JP2705152B2 - 誘電体共振器の製造方法 - Google Patents

誘電体共振器の製造方法

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JP2705152B2
JP2705152B2 JP63280810A JP28081088A JP2705152B2 JP 2705152 B2 JP2705152 B2 JP 2705152B2 JP 63280810 A JP63280810 A JP 63280810A JP 28081088 A JP28081088 A JP 28081088A JP 2705152 B2 JP2705152 B2 JP 2705152B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は例えば高周波用等に用いられる誘電体共振器
の製造方法に関するものである。
従来の技術 近年、情報通信機器の進展にともなって、例えば、自
動車電話あるいは衛星通信などに用いられている高周波
用の誘電体共振器の需要は著しく増加しており、それと
ともに共振器の小型化,高性能化や低価格化へのニーズ
が高まっている。
従来の誘電体共振器は第5図に示すものが代表的な形
状であり、Aは斜視図、BはAにおける断面図である。
誘電体共振器の形状としては、その他に、直方体柱状の
ものがあるが、第5図に示すような、円柱状のものが、
スプリアス特性が優れているという理由からよく使われ
ている。第5図において1は誘電体セラミックよりなる
本体、2は貫通孔、3は電極層である。
この誘電体共振器は、誘電体セラミック用材料を任意
の寸法形状に成型加工し、高温焼結して作った本体1の
貫通孔2の内周面及び外周面の全面または一部分を残し
て選択的に銀粉末とガラスフリットを混合した導電ペー
ストを塗布し、これを600〜800℃の高温中で焼成するこ
とによって電極層3を10〜20μ程度の膜厚で連続して形
成したものである。また一方、昨今では誘電体共振器の
低価格化や高性能化を指向した電極形成法として、本体
1に直接無電解めっき法によって電極層3を形成する方
法も行われている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上述した誘電体共振器のうちで、銀と
ガラスの焼結体によって電極層3を構成した前者のもの
は、使用する電極材料が貴金属のため高価につくことは
もとより、本体と銀導体との間にガラス層が介在するた
めに高周波特性としてのQ特性が低下するという課題が
あった。さらに、導電ペーストを本体の貫通孔内周面や
外周面に均一に塗布する作業は複雑を極め、量産性に欠
けるという課題があった。
そこで、後者のごとく本体上に、無電解めっきにより
銅被膜を電極層として形成する方法が行われている(特
開昭54−108544号公報参照)。
しかし、無電解めっき法による銅被膜を電極層として
形成した場合は、本体の特に外周面にいわゆるめっきふ
くれが多発する。このめっきふくれの最大の理由は、本
体素地と銅被膜との密着強度が弱いためである。
そこで、この無電解めっきにより形成された銅被膜を
窒素,アルゴン等の不活性ガス中で熱処理すること(特
開昭58−166806号公報参照)や、本体素地の表面を脱脂
およフッ酸を含む混酸等により粗面化ののちに、無電解
めっきにより形成された銅被膜を還元性雰囲気中あるい
は弱酸化性雰囲気中で熱処理すること(特開昭61−1215
01号公報参照)により、この問題を解消することも試み
られている。
そしてこの不活性ガス中、還元性雰囲気中あるいは弱
酸化性雰囲気中で熱処理すれば密着強度はある程度前記
問題点は改善されるが、例えば、苛酷条件における熱衝
撃試験(条件:−60〜+115℃,各温度30分間キープ)
を100サイクル程度実施すると、めっき被膜の外周面に
小さなめっきふくれが発生し、それとともに、誘電体共
振器としてのQ特性が低下する。このような、熱衝撃試
験で、小さなめっきふくれ不良およびQ特性が低下する
原因としては、熱衝撃試験でめっき被膜と本体との密着
性が低下することが考えられる。
そこで本発明は、上記のようなめっきふくれを解決
