JP3607491B2 - 誘電体フィルタの製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体フィルタの製造方法に関し、特に、磁器素体の表面に絶縁領域によって区画された導電層を備える誘電体フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘電体フィルタは、例えば、誘電体材料よりなる磁器素体に共振孔を設け、共振孔内の表面(内表面)や、磁器素体の外表面に、絶縁領域によって区画される導電層を設けたもので、その製造方法として、銀ペーストを用いたスクリーン印刷によって導電層を形成する印刷技術と、銅による無電解メッキによって導電層を形成する無電解メッキ技術とが知られている。
【0003】
上記のスクリーン印刷技術は、磁器素体の各面について印刷及び乾燥が必要であり、印刷・乾燥という工程を繰り返すため工程数が多く、製造時間が長くなるという不具合があった。また、スクリーン印刷は、パターン精度を高めることが限界にきており、後の工程で導電層のトリミングが要求され生産性が悪かった。
【0004】
上記の無電解メッキ技術は、絶縁を保つべき領域に予め樹脂等のマスキング材を塗布し、その後に触媒付与処理をして絶縁領域に触媒層が形成されないようにしておき、メッキ処理を施すものである。
しかし、マスキング材であっても導電性金属が析出される場合が多く、絶縁不良が生じるため、メッキ処理後に余分に析出したメッキを除去する工程が必要となり、品質が悪く生産性に乏しかった。
【0005】
上記の無電解メッキ技術の不具合を解決する製造方法として、特開平6−334414号公報が知られている。この公報に開示されている製造方法は、超音波切削機を用いて表面のメッキ層を一部削除することで、絶縁領域を設ける技術である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示された技術では、メッキ層を超音波切削機で削り取ることで、絶縁領域を形成するものであったため、超音波切削機は、硬質(例えば、銅)で厚い(例えば2〜10μm)メッキ層を除去することが要求される。このため、絶縁領域を形成するためにメッキ層を除去するのに1秒以上の時間を要し、生産性が向上しなかった。
【0007】
また、硬質で厚いメッキ層を削除する従来技術では、超音波切削機として50W以上の大きなパワーが要求されるため、加工精度が低く、且つ切削工具が傷み易い。このため、切削工具の交換に要する費用によって、製造される誘電体フィルタのコストがアップする不具合があった。
【0008】
従って、本発明は、短時間の加工で生産でき、加工精度が高く、切削工具の傷みも少ない誘電体フィルタの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
請求項1記載の発明は、磁器素体の表面に絶縁領域によって区画された導電層を備える誘電体フィルタの製造方法であって、前記磁器素体に無電解メッキのための触媒付与処理を施し、前記磁器素体の表面に触媒層を形成する触媒付与工程と、前記導電層を形成しない絶縁領域の触媒層を研削又は研磨することにより除去する除去工程と、前記磁器素体の前記触媒層が残された領域に無電解メッキを施す工程とを備えることを特徴とする誘電体フィルタの製造方法を要旨とする。
【0010】
請求項1記載の発明では、絶縁領域となるべき領域の触媒層を研削又は研磨により除去することにより、それより後の無電解メッキ工程でその領域にはメッキ層が形成されないようにした。本発明に係る誘電体フィルタの絶縁領域はこのようにして形成される。上記触媒層は、メッキ層に比べてきわめて薄いため、メッキ層に比較して容易に除去することができる。
【0011】
従って、請求項1記載の発明によれば、容易に絶縁領域を形成することができ、誘電体フィルタの生産性が向上する。
また、触媒層は容易に除去できるため、除去工程で使用される除去装置の切削工具あるいは除去媒体の負担も少なく、除去装置のライニングコストが抑えられ、結果的に製造される誘電体フィルタのコストも下げることができる。
