JP2703753B2 - レンズ及びその製造方法 - Google Patents

レンズ及びその製造方法

Info

Publication number
JP2703753B2
JP2703753B2 JP8212695A JP21269596A JP2703753B2 JP 2703753 B2 JP2703753 B2 JP 2703753B2 JP 8212695 A JP8212695 A JP 8212695A JP 21269596 A JP21269596 A JP 21269596A JP 2703753 B2 JP2703753 B2 JP 2703753B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diisocyanate
mol
compound
lens
bis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8212695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09110956A (ja
Inventor
芳信 金村
勝好 笹川
雅夫 今井
順行 鈴木
Original Assignee
三井東圧化学株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三井東圧化学株式会社 filed Critical 三井東圧化学株式会社
Priority to JP8212695A priority Critical patent/JP2703753B2/ja
Publication of JPH09110956A publication Critical patent/JPH09110956A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2703753B2 publication Critical patent/JP2703753B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なメルカプト化
合物を用いた含硫ウレタン系樹脂レンズ及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズは、無機レンズに比
べ軽量で割れ難く、染色が可能なため、近年、眼鏡レン
ズ、カメラレンズ等の光学素子に急速に普及してきてい
る。
【0003】これらの目的に現在広く用いられている樹
脂としては、ジエチレングリコールビス(アリルカーボ
ネート)(以下、D.A.C.と称す)をラジカル重合
させたものがある。この樹脂は、耐衝撃性に優れている
こと、軽量であること、染色性に優れていること、切削
性及び研磨性等の加工性が良好であることなどの、種々
の特徴を有している。
【0004】しかしながら屈折率が無機レンズ(nD
1.52)に比べnD=1.50と小さく、ガラスレン
ズと同等の光学特性を得るためには、レンズの中心厚、
コバ厚、および曲率を大きくする必要があり、全体的に
肉厚になることが避けられない。このため、より屈折率
の高いレンズ用樹脂が望まれている。
【0005】さらに、高屈折率を与えるレンズ用樹脂の
1つとして、イソシアナート化合物とジエチレングリコ
ールなどのヒドロキシ化合物との反応(特開昭57−1
36601)、もしくは、テトラブロモビスフェノール
Aなどのハロゲン原子を含有するヒドロキシ化合物との
反応(特開昭58−164615)やジフェニルスルフ
ィド骨格を含有するヒドロキシ化合物との反応(特開昭
60−194401)により得られるポリウレタン系の
樹脂等によるプラスチックレンズが知られている。
【0006】また、本出願人は高屈折率レンズ用樹脂と
して、イソシアナート化合物と硫黄原子を含有するヒド
ロキシ化合物との反応(特開昭60−217229)、
さらにはポリチオール化合物との反応(特開昭60−1
99016、特開昭62−267316、特開昭63−
46213)より得られるポリウレタン系の樹脂等によ
るプラスチックレンズを先に提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の公知の樹脂によるレンズは、D.A.C.を用いたレ
ンズよりも屈折率は向上するものの、まだ屈折率の点で
不充分であったり、また屈折率を向上させるべく、分子
内に多数のハロゲン原子或いは芳香環を有する化合物を
用いている為に、耐候性が悪い、あるいは比重が大きい
といった欠点を有している。
【0008】また、本発明者らが提案したプラスチック
レンズにおいても、屈折率的にはまだ高度なものとは言
えず、また染色、コート等の後加工での耐熱性に問題が
あり、さらにモノマーの有する硫黄臭がレンズの製造
時、あるいは後加工時において、作業者に不快感を与え
る等、さらなる改良が望まれている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような状況に鑑み、
本発明者らはさらに検討を加えた結果、本発明の新規な
メルカプト化合物を見出し、本発明に至った。
【0010】すなわち、本発明は、式(I)
【0011】
【化3】 で表されるメルカプト化合物と、ポリイソシアナート化
合物、ポリイソチオシアナート化合物及びイソシアナー
ト基を有するイソチオシアナート化合物から選ばれた少
なくとも一種の化合物を反応させて得られるレンズに関
するものである。さらに言えば、本発明は、硫黄臭の少
ないメルカプト化合物を用いた無色透明で高屈折率、低
分散であり、軽量で、耐候性に優れ、耐衝撃性、耐熱性
に優れたレンズと、その製造方法に関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のメルカプト化合物(式
(I))は、例えば1.3−ジクロル−2−プロパノー
ル等のグリセリン誘導体やエピクロルヒドリン等のエピ
ハロヒドリンと、2−メルカプトエタノールをアルカリ
存在下、冷却又は加熱しながら反応させ、式(II)
【0013】
【化4】 で表されるトリオールを得、それに、鉱酸中、チオ尿素
を反応させた後、アルカリ加水分解する方法でSH化す
る。その際、1、2位で転位がおこり、式(I)のメル
カプト化合物となる。
【0014】また、別の方法として2,3−ジブロム−
1−プロパノール等のグリセリン誘導体と、2−メルカ
プトエタノールより、同様の方法で式(III)
【0015】
【化5】 で表されるトリオールを得、それを鉱酸中でチオ尿素と
反応させた後、アルカリ加水分解する方法でSH化して
も合成される。
【0016】例えば2−メルカプトエタノールと塩基を
水あるいはメタノール、エタノール等の低級アルコール
溶媒中に加えた後、エピクロルヒドリンを滴下する。こ
の時、反応温度0℃〜120℃で行うのが好ましい。
【0017】2−メルカプトエタノールの使用量はエピ
クロルヒドリンに対して2当量以上必要であり、2〜3