し、経済性と高周波特性さらには、信頼性のすぐれた誘
電体共振器の製造方法を提供するものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の誘電体共振器の製
造方法は、柱状で略中央に貫通孔をもった誘電体セラミ
ックよりなる本体の外表面のみを機械的に粗化した後、
その外表面及び貫通孔の内周面に化学的なエッチングを
し、このエッチング面上に発生した粉末状の不要物を除
去した除去面とし、この除去面上に金属被膜からなる電
極を形成したものである。
作用 これにより、本体表面を機械的に荒く粗化し、第1の
凹凸表面を作り、この粗化面に化学的なエッチングによ
り、第1の凹凸表面上にさらに微細な第2の凹凸表面を
作るので、本体表面に微細な凹凸が多くなり、かつ、そ
の凹凸の差が大きくなるためにめっき被膜からなる金属
被膜よりなる電極と本体素地間の密着力は物理的なアン
カー効果により著しく高い密着強度となる。よって簡単
な方法で密着性が大幅に改善されることになり、経済性
と高周波特性さらには、信頼性にすぐれた誘電体共振器
が実現されることになる。
実施例 以下本発明の一実施例の誘電体共振器およびその製造
方法について図面を参照しながら説明する。
第1図〜第3図は、本発明の第一の実施例における誘
電体共振器の製造方法を説明するための断面図であり、
第4図は本発明の誘電体共振器を得るために用いた製造
装置の一例を示す概略図である。
本発明に供する誘電体セラミック材料としては、BaO
−TiO2系,ZrO2−SnO2−TiO2系,BaO−Sm2O3−TiO2系,BaO
−Nd2O3−TiO2系,CaO−TiO2−SiO2系などを用いること
ができる。このような材料を用いて、先ず第3図Aに示
すような円柱状の誘電体セラミックよりなる本体40を作
った。この本体40の全ての表面、すなわち、貫通孔50の
内周面および本体40の外周面における面粗度を、表面粗
さ計を走査して測定した結果、(以下、同様の方法によ
り面粗度を測定する。)Rz=1.0〜2.5μ程度であった。
次に、この本体40を、表面粗化工程でバレル研摩機によ
るバレル研摩あるいはブラスト装置によるブラスト処理
等により機械的に粗く粗化を行った。この結果、本体40
の角稜部41〜44が第3図Bのごとく丸みを持ったR部41
a〜44aとなった。この時の機械的な粗化により、本体40
の表面45〜47は粗く粗化され、第1の凹凸表面が形成さ
れる。この第1の凹凸表面の面粗度は、Rz=4.0〜9.5μ
であった。また、貫通孔50の内周面51については、機械
的な粗化がされにくいために、その表面の面粗度は、Rz
=1.0〜2.5μと粗化されていない状態となっていた。
次にエッチング工程でHF系のエッチング液を用いてエ
ッチング処理を行うことにより、第3時Cのごとく、上
記の第1の凹凸表面上に、さらに微細な第2の凹凸表面
45a〜47aを形成する。また、その表面の面粗度は、Rz=
5.0〜10.5μ程度となる。なお、この時のエッチング処
理することにより貫通孔50の内周面51aも粗化され、そ
の面粗度は、Rz=2.0〜3.5μとアップした。
次に、前記エッチング工程でエッチング処理すること
により、本体40の表面45a〜47aに発生する粉末状の不要
物を取り除くための超音波洗浄を洗浄工程で行う。この
粉末状の不要物は、誘電体セラミック材料におけるエッ
チング後の不要物であり、この不要物が本体40の表面に
浮石のごとく残存していると、めっきの金属被膜よりな
る電極と本体40との間に介在し、その結果、両者の密着
性が悪くなる。よって、この粉末状の不要物を除去する
ことが重要である。この粉末状の不要物除去方法につい
て、さらに詳しく説明するために第4図を用いてその方
法について説明する。
第4図Aは、バレル容器200を示す斜視図であり、第
4図Bは、洗浄装置における各装置の配置関係を示す概
略の側面図である。まず、第4図Aにおいて、201,202
は、側面板であり、その形状は六角形状となっており、
この六角形状の周囲に例えば直径3mmの開孔部を有する
ネット203が六角柱状に取り付けてある。このバレル容
器200の各部の材質としては、金属製が好ましい。その
理由としては、超音波の持つ強力なエネルギー401が金