【0012】
さらに、従来技術に比べて除去装置は小出力あるいは低ポテンシャルで済むため、絶縁領域の除去精度が向上し、高品質の誘電体フィルタを製造することができる。
【0013】
研削又は研磨は、一例としてブラシやサンドブラストや超音波振動を用いて行うことができるが、研削又は研磨を行う他の様々な手段を用いることができる。触媒層は、メッキ層に比べてきわめて薄く、容易に除去できるため、研削又は研磨により容易に除去することが可能である。従って、作業時間が短時間で済み、生産性が向上する。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の誘電体フィルタの製造方法において、前記除去工程における触媒層の除去は、超音波切削機によって行われることを特徴とする誘電体フィルタの製造方法を要旨とする。
上述のように、触媒層はきわめて薄いため、従来技術と同様な超音波切削機を用いても、作業時間が短時間で済み、生産性が向上する。また、超音波切削機は小さいパワーのものでよく、結果的に従来技術に比較して加工精度が向上すると共に、切削工具の傷みが抑えられる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の誘電体フィルタの製造方法において、前記除去工程によって除去される触媒層は、少なくとも誘電体フィルタの入出力パッドの周囲を絶縁するパッド用絶縁領域であることを特徴とする誘電体フィルタの製造方法を要旨とする。
【0016】
入出力パッドの周囲を絶縁するパッド用絶縁領域は、高い精度が要求されるため、本発明を用いることにより、加工精度が従来より向上し、高品質の誘電体フィルタを得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
[第1実施例]
図1は本実施例によって製造された誘電体フィルタを示す。コムライン形の誘電体フィルタ1は、立方形状をしたセラミック製の磁器素体2を備える。磁器素体の寸法は、6.0mm×8.0mm×2.5mmである。この磁器素体2には、貫通した直径0.8mmの2本の共振孔3が平行して設けられており、この共振孔3の内表面には導電性の内導体4(導電層)が設けられている。また、磁器素体2の外表面にも導電性の外導体5(導電層)が設けられている。
【0018】
内導体4と外導体5とは、誘電体フィルタ1の表面の予め定める領域に設けられた絶縁領域6,7によって部分的に電気的に絶縁されている。図2に示すように、絶縁領域6は、共振孔3が開口する磁器素体2の一方の側面に、共振孔用絶縁領域として設けられ、内導体4の一端と外導体5とを電気的に絶縁している。内導体4の他端は外導体5と電気的に接続されている。また、絶縁領域7は、図2に示すように、誘電体フィルタ1の底面(プリント回路基板に搭載される面)の一辺(共振孔用絶縁領域6側の辺)寄りに、2つのU字型のパッド用絶縁領域として設けられ、そのパッド用絶縁領域7の内部が入出力パッド8とされ、周囲の外導体5と電気的に絶縁されている。入力パッド8の寸法は1.0mm×1.0mmであり、絶縁領域7の幅は0.7mmである。この入出力パッド8は、共振孔3の内導体4と容量結合されており、上記構成の誘電体フィルタ1は、誘電体共振部品として使用される。
【0019】
次に、本実施例の誘電体フィルタ1の製造方法を説明する。
純度99.9%のBaCO3 ,Nd2 O3 ,Y2 O3 及びTiO2 を出発原料とし、17.9モル%のBaO,12.0モル%のNd2 O3 ,70.1モル%のTiO2 ,7.6モル%のY2 O3 となるように秤量して混合し、これをミキサーで乾式にて一次粉砕及び混合した後、大気中1100℃の温度で4時間仮焼した。さらに、この仮焼物に適量の有機バインダーと純水とを加え、アルミナボールミル中で湿式粉砕した後、噴霧乾燥によって造粒し、この造粒された原料をプレス成形し、共振孔3となるべき孔を有するブロックを得た。成形体を大気中で1300℃〜1350℃の温度で2時間焼成して、磁器素体2を得た。
【0020】
