JP2701783B2 - 電気貯湯容器 - Google Patents

電気貯湯容器

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JP2701783B2
JP2701783B2 JP8384795A JP8384795A JP2701783B2 JP 2701783 B2 JP2701783 B2 JP 2701783B2 JP 8384795 A JP8384795 A JP 8384795A JP 8384795 A JP8384795 A JP 8384795A JP 2701783 B2 JP2701783 B2 JP 2701783B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、空炊き検知機能を備
えた電気貯湯容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に電気貯湯容器には、安全装置のひ
とつとしての空炊き検知機能が設けられており、例えば
空炊き状態であることが検知されると、沸騰ヒータをO
FFにするようになっている。
【0003】該空炊き検知の手段には、従来より種々の
構成が採用されているが、その中のひとつとして、例え
ば通電開始後10秒間フル通電状態で沸騰ヒータをON
にし、温度上昇の変化を判定できる程度の温度に上昇し
た段階で、その後同ヒータをOFFにして、その後の予
熱状態下における水の有無による温度変化の相違から空
炊き判定を行ない、その結果が空炊きであるときには空
炊き状態であることを何らかの報知手段で報知する一
方、他方空炊き状態でないときには再び沸騰ヒータをフ
ル通電状態でONにして湯沸しを継続するようにしたも
のがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、空炊き
判定に際し、通電開始後所定時間が経過した時点で沸騰
ヒータをOFFにするのは、空炊きの場合の内容器の保
護(例えば最近の製品では内容器内面にフッ素加工を施
したものが多い)を考慮したものであるが、他方一旦沸
騰ヒータをOFFにするのは、空炊きでない場合には不
必要な沸騰ヒータのOFFとなり、湯沸し時間の長時間
化につながる問題を有している。
【0005】また、上記内容器保護の観点から見ると、
上述の通電開始後沸騰ヒータをOFFにするまでの所定
時間、すなわち空炊き判定時間は短かい方が良いが、他
方図10に示すように該空炊き判定時間taがta′の
ように余りに短かいと、保温中の水の継ぎ足しによる再
湯沸し時の水温変化が激しく、誤判定を起す可能性があ
るので、余り短かくすることはできない。従って、保温
中の水の継ぎ足しがあった場合の誤判定をも避けようと
すると、空炊き判定時間taは上記10秒程度では十分
ではなく、本来30秒程度は必要となる(実験結果)。
【0006】しかし、かと言って上記空炊き判定時定時
間taを余りに長くすると、例えば図8に示すように内
容器の温度上昇値が大きくなってしまい、上記のように
当該内容器のフッ素コーティング部の保護を図ることが
できなくなる問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記のよう
な課題を解決することを目的としてなされたもので、該
目的を達成するために、次のような課題解決手段を備え
て構成されている。
【0008】すなわち、本願発明の電気貯湯容器は、通
電時に発熱するヒータと、該ヒータにより加熱される湯
沸し容器と、該湯沸し容器の温度を検出する温度センサ
とを備えてなる電気貯湯容器において、通電開始後第1
の判定時間内の温度センサ出力の変化から空炊きか否か
を判定する第1の判定手段と、該第1の判定手段により
空炊きであることが判定されたことを条件としてヒータ
をOFFにし、該ヒータOFF後第2の判定時間内の温
度センサ出力の変化から水継ぎ足しの有無を判定する第
2の判定手段と、該第2の判定手段により水の継ぎ足し
がなかったことが判定されたときに初めて空炊き状態で
あると報知する空炊き報知手段とを設けて構成されてい
る。
【0009】そして、該場合において、上記第1の判定
