JP3039366B2 - 電気貯湯容器 - Google Patents

電気貯湯容器

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JP3039366B2
JP3039366B2 JP8095132A JP9513296A JP3039366B2 JP 3039366 B2 JP3039366 B2 JP 3039366B2 JP 8095132 A JP8095132 A JP 8095132A JP 9513296 A JP9513296 A JP 9513296A JP 3039366 B2 JP3039366 B2 JP 3039366B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気貯湯容器に関
し、詳しくは、内容液をヒータにより加熱して湯沸しを
行い、また所定の保温温度に保温する電気貯湯容器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の電気貯湯容器は例えば家庭用や
飲食店での客用の電気ポットとして従来から広く利用さ
れている。それらの多くは水を図4の(a)や図6の
(a)に示すように沸騰させた後、所定の温度に保温し
ておき、必要に応じた使用に供するようにしている。こ
れを行うのに、ヒータを必要に応じて湯沸しモードと、
保温モードとに切換え通電するようになっている。
【0003】保温モードでの通電は、湯沸しモードの場
合よりも低い通電容量に設定し、例えば図6の(a)に
示すように内容液温度が上限保温温度になると通電を停
止し、下限保温温度になると通電を行うことを繰り返
す。これによって内容液は所定の温度域に保温され、そ
のまま、あるいはその保温状態から再沸騰させて使用さ
れるようにする。
【0004】保温内容液をそのまま使用して、コーヒー
やお茶を入れたりするのに、保温温度が高い方が良い
し、内容液を再沸騰させて使用するにも待ち時間を短く
する意味で保温温度が高い方がよい。このため、できる
だけ高温で保温することが望まれ、近時では例えば98
℃での保温が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内容液を保
温するときのヒータの通電容量と内容液の昇温特性との
関係、およびヒータの通電停止による内容液の降温の特
性は、内容液の量や環境温度の違いによって異なる。ま
た、内容液の沸騰温度はその時、その場所での気圧の違
いによって異なる。
【0006】例えば、98℃保温といってもこれを平均
的に満足するには、ヒータの保温モードでの通電と、通
電停止との前記制御のためには、例えば図6の(a)に
示すように98℃よりも上の上限保温温度を設定し、9
8℃よりも下の下限保温温度を設定することになり、実
際の保温温度域の幅は比較的大きくなる。
【0007】このため、内容液が多量であったり、環境
温度が高いと、ヒータの保温モードでの通電が停止され
ている間の降温が遅く、下限温度にまで達してヒータの
保温モードでの通電が再開されてから内容液の温度が上
限温度にまで達する間で、内容液が下限温度側にあると
きの時間が長いので、保温温度を高く設定していても、
内容液の平均保温温度が下がってしまい低温度の内容液
を使用する頻度が高くなる問題がある。
【0008】また、前記内容液の量や環境温度の違いに
よって内容液が保温上限温度を越えないで沸騰に至って
しまうことがときとしてある。これは98℃を下回る保
温温度に設定しないと解消し切れない。
【0009】このようなことは、例えば図4の(a)に
示す平地での沸点が100℃であるのに、1000mの
高地では沸点が保温温度98℃よりも低い97℃になっ
てしまうと云ったように、気圧の違いによっても勿論生
じる。このため、低地では十分に低い保温温度に設定し
ていても、これを高地で使用すると沸騰に至ってしまう
と云ったことが起きる。
【0010】これらのため、より適した高温の保温温度
に内容液を安定して保温できる電気貯湯容器が強く望ま
れている。
【0011】本発明はこのような問題を解消することを
課題とし、より適した高温の保温温度に内容液を安定し
て保温できる電気貯湯容器を提供することを目的とする
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1〜3の発明は、
内容液をヒータにより加熱して湯沸しを行い、また所定
の保温温度に保温する電気貯湯容器において、特に、請
求項1の発明は、実際の沸点を判定する沸点判定手段
と、判定された沸点が予め設定された基準保温温度を上
回っているかどうかを判定する沸点高低判定手段と、判
定された沸点が基準保温温度を上回っているとき制御用
