷冷溶液に、p−トルエンスルホニルクロリド
(4.7g)を加えた。次いで、この混合物を、窒素雰囲気
中、室温で5時間撹拌した後、エーテル(100ml)およ
び水に分配した。有機相を1N塩酸、水、5%炭酸水素ナ
トリウム溶液および塩水で順次洗い、乾燥した。減圧濃
縮して得た残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル150
g;溶出剤は石油エーテル中の40%酢酸エチル)で精製し
て、1−(2−p−トルエンスルホニルオキシエチル)
シクロプロパノール[E;n=1、R1+R2=−(CH2
2−]を油状物として得た。
アセトン(80ml)中で臭化リチウム(15g)および1
−(2−p−トルエンスルホニルオキシエチル)シクロ
プロパノール(3.15g)の撹拌した溶液を、1時間加熱
還流した。冷却した反応混合物をジクロロメタン(200m
l)および水に分配し、水相を更にジクロロメタンで抽
出した。合したジクロロメタン相を、水および塩水で洗
った。乾燥後、溶媒を減圧除去して、1−(2−ブロモ
エチル)シクロプロパノール[H;n=1、R1+R2=−(C
H22−]を油状物として得た。一部を蒸留して、分析
用試料を得た。沸点32℃/0.2mmHg(実測値:C、36.55;
H、5.67。C5H9OBrの計算値:C、36.39;H、5.50%)。
ジクロロメタン(25ml)中の1−(2−ブロモエチ
ル)シクロプロパノール(1.4g)、トリエチルアミン
(2.8ml)および4−ジメチルアミノピリジン(0.1g)
の氷冷溶液に、窒素雰囲気中で撹拌しながら、トリメチ
ルシリルクロリド(1.9ml)を滴下した。氷浴上で更に4
0分間撹拌後、反応混合物をエーテル(100ml)および水
に分配した。有機相を、水(×2)および塩水で順次洗
い、乾燥し、減圧濃縮して残渣を得た。これをクロマト
グラフィー(シリカゲル50g;溶出剤は石油エーテル中の
2%エーテル)に付し、次いで蒸留して精製し、標記化
合物を油状物として得た。沸点32℃/0.3mmHg(実測値:
C、40.67;H、7.28;Br.33.68。C8H17OBrSiの計算値:C、4
0.51;H、7.22;Br、33.69%)、δ(100MHz)0.13(9H、
s)、0.48(2H、m)、0.77(2H、m)、2.03(2H、
t、J8)、および3.55(2H、t、J8)。
製造例3:2−[1−(2−p−pトルエンスルホニルオ
キシエチル)−シクロプロピルオキシ]テトラヒドロ−
4H−ピラン(化合物4) ジクロロメタン(15ml)中の1−(2−p−トルエン
スルホニルオキシエチル)−シクロプロパノール(製造
例2の中間体)(1.30g)の溶液に、室温でジヒドロピ
ラン(0.88g、95%)およびピリジニウムp−トルエン
スルホネート(0.1g)を加えた。5時間後、反応溶液を
エーテル(70ml)で希釈し、水、5%炭酸水素ナトリウ
ム溶液および塩水で順次洗った。乾燥し、溶媒を減圧除
去した後、生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル50
g;溶媒は石油エーテルの30%エーテル)に付し、次いで
ヘキサンから再結晶して精製し、標記化合物を板状物と
して得た。融点56〜57℃(実測値:C、59.99;H、7.13;
S、9.37。C17H24O5Sの計算値:C、59.98;H、7.11;S、9.4
2%)、δ(100MHz)0.5(2H、m)、0.85(2H、m)、
1.2−2.4(8H、m)、3.1−3.9(4H、m)、4.55(1H、
m)、7.6(3H、m)、7.9(2H、m)。
製造例4:1−(2−ブロモエチル)シクロペンチルオキ
シトリメチルシラン(化合物5) 4工程にわたるシクロヘキシル類似体(6)の合成の
ための下記の一連の手順(製造例5)に従って、出発物
質として1−(エトキシカルボニルメチル)シクロヘキ
サノールの代わりに1−(エトキシカルボニルメチル)
シクロペンタノールを用いることにより、標記化合物を
同様に製造した。
製造例5:1−(2−ブロモエチル)シクロヘキシルオキ
シトリメチルシラン(化合物6) 乾燥エーテル(250ml)中の水素化リチウムアルミニ
ウム(3.5g)の氷冷し、撹拌した懸濁液に、1−(エト
キシカルボキシメチル)シクロヘキサノール(14g)を
1時間にわたって滴下し、室温で一晩撹拌を続けた。氷
冷した混合物に注意深く水を加えることによって過剰の
水素化物を分解した後、エーテル相を分離し、塩水で洗
い、乾燥した。恒量になるまで減圧乾燥して、1−(2
−ヒドロキシエチル)シクロヘキサノール[D(n=
1、R1+R2=−(CH25−]を、次の工程に使用するの
に充分な純度で得た。一部を蒸留して、分析用試料を得
た。沸点78〜79℃/0.2mmHg(実測値:C、66.53;H、11.1
3。C8H16O2の計算値:C、66.63;H、11.18%)。
ジクロロメタン(100ml)中の1−(2−ヒドロキシ
エチル)シクロヘキサノール(11.2g)およびピリジン
(17ml)の氷冷溶液に、p−トルエンスルホニルクロリ
ド(19.5g)を加えた。次いで、この混合物を、窒素雰
囲気中室温で3時間撹拌した後、エーテル(300ml)お
よび水に分配した。有機相を、4N塩酸、水、5%炭酸水
素ナトリウム溶液および塩水で順次洗い、乾燥した。減
圧濃縮により得られた残渣を、クロマトグラフィー(シ
リカゲル500g;溶出剤は石油エーテル中の20%酢酸エチ
ル)により精製して、1−(2−p−トルエンスルホニ
ルオキシエチル)シクロヘキサノール[E;n=1、R1+R
2=−(CH25−]を油状物として得た。
アセトン(350ml)中の臭化リチウム(70g)および1
−(2−p−トルエンスルホニルオキシエチル)シクロ
ヘキサノール(16.4g)の撹拌した溶液を、1時間加熱
還流した。冷却した反応混合物をいくぶん減圧濃縮し、
エーテル(300ml)および水に分配した。エーテル相を
水および塩水で洗い、乾燥し、減圧濃縮して、1−(2
−ブロモエチル)シクロヘキサノール[H;n=1、R1+R
2=−(CH25−]を油状物として得た。
ジクロロメタン(50ml)中の1−(2−ブロモエチ
ル)シクロヘキサノール(4.2g)、トリエチルアミン
(5.6ml)および4−ジメチルアミノピリジン(0.3g)
の氷冷溶液に、窒素雰囲気中で攪拌しながら、トリメチ
ルシリルクロリド(3.8ml)を滴下した。氷浴上で更に4
0分間撹拌後、室温で16時間撹拌を続けた。反応混合物
を、エーテル(200ml)および水に分配した。有機相
を、水(×2)および塩水で順次洗い、乾燥し、減圧濃
縮して、残渣を得た。これをクロマトグラフィー(シリ
カゲル150g;溶出剤は石油エーテル中の2%エーテル)
に付し、次いで蒸留することによって精製して、標記化
合物を油状物として得た。沸点85〜87℃/0.2mmHg(実測
値:C、47.44;H、8.33;Br、28.85。C11H29OBrSiの計算
値:C、47.30;H、8.30;Br、28.61%)、δ(100MHz)0.1
3(9H、s)、1.1−1.8(10H、m)、2.05、(2H、
m)、および3.4(2H、m)。
製造例6:1−(3−ブロモプロピル)シクロプロピルオ
キシトメチルシラン(化合物7) 6工程中にわたる2−ブロモエチル類似体(3)の合
成のための前記手順(製造例1および2)に従って、出
発物質として4−ヒドロキシ−2−ブタノンの代わりに
3−アセチル−1−プロパノールを用いることにより、
標記化合物を同様に製造した。
製造例7:6−ブロモ−2−メチル−2−トリメチルシリ
ルオキシヘキサン(化合物8) 乾燥エーテル(100ml)中のエチル5−ブロモペンタ
ノエート(G、n=3)(18.7ml)の撹拌した氷冷溶液
に、乾燥エーテル(200ml)中のマグネシウム(10g)お
よびヨウ化メチル(25ml)から調製したグリニヤール試
薬の濾過した溶液を、1時間にわたって滴下した。氷浴
上で更に30分後、反応混合物を30分間で室温にし、次い
で、水(200ml)中の塩化アンモニウム(30g)の撹拌し
た氷冷溶液に注いだ。激しい反応が静まった後、エーテ
ル相を分離し、更にエーテルで水相を抽出した。合した
エーテル相を、水および塩水で順次洗い、乾燥し、減圧
濃縮して、粗カルビノール中間体H(n=3、R1=R2
Me)を、淡黄色油状物として得た。これをジクロメタン
(130ml)に溶解し、トリエチルアミン(40ml)および
4−ジメチルアミノピリジン(0.2g)を加えた。撹拌し
た溶液を氷冷しながら、トリメチルシリルクロリド(27
ml)を30分間にわたって滴下した。次いで、反応混合物
を室温で2時間撹拌した後、エーテル(500ml)および
水(500ml)に分配した。エーテル相を水で4回、およ
び塩水で1回洗い、乾燥した。溶媒を減圧除去後、残渣
を蒸留して、沸点103〜105℃/11mmHgの生成物を得た。
生成物の一部(5g)をクロマトグラフィー(シリカゲル
150g;溶出剤は石油エーテル中の1%エーテル)に付
し、再蒸留することによって精製して、純粋なブロミド
(8)を油状物として得た。δ(300MHz)0.10(9H、
s)、1.21(6H、s)、1.45(4H、m)、1.86(2H、
m)および3.42(2H、t、J7)。
製造例8 7−ブロモ−3−エチル−3−トリメチルシ
リルオキシヘプタン(化合物9) グリニヤール試薬を臭化エチル(45g)から調製し、
