JP2014153032A - 食品店舗機器の集中制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】店舗従業員の操作性の向上及び誤設定操作の抑止を実現することができる食品店舗機器の集中制御装置を提供する。
【解決手段】食品店舗機器の集中制御装置1は、開口部2aを有する筐体2と、その開口部2aを塞ぐように筐体2に開閉可能に設けられた蓋体3と、食品店舗に設置された複数の電気機器を制御する制御部を有し、筐体2の内部に設けられた制御基板4と、前述の複数の電気機器に関する設定項目を表示する表示部5a及び操作者により入力操作される操作部を有し、蓋体3に設けられた操作基板5と、制御基板4及び操作基板5を電気的に接続する接続ケーブル6とを備える。制御基板4は、操作者により入力操作されるスイッチを有しており、制御部は、スイッチに対する操作者の入力操作に応じて、設定項目の表示数を変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品店舗機器の集中制御装置に関する。
スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの食品店舗には、通常、複数の電気機器(食品店舗機器)が設置されている。これらの電気機器としては、例えば、各種食品を保冷するショーケースや冷蔵庫、それらに用いる冷凍機、さらに、店舗空調機やバックヤード空調機、ケース照明、売場照明、バックヤード照明などがある。
また、スーパーマーケットやコンビニエンスストアには、各電気機器を集中的に制御する集中制御装置が設置されていることが多い。この集中制御装置の操作方法や画面表示内容は複雑であり、設備点検作業者以外の店舗従業員(例えば、店長や店員など)がその集中制御装置を操作することは難しい。
なお、前述の画面表示内容の簡略化に関しては、特定のショーケースの運転状態だけを確認することを目的として、全てのショーケースから特定のショーケースを選択してその運転状態を表示する集中制御装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−185584号公報
ところが、画面表示内容としては、ショーケースの運転状態以外にも、各電気機器に関する設定項目が表示されることがある。この設定項目は店舗従業員や設備点検作業者などの操作者により変更可能になっているが、その設定項目の表示数は店舗従業員及び設備点検作業者のどちらの操作者に対しても同じである。
このため、店舗従業員が設備点検作業者を呼ばずに設定操作を行う場合には、その店舗従業員は設定操作に慣れていないため、例えば、表示画面内の複数の設定項目から適切な設定項目を選択してその設定値を変更するような設定操作を行うことは難しく、さらに、変更不要の設定項目の設定値を間違って変更するような誤設定操作も発生することがある。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、その目的は、店舗従業員の操作性の向上及び誤設定操作の抑止を実現することができる食品店舗機器の集中制御装置を提供することである。
本発明に係る食品店舗機器の集中制御装置は、開口部を有する筐体と、その開口部を塞ぐように筐体に開閉可能に設けられた蓋体と、食品店舗に設置された複数の電気機器を制御する制御部を有し、筐体の内部に設けられた制御基板と、複数の電気機器に関する設定項目を表示する表示部及び操作者により入力操作される操作部を有し、蓋体に設けられた操作基板と、制御基板及び操作基板を電気的に接続する接続ケーブルとを備え、制御基板は、操作者により入力操作されるスイッチを有しており、制御部は、スイッチに対する操作者の入力操作に応じて、設定項目の表示数を変更する。
また、前述の食品店舗機器の集中制御装置において、制御部は、スイッチに対する操作者の入力操作に応じて、複数の電気機器に関する情報を表示部に表示させることが望ましい。
また、前述の食品店舗機器の集中制御装置において、操作基板は、操作者により入力操作される節電ボタンを有しており、制御部は、節電ボタンに対する操作者の入力操作に応じて、複数の電気機器における節電のための優先順位を表示部に表示させることが望ましい。
また、前述の食品店舗機器の集中制御装置において、制御基板は、筐体に着脱可能に形成されており、蓋体は、操作基板を保持しつつ筐体に着脱可能に形成されていることが望ましい。
