JP2708319B2 - ショーケース等の集中管理装置 - Google Patents

ショーケース等の集中管理装置

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JP2708319B2
JP2708319B2 JP9213392A JP9213392A JP2708319B2 JP 2708319 B2 JP2708319 B2 JP 2708319B2 JP 9213392 A JP9213392 A JP 9213392A JP 9213392 A JP9213392 A JP 9213392A JP 2708319 B2 JP2708319 B2 JP 2708319B2
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信之 増田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のショーケース等
の運転状態を一括して集中管理するためのショーケース
等の集中管理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スーパーマーケットやコンビニエンスス
トア等の店舗には複数のショーケースや冷蔵庫が設置さ
れるが、従来各ショーケース等はそれぞれ温度調節器や
除霜用のタイマーから構成される制御装置によって個別
に制御されているのが現状である。従って、ショーケー
ス等の温度や除霜時間等の各種設定作業は、当該ショー
ケース等の設置されている場所において個々に行わなけ
ればならない。そのため、季節や天候により設定を変更
する場合には作業が極めて煩雑となる。
【0003】また、各種設定値やショーケース等の温度
等の運転状態を把握するためには、ショーケース等の設
置されている場所に行って個々に調べる以外になく、シ
ョーケース等の運転状態に関するデータを容易に把握す
ることができない問題があった。
【0004】そのため、例えば特開平1−291085
号公報(F25D21/06)では、マイクロコンピュ
ータによって構成した集中管理装置に通信線によって各
ショーケースの制御装置を接続し、各ショーケースの各
種設定作業を集中管理装置にて行い、且つ、ショーケー
スの運転状況に関するデータを集中管理装置に収集して
一括管理するシステムが示されている。係るシステムに
よれば、複数台のショーケースの設定作業や運転状況管
理を一括して行うことが可能となるので、設定及び管理
作業が著しく簡素化される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、この種ショー
ケース等においては庫内設定温度とは別に、管理温度
(この管理温度は当然に庫内設定温度若しくはその付近
の温度に設定される)と、この管理温度の上下に所定の
温度幅(以後チェック温度と称する)で一定の温度範囲
を設定し、この温度範囲内で庫内温度が推移しているか
否かにより、ショーケース等が安定して運転されている
か否かを判断する方法が採られているが、ショーケース
等の設置台数が多くなると、この管理温度に関する判断
も煩雑となる問題があった。
【0006】本発明は係る従来の技術的課題を解決する
ために成されたものであり、管理温度に基づく複数のシ
ョーケース等の運転状態の判断を容易に行うことができ
るショーケース等の集中管理装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明のショーケ
ース等の集中管理装置は、複数のショーケース等の運転
状態を一括して管理するものであって、主制御装置と、
複数のショーケース等にそれぞれ設けられた端末側制御
装置とを具備して構成されており、主制御装置は複数の
ショーケース等の所定の管理温度を入力する入力手段
と、データの授受を行うための送受信手段と、表示手段
と、主制御手段とを具備し、端末側制御装置はデータの
授受を行うための送受信手段と、ショーケース等の温度
等の運転状態を検出するセンサーと、このセンサーの出
力に基づき機器の制御を実行すると共に、主制御装置に
ショーケース等の運転状態に関するデータを供給する端
末側制御手段とを具備し、前記主制御手段は端末側制御
装置からのデータに基づき、各ショーケース等の運転状
態が前記管理温度を含む所定の温度範囲内にあるか否か
判別し、範囲外にあるものを表示手段に表示することを
特徴とする。
【0008】
【作用】本発明によれば、主制御装置の主制御手段が端
末側制御装置からのショーケース等の温度等の運転状態
に関するデータに基づいて、各ショーケース等の運転状
態が管理温度を含む所定の温度範囲内にあるか否か判別