中間体カルビノールH(n=3、R1=R2=Et)を経由し
たことを除いては、製造例7に記載の手順に従って化合
物を製造した。9;沸点88℃/0.5mmHg;δ(300MHz)0.09
(9H、s)、0.81(6H、t)、1.30−1.55(8H、m)、
1.84(2H、m)および3.41(2H、t、J7)。
製造例9 7−ブロモ−2−メチル−2−トリメチルシ
リルオキシヘプタン(化合物10) エチル5−ブロモペンタノエートの代わりにエチル6
−ブロモヘキサノエート(G、n=4)(26g)を用
い、中間体カルビノールH(n=4、R1=R2=Me)を経
由したことを除いては、製造例7に記載の手順に従って
化合物を製造した。油状ブロミド(10)の沸点87〜88℃
/1mmHgおよびδ(300MHz)0.10(9H、s)、1.20(6H、
s)、1.41(6H、m)、1.89(2H、m)および3.41(2
H、t、J7)。
製造例10 8−ブロモ−3−メチル−2−トリメチルシ
リルオキシオクタン(化合物11) エチル5−ブロモペンタノエートの代わりにエチル7
−ブロモヘプタノエート(G、n=5)(28g)を用
い、中間体カルビノールH(n=5、R1=R2=Me)を経
由したことを除いては、製造例7に記載の手順従って化
合物を製造した。
製造例11 2−[1−(2−フェニルスルホニルエチ
ル)シクロプロピルオキシ]テトラヒドロ−4H−ピラン
(化合物12) N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中のカリウムt
−ブトキシド(0.45g)およびチオフェノール(0.50g)
の、予め混合し、撹拌した溶液に、2−[1−(2−p
−トルエンスルホニルオキシエチル)シクロプロピルオ
キシ]−テトラヒドロ−4H−ピラン(化合物4)(1.30
g)を室温で溶解した。数分後に沈澱が生成し始め、30
分後に、混合物をエーテル(50ml)および水に分配し
た。有機相を2N水酸化ナトリウム溶液、水、および塩水
で順次洗った。乾燥し、減圧濃縮して得られた残渣を、
クロマトグラフィー(シリカゲル50g;溶出剤は石油エー
テル中の10%エーテル)によって精製して、2−[1−
(2−フェニルチオエチル)シクロプロピルオキシ]テ
トラヒドロ−4H−ピランを得た。一部を蒸留して、分析
用試料を得た。沸点121〜122℃/0.1mmHg。(実測値:C、
69.07;H、8.01;S、11.31。C16H22O2Sの計算値:C、69.0
3;H、7.97;S、11.52%)。
メタノール(5ml)中の2−[1−(2−フェニルチ
オエチル)−シクロプロピルオキシ]テトラヒドロ−4H
−ピラン(0.43g)の撹拌した溶液に、炭酸水素ナトリ
ウム(0.3g)、タングステン酸ナトリウム水溶液(2
%、0.3ml)および過酸化水素(100vol、0.4g)を加え
た。反応混合物を50℃で2時間撹拌し、次いで冷却し、
ジクロロメタン(50ml)および水に分配した。有機相を
塩水で洗い、乾燥し、減圧濃縮した。このようにして得
た粗生成物を蒸留して、標記化合物を粘性油状物として
得た。沸点176〜177℃/0.15mmHg。(実測値:C、61.86;
H、7.19;S、10.27。C16H22O4Sの計算値:C、61.91;H、7.
14;S、10.33%)、δ(100MHz)0.5(2H、m)、0.85
(2H、m)、1.2−2.4(8H、m)、3.1−3.9(4H、
m)、4.55(1H、m)、7.6(3H、m)、7.9(2H、
m)。
製造例12 6−ヒドロキシ−6−メチルヘプチルフェニ
ルスルホン(化合物13) メタノール(55ml)中の7−ブロモ−2−メチル−2
−トリメチルシリルオキシヘプタン(10)(14.0g)の
室温の溶液に、エタノール性塩化水素(約1M、0.2ml)
を加えた。10分後、溶液を減圧濃縮(室温)して、恒量
とした。残渣をクロロホルムに溶解し、恒量になるまで
再濃縮して、7−ブロモ−2−メチル−2−ヘプタノー
ル(H、n=4、R1=R2=Me)を、クロマトグラフ的に
均一な油状物として得た。この生成物をTHF(10ml)に
溶解し、N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)中のカリ
ウムt−ブトキシド(6.7g)およびチオフェノール(3.
6ml)の、予め混合し、撹拌した溶液に室温で加えた。
数分後に沈澱が生成し始め、30分後に混合物を酢酸エチ
ル(300ml)および水(200ml)に分配した。有機相を、
2N水酸化ナトリウム溶液、水および塩水で順次洗った。
乾燥し、減圧濃縮して、6−ヒドロキシ−6−メチルヘ
プチルフェニルスルフィドをクロマトグラフ的に均一な
油状物として得た。これをメタノール(60ml)に溶解
し、その撹拌した溶液に、炭酸水素ナトリウム(4.7
g)、タングステン酸ナトリウム水溶液(2%、5ml)お
よび過酸化水素(100vol、11.8ml)を加えた。最初の発
熱反応が起こったことを、瞬間的な氷冷により確認し
た。次いで、反応混合物を50℃で1時間撹拌した。冷却
後、混合物をジクロロメタン(200ml)および水に分配
した。水相を更にジクロロメタンで抽出し、合したジク
ロロメタン相を水、塩水で洗い、乾燥した。減圧濃縮し
て得られた粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル
150g;溶出剤はエーテル)により精製して、スルホン(1
3)を粘性油状物として得た。δ(300MHz)1.18(6H、
s)、1.4(7H、m)、1.75(2H、m)、3.09(2H、
m)、7.5−7.75(3H、m)、7.90(2H、m)。
製造例13 6−ヒドロキシ−6−メチルヘプチルジフェ
ニルホスフィンオキシド(化合物14) 乾燥THF(2ml)中の7−ブロモ−2−メチル−2−ト
リメチルシリルオキシヘプタン(10)(1.7g)の溶液
を、リチウムジフェニルホスフィドの溶液[乾燥THF(5
ml)中のジフェニルホスフィン(1.0ml)を、窒素雰囲
気中0℃でn−ブチルリチウム(ヘキサン中1.4M、4m
l)で処理することによって調製したもの]に、−70℃
で5分間にわたって滴下した(シリンジ)。この淡黄色
溶液を石油エーテル(100ml)で希釈し、水および塩水
で抽出し、乾燥した。減圧濃縮して得られた油状物(粗
6−メチル−6−トリメチルシリルオキシヘプチルジフ
ェニルホスフィン)をジクロロメタン(30ml)に溶解
し、過酸化水素溶液(6%、50ml)と共に5分間振盪し
た。水相を有機相から分離し、更にジクロロメタンで抽
出した。合した有機相を塩水で洗い、乾燥し、減圧濃縮
して、油状物(粗6−メチル−6−トリメチルシリルオ
キシヘプチルジフェニルホスフィンオキシド)を得た。
これを、ジクロロメタン(5ml)およびメタノール(30m
l)(微量の塩化水素を含有する)に溶解した。10分
後、溶液を減圧濃縮して油状物を得た。これをエーテル
から結晶化し、ホスフィンオキシド(14)を針状物とし
て得た。δ(300MHz)1.17(6H、s)、1.30−1.50(6
H、m)、1.50−1.75(3H、m)、2.26(2H、m)、7.4
0−7.55(6H、m)、7.65−7.80(4H、m)。
製造例14 化合物20 乾燥THF(5ml)中のセレノアセタール(1)(0.75
g)の撹拌した溶液を、窒素雰囲気中で−70℃に冷却
し、n−ブチル−リチウム溶液(1.5Miヘキサン、0.7m
l)をシリンジから滴下して処理した。10分後、化合物
3(0.36g)を滴下し、更に10分後、−70℃で冷却浴を
取り外し、反応溶液を室温にした。2時間後、反応溶液
をエーテル(50ml)で希釈し、水および塩水で抽出し
た。エーテル相を乾燥し、減圧濃縮して得た残渣をクロ
マトグラフィー(シリカゲル100g;溶出剤は石油エーテ
ル中の2%エーテル)により精製して、化合物20a(極
性の小さい方の異性体)、δ(100MHz)0.06(12H、
s)、0.15(9H、s)、0.56(3H、s)、0.87(9H、
s)、0.90(9H、s)、1.05(3H、d、J6)、1.95(3
H、s)、4.2(1H、m)、4.5(1H、m)、4.9(2H、
m)、5.8(1H、d、J11)、6.45(1H、d、J11);λm
ax270nm、および化合物20b(極性の大きい方の異性
体)、δ(100MHz)0.06(12H、s)、0.14(9H、
s)、0.57(3H、s)、0.87(9H、s)、0.90(9H、
s)、0.25−0.8(4H、m)、0.95(3H、m)、1.96(3
H、s)、4.2(1H、m)、4.5(1H、m)、4.9(2H、b
s)、5.8(1H、d、J11)、6.45(1H、d、J11);λma
x270nmを得た。
製造例15 化合物21 乾燥THF(5ml)中の化合物20a(0.20g)の撹拌した氷
冷溶液に、THP(1ml)中のテトラ−n−ブイルアンモニ
ウムフルオリド3水和物(0.15g)の溶液を加えた。更
に10分間撹拌後、反応溶液を酢酸エチル(40ml)および
2%炭酸水素ナトリウム溶液(30ml)に分配し、有機相
を水および塩水で洗い、乾燥し、濃縮した。残渣をクロ
マトグラフィー(シリカゲル30g、溶出剤は石油エーテ
ル中の20%エーテル)により精製して、化合物21aを
(エーテル−メタノールから)針状物として得た。δ
(100MHz)0.06(12H、s)、0.56(3H、s)、0.4−0.