また、前述の食品店舗機器の集中制御装置において、制御基板及び操作基板は、食品店舗の既存の集中制御装置が備える制御基板及び操作基板と取付構造及び外形寸法の互換性を有しており、既存の集中制御装置が備える筐体をそのままにして、既存の集中制御装置が備える蓋体の交換と共に、既存の集中制御装置が備える制御基板及び操作基板と交換可能に形成されていることが望ましい。
本発明に係る食品店舗機器の集中制御装置によれば、スイッチに対する操作者の入力操作に応じて、複数の電気機器に関する設定項目の表示数が変更される。これにより、店舗従業員や設備点検作業者などの操作者に応じて設定項目の表示数を変更し、店舗従業員用に表示数を減らすことが可能となる。したがって、店舗従業員及び設備点検作業者のどちらに対しても表示数が同じである場合と比べ、店舗従業員が複数の設定項目から適切な設定項目を選択してその設定値を変更するような設定操作は容易となるので、店舗従業員の操作性を向上させることができ、さらに、変更不要の設定項目の設定値を間違って変更するような誤設定操作も抑えられるので、店舗従業員の誤設定操作を抑止することができる。さらに、スイッチが筐体内の制御基板上にあるため、店舗従業員がそのスイッチの存在を把握することは困難であり、また、店舗従業員が蓋体を開けて筐体内の制御基板を見たとしてもスイッチを基板上の抵抗や半導体素子などの部品と認識する可能性が高く、スイッチの存在を把握することは難しい。このため、設備点検作業者以外の者、すなわち店舗従業員がスイッチを操作して設定項目の表示数を変更することは抑えられるので、店舗従業員の誤設定操作をより確実に抑止することができる。
また、スイッチに対する操作者の入力操作に応じて、複数の電気機器に関する情報を表示部に表示させる場合には、店舗従業員や設備点検作業者などの操作者はその情報(例えば、電気機器の設定情報や運転情報、通信状態情報など)を視認して把握することができる。
また、節電ボタンに対する操作者の入力操作に応じて、複数の電気機器における節電のための優先順位を表示部に表示させる場合には、店舗従業員や設備点検作業者などの操作者はその優先順位に従って負荷となる電気機器を選び、その電気機器の設定値(例えば、ショーケースの庫内設定温度や冷凍機の運転圧力、オンオフなど)を変更することが可能となるので、食品店舗内の節電効果を向上させることができる。
また、制御基板が筐体に着脱可能に形成されており、さらに、蓋体が操作基板を保持しつつ筐体に着脱可能に形成されている場合には、制御基板及び操作基板の取り外しが容易となるので、それらの交換作業を容易に行うことができる。
また、制御基板及び操作基板が、既存の集中制御装置の制御基板及び操作基板と取付構造及び外形寸法の互換性を有しており、既存の集中制御装置の筐体をそのままにして、既存の集中制御装置の蓋体の交換と共に、既存の集中制御装置の制御基板及び操作基板と交換可能に形成されている場合には、機能及び性能を向上させた新型の集中制御装置に既存の集中制御装置を容易に交換することができる。
本発明の実施の一形態に係る食品店舗機器の集中制御装置の概略構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の一形態に係る制御基板、操作基板及び接続ケーブルを示す平面図である。 本発明の実施の一形態に係る蓋体の外面(正面)を示す平面図である。 本発明の実施の一形態に係る表示部が表示する表示画面の一例を説明するための説明図である。 本発明の実施の一形態に係る表示部が表示する表示画面の他の一例を説明するための説明図である。
本発明の実施の一形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る食品店舗機器の集中制御装置1は、開口部2aを有する筐体2と、その開口部2aを塞ぐように筐体2に開閉可能に設けられた蓋体3と、筐体2の内部に設けられた制御基板4と、蓋体3の内面に設けられた操作基板5と、それらの制御基板4及び操作基板5を電気的に接続する接続ケーブル6とを備えている。なお、制御基板4及び操作基板5としては、例えば、プリント配線基板を用いることが可能である。
筐体2は、直方体の箱形状に形成され、その内部に制御基板4を内蔵することが可能に構成されている。この筐体2には、制御基板4の出し入れを可能とする長方形の開口部2aが形成されている。なお、制御基板4は筐体2に着脱可能に形成されており、例えばボルトなどの締結部材(図示せず)により筐体の内面、一例として背面側の内壁に固定されている。
