WO2013171983A1

WO2013171983A1 - 無線通信システムおよび家電機器

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Publication number: WO2013171983A1
Application number: PCT/JP2013/002766
Authority: WO
Inventors: 義人木村; 正和帆足; 康浩辻井; 理上野
Original assignee: パナソニック株式会社
Priority date: 2012-05-15
Filing date: 2013-04-24
Publication date: 2013-11-21
Also published as: JP2013238347A

Abstract

　携帯端末（２２）と、携帯端末（２２）と近距離通信を行う家電機器とより構成される無線通信システムである。家電機器は、携帯端末（２２）との間で近距離通信を行う第１の無線送受信部（２１）と、第１の無線送受信部（２１）の送受信位置に対応して設けられる第１の図形（２１ｂ）と、を備えている。携帯端末（２２）は、家電機器と近距離通信を行う第２の無線送受信部（３３）と、携帯端末（２２）のデータを表示する表示部（３９）と、を備えている。第２の無線送受信部（３３）と第１の無線送受信部（２１）とが近距離通信を行う場合に、表示部（３９）は、第１の図形（２１ｂ）と類似する第２の図形（２２ａ）を表示する。

Description

無線通信システムおよび家電機器

　本発明は、インターネット等の通信網を利用した家電機器サービスシステム等の無線通信システム、およびそれに用いる家電機器に関する。

　インターネット等の通信網を介して家電機器と情報をやり取りし、利便性を向上させる無線通信システムが提案されている。例えば、冷蔵庫をインターネットに接続して、故障内容をサービス業者に伝達することにより、的確な故障修理を可能にする無線通信システムが提案されている（例えば、特許文献１参照）。

　このような無線通信システムには、上述の冷蔵庫に限らず、他の家電機器を用いることもできる。このような家電機器は、いわゆるネット家電と称されている。ネット家電は、近年、通信インフラが整備されることに伴って、ますます増加しており、今後、家庭内にある様々な家電機器に、通信機能が装備されていくことが予測されている。

　このように家電機器の情報化が進んでいく中で、白物家電と呼ばれる家電機器は、日常生活において老若男女に関わらず使用されるので、その使いやすさが大変重要視される。

　例えば、一台の冷蔵庫がインターネットに接続されている状態であれば、使用性の問題はなく、使用者は、故障修理等のサービスを十分に享受することができる。しかしながら、家電機器の情報化が進むと、複数の家電機器がインターネットに接続され、サービス対象となる。そうすると、機器情報を双方向にやり取りするとき、機器情報で示される家電機器がどの個体を示しているのかが、子供やお年寄りにはわかりづらく、使いにくいという課題が生じ得る。例えば、家庭内に複数の冷蔵庫を保有している場合に、使用者が、冷蔵庫の庫内温度設定を、個体を間違えて設定してしまう等の問題が発生する可能性がある。

　また、セキュリティ面での対策も大きな課題となる可能性がある。非常に高度なセキュリティで保護されている行政機関等のシステムもサイバー被害を受けている現実に鑑みると、家電機器が情報化することにより、家庭内の家電機器から各種情報が盗難被害にあう可能性は十分にあると考えられる。例えば、家電機器から情報が流出するリスクや、家電機器が第三者によって勝手に制御されてしまうリスク等が存在する。社会的には、様々なセキュリティ技術を用いて、このような行為を防ぐ手段が講じられているものの、第三者によって勝手に家電機器の設定が変更されると、家電機器の基本機能が損なわれる可能性もある。

特開２００２－２９５９３９号公報

　高価な通信機能を付加することなく、使用性およびセキュリティ性の高い通信が可能な、無線通信システムおよび家電機器が提供される。

　無線通信システムは、携帯端末と、携帯端末と近距離通信を行う家電機器とより構成される。家電機器は、携帯端末との間で近距離通信を行う第１の無線送受信部と、第１の無線送受信部の送受信位置に対応して設けられる第１の図形と、を備えている。携帯端末は、家電機器と近距離通信を行う第２の無線送受信部と、携帯端末のデータを表示する表示部と、を備えている。第２の無線送受信部と第１の無線送受信部とが近距離通信を行う場合に、表示部は、第１の図形と類似する第２の図形を表示する。

図１は、本発明の第１の実施の形態における冷蔵庫の使用状態を示す正面図である。図２は、本発明の第１の実施の形態における冷蔵庫の概略構成を示す断面図である。図３は、本発明の第１の実施の形態における冷蔵庫の概略断面構成を示す平面図である。図４は、本発明の第１の実施の形態における冷蔵庫の操作ユニットの構成を示す正面図である。図５は、本発明の第１の実施の形態における、冷蔵庫と携帯端末とからなる無線通信システムの制御ブロックの概略構成を示す図である。図６は、本発明の第１の実施の形態における、無線通信システムの動作を説明するためのフローチャートである。図７は、本発明の第２の実施の形態における、冷蔵庫と携帯端末からなる無線通信システムの動作を説明するためのフローチャートである。図８Ａは、本発明の第３の実施の形態における冷蔵庫の使用状態を示す正面図である。図８Ｂは、本発明の第３の実施の形態における冷蔵庫の制御部の構成を示す機能ブロック図である。

　以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、これらの実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また。以下に説明する各実施の形態においては、家電機器として冷蔵庫を例として説明するが、本発明の家電機器は冷蔵庫に限定されるものではなく、他の様々な家電機器をも含むものである。

　（第１の実施の形態）
　本発明の第１の実施の形態について説明する。

　図１は、本発明の第１の実施の形態における冷蔵庫１００の使用状態を示す正面図であり、図２は、同冷蔵庫１００の概略構成を示す断面図であり、図３は、同冷蔵庫１００の概略断面構成を示す平面図であり、図４は、同冷蔵庫１００の操作ユニット１８の構成を示す正面図である。