8(4H、m)、0−87(9H、s)、0.90(9H、s)、1.0
5(3H、d、J6)、1.96(3H、s)、4.2(1H、m)、4.
5(1H、m)、4.95(2H、m)、5.8(1H、d、J11)、
6.45(1H、d、J11);λmax270nm。
化合物20bを同様に処理して、(エーテル−メタノー
ルから)化合物21b(極性のより大きい異性体)を針状
物として得た。δ(100MHz)0.06(12H、s)、0.57(3
H、s)、0.4−0.85(4H、m)、0.87(9H、s)、0.90
(9H、s)、0.95(3H、m)、1.98(3H,s)、4.2(1
H、m)、4.5(1H、m)、4.95(2H、m)、5.8(1H、
d、J11)、6.45(1H、d、J11);λmax270nm。
製造例16 化合物22 ジクロロメタン(8ml)中の化合物21a(0.20g)の溶
液に、室温で、ジヒドロピラン(95%、0.5g)およびピ
リジニウムp−トルエンスルホネート(25mg)を加え
た。1時間後、反応溶液をエーテル(70ml)で希釈し、
水、5%炭酸水素ナトリウム溶液および塩水で順次洗っ
た。乾燥し、溶媒を減圧除去した後、生成物をクロマト
グラフィー(シリカゲル30g;溶出剤は石油エーテル中の
5%エーテル)により精製して、(エーテル−メタノー
ルから)22を針状物として得た。δ(100MHz)0.06(1
2、s)、0.56(3H、s)、0.87(9H、s)、0.90(9
H、s)、1.05(3H、d、J6)、1.95(3H、s)、3.5
(1H、m)、3.9(1H、m)、4.2(1H、m)、4.5(1
H、m)、4.75(1H、bs)、4.9(2H、m)、5.8(1H、
d、J11)、6.45(1H、d、J11);λmax270nm。
製造例17 化合物23 化合物22(75mg)をエーテル(0.5ml)に溶解し、液
体二酸化イオウ(2ml)を(冷却しながら)加えた。二
酸化イオウを還流下に1時間沸騰させ、次いで溶媒を減
圧除去して、化合物22を二酸化イオウ付加物のジアステ
レオマー混合物を得た[テトラヘドロン・レターズ(Te
trahedron Letters)、1987、28、1337参照]。(パイ
レックスフラスコ内の)生成物をトルエン(3ml)に溶
解し、トリ−n−ブチルスタナン(0.2g)を加えた。窒
素雰囲気中で、反応フラスコを水冷(20℃)しながら、
高圧水銀ランプ[タイプ:ハナウ(Hanau)TQ718Z2]で
1時間照射した。次いで、溶液を減圧濃縮して得た残渣
をクロマトグラフィー(シリカゲル15g;溶出剤は石油エ
ーテル中の20%エーテル)により精製した。最初に溶出
されたのは、化合物23の多い方の(6S)二酸化イオウ付
加物であった。この後、少ない方の(6R)ジアステレオ
マーが溶出した。2種の異性体を含有するフラクション
を合し(それぞれ次の工程で同じ生成物を与えるが、定
性分析の目的で、各異性体の純粋な試料を単離した)、
濃縮した油状物を得た。これを、96%エタノール(3m
l)に、炭酸水素ナトリウム(50mg)と共に溶解または
懸濁し、撹拌した混合物を、窒素雰囲気中で90分間加熱
還流した。冷却後、反応溶液を酢酸エチル(20ml)およ
び水に分配し、酢酸エチル相を塩水で洗い、乾燥した。
溶媒を減圧除去して得た生成物を、クロマトグラフィー
(シリカゲル15g;溶出剤は石油エーテル中の10%エーテ
ル)により精製して、23を得た。λmax270nm。
手順1 セレノ−アセタール(1)および側鎖フラグメ
ントAからの化合物III(R3=R4=H)の製造 乾燥THF(5ml)中のセレノ−アセタール(1)(0.75
g)の撹拌した溶液を、窒素雰囲気中で−70℃に冷却
し、n−ブチルリチウム溶液(1.5Miヘキサン、0.7ml)
をシリンジから滴下した。10分後、側鎖フラグメントA
を滴下し、−70℃で更に10分後、冷却浴を除去し、反応
溶液を室温にした。2時間後、反応溶液をエーテル(50
ml)で希釈し、水および塩水で抽出した。エーテル相を
乾燥し、減圧濃縮して、C−22におけるジアステレオマ
ーの混合物として化合物II(R6=H、R7=SeMe)を含有
する粗油状粒を得た。これをエーテル(2ml)に溶解
し、(冷却しながら)液体二酸化イオウ(15ml)および
水(0.2ml)を加えた。二酸化イオウを還流下に1時間
沸騰させ、次いで溶媒を減圧除去して、化合物II(R6
H、R7=SeMe)の二酸化イオウ付加物のジアステレオマ
ー混合物を得た(テトラヘドロン・レターズ、1987、2
8、1337参照)。(パイレックスフラスコ中の)生成物
をトルエン(20ml)に溶解し、トリ−n−ブチルスタナ
ン(2g)を加えた。窒素雰囲気とし、反応フラスコを水
冷(20℃)しながら、高圧水銀ランプ(タイプ:ハナウ
TQ718Z2)で2時間照射した。次いで、溶液を減圧濃縮
して得た残渣を、クロマトグラフィー(シリカゲル150
g;溶出剤は石油エーテル中の40%エーテル)により精製
した。最初に溶出したのは、化合物III(R3=R4=H)
の多い方(6S)二酸化イオウ付加物であった。この後、
少ない方の(6R)ジアステレオマーが溶出した。2種の
異性体を含有するフラクションを合し(それぞれ次の工
程で同じ生成物を与えるが、定性分析の目的で、各異性
体の純粋な試料を単離した)、濃縮した油状物を得た。
これを、96%エタノール(10ml)に、炭酸水素ナトリウ
ム(0.4g)と共に溶解または懸濁し、撹拌した混合物
を、窒素雰囲気中で90分間加熱還流した。冷却後、反応
溶液を酢酸エチル(50ml)および水に分配し、酢酸エチ
ル相を塩水で洗い、乾燥した。溶媒を減圧除去して得た
生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル30g;溶出剤は
石油エーテル中の30%エーテル)により精製して、III
(R3=R4=H)を得た。
製造例18、19、20、34、35、36、38、39および46にお
いては、中間体中のR5が、IIのR5=SiMe3から、二酸化
イオウによる処理後にR5=Hに変化することに注意すべ
きである。
製造例18 化合物24 側鎖フラグメントAとして化合物6(0.42g)を用
い、手順1により化合物を製造した。24δ(100MHz)0.