し、範囲外にあるものは表示手段に表示するので、運転
状態が不安定であり、注意すべきショーケース等を使用
者は容易、且つ迅速に把握することができる。
【0009】
【実施例】次に、図面に基づき本発明の実施例を詳述す
る。図1は本発明の集中管理装置1のシステム構成図で
ある。本発明の集中管理装置1のシステムは、パーソナ
ルコンピュータから成る中央管理装置2と、マイクロコ
ンピュータによって構成された主制御装置3及び系統制
御装置4と、各ショーケース等に設けられた端末側制御
装置6とから構築される。
【0010】上記中央管理装置2は店舗の警備室等に設
けられ、図2に示す如く制御手段としてのマイクロコン
ピュータ7と、このマイクロコンピュータ7に接続され
た保持手段としてのハードディスク8及びROM9、R
AM11、フロッピーディスクドライブ12と、送受信
手段13、出力制御手段14及び入力制御手段16とか
ら構成される。送受信手段13はシリアルインターフェ
ースにより構成され、前述の主制御装置3とRS−23
2C等の通信線17を介して接続されている。ハードデ
ィスク8には中央管理装置2自体の制御プログラムの
他、主制御装置3から送られてくる各種データや、後述
するショーケースS等の設置形態(ケースレイアウト)
に関するデータ、更には各種運転条件に関するデータ及
び通信プロトコル等が保存されている。出力制御手段1
4には出力手段としてのプリンタ18や表示手段として
のディスプレイ19が接続され、入力制御手段16には
入力手段としてのキーボード21やマウス22が接続さ
れる。更に、マイクロコンピュータ7にはモデム23が
接続され、電話回線により外部に通信することが可能と
されている。
【0011】次に、主制御装置3も前記警備室等に設け
られ、図3に示す如く主制御手段としてのマイクロコン
ピュータ24と、このマイクロコンピュータ24に接続
されたROM26、RAM27、EEPROM40と、
送受信手段28、29、出力制御手段31及び入力制御
手段32とから構成される。送受信手段28、29はシ
リアルインターフェースにより構成され、送受信手段2
8は前記中央管理装置2に前記通信線17を介して接続
され、送受信手段29は前述の系統制御装置4と通信線
33を介して接続される。送受信手段29は5個の接続
ポートを有しており、それによって最大5台の系統制御
装置4が接続可能とされている。また、ROM26には
通信プロトコルや主制御装置3自体の制御プログラムが
格納され、RAM27には系統制御装置4から送られて
くる各種データや系統制御装置4へ送る各種データ、主
制御装置3自体の制御データ(液晶表示部34の表示デ
ータ等)が保存され、EEPROM40にはショーケー
スS等の各種設定及び設置状態に関するデータが保存さ
れて電源が断たれたときにも保持される。出力制御手段
31には表示手段としての液晶表示部34と、警報手段
としてのリレー接点出力からなる外部警報出力99とブ
ザー36が接続され、入力制御手段32には入力手段と
してのキースイッチ37やディップスイッチ38及びス
ライドスイッチ39が接続されている。キースイッチ3
7は後述する各種設定及び表示指令を行うためのスイッ
チであり、ディップスイッチ38は系統制御装置4の接
続状態を設定するためのスイッチである。また、スライ
ドスイッチ39は後述するショーケースS等の照明制御
や夜間停止に関する設定を行うスイッチである。
【0012】次に、系統制御装置4は図4に示す如く、
制御手段としてのマイクロコンピュータ41と、このマ
イクロコンピュータ41に接続されたROM42、RA
M43、EEPROM45と、送受信手段44、46、
出力制御手段47及び入力制御手段48とから構成され
る。送受信手段44、46はシリアルインターフェース
により構成され、送受信手段44は前記主制御装置3
(同時に他の系統制御装置4にも接続される)前記通信
線33を介して接続され、送受信手段46は前述の端末
側制御装置6と通信線49を介して接続されている。送
受信手段46は30個の接続ポートを有しており、最大
30台の端末側制御装置6が接続可能とされ、それによ
って集中管理装置1には最大150台までの端末側制御
装置6、即ちショーケースS等が接続できるように構成
されている。また、ROM42には通信プロトコルや系
統制御装置4自体の制御プログラムが格納され、RAM
43には端末側制御装置6から送られてくる各種データ
や、主制御装置3から送られてくるショーケースS等の
各種運転条件に関するデータが保存される。また、EE
PROM45には主制御装置3から送られたショーケー
スS等の各種運転条件の設定データが保存されており、
電源が断たれたときにも保持される。出力制御手段47