　本実施の形態においては、図１および図３に示す、冷蔵庫１００の無線送受信部２１（第１の無線送受信部）に、近距離通信を行うためのＲＦＩＤ（Ｒａｄｉｏ　Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ　ＩＤｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）タグを設けている。

　そして、使用者は、近距離通信機能を備えた携帯電話等の携帯端末２２を、冷蔵庫１００の無線送受信部２１に近接させる。これにより、直接、携帯端末２２と冷蔵庫１００との間で情報のやりとりが行われる。携帯端末２２は、冷蔵庫１００から得た情報を、インターネット回線を通じてホストコンピュータに伝送する。これによって、携帯端末２２と冷蔵庫１００とによって、各種のサービスを行う無線通信システム３００を構成することができる。

　無線通信システム３００においては、ＲＦＩＤタグという近距離通信を用いて通信を行う。よって、使用者が対象機器を間違えて、異なる家電機器に携帯端末２２を近接させることがないので、無線通信システム３００においては、使用者が家電機器を間違えて判別することがなく、一般的な無線通信を行うシステムを用いる場合のような個体判別の問題はなくなる。

　また、無線通信システム３００を用いれば、携帯端末２２によってＲＦＩＤタグの情報を直接読み取るので、使用性を向上させることができるとともに、インターネット等の通信網を介して情報を読み取る場合のようなセキュリティ上の問題もなくなり、安全性を向上させることができる。さらに、冷蔵庫１００自体にインターネット通信を行うための通信機能等の高価な構成を付加しなくても、携帯端末２２を介してインターネットと接続し、サービスを提供することができる。なお、被験者の協力を得て実証実験を行うことにより、上述のような、安全性、および低コスト化の効果が得られることを確認できる。

　このような構成において、冷蔵庫１００に設けられたＲＦＩＤタグを有する無線送受信部２１の位置が分かりづらいと、使い勝手面で改良の必要性がある。例えば、初めて無線通信をしようとするときや、子供等が使用するときには、携帯端末２２を接近させてタッチさせるべき場所、すなわち、無線送受信部２１の位置が特定できないという課題が発生する可能性が高い。

　一方、家電機器、例えばエアコン等においては、通信手段としてリモコンが一般的に知られている。このリモコンは、通常、その先端部をエアコン等の家電機器本体の受信部に向けて送信するように構成されている。そのため、使用者は、従来のリモコンと同様に、携帯端末２２の先端部を冷蔵庫１００本体の無線送受信部２１に向けて操作しようとすることが多いので、送受信させる動作をわかりやすく改良する必要性もある。

　特に、白物家電のような、電子機器に強くない使用者を対象とする家電機器においては、上述した操作性の改善は重要である。

　本実施の形態においては、上述した操作性の改善が行われている。その構成について、詳細に説明する。

　図１および図２に示したように、冷蔵庫１００は、冷蔵庫本体１、および、複数の貯蔵室を備えている。複数の貯蔵室は、上から、冷蔵室２、製氷室３および製氷室３の側方に位置する切換室４、冷凍室５、ならびに、野菜室６の順に構成されている。なお、このレイアウトは、必要に応じて適宜設定することが可能である。切換室４の設定温度は、一例として、冷凍室５の温度である約－１８℃から野菜室６の温度である約６℃まで切替え可能であるものとする。

　冷蔵庫本体１は、主に鋼板を用いた外箱１ａ、ＡＢＳ等の樹脂で成型された内箱１ｂ、および、外箱１ａと内箱１ｂとの間の空間に充填発泡された硬質ウレタンフォーム１ｃによって構成されている。冷蔵庫本体１の硬質ウレタンフォーム１ｃ内には、必要に応じて、部分的に、より断熱性能を高めるため、真空断熱材１ｄが埋設されている。例えば、図２に示した例では、製氷室３、切換室４および冷凍室５に対応する背面部分の空間内に、真空断熱材１ｄを貼り付けて、硬質ウレタンフォーム１ｃとの複合体が構成されている。

　冷蔵庫本体１の天面部は、冷蔵庫１００の背面方向に向かって階段状に凹部が設けられた形状である。この階段状の凹部には、機械室７が形成されている。機械室７には、圧縮機８、水分除去を行うドライヤ等の冷凍サイクルの高圧側構成部品、および、冷蔵庫制御部ユニット等が収容されている。これにより、最下部の野菜室６の収納容積の拡大が図られている。

　一方、冷却器９は、冷凍サイクルの低圧側を構成している。冷凍室５の後方に配置されている冷却ファン１０によって、冷却器９で生成された冷気が強制送風され、複数の貯蔵室が冷却される。

　冷蔵室２、製氷室３、切換室４、冷凍室５および野菜室６は、それぞれの貯蔵室に対応して設けられた複数の扉１１～１５によって開閉されるように構成されている。複数の扉１１～１５は、それぞれ手かけ部１６を有している。また、複数の扉１１～１５は、それぞれ、冷蔵庫本体１と同様に、金属表面板と、ＡＢＳ樹脂等からなる内箱板とで密閉された内部に、硬質ウレタンフォーム１ｃを充填発泡させることによって構成されている。

　複数の扉１１～１５には、それぞれに対応して扉開閉検出部２３（図５参照）が設けられており、扉１１～１５それぞれの開閉回数および累計開成時間の情報が、冷蔵庫１００の制御部２７（図５参照）で処理される。