06(12H、s)、0.54(3H、s)、0.87(9H、s)、0.9
0(9H、s)、4.2(1H、m)、4.5(1H、m)、4.9(2
H、m)、5.8(1H、d、J11)、6.45(1H、d、J11);
λmax270nm。
製造例19 化合物25 側鎖フラグメントAとして化合物8(0.40g)を用
い、手順1により化合物を製造した。25;δ(300MHz)
0.05(12H、s)、0.53(3H、s)、0.85(9H、s)、
0.89(9H、s)、0.91(3H、d、J6)、1.0−2.1(31
H、m、1.20(6H、sを含む))、2.30(1H、bd、J1
4)、2.56(1H、dd、J14および15)、2.86(1H、bd、J1
1)、4.21(1H、m)、4.53(1H、m)、4.93(1H、b
s)、4.98(1H、bs)、5.81(1H、d、J11)、6.45(1
H、d、J11);λmax270nm。
製造例20 化合物26 側鎖フラグメントAとして化合物1−0(0.42g)を
用い、手順1により化合物を製造した。26;δ(300MH
z)0.05(12H、s)、0.53(3H、s)、0.85(9H、
s)、0.89(9H、s)、0.9(3H、m)、0.95−2.05(3
3H、m、1.20(6H、s)を含む)、2.29(1H、bd、J1
4)、2.55(1H、dd、J14および5)、2.86(1H、bd、J1
2)、4.20(1H、m)、4.52(1H、m)、4.93(1H、b
s)、4.97(1H、bs、)、5.81(1H、d、J11)、6.45
(1H、d、J11);λmax270nm。
手順2 アルデヒド(2)および側鎖フラグメントBか
らの化合物III[R3+R4=結合(22E)]の製造 リチウムジイソプロピルアミドの溶液(THF−ヘキサ
ン、3:1中0.4M)を、乾燥THF(8ml)中の側鎖フラグメ
ントBの溶液に、シリンジから滴下(10分間)し、窒素
雰囲気中−25℃で撹拌した。次いで、得られた黄色溶液
を−40℃に冷却し、乾燥THF(8ml)中のアルデヒド
(2)(1.21g)の溶液を滴下(5分間)した。30分間
撹拌後、反応混合物をエーテル(10ml)および水(1m
l)で処理し、酢酸エチル(100ml)および水(50ml)に
分配した。有機相を塩水で洗い、乾燥し、減圧濃縮し
て、C−22およびC−23におけるジアステレオマーの混
合物として化合物II(R6=S(O)2Ph、R7=OH)を含
有する粗油状物を得た。これを酢酸エチル(5ml)に溶
解し、メタノール(50ml、懸濁しているリン酸水素ニナ
トリウムによって飽和され、それを含有している)で希
釈した。氷冷したこの混合物に、ナトリウムアマルガム
(約5%Na、15g)を加え、反応混合物を窒素雰囲気
中、5℃で15時間撹拌した。次いで、混合物を酢酸エチ
ル(200ml)および水(200ml)に分配し(水銀からデカ
ントする)、有機相を塩水で洗い、乾燥し、減圧濃縮し
た。残渣をクロマトグラフィーにより精製して、III(R
3+R4=結合(22E))を得た。
製造例21 化合物27 側鎖フラグメントBとして化合物13(0.66g)を用
い、12mlのリチウムジイソプロピルアミド溶液を用い
て、手順2によりこの化合物を製造した。中間体IIにお
いて、R5=OHであった。クロマトグラフィーは、溶出剤
として石油エーテル中の10%酢酸エチルを用いて、シリ
カゲル150g上で行なった。27;δ(300MHz)0.06(12
H、s)、0.54(3H、s)、0.86(9H、s)、0.90(9
H、s)、1.00(3H、d、J7)、1.15−2.1(29H、m、
1.20(6H、s)を含む)、2.30(1H、bd、J14)、2.55
(1H、dd、J14および5)、2.86(1H、bd、J12)、4.21
(1H、m)、4.53(1H、m)、4.93(1H、bs)、4.98
(1H、bs)、5.26(2H、m)、5.81(1H、d、J11)お
よび6.45(1H、d、J11);λmax270nm。
手順3 対応する化合物IIIからの化合物IVの製造 トルエン(15ml)中のアントラセン(0.10g)、トリ
エチルアミン(20mg)および化合物III(0.20g)の混合
物を、20℃の水浴中に浸したパイレックスフラスコ中
で、窒素雰囲気中で撹拌したものに、高圧水銀ランプ
(タイブ:ハナウTQ718Z2)を30分間照射した。反応混
合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。これをクロ
マトグラフィー(シリカゲル30g;溶出剤は石油エーテル
中30%エーテル)により精製してIVを得た。
製造例22 化合物28 出発物質IIIとして化合物23を用いて、手順3により
化合物を製造した。この製造例において、使用した溶出
剤は石油エーテル中の5%エーテルであった。28;λma
x265nm。
製造例23 化合物29 出発物質IIIとして化合物24を用いて、手順3により
化合物を製造した。29;δ(300MHz)0.06(12H、
s)、0.53(3H、s)、0.88(18H、s)、0.92(3H、
d、J6)、1−2.05(31H、m)、2.21(1H、dd、J13お
よび7)、2.45(1H、dd、J13および3)、2.82(1H、b
d、J12)、4.19(1H、m)、4.38(1H、m)、4.87(1
H、d、J2)、5.18(1H、m)、6.02(1H、d、J11)、
6.24(1H、d、J11);λmax265nm。
製造例24 化合物30 出発物質IIIとして化合物25を用いて、手順3により
化合物を製造した。30;δ(300MHz)0.05(12H、
s)、0.52(3H、s)、0.87(18H、s)、0.91(3H、
m)、0.95−2.05(31H、m、1.20(6H、s)を含
む]、2.20(1H、dd、J13および7個、2.44(1H、dd、J
13および4)、2.81(1H、bd、J12)、4.18(1H、
m)、4.36(1H、m)、4.86(1H、d、J2、5.17(1H、
m)、6.01(1H、d、J11)、6.23(1H、d、J11);λ
max265nm。
製造例25 化合物31 出発物質IIIとして化合物26を用いて、手順3により
化合物を製造した。31;δ(300MHz)0.05(12H、
s)、0.52(3H、s)、0.87(18H、s)、0.9(3H、
m)、0.9−2.05(33H、m、1.20(6H、s)を含む)、
2.21(1H、dd、J13および7)、2.44(1H、dd、J13およ
び4)、2.81(1H、bd、J11)、4.18(1H、m)、4.36
(1H、m)、4.86(1H、d、J2)、5.17(1H、m)、6.
01(1H、d、J11)、6.23(1H、d、J11);λmax265n
m。
製造例26 化合物32 出発物質IIIとして化合物27を用いて、手順3により
化合物を製造した。32;δ(300MHz)0.06(12H、
s)、0.53(3H、s)、0.87(18H、s)、1.0(3H、
d、J7)、1.1−2.1(29H、m、1.20(6H、s)を含
む)、2.2(1H、dd、J13および7)、2.45(1H、dd、J1
3および4)、2.81(1H、bd、J11)、4.2(1H、m)、
4.35(1H、m)、4.85(1H、m)、5.2(3H、m)、6.0
1(1H、d、J11)、6.23(1H、d、J11);λmax265n
m。
製造例27 1,3−(R)−デカンジオール[D(n=
1、R1=H、R2=Hep)] エタノール(360ml)および水性水酸化カリウム(260
ml、1M)中のエチル3−オキソデカノエート(25.7g)
の溶液を室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧除去して、
粗カリウム3−オキソデカノエートを得た。
水(2l)中のパン酵母[ビール酵母菌、マルテセルコ
ルズ(Malteserkors)(商標)、デ・ダンスケ・スプリ
ットファブリッカー(De danske Spritfabrikker、640
g)]、D−グルコース(720g)、リン酸二水素カリウ
ム(1.6g)および硫酸マグネシウム(0.8g)を室温で30
分間撹拌した。水(1.5l)中の前記カリウム3−(オキ
ソデカノエートの溶液を加えた。混合物を周囲温度で撹
拌し、1M水酸化カリウムまたは1Mクエン酸の自動滴定に
より、pHを6.0〜6.5の間に保った。48時間後、セライト
(Celite)(商標)を加え、更に30分間撹拌後、混合物
を濾過した。濾液を濃塩酸で酸性化してpH2.5とし、メ
チレンクロリド(2×2l)で抽出し、乾燥し、減圧下に
蒸発させ、粗3(R)−ヒドロキシデカン酸を得た。
粗3−ヒドロキシデカン酸(12g)をエーテル(100m
l)に溶解し、エーテル(約100ml)中のジアゾメタン
(0.15mol)をゆっくりと加えた。
過剰のジアゾメタンを酢酸(2ml)で分解した。反応
混合物を飽和炭酸水素ナトリウムで洗い、乾燥し、減圧
下に蒸発させた。残渣をクロマトグラフィー(シリカゲ
ル、180g、溶出剤はエーテル/ペンタン1:2)により精
製して、メチル3(R)−ヒドロキシデカノエートを油
状物として得た。δ(300MHz)0.88(3H、t)、1.15−
1.60(12H)、2.42(1H、dd、J16および9)、2.53(1
H、dd、J16および3)、3.71(3H、s)および4.01(1
H、m)。
1HNMRキラルシフト試薬分析により、光学純度(>98
%e.e.)を測定した[エム・ヒラマ(M.Hirama)、エム
・シミズ(M.Shimizu)およびエム・イワシタ(M.Iwash
ita)、ケミカル・コミュニケーションズ(Chem.Commu
n.)1983 599−600参照]。
乾燥エーテル(15ml)中のメチル3(R)−デカノエ
ート(3.5g)の溶液を、乾燥エーテル(25ml)中の水酸
化リチウムアルミニウム(0.50g)の懸濁液にゆっくり
と加え、混合物を室温で40分間撹拌した。水(5ml)の
滴下により、過剰の水素化物を分解した。遠心後、沈澱
を酢酸エチル(3×40ml)で抽出した。合した有機溶液
を水(50ml)で洗い、乾燥し、減圧下に蒸発乾固して、
標記化合物を油状物として得た。δ(300MHz)0.88(3
H、t)、1.15−1.60(12H、m)、1.71(2H、m)、2.
