JP2707137B2 - 紫外線硬化樹脂組成物 - Google Patents

紫外線硬化樹脂組成物

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JP2707137B2 JP16613689A JP16613689A JP2707137B2 JP 2707137 B2 JP2707137 B2 JP 2707137B2 JP 16613689 A JP16613689 A JP 16613689A JP 16613689 A JP16613689 A JP 16613689A JP 2707137 B2 JP2707137 B2 JP 2707137B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プリント配線板の製造に際して回路形成に
使用されるエッチングレジストインキを構成する紫外線
硬化樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
プリント配線板の製造に際して、銅張積層板の銅箔上
にエッチングレジストインキを所望のパターンにスクリ
ーン印刷、オフセット印刷等により印刷した後、乾燥硬
化又は紫外線硬化させ、これを塩化第二鉄水溶液、塩化
第二銅水溶液、過酸化水素と硫酸の混合水溶液、過硫酸
塩水溶液等からなるエッチング液に浸漬して不要部の銅
箔を溶解除去すると共に回路形成させ、続いてレジスト
皮膜をアルカリ水溶液又は溶剤にて剥離除去し、レジス
トパターンに対応した銅回路を形成する方法が多用され
ている。レジストの剥離液は、現在では、環境衛生の面
からアルカリ水溶液が主に使用されている。
エッチングレジストインキを構成する樹脂組成物には
溶剤乾燥型と紫外線硬化型とがあるが、溶剤乾燥型のも
のでは印刷工程における印刷の中断によってスクリーン
メッシュの目詰まりが生じたり、加熱乾燥に際しての溶
剤の蒸発による環境衛生の悪化や公害の問題が生じるた
めに、紫外線硬化型の樹脂組成物の需要が年々増大して
いる。
このような状況下において、カルボキシ含有ポリエス
テル樹脂やロジン変性マレイン酸樹脂、スチレン・マレ
イン酸樹脂等を含む種々の紫外線硬化樹脂組成物が従来
検討されてきている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記のような従来の紫外線硬化樹脂組成物
は、(イ)アルカリ水溶液によるレジスト皮膜の剥離性
(以下、レジスト皮膜のアルカリ剥離性と略記する)
と、(ロ)印刷特性(にじみ、かすれ、ピンホール等)
に問題点がある。
問題点(イ)の解消のために、レジスト皮膜のアルカ
リ剥離性を向上させようとすると架橋密度の低下や過度
の親水性化を生じ、これに起因する紫外線硬化性の低下
による表面タックの発生やエッチング液中での硬化皮膜
の強度低下による過剰エッチング、或はアルカリ水溶液
により剥離された硬化皮膜が細分化したり溶解したりす
ることによる排水処理等の問題が生じ、要求性能を十分
に満足させるものは得られていない、また、問題点
(ロ)についても、従来の紫外線硬化樹脂組成物に対す
る改良が徐々に試みられているが、なお印刷条件や印刷
機の違いによってにじみ、かすれ、ピンホール等の問題
が多々発生し、年々、ファインパターンを印刷する傾向
にありながら、実際、所望の印刷特性を十分満足させる
ものは得られていない。
本発明の目的は、紫外線硬化性に優れ、しかもレジス
ト皮膜のアルカリ剥離性と印刷特性に優れた紫外線硬化
樹脂組成物を提供することにある。
〔課題を解決するための技術手段及び作用〕
上記の目的は本発明によって達成することができる。
即ち、本発明に係る紫外線硬化樹脂組成物は、 (a)多塩基酸無水物のヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートとの半エステル化物 5 〜90重量% (b)下記の一般式で示される炭素数9〜10の飽和モノ
カルボン酸のビニルエステルからなる光重合性モノマー
1 〜20重量% (式中、R1、R2及びR3は飽和のアルキル基であり、その
少なくとも一つがメチル基である) (c)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
トからなる架橋性モノマー 0.1〜 5重量% (d)光重合開始剤 1 〜10重量% から構成されるものである。
なお、本明細書における「(メタ)アクリレート」な
る記載は「アクリレート又はメタクリレート」を意味す
る。
成分(a)は、多塩基酸無水物とヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートとを通常のエステル化反応に供す
