JP2703118B2 - 排紙部パイル昇降装置 - Google Patents

排紙部パイル昇降装置

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JP2703118B2
JP2703118B2 JP40172990A JP40172990A JP2703118B2 JP 2703118 B2 JP2703118 B2 JP 2703118B2 JP 40172990 A JP40172990 A JP 40172990A JP 40172990 A JP40172990 A JP 40172990A JP 2703118 B2 JP2703118 B2 JP 2703118B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は枚葉印刷機の排紙部にお
ける排紙部パイル昇降装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2乃至図4に枚葉印刷機の排紙部に設
置された排紙パイル昇降装置を示す。この排紙部パイル
昇降装置1は極数変換(4P/2P)モータ2、このモ
ータ2の出力軸3に取付けられた4ケのスプロケットホ
イール4a,4b,4cと4d、駆動および操作フレー
ムのフレーム寄りのスプロケットホイール4aと4dに
より駆動される前方側チェーン5、また内側のスプロケ
ットホイール4bと4cにより駆動される後方側チェー
ン6、このチェーン6の昇降をガイドする案内板7、モ
ータ2の昇降を規制する検知用リミットスイッチ8、お
よびチェーン5および6にてその4隅を支えられている
パイル板9より構成されている。また前記検知用リミテ
ットスイッチ8には、下限警報リミットスイッチ8b、
下限リミットスイッチ8aおよびパイル突出上げ防止リ
ミットスイッチ8cがある。排紙部パイル昇降装置1の
パイル板9の下降は、モータ2の極数を多い方(4ポー
ル=4P)に切換えて低速にて行い、上昇はモータ2の
極数を少ない方(2P)に切換えて高速にて行ってい
る。
【0003】また、パイル板9の昇降制御は、オペレー
タの押ボタン操作で行っているので、パイル板9の上昇
速度が早すぎるため、操作遅れ又はミスで上昇しすぎて
排紙部の上方でチェーン13と共に紙を咬えて走行して
いるチェーングリッパ11やチェーングリッパ11より
紙が離れた時、紙の減速を行う真空吸引車12に当るこ
とがないように、前記パイル突上げ防止用リミットスイ
ッチ8cが設けてある。上昇中のパイル板9を支えてい
るチェーン6のリンクに取付けられたピン14にてパイ
ル突上げ防止用リミットスイッチ8cが作動するので、
このリミットスイッチ8cの位置で一旦停止するが、再
上昇時にはモータ2は2Pの状態のままで、インチング
操作(押ボタン操作)にて上昇し、最終上昇位置に達す
るとインチング操作を停止し、この位置に止める。また
パイル板9上に紙を棒積みにすると、紙に印刷された紙
の絵柄がこの紙の上方に重ねられた紙の裏にうつるの
で、ある高さ紙を積み重ねると板取り板10を入れる操
作が行われる。この板取り板10をセットする間は、チ
ェーングリッパ11よりの紙は排紙部前側上方に設けら
れた一時紙受装置(図示せず)に積まれ、板取り後上昇
して来た板取り板10に乗せられる。また板取り操作で
は、現在位置よりパイル板を一旦若干下降させ、板取り
板セット後再度元の位置に上昇させる。
【0004】尚、下限警報リミットスイッチ8bは、チ
ェーン6のピン14により作動すると警報を発し、オペ
レータが足等をはさまれないように安全のために設けら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】1.排紙部パイル昇降
装置(以下パイル)の上昇はオペレータの押しボタン操
作により行われ、押しボタンを押している間パイルが上
昇する。しかしパイルの上昇速度が早すぎるため、押し
ボタンから手を離すのが遅れると、パイルが上昇しすぎ
て上方で走行しているチェーングリッパおよび真空車を
突上げ破損させる。 2.パイル突上げ防止用検知器が設けてあるが、パイル
上昇速度が早過ぎるため、パイル突上げ防止用検知器が
作動しないため、または作動しても惰性により上昇し過
ぎることがある。
【0006】3.パイル上の紙が満載近くなった時に板
取りを行うと、チェーングリッパと板取り板との間の間
隔での速いパイル板上昇速度に応じた設定が困難とな
り、紙揃え不良の原因となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】パイル上昇時に過剰上昇
しないようにするため、速度変換モータ(従来の極数変
換モータ等)を使用し、パイル板上昇時は、高速上昇、
下降時は低速下降を基準とするが、高速上昇には次のよ
うな制御を加える。 1.パイル板が下降し下限リミットスイッチが入り(O
N)になった後、パイル上昇の押ボタンを押すと、速度
変換モータは高速回転し、パイル板は高速上昇する。
【0008】2.この高速上昇の途中の予め定められた
中間上昇位置で、パイル板を一旦停止させる上限リミッ
トスイッチを設ける。あるいは停止用押ボタンスイッチ
を入りにすることにより停止させる。 3.パイル板が一旦停止したら、以後の上昇時の速度変
換モータの回転数は低速となる。
【0009】4.パイル板が満載近くなった時の板取り
は、パイル定量降下リミットスイッチ(図示せず)又は
押ボタンスイッチで定量降下させ、これにより下限リミ
ットスイッチが作動しても板取り後再度上昇する時は、
速度変換モータは低速にて回転するようにする。 5.板取り時は、常に前記パイル定量降下リミットスイ
ッチ、又は押ボタンスイッチにより低速で定量降下さ
せ、板取り板をセットしたのち、パイル板を低速で再上
昇させる。
【0010】
【作用】1.排紙部上方にある紙放し位置(パイル満載
位置の上方)に対し、予め定められた距離だけ下方にあ