時間は、上記第2の判定時間に比べて十分に短かく設定
されている一方、上記第2の判定時間は、上記第1の判
定時間に比べて十分に長く設定されており、また湯沸し
容器の内壁面にはフッ素樹脂加工が施されている。
【0010】
【作用】本願発明の電気貯湯容器は、上記構成に対応し
て、それぞれ次のような作用を奏する。
【0011】先に述べたように、通電開始後所定時間が
経過した時点でOFFにするのは、空炊きの場合の内容
器フッ素コーティング部の保護にとっては有効である
が、一旦沸騰ヒータをOFFにするので、空炊きでない
場合には不必要な沸騰ヒータのOFFとなり、湯沸し時
間の長時間化につながる。
【0012】また、上記通電開始後沸騰ヒータをOFF
にするまでの所定時間が短かいと、水の継ぎ足しによる
再湯沸し時の水温変化が激しく、誤判定を起す可能性が
あるので、余り短かくすることはできない。
【0013】しかし、かと言って上記空炊き判定時定時
間を長くすると、内容器の温度上昇値が大きくなってし
まい、当該内容器のフッ素コーティング部の保護を図る
ことができなくなる。
【0014】ところが、以上のように、通電時に発熱す
るヒータと、該ヒータにより加熱される湯沸し容器と、
該湯沸し容器の温度を検出する温度センサとを備えてな
る電気貯湯容器において、通電開始後第1の判定時間内
の温度センサ出力の変化から空炊きか否かを判定する第
1の判定手段と、該第1の判定手段により空炊きである
ことが判定されたことを条件としてヒータをOFFに
し、該ヒータOFF後第2の判定時間内の温度センサ出
力の変化から水継ぎ足しの有無を判定する第2の判定手
段と、該第2の判定手段により水の継ぎ足しがなかった
ことが判定されたときに初めて空炊き状態であると報知
する空炊き報知手段とを設けて構成すると、先ず基本と
なる空炊き判定タイマーに相当する第1の判定手段の空
炊き判定時間である第1の判定時間そのものは例えば前
述のように10秒程度と十分に短かく設定することがで
き、それによって内容器自体の温度上昇を十分に低く抑
えることができるようになる。従って、有効に内容器の
フッ素コーティング部の保護を図ることができるように
なる。
【0015】しかも、水の継ぎ足しによる温度変化の場
合を考慮した継ぎ足し判定タイマーに相当する第2の判
定手段の継ぎ足し判定時間である十分に長い第2の判定
時間は、上記第1の判定手段の空炊き判定時間である第
1の判定時間と加算される形で十分に長く設定され得る
ようになっているので、内容器内の水温が均一化された
状態で正確に判定することができるようになる。
【0016】
【発明の効果】以上の結果、本願発明の電気貯湯容器に
よると、短時間での空炊き検知による内容器フッ素コー
ティング部保護の要求と長時間での水継ぎ足し検知によ
る誤判定防止の要求との両立が可能となり、また空炊き
でない場合の湯沸し時間の短縮も実現可能となる。
【0017】
【実施例】図1〜図7は、本願発明の実施例にかかる空
炊き検知機能を備えた電気貯湯容器の構成および作用を
示している。
【0018】本実施例の電気貯湯容器は、例えば図1お
よび図2に示すように、金属製の外ケース2の上部に合
成樹脂製の肩体3を設け且つ該外ケース2内にステンレ
ス製の内容器4を収容した容器本体1と、該容器本体1
の上部を覆蓋する蓋体5と、該蓋体5内に設けたエアー
ポンプ6と、一連の液体注出通路7とを備えて構成され
ている。なお、本実施例においては、前記内容器4の内
周面にはフッ素樹脂コーティングが施されている。
【0019】前記内容器4は、有底円筒状を呈してお
り、その上端に形成されたフランジ部4aを前記肩体3
の内周縁部3aに懸架することにより前記外ケース2内
に支持されている。そして、前記外ケース2の下端に
は、合成樹脂製の底部材8が当接されており、該底部材
8と前記内容器4とは連結金具9を介して連結されてい
る。このことにより、外ケース2、内容器4および底部
材8が相互に一体化されることとなっている。
【0020】前記底部材8の下部開口8aは底蓋10に
より閉塞されており、該底蓋10の下面外周部には回転
座体11が回転可能に支持されている。このことによ
り、容器本体1を定置したとき回転座体11上で容器本
体1が軽く回転させられることとなっている。