　本実施の形態の冷蔵庫１００において、最上部に位置する冷蔵室２の扉１１は観音開き式の一対の扉であり、左右に配置され、互いに面積の異なる二枚の扉１１ａ，１１ｂによって構成されている。そして、より大きな面積を有する右側の扉１１ｂには自動扉開閉機構１７が設けられ、扉１１ｂは、その表面を軽く押すだけで開く構成となっている。

　扉１１ｂは、扉開閉検出部２３によって、その開閉が検出されるように構成されている。また、右側の扉１１ｂの端部には、上下方向にわたって操作ユニット１８が設けられている。

　図４に示すように、操作ユニット１８には、冷蔵室２、製氷室３、切換室４、冷凍室５および野菜室６の温度設定等を行う、例えば静電タッチスイッチ式の設定スイッチ１９、ならびに、設定スイッチ１９の上方に配置された設定状態表示部２０が設けられている。また、操作ユニット１８には、ＲＦＩＤタグ等を含む無線送受信部２１、および、無線送受信部２１の通信状態を使用者に報知する報知部３１が設けられている。なお、本実施の形態において、無線送受信部２１に使用するＲＦＩＤタグとしては、パッシブタグ方式で、通信距離が１００ｍｍ以内の近接タイプのものを用いている。

　冷蔵庫１００側の無線送受信部２１は、携帯電話、スマートフォン、またはＰＤＡ等の携帯端末２２とのデータの送受信を行う。無線送受信部２１は、例えば、少なくとも扉開閉回数および扉開成累計時間のいずれかの情報等のデータを、携帯端末２２に送信する。また、逆に、インターネット通信経由で携帯端末２２に送られてきた設定温度等の情報を、携帯端末２２から冷蔵庫１００側の無線送受信部２１が受信する。冷蔵庫１００および携帯端末２２によって、無線通信システム３００が構成されている。

　図１および図３に示すように、使用者が携帯端末２２を無線送受信部２１にタッチさせようと（必ずしも実際に接触させることを必要としない）すると、無線送受信部２１と携帯端末２２との間で情報が送受信される。そして、無線送受信部２１から送られたデータは、携帯端末２２の表示部３９（図５参照）に表示される。

　上述した無線通信システム３００の構成について説明する。

　図５は、本発明の第１の実施の形態における、冷蔵庫１００と携帯端末２２とからなる無線通信システム３００の制御ブロックの概略構成を示す図であり、図６は、同無線通信システム３００の動作を説明するためのフローチャートである。

　冷蔵庫１００の制御部２７は、前述の扉開閉検出部２３、回数カウント部２４、回数記憶部２５、時間計測部２６、時間記憶部２８、前日情報記憶部３０、動作制御部３２、異常検出部３０Ａ、近接通信検出部２９、無線送受信部２１、アンテナ部２１ａ、および報知部３１を有している。

　回数カウント部２４は、扉開閉検出部２３で検出された扉開閉回数をカウントする。

　回数記憶部２５は、回数カウント部２４でカウントされた扉開閉回数を記憶する。

　時間計測部２６は、扉開閉検出部２３で検出された扉開閉時の扉開成時間（扉が開いている間の時間）等を計測する。

　時間記憶部２８は、時間計測部２６で計測された扉開成時間等を累計して記憶する。

　回数記憶部２５と時間記憶部２８とで、情報記憶部４５が構成される。

　無線送受信部２１は、扉開閉回数や扉開成累計時間等の情報を、携帯端末２２に送信したり、携帯端末２２から制御情報を受信したりする。本実施の形態において、無線送受信部２１は、アンテナ２１ａを一体化したＲＦＩＤタグで構成されている。

　近接通信検出部２９は、携帯端末２２が接近して、少なくともデータ要求信号および制御信号のいずれかを送信すると、これを検出する。なお、無線送受信部２１自体が近接通信検出部２９を備えていてもよく、近接通信検出部２９は、少なくともデータ要求信号および制御信号のいずれかが検出されると、無線送受信部２１に給電し、これを動作させる。

　したがって、無線送受信部２１は、携帯端末２２がタッチされ、例えばデータ要求されると、近接通信検出部２９によって動作状態となる。そして、無線送受信部２１は、回数記憶部２５および時間記憶部２８が記憶している、最新の、少なくとも扉開閉回数および扉累計開成時間のいずれかを含む情報をアンテナ２１ａより外部に送信する。

　ここで、図４に示したように、操作ユニット１８における、無線送受信部２１の位置と対応する部分には、その表面に、図形２１ｂ（第１の図形）が表記されている。本実施の形態においては、使用者に携帯端末２２をタッチさせることを想起させるような図形が表記されている。

　図５に戻って、前日情報記憶部３０は、情報記憶部４５で記憶している、前日の、少なくとも扉開閉回数および扉累計開成時間のいずれかを含む情報を更新記憶する。

　異常検出部３０Ａは、冷蔵庫１００の異常、例えば圧縮機８が異常に長い時間運転し続けている等の異常を検出する。圧縮機８が異常に長い間運転し続ける原因としては、例えば扉パッキンが損傷していて、庫内の空気が漏れて、庫内温度が何時まで経っても設定温度に達しないような場合等が考えられる。

　報知部３１は、無線送受信部２１と携帯端末２２との通信状態を使用者に報知する。報知部３１は、本実施の形態においてはＬＥＤ等で構成されている。報知部３１は、無線送受信部２１から携帯端末２２に情報が送信されている間に点灯し、一定時間後、例えば本実施の形態においては情報の送信が完了すると消灯することによって、通信状態を報知する構成となっている。

