JP2710630B2 - 偏光フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

偏光フィルムおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、液晶性を有する二色性物質を用いた偏光フ
ィルムに関し、さらに詳しくは、液晶性を有する二色性
物質が高度に配向していて偏光特性が優れ、しかも高耐
久性が付与された偏光フィルムに関する。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題) 従来より、液晶ディスプレイ、写真フィルタ等一般的
に使用されている偏光フィルムは、フィルム基材として
ポリビニルアルコール系樹脂を用い、これにヨウ素や二
色性染料を付着させることにより偏光性能を付与したも
のである。
しかしながら、このような偏光フィルムは優れた偏光
性能を有しているが、耐熱性、耐湿性等の点に難があ
り、通常、フィルムの両面を耐久性のあるフィルム状物
(保護膜)で覆うことにより実用に供している。しかし
ながら、このような保護膜によっても十分な耐久性が得
られないため、用途によっては、その使用が限定される
ことを余儀なくされているのが実情である。近年、液晶
表示素子の車載用、産業機器用等への用途拡大にともな
い、偏光フィルムの耐久性が強く要望されている。
これらの偏光フィルムの改良手段として、例えば染色
したフィルムや染料を混合溶融押出しした一軸延伸ポリ
エステルフィルム(特開昭61-285259号公報)等が提案
されているが、かかる偏光フィルムは、耐久性としては
十分であるが、染料の配向性が悪いため偏光性能の低い
ものしか得られておらず、実用化は限られた範囲の用途
にのみとどめられている。
そこで、本発明は上記の実状に鑑み、優れた偏光性能
と高耐久性を同時に満足しうる新規な偏光フィルムおよ
びその製造方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、液晶性を有する二色性物質が疎水性樹脂中
に含有されて配向していることを特徴とする偏光フィル
ム、および、 液晶性を有する二色性物質および疎水性樹脂を混練し、
溶融押出し製膜後、一軸延伸する偏光フィルムの製造方
法において、 (a)該液晶性を有する二色性物質が、液晶状態または
等方的液体状態を示す温度において混練を行ない、か
つ、 (b)該液晶性を有する二色性物質が結晶状態または液
晶状態を示す温度において一軸延伸することを特徴とす
る上記の偏光フィルムの製造方法を提供するものであ
る。
本発明における液晶性を有する二色性物質とは、 (1)分子長軸に平行な直線偏光に対する吸光度
(A)と、分子長軸に垂直な吸光度(A)が異なる
二色性物質であって、P型(A>A)またはN型
(A<A)のいずれであってもよく、好ましくはP
型二色性物質であること、 (2)融点(Tm)と液晶転移温度(TLC)が等しく、か
つ、等方的液体化温度(Ti)を有すること、を満たす物
質である。
ただし、Tiが熱分解等により不確定な場合も含まれ、
また、液晶相の温度域は特に制限はないが、20℃以上、
好ましくは40℃以上、さらに好ましくは60℃以上であ
る。
なお、本発明において用いる融点(Tm)、液晶転移温
度(TLC)および等方的液体化温度(Ti)ならびに後述
するガラス転移点(Tg)とは以下のようにして求めた温
度を意味する。
まず、ガラス転移点(Tg)および融点(Tm)とは、Pe
rkin Elmer社製DSC IIにおいて、サンプル量5mgを完全
に溶融する温度よりさらに20℃高い温度まで、320℃/
分で昇温して3分間保持した後、10℃/分で降温し、結
晶化または固化した温度より50℃低い温度で3分間保持
した後、ガラス転移点の場合には20℃/分で、融点の場
合には10℃/分で再度昇温して得たガラス転移曲線およ
び融解曲線において、ガラス転移曲線のベースラインか
らの熱量変化の開始点の温度をガラス転移点、融解曲線
の融解の終了点の温度を融点というものとする。
次に、液晶転移温度(TLC)とは、加熱装置を備えた
偏向顕微鏡(日本光学社製)において、サンプル少量を