30−2.55(2H、m)および3.87(3H、m)。
製造例28 1−ヨード−3(R)−トリメチルシリルオ
キシデンカン(化合物16) ピリジン(20ml)中の1,3(R)−デカンジオール
(2.5g)の溶液を−20℃に冷却し、ピリジン(20ml)中
の4−トルエンスルホニルクロリド(3.0g)を20分間に
わたって加えた。30分間撹拌後、水(4ml)を加え、次
いで塩化メチレン(30ml)を加えた。混合物を塩酸(1
M、2×50ml)および水酸化ナトリウム溶液(1M、50m
l)で洗い、乾燥し、減圧下に蒸発させた。残渣(粗1
−(4−トルエンスルホニルオキシ)−3(R)−デカ
ノール)を、アセトン(110ml)中のヨウ化ナトリウム
(9g)と共に1.5時間還流した。冷却後、混合物を濾過
し、濾液を減圧下に蒸発乾固させた。残渣を塩化メチレ
ン(100ml)に溶解し、水(100ml)および水酸化ナトリ
ウム溶液(1M、100ml)で洗い、乾燥し、蒸発させた。
クロマトグラフィー(シリカゲル、60g、溶出剤は塩化
メチレン/酢酸エチル20:1)により、1−ヨード−3
(R)−デカノールを油状物として得た。δ(300MHz)
0.89(3H、t)、1.15−1.60(13H、m)、1.92(2H、
m)、3.32(2H、m)および3.72(1H、m)。
塩化メチレン(10ml)中の1−ヨード−3(R)−デ
カノール(490mgこの溶液に、トリメチルシリルクロリ
ド(336mg)およびN−エチルジイソプロピルアミン(3
98mg)を加えた。1時間撹拌後、混合物をリン酸緩衝液
(pH6.5、0.066M、10ml)および塩水(10mg)で洗い、
乾燥し、減圧下に蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ
ー(シリカゲル、20g、溶出剤は塩化メチレン)により
精製して、標記化合物を油状物として得た。δ(300MH
z)0.13(9H、s)、0.87(3H、t)、1.15−1.50(12
H、m)、1.92(2H、m)、3.21(2H、m)および3.70
(1H、m)。
製造例29:1−ヨード−3(S)−トリメチルシリルオキ
シブタン(化合物15a) 1,3(R)−デカンジオールの代わりに1,3(S)−ブタ
ンジオールを用い、製造例28に記載の方法を用いて1−
ヨード−3(S)−ブタノールを製造した。中間体1−
ヨード−3(S)−ブタノールを蒸留によって精製し
た。沸点52〜54℃/0.5mmHg;δ(300MHz)1.24(3H、
d、J6)、1.60(1H、bd)、1.97(2H、m)、3.29(2
H、t、J7)および2.93(1H、m)。15a ;δ(300MHz)0.14(9H、s)、1.17(3H、d、J
6)、1.93(2H、m)、3.22(2H、m)および3.87(1
H、m)。
製造例30:1−ヨード−3(R)−トリメチルシリルオキ
シブタン(化合物15b) 1,3(R)−デカンジオールの代わりに1,3(R)−ブタ
ンジオールを用い、製造例28に記載の方法を用いて標記
化合物を製造した。15b ;δ(300MHz)0.14(9H、s)、1.17(3H、d、J
6)、1.93(2H、m)、3.22(2H、m)および3.87(1
H、m)。
製造例31:6−ブロモ−3−エチル−3−トリメチルシリ
ルオキシヘキサン(化合物17) グリニヤール試薬を臭化エチル(45g)から調製し、
エチル5−ブロモペンタノエートの代わりにエチル4−
ブロモブチレート(G、n=2)(23g)を用い、中間
体カルビノールH(n=2、R1=R2=Et)を経由したこ
とを除いては、製造例7に記載の手順に従って化合物を
製造した。油状ブロミド(17)の沸点52〜53℃/0.1mmH
g;δ(300MHz)0.09(9H、s)、0.82(6H、t、J7)、
1.50(6H、m)、1.85(2H、m)および3.40(2H、t、
J7)。
製造例32:8−ブロモ−4−プロピル−4−トリメチルシ
リルオキシオクタン(化合物18) グリニヤール試薬を臭化プロピル(51g)から調製
し、中間体カルビノールH(n=3、R1=R2=Pr)を経
由したことを除いては、製造例7に記載の手順に従って
化合物を製造した。油状ブロミド(18)の沸点102℃/0.
5mmHg;δ(300MHz)0.08(9H、s)、0.88(6H、t、J
7)、1.15−1.50(12H、m)、1.84(2H、m)および3.
41(2H、t、J7)。
製造例33:5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルフェニル
スルホン(化合物19) 出発物質として6−ブロモ−2−メチル−2−トリメ
チルシリルオキシヘキサン(化合物8)を用い、対応す
る中間体6−ブロモ−2−メチル−ヘキサノール(H、
n=3、R1=R2=Me)および5−ヒドロキシ−5−メチ
ルヘキシルフェニルスルフィドを経由したことを除いて
は、製造例12の手順を用いて化合物を製造した。19;δ
(300MHz)1.17(6H、s)、1.42(4H、m)、1.59(1
H、bs)、1.72(2H、m)、3.11(2H、m)、7.5−7.7
(3H、m)、および7.90(2H、m)。
製造例34:化合物39 側鎖フラグメントAとして化合物15a(0.44g)を用い
て、手順1により化合物を製造した。39;δ(300MHz)
0.06(12H、s)、0.52(3H、s)、0.85(9H、s)、
0.89(9H、s)、0.92(3H、d、J7)、1.00−2.10[24
H、m、1.18(3H、d、J=6)を含む]、2.30(1H、b
d)、2.55(1H、dd、J14および6)、2.86(1H、bd)、
3.79(1H、m)、4.21(1H、m)4.53(1H、m)、4.93
(1H、m)、4.98(1H、m)、5.81(1H、d、J11)お
よび6.45(1H、d、J11)。
製造例35:化合物40 側鎖フラグメントAとして化合物15b(0.44g)を用い
て、手順1により化合物を製造した。40δ(300MHz)0.
06(12H、s)、0.53(3H、s)、0.85(9H、s))、
0.89(9H、s)、0.92(3H、d、J7)、1.00−2.10[24
H、m(3H、d、J=6)を含む]、2.30(1H、bd)、
2.55(1H、dd、J14および6)、2.86(1H、bd)、3.79
(1H、m)、4.21(1H、m)、4.53(1H、m)、4.93
(1H、m)、4.98(1H、m)、5.81(1H、d、J11)お
よび6.45(1H、d、J11)。
製造例36:化合物41 側鎖フラグメントAとして化合物16(0.57g)を用い
て、手順1により化合物を製造した。41δ(300MHz)0.
06(12H、m)0.53(3H、s)、0.60−2.10[57H、m、
0.85(9H、s)、0.89(9H、m)を含む]、2.30(1H、
m)、2.56(1H、m)、2.86(1H、m)、3.58(1H、
m)、4.21(1H、m)、4.52(1H、m)、4.93(1H、
m)、4.98(1H、m)、5.81(1H、d、J11)および6.4
5(1H、d、J11)。
製造例37:化合物42 側鎖フラグメントBとして化合物19(0.63g)を用
い、12mlのリチウムジイソプロピルアミド溶液を用い
て、手順2によりこの化合物を製造した。次のような変
更を行なった:エーテルおよび水を反応混合物に加える
前に、ベンゾイルクロリド(0.6ml)を滴下し、混合物
を0℃に暖め、この温度で30分間撹拌した。化合物IIに
おいて、R6=S(O)2PhおよびR7=OC(O)Ph、並び
にR5=OHである。IIIのクロマトグラフィーは、溶出剤
として石油エーテル中の40%エーテルを用いて、シリカ
ゲル150g上で行なった。42;δ(300MHz)0.06(12H、
s)、0.54(3H、s)、0.86(9H、s)、0.90(9H、
s)、1.00(3H、d、J7)、1.15−2.1(27H、m、1.20
(6H、s)を含む)、2.30(1H、bd、J14)、2.55(1
H、dd、J14および5)、2.86(1H、bd、J12)、4.21(1
H、m)、4.53(1H、m)、4.93(1H、bs)、4.98(1
H、bs)、5.28(2H、m)、5.81(1H、d、J11)、およ
び6.45(1H、d、J11);λmax270nm。
製造例38:化合物43 側鎖フラグメントAとして化合物9(0.47g)を用
い、手順1により化合物を製造した。この製造例におい
て、最終クロマトグラフィーで用いた溶出剤は、石油エ
ーテル中の20%エーテルであった。43;δ(300MHz)0.
