JP2704956B2 - 電子写真装置の除電が不要な帯電方法 - Google Patents

電子写真装置の除電が不要な帯電方法

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JP2704956B2 JP61088189A JP8818986A JP2704956B2 JP 2704956 B2 JP2704956 B2 JP 2704956B2 JP 61088189 A JP61088189 A JP 61088189A JP 8818986 A JP8818986 A JP 8818986A JP 2704956 B2 JP2704956 B2 JP 2704956B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は有機光半導体よりなる感光体を導電性ブラ
シ等の接触型電位供給体で帯電させる型の電子写真装置
において除電を必要とせずに帯電を行う方法に関する。 (従来の技術) 従来よりセレン系、酸化亜鉛系或いは有機光半導体系
の光電材料を用いた感光ドラムに帯電ブラシを用いて帯
電を行う種々の構造の電子写真装置が開発され利用され
ている(例えば、文献I:特開昭59−30548号、文献II:特
開昭58−147757号及び文献III:特開昭60−136772号)。
これら電子写真装置においては、通常は、ドラム状の感
光体(以下、感光ドラムという)を帯電させる前段階で
除電ランプを用いて感光ドラムに光照射(除電光とい
う)を行い、よって当該感光ドラムの帯電電位を接地電
位のような一定の基準電位にすること、すなわち、いわ
ゆる除電を行うことにより、前回の潜像形成の時の露光
部分の電位が未露光部分の電位よりも低い状態に保持さ
れたままにあることに起因して生じる恐れのある残像
が、次回の再生像に生じないように構成されている。 例えば、文献Iに開示されている装置では、有機感光
層に対してクリーナと帯電器との間に設けた除電ランプ
によって帯電プロセスとは別個に除電を行っている。 また、文献IIに開示されている装置では、帯電用ブラ
シの前段に除電用ブラシを具えると共に、さらにその前
段に除電ランプを設けた構造となっており、従ってこの
従来例では高絶縁層を表面層として具えている感光ドラ
ムに対する除電を、帯電とは別プロセスで、光照射と除
電ブラシとによって行っている。 さらに、文献IIIに開示されている装置では、導電性
ブラシをクリーナとして共用する構造であるが、導電性
ブラシの前段に設けた除電ランプを用いて帯電とは別プ
ロセスで除電を行っている。 一方、画像形成装置における感光体として、飽和帯電
特性を有する有機光導電部材を用い、この感光体の帯電
電位を飽和帯電電位付近に設定することにより、除電装
置を不要にした帯電電位設定方法が提案されている(文
献IV:特開昭60−73555号)。この文献IVの記載によれ
ば、コロナ帯電装置を用い、かつ、帯電印加電圧を6.2K
Vとして感光体に帯電を行ったところ、帯電前はそれぞ
れ異なる電位にある黒紙部、ハーフトーン部、白紙部
が、帯電後はほぼ一定の500Vの電位になると報告されて
いる。このように、この文献IVに開示の方法では、感光
ドラムとして有機半導体感光ドラムを用いるため、他の
感光ドラムを用いるよりも、その飽和特性により感光ド
ラム表面を均一に帯電することが可能であることが報告
されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、導電性ブラシを用いて感光ドラムに帯
電を行う従来の電子写真装置では、いづれにしても感光
ドラムの均一な除電を行う必要があるため、除電光によ
って帯電プロセスとは別個のプロセスによって行わねば
らなず、従って、除電光発生用の除電ランプを設ける必
要があり、結局は電子写真装置の構成が複雑化すると共
に、高価となるという問題点があった。 また、コロナ放電装置を用いて感光ドラムに帯電を行
う上述した従来方法では、ドラム表面を均一に帯電する
とは言うものの、実際には、帯電後の帯電電位は、帯電
前のドラム表面が露光済部分であるか未露光部分である