には警報表示を行うLED表示部51が接続され、入力
制御手段48には後述する如くショーケースS等の制御
のために割り付けられる1〜30のチャンネルの使用・
未使用及び、それ自体のA〜Eまでのチャンネルを設定
し、或いは警報表示を行うLED表示部51を運転モニ
ターに切り換えるための設定手段としてのディップスイ
ッチ52が接続されている。
【0013】次に、端末側制御装置6は図1のショーケ
ースSや、冷凍機Rにそれぞれ設けられており、図5に
示す如く、端末側制御手段としてのマイクロコンピュー
タ54と、このマイクロコンピュータ54に接続された
ROM56、RAM57、EEPROM50と、送受信
手段58、出力制御手段59及び入力制御手段61とか
ら構成される。送受信手段58はシリアルインターフェ
ースにより構成され、前記系統制御装置4に前記通信線
49を介して接続されている。また、ROM56には通
信プロトコルや端末側制御装置6自体の制御プログラム
が格納され、RAM57には系統制御装置4から送られ
てくるショーケースS等の各種運転条件に関するデータ
が保存される。また、EEPROM50には端末側制御
装置6で設定されたショーケースS等の各種運転条件の
設定データが保存されており、電源が断たれても保持さ
れる。出力制御手段59には警報表示を行う表示手段6
2及びアクチュエータ63が接続される。このアクチュ
エータ63はショーケースSの場合には膨張弁や霜取り
用のヒータ、照明等であり、冷凍機Rであればコンプレ
ッサモータ等を意味するものである。入力制御手段61
には設定スイッチ64と、ショーケースSの庫内温度
や、冷凍機Rの凝縮圧力等を検出するセンサー66が接
続されている。このセンサー66で検出されたデータも
前記RAM57に保存される。前記設定スイッチ64は
前述同様当該端末側制御装置6の1〜30までのチャン
ネルを割り付け設定するためのものである。また、マイ
クロコンピュータ54は各ショーケースSや冷凍機Rの
機種毎に設定された個別の識別情報としてのセンサーI
Dを保有している。
【0014】ショーケースSや冷凍機Rはスーパーマー
ケットやコンビニエンスストア等の店舗の規模に合わせ
て所定台数、所定の設置形態、即ちケースレイアウトに
て設置されるが、前記系統制御装置4はショーケースS
等の設置台数に合わせて必要台数主制御装置3に接続す
る。即ち、大規模店舗においてショーケースSや冷凍機
Rを合計91台以上150台以下設置する場合には、4
個乃至5個の系統制御装置4を接続する。また、中規模
店舗においてショーケースSや冷凍機Rを合計31台以
上90台以下設置する場合には、2個乃至3個の系統制
御装置4を接続する。更に、小規模店舗においてショー
ケースSや冷凍機Rを合計30台以下設置する場合に
は、1個の系統制御装置4を接続することになる。
【0015】このように、主制御装置3と系統制御装置
4とを分離し、30台のショーケースS等の端末側制御
装置6に対して1台の系統制御装置4を接続する形とし
たことにより、主制御装置3の送受信手段29の接続ポ
ート数が減り、小規模店舗の場合にも最悪4個の未使用
ポートが生ずるに止まるので、構造上の無駄を省き、コ
ストを低減しつつ店舗の規模に柔軟に対応することがで
きるようになっている。
【0016】また、ショーケースS等の設置に際して各
端末側制御装置6には設定スイッチ64により1〜30
までの内の1つを設定すると共に、当該端末側制御装置
6が接続される系統制御装置4においてはA〜Eまでの
内の1つを設定することにより、各端末側制御装置6の
チャンネル(例えばA01)を割り付け設定する。尚、
系統制御装置4に接続されるショーケースS等の台数が
30台に満たない場合には、チャンネル(1〜30)の
使用・未使用を系統制御装置4のディップスイッチ52
にて設定すると、このチャンネルの使用状況は系統制御
装置4のマイクロコンピュータ41から主制御装置3の
マイクロコンピュータ24に送信され、主制御装置3の
マイクロコンピュータ24にもチャンネルの使用・未使
用が設定される。
【0017】以上の構成で、各装置の動作につき説明す
る。まず、中央管理装置2における各種入力操作につき
説明する。ディスプレイ19における待機画面からキー
ボード21若しくはマウス22の操作によって業務メニ
ューを選択すると、マイクロコンピュータ7はディスプ
レイ19に図6の業務メニュー画面を表示する。この業
務メニュー画面において上から2番目の店舗レイアウト
作成メニューを選択すると、店舗レイアウト作成メニュ
ーの図示しないケースレイアウト作成画面がディスプレ
イ19に表示される。
【0018】中央管理装置2のハードディスク8には、
ケースレイアウト作成に関するプログラム及びデータが