当量が好ましい。塩基としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等の金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム等の金属炭酸塩、トリエチルアミン、トリブチ
ルアミン等の第三級アミンが挙げられるが、反応性と経
済性の面から水酸化ナトリウムが最も好ましく、使用量
はエピクロルヒドリンに対して1当量以上であるが、2
−メルカプトエタノールの使用モル数以下であることが
好ましい。
【0018】また、この反応は製品の着色を制御するた
めにさらに二段階に分けて実施するのが好ましい。すな
わち、エピクロルヒドリンに対して1〜3当量の2−メ
ルカプトエタノールと触媒量の好ましくは0.001〜
0.1当量の上記塩基の水あるいはメタノール、エタノ
ール等の低級アルコール溶液中にエピクロルヒドリンを
滴下し、式(IV)
【0019】
【化6】 で表されるジオールとし、続いて2−メルカプトエタノ
ールがエピクロルヒドリンに対して2〜3当量となるよ
うに不足分があればそれを加え、さらに、エピクロルヒ
ドリンに対して1〜2当量となるように塩基の不足分を
加えることにより、式(II)で表されるトリオールを得
ることが出来る。式(IV)で表されるジオールの合成に
おいて水酸化ナトリウム等の強塩基を使用する場合の反
応温度は0〜50℃とするのが適当である。反応温度を
50℃以上とすると、触媒量加えた塩基がジオールから
トリオールの生成反応に消費されジオール体の収率が低
下する。ジオールの合成において第三級アミンを使用す
る場合には50〜120℃でもこうした問題はない。
【0020】次に、式(II)で表されるトリオールに3
当量以上、好ましくは3〜6当量のチオ尿素を3当量以
上、好ましくは3〜12当量の鉱酸水溶液中において室
温から還流温度の範囲で反応させる。鉱酸としては塩
酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸等が使用
出来るが、十分な反応速度が得られ、しかも製品の着色
を制御することにおいて塩酸が好ましい。
【0021】引き続き行う加水分解反応は、上記の反応
液に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸
化物あるいはアンモニア、トリエチルアミン等のアミン
類を3当量以上、好ましくは3〜12当量加えアルカリ
性とし、室温から還流温度の範囲で行う。塩基を加える
時点における温度は0〜50℃とするのが好ましく、5
0℃以上とすると製品の着色が起こり易い。
【0022】こうして生成する式(I)で表されるメル
カプト化合物はトルエン等の有機溶媒による抽出後、酸
洗浄、水洗、濃縮、濾過という一般的手法により精製す
ることが出来、必要により蒸留精製も可能である。
【0023】なお、本発明は大気下でも実施出来るが、
全体を窒素下で行うのが好ましい。
【0024】本発明の含硫ウレタン樹脂は式(I)で表
されるメルカプト化合物とポリイソシアナート化合物、
ポリイソチオシアナート化合物、及びイソシアナート基
を有するイソチオシアナート化合物から選ばれる少なく
とも一種のエステル化合物を反応させて得られる。
【0025】本発明に於いて含硫ウレタン系樹脂の原料
として用いる、ポリイソシアナート化合物としては、エ
チレンジイソシアナート、トリメチレンジイソシアナー
ト、テトラメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレン
ジイソシアナート、オクタメチレンジイソシアナート、
ノナメチレンジイソシアナート、2,2’−ジメチルペ
ンタンジイソシアナート、2,2,4−トリメチルヘキ
サンジイソシアナート、デカメチレンジイソシアナー
ト、ブテンジイソシアナート、1,3−ブタジエン−
1,4−ジイソシアナート、2,4,4−トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアナート、l,6,11−ウンデ
カトリイソシアナート、1,3,6−ヘキサメチレント
リイソシアナート、1,8−ジイソシアナート−4−イ
ソシアナトメチルオクタン、2,5,7−トリメチル−
1,8−ジイソシアナート−5−イソシアナートメチル
オクタン、ビス(イソシアナートエチル)カーボネー
ト、ビス(イソシアナートエチル)エーテル、1,4−
ブチレングリコールジプロピルエーテル−ω,ω’−ジ
イソシアナート、リジンジイソシアナートメチルエステ
ル、リジントリイソシアナート、2−イソシアナートエ
チル−2,6−ジイソシアナートヘキサノエート、2−
イソシアナートプロピル−2,6−ジイソシアナートヘ
キサノエート、キシリレンジイソシアナート、ビス(イ
ソシアナートエチル)ベンゼン、ビス(イソシアナート
プロピル)ベンゼン、α,α,α’,α’−テトラメチ
ルキシリレンジイソシアナート、ビス(イソシアナート
ブチル)ベンゼン、ビス(イソシアナートメチル)ナフ
タレン、ビス(イソシアナートメチル)ジフェニルエー
テル、ビス(イソシアナートエチル)フタレート、メシ
チレントリイソシアナート、2,6−ジ(イソシアナー
トメチル)フラン等の脂肪族ポリイソシアナート、
【0026】イソホロンジイソシアナート、ビス(イソ
シアナートメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシル
メタンジイソシアナート、シクロヘキサンジイソシアナ
ート、メチルシクロヘキサンジイソシアナート、ジシク
ロヘキシルジメチルメタンジイソシアナート、2,2’
−ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、
ビス(4−イソシアナート−n−ブチリデン)ペンタエ
リスリトール、ダイマ酸ジイソシアナート、2−イソシ
アナートメチル−3−(3−イソシアナートプロピル)
−5−イソシアナートメチル−ビシクロ[2.2.1]
−ヘプタン、2−イソシアナートメチル−3−(3−イ
ソシアナートプロピル)−6−イソシアナートメチル−
ビシクロ[2.2.1]−ヘプタン、2−イソシアナー
トメチル−2−(3−イソシアナートプロピル)−5−
イソシアナートメチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプ
タン、2−イソシアナートメチル−2−(3−イソシア
ナートプロピル)−6−イソシアナートメチル−ビシク
ロ[2.2.1]−ヘプタン、2−イソシアナートメチ
ル−3−(3−イソシアナートプロピル)−5−(2−
イソシアナートエチル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘ
プタン、2−イソシアナートメチル−3−(3−イソシ
アナートプロピル)−6−(2−イソシアナートエチ
ル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘプタン、2−イソシ
アナートメチル−2−(3−イソシアナートプロピル)
−5−(2−イソシアナートエチル)−ビシクロ[2.