【0021】本実施例の場合、前記内容器4の底部下面
には、例えば容量の異なる第1、第2の二つの電気ヒー
タ12A,12Bが当接されており、該第1、第2の電
気ヒータ12A,12Bの下方には、遮熱板13が前記
内容器4の底部に対して固定された状態で取り付けられ
ている。そして、第1、第2の電気ヒータ12A,12
Bは、前記遮熱板13との間に介設されたバネ板14に
よって内容器4の底部に圧接された状態で保持されてい
る。本実施例の場合、大容量の第1の電気ヒータ12A
は湯沸かし用の沸騰ヒータとして作用し、小容量の第2
の電気ヒータ12Bは保温ヒータとして作用することと
なっている。
【0022】前記第1、第2の電気ヒータ12A,12
Bの中央には貫通孔15が形成されており、該貫通孔1
5内には、内容器4の温度を検出する温度センサ16が
遮熱壁17により隔絶して配置されている。
【0023】また、前記底部材8内には、回路収容ボッ
クス18が下向きに開口して一体成形されており、該回
路収容ボックス18内には回路基板19が収容されてい
る。そして、前記回路収容ボックス18の下端開口はカ
バー20により覆蓋されている。これにより、上方から
の漏水あるいは下方からの浸水に対する防水ができるよ
うになっている。
【0024】前記回路基板19には、マイクロコンピュ
ータを構成する各種電気回路素子が内蔵されており、前
記肩体3の前方に突出する嘴部3bの上面に設けられた
操作パネル21からの出力信号、前記温度センサ16等
からの各種検出信号を受けて、空炊き検出、沸騰・保温
の動作制御を行うとともに、その動作表示やタイマー設
定による表示制御等を行うこととなっている。前記操作
パネル21には、例えば再沸騰キー59、沸騰表示灯6
0、保温表示灯61、カルキ抜きキー62およびカルキ
抜き表示灯63が設けられている(図3参照)。
【0025】前記蓋体5は、前記肩体3の後部に一体形
成された一部開放型の軸受22に対してヒンジピン23
を介して開閉自在且つ着脱自在に枢支されている。つま
り、蓋体5は、ヒンジピン23を支点として開閉される
とともに、所定開き角度においてヒンジピン23を軸受
22から離脱させることにより取り外し可能となってい
るのである。一方、前記蓋体5の自由端側には、該蓋体
5の閉塞状態を保持するためのロック装置24が設けら
れている。
【0026】前記液体注出通路7は、前記内容器4の底
部から前記内容器4の前方を通り肩体3における嘴部3
bの下方部位を覆うパイプカバー25の注出ガイド25
aに臨む一連の通路として形成されており、先端注出口
26は前記注出ガイド25内において大気への開放隙間
をもって臨ましめられている。このことにより、注出さ
れる液体を一旦大気へ開放した後に注出ガイド25に流
入させ、静かに注液できるようにしている。なお、本実
施例の場合、前記先端注出口26は、前記肩体3と一体
に構成されており、液体注出通路7の出口側を構成する
出口パイプ7aに対して連結されている。このことによ
り、部品点数および組付工数の低減が図れる。
【0027】前記液体注出通路7の途中(即ち、出口パ
イプ7aの直ぐ手前)には、転倒止水弁27が設けられ
ており、貯湯容器の転倒時に自重あるいは流出液体の流
出圧を受けて転倒止水弁27が閉作動し、液体注出通路
7を介しての外部への液体流出が防止されるようになっ
ている。
【0028】また、前記液体注出通路7の途中(即ち、
内容器4の前方に位置する部分)は透明管28とされて
おり、該透明管28に流入している液体の液位が外ケー
ス2の前面に設けられた液量表示窓29を通して外部か
ら見えるようになっている。前記エアーポンプ6は、前
記蓋体5の底板を兼用するベローズ下板30とベローズ
上板31との間に環状のベローズ32を介設して構成さ
れており、前記ベローズ上板31に対して被嵌され且つ
前記蓋体5の上面に露出せしめられたポンプ押板33の
押圧操作により伸縮動作するベローズ32内に加圧空気
が生ぜしめられるようになっている。符号34はベロー
ズ32を伸長復帰させるためのリターンスプリングであ
る。
【0029】前記ベローズ下板30の下面には、前記内
容器4の上部開口4bを蓋体5の閉止時に覆蓋する金属
製の内蓋35が下方から被嵌され、ビス36によって取