次に、図3に示すように、磁器素体2の表面を洗浄するために脱脂処理S1を行った。この工程は、2%のフェノール系界面活性剤を有し、50℃に保持されたバレル漕内に磁器素体2を投入し、バレル漕を2分間回転及び揺動させることにより行った。この工程により、磁器素体2の表面から油分が除去され、表面の濡れ性が向上した。
【0021】
次に、粗面化工程S2にて、後工程で形成されるメッキ層の密着性を向上させるため、磁器素体2の表面をエッチングして粗面にした。エッチングは、10%のH2 SO4 と1.0%のHFを有し、50℃に保持されたバレル漕内に磁器素体2を投入し、バレル漕を30分間回転及び揺動させることにより行った。
【0022】
次に、触媒付与工程S3を行った。この工程では、粗面化処理された磁器素体2を、まず、3%の塩化第1錫と18%の塩化ナトリウムとを含み室温に保持された増感剤に60秒間浸した後、水で洗浄し、室温に保持された0.15%の塩化パラジウム液に60秒間浸した。これにより、磁器素体2の表面に薄膜のパラジウムからなる触媒層を形成した。
【0023】
次に、触媒層除去工程S4にて、上述した共振孔用絶縁領域6及びパッド用絶縁領域7に相当する領域の触媒層を、図4に示す超音波切削機を用いて除去した。この超音波切削機は、互いに直交する方向に移動可能なテーブル(図示せず)を備え、このテーブル上に磁器素体2が保持される。超音波切削機は、超音波発生器20と、超音波を増幅する増幅ホーン22と、工具24と、砥粒を含む切削水を噴射するノズル26とを備えている。工具24は磁器素体2の絶縁領域7とほぼ同形状の断面を有している。超音波発生器は、出力30W、共振周波数25KHzのものである。なお、図4では、工具24は1つしか示されていないが、切削箇所に応じて適宜の個数だけ設けることが好ましい。
【0024】
次に、超音波切削工程を説明する。まず、テーブル上に磁器素体2を固定し、テーブルを移動させて、絶縁領域となるべき領域が工具24の下に位置するようにする。次に、ノズルから加工面に切削水を供給し、超音波発生器20により超音波を発生させる。超音波振動は、増幅ホーン22で増幅され、工具24に伝達され、それにより、工具24と加工面との間に存在する砥粒が振動して、触媒層が除去される。超音波切削に要する時間は0.1秒〜0.5秒である。
【0025】
次に、メッキ工程S5にて、無電解メッキ液に15分間浸し、2μm厚みの銅のメッキ層を形成した。
その後、磁器素体2を水で洗浄し、乾燥した。これにより、該実施例の誘電体フィルタ1が得られた。
【0026】
上記実施例によれば、誘電体フィルタ1の絶縁領域6,7は、触媒付与処理後で、且つ無電解メッキの前の状態において、絶縁領域となるべき領域から触媒層を除去することにより、その領域にはメッキ層が形成されないようにしたことにより得られる。この触媒層は、メッキ層に比べてきわめて薄いため、従来に比較して小出力の超音波切削機によって短時間で除去できる。この結果、誘電体フィルタ1の生産性が向上する。また、超音波切削機の出力が小さくて済むため、特に、パッド用絶縁領域7の除去精度が向上し、製造される誘電体フィルタ1の品質アップを図ることができる。さらに、超音波切削機はきわめて薄い触媒層を除去するのみであるため、超音波切削機の切削工具の負担も少なく、ランニングコストが抑えられ、結果的に製造される誘電体フィルタ1のコストを抑えることができる。
【0027】
上記実施例では、共振孔用絶縁領域6及びパッド用絶縁領域7を、共に除去工程にて触媒層を除去することによりその領域にはメッキ層が形成されないようにして設けているが、パッド用絶縁領域7のみを除去工程にて触媒層を除去し、孔開放用絶縁領域6は他の手段(例えば、平面研削盤)によって設けてもよい。
[第2実施例]
この第2実施例は、インターデジタル形の誘電体フィルタの製造方法に関する。この実施例の誘電体フィルタ101は、薄型の立方形状をしたセラミック製の磁器素体102を有する。磁器素体の寸法は、8.7mm×9.0mm×2.9mmである。この磁器素体102は、第1実施例と同様の製造方法によって製造される。磁器素体102は、直径0.8mmの貫通した3本の共振孔103を備えており、この共振孔103の内表面には導電性の内導体104(導電層)が設けられている。また、磁器素体102の外表面にも導電性の外導体105(導電層)が設けられている。