06(12H、m)、0.53(3H、s)、0.60−2.10[56H、
m、0.86(9H、s)、および0.89(9H、s)を含む]、
2.30(1H、m)、2.55(1H、m)、2.86(1H、m)、4.
21(1H、m)、4.53(1H、m)、4.93(1H、m)、4.98
(1H、m)、5.82(1H、d、J11)および6.45(1H、
d、J11)。
製造例39:化合物44 側鎖フラグメントAとして化合物18(0.56g)を用
い、手順1により化合物を製造した。この製造例におい
て、最終クロクロマトグラフィーに使用した溶出剤は、
石油エーテル中の15%エーテルであった。44;δ(300M
Hz)0.05(12H、m)、0.53(3H、s)、0.60−2.10[6
0H、s、0.86(9h、s)および0.89(9H、s)を含
む]、2.30(1H、m)、2.55(1H、m)、2.86(1H、
m)、4.21(1H、m)、4.52(1H、m)、4.93(1H、
m)、4.98(1H、m)、5.81(2H、d、J11)、および
6.45(1H、d、J11) 製造例40:化合物45 出発物質IIIとして化合物39を用い、手順3により化
合物を製造した。45;δ(300MHz)0.06(12H、s)、
0.53(3H、s)、0.70−2.10(45H、m、0.87(18H、
s)、1.18(3H、d、J6)を含む]、2.20(1H、m)、
2.44(1H、m)、2.81(1H、m)、3.79(1H、m)、4.
18(1H、m)、4.36(1H、m)、4.86(1H、m)、5.17
(1H、m)、6.00(1H、d、J11)、および6.23(1H、
d、J11);λmax265nm。
製造例41:化合物46 出発物質IIIとして化合物40を用い、手順3により化
合物を製造した。46;δ(300MHz)0.06(12H、s)、
0.52(3H、s)、0.70−2.10(45H、m、0.87(18H、
s)、1.18(3H、d、J6)を含む]、2.20(1H、m)、
2.44(1H、m)、2.81(1H、m)、3.79(1H、m)、4.
18(1H、m)、4.36(1H、m)、4.86(1H、m)、5.17
(1H、m)、6.00(1H、d、J11)、および6.23(1H、
d、J11);λmax265nm。
製造例42:化合物47 出発物質IIIとして化合物41を用い、手順3により化
合物を製造した。47;δ(300MHz)0.06(12H、s)、
0.52(3H、s)、0.60−2.10(57H、m、0.87(18H、
s)を含む]、2.20(1H、m)、2.43(1H、m)、2.81
(1H、m)、3.57(1H、m)、4.18(1H、m)、4.37
(1H、m)、4.86(1H、m)、5.17(1H、m)、6.00
(1H、d、J11)、および6.23(1H、d、J11);λmax2
65nm。
製造例43:化合物48 出発物質IIIとして化合物42を用い、手順3により化
合物を製造した。48;δ(300MHz)0.06(12H、s)、
0.53(3H、s)、0.87(18H、s)、1.0(3H、d、J
7)、1.1−2.1(27H、m、1.20(6H、s)を含む)、2.
2(1H、dd、J13および7)、2.45(1H、dd、J13および
4)、2.81(1H、bd、J11)、4.18(1H、m)、4.35(1
H、m)、4.85(1H、m)、5.16(1H、m)、5.27(2
H、m)、6.01(1H、d、J11)、6.23(1H、d、J1
1);λmax265nm。
製造例44:化合物49 出発物質IIIとして化合物43を用い、手順3により化
合物を製造した。この製造例において、用いた溶出剤
は、石油エーテル中の10%エーテルであった。49:δ
(300MHz)0.05(12H、m)、0.52(3H、s)、0.60−
2.10[56H、m、0.82(6H、t)、0.87(18H、s)、0.
90(3H、d)および1.45(4H、q)を含む]、2.20(1
H、m)、2.44(1H、m)、2.81(1H、m)、4.18(1
H、m)、4.36(1H、m)、4.86(1H、m)、5.17(1
H、m)、6.00(1H、d、J11)、および6.23(1H、d、
J11)。
製造例45:化合物50 出発物質IIIとして化合物44を用い、手順3により化
合物を製造した。この製造例において、使用した溶出剤
は、石油エーテル中の10%エーテルであった。50:δ
(300MHz)0.05(12H、m)、0.52(3H、s)、0.60−
2.10[60H、m、0.87(18H、s)を含む]、2.21(1H、
m)、2.43(1H、m)、2.81(1H、m)、4.18(1H、
m)、4.37(1H、m)、4.86(1H、m)、5.17(1H、
m)、6.00(1H、d、J11)、および6.23(1H、d、J1
1)。
製造例46 化合物57 側鎖フラグメントAとして化合物17(0.42g)を用
い、手順1により化合物を製造した。57;δ(300MHz)
0.05(12H、bs)、0.52(3H、s)、0.85(6H、t、J7.
5)、0.86(9H、bs)、0.89(9H、bs)、0.91(3H、
d、J6)、[0.98−2.10日27H、m、1.45(4H、q、J7.
5)を含む]、2.30(1H、m)、2.56(1H、m)、2.86
(1H、m)、4.21(1H、m)、4.52(1H、m)、4.93
(1H、m)、4.98(1H、m)、5.82(1H、d、J11)、
6.45(1H、d、J11)。
製造例47:化合物58 出発物質IIIとして化合物57を用い、手順3により化
合物を製造した。58δ(300MHz)0.05(12H、bs)、0.5
2(3H、s)、0.8−2.1[54H、m、0.84(6H、t、J7.
5)および0.87(18H、s)および1.45(4H、q、J7.5)
を含む]、2.20(1H、m)、2.45(1H、m)、2.80(1
H、m)、4.18(1H、m)、4.36(1H、m)、4.86(1
H、m)、5.16(1H、m)、6.00(1H、d、J11)、およ
び6.22(1H、d、J11)。
製造例48:1−ブロモ−4−ピロピル−4−トリメチルシ
リルオキシ−ヘプタン(化合物60) グリニヤール試薬を臭化プロピル(51g)から調製
し、エチル−ブロモペンタノエートの代わりにエチル4
−ブロモブチレート(G、n=2)(23g)を用い、中
間体カルビノールH(n=2、R1=R2=Pr)を経由した
ことを除いては、製造例7に記載の手順に従って化合物
を製造した。油状ブロミド(60)の沸点69〜70℃/1mmHg
並びにδ(300MHz)0.08(9H、s)、0.88(6H、t)、
1.15−1.60(10H、m)、1.85(2H、m)、および3.39
(2H、t、J6.8)。
製造例49 1(S),3(R)−ビス−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−20(S)−ヒドロキシメチル−9,10−
セコプレグナ−5(E),7(E),10)−トリエン(化
合物61) THF(20ml)およびエタノール(70ml)中のアルデヒ
ド2(5g)の撹拌した氷冷溶液を、水素化ホウ素ナトリ
ウム(0.35g)で処理した。10分後、反応混合物を酢酸
エチルおよび水に分配し、有機相を塩水で洗い、乾燥し
た。減圧下に濃縮して標記化合物を得た。δ(300MHz)
0.05(12H、m)、0.56(3H、s)、0.85(9H、s)、
0.89(9H、s)、1.05(3H、d、J7)、更に0.9−2.1
(15H、m)、2.31(1H、bd)、2.55(1H、dd、J14およ
び5)、2.87(1H、bd)、3.38(1H、dd、J10および
7)、3.65(1H、dd、J10および3)、4.21(1H、
m)、4.52(1H、m)、4.93(1H、bs)、4.98(1H、b
s)、5.82(1H、d、J11)、および6.45(1H、d、J1
1)。
製造例50 1(S),3(R)−ビス−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−20(S)−p−トルエンスルホニルオ
キシメチル)−9,10−セコプレグナ)−5(E,7(E),
10(19)−トリエン(化合物62) 化合物61(5g)をジクロロメタン(25ml)およびピリ
ジン(3ml)に溶解し、溶液を撹拌および氷冷しながら
p−トルエンスルホニルクロリド(2.5g)を加えた。反
応混合物を5℃で一晩放置した後、酢酸エチルおよび水
に分配した。有機相を、飽和硫酸銅溶液(2回)、水、
5%炭酸水素ナトリウム溶液および塩水で順次洗い、次
いで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をクロマトグラフィー
(シリカゲル200g;溶出剤は石油エーテル中の5%エー
テル)に付し、次いでエーテル−メタノールから結晶化
することによって精製して、標記化合物を針状物として
得た。δ(300MHz)0.05(12H、m)、0.50(2H、
s)、0.85(9H、s)、0.89(9H、s)、0.99(3H、
d、J7)、1−2.1(14H、m)、2.29(1H、bd)、2.44
(3H、s)、2.53(1H、dd、J14および5)、2.85(1
H、bd)、3.80(1H、dd、J9および6)、3.97(1H、d
d、J9および3)、4.20(1H、m)、4.51(1H、m)、
4.93(1H、bs)、4.97(1H、bs)、5.79(1H、d、J1
1)、6.42(1H、d、J11)、7.34(2H、d、J8)、7.78
(2H;d、J8)。
製造例51 化合物63 マグネシウム(0.21g)に、エーテル(5ml)中の化合
物60(2.63g)の溶液を、撹拌および加熱還流しながら4
0分間で加えた。更に1時間還流後、グリニヤール試薬
を少量の未反応マグネシウムから分離し、窒素雰囲気中
で乾燥フラスコに移した。乾燥THF(5ml)を撹拌しなが
ら加えると、白色沈澱が生成した。混合物を氷浴中で冷
却し、乾燥THF(3ml)中の塩化リチウム(25mg)および