る中間上昇位置まで高速上昇出来るので、パイル交換が
急速に行われる。 2.上記定められた距離だけ下方の位置に中間上昇リミ
ットスイッチが設けてあり、これによりパイル板をこの
位置に停止させ得る。又は押しボタンスイッチにより、
中間上昇リミットスイッチ位置にて停止させることが出
来る。
【0011】3.パイル板は上昇中一旦停止すると、以
後の上昇はすべて低速にて行われる板取りを行う時は一
度パイル板を若干下降させ板取り板をセットし再度上昇
させる時も低速で上昇する。即ちパイル板の高速上昇は
下限リミットスイッチ作動後1回のみに限定される。 4.パイル板が満載近くなった時板取りを行うと、前記
3項のように一度パイル板を若干下降させると下限リミ
ットスイッチが作動する可能性があり再度上昇する時に
前記1項のようにパイル板が高速上昇して暴走の危険が
生ずるので、これを防ぐため、パイル定量降下リミット
スイッチまたは押ボタンスイッチ(定量降下用)を入り
にして速度変換モータの回転数を低速のままとしてい
る。
【0012】
【実施例】図1に本発明による排紙部パイル昇降装置の
検知用リミットスイッチ部を示す。この排紙部パイル昇
降装置21は、従来の排紙部パイル昇降装置に、速度変
換モータ23の上昇速度を制御するため中間上昇リミッ
トスイッチ22を追加し、制御方式を下記のようにす
る。(尚速度変換モータには従来の極数変換モータも含
まれる。) 1.パイル板9が最下位置まで下降し、下限リミットス
イッチ8aが入り(ON)になったのちにパイル上昇の
押ボタンを押すと、速度変換モータ23(以下モータ)
が高速で回転し、パイル板9は高速上昇する。
【0013】2.高速上昇するパイル板9を支えている
チェーン6のピン14が中間上昇リミットスイッチ22
に当ると、同スイッチ22は入りとなり、パイル板9を
一旦停止させる。又停止用押ボタンスイッチ(図示せ
ず)にて中間上昇リミットスイッチ22の位置に止める
ことも出来る。 3.パイル板9が一旦停止したら、以降の上昇時には速
度変換モータ23の回転数は低速となるようにしてあ
る。よって、板取り板10を入れながら紙積みを行う時
は、一旦パイル板9を若干下降させたのち板取り板10
を入れ再度上昇させるが、モータ23の回転数は低速の
ままである。
【0014】4.一旦停止したパイル板9は、モータ2
3の低速でインチングして上昇させ、チェーングリッパ
11より放れた紙がストッパ15に当り降下して来る位
置(高さ)に止める。紙が積み重ねられるのに応じてパ
イル板9は順次下降し、ある程度重なると、前記3項の
板取り板10が初めて入れられ、以後数回に分けて板取
り板10が入れられる。
【0015】5.前記4項のように数回板取り板10が
入れられると、パイル板9上の紙は満載近くなる。この
時板取りを行うと、パイル9を一旦下降させるので、チ
ェーン6のピン14が下限リミットスイッチ8aを押
し、再度上昇させる時は前記1項のようにモータ23の
回転数が高速となり急上昇する恐れがある。このためパ
イル定量降下リミットスイッチ(図示せず)又は定量降
下押ボタンスイッチにて定量だけパイル板を下降させる
とともに、下限リミットスイッチ8aが作動しても、板
取り後パイル板10が再上昇する時はモータ23は低速
回転し、低速上昇するようにしてある。
【0016】6.パイル突上げ防止リミットスイッチ
(上限リミットスイッチ)8bは、一旦停止後インチン
グにて低速で上昇するパイル板が最終上昇限を超えぬよ
うに作動する。
【0017】
【発明の効果】本発明による排紙部パイル昇降装置は、
上昇時には速度変換モータを高速にし、下降時には低速
に切換え、更に上昇時には予め定められた高さに設けら
れた中間上昇リミットスイッチにて一旦停止させた後
は、速度変換モータは低速に切替わり、以後は低速で上
昇して上限位置に達するので、従来のように上昇速度が
速すぎ、排紙部の上方にある真空車やチェーングリッパ
を突き上げ破損させるようなことがなくなる。
【0018】また、パイル上の紙が満載近くになった
時、板取りを行う際、パイル定量下降リミットスイッチ
又は定量下降押ボタンスイッチにより、定量下降により
下限リミットスイッチが入りとなっても、再上昇時には
速度変換モータを低速の状態にしておくので、パイル板
は低速上昇しチェーングリッパと板取り板との間隔の設
定が容易に出来、紙揃え不良がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における速度変換モータ及びリ
ミットスイッチ部分の側面図である。
【図2】従来装置における図1と同様な図面である。
【図3】従来装置における極数変換モータの出力軸の平
面図である。
【図4】排紙部パイル昇降装置全体の側面図である。
【符号の説明】
8a 検知用リミットスイッチ 8b 検知用リミットスイッチ 8c 検知用リミットスイッチ 22 中間上昇リミットスイッチ 23 速度変換モータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枚葉印刷機の排紙部に設けられるパイル
    昇降装置において、パイル板を昇降させる速度変換モー
    タと、前記パイル板の上限位置、下限位置および前記上
    限位置の若干手前の中間上昇位置にそれぞれ設置したリ
    ミットスイッチとを具え、パイル板の下降は低速で行
    い、上昇時には中間上昇位置まで高速で上昇し、その後
    低速で上昇して上限位置で停止し、板取り作業時には低
    速で所定位置まで下降及び上昇するように構成したこと
    を特徴とする排紙部パイル昇降装置。
JP40172990A 1990-12-12 1990-12-12 排紙部パイル昇降装置 Expired - Fee Related JP2703118B2 (ja)

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