蓋体3は、筐体2の深さより浅い直方体の箱形状(板形状に近い)に形成され、操作基板5が内面に取り付け可能に構成されている。この蓋体3には、操作基板5が備える表示部5aに合わせて長方形の貫通孔3aが形成されている。さらに、蓋体3には、操作基板5が備える操作部5bに合わせて各種形状の貫通孔(図示せず)が複数形成されている。このような蓋体3は、操作基板5を保持しつつ筐体2に対して着脱可能に形成されており、例えば、その蓋体3と筐体2とを接続するヒンジ部分から外れるように形成されている。なお、操作基板5は、例えば、ボルトなどの締結部材(図示せず)により蓋体3の内面に固定されている。
制御基板4は、図2に示すように、食品店舗に設置された複数の電気機器(食品店舗機器)を制御する制御部4aと、入力端子や出力端子などの各種端子4bと、SDメモリカードなどのメモリカードが挿入される第1のカードスロット4c及び第2のカードスロット4dと、接続ケーブル6が接続されるコネクタ4eと、操作モードを切り替えるモード選択スイッチ4fとを備えている。
制御部4aは、例えばCPU(中央処理装置)やメモリ(RAMやROM)などにより構成されており、加えて、各種の電気機器に対して信号の送信や受信あるいは送受信が可能に形成されている。この制御部4aは、制御基板4上に設けられ、その制御基板4のプリント配線に電気的に接続されている。
ここで、各種の電気機器としては、例えば、ショーケースや冷蔵庫、冷凍機、店舗空調機、バックヤード空調機、社員食堂空調機、ケース照明、売場照明、バックヤード照明などがある。なお、冷凍機は、冷蔵食品や生鮮食品などの食品を保冷するショーケースや冷蔵庫を冷却するための装置である。この冷凍機は圧縮機や凝縮器などを備えており、各ショーケースや冷蔵庫に配管を介して冷媒を供給する。空調機は、食品店舗内のエリアごとに設けられ、さらに、バックヤード及び社員食堂にも設けられている。また、ケース照明は、食品店舗内のエリアごとのショーケースの照明である。同様に、売場照明は食品店舗内の売場の照明であり、バックヤード照明は食品店舗内のバックヤードの照明である。
前述の制御部4aは、制御対象機器の設定情報(機器型式や最初の設定値、変更後の設定値など)と制御対象機器の運転情報(温度や湿度、圧力など)を区分し、一定時間毎にメモリカードに記録する。さらに、制御部4aは、記録した制御対象機器の設定情報や運転情報の蓄積から、制御対象機器の異常状態を判定する。この制御対象機器の異常状態検知の項目としては、冷却運転異常や除霜運転異常、冷凍機運転異常、冷媒ガス異常(ガス漏れ)、冷却器への霜残り異常(過着霜)などがある。
ここで、冷却運転異常は、ショーケースや冷蔵庫などの冷却運転中の庫内温度と設定温度の乖離巾に基づき、例えば乖離巾が許容範囲から外れた場合などに検出される。除霜運転異常は、除霜時に到達する吹き出し温度又は到達するまでの時間、又は、冷却に復帰した後、一定の温度まで冷えるのに要する時間に基づき、例えばそれらの時間が許容範囲から外れた場合などに検出される。
また、冷凍機運転異常は、外気温と予め定めた冷凍機高圧圧力の関係から検出され、冷媒ガス異常は、過去の一週間の平均過冷却度と直近の1日の平均過冷却度との差が大きくなり、かつ、直近の1日の平均吐出ガス過熱度と過去の一週間の平均吐出ガス過熱度の差が大きくなったときに検出される。また、冷却器への霜残り異常は、吹き出し温度が一定期間継続して下がり傾向であり、かつ直近の一週間の平均吹き出し温度が、過去の一週間の平均吹き出し温度より下がり、なおかつ、直近の一週間の平均庫内温度が一定期間連続して下がることによって検出される。
各種端子4bは、有線用通信線接続端子や無線用通信線接続端子、外部警報入力端子、外部デューティ端子、節電モード外部入力端子、警報出力端子、外部ブザー出力端子、電源及びアース端子などを含んでいる。これらの端子は制御基板4上に設けられ、その制御基板4のプリント配線に電気的に接続されている。
第1のカードスロット4c、第2のカードスロット4d及びコネクタ4eは、制御基板4上に設けられており、その制御基板4のプリント配線に電気的に接続されている。また、第1のカードスロット4c及び第2のカードスロット4dには、メモリカードがそれぞれ挿入されている。
第1のカードスロット4cに挿入された第1のメモリカードは計算用であり、第2のカードスロット4dに挿入された第2のメモリカードは設備点検作業者のデータ持ち帰り用である。これらの第1のメモリカード及び第2のメモリカード共に、同じ情報(設定データ及び運転データ)が保存される。