【0028】
内導体104と外導体105とは、誘電体フィルタ101の表面の予め定める領域に設けられた絶縁領域106,107によって部分的に電気的に絶縁されている。図5及び図6に示すように、共振孔103が開口する磁器素体102の一方の側面の中央部分と、共振孔103が開口する磁器素体102の他方の側面の両側部分とに、共振孔用絶縁領域106が設けられ、3つの共振孔103の端と外導体105とが交互に電気的に接続されている。
【0029】
また、図6に示すように、誘電体フィルタ101の底面(プリント回路基板に搭載される面)と側面との角部分に、四角形のパッド用絶縁領域107が2つ設けられ、そのパッド用絶縁領域107の内部が入出力パッド108となっており、周囲の外導体105と電気的に絶縁されている。この入出力パッド108の領域には、共振孔103に向かって、直径0.5mmの貫通した側孔109が設けられており、その内部にも導体110が設けられ、入出力パッド108と共振孔103内の内導体104とが電気的に接続されている。底面の入出力パッド108の寸法は、0.5mm×1.0mmであり、絶縁領域107の幅は0.5mmである。
【0030】
このインターデジタル型誘電体フィルタ101も、第1実施例で説明したのと同様の製造方法によって製造される。つまり、共振孔用絶縁領域106及びパッド絶縁領域107が、第1実施例で示した除去工程S4において、超音波切削機を用いて絶縁領域に相当する部分の触媒層を除去することによって、その領域にメッキがされないことにより、設けられるものであり、第1実施例と同様な効果が得られる。
【0031】
なお、第2実施例でも、共振孔用絶縁領域106及びパッド用絶縁領域107を、共に除去工程にて触媒層を除去して設けた例を示したが、パッド用絶縁領域107のみを除去工程にて触媒層を除去し、孔開放用絶縁領域106を他の手段によって設けてもよい。
【0032】
上記実施例では、誘電体フィルタの一例として、コムライン型とインターデジタル型を例に示したが、他のタイプの誘電体フィルタに本発明に係る製造方法を適用してもよい。また、上記実施例では、超音波切削機の切削液を、工具とは別に設けたノズルから噴射するようにしたが、工具24内に切削液を工具の先端へと流す穴を設け、工具自体から供給するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の誘電体フィルタをその上面側から見た斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例の誘電体フィルタをその下面側から見た斜視図である。
【図3】本発明に係る誘電体フィルタの製造方法を示すフロー図である。
【図4】本発明の誘電体フィルタの製造に用いられる超音波切削機の概略部分図である。
【図5】本発明の第2実施例の誘電体フィルタをその上面側から見た斜視図である。
【図6】本発明の第1実施例の誘電体フィルタをその下面側から見た斜視図である。
【符号の説明】
1,101 誘電体フィルタ
2,102 磁器素体
4,104 内導体
5,105 外導体
6,106 孔開放用絶縁領域
7,107 パッド用絶縁領域
20 超音波発生器
22 増幅ホーン
24 工具
26 ノズル
S1 脱脂工程
S2 粗面化工程
S3 触媒付与工程
S4 触媒層除去工程
S5 メッキ工程
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体フィルタの製造方法に関し、特に、磁器素体の表面に絶縁領域によって区画された導電層を備える誘電体フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘電体フィルタは、例えば、誘電体材料よりなる磁器素体に共振孔を設け、共振孔内の表面(内表面)や、磁器素体の外表面に、絶縁領域によって区画される導電層を設けたもので、その製造方法として、銀ペーストを用いたスクリーン印刷によって導電層を形成する印刷技術と、銅による無電解メッキによって導電層を形成する無電解メッキ技術とが知られている。