　動作制御部３２は、冷蔵庫１００の様々な動作を制御する。動作制御部３２は、無線送受信部２１がデータ要求信号を受信すると、情報記憶部４５に記憶された、少なくとも扉開閉回数および扉開閉累計時間のいずれかの情報、ならびに、前日情報記憶部３０に記憶された前日の情報を、無線送受信部２１に送信させる。また、動作制御部３２は、無線送受信部２１が携帯端末２２からの制御信号を受信した場合には、その制御信号に基づいて、冷蔵庫１００の制御内容、例えば冷却の設定温度を変更するような制御を行う。

　さらに、動作制御部３２は、携帯端末２２に情報を送信しているときには報知部３１を動作させて点灯させ、データ送信が完了すれば消灯させるような制御を行う。また、逆に、動作制御部３２は、携帯端末２２からの制御信号を無線送受信部２１が受信しているときには報知部３１を点灯させ、受信が完了すると消灯させるような制御も行う。

　一方、本実施の形態において、携帯端末２２としては、通信機能を有する一般的なスマートフォンを用いている。

　携帯端末２２は、近接通信を行う第１通信部３３ａとそのアンテナ３３ｂとからなる携帯端末２２側の無線送受信部３３（第２の無線送受信部）、通話およびインターネット通信用の第２通信部３４とそのアンテナ３４ａ、液晶ディスプレイ等の表示部３９、タッチスイッチ等の操作部４０、携帯端末２２側の制御部３８、ならびに記憶部４１を含む。

　制御部３８は、第１通信部３３ａを制御する第１通信制御部３５、第２通信部３４を制御する第２通信制御部３６、および表示制御部３７を含んでいる。

　携帯端末２２は、操作部４０の操作によって、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１と無線通信するためにアプリケーションソフトを起動させる。そして、制御部３８は、表示部３９に、無線送受信部２１に形成された図形２１ｂと類似する概念を想起させる図形２２ａ（第２の図形）を表示させる（図４を参照）。

　これにより、使用者が携帯端末２２で無線通信すべくアプリケーションソフトを起動すると、携帯端末２２の表示部３９に、家電機器側の無線送受信部２１に設けられた図形２１ｂと類似する概念の図形が表示される。これにより、使用者は、この図形２２ａと類似する概念の図形２１ｂが表示されている家電機器の表示部分に携帯端末２２を近づければよいことが直感的に分かる。よって、家電機器側の無線送受信部２１の位置が自然と認識でき、使い勝手の良いものとなる。

　本実施の形態においては、無線送受信部２１の図形２１ｂよりも大きな相似形の図形２２ａを表示し、データ要求信号を相手方の冷蔵庫１００に送信して、相手方からのデータを受信可能にする。

　これにより、使用者は家電機器側の小さな図形２１ｂを図形２２ａによって覆いかぶすように携帯端末２２をタッチさせるようになるので、両者の無線送受信部２１，３３が位置ずれして通信不良を起こすようなことがなくなり、常に良好な通信性能を維持することができる。

　また、家電機器側の図形２１ｂと携帯端末２２側に表示する図形２２ａとを相似形としているので、使用者は、確実に家電機器側の無線送受信部２１の位置を認識できるようになる。

　なお、図形２２ａは、携帯端末２２に設けられている無線送受信部３３の背面部分、すなわち、無線送受信部３３の背面の表示部３９の一部分に表示される（図４を参照）。

　これにより、使用者は、表示部３９に表示された図形２２ａの部分を、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１に重ね合わせればよく、送受信操作に間違いや戸惑いを感じることがなくなって、操作性が向上する。また、両者の無線送受信部２１，３３の位置ずれもなくなって、良好な通信性能の確保が可能となる。

　また、携帯端末２２は、無線送受信部３３の第１通信部３３ａが情報を受信すると、表示制御部３７が表示部３９の表示を切り替えて、第１通信部３３ａが受信したデータを表示させる。すなわち、使用者は、携帯端末２２の無線送受信部３３を冷蔵庫１００側の無線送受信部２１に近づけてタッチすることにより、無線送受信部２１から扉開閉回数等の情報を受信して、携帯端末２２の表示部３９に表示させることができる。

　さらに、携帯端末２２は、一般的なスマートフォンと同様に、第２通信部３４によってインターネット回線を介して各種データを送受信できるように構成されている。本実施の形態において、携帯端末２２は、インターネット経由で送信された冷蔵庫１００の制御情報、例えば設定温度情報を取り込んで、冷蔵庫１００の無線送受信部２１に送信することができる。

　上述した構成の無線通信システム３００において、その動作を、図６を用いて説明する。ここでは、無線送受信部２１と携帯端末２２との間の情報の送受信を中心に説明する。

　まず、使用者が、食品の出し入れ等のために、冷蔵庫１００の扉、例えば冷蔵室２の右側の扉１１ｂを開成するとする。この場合、扉開閉検出部２３が扉１１ｂの開閉を検出する(Ｓ１)。

　次に、回数カウント部２４は扉開閉回数をカウントして、カウントされた扉開閉回数が回数記憶部２５に記憶される。また、時間記憶部２８は扉開成時間を累計記憶する(Ｓ２)。

　近接通信検出部２９は、携帯端末２２からデータ要求がなされているか否かを判定する（Ｓ３）。ステップＳ３において、携帯端末２２からデータ要求がなされていないと判定した場合（Ｓ３，ＮＯ）には、ステップＳ１３に進む。ステップＳ１３～Ｓ１５の各処理については、後述する。

　このような状態において、使用者が携帯端末２２の無線通信用アプリケーションを起動して、表示部３９に表示される図形２２ａと相似する図形２１ｂが表示されている冷蔵庫１００側の無線送受信部２１にタッチする。そうすると、データ要求信号が携帯端末２２から冷蔵庫１００に送信される（Ｓ６）。