カバーグラスにはさみ、加熱融解させ、室温まで冷却
後、10℃/分で昇温し、液晶に特有な複屈折性の光学模
様が観察される開始点の温度をいい、また、等方的液体
化温度(Ti)とは、さらに昇温を続け、その複屈折性の
光学模様が消失し、等方性液体になる開始点の温度をい
うものとする。
かかる二色性物質の液晶状態は、特に制限はなく、ネ
マティック、種々スメクティック(A,C,F,B,E,G,D)お
よびコレステリック液晶等いずれを用いても差し支えな
いが、ネマティックまたはスメクティックが好ましい。
また、本発明に用いられる二色性物質の最大吸収波長
(λmax)は特に制限はないが、好ましくは300nm以上、
さらに好ましくは350nm以上、特に好ましくは400nm以上
である。
本発明に用いられる上述の性質を有する二色性物質と
しては、一般的にはアゾ系、アゾキシ系、アントラキノ
ン系、ペリレン系、ナフトキノン系およびキノフタロン
系等を二色性の基本骨格とし、分子の長軸方向の末端部
にCH3(CH2)n基(n=1〜16、以下、R基と略記す
る)、 シアノ基等が結合した細長いまたは平板状の分子等が例
示される。これらは低分子量体だけに限定されるもので
はなく、末端基の一部に反応性基を付与し、高分子の主
鎖または側鎖に導入したオリゴマー体、高分子量体まで
も包含されるものである。
本発明に用いられるそのような液晶性を有する二色性
物質としては、例えば、次式: Z-(N=N-A)p-(N=N-B)q-Z′ (ZおよびZ′はそれぞれ上述した末端基を表し、Aお
よびBはそれぞれ、置換されていてもよいフェニレン基
またはナフチレン基を表し、pおよびqは1〜3の整数
を表す) で示されるアゾ系物質が好ましく、具体的には、例えば
表−1に記したアゾ系物質が挙げられる。
上記した液晶性を有する二色性物質は、例えば次のよ
うにして製造することができる。
で示されるアミノ化合物を常法によりジアゾ化し、 で示される化合物にカップリングさせて、 で示されるモノアゾ色素を得、次いで、この化合物[II
I]をジアゾ化し、 で示される化合物にカップリングさせて、 で示されるジスアゾ色素を得、次いで、この化合物
[V]をジアゾ化し、 で示される化合物にカップリングして、 次式: で示されるトリスアゾ色素を得る。
上記一般式[VII]において、Yが−OH基の場合に
は、さらに、 次式:R7−X [VIII] (式中、Xはハロゲン原子、R7は前記のRと同義であ
る) で示される化合物を反応させ、 で示される化合物に導くことができる。
次に、本発明に使用される疎水性樹脂としては、透明
なフィルムに成型可能で、かつ延伸可能な熱可塑性樹脂
であれば特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン類;ポリフッ化ビニリ
デン、ポリ塩化ビニリデン等のポリハロゲン化ビニリデ
ン類;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等のポリエステル類;ポリカーボネート類;
ポリ(メタ)アクレート;ポリエーテル;ポリスチレ
ン;ポリスルフォン;ポリアミド等の単独重合体または
共重合体が例示され、また、これらの重合体を混合して
使用してもよい。
これらの疎水性樹脂の分子量は、公知の製膜、延伸法
で成形できるものであれば特に制限はない。
上述した液晶性を有する二色性物質は、この疎水性樹
脂に対し、0.001〜15重量%、好ましくは0.001〜5重量
%、さらに好ましくは0.01〜2重量%含有されており、
疎水性樹脂中に、高度に配向している。
本発明の偏光フィルムには上記の液晶性を有する二色
性物質と疎水性樹脂の他に二色性を有しない色素、紫外
線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤が含有されていてもよ
く、それらの含有量は3重量%以下である。
次に、本発明の偏光フィルムの製造方法について述べ
る。
まず、上記した液晶性を有する二色性物質および疎水
性樹脂を所定の割合に混合し混練するが、混練温度は、
液晶性を有する二色性物質が液晶状態または等方的液体
状態を示す温度、好ましくは液晶状態を示す温度であ