2.1]−ヘプタン、2−イソシアナートメチル−2−
(3−イソシアナートプロピル)−6−(2−イソシア
ナートエチル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘプタン等
の脂環族ポリイソシアナート、
【0027】フェニレンジイソシアナート、トリレンジ
イソシアナート、エチルフェニレンジイソシアナ−ト、
イソプロピルフェニレンジイソシアナート、ジメチルフ
ェニレンジイソシアナート、ジエチルフェニレンジイソ
シアナート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアナー
ト、トリメチルベンゼントリイソシアナート、ベンゼン
トリイソシアナート、ナフタレンジイソシアナート、メ
チルナフタレンジイソシアナート、ビフェニルジイソシ
アナート、トルイジンジイソシアナート、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアナート、3,3’−ジメチル
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアナート、ビベ
ンジル−4,4’−ジイソシアナート、ビス(イソシア
ナートフェニル)エチレン、3,3’−ジメトキシビフ
ェニル−4,4’−ジイソシアナート、トリフェニルメ
タントリイソシアナート、ポリメリックMDI、ナフタ
レントリイソシアナート、ジフェニルメタン−2,4,
4’−トリイソシアナート、3−メチルジフェニルメタ
ン−4,6,4’−トリイソシアナート、4−メチル−
ジフェニルメタン−3,5,2’4’,6’−ペンタイ
ソシアナート、フェニルイソシアナートメチルイソシア
ナート、フェニルイソシアナートエチルイソシアナー
ト、テトラヒドロナフチレンジイソシアナート、ヘキサ
ヒドロベンゼンジイソシアナート、ヘキサヒドロジフェ
ニルメタン−4,4’−ジイソシアナート、ジフェニル
エーテルジイソシアナート、エチレングリコールジフェ
ニルエーテルジイソシアナート、1,3−プロピレング
リコールジフェニルエーテルジイソシアナート、ベンゾ
フェノンジイソシアナート、ジエチレングリコールジフ
ェニルエーテルジイソシアナート、ジベンゾフランジイ
ソシアナート、カルバゾールジイソシアナート、エチル
カルバゾールジイソシアナート、ジクロロカルバゾール
ジイソシアナ−ト等の芳香族ポリイソシアナート、チオ
ジエチルジイソシアナート、チオジプロピルジイソシア
ナート、チオジヘキシルジイソシアナート、ジメチルス
ルホンジイソシアナート、ジチオジメチルジイソシアナ
ート、ジチオジエチルジイソシアナート、ジチオジプロ
ピルジイソシアナート等の含硫脂肪族イソシアナート、
【0028】ジフェニルスルフィド−2,4’−ジイソ
シアナート、ジフェニルスルフィド−4,4’−ジイソ
シアナート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジイソ
シアナートジベンジルチオエーテル、ビス(4−イソシ
アナートメチルベンゼン)スルフィド、4,4’−メト
キシベンゼンチオエチレングリコール−3,3’−ジイ
ソシアナートなどの芳香族スルフィド系イソシアナー
ト、ジフェニルジスルフィド−4,4’−ジイソシアナ
ート、2,2’−ジメチルジフェニルジスルフィド−
5,5’−ジイソシアナート、3,3’−ジメチルジフ
ェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアナート、
3,3’−ジメチルジフェニルジスルフィド−6,6’
−ジイソシアナート、4,4’−ジメチルジフェニルジ
スルフィド−5,5’−ジイソシアナート、3,3’−
ジメトキシジフェニルジスルフィド−4,4’−ジイソ
シアナート、4,4’−ジメトキシジフェニルジスルフ
ィド−3,3’−ジイソシアナートなどの芳香族ジスル
フィド系イソシアナート、
【0029】ジフェニルスルホン−4,4’−ジイソシ
アナート、ジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシア
ナート、ベンジジンスルホン−4,4’−ジイソシアナ
ート、ジフェニルメタンスルホン−4,4’−ジイソシ
アナート、4−メチルジフェニルスルホン−2,4’−
ジイソシアナート、4,4’−ジメトキシジフェニルス
ルホン−3,3’−ジイソシアナート、3,3’−ジメ
トキシ−4,4’−ジイソシアナートジベンジルスルホ
ン、4,4’−ジメチルジフェニルスルホン−3,3’
−ジイソシアナート、4,4’−ジ−tert−ブチル
ジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアナート、
4,4’−メトキシベンゼンエチレンジスルホン−3,
3’−ジイソシアナート、4,4’−ジクロロジフェニ
ルスルホン−3,3’−ジイソシアナートなどの芳香族
スルホン系イソシアナート、4−メチル−3−イソシア
ナートベンゼンスルホニル−4’−イソシアナートフェ
ノールエステル、4−メトキシ−3−イソシアナートベ
ンゼンスルホニル−4’−イソシアナートフェノールエ
ステルなどのスルホン酸エステル系イソシアナート、