り付けられている。該内蓋35の外周縁には、蓋体5の
閉止時に前記内容器4のフランジ部4aに当接されて気
密状態を保持するためのシールパッキン37が設けられ
ている。
【0030】前記ベローズ下板30と前記内蓋35との
間には、ベローズ下板30に対して前記ビス36により
共締め固着された通路構成部材38により内容器4内に
おいて発生する蒸気Sを前記エアーポンプ6内を通さず
に外部へ排出する蒸気排出通路39の一部が形成されて
いる。該蒸気排出通路39は、前記通路構成部材38と
前記内蓋35との間に形成される第1通路39aと、前
記通路構成部材38と前記ベローズ下板30との間に形
成される第2通路39bと、該第2通路39bの後部出
口側から蓋体5内を上方に延びる第3通路39cとから
なっており、前記第1通路39aは前記内蓋35に形成
された入口開口40を介して内容器4内に連通され、前
記第1通路39aと第2通路39bとは前記通路構成部
材38の中央部(後に詳述する弁体47の直下方位置)
に形成された通孔41を介して連通され、前記第3通路
39cは蓋体5の後部側上面に形成された出口開口42
を介して外部へ連通されている。そして、前記第1およ
び第2通路39a,39bは、後述するようにエアーポ
ンプ6からの加圧空気を吹き込む空気吹込通路の一部を
構成することとなっている。
【0031】また、前記通路構成部材38と内蓋35と
の間には、前記通孔41の口縁部から一体に垂設された
円筒壁43に囲まれた弁室44が形成されており、該弁
室44内には、貯湯容器の転倒時において自重および流
出液体の流動圧により前記通孔41を閉塞する転倒止水
弁45が設けられている。
【0032】前記ベローズ上板31の下面中央部には、
上下方向のスリット46aを有する保持筒46が一体に
垂設されており、該保持筒46内には、中空で上下が開
放された筒状体からなる弁体47が上下摺動自在に嵌挿
されている。該弁体47は、その上端に形成されたフッ
ク47aを前記保持筒46のスリット46aに係合せし
められた状態でベローズ上板31の下動に伴って保持筒
46内を上下摺動することとされている。また、この弁
体47は、前記ベローズ上板31との間に介設されたス
プリング48の付勢力によってベローズ上板31の下動
あるいは上動(換言すれば、ポンプ押板33の押圧ある
いは非押圧操作)に連動して下動あるいは上動するよう
になっている。さらに、この弁体47は、スリット46
aの下端とフック47aとの係合により保持筒46から
の最大下動位置が規制されるようになっている。
【0033】前記弁体47は、前記ベローズ下板30の
中央部に形成された開口49に対して上下摺動自在に嵌
挿されており、その下端部47bは、前記第2通路39
b内において前記通孔41の直上方に臨ましめられてい
る。そして、弁体47は、ポンプ押板33の押圧操作時
には、これと連動して下動して前記通孔41の口縁に圧
接され、エアーポンプ6内と内容器4内とが弁体47内
の空間および第1通路39aからなる空気吹込通路50
を介して連通するとともに、前記第1通路39aと第2
通路39bとの連通を阻止して蒸気排出通路39を閉塞
する作用をなす。しかも、前記ベローズ下板31の開口
49の外回りの円周位置において外周部51aが前記通
路構成部材38との間で環状に挟持され且つ内周部51
bが前記弁体下端部47bの口縁に嵌着された弁膜51
が設けられている。該弁膜51は、弁体47の下動時に
おいて通孔41の口縁とのシールを確保するとともに、
弁体47の上動時(換言すれば、エアーポンプ6の非作
動時)において第2通路39bが開口49を介してエア
ーポンプ6内と連通するのを阻止する作用をなす。符号
52はエアーポンプ6の吐出口、53は弁膜51内と弁
体47内とを連通する連通口、54は前記弁体47内に
設けられた弁座、55は正立時に前記弁座54を閉塞し
且つ転倒時に前記弁座54を開放するボール弁タイプの
安全弁である。なお、弁体47は、その下端部47bに
嵌着された弁膜51の内周部51bと開口49の口縁と
の当接により上動限が規制されることとなっており、弁
体47上端のフック47aと保持筒46のスリット46
a下端との係合力によりベローズ上板31の上動限も規