の保温温度を基準保温温度に設定し、判定された沸点が
基準保温温度を上回っていないとき制御用の保温温度を
基準保温温度から一定値低い温度に設定する保温温度設
定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】このような構成では、沸点判定手段が実際
の沸点を判定し、保温温度設定手段が、沸点高低判定手
段が沸点判定手段によって判定された実際の沸点が予め
設定された基準保温温度を上回っているか下回っている
かを判定する。そして、判定された実際の沸点が基準保
温温度を上回っているとき保温温度設定手段は、この基
準保温温度を制御用の保温温度として設定するし、判定
された実際の沸点が基準保温温度を下回っているとき保
温温度設定手段は、この基準保温温度よりも一定値低い
温度を制御用の保温温度として設定するので、気圧の違
いによって沸点がどのように変動しても、実際の沸点よ
りも下回った制御用の保温温度を基準に保温制御が行わ
れるので、保温中に内容液が気圧の違いによって沸騰に
至ってしまうようなことのない安定した保温ができる。
また、沸点が気圧の違いによって基準保温温度を大きく
上回っても、保温温度は予め設定された基準保温温度に
設定されるので、万が一、沸点が100℃を越える高圧
域で電気貯湯容器が使用される場合にも、沸点よりも一
定値低く設定するような制御を行って制御用の保温温度
自体が100℃を越えてしまって、過剰昇温した危険な
内容液が注出され、使用される不都合を解消することが
できる。
【0014】請求項2の発明は、実際の沸点を判定する
沸点判定手段と、判定された沸点に応じてそれよりも所
定値低い温度を保温温度として演算する保温温度演算手
段と、演算された保温温度が予め設定した上限保温温度
以上であるかどうかを判定する保温温度高低判定手段
と、演算された保温温度が上限保温温度以上のとき制御
用の保温温度を上限保温温度に設定し、演算された保温
温度が上限保温温度を下回っているとき制御用の保温温
度を演算結果の保温温度に設定する保温温度設定手段と
を備えたことを特徴とするものである。
【0015】このような構成では、沸点判定手段が実際
の沸点を判定し、保温温度演算手段が、判定された実際
の沸点に応じた保温温度を演算し、保温温度高低判定手
段が演算された保温温度が予め設定された上限保温温度
以上であるかどうかを判定する。そして、演算された保
温温度が上限保温温度以上であるとき保温温度設定手段
は、この上限保温温度を制御用の保温温度として設定す
るし、演算された保温温度が上限保温温度を下回ってい
るとき保温温度設定手段は、演算された保温温度を制御
用の保温温度として設定するので、気圧の違いによって
沸点がどのように変動しても、実際の沸点よりも下回っ
た演算保温温度または上限保温温度を基準に保温制御が
行われるので、保温中に内容液が気圧の違いによって沸
騰に至ってしまうようなことのない安定した保温がで
き、しかも、演算保温温度は自由な演算式によってどの
ような条件にても得られるので、内容液の液量や環境温
度をも考慮したより最適な保温温度を設定し制御に採用
することができる。また、沸点が気圧の違いによって基
準保温温度を大きく上回っても、制御用の保温温度は予
め設定された上限保温温度に設定されるので、万が一、
沸点が100℃を越える高圧域で電気貯湯容器が使用さ
れる場合にも、沸点よりも一定値低く設定するような制
御を行って制御用の保温温度自体が100℃を越えてし
まって、過剰昇温した危険な内容液が注出され、使用さ
れる不都合を解消することができる。
【0016】請求項3の発明は、実際の沸点を判定する
沸点判定手段と、判定された沸点よりも一定値低い温度
を制御用の保温温度として設定する保温温度設定手段
と、前記保温のためにヒータの保温モードでの通電を停
止して一定幅の降温を図るときの、通電停止時間のばら
つきによって、内容液の降温度合いを判定する判定手段
と、降温度合いの判定結果に基づいてヒータを保温モー
ドで通電する制御用の保温温度を設定する保温温度設定
手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0017】このような構成では、沸点判定手段が内容
液の実際の沸点を判定し、保温温度設定手段が、沸点判
定手段によって判定された実際の沸点よりも一定値低い
温度を制御用の保温温度として設定するので、気圧の違
いにより実際の沸点が変動しても、沸騰状態を招くよう
なことなしに、内容液を常に沸騰より一定値低いだけの
高温度に安定して保温することができ、このようにし
て、内容液を所定温度に保温するのに、さらに、ヒータ
の保温モードで通電したり、この通電を停止したりし