【0030】4−メチル−3−イソシアナートベンゼン
スルホニルアニリド−3’−メチル−4’−イソシアナ
ート、ジベンゼンスルホニル−エチレンジアミン−4,
4’−ジイソシアナート、4,4’−メトキシベンゼン
スルホニル−エチレンジアミン−3,3’−ジイソシア
ナート、4−メチル−3−イソシアナートベンゼンスル
ホニルアニリド−4−メチル−3’−イソシアナートな
どの芳香族スルホン酸アミド、チオフェン−2,5−ジ
イソシアナート等の含硫複素環化合物その他1,4−ジ
チアン−2,5−ジイソシアナートなどが挙げられる。
【0031】またこれらの塩素置換体、臭素置換体等の
ハロゲン置換体、アルキル置換体、アルコキシ置換体、
ニトロ置換体や、多価アルコールとのプレポリマー型変
性体、カルボジイミド変性体、ウレア変性体、ビュレッ
ト変性体、ダイマー化あるいはトリマー化反応生成物等
もまた使用できる。
【0032】本発明において用いられるポリイソチオシ
アナート化合物は、一分子中に−NCS基を2つ以上含
有する化合物であり、さらにイソチオシアナート基の他
に硫黄原子を含有していてもよい。具体的には、例え
ば、1,2−ジイソチオシアナートエタン、1,3−イ
ソチオシアナートプロパン、1,4−ジイソチオシアナ
ートブタン、1、6−ジイソチオシアナートヘキサン、
p−フェニレンジイソプロピリデンジイソチオシアナー
ト等の脂肪族イソチオシアナート、シクロヘキサンジイ
ソチオシアナート等の脂環族イソチオシアナート、
【0033】1,2−ジイソチオシアナートベンゼン、
1,3−ジイソチオシアナートベンゼン、1,4−ジイ
ソチオシアナートベンゼン、2,4−ジイソチオシアナ
ートトルエン、2,5−ジイソチオシアナート−m−キ
シレン、4,4’−ジイソチオシアナート−l,1’−
ビフェニル、1,1’−メチレンビス(4−イソチオシ
アナートベンゼン)、1,1’−メチレンビス(4−イ
ソチオシアナート−2−メチルベンゼン)、1,1’−
メチレンビス(4−イソチオシアナート−3−メチルベ
ンゼン)、1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス
(4−イソチオシアナートベンゼン)、4,4’−ジイ
ソチオシアナートベンゾフェノン、4,4’−ジイソチ
オシアナート−3,3’−ジメチルベンゾフェノン、ベ
ンズアニリド−3,4’−ジイソチオシアナート、ジフ
ェニルエーテル−4,4’−ジイソチオシアナート、ジ
フェニルアミン−4,4’−ジイソチオシアナート等の
芳香族イソチオシアナート、
【0034】2,4,6−トリイソチオシアナート−
1,3,5−トリアジン等の複素環含有イソチオシアナ
ート、さらにはヘキサンジオイルジイソチオシアナー
ト、ノナンジオイルジイソチオシアナート、カルボニッ
クジイソチオシアナート、1,3−ベンゼンジカルボニ
ルジイソチオシアナート、1,4−ベンゼンジカルボニ
ルジイソチオシアナート、(2,2’−ビピリジン)−
4,4’−ジカルボニルジイソチオシアナート等のカル
ボニルイソチオシアナートが挙げられる。
【0035】本発明に於いて原料として用いるイソチオ
シアナート基の他に1つ以上の硫黄原子を含有する2官
能以上のポリイソチオシアナートとしては、例えば、チ
オビス(3−イソチオシアナートプロパン)、チオビス
(2−イソチオシアナートエタン)、ジチオビス(2−
イソチオシアナートエタン)等の含硫脂肪族イソチオシ
アナート、1−イソチオシアナート−4−{(2−イソ
チオシアナート)スルホニル}ベンゼン、チオビス(4
−イソチオシアナートベンゼン)、スルホニルビス(4
−イソチオシアナートベンゼン)、スルフィニルビス
(4−イソチオシアナートベンゼン)、ジチオビス(4
−イソチオシアナートベンゼン)、4−イソチオシアナ
ート−1−{(4−イソチオシアナートフェニル)スル
ホニル}−2−メトキシ−ベンゼン、4−メチル−3−
イソチオシアナートベンゼンスルホニル−4’−イソチ
オシアナートフェニルエステル、4−メチル−3−イソ
チオシアナートベンゼンスルホニルアニリド−3’−メ
チル−4’−イソチオシアナートなどの含硫芳香族イソ
チオシアナート、チオフェノン−2,5−ジイソチオシ
アナート、1,4−ジチアン−2,5−ジイソチオシア
ナートなどの含硫複素環化合物が挙げられる。
【0036】さらに、これらのポリイソチオシアナート
の塩素置換体、臭素置換体等のハロゲン置換体、アルキ
ル置換体、アルコキシ置換体、ニトロ置換体や、多価ア
ルコールとのプレポリマー型変性体、カルボジイミド変
性体、ウレア変性体、ビュレット変性体、ダイマー化あ
るいはトリマー化反応生成物等もまた使用できる。
【0037】本発明に於いて原料として用いるイソシア
ナート基を有するイソチオシアナート化合物としては、
例えば、1−イソシアナート−3−イソチオシアナート
プロパン、1−イソシアナート−5−イソチオシアナー
トペンタン、1−イソシアナート−6−イソチオシアナ
ートヘキサン、イソチオシアナートカルボニルイソシア
ナート、1−イソシアナート−4−イソチオシアナート
シクロヘキサンなどの脂肪族あるいは脂環族化合物、
【0038】1−イソシアナート−4−イソチオシアナ
ートベンゼン、4−メチル−3−イソシアナート−1−