属に対して透過しやすく、エッチング粗化された本体40
に、このエネルギー401のパワーが低下することなくあ
たるからである。よって本実施例では、材質をSUS304板
厚1.5mmtとし、かつ、開孔部を有するネット203におけ
る開孔部の開孔率は、約50%とした。この開孔部は本実
施例では直径3mmとしたが、バレル容器200内に入る誘電
体セラミックよりなる本体40が外へ落ちないような開孔
部の寸法,形状にすれば良く、よって、例えば長穴にし
てもよい。なお、バレル容器200として、開孔部がなけ
れば、次のような問題が発生する。
(1) バレル容器200を液体中に浸した時に、泡が残
っていると超音波洗浄効果が低下する。
(2) エッチング粗化された本体40に付着している粉
末状の不要物が超音波の持つ強力なエネルギーにより除
去されると、バレル容器200内にこの粉末状の不要物が
残り、この結果バレル容器200内において粉末状の不要
物が揺動し、超音波洗浄効果を低下させる。
以上の理由から、バレル容器200に開孔部を設けてい
る。このバレル容器200にエッチング工程でエッチング
粗化された本体40を投入口(図示せず)から入れる。
次に、粉末状の不要物除去方法について第4図Bを用
いて説明する。第4図Bのごとく、例えば、水または溶
剤あるいは水溶液等の液体300を入れた容器500の底部に
設置された超音波洗浄器の超音波振動子400の近傍に、
エッチング粗化された誘電体セラミックよりなる本体40
が入っているバレル容器200を設置する。そしてバレル
容器200を例えば、図示のごとく矢印方向700のような、
回転方向で、また、その回転スピードを約4〜7r.p.m程
度で回転させながら超音波洗浄をする。この時の、超音
波洗浄器の公称周波数としては、28〜40kHzが最適であ
り、また、バレル容器200に投入するエッチング粗化さ
れた誘電体セラミックよりなる本体40の量は、バレル容
器200の容積の約40%までが好ましい。これは、バレル
容器200内のエッチング粗化された誘電体セラミックよ
りなる本体40を、回転にともなって効率の良い動きをさ
せるためである。以上の洗浄工程においては、超音波を
液体300中に浸した本体40に照射すると、本体40の表面
に接する液面が加,減圧をくりかえし、キャビテーショ
ンという細かな真空泡が無数に発生,消滅し、液体どう
しが激しくぶつかって強力なエネルギーが生み出され、
このエネルギーをもって本体40に付着している粉末状の
不要物が剥離洗浄されるのである。次いで、第2図Aに
示すように触媒付与工程で本体40の全ての表面45a,46a,
47a,51aを塩化第1錫などで感受性化処理を行い、そし
て次に、塩化パラジウムなどで活性化処理を行い、本体
40の全ての表面上に触媒金属となるパラジウム60を付着
させる。そして、このパラジウム60を付着後に、第2図
Bのごとく本体40の任意の片面側(例えば46a)の端面
の全面または、必要に応じた部分に、レジストインク70
を、スクリーン印刷等で印刷塗布し、乾燥,硬化する。
そしてこうすれば第2図Cにおけるめっき工程で金属被
膜よりなる電極80がレジスト70上に形成されないため、
選択的な電極形成が可能となる。
次に、金属被膜よりなる電極80の形成方法についてさ
らに、詳しく説明する。めっき工程で、まず、最初に無
電解めっきをする。この無電解めっきとしては、例え
ば、硫酸銅−EDTA−ホルマリン−NaOHを含むめっき浴中
等で無電解めっきを行い触媒金属となるパラジウム60が
露出している表面に金属被膜よりなる電極80を3〜13μ
程度形成する。また、必要に応じて無電解めっきからな
る金属被膜上に、さらに無電解めっきあるいは電解めっ
き被膜からなる金属被膜を3〜15μ程度形成してもよ
い。
なお、金属被膜よりなる電極80を形成後、必要に応じ
て、第2図Cのごとくレジスト70を残しておいてもよ
い。これは、電気容量を可変する目的の機械的摺動部
(図示せず)が無いタイプの誘電体共振器の場合であ
る。この時は熱あるいは紫外線等による完全硬化タイプ
のレジストインクがめっきに対する取り扱いが容易であ
る。また、反対に、機械的な摺動部(図示せず)がある