ここで、第1のメモリカードは、計算用、詳しくは内部記憶容量の拡張用及び設定データのバックアップ用である。このため、第1のカードスロット4cは、第2のカードスロット4dに比べ、メモリカードの抜き差しが困難となるよう、第1のメモリカードが誤って抜かれないような構造(例えば、抜くためにいくつかの固定解除の操作を行う必要がある構造)に形成されている。一方、第2のメモリカードは、設備点検作業者が店舗の運転データを持ち帰って分析するために用いられる。このため、第2のカードスロット4dは、第1のカードスロット4cに比べ、メモリカードの抜き差しが容易になるように形成されている。
なお、内部記憶容量の拡張に関しては、制御部4aが第1のメモリカード内の設定データ及び運転データを参照しながら、ガス漏れや過着霜の判定などの計算を行うが、この計算を行う際にデータが膨大となるため、設定データや運転データを本体側のメモリに保存しておくと、メモリ容量が足りなくなってしまう。この事態を回避するため、設定データや運転データを第1のメモリカードに保存している。なお、第1のメモリカードの容量がいっぱいになった場合には、古いデータから消去され、新しいデータが記憶される。また、設定データのバックアップに関しては、基本的に第2のメモリカードを抜き差し前提の持ち帰り用としているが、第1のメモリカードにも同じデータが保存されているため、バックアップ用としての効果を得ることができる。
モード選択スイッチ4fは、制御基板4上に設けられており、その制御基板4のプリント配線に電気的に接続されている。このモード選択スイッチ4fが設備点検作業者などの操作者により入力操作されると、その入力信号が制御基板4上のプリント配線を介して制御部4aに入力される。これに応じて制御部4aは操作モードを切り替え、その操作モードに対応する表示画面を表示部5aに表示させる。操作モードとしては、通常モード(簡易表示)、メンテナンスモード(詳細表示)及び内部データモード(内部データ表示)がある。
操作基板5は、図2及び図3に示すように、各種情報を表示する表示部5aと、店舗従業員や設備点検作業者などの操作者により入力操作される操作部5bと、点灯により電源オン状態を示す電源ランプ5cと、点灯により警報を発する警報ランプ5dと、音により警報を発するブザーなどの警報器5eと、音声を出力する音声スピーカ5fと、接続ケーブル6が接続されるコネクタ5gとを備えている。
ここで、この操作基板5は、蓋体3の内面に取り付けられ、蓋体3の外面側からシート状の保護部材S1(図3参照)により覆われている。この保護部材S1の表面には、ボタンやキーの位置が示されている。なお、図3には、蓋体の外面(正面)が示されている。
表示部5aは、前述の複数の電気機器に関する設定項目や内部データなどの各種情報を表示する表示装置である。この表示部5aは操作基板5上に取り付けられ、その操作基板5のプリント配線に電気的に接続されており、プリント配線及び接続ケーブル6を介して制御部4aにより制御される。なお、表示部5aとしては、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイなどを用いることが可能である。
操作部5bは、節電ボタン11、ページ切替キー(前ページ及び次ページ)12、ファンクションキー13、入力キー14、カーソルキー15、数値(1〜9及びカナ)キー16、警報リセットキー17などの各種ボタンにより構成されている。これらのボタンは操作基板5上に設けられ、その操作基板5のプリント配線に電気的に接続されている。この操作部5bが操作者により入力操作されると、その入力信号がプリント配線及び接続ケーブル6を介して制御部4aに入力される。
ここで、例えば、節電ボタン11が操作者により押下されると、制御部4aは、あらかじめ優先順位が付けられた負荷(電気機器)を表示部5aにより表示する。操作者は優先順位を視認し、その優先順位に基づいて手動により任意の時間に任意の負荷を選び、その負荷の設定値(例えば、ショーケースの庫内設定温度や冷凍機の運転圧力、オンオフなど)を変更して節電運転を行う。また、制御基板4上の節電モード外部入力端子に信号が入力された場合には、それに応じて制御部4aは、あらかじめ優先順位が付けられた負荷の設定値を優先順位に従って自動的に変更する。
電源ランプ5c、警報ランプ5d、警報器5e、音声スピーカ5f及びコネクタ5gは、操作基板5上に設けられおり、その操作基板5のプリント配線に電気的に接続されている。また、電源ランプ5c、警報ランプ5d、警報器5e及び音声スピーカ5fは、プリント配線及び接続ケーブル6を介して制御部4aにより制御される。例えば、制御部4aにより制御対象機器の異常が検出された場合には、警報ランプ5d及び警報器5eによってその異常発生が店舗従業員などに報知される。