格納されており、このケースレイアウト作成画面におい
ては各ショーケースS等に相当する枠をディスプレイ1
9上に表示させ、マウス22により移動、コピー及び回
転等のコマンドを使って操作することにより、図8に示
す如き店舗におけるショーケースS等の実際の設置形態
に合わせたケースレイアウトをディスプレイ19上に作
成することができる。更に、当該枠に対応するショーケ
ースSの機種名、鮮魚等の商品種類及び前記チャンネ
ル、センサーIDを設定することができ、枠の表示色に
ついては商品の種類毎に色分けすることも可能とされて
いる。このようなケースレイアウト作成機能によって作
成されたケースレイアウトに関するデータはマイクロコ
ンピュータ7によって前記ハードディスク8に格納され
て保存される。
【0019】次に、前記業務メニュー画面において上か
ら4番目の設定メニューを選択すると、マイクロコンピ
ュータ7は前記主制御装置3の各種設定や端末側制御装
置6の運転条件に関する各種設定メニューの図示しない
端末制御設定画面をディスプレイ19に表示する。この
端末制御設定画面においては、キーボード21或いはマ
ウス22によって各端末側制御装置6毎に割り当てられ
た前記チャンネル(例えばA01)毎に庫内設定温度、
各種警報、霜取りに関する各種設定値等のショーケース
S等の運転条件及び後述する管理温度T2とチェック温
度T3を設定することができる。この運転条件に関する
データはマイクロコンピュータ7により前記ハードディ
スク8に保存されると共に、キーボード21を操作する
ことによりダウンロード機能を使って送受信手段13に
より主制御装置3に送信することもできる。
【0020】次に、主制御装置3について説明する。主
制御装置3は図11及び図12に示すような箱状の本体
68と、この本体68に開閉自在に取り付けられた蓋6
9とから構成されている。液晶表示部34は16文字×
2行の表示能力を有し、本体68上部に配置され、蓋6
9の液晶表示部34に対応する部分には透孔71が穿設
されている。透孔71下方に位置する蓋69前面には前
記キースイッチ37を構成するブザー停止スイッチ7
2、警報解除スイッチ73、チェックスイッチ74、ス
キャンスイッチ76及び表示切換部としての矢印が刻印
された表示送りスイッチ77が設けられ、これらにより
表示操作部79を構成している。
【0021】更に、図12の如く蓋69を開けた状態の
本体68前面には、前述の中央管理装置2同様、各端末
側制御装置6毎に割り付けられたチャンネル(例えばA
01)毎に庫内設定温度、各種警報、霜取りに関する各
種設定値等のショーケースS等の運転条件、後述する管
理温度T2及びチェック温度T3を設定するための、キ
ースイッチ37の一部及びディップスイッチ38、スラ
イドスイッチ39から構成される設定操作部78が設け
られている。このように、比較的頻繁に操作する表示操
作部79を蓋69の前面に設け、比較的操作することの
少ない設定操作部78を蓋69内部に可能することによ
り、使用者が設定操作部78に誤って触れてしまうこと
による誤設定の発生を防止している。
【0022】この主制御装置3の設定操作部78により
設定されたショーケースS等の運転条件等に関するデー
タはマイクロコンピュータ24により前記RAM27及
びEEPROM40に保存されると共に、送受信手段2
9から系統制御装置4に送信されるが、前述の如く中央
管理装置2から運転条件等に関するデータがダウンロー
ドされた場合には、マイクロコンピュータ24はRAM
27及びEEPROM40の内容をダウンロードされた
データに書換えて系統制御装置4に送信する。これらデ
ータは前記チャンネル毎に区別されて送信が行われる。
また、中央管理装置2からの要求により主制御装置3の
マイクロコンピュータ24は、前記設定操作部78にて
設定されたデータを送受信手段28により中央管理装置
2にアップロードする。中央管理装置2では主制御装置
3からアップロードされたデータと中央管理装置2にて
設定されたデータを比較することが可能となっている。
【0023】次に、系統制御装置4は送受信手段44に
て主制御装置3から自らのチャンネル(A〜E)に属す
るショーケースS等の運転条件に関するデータを受信す
るとマイクロコンピュータ41は一旦当該データをRA
M43に保存し、更に、送受信手段46より端末側制御
装置6に当該運転条件に関するデータを送信する。
【0024】一方、端末側制御装置6では送受信手段5
8が自らのチャンネル(01〜30)当ての運転条件に
関するデータを受信すると、マイクロコンピュータ54
はRAM57に当該データを保存する。マイクロコンピ
ュータ54はセンサー66からのショーケースSの庫内