タイプの誘電体共振器の場合は、アルカリあるいは溶剤
等により除去可能なレジストインク70がよい。第1図
は、除去タイプのレジストインク70を使用し、電極80と
なる金属被膜を形成後レジストを除去したものである。
以下、この発明に於ける具体的な実施例の特性につい
ての評価結果を比較例とともに詳細に説明する。
実施例1 外径6mm,内径2mm,長さ8mmのBaO−TiO2系誘電体セラミ
ックよりなる本体40の外表面を、バレル研摩機によるバ
レル研摩で面粗度Rz=6.0μに機械的に粗化し、さらにH
F−HNO3混合エッチング液で20分間全表面をエッチング
処理し、その後、エッチング粗化後の本体40に発生した
粉末状の不要物を除去するために、バレル容器200を用
いて超音波洗浄を30分間行い、水洗後、次に、塩化第1
溶液により感受性処理を行い、引続いて塩化パラジウム
溶液により活性化処理し、乾燥後に、第2図Bのごとく
レジストインク70を塗布し、乾燥後、硫酸銅−EDTA−ホ
ルマリン−NaOHを含むめっき浴中で無電解めっきを行
い、銅被膜を3μ形成し、洗浄後、引続いて電解銀めっ
きにより銀被膜を15μ形成した、電解銀めっき後、洗
浄,乾燥を行った後に誘電体共振器として100個組立て
た。このサンプルをNo.1とする。サンプルNo.1からn=
30を抜き取り特性について評価した。各特性として、前
記めっき処理した場合のめっき膜厚、高周波特性として
のQ特性を無負荷Q値で示し、さらに得られためっき被
膜からなる電極としての密着強度の結果についてn=30
の平均値を下記第1表に示す。なお、密着強度の評価方
法については、一端をネールヘッド状に加工された直径
0.8mmの銅線のネールヘッド状側を誘電体共振器の外周
面の電極80上(サンプルNo.1では銀被膜)に垂直方向で
半田付けした。半田付け面積は4mm2である。誘電体共振
器を固定し、半田付けした直径0.8mmの銅線をリード長
方向に40mm/minのスピードで引張り、その破断強度を測
定する。(なお、実施例2以下の各特性についての評価
及び方法も上記と同じである。) 実施例2 外径6mm,内径2mm,長さ8mmのBaO−TiO2系誘電体セラミ
ックの本体40の表面をブラスト装置によりブラスト処理
を行い、面粗度Rz=9.5μに機械的に粗化し、さらに、H
F−HNO3混合エッチング液で20分間エッチング処理し、
その後、エッチング粗化後の本体40上に発生した粉末状
の不要物を除去するために、バレル容器200を用いて超
音波洗浄を30分間行い、水洗後、次に、塩化第1錫溶液
により感受性化処理を行い、引続いて塩化パラジウム溶
液により活性化処理し、乾燥後に、第2図Bのごとくレ
ジストインク70を塗布し、乾燥後、硫酸銅−EDTA−ホル
マリン−NaOHを含むめっき浴中で無電解銅めっきを行い
銅被膜を13μ形成し、洗浄後、引続いて無電解Niめっき
によるニッケル被膜を3μ形成した。無電解ニッケルめ
っき後に、洗浄,乾燥を行った後に誘電体共振器として
100個組立てた。このサンプルをNo.2とする。サンプルN
o.2からn=30を抜き取り各特性について評価した結果
の平均値を下記第1表に示す。
実施例3 外径6mm,内径2mm,長さ8mmのBaO−TiO2系誘電体セラミ
ックよりなる本体40の表面をバレル研摩機によるバレル
研摩で面粗度Rz=4.0μに機械的に粗化し、さらに、HF
−HNO3混合エッチング液で20分間エッチング処理し、そ
の後、エッチング粗化後の本体40上に発生した粉末状の
不要物を除去するために、バレル容器200を用いて超音
波洗浄を30分間行い、水洗後、次に、塩化第1錫溶液に
より感受性化処理し、引続いて塩化パラジウム溶液によ
り活性化処理し、乾燥後に、第2図Bのごとくレジスト
インク70を塗布し、乾燥後、硫酸銅−EDTA−ホルマリン
−NaOHを含むめっき浴中で無電解銅めっきを行い、銅被
膜を13μした後に、洗浄,乾燥を行った後に誘電体共振
器として100個組立てた。このサンプルをNo.3とする。
サンプルNo.3からn=30を抜き取り、各特性について評
価した結果の平均値を下記第1表に示す。
比較例1 外径6mm,内径2mm,長さ8mmのBaO−TiO2系誘電体セラミ
ックよりなる本体40の表面をバレル研摩機によるバレル