イソチオシアナートベンゼンなどの芳香族化合物、2−
イソシアナート−4,5−ジイソチオシアナート−1,
3,5−トリアジンなどの複素環式化合物、さらには4
−イソシアナート−4’−イソチオシアナートジフェニ
ルスルフィド、2−イソシアナート−2’−イソチオシ
アナートジエチルジスルフィド等のイソチオシアナート
基以外にも硫黄原子を含有する化合物が挙げられる。
【0039】さらに、これら化合物の塩素置換体、臭素
置換体等のハロゲン置換体、アルキル置換体、アルコキ
シ置換体、ニトロ置換体、多価アルコールとのプレポリ
マー型変性体、カルボジイミド変性体、ウレア変性体、
ビュレット変性体、ダイマー化あるいはトリマー化反応
生成物等もまた使用できる。
【0040】これらエステル化合物はそれぞれ単独で用
いることも、または2種類以上を混合して用いてもよ
い。
【0041】また、これらエステル化合物と式(I)で
表されるメルカプト化合物の使用割合は(NCO+NC
S)/SH(官能基)モル比が通常0.5〜3.0の範
囲内、好ましくは0.5〜1.5の範囲内である。
【0042】本発明のプラスチックレンズはチオカルバ
ミン酸S−アルキルエステル系樹脂又はジチオウレタン
系樹脂を素材とするものであり、イソシアナート基とメ
ルカプト基によるチオカルバミン酸S−アルキルエステ
ル結合又はイソチオシアナート基とメルカプト基による
ジチオウレタン結合を主体とするが、目的によっては、
それ以外にアロハネート結合、ウレヤ結合、チオウレヤ
結合、ビウレット結合等を含有しても、勿論差し支えな
い。
【0043】例えば、チオカルバミン酸S−アルキルエ
ステル結合に、さらにイソシアナート基を反応させた
り、ジチオウレタン結合にさらにイソチオシアナート基
を反応させて架橋密度を増大させることは好ましい結果
を与える場合が多い。この場合には反応温度を少なくと
も100℃以上に高くし、イソシアナート成分又はイソ
チオシアナート成分を多く使用する。あるいはまた、ア
ミン等を一部併用し、ウレヤ結合、ビウレット結合を利
用することもできる。このようにイソシアナート化合物
又はイソチオシアナート化合物と反応するメルカプト化
合物以外のものを使用する場合には、特に着色の点に留
意する必要がある。
【0044】また目的に応じて公知の成形法におけると
同様に、内部離型剤、鎖延長剤、架橋剤、光安定剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、油溶染料、充填材などの種々
の物質を添加してもよい。
【0045】所望の反応速度に調整するために、ポリウ
レタンの製造において用いられる公知の反応触媒を適宜
に添加することもできる。
【0046】本発明のレンズは、通常、注型重合により
得られる。具体的には、エステル化合物と式(I)で表
されるメルカプト化合物とを混合し、この混合液を必要
に応じ適当な方法で脱泡を行った後、モールド中に注入
し、重合させる。この際、重合後の離型性を容易にする
ため、モールドに公知の離型処理を施しても差し支えな
い。
【0047】このようにして得られる本発明の含硫ウレ
タン系樹脂は、モノマー取り扱い時の硫黄臭による不快
感や、後加工時の硫黄臭による不快感が無く、物性的に
は極めて低分散、高屈折率、耐熱性に優れ、かつ無色透
明であり、軽量で、耐候性、耐衝撃性等に優れた特徴を
有しており、眼鏡レンズ、カメラレンズ等の光学素子材
料やグレージング材料、塗料、接着剤の材料として好適
である。
【0048】また、本発明の含硫ウレタン系樹脂を素材
とするレンズは、必要に応じ反射防止、高硬度付与、耐
摩耗性向上、耐薬品性向上、防曇性付与、あるいはファ
ッション性付与等の改良を行うため、表面研磨、帯電防
止処理、ハードコート処理、無反射コート処理、染色処
理、調光処理等の物理的あるいは化学的処理を施すこと
ができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明する。なお、得られたレンズの性能試験のう
ち、屈折率、アッベ数、耐候性は以下の試験法により評
価した。
【0050】屈折率、アッベ数:プルフリッヒ屈折計を
用い、20℃で測定した。
【0051】耐候性:サンシャインカーボンアークラン
プを装備したウェザーオメータにレンズ用樹脂をセット
し、20時間経たところでレンズを取り出し、試験前の
レンズ用樹脂の色相と比較した。評価基準は、変化なし
(○)、わずかに黄変(△)、黄変(×)とした。
【0052】外観:目視により観察した。
【0053】臭気:モノマー混合時に硫黄臭の強いもの
を(×)、ほとんど無いものを(○)、少し有るものを
(△)とした。
【0054】耐熱性:サーモメカニカルアナライザー
〔パーキンエルマー社(米国)〕を用いて試験片に5g
加重し、2.5℃/分で加熱して熱変形開始温度を測定
した。
【0055】実施例1 2−メルカプトエタノール53.2g(0.681モ
ル)、水酸化ナトリウム27.2g(0.680モル)
をエタノール200mlに溶解し均一溶液とした後、内
温を15℃に保ちながらエピクロルヒドリン30.0g
(0.324モル)を滴下した。
【0056】滴下終了後、反応液を50℃に加熱し1時
間撹拌した後、室温に冷却し、36%塩酸水溶液40.
