JP2705845B2 - 電気温水器の給湯動作チェック方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電気温水器、特に浴槽自動給湯機能付電気温
水器の給湯動作チェック方法に関するものである。

〔従来の技術〕

近年、使用に便利で、かつエネルギーコストの安い給
湯装置として各種の電気温水器が市販されているが、従
来のこの種の電気温水器は、いずれもいわゆる給湯供給
源としてのみの機能しか有しておらず、浴槽等へはその
都度、使用者が単独に給湯して湯温や湯量／水位等を個
別に管理していたが、比較的使用頻度が多く、また常時
の注意や手数を要するこれら浴槽への給湯動作を開発さ
れ、本願と同時出願されている。

この種の電気温水器では、沸上げ及び給湯等の各種制
御はワンチップマイクロコンピュータを備えた制御基板
により行われ、また、電気温水器の沸上げ用缶体（タン
ク）に湯切れを生じた場合（缶体内上部の湯温が所定値
（例えば50℃）以下の場合）は、安全性確保のために、
これを残湯センサにより検知して自動給湯動作を停止さ
せる機能を備えている。

一般に、この種の電気温水器を新設施工する場合、施
工完了時に諸動作や各機能の完全なことをチェックし、
これを確認した上で注文主に引渡す必要がある。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、この種の新規の電気温水器にあって
は、従来形式のものと異なり、前記のように缶体の湯切
れ条件を検出したときに自動給湯動作を停止、もしくは
動作開始指令を受付け不可とするよう設計されているた
め、設置施工完了時に前記確認チェックが不能となると
いう問題点があった。

本発明は、以上のような局面にかんがみてなされたも
ので、前記自動給湯動作停止機能を有する場合には、設
置施工完了時あるいは顧客からの保守要求時にも、容易
に前記動作を確認し得るチェック手段の提供を目的とし
ている。

〔課題を解決するための手段〕

このため、本発明においては、前記給湯動作停止機能
を備えたこの種の浴槽自動給湯装置付電気温水器の本体
側もしくは遠隔操作装置側に、湯切れ検出出力を無視し
て前記自動給湯動作を行わせるよう構成した自動給湯テ
ストモードスイッチを具備し、使用者に前記テストモー
ドスイッチが電気的にオンすることで、自動給湯動作を
開始し、水の量があらかじめ定められた設定値に達する
と、給湯動作を終了することにより、前記目的を達成し
ようとするものである。

〔作用〕

以上のような構成により、テストモードスイッチを押
したのち、自動給湯動作を指令することによりその動作
チェックによる確認を行うことが可能となった。

〔実施例〕

以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。第１図
に、本発明に係るこの種の浴槽自動給湯装置付電気温水
器の一実施例の概要構成ブロック図を示す。

（構成） １は電気温水器本体の沸上げ用缶体（タンク）で、低
温の市水（水道）２を底部から導入しヒータ３により沸
上げて、高温湯給湯口４により台所，洗面所等の各給湯
栓５及び浴槽自動給湯装置６を介して浴槽７へ給湯する
よう構成されている。

缶体１の上部には、残湯（量）センサ８が設けられ、
例えば所定値50℃以上の残湯量を検知して、その出力を
ワンチップマイクロコンピュータ９より成る制御基板10
に入力する。11は、例えば台所や脱衣室等に配設される
遠隔操作装置11（“リモコン”と略称する）である。

本実施例の特徴は、前記制御基板10上及び／またはリ
モコン11のカバー内部等、通常の使用者が容易に操作し
難い場所に、残湯センサ８からの湯切れ信号出力を無視
するようにして、“自動給湯テストモード”とするため
のテストモードスイッチ12及びそのモード状態のLED
（発光ダイオード）等の表示ランプ13を設けたことにあ
る。

（電気温水器の設置施工） 新規にこの種の電気温水器を設置する場合は、通常下
記手順により施工される。すなわち、 １）缶体１本体の据付（主として屋外）、 ２）浴室内の浴槽７への給湯・給水配管工事、 ３）本体への給水・温湯配管／接続、 ４）台所等へのリモコン11の設置／配線接続、 ５）電力線，制御電源等の接続、 ６）缶体１への市水２からの給水弁（不図示）開放，給
水及び缶体内空気抜き等の処置後の漏水チェック、 ７）電力，電源を投入して待機状態とし、リモコン動作
チェック （註）なお、沸上げ動作完了までは通常７〜８時間を要
する。

また、深夜電力利用のものは夜の23時まで電力線は通
電されない。

８）浴槽自動給湯機能付電気温水器は、既述のように缶
体１の湯切れ条件検知時には自動給湯動作を停止させる
よう設計されているため、つぎの動作を行う。

（自動給湯テストモード） 第２図に、自動給湯を行うモード設定プログラムのフ
ローチャート、第３図に、自動給湯テストモードの動作
シーケンスフローチャートを示す。

まず、第２図のステップS10において、制御基板10も
しくはリモコン11のカバー内のいずれかのテストモード
スイッチ12を押すとテストモードがオンとなり、テスト
モードランプがONし、前記テストが可能となる。

ここにおいて、第３図において、不図示の自動給湯指
令ボタンを押すと、ステップS1において、テストモード
がオンされていると、ステップS2でテストモードランプ
が点灯し、ステップS4で所定の自動給湯シーケンスに従
って自動給湯動作が開始し、初期の設定値に達すると、
ステップS5で給湯動作を終了し、ステップS6でテストモ
ードをオフし、ステップS7でテストモード表示ランプ13
が消灯し、ステップS8で給湯を停止してチェック／確認
を終了する。

一方、前記ステップS1においてテストモードでない場
合には、ステップS3で湯切れ条件の有無により、それぞ
れステップS4またはステップS8へ移ることになる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、この種の浴槽
自動給湯装置付電気温水器に自動給湯テストモードが選
択された際、自動給湯動作を開始し、水の量があらかじ
め定められた設定値に達すると、給湯動作を終了するの
で、電気温水器の設置時あるいはチェック時において水
の浴槽給湯状態を監視する必要なくかつテストモード終
了までも、監視が必要なく水が一定量入るとテストモー
ド以外でも停止する。またそのことにより水の無駄を解
消する。本装置の新設施工もしくは保守点検時にも容易
に動作チェック／確認を行うことができるようになっ
た。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に係る浴槽自動給湯装置付電気温水
器の一実施例の概要構成ブロック図、第２図は、自動給
湯を行うモード設定プログラムのフローチャート、第３
図は、その自動給湯テストモード動作シーケンスフロー
チャートである。 １……缶体（タンク） ２……市水 ４……高温湯給湯口 ６……自動給湯装置 ７……浴槽 10……制御基板 11……リモコン 12……テストモードスイッチ 13……テストモード表示ランプ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽自動給湯機能付き電気温水器であっ
   て、その沸上げ用缶体の水温が所定値以下と検知された
   とき、前記自動給湯機能が停止する電気温水器の給湯動
   作チェック方法において、前記水温が所定値以下である
   ことが検知されたとき、検知出力を無視して前記自動給
   湯動作を行わせるための自動給湯テストモードスイッチ
   を具備し、使用者が前記テストモードスイッチを電気的
   にオンすることで、自動給湯動作を開始し、水の量があ
   らかじめ定められた設定値に達すると、給湯動作を終了
   することを特徴とする電気温水器の給湯動作チェック方
   法。