研摩で面粗度Rz=6.0μに機械的に粗化し、水洗洗浄
後、次に、塩化第1錫溶液により感受性化処理を行い、
引続いて塩化パラジウム溶液により活性化処理し、乾燥
後に、第2図Bのごとくレジストインク70を塗布し、乾
燥後、硫酸銅−EDTA−ホルマリン−NaOHを含むめっき浴
中で無電解銅めっきを行い、銅被膜を3μし、洗浄後、
引続いて電解銀めっきにより銀被膜を15μ形成した。電
解銀めっき後、洗浄,乾燥を行った後に、誘電体共振器
として100個組立てた。このサンプルをNo.4とする。サ
ンプルNo.4からn=30を抜き取り各特性について評価し
た結果の平均値を、下記第1表に示す。
比較例2 外径6mm,内径2mm,長さ8mmのBaO−TiO2系誘電体セラミ
ックよりなる本体40の表面をHF−HNO3混合エッチング液
で20分間エッチング処理し、その後、エッチング粗化後
の本体40上に発生した粉末状の不要物を除去するため
に、バレル容器200を用いて超音波洗浄を30分間行い、
水洗後、次に、塩化第1錫溶液により感受性化処理を行
い、引続いて塩化パラジウム溶液により活性化処理し、
乾燥後に、第2図Bのごとくレジストインク70を塗布
し、乾燥後、硫酸銅−EDTA−ホルマリン−NaOHを含むめ
っき浴中で無電解銅めっきを行い、銅被膜を3μ形成
し、洗浄後、電解銀めっきにより銀被膜を15μ形成し
た。電解銀めっき後、洗浄,乾燥を行った後に、誘電体
共振器として100個組立てた。このサンプルをNo.5とす
る。サンプルNo.5からn=30を抜き取り各特性について
評価した結果の平均値を、下記第1表に示す。
比較例3 外径6mm,内径2mm,長さ8mmのBaO−TiO2系誘電体セラミ
ックよりなる本体40の表面をバレル研摩機によるバレル
研摩で面粗度Rz=6.0μに機械的に粗化し、さらにHF−H
NO3混合エッチング液で20分間エッチング処理し、その
後、水洗い後、塩化第1錫溶液により感受性化処理を行
い、引続いて塩化パラジウム溶液により活性化処理し、
乾燥後に、第2図Bのごとくレジストインク70を塗布
し、乾燥後、硫酸銅−EDTA−ホルマリン−NaOHを含むめ
っき浴中で無電解銅めっきを行い、銅被膜を3μ形成
し、洗浄後、引続いて電解銀めっきを行い、銀被膜を15
μ形成した。電解銀めっき後、洗浄,乾燥を行った後
に、誘電体共振器として100個組立てた。このサンプル
をNo.6とする。サンプルNo.6からn=30を抜き取り各特
性について評価した結果の平均値を下記第1表に示す。
比較例4 外径6mm,内径2mm,長さ8mmのBaO−TiO2系誘電体セラミ
ックよりなる本体40を水洗し、その後塩化第1錫溶液に
より感受性化処理を行い、引続いて塩化パラジウム溶液
により活性化処理し、乾燥後に、第2図Bのごとくレジ
ストインク70を塗布し、乾燥後、硫酸銅−EDTA−ホルマ
リン−NaOHを含むめっき浴中で無電解銅めっきを行い、
銅被膜を3μ形成し、洗浄後、引続いて電解銀めっきを
行い、銀被膜を15μ形成した。電解銀めっき後、洗浄,
乾燥を行った後に、誘電体共振器として100個組立て
た。このサンプルをNo.7とする。サンプルNo.7からn=
30を抜き取り各特性について評価した結果の平均値を下
記第1表に示す。
また、サンプルNo.1〜7の誘電体共振器として組立て
た残りのサンプルからn=30の抜き取りし、苛酷条件に
よる熱衝撃試験(条件:−60〜+115℃,各30分間キー
プ)を100サイクル実施し、試験後におけるめっき表面
の外観及び各特性について評価し、その結果を下記第2
表に示す。なお、判定結果は、実際には誘電体共振器に
した時の結果で、○印は実用化のめどとなる無負荷Q値
が420以上のもの、×印は無負荷Q値が420以下のものを
示す。
第1表及び第2表から明らなかように、本実施例によ
る誘電体共振器は、無負荷Q値が比較例に比べ高く、し
かも、苛酷条件による熱衝撃試験を実施しても無負荷Q
値の変動は、±5%以内と小さくなっている。また、電
極80の密度強度においても、熱衝撃試験前と熱衝撃試験
後とを比較すると、両者とも約12.0kg/4mm2以上と高い
ために、誘電体共振器として組立時に必要な半田付け