制されることとなっている。
【0034】貯湯容器の転倒時においては、安全弁55
の開作動により入口開口40から蒸気排出通路39へ流
出した湯が弁体47内を通ってエアーポンプ6内に流入
することとなり、蒸気排出通路39から外部へ湯が大量
に流出することはなくなる。そして、その後、貯湯容器
を立て直すと、エアーポンプ6内の湯は吐出口52、弁
膜51内、連通口53および弁体47内を通って蒸気排
出通路39に至り、その後入口開口40から内容器4内
に還流される。
【0035】図面中、符号56はエアーポンプ6の作動
(換言すれば、ポンプ押板33の押板操作)を規制する
ロック機構、57はエアーポンプ6の吸気弁、58は貯
湯容器持ち運び時のハンドルである。
【0036】次に、本実施例の電気貯湯容器における電
気回路部の構成について図4に示すブロック図に基づい
て説明する。
【0037】マイクロコンピュータとして作用する前述
の回路基板19に対して、湯沸かし用の第1の電気ヒー
タ12Aおよび保温用の第2の電気ヒータ12B、温度
ヒューズ64、温度センサ16、空炊き報知を行う空炊
き報知手段としての警報ブザー65、商用交流電源6
6、操作パネル21におけるスイッチ基板21a、空炊
き判定タイマーTa、水継ぎ足し判定タイマーTbが各
々図4に示すように入出力可能に結線されている。
【0038】ここで、空炊き判定タイマーTaは、第1
の電気ヒータ12Aへの通電開始後、所定時間ta経過
後の上記温度センサ16の出力値の変化から、空炊き判
定を行うためのものであり、また水継ぎ足し判定タイマ
ーTbは、上記内容器4への保温中の水の継ぎ足しがあ
った時の急激な温度変化の影響によってセンサー16の
検知温度が不安定となり(図10参照)、その結果空炊
き誤判定が生じるのを避けるために最終的な空炊き検出
動作を所定時間tb遅らせる遅延手段として作用するも
のである。そして、各々その設定時間ta,tbは例え
ば本実施例ではta=10秒、tb=20秒とされてい
る。
【0039】さらに前記スイッチ基板21aには、再沸
騰キー59およびカルキ抜きキー62が接続されてい
る。また、前記回路基板19からは、沸騰表示灯60、
保温表示灯61およびカルキ抜き表示灯63へ点灯指令
信号、警報ブザー65へ鳴動指令信号が出力されること
となっている。
【0040】そして、前記マイクロコンピュータ19
は、例えば図5に示すように、空炊き判定タイマーTa
のタイマーアップ時に、リレー196を作動させて電源
スイッチSWをOFFにし、その場合において前期温度
センサ16から入力された第1、第2の温度検知出力T
1,TH2に基づいて内容器4の温度上昇変化ΔTH1
=TH2−TH1を演算する第1の温度変化演算手段19
1と、該第1の温度変化演算手段191により求められ
た温度変化値ΔTH1が第1の設定値ΔTHs1以上であ
るか否かを判定する第1の判定手段192と、該第1の
判定手段192による判定の結果が、ΔTH1>ΔTH
1であることを条件として上記水継ぎ足し判定タイマ
ーTbを作動させ、同水継ぎ足し判定タイマーTbの設
定時間tbが経過したタイマーアップ時の上記温度セン
サ16の第3の温度検知出力TH3と上記第2の温度検
知出力TH2との差ΔTH2を演算する第2の温度変化演
算手段193と、該第2の温度変化演算手段193の演
算値ΔTH2が第2の設定値ΔTHs2以上となっている
時に空炊き報知制御手段195を作動させる第2の判定
手段194と、該第2の判定手段194の出力に応じて
上記空炊き報知手段である警報ブザー65に対して鳴動
指令信号を出力する空炊き報知制御手段195とを備え
て構成されている。
【0041】次に、上記湯沸し制御ユニットとしてのマ
イクロコンピュータ19による空炊き検知制御の内容に
ついて図6のフローチャートを参照して詳細に説明す
る。
【0042】すなわち、先ずステップS1で当該電気貯
湯容器の第1のヒータ(沸騰ヒータ)12Aへのフル通
電を開始するとともにステップS2で該ヒータ通電時の
温度センサ16の出力TH1を読み込む。続いてステッ
プS3で空炊き判定タイマーTa(設定時間ta=10
秒)をONにしてタイマー計時動作をスタートさせる。