　データ要求信号が送信されると、近接通信検出部２９が、ステップＳ３において、これを検出する（Ｓ３，ＹＥＳ）。

　次に、無線送受信部２１が動作を開始して、無線送受信部２１が、回数記憶部２５および時間記憶部２８にそれぞれ記憶されている、扉開閉回数および扉開成累計時間情報を取得する(Ｓ７)。

　そして、無線送受信部２１は、ステップＳ７において取得した情報を携帯端末２２に送信する（Ｓ８）。

　そして、報知部３１が動作を開始して、情報が送信される間、ＬＥＤを点灯して使用者に報知する(Ｓ９)。

　一方、携帯端末２２は、冷蔵庫１００から送信された情報を受信する（Ｓ１０）。そして、受信したデータが、携帯端末２２の表示部３９に表示される(Ｓ１１)。

　冷蔵庫１００においては、時間計測部２６が、前回扉開閉回数の情報をリセットしてから１日（２４時間）が経過したかを確認する(Ｓ４)。ステップＳ４において、一日が経過していないと判断されれば（Ｓ４，ＮＯ）、ステップＳ１に戻る。一方、ステップＳ４において、一日が経過していると判断されれば（Ｓ４，ＹＥＳ）、ステップＳ５に進む。

　ステップＳ５においては、扉開閉回数および扉開成累計時間の情報を前日情報記憶部３０に記憶させた後に、それまで記憶していた扉開閉回数等をリセットして、ステップＳ１に戻る。

　このように、本実施の形態における無線通信システム３００において、使用者は、対象機器となる冷蔵庫１００自体に直接、携帯端末２２を近づけてデータを取得する。これにより、複数の対象となる冷蔵庫１００があっても、通信を実施するときには、必ず、対象となる冷蔵庫１００にタッチする動作を行うように、携帯端末が持ち寄られることになる。よって、子供等であっても、対象を誤解することがなく直感的に理解することができ、操作に迷うことなく安心して使用でき、使いやすい無線通信システム３００を提供することができる。また、インターネットを介在させることなく、対象となる冷蔵庫１００と携帯端末２２とで直接データを送受信するため、セキュリティの問題も発生することがなく、安全性を向上させることができる。

　また、本実施の形態における無線通信システム３００においては、冷蔵庫１００と無線通信するために、携帯端末２２において、無線通信用のアプリケーションを起動すると、無線送受信部２１に表記されている図形２１ｂと相似の図形２２ａが表示部３９に表示される。よって、使用者は、表示部３９に表示された図形２２ａに基づいて、携帯端末２２の無線送受信部３３を、自然に図形２２ａと相似図形が表示されている部分、すなわち冷蔵庫１００側の無線送受信部２１にタッチさせることができる。これにより、はじめて使用する使用者や子供等であっても迷うことなく携帯端末２２をタッチさせるべき場所を認識することができ、使い勝手を向上させることができる。本実施の形態においては、冷蔵庫１００側の図形２１ｂと携帯端末２２側に表示する図形２２ａとを相似形としてあるので、使用者は、確実に無線送受信部２１の位置を認識することができる。

　携帯端末２２の表示部３９に表示される図形２２ａは、無線送受信部３３の背面となる表示部３９の一部分に表示されている。よって、使用者は、この図形２２ａが表示された部分を、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１に重ね合わせればよい。よって、使用者は送受信操作に間違いや戸惑いを感じることがなく、操作性を向上させることができると同時に、無線送受信部２１，３３の位置ずれも小さくすることができるので、良好な通信性能を確保することが可能となる。

　本実施の形態において、携帯端末２２側の表示部３９に表示される図形２２ａは、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１の図形２１ｂよりも大きく表示される。これにより、使用者は、冷蔵庫１００の小さな図形２１ｂに図形２２ａを覆いかぶせるように携帯端末２２をタッチさせるようになる。これにより、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１と携帯端末２２側の無線送受信部３３とが位置ずれして通信不良を起こすようなことが少なくなり、良好な通信性能を維持することができる。

　また、上述したように、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１に携帯端末２２側の無線送受信部３３をタッチさせ、携帯端末２２がデータ受信を始めると、冷蔵庫１００の外面に設けられた報知部３１が動作して点灯する。報知部３１は、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１からデータを送信している間中、点灯し、データ送信中であることを使用者に知らせる。よって、使用者は、報知部３１が点灯していても、携帯端末２２でデータの受信が開始されないときは、例えば携帯端末２２と冷蔵庫１００側の無線送受信部２１との通信がうまく行われていないというような理由が分かるので、不安感を持つことがなくなる。

　また、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１と携帯端末２２とが通信を始めてから所定時間後、例えば冷蔵庫１００側のデータがすべて送信され終えたときには、報知部３１が動作を停止し、例えば消灯する。よって、使用者は、通信が完了したことを知ることができ、そのタイミングで冷蔵庫１００側の無線送受信部２１から携帯端末２２を離せばよいことが分かり、子供やお年寄りであっても迷うことなくデータ受信を完了させることができる。

　また、携帯端末２２の表示部３９には、少なくとも扉開閉回数および扉開成累計時間のいずれかが表示されるので、使用者は携帯端末２２の表示部３９を見ることによって扉開閉回数等を知ることができる。よって、例えばその回数等が多いときには、使用者は、それ以降の扉開閉回数を少なくしようと気をつけるので、節電が促進されることになる。

　また、冷蔵庫１００は、使用者に扉開閉回数等を知らせるための表示電力を必要としないので、その分さらに節電でき、冷蔵庫１００の省エネルギー化を向上させることができる。冷蔵庫１００は、扉開閉回数等を、携帯端末２２の表示部３９を介して使用者に知らせることができるので、冷蔵庫１００自体は、その扉開閉回数等を表示するための電力を消費することがなく、その分省エネルギー化を進めることが可能となる。