【0003】
上記のスクリーン印刷技術は、磁器素体の各面について印刷及び乾燥が必要であり、印刷・乾燥という工程を繰り返すため工程数が多く、製造時間が長くなるという不具合があった。また、スクリーン印刷は、パターン精度を高めることが限界にきており、後の工程で導電層のトリミングが要求され生産性が悪かった。
【0004】
上記の無電解メッキ技術は、絶縁を保つべき領域に予め樹脂等のマスキング材を塗布し、その後に触媒付与処理をして絶縁領域に触媒層が形成されないようにしておき、メッキ処理を施すものである。
しかし、マスキング材であっても導電性金属が析出される場合が多く、絶縁不良が生じるため、メッキ処理後に余分に析出したメッキを除去する工程が必要となり、品質が悪く生産性に乏しかった。
【0005】
上記の無電解メッキ技術の不具合を解決する製造方法として、特開平6−334414号公報が知られている。この公報に開示されている製造方法は、超音波切削機を用いて表面のメッキ層を一部削除することで、絶縁領域を設ける技術である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示された技術では、メッキ層を超音波切削機で削り取ることで、絶縁領域を形成するものであったため、超音波切削機は、硬質(例えば、銅)で厚い(例えば2〜10μm)メッキ層を除去することが要求される。このため、絶縁領域を形成するためにメッキ層を除去するのに1秒以上の時間を要し、生産性が向上しなかった。
【0007】
また、硬質で厚いメッキ層を削除する従来技術では、超音波切削機として50W以上の大きなパワーが要求されるため、加工精度が低く、且つ切削工具が傷み易い。このため、切削工具の交換に要する費用によって、製造される誘電体フィルタのコストがアップする不具合があった。
【0008】
従って、本発明は、短時間の加工で生産でき、加工精度が高く、切削工具の傷みも少ない誘電体フィルタの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
請求項1記載の発明は、磁器素体の表面に絶縁領域によって区画された導電層を備える誘電体フィルタの製造方法であって、前記磁器素体に無電解メッキのための触媒付与処理を施し、前記磁器素体の表面に触媒層を形成する触媒付与工程と、前記導電層を形成しない絶縁領域の触媒層を研削又は研磨することにより除去する除去工程と、前記磁器素体の前記触媒層が残された領域に無電解メッキを施す工程とを備えることを特徴とする誘電体フィルタの製造方法を要旨とする。
【0010】
請求項1記載の発明では、絶縁領域となるべき領域の触媒層を研削又は研磨により除去することにより、それより後の無電解メッキ工程でその領域にはメッキ層が形成されないようにした。本発明に係る誘電体フィルタの絶縁領域はこのようにして形成される。上記触媒層は、メッキ層に比べてきわめて薄いため、メッキ層に比較して容易に除去することができる。
【0011】
従って、請求項1記載の発明によれば、容易に絶縁領域を形成することができ、誘電体フィルタの生産性が向上する。
また、触媒層は容易に除去できるため、除去工程で使用される除去装置の切削工具あるいは除去媒体の負担も少なく、除去装置のライニングコストが抑えられ、結果的に製造される誘電体フィルタのコストも下げることができる。
【0012】
さらに、従来技術に比べて除去装置は小出力あるいは低ポテンシャルで済むため、絶縁領域の除去精度が向上し、高品質の誘電体フィルタを製造することができる。
【0013】
研削又は研磨は、一例としてブラシやサンドブラストや超音波振動を用いて行うことができるが、研削又は研磨を行う他の様々な手段を用いることができる。触媒層は、メッキ層に比べてきわめて薄く、容易に除去できるため、研削又は研磨により容易に除去することが可能である。従って、作業時間が短時間で済み、生産性が向上する。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の誘電体フィルタの製造方法において、前記除去工程における触媒層の除去は、超音波切削機によって行われることを特徴とする誘電体フィルタの製造方法を要旨とする。