る。このときの二色性物質の分散は、分子状または分子
集合体のどちらでもよい。混練温度が、上記の温度を外
れると、二色性物質の均一な分散が妨げられ、良好な偏
光フィルムが得られない。
混練は通常行なわれる手段により、例えば、ブラベン
ダー等を用いて行なうことができる。
次いで、この混練物を上記の混練温度にて製膜する。
製膜は、Tダイ法もしくはインフレーション法にて行な
う。
続いて、製膜により得られた未延伸フィルムを一軸延
伸により延伸させることにより本発明の偏光フィルムが
得られる。
延伸は、上記の液晶性を有する二色性物質が液晶状態
または結晶状態となる温度、好ましくは結晶状態となる
温度で行なう。この温度を外れると、二色性物質の配向
が不十分となり好ましくない。
また、疎水性樹脂の融点をTm、ガラス転移点をTgとす
ると、Tm−100℃〜Tm−5℃もしくはTg−50℃〜Tg+100
℃で行なうのが好ましい。この温度下にて、一軸方向に
1.1〜18倍、好ましくは2〜12倍、さらに好ましくは3
〜10倍に延伸することにより、例えば10〜150μmの厚
さの偏光フィルムを得ることができる。延伸は、通常、
ロール延伸機等を用いて行なうことができる。
上述の混練・製膜温度および延伸温度は疎水性樹脂の
選択にも依存し、例えばポリプロピレンでは混練・製膜
温度が180〜300℃、延伸温度が70〜160℃、ポリエチレ
ンテレフタレートでは各々270〜350℃、60〜160℃であ
るのが好ましい。
かくして製造した偏光フィルムは、フィルム、シート
にしてそのまま使用する他、種々の加工を施して使用す
ることができる。例えば、用途によっては他のポリマー
によりラミネーションを行なったり、または本発明の偏
光フィルムの表面に蒸着、スパッタリングまたは塗布法
により、インジウム−スズ系酸化物等の透明導電性膜を
形成したりして実用に供することができる。
こうして得られた偏光フィルムは、液晶ディスプレ
イ、車載用ディスプレイ、色相可変フィルタ、可変透過
サングラス、写真フィルム、ブラウン管や測定器数値表
示部等の反射防止フィルタ等に使用される。
(実施例) 次に本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
なお、偏光フィルムの特性は、次の測定法、評価基準
を用いて調べた。
(1)偏光性能 分光光度計(MPS-2000、(株)島津製作所製)を用い
て、2枚の偏光フィルムを、延伸方向が平行となるべく
重ねて、分光光度計の光路において測定した可視領域最
大吸収波長での光線透過率(T)および2枚の偏光フ
ィルムを延伸方向が直行すべく重ねて光路に置き測定し
た同波長での光線透過率(T)を求め、次式を用いて
偏光度(V)を算出した。
(2)耐熱性 偏光フィルムを100℃の熱風中で1000時間熱処理し、
その後の偏光性能を処理前のものと比較し、評価した。
(3)耐湿性 偏光フィルムを80℃、95%RHで1000時間湿熱処理し、
その後の偏光性能を処理前のものと比較し、評価した。
実施例1 二色性物質の合成 (1)色素A(表−1においてNo.1の化合物)の合成 (1)−1 モノアゾ色素の合成 水100ml中に4−アミノ安息香酸ブチルエステル9.7g
および濃塩酸10.4mlを加えて溶解し、5℃以下で10mlの
水に溶解した亜硫酸ナトリウム3.45gを滴下し、ジアゾ
化を行なった。
次に、10mlのジメチルホルムアミドに溶解したm−ト
ルイジン5.4gを10℃以下でジアゾ溶液中に加え、2時間
撹拌を行なってカップリングさせた後、ろ過し、残渣を
水洗し、メタノールで洗浄後、乾燥して次式で示される
モノジアゾ色素9.5gを得た。
(1)−2 ジスアゾ色素の合成 得られたモノアゾ色素9.3gを酢酸100mlに溶解し、濃
塩酸6.3mlを加えて、5℃以下において、亜硝酸ナトリ
ウム2.1gを水6mlに溶解した液を滴下し、ジアゾ化を行
なった。
次に、10mlのジメチルホルムアミドに溶解したm−ト
ルイジン3.2gを10℃以下でジアゾ溶液中に加え、2時間
撹拌を行なった後、ろ過し、残渣を水洗し、メタノール
で洗浄後、乾燥して次式で示されるジスアゾ色素8.6g
(粗生成物)を得た。