温度に関する出力と前記運転条件に関するデータの内の
庫内設定温度とを比較してアクチュエータ63としての
膨張弁やコンプレッサモータを制御し、庫内温度を前記
庫内設定温度に制御する。また、霜取りに関するデータ
に基づいてアクチュエータ63としてのヒータを制御
し、ショーケースSの霜取制御を実行すると共に、照明
制御に関するデータに基づいてアクチュエータ63とし
ての照明の点灯を制御する。
【0025】このようなショーケースS等における庫内
温度等の運転状態に関するデータはマイクロコンピュー
タ54によって逐次RAM57に保存され、更新されて
いる。また、例えば膨張弁の故障等によって庫内温度が
異常に上昇し、系統制御装置4から送られたデータの内
の警報に関する設定値を越えると、マイクロコンピュー
タ54は表示手段62によって当該ショーケースS等に
おける警報表示を行うと共に、前記運転状態に関するデ
ータの中に警報に関する情報も含めてRAM57に保存
する。
【0026】系統制御装置4のマイクロコンピュータ4
1は、例えば1分間に一回自らに接続されている最大3
0台の端末側制御装置6のマイクロコンピュータ54に
対してポーリングを行う。端末側制御装置6のマイクロ
コンピュータ54は系統制御装置4からポーリングされ
ると、自らのチャンネル及びセンサーIDと共にRAM
57内に保存していた運転状態に関するデータを送受信
手段58より系統制御装置4に送信する。系統制御装置
4は送受信手段46によりこの運転状態に関するデータ
を受信し収集して、各端末側制御装置6毎に、即ちチャ
ンネル別に最大30台分の運転状態に関するデータをR
AM43内に格納する。このRAM43内の運転状態に
関するデータは次回のポーリングによって端末側制御装
置6よりデータが送信されることにより更新される。ま
た、端末側制御装置6から送信されたデータの中に前記
警報情報が含まれている場合には、マイクロコンピュー
タ41はLED表示部51を点灯させて外部に表示す
る。
【0027】主制御装置3のマイクロコンピュータ24
は、系統制御装置4が各端末側制御装置6からのデータ
の収集を完了した時期に合わせて、やはり1分間に一回
系統制御装置4にポーリングを行う。系統制御装置4の
マイクロコンピュータ41は主制御装置3からポーリン
グされると、自らのチャンネルと共にRAM43内に保
存している最大30台分のショーケースS等の運転状態
に関するデータを送受信手段44より主制御装置3に送
信する。主制御装置3は送受信手段29によりこの運転
状態に関するデータを受信し収集して、各端末側制御装
置6毎に、即ちチャンネル別に最大150台分の運転状
態に関するデータをRAM27内に格納する。このRA
M27内の運転状態に関するデータは同様に次回のポー
リングによって系統制御装置4より運転状態に関するデ
ータが送信されることにより更新される。
【0028】主制御装置3はこのような手順にて各端末
側制御装置6より各ショーケースSや冷凍機Rの運転状
態に関するデータを収集する。そして、主制御装置3の
マイクロコンピュータ24はRAM27内に格納した各
ショーケースS等の庫内温度等の運転状態に関するデー
タとEEPROM40に保存されている庫内設定温度を
液晶表示部34にチャンネル毎に例えば3秒間隔で順次
表示する。そこで前記キースイッチ37を構成するスキ
ャンスイッチ76が押されると、マイクロコンピュータ
24は押された時点のチャンネルで表示の切り換えを停
止する。その状態で前記表示送りスイッチ77の上矢印
のスイッチを押すと直前のチャンネルのデータ表示に戻
り、下矢印のスイッチを押すと次のチャンネルのデータ
表示に移行する。その後再びスキャンスイッチ76が押
されると、マイクロコンピュータ24は以後のチャンネ
ルのデータを液晶表示部34に3秒置きに表示する状態
に復帰する。
【0029】次に図13乃至図16を用いて前記管理温
度T2に関する主制御装置3の動作につき説明する。管
理温度T2は庫内温度T1が安定して推移しているか否
かを判断するために設定されるもので、実施例では図1
3に示す如く各ショーケースSについてそれぞれ別々の
管理温度T1(例えば−10℃)を設定でき、この管理
温度T1の上下に各ショーケースS共通のチェック温度
T3(3℃)の幅で一定の温度範囲(−7℃〜−13
℃)を想定してこの温度範囲内に庫内温度T1が入って
いるか否かを判断するものである。即ち、温度範囲内に
あればそのショーケースSの運転は安定しており、逸脱
していれば不安定であると判断できる。従って、この管
理温度T2は当然に当該ショーケースSの庫内設定温度
若しくはその付近に設定されることになる。尚、各ショ
ーケースSそれぞれに別々のチェック温度を設定できる