5g(0.399モル)を加えた。析出する食塩を濾過
して除き、濾液を減圧濃縮して無色粘稠液体である粗製
中間体を得、NMRデータから1,3−ビス(2−ヒド
ロキシエチルチオ)−2−プロパノール(II)を70.
6gと同定した。
【0057】次に(II)を36%塩酸水溶液203g
(2.00モル)に溶解し、チオ尿素92.6g(1.
22モル)を加え110℃で6時間加熱撹拌した。その
後、室温まで冷却し、50%水酸化ナトリウム水溶液1
95g(2.44モル)を20〜40℃に保ち加え、さ
らに110℃で30分間加熱撹拌した。
【0058】反応液を室温まで冷却し、トルエン100
mlで抽出し、有機層を5%塩酸水溶液100ml、水
100mlで2回順次洗浄後、芒硝で乾燥した。有機層
を減圧濃縮しAPHA15の粘稠液体である1,2−ビ
ス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプト
プロパン(I)を75.6g(0.290モル)得た。
【0059】元素分析及びNMR分析の結果を示す。
【0060】実施例2 45%水酸化ナトリウム水溶液50.4g(0.567
モル)に2−メルカプトエタノール88.7g(1.1
4モル)を滴下し均一溶液とした後、エピクロルヒドリ
ン50.5g(0.546モル)を1.5時間で滴下
し、続いて112℃で加熱撹拌を0.5時間行った。
【0061】室温にまで冷却後、36%塩酸270g
(2.66モル)とチオ尿素154g(2.02モル)
を加え112℃で1.5時間撹拌した。
【0062】次に20〜35℃に保ちながら、45%水
酸化ナトリウム溶液288g(3.24モル)を0.5
時間で滴下し、110℃で1.5時間加熱撹拌した。室
温まで冷却し、水200mlとトルエン250mlを加
え抽出し、有機層を分取した。これを36%塩酸50m
lで洗浄後、水200mlで3回洗浄し、減圧濃縮後、
減圧蒸留(沸点185〜205℃/0.4Torr)し
APHA10の1,2−ビス[(2−メルカプトエチ
ル)チオ]−3−メルカプトプロパン(I)105.8
g(0.406モル)を得た。元素分析及びNMR分析
の結果は実施例1の場合と同様であった。
【0063】実施例3 2−メルカプトエタノール84.4g(1.08モル)
に48.7%水酸化ナトリウム水溶液0.8g(0.0
01モル)を加え均一とした後、冷却下40℃以下に保
ち、エピクロルヒドリン50.0g(0.540モル)
を0.5時間で滴下し、さらに0.5時間撹拌を続け
た。
【0064】次に冷却下40〜70℃に保ち48.7%
水酸化ナトリウム水溶液44.4g(0.541モル)
を0.5時間で滴下し、さらに0.5時間放冷しながら
撹拌した後、室温まで冷却し、36%塩酸313g
(3.09モル)とチオ尿素123.4g(1.62モ
ル)を加え112℃で1.5時間加熱撹拌した。
【0065】再び室温に冷却し、25〜35℃に保ちな
がら48.7%水酸化ナトリウム水溶液254g(3.
09モル)を加え、110℃で1.5時間加熱撹拌し
た。
【0066】室温まで冷却し、水150g、トルエン1
80gを加え抽出し、トルエン層を分取した。これを1
8%塩酸150gで洗浄後、水30gで3回洗浄した。
【0067】トルエンを減圧留去した後、120℃/2
Torrで2時間低沸分を留去し、1ミクロンフィルタ
ーで濾過することにより、APHA10の1,2−ビス
[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプ
ロパン(I)129g(0.495モル)を得た。元素
分析及びNMR分析の結果は実施例1の場合と同様であ
った。
【0068】実施例4 2−メルカプトエタノール84.4g(1.08モル)
にトリブチルアミン1.0g(0.005モル)を加え
た後、エピクロルヒドリン50.0g(0.540モ
ル)を0.5時間で滴下し、さらに0.5時間撹拌し
た。
【0069】次に冷却下40〜70℃に保ち48.7%
水酸化ナトリウム水溶液44.4g(0.541モル)
を0.5時間で滴下し、さらに0.5時間撹拌した後、
室温まで冷却し、反応液に36%塩酸313.1g
(3.09モル)とチオ尿素123.4g(1.62モ
ル)を加え112℃で1.5時間加熱撹拌した。
【0070】再び室温に冷却し、25〜35℃に保ちな
がら48.7%水酸化ナトリウム水溶液254g(3.