　さらに、本実施の形態においては、冷蔵庫１００側に近接通信検出部２９を備えており、近接通信検出部２９がデータ要求／制御信号が送信されていることを検出した場合にのみ、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１が給電されてデータを送信する。これにより、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１が電力を消費することもなく、その分さらなる省エネルギー化を図ることができる。

　なお、携帯端末２２が上述のようにして取得した少なくとも扉開閉回数および扉開成累計時間のいずれかの情報は、使用者が携帯端末２２からインターネット回線を介して、所定の場所、例えば省エネルギーサービスセンター等の業者や出勤中の親等の使用者の関係者等に送信することができる。

　省エネルギーサービスセンター等の業者は、携帯端末２２から送信された少なくとも扉開閉回数および扉開成累計時間のいずれかのデータを見て、携帯端末２２に冷蔵庫１００の制御信号、例えば庫内冷却温度の設定温度情報を送信することができる。

　設定温度情報を受け取った使用者は、再度、携帯端末２２を冷蔵庫１００側の無線送受信部２１に近接させて、ステップＳ１２において、無線送受信部３３から制御信号を送信する。そうすると、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１は、ステップＳ６で要求信号を送信したときと同様に動作状態となる。

　近接通信検出部２９は、ステップＳ１３において、制御信号が含まれているか否かを確認する。確認の結果、制御信号が含まれていると判断されると（Ｓ１３，ＹＥＳ）、異常検出部３０Ａが異常を検出していないかを確認する（Ｓ１４）。異常が検出されていれば（Ｓ１４，ＹＥＳ）、ステップＳ４へと移行するが、異常なしと判断されていれば（Ｓ１４，ＮＯ）、動作制御部３２は、冷蔵庫１００の設定温度を、携帯端末２２から送信されてきた制御信号に含まれている設定温度に更新する（Ｓ１５）。

　なお、この設定温度の更新は、少なくとも扉開閉回数および扉開成累計時間のいずれかのデータの状況によって、例えば次のようにすることができる。

　その一つとしては、少なくとも扉開閉回数および扉開成累計時間のいずれかが所定値よりも大きいときの制御信号を、通常よりも設定温度を高くする設定温度情報としておく。扉開閉回数等が多いときには、庫内温度が上昇して、扉開閉の都度、圧縮機８が運転開始するので、消費電力が多くなりがちである。しかしながら、設定温度を高めに設定しておくことにより、庫内温度が扉開閉によって少々上昇しても、圧縮機８が運転することを抑制でき、電力消費を抑えることができる。

　また、少なくとも扉開閉回数および扉開成累計時間のいずれかが所定値よりも小さいときの制御信号を、通常よりも設定温度を低くする設定温度情報としておく。扉開閉回数等が多いときとは逆に、扉開閉回数が少ないときには、庫内温度上昇は少なく、庫内は低温に維持されているから、少々設定温度を低目にしても圧縮機８が運転するようなことはない。逆に、扉開閉回数が少ない間に、食品の温度を低目に維持しておくことにより、扉開閉回数が多くなった時、多少庫内温度が上昇しても、食品温度を低く保持することができるようになり、消費電力を上げることなく、良好な食品冷却を維持することができる。

　このように、本実施の形態の冷蔵庫１００によれば、扉１１～１５の少なくとも開閉回数および開閉累計時間のいずれかに応じて、携帯端末２２から制御信号を送信し、冷蔵庫１００自体の運転が低消費電力運転となるように条件変更することができる。携帯端末２２の表示部３９に、少なくとも扉開閉回数および開閉累計時間のいずれかを表示させることによる、使用者への節電啓蒙による節電効果と合わせて、大きな省エネルギー効果を期待することができる。

　また、本実施の形態の冷蔵庫１００においては、扉開閉検出部２３で検出された、少なくとも扉開閉回数および開成時間のいずれかの前日のデータを記憶する前日情報記憶部３０を備えている。これにより、前日情報記憶部３０に記憶されたデータに基づいて、扉開閉が多くなる時間帯を決定し、その時間帯の所定時間前に、設定温度を低めとする制御情報を動作制御部３２に出力することができる。これにより、動作制御部３２は、設定温度を低めに変更することができる。

　このように、扉開閉が多くなり、庫内温度が上昇しやすい時間帯の前に、設定温度を下げて庫内温度を低目としておくことにより、扉開閉回数が多くなって庫内温度が少々上昇しても食品に与える影響を少なくすることができ、消費電力を上げることなく、良好な冷却性を維持することができる。

　さらに、冷蔵庫１００は異常検出部３０Ａを備えており、異常検出部３０Ａが異常を検出しているとき、動作制御部３２は、携帯端末２２から制御信号を受信しても制御内容の変更を行わない構成である。

　冷蔵庫１００に異常、例えば扉パッキンの損傷により庫内温度が何時まで経っても設定温度に達せずに、圧縮機８が運転を続けているような異常が発生した場合を想定する。この場合にも、扉の開閉が少ないと判断され、設定温度が低目に変更されて、圧縮機８をより大きな能力で運転させ続け、電力を無駄に消費させてしまうというような、障害の発生を未然に防止することができる。

　また、本実施の形態の冷蔵庫１００においては、無線送受信部２１を、冷蔵庫１００の最上位となる冷蔵室２の扉１１ｂ、すなわち、複数ある貯蔵室のうち、最上部の扉１１ｂに設けている。これにより、無線送受信部２１を下部に位置する扉１２～１５に設けた場合に発生し得る障害、すなわち、無線送受信部２１を設けた扉よりも上の扉を開けた時に漏れ落ちてくる冷気が、無線送受信部２１に触れてその表面に結露が生じ、通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害を惹き起こすことがない。したがって、携帯端末２２との間で正確かつ確実に、少なくとも扉開閉回数および扉開成時間のいずれかのやり取りを行うことができ、品質の高い冷蔵庫１００を得ることができ、使用者は安心して冷蔵庫１００を使用することができる。