ようにしても良い。
【0030】次に、図14の主制御装置3のマイクロコ
ンピュータ24のフローチャートを用いて主制御装置3
の動作を説明する。今、使用者によりチェックスイッチ
74が押されると、マイクロコンピュータ24はステッ
プS1でRAM27内に格納されている最初のチャンネ
ルのショーケースSの庫内温度T1及びEEPROM4
0内に保存されている当該ショーケースSの管理温度T
2及びチェック温度T3を読み出し、次にステップS2
で管理温度T2と庫内温度T1の温度差T4を算出する
(T4=T2−T1)。次に、ステップS3で温度差T
4が−T3以上T3以下か否か判断することにより、庫
内温度T1が管理温度T2を中心とした上下チェック温
度T3の温度範囲内にあるか否か判別し、図13の如く
当該温度範囲内にあればステップS5に進んで全チャン
ネルのショーケースSについて終了したか判断し、終了
していなければステップS6で次のチャンネルの準備を
してステップS1に戻る。また、ステップS3の判断で
庫内温度T1が前記温度範囲を逸脱している場合にはス
テップS4で当該チャンネルのナンバーをRAM27に
記憶してステップS5に進む。
【0031】マイクロコンピュータ24は係る判断を全
ショーケースSについてチャンネル順に繰り返し、庫内
温度T1が前記温度範囲を逸脱しているチャンネルのナ
ンバーのみ記憶して行き、ステップS5にて全ショーケ
ースSについて終了するとステップS7に進み、ステッ
プS4で記憶した全チャンネルのナンバーのみを図15
の如く液晶表示部34に表示する。このとき、液晶表示
部34で表示し切れない量のチャンネルがある場合は図
中矢印で示す如く数秒間隔で表示を切り換えて表示す
る。また、逸脱しているショーケースSが無い場合には
図16の如く液晶表示部34にGOODを表示する。
【0032】これによって使用者は各ショーケースSの
庫内温度が安定的に制御されているか否か迅速に確認す
ることができ、不安定となっているショーケースSがあ
る場合には、いち早くそれを把握して迅速且つ適切な処
置をとることができるようになる。
【0033】更に、系統制御装置4から送信された運転
状態に関するデータの中に警報情報が含まれていた場合
には、マイクロコンピュータ24はその旨、及び当該警
報情報が含まれているデータの発生元であるショーケー
スS等のチャンネルナンバーと、警報内容を液晶表示部
34に表示する。この警報表示は警報解除スイッチ73
の操作によって消去され、通常の表示に切り換えること
ができるが、警報の発生した原因が解消されない限り、
即ち、次回のポーリング時のデータに警報情報が存在し
なくなるまでは警報が存在する旨の所定の表示を液晶表
示部34に表示する。また、液晶表示部34では16文
字×2行の量の表示しかできないため、表示し切れない
量の警報情報を受信した場合には、表示可能な分の警報
情報を表示すると共に、残余の警報情報が存在する旨の
所定の表示を行う。
【0034】一方、中央管理装置2のマイクロコンピュ
ータ7は、主制御装置3が各系統制御装置4からのデー
タの収集を完了した時期に合わせて、やはり1分間に一
回主制御装置3にポーリングを行う。主制御装置3のマ
イクロコンピュータ24は中央管理装置2からポーリン
グされると、RAM27内に保存している最大150台
分のショーケースS等の運転状態に関するデータを送受
信手段28より中央管理装置2に送信する。
【0035】中央管理装置2は送受信手段13によりこ
の運転状態に関するデータを受信し収集して、各端末側
制御装置6毎に、即ちチャンネル別に最大150台分の
運転状態に関するデータをハードディスク8内に保存す
る。また、ハードディスク8には24時間分の各端末側
制御装置6の運転状況に関するデータを常時保持し、2
4時間を越える分のデータを1分毎に更新して行く。
【0036】中央管理装置2はこのような手順にて各端
末側制御装置6より各ショーケースSや冷凍機Rの運転
状態に関するデータを収集する。そこで、各ショーケー
スS等の運転状態を調べたい場合には、前記待機画面か
らキーボード21若しくはマウス22の操作によって業
務メニューを選択し、ディスプレイ19に図6の業務メ
ニュー画面を表示されている状態で、一番上の運転チェ
ックモニターを選択すると、マイクロコンピュータ7は
図7に示す商品レイアウト画面をディスプレイに表示す
る。この商品レイアウト画面は、前記ケースレイアウト
作成画面で作成され、ハードディスク8内に保存されて
いるケースレイアウトの中の商品種類の情報に基づいて
表示され、各ショーケースS個々の表示ではなく、収納
されている商品の種類別に単一若しくは複数のショーケ
