JP2707625B2 - ディスプレイ基板用無アルカリガラス - Google Patents

ディスプレイ基板用無アルカリガラス

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JP2707625B2 JP63221315A JP22131588A JP2707625B2 JP 2707625 B2 JP2707625 B2 JP 2707625B2 JP 63221315 A JP63221315 A JP 63221315A JP 22131588 A JP22131588 A JP 22131588A JP 2707625 B2 JP2707625 B2 JP 2707625B2
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泰昌 中尾
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、各種ディスプレイ用基板ガラスとして好適
な、アルカリ金属酸化物及び亜鉛酸化物を実質上含有し
ない、無アルカリガラスに関するものである。
[従来の技術] 従来、各種ディスプレイ用ガラス、特に表面に金属薄
膜等を形成させるものでは、以下に示す高度な特性が要
求されている。
・ 薄膜形成工程で高温にさらされるため、600℃以上
の高い歪点を有していること。
・ アルカリ金属酸化物を含有していると、アルカリ金
属イオンが薄膜中に拡散して、膜特性を劣化させてしま
うため、実質的にアルカリイオンを含まないこと。
・ 内部及び表面に欠点(泡、脈理、インクルージョ
ン、ピット、キズ、etc)をもたないこと。
・ 洗浄工程などに耐えるように優れた化学耐久性を有
すること。
しかしながら、近年、ガラス基板上に半導体トランジス
タ等を形成するいわゆるTFT(Thin Film Transistor)
タイプのディスプレイがふえてきている。これらに用い
られるディスプレイ基板は、半導体形成工程において、
SiO2やSi34の絶縁膜のエッチングのためフッ酸を含有
したエッチャントにさらされることが多い。
元来、ガラスは、フッ酸に対しては非常に弱いため、
これらのエッチャントにさらされると従来の無アルカリ
ガラスでは、表面が白濁し使用に耐えなくなるものが多
かった。
これらに耐えるものとしては、石英ガラス、コーニン
グ社の#7059ガラス等があげられるが、石英ガラスに関
しては、非常に高粘性で溶解が困難であり製造コストも
高くなる。#7059ガラスに関しては歪点が低いという問
題があった。
かかる点を解決したガラスとして特開昭61-281041号
公報にはZnOを含有するものが開示されている。このガ
ラスをフロート法により、ガラスリボンに成形すると、
フロートバスの雰囲気によりガラスリボンの表層部の亜
鉛酸化物が還元され蒸発する。その結果、ガラスリボン
の表層部と下層部が異なる組成となり、反りを生じたり
ディストーションを生ずる。従ってかかるガラスは生産
性に優れたフロート法を適用し難いという問題点があっ
た。
[本発明の解決しようとする問題点] 本発明の目的は、上記欠点を解決し ・ フッ酸により白濁をおこさず ・ 他の化学耐久性もすぐれ ・ 溶解.成形が容易で ・ 高い歪点を有し ・ フロート法による成形が可能で ・ 低膨張な ・ ディスプレイ基板用無アルカリガラスを提示するこ
とにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、モルパーセント表示で実質的に SiO2 55〜70 Al23 5〜15 B23 10〜25 SiO2+B23 72〜80 MgO 1〜6 CaO 0〜6 SrO 3〜12 BaO 3〜12 からなり、アルカリ金属酸化物及び亜鉛酸化物を実質的
に含有しないディスプレイ基板用無アルカリガラスを提
供するものである。
次に上記の通り各成分の組成範囲を限定した理由につ
いて述べる。
SiO2は55モル%(以下%と記載する。)未満では、ガ
ラスの化学耐久性が不充分であり、また70%をこえると
溶解性が低下し、失透温度が上昇するのでいずれも好ま
しくない。
Al23はガラスの分相性を抑制し、熱膨張係数を下
げ、歪点を上げる働きがあるが5%未満ではこの効果が
少なく、15%をこえるとガラスの溶解性が悪くなるので
いずれも好ましくない。
23はフッ酸による白濁発生の防止効果があり、膨
張係数を低下し溶解性を向上する成分である。B23
10%未満ではその効果は少なく、25%をこえると歪点が
低くなり溶解時の揮散により組成変動をおこしやすくな
るのでいずれも好ましくない。
本発明者が得た知見によればフッ酸に対する白濁は主
としてSiO2+B23量によっており、SiO2+B23量は
72%以上であることが好ましく、SiO2+B23量が80%
を越えると溶解性が低下するので好ましくない。