かにより40V程度異なる。 ところで、コロナ帯電装置は、帯電電位を均一化する
ためにグリッドを有した構造となっている。しかし、こ
のグリッドでの帯電電圧の制御性には限界がある。一
方、ドラム表面に未露光部分があると、その未露光部分
の電位は前回の帯電電位に維持されている。また、ドラ
ム表面の露光済部分の電位は、露光により電位が下がり
きった状態にある。それぞれの表面部分がこのような電
位状態にあるとき、未露光部分に維持されている電位す
なわち前回の帯電電位を上昇させないように、グリッド
でドラム表面の帯電電圧を制御すると、下がりきってい
る露光済部分の電位が充分に上昇しなくなる。逆に、下
がりきっている露光済部分の電位が充分に上昇するよう
に、グリッドでドラム表面の帯電電圧を制御すると、コ
ロナ放電の荷電粒子が当該未露光部分に供給されてしま
い、そこに維持されていた前回の帯電電位から上昇した
電位となってしまう。 このように、いずれにしても、未露光部分および露光
済部分間での上述した40V程度の帯電電位差は依然とし
て残存してしまう。 このような帯電電位差が存在すると、特にグレイスケ
ール印刷の場合に、その影響が残像として現れる。特
に、各色の濃度を組み合わせて多くの中間色を表現する
フルカラー印刷においては、従来方式において生じるこ
の帯電電位差は無視出来ない存在である。 そこで、この出願に係る発明者等は種々の実験を重ね
研究を行ったところ、有機光半導体の光導電材料から成
る感光ドラムの場合には、帯電ブラシに印加する電圧を
適切に設定することによって、現実に除電を行わないで
も、感光ドラムを除電させた後に帯電させたときと同等
な帯電電位に、当該感光ドラムを帯電させることが出
来、しかも、その場合、前回の潜像形成時に露光された
部分が次回の再生像に残像として現われないことを発見
した。 従って、この発明の目的は上述した従来の問題点に鑑
み、感光ドラムに対し、電位供給体で現実には除電を要
せずに帯電を行うようにした、電子写真装置の除電が不
要な帯電方法を提供することにある。 (問題点を解決するための手段) この発明の目的の達成を図るために、この発明の電子
写真装置の除電が不要な帯電方法では次のような手段を
講じる。 先ず、この帯電方法に適用出来る感光ドラムを、導電
性基材上に電荷発生層及び電荷輸送層を順次に積層して
成る有機光半導体感光ドラムとする。この感光ドラムを
用いて再生像を得る印刷プロセスでは、通常、この感光
ドラムを回転させながら、少なくとも帯電プロセス、潜
像形成プロセスを順に行う。 そして、この感光ドラムに対して電位供給体を用いて
帯電を行うに当り、まず、この電位供給体として、一部
分が感光ドラムに接触するタイプの接触型電位供給体を
用いる。そして、この接触型電位供給体を感光ドラムに
直接接触させておきながら、この接触型電位供給体に、
前回プロセスでの潜像形成における感光ドラムの露光部
分及び未露光部分の電位を実質的に同電位にする電圧を
印加する。 なお、実質的に同電位とは、以下の通りである。すな
わち、露光部分の電位と未露光部分の電位とが互いに等
しいときはもとより、両電位間に差があっても、その差
によっては再生像に残像が形成されない程度の差にすぎ
ない場合には、両電位は実質的に同電位といえる。具体
的には、実質的に同電位といえる両電位間の差は、ほぼ
10Vまたはそれ以下の電圧である。 この接触型電位供給体に印加する電圧を、−1000Vか
ら−1500Vの範囲内の電圧とするのが好適である。 この場合、好ましくは電荷輸送層の厚みを10〜20μm
の範囲内の値、特に10〜15μmの範囲内の値とするのが
良い。 また、別の見方をすれば、この接触型電位供給体に印
加する電圧を、感光ドラムの表面帯電目標電位よりも50
0Vから600V高い電圧とすることにより、前回プロセスで
の潜像形成における感光ドラムの露光部分および未露光
部分の電位を実質的に同電位にするのが好適である。 (作用) このように、接触型電位供給体に印加する電圧を有機
光半導体感光ドラムの露光部分と未露光部分の電位を実
質的に同電位にする電圧としたので、この印加電圧によ
って感光ドラムの電位は飽和帯電電位となる。 また、この接触型電位供給体から電流を感光ドラムに