ースSのレイアウトを一つの枠で表示する。また、冷凍
機Rはディスプレイ19内に表示される。
【0037】この商品レイアウト画面において運転状態
を表示したいショーケースSが収納している商品の枠、
例えば鮮魚の枠をマウス22で選択すると、マイクロコ
ンピュータ7はハードディスク8内のケースレイアウト
の情報に基づいて、この鮮魚の枠付近のショーケースS
個々のレイアウトを示す図8のケースレイアウト画面を
ディスプレイ19に表示する。このケースレイアウト画
面では1つの枠が1台乃至3台のショーケースSを示
し、当該枠内には各ショーケースSのチャンネルも示さ
れる(端末側制御装置6についてはショーケースS等1
台につき3台まで設定できる)。
【0038】次にこのケースレイアウト画面において運
転状態を表示したいショーケースS、例えばチャンネル
A01をマウス22で選択すると、マイクロコンピュー
タ7は図9のケース情報画面をディスプレイ19に表示
する。この画面において通常データ、データ表示を選択
すると図10のデータ表示画面に移行する。このデータ
表示画面ではマイクロコンピュータ7はハードディスク
8内に保存している当該チャンネルA01のショーケー
スSの各種運転条件の設定値、及び現時点の運転状態に
関するデータをディスプレイ19に表示する。また、ハ
ードディスク8内には過去24時間分の運転状態に関す
るデータが保持されているので、このデータ表示画面の
最上部の時刻エリヤの時刻をキーボード21で変更する
ことにより、マイクロコンピュータ7は当該時刻の運転
状態をディスプレイ19に表示する。
【0039】このように、ショーケースS等の運転状態
を調べる場合に、先ず、ショーケースSのレイアウトを
ディスプレイ19に表示して、当該レイアウトを見なが
ら表示したいショーケースSを選択する方式としたこと
により、実際の設置形態に則してショーケースSを特定
することができ、視認性及び操作性が著しく向上する。
特に、商品レイアウトからケースレイアウトに移行する
方式としたことにより、大きな視点から徐々にショーケ
ースSを絞り込む形となるので、ショーケースSの台数
が多い場合にもその特定を極めて円滑に行えるようにな
る。
【0040】また、図10のデータ表示画面においてキ
ーボード21を操作すると、マイクロコンピュータ7は
ハードディスク8内に保持されている過去24時間の前
記チャンネルのショーケースSの庫内温度等の運転状態
のデータからその推移をグラフにてディスプレイ19に
表示する。それによってショーケースSの運転状態の履
歴を容易に確認することができる。また、キーボード2
1からの指令によりマイクロコンピュータ7はこれらの
データ、及びグラフ表示をプリンタ18に印字(プリン
ト出力)する。
【0041】ここで、主制御装置3から送信された運転
状態に関するデータの中に警報情報が含まれていた場
合、中央管理装置2のマイクロコンピュータ7は先ず当
該警報を発しているショーケースS等の運転状態に関す
るデータを、警報が発せられた時点から遡って10時間
分、前記24時間のデータの中から抽出し、ハードディ
スク8内の別のテーブルに移して保存する。この10時
間分のデータは時間が経過しても廃棄されない。次に、
マイクロコンピュータ7はディスプレイ19に前記待機
画面を表示している状態から自動的に図7の商品レイア
ウト画面に表示を切り換え、警報を発しているショーケ
ースSが含まれる商品種類の枠(図7中*1で示す)を
点滅させて、警報が発生している旨を使用者に警告す
る。この商品レイアウト画面において点滅している商品
の枠、例えば氷温の枠をマウス22で選択すると、マイ
クロコンピュータ7は図8のケースレイアウト画面をデ
ィスプレイ19に表示する。このケースレイアウト画面
では今度は警報を発しているショーケースS(図8中*
1で示すチャンネルA06)を点滅させる。
【0042】次にこのケースレイアウト画面において点
滅しているショーケースS(チャンネルA06)をマウ
ス22で選択すると、マイクロコンピュータ7は図9の
ケース情報画面をディスプレイ19に表示し、この画面
において通常データ、データ表示を選択すると図10の
データ表示画面に移行する。このデータ表示画面ではマ
イクロコンピュータ7はハードディスク8内に保存して
いる当該チャンネルA06のショーケースSの各種運転
条件の設定値、及び異常な運転状態に関するデータの他
に、警報内容(高温警報、低温警報等)についてもディ
スプレイ19に表示する。また、図10のデータ表示画
面においてキーボード21を操作することにより、前述
同様のグラフ表示に移行し、マイクロコンピュータ7は
ハードディスク8内に保持されている前記チャンネルA
06のショーケースSの庫内温度等の運転状態のデータ