ることにより得られる。
多塩基酸無水物として、例えば無水フタル酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、3−メチルテトラヒドロ無水フタ
ル酸、4−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ハイミ
ック酸、ドデセシル無水コハク酸、無水トリメリット
酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水ピロメリット
酸等を選択することができる。
また、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとし
て、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、1,6−
ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,4−ブ
タンジオールモノ(メタ)アクリレート等を選択するこ
とができる。
上記の成分(a)は、その1種又は2種以上を成分
(a)〜(d)の合計量に対して5〜90重量%配合され
ることを要する。その配合量が5重量%に満たない場合
はレジスト皮膜のアルカリ剥離性、耐酸性、印刷特性が
悪くなり、また90重量%を越える場合でもレジスト皮膜
のアルカリ剥離性、耐水性、印刷特性が悪くなる。
成分(b)は、反応性希釈剤であり、印刷特性の向
上、レジスト皮膜のアルカリ剥離性の向上、及びアルカ
リ水溶液に対して剥離された硬化皮膜の細分化の防止等
のために配合される。成分(b)として、例えばシエル
化学(株)製のベオバ9(商標)、ベオバ10(商標)を
使用することができる。ベオパ9及びベオバ10は、前記
一般式において、各々炭素数9及び10の飽和モノカルボ
ン酸(アルキル基R1、R2及びR3の合計炭素数は各々7及
び8である)のビニルエステルである。
上記の成分(b)は、その1種又は2種以上を成分
(a)〜(d)の合計量に対して1〜20重量%配合され
ることを要する。その配合量が1重量%に満たない場合
は印刷特性、レジスト皮膜のアルカリ剥離性が悪くな
り、また20重量%を越える場合は硬化性が低下し、表面
タックが著しくなり、耐酸性が悪くなる。
成分(c)の架橋性モノマーは、トリメチロールプロ
パントリアクリレート及びトリメチロールプロパントリ
メタクリレートから選択され、その1種又は2種を成分
(a)〜(d)の合計量に対して0.1〜5重量%配合さ
れることを要する。その配合量が0.1重量%に満たない
場合は架橋度が不足し、レジスト皮膜のアルカリ剥離性
が悪くなり、アルカリ水溶液中で硬化皮膜の細分化が起
こる。また、その配合量が5重量%を越える場合は架橋
度が進み過ぎ、レジスト皮膜のアルカリ剥離性が極めて
悪くなる。
また、成分(d)としては、公知の光重合開始剤の中
から樹脂組成物として貯蔵安定性のよいものを使用すれ
ばよく、例えばベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチ
ルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−
n−ブチルエーテル、ベンゾイン−iso−ブチルエーテ
ル、ベンゾフェノン、ジアセチル、アセトフェノン、ア
ントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブ
チルアントラキノン、ベンジルジメチルケタール、チオ
キサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチ
オキサントン、1,4−iso−プロピルフェニル−2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等を
選択することができる。
上記の成分(d)は、その1種又は2種以上を成分
(a)〜(d)の合計量に対して1〜10重量%配合され
ることを要する。その配合量が1重量%に満たない場合
は硬化不良になると共に耐酸性がなくなり、また10重量
%を越える場合は重合度が下がり過ぎて皮膜が柔らかく
なり、この場合も耐酸性がなくなる。
本発明に係る紫外線硬化樹脂組成物には、光重合反応
を阻害することなしに熱重合のみを防止すると共に貯蔵
安定性を向上させるために、例えばハイドロキノン、ハ
イドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、p−t
−ブチルカテコール、トリフェニルフォスファイト等の