(1)−3 トリスアゾ色素の合成 得られたジスアゾ色素7.5gをジメチルホルムアミド10
0mlに溶解し、濃塩酸4.5mlを加えて、5℃以下におい
て、亜硝酸ナトリウム1.3gを水4mlに溶解した液を滴下
し、ジアゾ化を行なった。
次に、10mlのジメチルホルムアミドに溶解したN,N−
ジエチルアニリン2.7gを10℃以下でジアゾ溶液中に加
え、2時間撹拌を行なった後、ろ過し、残渣を水洗し、
メタノールで洗浄後、乾燥して粗製色素5.1gを得た。
得られた粗製色素をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにてトルエンで展開して、精製分取し、溶媒を濃縮
してトリスアゾ色素を得た。
(2)色素B(表−1においてNo.2の化合物)の合成 4−アミノ安息香酸ブチルエステルの代わりにp−n
−ヘキシルアニリン8.9gを用いたほかは(1)−1次い
で(1)−2と同様にジアゾ化、カップリングを行な
い、次式に示すジスアゾ色素8.1gを得た。
次に、このジスアゾ色素7.4gを用いてジアゾ化を行な
い、N,N−ジエチルアニリンの代わりにN,N−ジプロピル
アニリン3.2gを用いたほかは(1)−3と同様にしてカ
ップリングおよびその後の処理を行ない、トリスアゾ色
素を得た。
(3)色素C(表−1においてNo.3の化合物)の合成 4−アミノ安息香酸ブチルエステルの代わりにp−n
−オクチロキシアニリン11.1gを用い、m−トルイジン
の代わりにアニリン4.7gを用いたほかは(1)−1次い
で(1)−2と同様にジアゾ化、カップリングを行な
い、次式に示すジスアゾ色素9.2gを得た。
次に、このジスアゾ色素7.7gを用いてジアゾ化を行な
ったほかは(1)−3と同様にカップリングおよびその
後の処理を行ない、トリスアゾ色素を得た。
(4)色素D(表−1においてNo.7の化合物)の合成 (1)−2で得られたジスアゾ色素7.5gを(1)−3
と同様にしてジアゾ化し、次いで、水30mlに水酸化ナト
リウム0.7gおよびフェノール1.7gを溶解したものを10℃
以下でジアゾ溶液中に滴下した。2時間撹拌後、水80ml
を加え、塩酸で中和し、ろ過し、残渣を水洗し、乾燥し
て次式に示すトリスアゾ色素7.4gを得た。
次に、このトリスアゾ色素4.9gおよび水酸化カリウム
0.6gを水/エタノール(1/3)混合溶媒100mlに加え、60
℃においてヨウ化エチル3.2g滴下し、この温度で8時間
反応させた。冷却後水200mlを加え、ろ過し、残渣を水
洗し、メタノールで洗浄後、乾燥して粗製色素3.7gを得
た。さらに、これをカラムクロマトグラフィーにて精製
して、トリスアゾ色素を得た。
かくして得られた液晶性を有する二色性物質の構造と
物性を表−2に示し、また、その熱履歴による形態変化
の様子を次のようにして観察した。
試料少量をカバーグラスにはさみ、ヒートステージ上
で融解させ、圧力をかけて薄く広げ室温(25℃)まで冷
却後、加熱装置を付けた偏光顕微鏡(クロスニコルF)
にセットし、温度を上昇させながら観察した。
なお、比較のため、次式: で示される液晶性を示さない公知の二色性物質(アント
ラキノン系色素)についても表−2に併記し(E)、同
様に観察を行なった。
表−2および上記の観察から明らかなように、液晶性
を有する二色性物質A〜Dは、160℃前後において結晶
状態から液晶状態に、また220〜240℃付近において、液
晶状態から等方的液体状態に転移することがわかった。
一方、公知の液晶性を有さない二色性物質Eは、156℃
で結晶状態から等方的液体状態に転移(融点)するのみ
であった。
実施例2 偏光フィルムの製造 ポリプロピレン樹脂(FY-4,三菱油化(株)製)80gお
よび表−2に示した液晶性を有する二色性物質 A 0.66
gを200℃でブラベンダーを用いて均一にブレンドし、マ
スターバッチ(M/B)を作成した。
得られたM/B 110gおよびポリプロピレン樹脂780gをT
ダイス(ダイス幅120mm)を備えた15mm押出し機を用い
て210℃で製膜した。
次いで、図に示すロール延伸機において、120℃で低
速ロール(0.85m/分)に通した後、高速冷却ロール(5.