上述のように、触媒層はきわめて薄いため、従来技術と同様な超音波切削機を用いても、作業時間が短時間で済み、生産性が向上する。また、超音波切削機は小さいパワーのものでよく、結果的に従来技術に比較して加工精度が向上すると共に、切削工具の傷みが抑えられる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の誘電体フィルタの製造方法において、前記除去工程によって除去される触媒層は、少なくとも誘電体フィルタの入出力パッドの周囲を絶縁するパッド用絶縁領域であることを特徴とする誘電体フィルタの製造方法を要旨とする。
【0016】
入出力パッドの周囲を絶縁するパッド用絶縁領域は、高い精度が要求されるため、本発明を用いることにより、加工精度が従来より向上し、高品質の誘電体フィルタを得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
[第1実施例]
図1は本実施例によって製造された誘電体フィルタを示す。コムライン形の誘電体フィルタ1は、立方形状をしたセラミック製の磁器素体2を備える。磁器素体の寸法は、6.0mm×8.0mm×2.5mmである。この磁器素体2には、貫通した直径0.8mmの2本の共振孔3が平行して設けられており、この共振孔3の内表面には導電性の内導体4(導電層)が設けられている。また、磁器素体2の外表面にも導電性の外導体5(導電層)が設けられている。
【0018】
内導体4と外導体5とは、誘電体フィルタ1の表面の予め定める領域に設けられた絶縁領域6,7によって部分的に電気的に絶縁されている。図2に示すように、絶縁領域6は、共振孔3が開口する磁器素体2の一方の側面に、共振孔用絶縁領域として設けられ、内導体4の一端と外導体5とを電気的に絶縁している。内導体4の他端は外導体5と電気的に接続されている。また、絶縁領域7は、図2に示すように、誘電体フィルタ1の底面(プリント回路基板に搭載される面)の一辺(共振孔用絶縁領域6側の辺)寄りに、2つのU字型のパッド用絶縁領域として設けられ、そのパッド用絶縁領域7の内部が入出力パッド8とされ、周囲の外導体5と電気的に絶縁されている。入力パッド8の寸法は1.0mm×1.0mmであり、絶縁領域7の幅は0.7mmである。この入出力パッド8は、共振孔3の内導体4と容量結合されており、上記構成の誘電体フィルタ1は、誘電体共振部品として使用される。
【0019】
次に、本実施例の誘電体フィルタ1の製造方法を説明する。
純度99.9%のBaCO3 ,Nd2 O3 ,Y2 O3 及びTiO2 を出発原料とし、17.9モル%のBaO,12.0モル%のNd2 O3 ,70.1モル%のTiO2 ,7.6モル%のY2 O3 となるように秤量して混合し、これをミキサーで乾式にて一次粉砕及び混合した後、大気中1100℃の温度で4時間仮焼した。さらに、この仮焼物に適量の有機バインダーと純水とを加え、アルミナボールミル中で湿式粉砕した後、噴霧乾燥によって造粒し、この造粒された原料をプレス成形し、共振孔3となるべき孔を有するブロックを得た。成形体を大気中で1300℃〜1350℃の温度で2時間焼成して、磁器素体2を得た。
【0020】
次に、図3に示すように、磁器素体2の表面を洗浄するために脱脂処理S1を行った。この工程は、2%のフェノール系界面活性剤を有し、50℃に保持されたバレル漕内に磁器素体2を投入し、バレル漕を2分間回転及び揺動させることにより行った。この工程により、磁器素体2の表面から油分が除去され、表面の濡れ性が向上した。
【0021】
次に、粗面化工程S2にて、後工程で形成されるメッキ層の密着性を向上させるため、磁器素体2の表面をエッチングして粗面にした。エッチングは、10%のH2 SO4 と1.0%のHFを有し、50℃に保持されたバレル漕内に磁器素体2を投入し、バレル漕を30分間回転及び揺動させることにより行った。