次に、モード選択スイッチ4fの機能について詳しく説明する。
モード選択スイッチ4fが設備点検作業者などの操作者により入力操作されると、操作モードが制御部4aにより切り替えられ、その操作モードに対応する表示が表示部5aにより実行される。ここで、操作モードに関して、通常モード(簡易表示)では、一部設定値の変更が可能となり、メンテナンスモード(詳細表示)では、全設定値の変更が可能(通常モードの設定項目に加え各種設定が可能)となる。また、内部データモード(内部データ表示)では、集中制御装置1に蓄積されているデータや、集中制御装置1に接続されている電気機器との通信状態を確認することが可能となる。
例えば、操作モードが通常モードである場合には、図4に示すように、一部の設定項目が表示される。これにより、店舗従業員などの操作者は、その一部の設定項目を選択してその設定値を変更することが可能となる。また、操作モードが通常モードからメンテナンスモードに切り替えられた場合には、図5に示すように、全部の設定項目が表示される。これにより、設備点検作業者などの操作者は、全部の設定項目から希望の設定項目を選択し、その希望の設定項目の設定値を変更することが可能となり、必要に応じて全設定値の変更を行うことができる。なお、操作モードが内部データモードである場合には、集中制御装置1に蓄積されているデータや集中制御装置1に接続されている電気機器との通信状態が表示される。
このようなモード選択スイッチ4fにより、表示部5aに表示される設定項目(操作可能項目)が変わる。設備点検作業者が操作するメンテナンスモードとは別に店舗従業員が操作可能な通常モードを設けることによって、設備点検作業者をコールすることなく、店舗従業員はショーケースや冷蔵庫の使用状況に合わせて庫内温度設定の変更や、冷却及び停止の切り替えを行うことが可能になる。特に、通常モードでは、メンテナンスモードに比べ、表示部5aに表示される設定項目の表示数が少ないため、店舗従業員は設定操作を行いやすくなる。すなわち、店舗従業員や設備点検作業者などの操作者に応じて設定項目の表示数を変更し、店舗従業員用にその表示数を減らすことが可能となる。このため、店舗従業員及び設備点検作業者のどちらに対しても表示数が同じである場合と比べ、店舗従業員が複数の設定項目の中から適切な設定項目を選択してその設定値を変更するような設定操作は容易となるので、店舗従業員の操作性を向上させることができ、さらに、変更不要の設定項目の設定値を間違って変更するような誤設定操作も抑えられるので、店舗従業員の誤設定操作を抑止することができる。
さらに、モード選択スイッチ4fは筐体2内の制御基板4上に設けられているため、店舗従業員がそのスイッチの存在を把握することは困難であり、また、店舗従業員が蓋体を開けて筐体内の制御基板を見たとしてもモード選択スイッチ4fを基板上の抵抗や半導体素子などの部品と認識する可能性が高く、スイッチの存在を把握することは難しい。このため、設備点検作業者以外の者、すなわち店舗従業員がスイッチを操作して設定項目の表示数を変更することは抑えられるので、店舗従業員の誤設定操作をより確実に抑止することができる。
なお、表示部5aには複数の表示メニュー(例えば、設定メニュー(図4及び図5参照)やデータ表示メニュー、機能メニュー、省エネメニューなど)があり、制御基板4上のモード選択スイッチ4fにより、通常モードやメンテナンスモード、内部データモードを選択することが可能である。この選択したモードにより、表示部5aに表示される表示メニューの中の設定項目(操作可能項目)が変わる。
ここで、通常の多くの集中制御装置では、取付構造(取付方法)及び外形寸法に互換性がなかったため、集中制御装置の機能や性能を向上させる場合、既設配線の延長などの作業が必要となり、さらに、筐体である収納箱についても店舗既存の収納箱を利用することは不可能となるため、交換作業が困難になってしまう。ところが、本発明の実施形態の集中制御装置1は、既存の集中制御装置(店舗既存の旧型集中制御装置)と取付構造及び外形寸法に互換性があるように構成されている。