熱重合禁止剤を添加してもよい。
本発明に係る紫外線硬化樹脂組成物を使用してエッチ
ングレジストインキを調製する場合は、印刷適性を向上
させるために消泡剤、充填剤としての体質顔料、着色顔
料、レベリング剤、チクソトロピック付与剤等を適宜添
加すればよい。
消泡剤として、例えばシリコン系化合物、フッ素系化
合物、アクリル系化合物を、体質顔料として、例えば沈
降性硫酸バリウム、タルク、カオリン、炭酸バリウム、
ケイ酸アルミニウム、ホワイトカーボン、シリカ等を、
着色顔料として、例えばメチレンブルー、フタロシアニ
ンブルー、フタロシアニングリーン、カーボンブラック
等を、またレベリング剤として、例えばシリコン系化合
物、アクリル系化合物等を、さらにチクソトロピック付
与剤として、例えば有機ベントナイト、アエロジル等を
各々選択することができる。
本発明に係る紫外線硬化樹脂組成物の硬化には、150
〜500nm、好ましくは300〜450nmの波長領域の紫外線が
有効である。紫外線を放射する光源として、例えば低圧
水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク
灯、メタルハライドランプ等を好適に使用することがで
きる。
〔実施例1〕 撹拌器及びコンデンサを備えた三つ口フラスコに、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸を154g(1モル)及び2−ヒド
ロキシエチルアクリレートを116g(1モル)仕込み、ハ
イドロキノンモノメチルエーテルを0.1g添加し、酸素気
流中、100℃で6時間反応させ、成分(a)のヘキサヒ
ドロフタル酸モノアクリロイルオキシエチルエステルを
得た。また、同様にして、三つ口フラスコに、4−メチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸を168g(1モル)及び2−
ヒドロキシエチルメタクリレートを130g(1モル)仕込
み、ハイドロキノンを0.1g添加し、酸素気流中、100℃
で6時間反応させ、別種の成分(a)の4−メチルヘキ
サヒドロフタル酸モノメタクリロイルオキシエチルエス
テルを得た。
次に、上記成分(a)のヘキサヒドロフタル酸モノア
クリロイルオキシエチルエステルを66重量部(以下、単
に部と略記する)及び4−メチルヘキサヒドロフタル酸
モノメタクリロイルオキシエチルエステルを22部、成分
(b)の光重合性モノマーとしてベオバ9(シェル化学
社商標)を11部、成分(c)の架橋性モノマーとしてト
リメチロールプロパントリメタクリレートを1部、及び
成分(d)の光重合開始剤としてベンジルジメチルケタ
ールを5部配合し、本発明に係る紫外線硬化樹脂組成物
を調製した。続いて、上記の紫外線硬化樹脂組成物に、
印刷適性を与えるために、硫酸バリウムを50部、タルク
を15部、フタロシアニンブルーを1部、チクソトロピッ
ク付与剤としてアロエジル#200(日本アエロジル社商
標)を3部、消泡剤としてSH−29PA(東レシリコン社商
標)を0.1部、レベリング剤としてモダフロー(モンサ
ント社商標)を1部加えると共と三本ロール(井上製作
所製)にて均一に混練し、エッチングレジストインキを
調製した。
上記のエッチングレジストインキをスクリーン印刷に
より銅板上に印刷したところ、塗布膜の厚みは15μであ
った。この塗布膜に80W/cmの高圧水銀灯1灯を使用して
紫外線を照射した。塗布膜は15秒で硬化し、硬化皮膜の
鉛筆硬度は3H、密着性100/100のもので表面タックはな
かった。上記の銅板を30%塩化第二鉄水溶液で40℃、3
分間エッチングしたが、レジスト皮膜の剥離は生じなか
った。
次いで、40℃の3%水酸化ナトリウム水溶液で硬化皮
膜を銅板表面から剥離し、所定の金属パターンを得た。
膨潤剥離に要した時間は9秒であった。
また、剥離された皮膜は極めて強い耐アルカリ性を有
し、40℃、3%の水酸化ナトリウム水溶液中に72時間放
置しても硬化皮膜の細分化は見られなかった。さらに、
印刷特性については、清浄な銅張積層板に、スクリーン
印刷(300メッシュのテトロンスクリーン使用)によっ
て線間線幅が200μmの印刷をした結果、にじみ、かす
れ、ピンホールのない極めて鮮やかな再現性を示した。
〔比較例1〕 実施例1に示した成分(a)の製造方法に準じて、ヘ
キサヒドロフタル酸モノアクリロイルオキシエチルエス
テルを得た。
また、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸を168g
(1モル)使用する代りに4−メチルテトラヒドロ無水
フタル酸を166g(1モル)を、またハイドロキノンを0.