て、内容液の昇温と降温とを繰り返すが、特にヒータの
保温モードでの通電を停止して内容液の降温を図るの
に、判定手段が通電停止時間のばらつきによって内容液
の降温度合いを判定する。そして、保温温度設定手段が
前記判定結果に基づいてヒータを保温モードで通電する
制御用の保温温度を設定するので、内容液の降温度合い
が遅い場合は制御用の保温温度の設定を上げて、内容液
の降温温度を上げるとともにヒータを保温モードで通電
する時期を早め、内容液の降温度合いが低くても所定の
保温温度に安定して保温できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を家庭用の電気ポッ
トに適用した場合の幾つかの実施の形態について図を参
照しながら説明する。
【0019】(実施の形態1) 本実施の形態1は図1に示すように、器体1に収容した
内容液を加熱して湯沸かしや保温を行うヒータ11と、
器体1の排出口15aから内容液を器体1の上部および
前部に導き、器体1の前部から器体1外下方に吐出する
導出管路3と、この導出管路3を通じて内容液をくみ出
しによって器体1外へ吐出する電動ポンプ12とを備え
たものであって、内容液をヒータ11により加熱して湯
沸した後、所定温度で保温を行って貯湯しておき、必要
に応じてポンプ12を操作パネル14にある吐出キー2
9によるスイッチ30の押圧操作により働かせて貯湯さ
れている内容液を導出管路3を通じて器体1外に吐出し
使用することができる。本実施の形態1の電動ポンプ1
2は導出管路3内に流れ込んでいる内容液を吐出口4に
送り出すくみ出し方式のものであるが、内容液を加圧し
て吐出するものでもよい。導出管路3の途中の立上がり
部は透明管による液量表示部16とし、これが器体1の
外装ケース17の透明板を設けた液量表示窓17aから
外観されるようになっている。
【0020】内容器15の底部下にはヒータ11を動作
モードに従って働かせる制御回路18が、内容液の温度
を検出する温度センサ19や、空炊き時の異常昇温時に
電流の供給を断つ図示しない温度ヒューズとともに設け
られ、互いに結線されている。
【0021】器体1の蓋体13はヒンジピン24によっ
て、器体1の肩部材25に一体形成された軸受部26に
開閉および着脱できるように枢支されている。蓋体13
の前部にはこれを器体1の肩部材25との間で閉じ状態
にロックするロック部材34と、このロック部材34の
ロックを解除しかつ蓋体13を開き操作する操作レバー
35とが設けられている。
【0022】蓋体13の下板129の下には内容器15
の後部を閉じる金属板製の内蓋27が設けられ、下板1
29と内蓋27との間の空間、および下板129と上板
20との間の空間を利用して蒸気抜き通路28が設けら
れている。この蒸気抜き通路28には自重で働く従来通
りの常閉弁38が転倒時止水弁として設けられ、器体1
が横転したとき内容液が蒸気抜き通路28を通じて流出
するのを防止する。
【0023】導出管路3の途中には点灯時止水弁7が設
けられ、器体1が横転したとき自重であるいは導出管路
3を通じて外部に出ようとする内容液の押圧によって閉
じ、内容液が導出管路3を通じて外部に流れ出るのを防
止する。
【0024】制御回路18はこのような電動ポットの動
作制御のために、例えば、図1、図4に示すようにマイ
クロコンピュータ18aを用いており、操作パネル14
での吐出キー29による吐出スイッチ30のオン信号に
よって、電動ポンプ12を働かせる。また、マイクロコ
ンピュータ18aは、温度センサ19からの温度情報を
基に、ヒータ11を初期設定され、あるいは操作パネル
14にて設定される加熱モードに対応した加熱状態が得
られるように通電制御する。加熱モードは内容液を沸騰
させる湯沸しモード、内容液を所定温度に保温する保温
モード、保温中の内容液を再沸騰させる再沸騰モード、
内容液の沸騰状態を所定時間持続させ、あるいは繰り返
してカルキ成分を発散させるカルキ除去モード等であ
る。
【0025】マイクロコンピュータ18aは、各種制御
のために図2に示すように操作パネル14や温度センサ
19、ヒータ11のドライバ11aおよび電動ポンプ1
2のドライバ12a等が接続されている。
【0026】特に、本実施の形態1での保温制御は、マ
イクロコンピュータ18aの内部機能として備えた、主
として、実際の沸点を判定する沸点判定手段と、判定さ
れた沸点よりも一定値低い温度を制御用の保温温度とし
て設定する保温温度設定手段とによって行う。
【0027】沸点判定手段は、図3に示す保温モードの
制御フローチャートに従い、ヒータ11の保温モードで
の通電、通電停止を行って、内容液を初期設定等され記
憶された例えば標準の保温温度T1 =98℃に保温して