直接流すことが出来るので、感光ドラムに直接電荷を供
給して制御制良く感光ドラムの帯電電位を飽和させるこ
とが出来る。 また、感光ドラムに対して接触型電位供給体から所定
の電圧を直接供給するようにしているので、感光ドラム
自体の表面電位が上りすぎることがないとともに、感光
ドラムを直接速やかに帯電させることが出来、従って、
所望の飽和帯電電位まで感光体を確実に帯電させること
が出来る。 そして、感光ドラムがこのような飽和帯電電位、すな
わち、前回プロセスでの潜像形成時における感光ドラム
の露光部分及び未露光部分が同電位となるため、現実に
は除電を行わなくても、結局は、感光ドラムを除電させ
た後にこの感光ドラムを帯電させた場合にえられる帯電
電位と同等な帯電電位に、当該感光ドラムを帯電させる
ことが出来る。 従って、この発明の方法によれば、従来必要とされて
いた除電ランプを設けずに、また、従来は必要であった
除電を実質的に行わずに、接触型電位供給体に所定の電
圧を印加するという単純な操作によって、感光ドラムに
対し、除電したと同様な効果を与える帯電を行える。 (実施例) 以下、図面を参照してこの発明の電子写真装置の除電
が不要な帯電方法の実施例につき説明する。 第1図はこの発明の方法の説明に供する図であって、
この方法を実施するための装置の構造を示す概略図及び
第2図はこの発明が適用される有機光半導体感光ドラム
の構造を説明するための部分的断面図である。この実施
例では、接触型電位供給体として導電性ブラシを用いた
例につき説明する。 第1図に示す電子写真装置は、有機光半導体(以下OP
Cと略称する)感光ドラム10、その周囲に帯電用の導電
性ブラシ(帯電ブラシともいう)12、原稿を読み取って
感光ドラム10に潜像を形成するための光ヘッド14、潜像
を現像するためトナー16を収容した現像器18及び記録紙
20に像を転写するための転写器22を主として具えてお
り、導電性ブラシ12以外は従来の構成と同一又は類似の
構成となっているので、その詳細な説明を省略する。ま
た、この図には感光ドラム10の表面に付着した残留トナ
ーを落すための除電効果の無いクリーニング装置を示し
ていないが、現像器18の前段或いは転写器22の後段に設
定することが出来る。 この図示の実施例では、導電性ブラシ12に後述するよ
うに、感光ドラム10の帯電を行うに適切な電圧を印加す
るための保護用抵抗24及び定電圧電源26を導電性ブラシ
12及び大地間に順次に接続して具えている。 感光ドラム10は、第2図に部分的断面図で示すよう
に、主として、導電基材30、その上側に順次に積層形成
された電荷発生層32及び電荷輸送層34から成っている。
従来からも知られているように、導電性基材30を例えば
金属その他の任意好適な材料で形成し、電荷発生層(CG
L)32を例えばフタロシアニン、その他の任意好適な光
半導体材料で形成し、さらに、電荷輸送層(CTL)34は
低導電性の材料、例えば絶縁性のポリエステルやポリカ
ーボ等と光導電性のある有機物質(CT剤)との混合材
料、で形成する。 この電荷輸送層34の厚みを厚くするのは表面電位を高
くしかつ静電容量を小さくするために有利である。この
実施例では、この電荷輸送層34の厚みを後述する理由に
よって10〜20μmの範囲内の値に設定し、好ましくは10
〜15μmの範囲内の値とする。また、電荷発生層32の厚
みを0.1μm程度としている。従って、この電荷発生層3
2の静電容量は実質的に無視することが出来る。 次に、この電子写真装置の動作につき簡単に説明す
る。 感光ドラム10が回転軸○の回りを矢印Aで示す方向に
回転して電子写真処理を行うとする。この感光ドラム10
が回転するとき、この感光ドラム10に帯電ブラシ12の少
なくとも一部分が接触する。この帯電ブラシ12に定電圧
電源26から保護用抵抗24を介して例えば−1000〜−1500
Vの範囲内の適当な電圧を感光ドラム10に直接供給す
る。この感光ドラム10の表面を一定電位従ってこの場合
には感光ドラムの飽和電位にするように帯電を行う。こ
の飽和電位は、前回プロセスでの潜像形成における感光
ドラムの露光部分及び未露光部分の電位が互いに実質的