09モル)を加え、110℃で1.5時間加熱撹拌し
た。
【0071】室温まで冷却し、水150g、トルエン1
80gを加え抽出し、トルエン層を分取した。これを1
8%塩酸150gで洗浄後、水30gで3回洗浄した。
【0072】トルエンを減圧留去した後、120℃/2
Torrで2時間低沸分を留去し、1ミクロンフィルタ
ーで濾過することにより、APHA10の1,2−ビス
[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプ
ロパン(I)125g(0.480モル)を得た。元素
分析及びNMR分析の結果は実施例1の場合と同様であ
った。
【0073】実施例5 2−メルカプトエタノール84.4g(1.08モル)
とエピクロルヒドリン50.0g(0.540モル)の
混合物に室温から60℃に保ちながら48.7%水酸化
ナトリウム水溶液44.4g(0.541モル)を1時
間で滴下し、さらに0.5時間80℃で撹拌した。室温
まで冷却し、36%塩酸313g(3.09モル)とチ
オ尿素123.4g(1.62モル)を加え、112℃
で1.5時間加熱撹拌した。
【0074】再び室温に冷却し、25〜35℃に保ちな
がら48.7%水酸化ナトリウム水溶液254g(3.
09モル)を加え、110℃で1.5時間加熱撹拌し
た。室温まで冷却し、水150g、トルエン180gを
加え抽出し、有機層を18%塩酸150g、水30gで
3回順次洗浄した。
【0075】トルエンを減圧留去後、120℃/2To
rrで2時間低沸分を留去し、1ミクロンフィルターで
濾過することにより、APHA15の1,2−ビス
[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプ
ロパン(I)122g(0.468モル)を得た。元素
分析及びNMR分析の結果は実施例1の場合と同様であ
った。
【0076】実施例6 実施例2において36%塩酸270g(2.66モル)
を20%硫酸735g(1.50モル)に変え同様に反
応を行い、APHA10の1,2−ビス[(2−メルカ
プトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン(I)1
02g(0.392モル)を得た。元素分析及びNMR
分析の結果は実施例1の場合と同様であった。
【0077】実施例7 実施例2において36%塩酸270g(2.66モル)
を30%リン酸327g(1.00モル)に変え同様に
反応を行い、APHA10の1,2−ビス[(2−メル
カプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン(I)
100g(0.384モル)を得た。元素分析及びNM
R分析の結果は実施例1の場合と同様であった。
【0078】実施例8 2−メルカプトエタノール53.2g(0.680モ
ル)、苛性ソーダ27.2g(0.680モル)をエタ
ノール200mlに溶解させ、均一とした後、内温を1
5℃に保ちながら2,3−ジブロム−1−プロパノール
70.0g(0.324モル)を滴下した。
【0079】滴下終了後、系を50℃に加熱し、1時間
加熱撹拌した後、室温に冷却し、析出した塩を吸引濾過
して除き、濾液を減圧濃縮して無色の粘稠状液体である
1.3−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−2−
プロパノール(II)と1,2−ビス[(2−ヒドロキシ
エチル)チオ]−3−プロパノール(III)の混合物7
1.3gを得た。
【0080】次に(II)と(III)の混合物を36%塩
酸水溶液203g(2.00モル)に溶解させ、チオ尿
素92.6g(1.22モル)を加えて110℃で6時
間加熱撹拌した。その後、室温まで冷却し、20から4
0℃に保ちながら50%水酸化ナトリウム水溶液195
g(2.44モル)を加えた後、110℃で30分間加
熱撹拌した。
【0081】系を室温まで冷却し、トルエン100ml
を加えて分液抽出し、トルエン層を5%塩酸水溶液10
0mlで1回、水100mlで2回洗浄した後、芒硝乾
燥、濃縮して無色の粘稠状液体であるAPHA15の
1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−
メルカプトプロパン(I)75.6g(0.290モ
ル)を得た。
【0082】元素分析及びNMR分析の結果を示す。
【0083】実施例9 実施例1で合成した式(I)で表される
【0084】
【化7】 1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−
メルカプトプロパン87g、m−キシリレンジイソシア
ナート94gを混合し、均一とした後、ガラスモールド
とガスケットよりなるモールド型に注入し、次いで加熱
硬化させた。こうして得られたレンズは、無色透明で耐
衝撃性に優れ、屈折率nD=1.66、アッベ数νD=3
3、熱変形開始温度は98℃であった。
【0085】実施例10〜28、比較例1〜11 実施例9と同様にして表−1の組成でレンズを製造し、
結果も表−1に示した。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】
【表3】
【0089】
【表4】
【0090】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 11:00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 で表されるルカプト化合物と、ポリイソシアナート化合
    物、ポリイソチオシアナート化合物及びイソシアナート
    基を有するイソチオシアナート化合物から選ばれた少な
    くとも一種の化合物を反応させて得られるレンズ。
  2. 【請求項2】 式(I) 【化2】 で表されるルカプト化合物と、ポリイソシアナート化合
    物、ポリイソチオシアナート化合物及びイソシアナート
    基を有するイソチオシアナート化合物から選ばれた少な
    くとも一種の化合物を注型重合することを特徴とするレ
    ンズの製造方法。
JP8212695A 1988-12-22 1996-08-12 レンズ及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2703753B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8212695A JP2703753B2 (ja) 1988-12-22 1996-08-12 レンズ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63-321928 1988-12-22
JP32192888 1988-12-22
JP8212695A JP2703753B2 (ja) 1988-12-22 1996-08-12 レンズ及びその製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1215984A Division JP2621991B2 (ja) 1988-12-22 1989-08-24 メルカプト化合物及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09110956A JPH09110956A (ja) 1997-04-28
JP2703753B2 true JP2703753B2 (ja) 1998-01-26