MgOは、熱膨張係数を下げるガラスの溶解性を向上す
る成分である。
MgOは、他のアルカリ土類金属酸化物に比べ溶解性の
向上効果が特に大きく、しかも歪点が低下しないという
特徴を有するので、少なくとも1%含有される。一方Mg
Oが6%をこえると、フッ酸による白濁、ガラスの分相
が生じ易くなるので好ましくない。
CaOもほぼMgOと同様の働きをし、0%すなわち不含有
でもよく、6%をこえるとフッ酸白濁性、ガラスの分相
が生じ易くなるので好ましくない。
SrOはガラスの分相を抑制し、フッ酸による白濁の防
止に比較的有用な成分である。SrOが3%未満ではその
効果は少なく、12%をこえると熱膨張係数が増大し、耐
水性等の化学耐久性が劣化するのでいずれも好ましくな
い。
BaOもSrOと似た働きをし、3%未満ではその効果は少
なく12%をこえると熱膨張係数が増大し耐水性等の化学
耐久性が劣化するのでいずれも好ましくない。
本発明によるガラスは上記成分以外にガラスの溶解
性、清澄性、成形性を改善するため、ZrO2,P25,TiO2,
SO3,As23,Sb23,F,Clを総量で5%以下添加すること
ができる。
ZnOはフロートバス中で還元され蒸発し表層部に異質
層を形成し、フロート成形が難しくなるので実質的に含
有されない。
上記範囲中より好ましい範囲は次の通りである。
SiO2 59〜70 Al23 5〜15 B23 10〜20 SiO2+B23 72〜80 MgO 1〜5 CaO 2〜5 SrO 3〜10 BaO 4〜10 本発明のガラスは、例えば次のような方法で製造でき
る。
通常使用される各成分の原料を目標成分になるように
調合し、これを熔融炉に連続的に投入し、1500〜1600℃
に加熱して熔融する。この熔融ガラスをフロート法によ
り所定の板厚に成形し、徐冷後切断する。
[実施例] 表1,2(No.1〜6)に本発明の実施例を示す。
各成分の原料を目標組成になるように調合し、白金坩
堝を用いて、1450〜1450℃の温度で3〜4時間加熱し熔
融した。熔融に当たっては、白金スターラーを挿入し1
〜2時間攪拌しガラスの均質化を行った。次いで熔融ガ
ラスを流出し、板状に成形後徐冷した。
表1には、ガラス組成を示し、表2にはガラスの熱膨
張係数、高温粘度、失透温度、歪点、耐水性、耐酸性、
耐フッ酸性を示した。
耐水性は、95℃のイオン交換水中に40時間浸漬した
後、重量減を測定し、それをガラスの単位表面積当たり
に換算して示した。
耐酸性は、95℃の1/100規定のHNO3中に20時間浸漬し
た後、重量減を測定し、それをガラスの単位表面積当た
りに換算して示した。
耐フッ酸性は、NH4F,HF混液(40重量%フッ化アンモ
ニウム水溶液と47重量%フッ酸水溶液とを重量で6:1に
混合した液)中に室温で20分間浸漬した後、目視観察し
外観の良好なもの○印、不良なもの×印として示した。
表2からも明らかなように、実施例のいずれのガラス
も、熱膨張係数は40〜50×10-7/℃で低い値を示し、溶
解の容易性の目安となるlogη=2.5(但しηはポイズで
表わしたガラス粘度、以下同じ)になる温度も低く、溶
解が容易であることがわかる。
また成形性も目安となるlogη=4になる温度と失透
温度との差が充分に大きく、成形時に失透が生成するな
どのトラブルがないと考えられる。
歪点も、600℃以上と高い値を示しており、高温での
熱処理に充分耐えられるものであることがわかる。
化学的特性に関しても耐水性、耐酸性にすぐれ、フッ
酸により白濁を生じ難い。
一方、No.7〜8には比較例を示した。No.7は、溶解温
度の目安となるlogη=2.5になる温度が比較的低く溶解
性はよいと思われるが、耐フッ酸により白濁し易い。ま
た、No.8は、フッ酸白濁を生じ難いが、歪点の温度が低
く熱変形し易いことが予想される。
[発明の効果] 本発明によるガラスは、フロート法による成形が可能
である。
また、フッ酸による白濁が生じ難く、 熔融、成形性に優れ、 耐熱性に優れ、 かつ低い熱膨張係数を有しているのでディスプレイ用
基板、TFTタイプのディスプレイ基板等かかる特性を要
求する用途に好適である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モルパーセント表示で実質的に SiO2 55〜70 Al23 5〜15 B23 10〜25 SiO2+B23 72〜80 MgO 1〜6 CaO 0〜6 SrO 3〜12 BaO 3〜12 からなり、アルカリ金属酸化物及び亜鉛酸化物を実質的
    に含有しないディスプレイ基板用無アルカリガラス。
JP63221315A 1987-10-01 1988-09-06 ディスプレイ基板用無アルカリガラス Expired - Lifetime JP2707625B2 (ja)

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