乾燥塩化第二銅(40mg)の溶液を、撹拌しながら5分間
で加えた。氷浴中での撹拌を、更に45分間続けた。乾燥
THF(5ml)中の化合物62(0.42g)の溶液を約2分間で
加え、氷浴中で更に40分間、次いで室温で17時間撹拌を
続けた。
反応混合物をエーテル(25ml)および水性塩化アンモ
ニウム(15ml中1g)に分配し、水相を25mlずつのエーテ
ルで2回抽出した。合した有機相を塩水(10ml)で洗
い、乾燥し、減圧濃縮して得た油状物を、フラッシュク
ロマトグラフィー(シリカゲル40g;石油エーテル、次い
で石油エーテル中の2.5%エーテルで溶出)により精製
して63を得た。δ(100MHz)0.08(12H、s)、0.04−
0.10(9H、s)、0.54(3H、s)、0.85(9H、s)0.90
(9H、s)、0.90(6H、t)、更に0.9−2.10(33H、
m)、2.30(1H、bd)、2.56(1H、dd)、2.86(1H、
d)、4.21(1H、m)、4.53(1H、m)、4.93(1H、
m)、4.98(1H、m)、5.82(1H、d、J11.5)、およ
び6.45(1H、d、J11.5)。
製造例52 化合物64 塩化メチレン(35ml)中のアントラセン(0.18g)、
トリエチルアミン(75mg)および化合物63(0.48g)の
混合物を、20℃の水浴内に浸したパイレックスフラスコ
中、窒素雰囲気中で撹拌したものに、高圧水銀ランプ
(タイプ:ハナウTQ718Z2)を1時間照射した。反応混
合物を濾過し、減圧濃縮して残渣を得た。これをフラッ
シュクロマトグラフィー(シリカゲル65g;溶出剤は石油
エーテル中の1%エーテル)により精製して、64を得
た。δ(100MHz)0.08(12H、s)、0.05−0.10(9H、
s)、0.52(3H、s)、0.87(18H、s)0.84−0.94(9
H、m)、1.00−2.10(30H、m)、2.21(1H、dd)、2.
44(1H、dd)、2.79(1H、d)、4.18(1H、m)、4.37
(1H、m)、4.86(1H、m)、5.17(1H、m)、6.01
(1H、d、J11.2)、および6.23(1H、d、J11.2)。
製造例53 1(S),3(R)−ジ−t−ブチルジメチル
シリルオキシ−20(R)−(6′−メチル−1−ヘプチ
ル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(1
9)−トリエン(化合物66−化合物25の側鎖デスオキシ
類似体) 乾燥THF(8ml)中で5−メチル−1−ヘキシルブロミ
ド(2.09g)およびマグネシウム(0.29g)から得たグリ
ニヤール試薬を撹拌したものを、0℃で、乾燥THF(1.6
ml)中の塩化リチウム(14mg)および無水塩化第二銅
(22mg)の溶液を、次いで乾燥THF(1ml)中の化合物62
(0.25g)の溶液で処理した。1時間後、反応混合物を
水およびエーテルに分配し、エーテル相を塩水で洗い、
乾燥し、減圧濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(シ
リカゲル15g、溶出剤は石油エーテル中の2%エーテ
ル)に付し、次いでエーテル−メタノールから結晶化さ
せて精製して、標記化合物を得た。δ(300MHz)0.07
(12H、m)、0.55(3H、s)、0.87(9H、s)、0.87
(3H、d)、0.9(9H、s)、更に0.85−2.1(31H、
m)、2.31(1H、bd)、2.57(1H、dd、J14および
5)、2.87(1H、bd)、4.22(1H、m)、4.54(1H、
m)、4.94(1H、bs)、4.99(1H、bs)、5.83(1H、
d、J11)、6.47(1H、d、J11)。
製造例54 1(S),3(R)−ビス−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−20(R)−(6′−メチル−1−ヘプ
チル)−9,10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(1
9)−トリエン(化合物67−化合物30の側鎖デスオキシ
類似体) 出発物質(置換化合物III)として化合物66(製造例5
3参照)を用い、手順3により化合物を製造した。
この製造例において、溶出剤は石油エーテル中の2%
エーテルであった。生成物は予想通りの分光学的データ
を示した。
実施例1 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−[3−(1−ヒドロキシシクロプロピル)プロピル]
−9,10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−
トリエン(化合物34) THF(5ml)中の化合物28(50mg)およびテトラ−n−
ブイルアンモニウムフルオリド3水和物(0.1g)の溶液
を、窒素雰囲気中60℃に50分間加熱した。冷却後、反応
溶液を酢酸エチル(40ml)および2%炭酸水素ナトリウ
ム溶液(30ml)に分配し、有機相を水および塩水で洗
い、乾燥し、減圧濃縮して、化合物33を含有する粗生成
物を得た。これをエタノール(3ml)に溶解し、ピリジ
ニウムp−トルエンスルホネート(9mg)を加えた。次
いで、撹拌した溶液を、窒素雰囲気中50℃に30分間加熱
した。冷却後、反応溶液を酢酸エチル(30ml)および水
に分配した。有機相を5%炭酸水素ナトリウム溶液およ
び塩水で順次洗い、乾燥し、減圧濃縮した。残渣をクロ
マトグラフィー(シリカゲル15g;溶出剤は酢酸エチル)
により精製して、34を得た。(300MHz)0.42(2H、
m)、0.53(3H、s)、0.72(2H、m)、0.93(3H、
d、J6)、1−2.05(23H、m)、2.30(1H、dd、J13お
よび6)、2.59(1H、dd、J13および3)、2.81(1H、d
d、J12および4)、4.22(1H、m)、4.42(1H、m)、
4.99(1H、bs)、5.32(1H、bs)、6.00(1H、d、J1
1)、6.37(1H、d、J11);λmax265nm。
手順4 対応する化合物IVからの化合物Iの製造 THF(10ml)中の化合物IV(0.2g)およびテトラ−n
−ブチルアンモニウムフルオリド3水和物(0.4g)の溶
液を、窒素雰囲気中60℃に50分間加熱した。冷却後、反
応溶液を酢酸エチル(40ml)および2%炭酸水素ナトリ
ウム溶液(30ml)に分配し、有機相を水および塩水で洗
い、乾燥し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(シ
リカゲル30g、溶出剤は酢酸エチル)により精製してI
を得た。
実施例2、3、4、5、6、7、8、9、10、11およ
び12並びに14の化合物は、出発物質IVとしてそれぞれ化
合物29、30、31、32、45、46、47、48、49、50、58およ
び67(製造例54参照)を用いて、手順4により製造し
た。
実施例2 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−[3−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピル]
−9,10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−
トリエン(化合物35) δ(300MHz)0.53(3H、s)、0.92(3H、d、J6)、1
−2.1(33H、m)、2.30(1H、dd、J13および7)、2.5
9(1H、dd、J13および3)、2.81(1H、dd、J12および
3)、4.21(1H、m)、4.42(1H、m)、4.99(1H、b
s)、5.32(1H、bs)、6.00(1H、d、J11)、6.37(1
H、J11);λmax265nm。
実施例3 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(6−ヒドロキシ−6−メチル−1−ヘプチル)−9,
10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリ
エン(化合物36) δ(300MHz)0.54(3H、s)、0.92(3H、d、J6)、0.
85−2.1(33H、m、1.21(6H、s)を含む)、2.31(1
H、dd、J13および6)、2.60(1H、dd、J13および
3)、2.82(1H、dd、J12および3)、4.23(1H、
m)、4.43(1H、m)、5.00(1H、bs)、5.33(1H、b
s)、6.02(1H、d、J11)、6.38(1H、J11);λmax26
5nm。
実施例4 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(7−ヒドロキシ−7−メチル−1−オクチル)−9,
10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリ
エン(化合物37) δ(300MHz)0.53(3H、s)、0.90(3H、d、J6)、0.
9−2.05(35H、m、1.20(6H、s)を含む)、2.28(1
H、dd、J13および7)、2.59(1H、dd、J13および
3)、2.82(1H、dd、J11および3)、4.22(1H、
m)、4.41(1H、m)、4.99(1H、bs)、5.32(1H、b
s)、6.01(1H、d、J11)、6.37(1H、J11);λmax26
5nm。
実施例5 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(7−ヒドロキシ−7−メチルオクタ−1(E)−エ
ン−1−イル−9,10−セコプレグナ−5(Z),7
(E),10(19)−トリエン化合物38) δ(300MHz)0.54(3H、s)、1.0(3H、d、J7)、1.1
−2.1(31H、m、1.20(6H、s)を含む)、2.30(1H、
dd、J13および7)、2.60(1H、dd、J13および3)、2.