の推移をグラフにてディスプレイ19に表示する。これ
によってショーケースSの警報発生に到った過去の運転
状態の履歴を容易に確認することができる。また、キー
ボード21からの指令によりマイクロコンピュータ7は
これらのデータ、及びグラフ表示をプリンタ18に印字
する。
【0043】また、この警報発生から使用者が気付かず
に24時間以上経過した場合にも、ハードディスク8内
には前述の如く警報発生時点を含む過去10時間の当該
ショーケースS(チャンネルナンバーA06)の運転状
態に関するデータが廃棄されずに保持されているので、
図9のケース情報画面において警報データを選択するこ
とにより、マイクロコンピュータ7はこの24時間以上
過去のデータを図10のデータ表示画面に表示する。こ
のデータは同様にグラフ表示をし、且つプリンタ18に
印字することができると共に、マイクロコンピュータ7
はキーボード21からの指令によりフロッピーディスク
ドライブ12にてフロッピーディスクに保存する。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、主制
御装置の主制御手段が端末側制御装置からのショーケー
ス等の温度等の運転状態に関するデータに基づいて、各
ショーケース等の運転状態が管理温度を含む所定の温度
範囲内にあるか否か判別し、範囲外にあるものは表示手
段に表示するので、運転状態が不安定となっているショ
ーケース等を容易に把握することができる。それによっ
て、当該ショーケース等に迅速且つ適切な処置を施すこ
とができるようになり、複数のショーケース等を管理す
る上で著しい効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のショーケース等の集中管理装置のシス
テム構成図である。
【図2】中央管理装置の電気回路のブロック図である。
【図3】主制御装置の電気回路のブロック図である。
【図4】系統制御装置の電気回路のブロック図である。
【図5】端末側制御装置の電気回路のブロック図であ
る。
【図6】中央管理装置のディスプレイに表示される業務
メニューの画面を示す図である。
【図7】中央管理装置のディスプレイに表示される商品
レイアウトの画面を示す図である。
【図8】中央管理装置のディスプレイに表示されるケー
スレイアウトの画面を示す図である。
【図9】中央管理装置のディスプレイに表示されるケー
ス情報画面を示す図である。
【図10】中央管理装置のディスプレイに表示されるデ
ータ表示画面を示す図である。
【図11】主制御装置の正面図である。
【図12】蓋を開いた状態の主制御装置の正面図であ
る。
【図13】管理温度とチェック温度を示す図である。
【図14】主制御装置のプログラムを示すフローチャー
トである。
【図15】主制御装置の液晶表示部の表示状態を示す図
である。
【図16】主制御装置の液晶表示部の表示状態を示す図
である。
【符号の説明】
1 集中管理装置 3 主制御装置 6 端末側制御装置 29 送受信手段 34 液晶表示部 54 マイクロコンピュータ 66 センサー 74 チェックスイッチ S ショーケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−363569(JP,A) 特開 平4−344089(JP,A) 特開 平3−62197(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のショーケース等の運転状態を一括
    して管理する集中管理装置において、該集中管理装置は
    主制御装置と、前記複数のショーケース等にそれぞれ設
    けられた端末側制御装置とを具備して構成され、前記主
    制御装置は前記複数のショーケース等の所定の管理温度
    を入力する入力手段と、データの授受を行うための送受
    信手段と、表示手段と、主制御手段とを具備し、前記端
    末側制御装置はデータの授受を行うための送受信手段
    と、前記ショーケース等の温度等の運転状態を検出する
    センサーと、該センサーの出力に基づき機器の制御を実
    行すると共に、前記主制御装置に前記ショーケース等の
    運転状態に関するデータを供給する端末側制御手段とを
    具備し、前記主制御手段は前記端末側制御装置からのデ
    ータに基づき、各ショーケース等の運転状態が前記管理
    温度を含む所定の温度範囲内にあるか否か判別し、範囲
    外にあるものを前記表示手段に表示することを特徴とす
    るショーケース等の集中管理装置。
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