【0022】
次に、触媒付与工程S3を行った。この工程では、粗面化処理された磁器素体2を、まず、3%の塩化第1錫と18%の塩化ナトリウムとを含み室温に保持された増感剤に60秒間浸した後、水で洗浄し、室温に保持された0.15%の塩化パラジウム液に60秒間浸した。これにより、磁器素体2の表面に薄膜のパラジウムからなる触媒層を形成した。
【0023】
次に、触媒層除去工程S4にて、上述した共振孔用絶縁領域6及びパッド用絶縁領域7に相当する領域の触媒層を、図4に示す超音波切削機を用いて除去した。この超音波切削機は、互いに直交する方向に移動可能なテーブル(図示せず)を備え、このテーブル上に磁器素体2が保持される。超音波切削機は、超音波発生器20と、超音波を増幅する増幅ホーン22と、工具24と、砥粒を含む切削水を噴射するノズル26とを備えている。工具24は磁器素体2の絶縁領域7とほぼ同形状の断面を有している。超音波発生器は、出力30W、共振周波数25KHzのものである。なお、図4では、工具24は1つしか示されていないが、切削箇所に応じて適宜の個数だけ設けることが好ましい。
【0024】
次に、超音波切削工程を説明する。まず、テーブル上に磁器素体2を固定し、テーブルを移動させて、絶縁領域となるべき領域が工具24の下に位置するようにする。次に、ノズルから加工面に切削水を供給し、超音波発生器20により超音波を発生させる。超音波振動は、増幅ホーン22で増幅され、工具24に伝達され、それにより、工具24と加工面との間に存在する砥粒が振動して、触媒層が除去される。超音波切削に要する時間は0.1秒〜0.5秒である。
【0025】
次に、メッキ工程S5にて、無電解メッキ液に15分間浸し、2μm厚みの銅のメッキ層を形成した。
その後、磁器素体2を水で洗浄し、乾燥した。これにより、該実施例の誘電体フィルタ1が得られた。
【0026】
上記実施例によれば、誘電体フィルタ1の絶縁領域6,7は、触媒付与処理後で、且つ無電解メッキの前の状態において、絶縁領域となるべき領域から触媒層を除去することにより、その領域にはメッキ層が形成されないようにしたことにより得られる。この触媒層は、メッキ層に比べてきわめて薄いため、従来に比較して小出力の超音波切削機によって短時間で除去できる。この結果、誘電体フィルタ1の生産性が向上する。また、超音波切削機の出力が小さくて済むため、特に、パッド用絶縁領域7の除去精度が向上し、製造される誘電体フィルタ1の品質アップを図ることができる。さらに、超音波切削機はきわめて薄い触媒層を除去するのみであるため、超音波切削機の切削工具の負担も少なく、ランニングコストが抑えられ、結果的に製造される誘電体フィルタ1のコストを抑えることができる。
【0027】
上記実施例では、共振孔用絶縁領域6及びパッド用絶縁領域7を、共に除去工程にて触媒層を除去することによりその領域にはメッキ層が形成されないようにして設けているが、パッド用絶縁領域7のみを除去工程にて触媒層を除去し、孔開放用絶縁領域6は他の手段(例えば、平面研削盤)によって設けてもよい。
[第2実施例]
この第2実施例は、インターデジタル形の誘電体フィルタの製造方法に関する。この実施例の誘電体フィルタ101は、薄型の立方形状をしたセラミック製の磁器素体102を有する。磁器素体の寸法は、8.7mm×9.0mm×2.9mmである。この磁器素体102は、第1実施例と同様の製造方法によって製造される。磁器素体102は、直径0.8mmの貫通した3本の共振孔103を備えており、この共振孔103の内表面には導電性の内導体104(導電層)が設けられている。また、磁器素体102の外表面にも導電性の外導体105(導電層)が設けられている。
【0028】
内導体104と外導体105とは、誘電体フィルタ101の表面の予め定める領域に設けられた絶縁領域106,107によって部分的に電気的に絶縁されている。図5及び図6に示すように、共振孔103が開口する磁器素体102の一方の側面の中央部分と、共振孔103が開口する磁器素体102の他方の側面の両側部分とに、共振孔用絶縁領域106が設けられ、3つの共振孔103の端と外導体105とが交互に電気的に接続されている。