に等しくなる電位である。 次に、光ヘッド14によって感光ドラム10に静電潜像を
形成し、この静電潜像に従って、現像基18によってトナ
ー16が選択的に感光ドラム10上に付着する。続いて、転
写器22において記録紙20にトナー16を転写し、記録紙20
を図示していない定着器によって定着し送出する。この
とき得られる再生像には、前回プロセスでの露光部分及
び未露光部分の電位が同電位となっているので、残像は
生じない。 次に、第3図〜第6図を参照して、この発明による方
法で実質的に除電を行わずに帯電を行える理由につき説
明する。 先ず、第3図は、前回の処理プロセス終了後に除電を
行わないで帯電させた場合、感光ドラム10の表面電位が
その露光済み部分及び未露光部分で異なっていることを
示した電位分布図であり、横軸に感光ドラム10の表面に
取った任意の方向の距離×をプロットし、縦軸に表面電
位をプロットして示してある。図中aは前回のプロセス
で潜像形成を行った際の露光済み部分及びbは未露光部
分をそれぞれ示す。この第3図からも理解出来るよう
に、一般にコロナ帯電では除電光を与えないと、a部分
の領域b部分の領域よりも帯電電位が低くなり、除電光
を与えた場合にはa及びb両部分の領域共に、同一値の
電位まで低下して均一な帯電電位が得られる。 次に、除電光なしで帯電ブラシ12で感光ドラム10を帯
電させた場合につき説明する。第4図は電荷輸送層34の
厚みを15μmとした場合に及び第5図は電荷輸送層34の
厚みを30μmとした場合につきa及びbの部分の領域で
の表面電位(縦軸)が帯電ブラシ電圧(横軸)従って定
電圧電源26の電圧に対してどのように変化するかをそれ
ぞれ示した帯電ブラシ電圧−表面電位特性曲線図であ
る。 第4図から理解出来るように、帯電ブラシ電圧が負に
大きくなるに従って、a部とb部との差が減少し、約−
1200V程度以下の負の電圧となるとa及びbの両部分で
の表面電位に差が無くなり、いわゆる飽和帯電電位とな
る。 これに対し、第5図からも理解出来るように、電荷輸
送層34の厚みが30μmと厚くなると、帯電ブラシ電圧が
負の大きな値となっても、a及びbの両部分の表面電位
の差はほぼ一定であり、飽和しない。 ところで、上述した実験結果からも理解できるよう
に、感光ドラムとして有機光半導体を用いていることお
よび感光ドラムに接触電位供給体例えば上述した帯電ブ
ラシで直接電圧を印加することにより、飽和帯電電位の
均一性を向上させることが出来る。その理由を説明する
と以下の通りであると推測できる。 すなわち、帯電ブラシ12と感光ドラム10の表面とは直
接接触している。この接触に起因して、微小放電が生じ
る。この微小放電があるため、帯電ブラシ12によって、
感光ドラム10に極めて近接した状態で、制御性良く、感
光ドラムの表面に帯電を行うことが出来る。この接触に
よる微小放電は、その放電停止電圧が以下説明するよう
に予め決まってしまうので、飽和帯電電位の均一性が向
上する。すなわち、この均一性は、感光ドラム10の飽和
特性と、帯電ブラシ12−感光ドラム10間の微小放電停止
電圧とが相まって生ずる。図4に示した、実験結果から
得られた特性に基づいて判断すると、帯電ブラシ12の電
圧が−1150Vのとき、感光ドラム10の露光済部分および
未露光部分がともに−650Vとなったところでこの微小放
電は停止している。このときの帯電ブラシ電圧と飽和帯
電電位との差は500Vである。換言すれば、感光ドラム10
の露光部分での帯電ブラシ12との電位差が500V以上ある
部分では、微小放電を続け、そしてこの電位差が500Vと
なったときに、微小放電が停止したとき推測できる。他
方、感光ドラム10の未露光部分であって、もともと帯電
ブラシ12の電圧との電位差が500Vとなる電圧(−650V)
にある部分は、それ以上の微小放電が発生しないで、そ
のままの電圧状態が維持される。このように、微小放電
が、所定の帯電電位(この例では−650V)のところで停
止するので、露光済部分および未露光部分のいずれの部
分も同一電圧で飽和することになり、従って、感光体ド
ラム10の表面の飽和帯電電位は均一となると結論出来