　また、無線送受信部２１は、複数ある貯蔵室のうちの冷蔵室２に対応する扉１１ｂに設けられている。冷蔵室２は、製氷室３や冷凍室５よりも庫内温度が高いので、庫内冷気による影響を少なく抑えることができる。したがって、無線送受信部２１の表面と内部との温度差を小さく抑えることができ、結露の発生を抑制することができ、通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害を少なくすることができる。

　さらに、無線送受信部２１は、右側の扉１１ｂの端部に設けられた操作ユニット１８に組み込まれており、使用者が日常的に行う、扉１１ｂへの掲示物の貼り付けがあったとしても、その貼り付けは扉１１ｂの中央部分になることが多いので、掲示物が扉１１ｂの端部に位置する無線送受信部２１の表面を覆ってしまうようなことは少ない。

　したがって、使用者は、携帯端末２２を無線送受信部２１に直接、対向接近させることができ、掲示物の上から携帯端末２２を近づけることによって生じるデータ送受信ミスが少なくなる。また、使用者は、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１表面にかぶさる掲示物を払いのけて携帯端末２２を近づける等しなくてもよく、確実な通信性能確保と使い勝手の向上とが可能となる。

　また、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１が設けられた冷蔵室２の右側扉１１ｂには、自動扉開閉機構１７が設けられている。これにより、キッチンで作業している使用者の手が水で濡れていても、この水による無線送受信部２１への障害を少なくすることができる。すなわち、使用者は、扉１１ｂに軽くタッチするだけで扉１１ｂを開くことができるので、扉１１ｂの開閉時に扉１１ｂの表面には、水滴が極めて微量付着するか、または付着しない状態となる。これにより、無線送受信部２１に携帯端末２２を接近させるときに、この扉１１ｂの表面に付着した水滴が、無線送受信部２１自体や無線送受信部２１に接近させる携帯端末２２に付着して、これらを汚したり濡らしたりする不具合を防止することができる。よって、通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害の発生を、より少なくすることができる。

　（第２の実施の形態）
　次に、本発明の第２の実施の形態について説明する。

　図７は、本発明の第２の実施の形態における、冷蔵庫１００と携帯端末２２からなる無線通信システム３００の動作を説明するためのフローチャートである。

　本実施の形態における冷蔵庫は、第１の実施の形態で説明した冷蔵庫１００と同様の構成を備えているが、その制御フロー（図６参照）のうち、ステップＳ４、およびステップＳ５が、以下に示すステップＳ１０４およびステップＳ１０５のように動作する点で、第１の実施の形態の冷蔵庫１００とは異なる。

　図７のステップＳ１０４においては、ステップＳ８で行った前回のデータ送信後、動作制御部３２は、所定時間が経過したか、またはデータ蓄積量が所定量以上に達したかを確認し、所定時間が経過した、またはデータ蓄積量が所定量以上に達したと判断すれば、ステップＳ１０５において、報知部３１を点滅させる等して、携帯端末２２に対し、データ要求動作を行うような要請を使用者に報知する構成となっている。

　これによって、本実施の形態においては、前回のデータ要求動作した後に、長時間、例えば２４時間データ要求動作が行われていない、またはデータ蓄積量が所定以上に達しているということを使用者に知らせることができる。つまり、使用者にデータ要求動作を促したり、逆にデータ蓄積量が少ないので今現在はデータ要求動作をする必要がない、またはデータ要求動作をしても取得できるデータ量が少ないのでデータ要求動作をしなくてもよいということを知らせたりすることができる。したがって、使用者は携帯端末２２によるデータ取得する時期を的確に知ることができるようになり、何時データ取得しようかと迷うこともなくなるので、使い勝手を向上させることができる。

　（第３の実施の形態）
　次に、本発明の第３の実施の形態について説明する。

　図８Ａは、本発明の第３の実施の形態における冷蔵庫２００の使用状態を示す正面図である。また、図８Ｂは、同冷蔵庫２００の制御部１２７の構成を示す機能ブロック図である。

　本実施の形態の冷蔵庫２００が、第１の実施の形態における冷蔵庫１００と異なるところは、扉開閉回数等の情報を表示する表示部４３を、冷蔵庫本体１の扉１１ｂに設けた点である。表示部４３に、情報記憶部４５からの少なくとも扉開閉回数および扉開成累計時間のいずれか等の情報が冷蔵庫２００に直接表示される構成としてある。

　本実施の形態の冷蔵庫２００においても、第１の実施の形態の冷蔵庫１００と同様に、使用者は、表示部４３を見ることによって少なくとも扉開閉回数および扉開成累計時間のいずれかの情報を知ることができる。よって、使用者は、表示される回数等が多い時には、以降の扉開閉回数等を少なくしようと気をつけるので、節電が促進されることになる。その他の構成および動作は、第１の実施の形態の冷蔵庫１００と同様であるので、説明は割愛する。

　以上述べたように、各実施の形態で説明した無線通信システム３００および冷蔵庫１００，２００は、高価な通信機能を付加することなく、使用性とセキュリティ安全性の高い構成を実現できる。また、無線通信システム３００は、インターネット通信ができるうえに、携帯端末２２と無線通信する冷蔵庫１００，２００側の無線送受信部２１の位置が自然と認識でき、使用者にとって使い勝手の良いものである。