Family

ID=26519369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8212695A Expired - Lifetime JP2703753B2 (ja) 1988-12-22 1996-08-12 レンズ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2703753B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3538332B2 (ja) * 1998-02-10 2004-06-14 ペンタックス株式会社 プラスチックレンズ
JP3538310B2 (ja) * 1998-02-10 2004-06-14 ペンタックス株式会社 プラスチックレンズ
US7338984B2 (en) 2002-07-22 2008-03-04 Mitsui Chemicals, Inc. Resin composition containing ultrafine inorganic particle
KR100769373B1 (ko) 2004-03-12 2007-10-22 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 폴리우레탄계 중합성 조성물 및 그것으로 이루어지는 광학용 수지의 제조방법
US7575731B2 (en) 2004-06-29 2009-08-18 Mitsui Chemicals, Inc. Fine particles of tin-modified rutile-type titanium dioxide and method of making thereof
KR20080090529A (ko) 2006-04-20 2008-10-08 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 광학재료용 폴리티올 화합물의 제조방법 및 그것을 포함하는 중합성 조성물
MX2009007055A (es) * 2007-01-16 2009-09-24 Mitsui Chemicals Inc Composicion de recubrimiento duro.
TWI482814B (zh) 2007-03-16 2015-05-01 Mitsubishi Gas Chemical Co 光學材料用樹脂組成物及由該組成物得到之光學材料
KR101594407B1 (ko) * 2009-08-26 2016-02-17 주식회사 케이오씨솔루션 맑고 투명한 폴리티올 화합물의 제조방법과 이를 이용한 광학렌즈용 조성물 및 광학렌즈의 제조방법
BR112013016183B1 (pt) 2010-12-27 2020-03-24 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Composição para material óptico e material óptico
EP2966105A4 (en) 2013-03-04 2016-10-12 Mitsubishi Gas Chemical Co COMPOSITION FOR OPTICAL MATERIAL AND OPTICAL MATERIAL OBTAINED THEREFROM
EP3168247B1 (en) 2014-07-08 2022-02-16 Mitsui Chemicals, Inc. Polymerizable composition for optical material and use thereof
KR101855034B1 (ko) 2014-07-08 2018-05-04 미쯔이가가꾸가부시끼가이샤 광학 재료용 중합성 조성물 및 그 용도

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09110956A (ja) 1997-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2621991B2 (ja) メルカプト化合物及びその製造方法
EP0378895B1 (en) A mercapto compound, a high refractive index resin and lens and a process for preparing them
US5191055A (en) Mercapto compound, a high refractive index resin and lens and a process for preparing them
EP0665219B1 (en) Polythiol, process for producing same, sulfur-containing urethane-base resin prepared from the polythiol, process for producing the resin, and lens
EP0528590B1 (en) Mercapto compound, its preparation process, and sulfur-containing urethane resins and lenses using the same
CN108727559B (zh) 多硫醇组合物、光学材料用聚合性组合物及其用途
DE60110967T2 (de) Polythiol, polymerisierbare Zusammensetzung, Harz und Linse und Verfahren zur Herstellung der Thiolverbindung
JP2725707B2 (ja) 高屈折率プラスチックレンズ及びその製造方法
JP2703753B2 (ja) レンズ及びその製造方法
JP2740714B2 (ja) メルカプト化合物及びその製造方法
JP3048929B2 (ja) 含硫ウレタン系樹脂及びその製造方法
JP2989787B2 (ja) 含硫ウレタン系樹脂及びレンズ
JP2981242B2 (ja) 高屈折率レンズ用樹脂及びレンズ
JP3103670B2 (ja) 含硫ウレタン系樹脂の製造方法及びレンズ
JPH07324118A (ja) 低比重ウレタン系プラスチックレンズ用組成物、それから得られるレンズ、レンズ用樹脂、及びそれらの製造方法
KR920005708B1 (ko) 황함유 우레탄계수지 및 그 수지로 이루어진 렌즈와 이들의 제조방법
JP2849067B2 (ja) チオカルバミン酸s−アルキルエステル系レンズ
JPH08271702A (ja) レンズ及びその製造方法
JP2854944B2 (ja) イソシアナート化合物及びそれを用いた含硫ウレタン系樹脂及びレンズ
JP3205115B2 (ja) ポリチオール化合物およびそれを用いた樹脂ならびにレンズ
JPH0478801A (ja) レンズの製造方法
JP2866846B2 (ja) チオカルバミン酸s−アルキルエステル系レンズ用樹脂の製造方法
JP2003020320A (ja) 低比重ウレタン系プラスチックレンズ用組成物、それから得られるレンズ、レンズ用樹脂、及びそれらの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081003

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term