1g使用する代りにハイドロキノンモノメチルエーテルを
0.1g使用する以外は実施例1に示した別種の成分(a)
の製造方法に準じて、4−メチルテトラヒドロフタル酸
モノメタクリロイルオキシエチルエステルを得た。
次に、上記のエステル化物のヘキサヒドロフタル酸モ
ノアクリロイルオキシエチルエステルを40部及び4−メ
チルテトラヒドロフタル酸モノメタクリロイルオキシエ
チルエステルを45部、光重合性モノマーとして2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレートを13部、架橋性モノマー
として1,6−ヘキサンジオールジアクリレートを2部、
及び光重合開始剤としてベンゾインエチルエーテルを5
部配合し、比較用の紫外線硬化樹脂組成物を調製した。
続いて、上記の紫外線硬化樹脂組成物に、印刷適性を
与えるために、消泡剤としてSH−29PAを0.1部使用する
代りにSH−21PA(東レシリコン社商標)を0.1部使用す
る以外は実施例1に示したエッチングレジストインキの
調製方法に準じて各種添加物を加え、エッチングレジス
トインキを調製した。
上記のエッチングレジストインキをスクリーン印刷に
より銅板上に印刷した結果、塗布膜の厚みは15μであっ
た。この塗布膜に80W/cmの高圧水銀灯1灯を使用して紫
外線を照射した。塗布膜の硬化に16秒を要し、硬化皮膜
の鉛筆硬度3H、密着性100/100であったが表面タックが
やや認められた。
上記の銅板を30%塩化第二鉄水溶液で40℃、3分間エ
ッチングしたが、レジスト皮膜の剥離は生じなかった。
次いで、40℃の3%水酸化ナトリウム水溶液で硬化皮膜
を銅板表面から剥離し、所定の金属パターンを得た。膨
潤剥離に要した時間は15秒であった。また、40℃の3%
水酸化ナトリウム水溶液中で剥離された皮膜の細分化が
発生し、剥離後0.5時間で溶解した。
また、印刷特性については、清浄な銅張積層板に、ス
クリーン印刷(300メッシュのテトロンスクリーン使
用)によって線間線幅が200μmの印刷をした結果、ピ
ンホール、にじみはなかったが、かすれが発生し、悪い
再現性であった。
〔実施例2〕 ハイドロキノンモノメチルエーテルを0.1g使用する代
りにハイドロキノンを0.1g使用する以外は実施例1に示
した成分(a)の製造方法に準じて、成分(a)のヘキ
サヒドロフタル酸モノアクリロイルオキシエチルエステ
ルを得た。また、実施例1に示した別種の成分(a)の
製造方法に準じて、成分(a)の4−メチルヘキサヒド
ロフタル酸モノメタクリロイルオキシエチルエステルを
得た。
次に、上記成分(a)のヘキサヒドロフタル酸モノア
クリロイルオキシエチルエステルを70部及び4−メチル
ヘキサヒドロフタル酸モノメタクリロイルオキシエチル
エステルを15部、成分(b)の光重合性モノマーとして
ベオバ10(シェル化学社商標)を14部、成分(c)の架
橋性モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリ
レートを1.5部、及び成分(d)の光重合開始剤として
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オンを4.5部配合し、本発明に係る紫外線硬化樹脂
組成物を調製した。
続いて、上記の紫外線硬化樹脂組成物に、印刷適性を
与えるために、ケイ酸アルミニウムを20部、タルクを10
部、フタロシアニンブルーを1部、消泡剤としてSH−29
PAを0.1部、レベリング剤としてモダフローを2部加え
ると共に三本ロールにて均一に混練し、エッチングレジ
ストインキを調製した。
上記のエッチングレジストインキをスクリーン印刷に
より銅板上に印刷した結果、塗布膜の厚みは15μであっ
た。この塗布膜に80W/cmの高圧水銀灯1灯を使用して紫
外線を照射した。塗布膜は15秒で硬化し、硬化皮膜の鉛
筆硬度3H、密着性100/100のもので表面タックはなかっ
た。上記の銅板を30%塩化第二鉄水溶液で40℃、3分間
エッチングしたが、レジスト皮膜の剥離は生じなかっ
た。
次いで、40℃の3%水酸化ナトリウム水溶液で硬化皮
膜を銅板表面から剥離し、所定の金属パターンを得た。
膨潤剥離に要した時間は8秒であった。
また、剥離された皮膜は極めて強い耐アルカリ性を有
し、40℃、3%の水酸化ナトリウム水溶液中に72時間放
置しても硬化皮膜の細分化は見られなかった。さらに、
印刷特性については、清浄な銅張積層板に、スクリーン
印刷(300メッシュのテトロンスクリーン使用)によっ
て線間線幅が200μmの印刷をした結果、にじみ、かす
れ、ピンホールのない極めて鮮やかな再現性を示した。
〔実施例3〕 ヘキサヒドロ無水フタル酸を154g(1モル)使用する
代りに無水フタル酸を148g(1モル)使用し、またハイ