　なお、上述した各実施の形態で説明したものは、本発明を実現するための一形態であり、本発明の目的達成範囲内であれば種々変更が可能である。

　例えば、上述した各実施の形態においては、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１付近に示された図形２１ｂと、携帯端末２２側の図形２２ａとが相似形であるとして説明したが、本発明はこの例に限定されない。携帯端末２２側に表示する図形２２ａは、冷蔵庫１００側の図形２１ｂと類似する概念を想起する図形であればよく、必ずしも相似形でなくてもよい。例えば、縦横のアスペクト比の異なる、同じ形状の図形２２ａや、図形２１ｂの一部を切り出した図形２２ａ等が考えられる。

　また、冷蔵庫１００側において、無線送受信部２１の図形２１ｂと報知部３１とを別々に構成した例を示したが、これは必ずしも別に構成する必要はない。例えば、図形２１ｂの周りにＬＥＤ等を配置したり、ＬＣＤ等を用いて図形２１ｂを表示させ、図形２１ｂ自体を点灯、点滅させたりして一体化してもよい。

　また、報知部３１は、点灯および消灯によって、使用者に通信開始および通信完了を報知する構成としたが、これは音声によって報知するようにしてもよい。また、点灯表示させる場合は、複数のＬＥＤやＬＣＤ等を備える構成として、データ通信の進捗度合いに応じて点灯数や点灯面積等を変えるようにしてもよく、このような構成とすることにより、使用者の利便性を更に向上させることができる。

　また、冷蔵庫１００側の無線送受信部２１から携帯端末２２に送信するデータとしては、節電啓蒙のための扉開閉回数および扉開成累計時間の両方としたが、これはいずれか一方でもよいし、他のデータを更に含むものであってもよい。

　さらに、各実施の形態においては、家電機器として冷蔵庫１００，２００を例として説明したが、これは他の機器、例えば、洗濯機やテレビ等家電機器等、様々な機器を用いることができる。例えば、洗濯機を用いる場合には、扉開閉回数および開成時間等の冷蔵庫情報に代わるものとして、洗濯衣類量と水量や洗濯時間等のデータを携帯端末２２との間で送受信する構成とすることができる。

　以上述べたように、本発明によれば、高価な通信機能を付加することなく、使用性およびセキュリティ性の高い通信が可能となるという格別な効果を奏することができる。よって、本発明は、インターネット等の通信網を利用した家電機器サービスシステム等の無線通信システム、およびそれに用いる家電機器等として有用である。

　１　　冷蔵庫本体
　２　　冷蔵室
　３　　製氷室
　４　　切換室
　５　　冷凍室
　６　　野菜室
　７　　機械室
　８　　圧縮機
　９　　冷却器
　１０　　冷却ファン
　１１～１５，１１ａ，１１ｂ　　扉
　１６　　手かけ部
　１７　　自動扉開閉機構
　１８　　操作ユニット
　１９　　設定スイッチ
　２０　　設定状態表示部
　２１，３３　　無線送受信部
　２１ｂ，２２ａ　　図形
　２２　　携帯端末
　２３　　扉開閉検出部
　２４　　回数カウント部
　２５　　回数記憶部
　２６　　時間計測部
　２７，３８，１２７　　制御部
　２８　　時間記憶部
　２９　　近接通信検出部
　３０　　前日情報記憶部
　３０Ａ　　異常検出部
　３１　　報知部
　３２　　動作制御部
　３３ａ　　第１通信部
　３４　　第２通信部
　３５　　第１通信制御部
　３６　　第２通信制御部
　３７　　表示制御部
　３９　　表示部
　４０　　操作部
　４１　　記憶部
　４３　　表示部
　４５　　情報記憶部
　１００，２００　　冷蔵庫
　３００　　無線通信システム

Claims

携帯端末と前記携帯端末と近距離通信を行う家電機器とより構成される無線通信システムであって、
前記家電機器は、
前記携帯端末との間で前記近距離通信を行う第１の無線送受信部と、
前記第１の無線送受信部の送受信位置に対応して設けられる第１の図形と、を備え、
前記携帯端末は、
前記家電機器と前記近距離通信を行う第２の無線送受信部と、
前記携帯端末のデータを表示する表示部と、を備え、
前記第２の無線送受信部と前記第１の無線送受信部とが前記近距離通信を行う場合に、前記表示部は、前記第１の図形と類似する第２の図形を表示する
無線通信システム。
前記表示部は、前記第２の無線送受信部の背面側に構成され、
前記第２の図形は、前記表示部に表示される
請求項１に記載の無線通信システム。
前記第１の図形よりも前記第２の図形の方が大きい
請求項１または請求項２に記載の無線通信システム。
前記第１の図形と前記第２の図形とは相似形である
請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の無線通信システム。
携帯端末との間で近距離通信を行う無線送受信部を備え、
前記無線送受信部に、前記近距離通信時に前記携帯端末に表示される図形と類似する図形が表示される
家電機器。
前記家電機器の使用状況を記憶する情報記憶部と、
前記家電機器の外面に設けられた報知部と、
前記無線送受信部、前記情報記憶部、および前記報知部を制御する制御部とをさらに備え、
前記制御部は、前記無線送受信部が前記携帯端末からデータ要求を受けた場合に、
前記情報記憶部に記憶されているデータを、前記無線送受信部から前記携帯端末に送信するとともに、前記報知部を駆動し、所定時間経過後に前記報知部の駆動を停止させる
請求項５記載の家電機器。
前記制御部は、前記携帯端末からのデータ要求が所定時間ない場合、または前回のデータ送信後に前記情報記憶部に記憶されたデータ量が所定量に達した場合に、前記携帯端末によるデータ要求の要請報知を行う
請求項５または請求項６に記載の家電機器。