【0043】次にステップS4で、各サイクル毎に同空
炊き判定タイマーTaの設定時間taのデクリメント
(ta=ta−1)を行ない、続くステップS5で当該
設定時間ta(10秒)が経過(ta=0)したか否か
を判定する。
【0044】その結果、YES(ta=0)と判定され
たときは、ステップS6に進んで、上記温度センサ16
の出力値TH2を読み込む。そして、ステップS7に進ん
で、該読み込み値TH2と上記ステップS1で読み込んだ
温度センサの出力値TH1との差ΔTH1(ΔTH1=T
2−TH1)が、所定の基準値ΔTHs1以上となって
いるか否かに基いて空炊き状態であるか否かを判定す
る。
【0045】該判定の結果、NOと判定された温度上昇
値が所定の値以下の明らかに空炊き状態でない時は、ス
テップS8に進んで、そのまま上記第1の電気ヒータ
(沸騰ヒータ)12Aへの通電状態を継続して最終的な
湯沸し制御を実行する。
【0046】他方、上記ステップS7の判定の結果、Y
ESと判定された温度上昇値が所定値よりも大きい一応
空炊き状態であると予測される場合には、次にステップ
9に進んで上記第1の電気ヒータ(沸騰ヒータ)12
Aへの通電を一旦OFFにする。
【0047】それと同時に、ステップS10で水継ぎ足し
判定タイマーTb(設定時間tb=20秒)をONにし
てタイマー計時動作をスタートさせる。
【0048】次に、ステップS11で、各サイクル毎に同
水継ぎ足し判定タイマーTbのタイマー設定時間tbの
デクリメント(tb=tb−1)を行ない、続くステッ
プS12で当該設定時間tb(20秒)が経過(tb=
0)したか否かを判定する。
【0049】その結果、YES(tb=0)と判定され
たときは、ステップS13に進んで、上記温度センサ16
の出力値TH3を読み込む。そして、ステップS14に進
んで、該読み込み値TH3と上記ステップS7で読み込ん
だ温度センサ16の出力値TH2との差ΔTH2(ΔTH
2=TH3−TH2)が、所定の基準値ΔTHs2以上とな
っているか否かに基いて空炊き状態であるか否かを判定
する。
【0050】そして、該判定の結果、NOと判定された
温度上昇値ΔTH2が所定の値ΔTHs2以下の時は水の
継ぎ足しがあった場合であり、空炊き状態ではないと認
めて、ステップS15に進んで、再び上記第1の電気ヒー
タ(沸騰ヒータ)12Aへの通電を開始して最終的な湯
沸し制御を実行する。
【0051】他方、上記ステップS14の判定の結果、Y
ESと判定された温度上昇値ΔTH3が所定値ΔTHs2
よりも大きい明らかに空炊き状態であると認められる場
合には、次にステップS16に進んで上記空炊き報知制御
手段194を作動させ、ステップS17で警報ブザー65
を鳴動させて空炊き状態であることを報知する。
【0052】先に述べた従来例のように、フル通電開始
後所定時間taが経過した時点でOFFにするのは、空
炊きの場合の内容器フッ素コーティング部の保護にとっ
ては有効であるが、一旦沸騰ヒータをOFFにするの
で、空炊きでない場合には不必要な沸騰ヒータのOFF
となり、湯沸し時間の長時間化につながる問題を有して
いた。
【0053】また、上記フル通電開始後沸騰ヒータをO
FFにするまでの所定時間taがta′のように短かい
と、例えば図10に示すように保温中の水の継ぎ足しに
よる再湯沸し時の水温変化が激しく、誤判定を起す可能
性があるので、余り短かくすることはできなかった(t
a′不可)。従って、taはta′のように上記10秒
程度では十分ではなく、本来30秒程度は必要となる。
【0054】しかし、かと言って上記空炊き判定時定時
間taそのものを長くすると、他方図8に示すように空
炊き又は水少量時の内容器の温度上昇値(上昇率)が大
きくなってしまい、当該内容器のフッ素コーティング部
の保護を図ることができなくなる問題があった。
【0055】ところが、以上の本実施例の構成の場合に
は、上述の説明から明らかなように、基本となる空炊き
判定タイマーTaの判定時間taそのものは、例えば1
0秒と十分に短かく設定されており、内容器自体の温度
上昇を十分に低く抑えることができるようになってい
る。従って、空炊き又は少量時にも図8のような急激な
温度上昇を招くようなことがなく、有効に内容器のフッ