ドロキノンモノメチルエーテルを0.1g使用する代りにハ
イドロキノンを0.1g使用する以外は実施例1に示した成
分(a)の製造方法に準じて、成分(a)のフタル酸モ
ノアクリロイルオキシエチルエステルを得た。
また、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸を168g
(1モル)使用する代りに4−メチルテトラヒドロ無水
フタル酸を166g(1モル)使用し、またハイドロキノン
を0.1g使用する代りにハイドロキノンモノメチルエーテ
ルを0.1g使用する以外は実施例1に示した別種の成分
(a)の製造方法に準じて、成分(a)の4−メチルテ
トラヒドロフタル酸モノメタクリロイルオキシエチルエ
ステルを得た。
次に、上記成分(a)のフタル酸モノアクリロイルオ
キシエチルエステルを27部、上記別種の成分(a)の4
−メチルテトラヒドロフタル酸モノメタクリロイルオキ
シエチルエステルを50部、成分(b)の光重合性モノマ
ーとしてベオバ10を18部、成分(c)の架橋性モノマー
としてトリメチロールプロパントリメタクリレートを2
部、及び成分(d)の光重合開始剤としてベンジルジメ
チルケタールを8部配合し、本発明に係る紫外線硬化樹
脂組成物を調製した。続いて、上記の紫外線硬化樹脂組
成物に、印刷適性を与えるために、ケイ酸アルミニウム
を25部、タルクを5部、フタロシアニンブルーを1部、
消泡剤としてSH−29PAを0.1部、レベリング剤としてモ
ダフローを1部加えると共に三本ロールにて均一に混練
し、エッチングレジストインキを調製した。
上記のエッチングレジストインキをスクリーン印刷に
より銅板上に印刷したところ、塗布膜の厚みは15μであ
った。この塗布膜に80W/cmの高圧水銀灯1灯を使用して
紫外線を照射した。塗布膜は16秒で硬化し、硬化皮膜の
鉛筆硬度3H、密着性100/100のもので表面タックはなか
った。上記の銅板を30%塩化第二鉄水溶液で40℃、3分
間エッチングしたが、レジスト皮膜の剥離は生じなかっ
た。
次いで、40℃の3%水酸化ナトリウム水溶液で硬化皮
膜を銅板表面から剥離し、所定の金属パターンを得た。
膨潤剥離に要した時間は6秒であった。
また、剥離された皮膜は極めて強い耐アルカリ性を有
し、40℃、3%の水酸化ナトリウム水溶液中に72時間放
置しても硬化皮膜の細分化は見られなかった。さらに、
印刷特性については、清浄な銅張積層板に、スクリーン
印刷(300メッシュのテトロンスクリーン使用)によっ
て線間線幅が200μmの印刷をした結果、にじみ、かす
れ、ピンホールのない極めて鮮やかな再現性を示した。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明に係る紫外線硬化樹脂組成分
は、優れた印刷特性を有し、紫外線硬化性に優れ、エッ
チング処理後、アルカリ液での硬化皮膜の剥離性に優
れ、しかも剥離された皮膜の細分化が発生しない。従っ
て、この紫外線硬化樹脂組成物をプリント配線板の製造
に使用した場合は、回路の込み入ったファインパターン
の印刷の場合でも、にじみ、かすれ、ピンホールが発生
せず、スクリーン版を溶剤で拭くこともなくなり、また
硬化皮膜の表面タックがないのでエッチング中に硬化皮
膜が剥離してピンチロールに付着することもなくなり、
プリント配線板の両面基板に適用可能である。また、こ
の紫外線硬化樹脂組成物は、既述のようにレジスト皮膜
のアルカリ剥離性に優れ、剥離皮膜はアルカリ液中で細
分化したり溶解したりすることがないので、アルカリ液
の老化が少く、また水溶液は処理が容易である。
従って、本発明は、今後ますます合理化が進められる
プリント配線板の製造工程の能率向上に大きく寄与する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220:20)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)多塩基酸無水物のヒドロキシアルキ
    ル(メタ)アクリレートとの半エステル化物 5 〜90重量% (b)下記の一般式で示される炭素数9〜10の飽和モノ
    カルボン酸のビニルエステルからなる光重合性モノマー
    1 〜20重量% (式中、R1、R2及びR3は飽和のアルキル基であり、その
    少なくとも一つがメチル基である) (c)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
    トからなる架橋性モノマー 0.1〜 5重量% (d)光重合開始剤 1 〜10重量% からなる紫外線硬化樹脂組成物。
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