部、すなわち電気的な接合部においても機械的な衝撃試
験(例えば、落下試験あるいは振動試験等)を実施して
も、めっき被膜からなる電極80が本体40素地からはずれ
ることがない。よって、この発明による誘電体共振器は
信頼性に優れたものとなる。
なお、この発明は誘電体共振器に限らず、高周波用回
路基板あるいはチップ部品における電極形成等にも等し
く適用することができる。
さらに、この発明においては不活性ガス,還元性雰囲
気あるいは弱酸化性等の雰囲気中での熱処理を必要とせ
ず、よって、雰囲気を維持する装置あるいは熱源等の設
備はいらない。その結果、設備投資費は安価で、しか
も、誘電体セラミックよりなる本体40を乾式処理(機械
的な粗化)と湿式処理(化学的なエッチングによる粗化
及び粉末状の不要物除去)をするだけの簡単な方法であ
るため、大量処理が可能であり、大幅な工数低減ができ
る。
また、誘電体セラミックよりなる本体40における外周
面と貫通孔50の内周面との面粗度を比較すると、貫通孔
50の内周面の方が小さく、よって、例えば誘電体共振器
として組立時に、例えば貫通孔50に金属棒あるいは金属
バネ等を挿入し、接触による電気的接地する場合にも、
平滑性があるため、電気的接地部分として、適したもの
となる。
さらに、第3図BのごとくR部41a〜44aは丸みを持っ
ているために、めっき被膜の膜厚が10μ程度の薄さであ
っても、確実なめっき被膜として連続的な電極80が形成
され、かつ、貫通孔50の内周面における丸みを持ったR
部42a及び44aにより、貫通孔50のエッヂ部分にRが付
き、上記で説明したように例えば金属棒あるいは金属バ
ネ等の挿入時にはその作業が容易になる。
発明の効果 本発明において、誘電体セラミックよりなる本体を機
械的に荒く粗し、この粗面上に、化学的なエッチングに
よりさらに微細な凹凸を作るので、本体表面に微細な凹
凸が多くなり、かつ、その凹凸の差が大きくなるため、
めっきの金属被膜からなる電極と本体の密着力は、物理
的なアンカー効果により著しく強いものとなる。よっ
て、簡単な方法であるために製造が容易で、大量生産が
可能で、大幅な工数低減がはかれる。さらに、誘電体共
振器としての高周波特性のQを向上させることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の第一の実施例における誘電体
共振器の製造方法を説明するための断面図、第4図は本
発明の誘電体共振器を得るために用いた製造装置の一例
を示す構成図、第5図は従来の誘電体共振器を示す構成
図である。 40……本体、50……貫通孔、60……パラジウム、70……
レジストインク、80……電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久田 昇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−111704(JP,A) 特開 昭63−11675(JP,A) 特開 昭61−121501(JP,A) 特開 昭58−166806(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柱状で略中央に貫通孔をもった誘電体セラ
    ミックよりなる本体の外表面のみを機械的に荒く粗化す
    る表面粗化工程と、この荒く表面粗化された外表面の表
    面粗化部分および貫通孔の内周面を化学的に微細に粗化
    するエッチング工程と、このエッチング粗化後の本体上
    に発生した粉末状の不要物を除去する洗浄工程と、この
    洗浄工程後の前記本体に無電解めっきをするための触媒
    金属からなる微粒子を付着する触媒付与工程と、この触
    媒付与工程後の前記本体に金属被膜を形成するめっき工
    程とを有することを特徴とする誘電体共振器の製造方
    法。
  2. 【請求項2】洗浄工程における洗浄方法は、エッチング
    粗化された本体をバレル容器に入れ、このバレル容器を
    液体中にて回転させながら超音波洗浄することとした請
    求項1記載の誘電体共振器の製造方法。
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