素コーティング部の保護を図ることができるようにな
る。また、図9のような適正な水量時には、もちろん従
来の通りの正確な判定が可能となる。
【0056】しかも、水の継ぎ足しによる温度変化の場
合を考慮した継ぎ足し判定タイマーTbの継ぎ足し判定
時間tbは、例えば図7に示すように、当該空炊き判定
タイマーTaの空炊き判定時間taと加算される形で十
分に長く(ta+tb=10+20=30秒)設定され
るようになっているので、内容器内の水温が均一化され
た状態で正確に判定することができるようになる。
【0057】その結果、短時間での空炊き検知による内
容器フッ素コーティング部保護の要求と長時間での水継
ぎ足し検知による誤判定防止の要求との両立が可能とな
り、また空炊きでない場合の湯沸し時間の短縮も実現可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例にかかる電気貯湯容器の上部
縦断面図である。
【図2】本願発明の実施例にかかる電気貯湯容器の下部
縦断面図である。
【図3】本願発明の実施例にかかる電気貯湯容器におけ
る操作パネル部分の拡大平面図である。
【図4】本願発明の実施例にかかる電気貯湯容器におけ
る電気回路部の構成を示すブロック図である。
【図5】本願発明の実施例にかかる電気貯湯容器におけ
るマイクロコンピュータの機能を示す機能ブロック図で
ある。
【図6】本願発明の実施例にかかる電気貯湯容器におけ
る空炊き検知制御の内容を説明するためのフローチャー
トである。
【図7】本願発明の実施例にかかる電気貯湯容器におけ
る空炊き検知時の温度変化特性を示すタイムチャートで
ある。
【図8】従来一般の電気貯湯容器において、空炊き判定
時間を長くした場合の空炊き又は水少量状態における空
炊き検知時の温度変化特性を示すタイムチャートであ
る。
【図9】従来一般の電気貯湯容器において、給水量以上
の水がある場合の空炊き検知時の温度変化特性を示すタ
イムチャートである。
【図10】従来一般の電気貯湯容器において、保温中の
水の継ぎ足しがあった場合の空炊き検知の温度変化特性
を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1は容器本体、4は内容器、12Aは湯沸かし用第1の
電気ヒータ、12Bは保温用第2の電気ヒータ、16は
温度センサ、19は回路基板(マイクロコンピュー
タ)、21は操作パネル、65は警報ブザー、191は
第1の温度変化演算手段、192は第1の判定手段、1
93は第2の温度変化演算手段、194は第2の判定手
段、195は空炊き報知制御手段、Taは空炊き判定タ
イマー、Tbは水継ぎ足し判定タイマーである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電時に発熱するヒータと、該ヒータに
    より加熱される湯沸し容器と、該湯沸し容器の温度を検
    出する温度センサとを備えてなる電気貯湯容器におい
    て、 通電開始後第1の判定時間内の温度センサ出力の変化か
    ら空炊きか否かを判定する第1の判定手段と、該第1の
    判定手段により空炊きであることが判定されたことを条
    件としてヒータをOFFにし、該ヒータOFF後第2の
    判定時間内の温度センサ出力の変化から水継ぎ足しの有
    無を判定する第2の判定手段と、該第2の判定手段によ
    り水の継ぎ足しがなかったことが判定されたときに初め
    て空炊き状態であると報知する空炊き報知手段とを設け
    たことを特徴とする電気貯湯容器。
  2. 【請求項2】 第1の判定時間は、第2の判定時間に比
    べて十分に短かく設定されていることを特徴とする請求
    項1記載の電気貯湯容器。
  3. 【請求項3】 第2の判定時間は、第1の判定時間に比
    べて十分に長く設定されていることを特徴とする請求項
    1記載の電気貯湯容器。
  4. 【請求項4】 湯沸し容器の内壁面にはフッ素樹脂加工
    が施されていることを特徴とする請求項1,2又は3記
    載の電気貯湯容器。
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