5m/分)により縦方向に6.5倍に延伸し、約75μm厚の偏
光フィルムを得た。
得られた偏光フィルムの偏光特性は、透過率(T0)=
40.3%、偏光度(V)は99.3%であり、巾方向のバラツ
キは認められなかった。
なお、ここでT0は1枚の偏光フィルムの光線透過率を
いい、以下同様である。
また、この偏光フィルムの耐熱性、耐湿製の評価を表
−3および表−4に示した。
実施例3 液晶性を有する二色性物質として表−2に示したAの
かわりにB 0.66gを用いた他は実施例2と同様にして偏
光フィルムを製造した。
得られた偏光フィルムの偏光特性は、透過率(T0)=
39.3%、偏光度(V)は93.7%であり、巾方向のバラツ
キは認められなかった。
また、この偏光フィルムの耐熱性、耐湿性の評価を表
−3および表−4に示した。
表−3および表−4から明らかなように、本発明の偏
光フィルムは各処理前後で、外観および偏光特性はほと
んど変化せず、耐久性が優れていることがわかった。
実施例4 ポリフッ化ビニリデン(Solef1008、ソルベー社製)1
40gおよび表−2に示した液晶性を有する二色性物質C
1.0gを200℃でブラベンダーを用いて均一にブレンド
し、マスターバッチ(M/B)を作成した。
得られたM/B 125gおよびポリフッ化ビニリデン 765g
をTダイス(ダイス幅120mm)を備えた15mm押出し機を
用いて210℃で製膜した。
次いで、実施例2と同様の条件下にて延伸を行ない、
偏光フィルムを得た。
得られた偏光フィルムの偏光特性は、透過率(T0)=
38.0%、偏光度(V)は95.0%であり、巾方向のバラツ
キは認められなかった。
実施例5 液晶性を有する二色性物質として表−2に示したCの
かわりにD 1.0gを用いた他は実施例4と同様にして偏光
フィルムを製造した。
得られた偏光フィルムの偏光特性は、透過率(T0)=
39.3%、偏光度(V)は93.7%であり、巾方向のバラツ
キは認められなかった。
比較例 ポリプロピレン樹脂(FY-4、三菱油化(株)製)80g
および表−2に示した液晶性を有さない二色性物質E 0.
66gを200℃でブラベンダーを用いて均一にブレンドし、
マスターバッチ(M/B)を作成した。
得られたM/Bを実施例2と同様の条件で製膜後、実施
例2と同様の条件下にて延伸を行ない、偏光フィルムを
得た。
得られた偏光フィルムの偏光特性は、透過率(T0)=
35.0%、偏光度(V)は81.4%であり、巾方向のバラツ
キが認められた。
(発明の効果) 本発明の偏光フィルムは、液晶性を有する二色性物質
が疎水性樹脂中に高度に配向しているので、偏光度90%
以上の優れた偏光特性を有し、かつ、耐熱性、耐湿性に
も優れ、高耐久性を有する。
したがって、偏光性能が熱や水分によってもほとんど
変化せず、優れた偏光特性を長期間維持することができ
る。
本発明の偏光フィルムは、また、使用目的に応じて種
々の加工を加えることができるため、その用途は広く工
業的価値も高い。
【図面の簡単な説明】 図は、本発明の偏光フィルムを製造する際に使用したロ
ール延伸機である。 1……押出し機 2……T−ダイス 3……チルロール 4,4′……ニップロール 5……高速(冷却)ロール 6……低速(予熱)ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇佐美 隆生 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社樹脂研究所内 (72)発明者 赤繁 悦史 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社樹脂研究所内 (72)発明者 奥山 克己 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社樹脂研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−69202(JP,A) 特開 昭58−125002(JP,A) 特開 昭60−125804(JP,A) 特開 昭57−84409(JP,A) 特公 平4−30986(JP,B2) 特公 平7−104448(JP,B2) 特公 平4−36189(JP,B2) 特公 平4−30987(JP,B2) 特公 平4−70603(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶性を有する二色性物質が、 次の化合物から選択され、 疎水性樹脂中に含有されて高度に配向していることを特
    徴とする偏光フィルム。
  2. 【請求項2】液晶性を有する二色性物質および疎水性樹
    脂を混練し、溶融押出し製膜後、一軸延伸する偏光フィ
    ルムの製造方法において、 該液晶性を有する二色性物質が、液晶状態または等方的
    液体状態を示す温度において混練を行ない、かつ、 該液晶性を有する二色性物質が結晶状態または液晶状態
    を示す温度において一軸延伸することを特徴とする請求
    項1に記載の偏光フィルムの製造方法。
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