82(1H、dd、J11および3)、4.22(1H、m)、4.42(1
H、m)、5.00(1H、bs)、5.25(2H、m)、5.31(1
H、bs)、6.01(1H、d、J11)、6.37(1H、d、J1
1);λmax265nm。
実施例6 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(4(S)−ヒドロキシ−1−ペンチル)−9,10−セ
コプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリエン
(化合物51) δ(300MHz)0.53(3H、s)、0.60−2.10[29H、m、
1.18(3H、d、J6)を含む]、2.30(1H、m)、2.59
(1H、m)、2.81(1H、m)、3.78(1H、m)、4.21
(1H、m)、4.42(1H、m)、4.99(1H、m)、5.31
(1H、m)、6.00(1H、d、J11)および6.36(1H、
d、J11);λmax265nm。
実施例7 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(4(R)−ヒドロキシ−1−ペンチル)−9,10−セ
コプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリエン
(化合物52) δ(300MHz)0.53(3H、s)、0.60−2.10[29H、m、
1.18(3H、d、J6)を含む]、2.30(1H、m)、2.59
(1H、m)、2.81(1H、m)、3.78(1H、m)、4.21
(1H、m)、4.42(1H、m)、4.99(1H、m)、5.31
(1H、m)、6.00(1H、d、J11)および6.36(1H、
d、J11);λmax265nm。
実施例8 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(4(R)−ヒドロキシ−1−ウンデシル)−9,10−
セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリエン
(化合物53) δ(300MHz)0.53(3H、s)、0.60−2.10[41H、m、
0.89(3H、t)、0.94(3H、d、J6)を含む]、2.30
(1H、m)、2.59(1H、m)、2.81(1H、m)、3.57
(1H、m)、4.21(1H、m)、4.41(1H、m)、4.99
(1H、m)、5.31(1H、m)、6.00(1H、d、J11)お
よび6.37(1H、d、J11);λmax265nm。
実施例9 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(6−ヒドロキシ−6−メチルヘプタ−1(E)−エ
ン−1−イル−9,10−セコプレグナ−5(Z),7
(E),10(19)−トリエン(化合物54) δ(300MHz)0.54(3H、s)、1.0(3H、d、J7)、1.1
−2.1(29H、m、1.19(6H、s)を含む)、2.29(1H、
dd、J13および7)、2.58(1H、dd,J13および3)、2.8
1(1H、dd、J11および3)、4.2(1H、m)、4.40(1
H、m)、4.98(1H、bs)、5.25(2H、m)、5.31(1
H、bs)6.00(1H、d、J11)、6.35(1H、d、J11);
λmax265nm。
実施例10 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(6−エチル−6−ヒドロキシ−1−オクチル)−9,
10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリ
エン(化合物55) δ(300MHz)0.52(3H、s)、0.60−2.10[40H、m、
0.84(6H、t、J7.5)、0.90(3H、d、J6)1.44(4H、
q、J7.5)を含む]、2.29(1H、m)、2.58(1H、
m)、2.81(1H、m)、4.21(1H、m)、4.41(1H、
m)、4.99(1H、m)、5.31(1H、m)、6.00(1H、
d、J11)および6.36(1H、d、J11);λmax265nm。
実施例11 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(6−ヒドロキシ−6−プロピル−1−ノニル)−9,
10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリ
エン(化合物56) δ(300MHz)0.54(3H、s)、0.60−2.10(44H、
m)、2.31(1H、m)、2.61(1H、m)、2.82(1H、
m)、4.23(1H、m)、4.43(1H、m)、5.01(1H、
m))、5.33(1H、m)、6.02(1H、d、J11)、6.38
(1H、d、J11);λmax264nm。
実施例12 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(5−エチル−5−ヒドロキシ−1−ヘプチル)−9,
10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリ
エン(化合物59) δ(300MHz)0.53(3H、s)、0.85(6H、t、J7.5)、
0.90(3H、d、J6)、0.98−2.10[29H、m、1.45(4
H、q、J7.5)を含む)、2.30(1H、m)、2.59(1H、
m)、2.81(1H、m)、4.21(1H、m)、4.42(1H、
m)、4.99(1H、m)、5.32(1H、m)、6.00(1H、
d、J11)および6.37(1H、d、J11)。
実施例13 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(5−プロピル−5−ヒドロキシ−1−オクチル)−
9,10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−ト
リエン(化合物65) 酢酸エチル(20ml)、アセトニトリル(33ml)および
約40%水性フッ化水素(1ml)の混合物中の化合物64
(0.38g)の溶液を、窒素雰囲気中25℃で1時間撹拌し
た。反応溶液を酢酸エチル(100ml)および2%炭酸ナ
トリウム溶液(50ml)に分配した。有機相を、50mlずつ
の水で2回および塩水(25ml)で抽出し、乾燥し、減圧
濃縮して油状物を得た。
これを、フラッシュクロマトグラフィーにより2回精
製した。1回目は、溶出剤として酢酸エチルを用い、シ
リカゲル(100g)上で行ない、2回目は、溶出剤として
酢酸エチル中の30%石油エーテルを用い、シリカゲル
(40g)上で行なった。生成物65が油状物として得られ
た。δ(300MHz)0.54(3H、s)、0.92(6H、t)、0.
88−0.95(3H、d)、1.00−2.10(33H、m)、2.31(1
H、dd)、2.60(1H、dd)、2.82(1H、dd)、4.23(1
H、m)、4.43(1H、m)、5.00(1H、m)、5.33(1
H、m)、6.02(1H、d、J11.3)、および6.38(1H、
d、J11.3)。
実施例14 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(6′−メチル−1′−ヘプチル)−9,10−セコプレ
グナ−5(Z),7(E),10(19)−トリエン(化合物6
8) δ(300MHz)0.53(3H、s)、0.85(6H、d)、0.91
(3H、d)、更に0.9−2.0(27H、m)、2.27(1H、d
d)、2.57(1H、m)、2.80(1H、m)、4.20(1H、
m)、4.40(1H、m)、4.99(1H、bs)、5.31(1H、b
s)、6.00(1H、d、J11)、および6.36(1H、d、J1
1)。
実施例15 化合物36を含有する皮膚用クリーム アーモンド油1g中、1mgの36を溶解した。この溶液
に、鉱油40gおよび自己乳化性蜜蝋20gを加えた。混合物
を加熱して液化した。熱水40mlを加えた後、混合物をよ
く混合した。得られたクリームは、クリーム1g当たり26
を約10μg含有する。
実施例16 化合物26を含有するカプセル 26をピーナツ油に懸濁させて、36の最終濃度50μg/ml
油とした。ゼラチン10重量部、グリセリン5重量部、ソ
ルビン酸カリウム0.08重量部および蒸留水14重量部を加
熱しながら混合物し、軟ゼラチンカプセルを形成した。
これに、各カプセルが36を5μg含有するように、36の
油懸濁液を100μlずつ充填した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/59 ADA A61K 31/59 ADA ADP ADP ADU ADU (31)優先権主張番号 8830174.2 (32)優先日 1988年12月23日 (33)優先権主張国 イギリス(GB) (72)発明者 ビネルップ、エルンスト・トーナール デンマーク国 デェ・カー‐2630 トス トルップ、ルーズビイ・ヘグナース・ア レ 8アー番

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式I [式中、nは1〜7の整数であり;並びにR1およびR
    2は、同一または異なって、水素または直鎖もしくは分
    枝状の飽和もしくは不飽和C1−C7−アルキルを表わし;n
    =1の場合、R1およびR2は同時に水素であり得ず、また
    R1およびR2は同時にメチル、エチルおよびn−プロピル
    から個別に選択されるアルキル基でもあり得ず、n=2
    の場合、R1およびR2は同時にメチルではあり得ず;また
    はC3−C8−シクロ−アルキルを表わし、または水酸基を
    有する炭素[式I中、星印]と共に、R1およびR2は飽和
    または不飽和のC3−C9炭素環を形成し得;並びにR3およ
    びR4は、いずれもが水素であるか、または22位および23
    位の炭素間の2重結合(ZまたはE配置)を構成す
    る。] で示される化合物;または1個またはそれ以上の水酸基
    が−O−アシルまたは−O−グリコシルまたはリン酸エ
    ステル基に変換されており、そのようなマスクされた基
    はインビボで加水分解可能である式Iで示される化合物
    の誘導体、または星印を付した炭素上の水酸基の代わり
    に水素を有する式Iで示される化合物の誘導体。
  2. 【請求項2】真性糖尿病、高血圧症、免疫系の平衡失
    調、炎症疾患および喘息並びに異常な細胞分化および/
    または細胞増殖により特徴付けられる疾患を治療および
    予防するために、薬学的に許容し得る無毒性担体および
    /または助剤との薬剤組成物として、1種またはそれ以
    上を有効量で使用する請求項1記載の化合物。
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