る。 第6図は帯電ブラシ電圧を−1000Vに固定した場合の
電荷輸送層34の厚み(横軸)の変化に対して、表面電位
(縦軸)がどのように変化するかを示す電荷輸送層の厚
み−表面電位特性曲線を示す図である。 第6図から理解出来るように、電荷輸送層34の厚みを
薄くしていくとa部分とb部分とでの表面電位の差が無
くなるが、この層34が厚いとその差は大となる。 上述した第3図〜第6図の実験結果から、帯電ブラシ
電圧を負の方向に高くしていくと、感光ドラム10の帯電
電圧が飽和し、帯電電圧が飽和すると帯電前の露光の有
無による帯電電位の差が発生しないこと、すなわち、未
露光部分と露光部分とでの帯電電位が実質的に同電位と
なっていることがわかる。従って、この現象を利用すれ
ば、この帯電に先立つ、除電光を用いた実質的な除電を
必要せずして、帯電ブラシに印加する電圧によって有機
光感光ドラム10の、像再生に必要な帯電を行うことが出
来る。 通常、電子写真装置における感光ドラムの必要帯電電
位は−400〜−700V程度の範囲の電圧であるので、この
範囲の電位を帯電目標電位とし、この帯電目標電位の範
囲から帯電ブラシ電圧と、電荷輸送層の厚みとを決める
ことが必要となる。 ところで、第4図及び第6図に示した実験結果からも
明らかなように、電荷輸送層の厚みに対してa部分とb
部分との間で表面電位に差が無くなるような帯電ブラシ
電圧が存在するので、この厚みと帯電ブラシ電圧とを決
めてやれば、帯電ブラシの帯電のみで均一な帯電を得る
ことが出来る。 従って、上述したこの発明の場合には、除電光を使用
せずに導電性ブラシ(帯電ブラシ)12のみで感光ドラム
10に帯電を行わせるには、電荷輸送層34の厚みを10〜20
μmの範囲内の適当な値に設定し、帯電ブラシ12に帯電
電位が飽和する帯電ブラシ電圧を付与すれば良い。この
場合、好ましくは、この厚みの範囲を10〜15μmの範囲
とするのが良い。電荷輸送層34の厚みが20μmより大と
なると、帯電電位を飽和させるためには帯電電位が実用
上使用する範囲を越えてしまい、又、飽和しない帯電電
位で使用する場合は帯電前の露光の有無による帯電電位
の差が発生してしまい好ましくない。また、この厚みを
10μmより薄くすると、飽和帯電電位が−400Vよりも接
地電位(0V)に近くなりすぎて帯電電位としては不適当
な電位となってしまい好ましくない。 次に、表面電位、帯電電位及び電荷輸送層の厚みの関
係を具体例を示す。 例えば感光ドラム10の表面電位を−400Vとした場合に
は、帯電ブラシ電圧を−1000Vとすると、電荷輸送層34
の厚みを約10μmにする。 また、例えばこの表面電位を−650Vとした場合には、
帯電ブラシ電圧を−1200Vとすると、電荷輸送層34の厚
みを約10μmにする。 この発明は上述した実施例にのみ限定されるものでは
ないこと明らかである。例えば、電子写真装置の感光ド
ラムは有機光半導体材料で形成した感光ドラムを用いる
ものであれば、その構造は問わない。また、電子写真装
置の自体の構造はもとより、導電性ブラシ構造又はその
他の構造は設計に応じて適切に設定することが出来る。 また、上述した実験結果は使用する電荷発生層及び電
荷輸送層のそれぞれの材料によって、多少変動するが、
この発明に何等影響を及ぼすものではない。 (発明の効果) 上述した説明から明らかなように、この発明の除電が
不要な帯電方法によれば、接触型電位供給体の少なくと
も一部分が感光ドラムに接触することで、感光ドラムに
電位を直接供給するため、制御性良くこの感光ドラムの
帯電電圧を、帯電前の露光部分及び未露光部分に対し
て、実質的に同電位とすることができる。 また、感光ドラムには接触型電位供給体の電位が直接
供給されるので、感光ドラムの表面電位が上りすぎるこ
とがないとともに、感光ドラムが直接速やかに帯電され
るため、確実に所定の飽和帯電電位まで帯電させること
ができる。このため、各装置の初期設定のばらつきによ
り感光ドラムの回転速度が若干異なっても、この回転速
度いかんにかかわらず、例えば第4図に示す−650V〜−
700Vの帯電電位を正確にえることができる。このため、
特別な除電光を外部から感光ドラムに照射するような除