【0029】
また、図6に示すように、誘電体フィルタ101の底面(プリント回路基板に搭載される面)と側面との角部分に、四角形のパッド用絶縁領域107が2つ設けられ、そのパッド用絶縁領域107の内部が入出力パッド108となっており、周囲の外導体105と電気的に絶縁されている。この入出力パッド108の領域には、共振孔103に向かって、直径0.5mmの貫通した側孔109が設けられており、その内部にも導体110が設けられ、入出力パッド108と共振孔103内の内導体104とが電気的に接続されている。底面の入出力パッド108の寸法は、0.5mm×1.0mmであり、絶縁領域107の幅は0.5mmである。
【0030】
このインターデジタル型誘電体フィルタ101も、第1実施例で説明したのと同様の製造方法によって製造される。つまり、共振孔用絶縁領域106及びパッド絶縁領域107が、第1実施例で示した除去工程S4において、超音波切削機を用いて絶縁領域に相当する部分の触媒層を除去することによって、その領域にメッキがされないことにより、設けられるものであり、第1実施例と同様な効果が得られる。
【0031】
なお、第2実施例でも、共振孔用絶縁領域106及びパッド用絶縁領域107を、共に除去工程にて触媒層を除去して設けた例を示したが、パッド用絶縁領域107のみを除去工程にて触媒層を除去し、孔開放用絶縁領域106を他の手段によって設けてもよい。
【0032】
上記実施例では、誘電体フィルタの一例として、コムライン型とインターデジタル型を例に示したが、他のタイプの誘電体フィルタに本発明に係る製造方法を適用してもよい。また、上記実施例では、超音波切削機の切削液を、工具とは別に設けたノズルから噴射するようにしたが、工具24内に切削液を工具の先端へと流す穴を設け、工具自体から供給するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の誘電体フィルタをその上面側から見た斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例の誘電体フィルタをその下面側から見た斜視図である。
【図3】本発明に係る誘電体フィルタの製造方法を示すフロー図である。
【図4】本発明の誘電体フィルタの製造に用いられる超音波切削機の概略部分図である。
【図5】本発明の第2実施例の誘電体フィルタをその上面側から見た斜視図である。
【図6】本発明の第1実施例の誘電体フィルタをその下面側から見た斜視図である。
【符号の説明】
1,101 誘電体フィルタ
2,102 磁器素体
4,104 内導体
5,105 外導体
6,106 孔開放用絶縁領域
7,107 パッド用絶縁領域
20 超音波発生器
22 増幅ホーン
24 工具
26 ノズル
S1 脱脂工程
S2 粗面化工程
S3 触媒付与工程
S4 触媒層除去工程
S5 メッキ工程
Claims (3)
- 磁器素体の表面に絶縁領域によって区画された導電層を備える誘電体フィルタの製造方法であって、
前記磁器素体に無電解メッキのための触媒付与処理を施し、前記磁器素体の表面に触媒層を形成する触媒付与工程と、
前記導電層を形成しない絶縁領域の触媒層を研削又は研磨することにより除去する除去工程と、
前記磁器素体の前記触媒層が残された領域に無電解メッキを施す工程と、
を備えることを特徴とする誘電体フィルタの製造方法。 - 請求項1記載の誘電体フィルタの製造方法において、前記除去工程における触媒層の除去は、超音波切削機によって行われることを特徴とする誘電体フィルタの製造方法。
- 請求項1又は2記載の誘電体フィルタの製造方法において、
前記除去工程によって除去される触媒層は、少なくとも誘電体フィルタの入出力パッドの周囲を絶縁するパッド用絶縁領域であることを特徴とする誘電体フィルタの製造方法。
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