このため、集中制御装置の収納箱は既存の収納箱を利用することが可能となり、機能及び性能を向上させた新型の集中制御装置1に既存の集中制御装置を容易に交換することができる。すなわち、収納箱ごとの交換ではなく、既存の収納箱をそのままに、蓋体の交換と合わせ、制御基板及び操作基板を交換することで集中制御装置の機能及び性能を向上させることができる。また、既設配線を変更することなく、集中制御装置の入れ替えを行うことができる。このように、既存の集中制御装置を現地でバージョンアップさせるための制御基板サイズや蓋体に付く操作基板サイズ、さらに、蓋体の取付構造などが実現されているため、既存の集中制御装置の既存配線を生かしたまま、基板や蓋体を変えることで機能及び性能をバージョンアップさせることが可能である。
前述のように集中制御装置1は、機器制御及び警報発報のみならず、複数項目の異常判定を行うための設定情報、運転情報の記録機能及び判定ロジック機能、さらに、デマンド制御機能や節電ボタン機能などを有している。なお、デマンド機能とは、より省エネルギー制御を行い、ピークデマンドを抑えるために、あらかじめ設定した機器を対象にデマンド制御するための機能のことである。また、節電ボタン機能とは、手動でピークを下げるとき(電力使用状況から緊急で負荷の運転調整を行う必要があるとき)に節電ボタン11を使用するための機能のことである。なお、前述の判定ロジック機能によって、冷凍冷蔵設備のメンテナンスコールで多い過着霜やその前兆の除霜運転異常、冷却異常、ガス漏れの予兆を早く掴むことが可能である。
なお、本発明は、前述の実施形態に限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、前述の実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 食品店舗機器の集中制御装置
2 筐体
2a 開口部
3 蓋体
3a 貫通孔
4 制御基板
4a 制御部
4b 各種端子
4c 第1のカードスロット
4d 第2のカードスロット
4e コネクタ
4f モード選択スイッチ
5 操作基板
5a 表示部
5b 操作部
5c 電源ランプ
5d 警報ランプ
5e 警報器
5f 音声スピーカ
5g コネクタ
6 接続ケーブル
11 節電ボタン
12 ページ切替キー
13 ファンクションキー
14 入力キー
15 カーソルキー
16 数値キー
17 警報リセットキー
S1 保護部材

Claims (5)

  1. 開口部を有する筐体と、
    前記開口部を塞ぐように前記筐体に開閉可能に設けられた蓋体と、
    食品店舗に設置された複数の電気機器を制御する制御部を有し、前記筐体の内部に設けられた制御基板と、
    前記複数の電気機器に関する設定項目を表示する表示部及び操作者により入力操作される操作部を有し、前記蓋体に設けられた操作基板と、
    前記制御基板及び前記操作基板を電気的に接続する接続ケーブルと、
    を備え、
    前記制御基板は、操作者により入力操作されるスイッチを有しており、
    前記制御部は、前記スイッチに対する操作者の入力操作に応じて、前記設定項目の表示数を変更することを特徴とする食品店舗機器の集中制御装置。
  2. 前記制御部は、前記スイッチに対する操作者の入力操作に応じて、前記複数の電気機器に関する情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の食品店舗機器の集中制御装置。
  3. 前記操作基板は、操作者により入力操作される節電ボタンを有しており、
    前記制御部は、前記節電ボタンに対する操作者の入力操作に応じて、前記複数の電気機器における節電のための優先順位を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の食品店舗機器の集中制御装置。
  4. 前記制御基板は、前記筐体に着脱可能に形成されており、
    前記蓋体は、前記操作基板を保持しつつ前記筐体に着脱可能に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一に記載の食品店舗機器の集中制御装置。
  5. 前記制御基板及び前記操作基板は、食品店舗の既存の集中制御装置が備える制御基板及び操作基板と取付構造及び外形寸法の互換性を有しており、前記既存の集中制御装置が備える筐体をそのままにして、前記既存の集中制御装置が備える蓋体の交換と共に、前記既存の集中制御装置が備える制御基板及び操作基板と交換可能に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一に記載の食品店舗機器の集中制御装置。
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