電を行わなくても、感光ドラムに対して、再生像に残像
を生じない帯電を行うことができる。 従って、この発明によれば、除電を不要としているの
で、除電ランプを設ける必要がなく、従って、従来より
も電子写真装置の構造の簡単化かつ低価格化を図ること
が出来る。 また、帯電とは別プロセスでの除電を行わないで済む
ので、従来よりも電子写真処理の迅速化を図ることが出
来る。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の電子写真装置の除電が不要な帯電方
法の説明に供する電子写真装置の構造を示す概略図、 第2図はこの発明に適用する感光ドラムの構造を説明す
るための部分的断面図、 第3図は除電されない状態にある感光ドラムに帯電させ
た場合の表面電位分布図、 第4図及び第5図はこの発明の説明に供する帯電ブラシ
電圧−表面電位特性曲線図、 第6図はこの発明の説明に供する電荷輸送層の厚み−表
面電位特性曲線図である。 10……感光ドラム 12……導電性ブラシ(帯電ブラシ) 14……光学ヘッド、16……トナー 18……現像器、20……記録紙 22……転写器、24……保護用抵抗 26……定電圧電源、30……導電基材 32……電荷発生層、34……電荷輸送層。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.導電性基材上に電荷発生層及び電荷輸送層を順次に
    積層して成る有機光半導体感光ドラムと、電位供給体と
    を少なくとも具え、該感光ドラムを回転させながら、少
    なくとも帯電プロセス、潜像形成プロセスを順に印刷プ
    ロセスとして繰り返す電子写真装置において除電が不要
    な帯電を行うに当り、 電位供給体を、接触型電位供給体とし、 該接触型電位供給体を前記感光ドラムに直接接触させて
    おき、 前記接触型電位供給体に、−1000Vないし−1500Vの範囲
    内の電圧を印加し、前回プロセスでの潜像形成における
    感光ドラムの露光部分及び未露光部分の電位を実質的に
    同電位にする ことを特徴とする電子写真装置の除電が不要な帯電方
    法。 2.導電性基材上に電荷発生層及び電荷輸送層を順次に
    積層して成る有機光半導体感光ドラムと、電位供給体と
    を少なくとも具え、該感光ドラムを回転させながら、少
    なくとも帯電プロセス、潜像形成プロセスを順に印刷プ
    ロセスとして繰り返す電子写真装置において除電が不要
    な帯電を行うに当り、 電位供給体を、接触型電位供給体とし、 電荷輸送層の厚みを10〜20μmの範囲内の値とし、 該接触型電位供給体を前記感光ドラムに直接接触させて
    おき、 前記接触型電位供給体に、前回プロセスでの潜像形成に
    おける感光ドラムの露光部分及び未露光部分の電位を実
    質的に同電位にする電圧を印加する ことを特徴とする電子写真装置の除電が不要な帯電方
    法。 3.導電性基材上に電荷発生層及び電荷輸送層を順次に
    積層して成る有機光半導体感光ドラムと、電位供給体と
    を少なくとも具え、該感光ドラムを回転させながら、少
    なくとも帯電プロセス、潜像形成プロセスを順に印刷プ
    ロセスとして繰り返す電子写真装置において除電が不要
    な帯電を行うに当り、 電位供給体を、接触型電位供給体とし、 該接触型電位供給体を前記感光ドラムに直接接触させて
    おき、 前記接触型電位供給体に、前回プロセスでの潜像形成に
    おける感光ドラムの露光部分及び未露光部分の電位を実
    質的に同電位にするために前記感光ドラムの表面帯電目
    標電位より500Vないし600V高い所定の電圧を印加する ことを特徴とする電子写真装置の除電が不要な帯電方
    法。 4.特許請求の範囲第1項に記載の電子写真装置の除電
    が不要な帯電方法において、前記電荷輸送層の厚みを10
    〜20μmの範囲内の値としたことを特徴とする電子写真
    装置の除電が不要な帯電方法。
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