いる保温モード中、図4の(c)に示すようにある一定
時間Xsec以上内容液温度が変化しないような場合、
内容液が沸騰に至ってそれ以上昇温しないものと判断
し、このときの内容液温度T2 を沸点と判定する。
【0028】次いで、保温温度設定手段は、図3に示す
フローチャートにおいて、保温モードでのヒータ11の
通電時間が一定時間Xsecに達していない場合は、制
御用の保温温度を保温温度T1 =98℃のままにして、
上記の保温制御が行われるようにする。しかし、前記の
ように内容液温度T2 を沸点として判定されているとき
は、図3のフローチャートに従って、制御用の保温温度
1 がT2 ±0.5℃かどうかを判定し、この範囲であ
るとそのときの沸点T2 の一定値、例えば2℃低い温度
を制御用の保温温度T1 として設定し直し、以降この保
温温度で保温制御が行われるようにする。なお、保温温
度T1 が前記温度範囲T2 ±0.5℃を外れていても同
様の制御をすることもできる。
【0029】このように本実施の形態1では、高地等で
図4の(b)に示すように実際の沸点が通常設定される
保温温度よりも低いことがあっても、図4の(c)に示
すように実際の沸点よりも少し低い制御用の保温温度が
設定し直される。従って、気圧の違いにより実際の沸点
が変動しても、沸騰状態を招くようなことなしに、内容
液を常に沸騰より一定値低いだけの高温度に安定して保
温することができる。
【0030】(実施の形態2) 本実施の形態2は、実施の形態1の場合と同じマイクロ
コンピュータ18aの内部機能として、設定された単一
基準保温温度に対し内容液の温度が上回ったか下回った
かを判定する保温温度判定手段と、内容液の温度が下回
った判定に基づいてヒータの保温モードでの通電を行
い、内容液の温度が上回った判定に基づいてヒータの保
温モードでの通電を停止する制御手段とを備え、図5に
示すフローチャートのように制御する。他の構成は実施
の形態1と同じであるので同一の部材には同一の符号を
用い、重複する図示および説明は省略する。
【0031】具体的には図5に示すように、保温温度判
定手段による、内容液の温度が単一基準保温温度、例え
ば図6の(b)に示すように98℃とした設定温度に対
して上回ったか下回ったかの判定に従って、制御手段が
ヒータ11の保温モードでの通電を停止し、また通電を
再開して内容液を所定温度域に保温する。特にこの保温
に際し、ヒータ11の保温モードでの通電、通電停止の
判定の基準温度が単一基準保温温度、例えば98℃を例
にとって説明すると、内容液の温度がこの98℃を上回
ってヒータ11の保温モードでの通電が停止されると、
内容液は98℃から少しオーバーシュートした温度にな
った後熱源を絶たれていることにより降温し、この降温
によって内容液は98℃を少し上回っていただけの状態
から直ぐに98℃を下回りヒータ11の保温モードでの
通電が再開される。
【0032】これにより、内容液は図6の(b)に示す
ように98℃より少し下回った温度から再度昇温されて
直ぐに98℃を上回り、以後このような通電制御が繰り
返されて、内容液の保温温度域が小さな幅、例えば±
0.5℃程度に安定する。また、内容液の単一基準保温
温度例えば98℃に対するオーバーシュート幅が小さく
抑えられる分だけ、内容液の量や環境温度の違いによる
前記オーバーシュート幅の変動も小さくなるので、沸点
に近い高温で保温するようにしても、内容液の量や環境
温度の違いによって沸騰に至ってしまうようなことを解
消することができる。
【0033】(実施の形態3) 本実施の形態3は、実施の形態1の場合と同じマイクロ
コンピュータ18aの内部機能として、実際の沸点を判
定する沸点判定手段と、判定された沸点が予め設定され
た基準保温温度を上回っているかどうかを判定する沸点
高低判定手段と、基準保温温度を上回っている判定に基
づき制御用の保温温度を基準保温温度に設定し、上回っ
ていない判定に基づいて制御用の保温温度を基準保温温
度から一定値低い温度に設定する保温温度設定手段とを
備え、図7に示すフローチャートに従って制御用の保温
温度を設定する。他の構成は実施の形態1と同じである
ので同一の部材には同一の符号を用い、重複する図示お
よび説明は省略する。
【0034】沸点判定手段は実際の沸点を判定するが、
これは実施の形態1で示した方法で行っても、他の方法
で行ってもよい。本実施の形態3では湯沸しモードでの
沸騰の際に沸点の判定を行って、これをマイクロコンピ
ュータ18aの内部記憶機能や外部記憶手段に記憶して
おき、保温温度設定のときに図7のフローチャートに従
って沸騰温度T0 として読みだす。しかし、これに限ら
れることはなく、この読み込みに変えて沸点判定処理を
ここで行ってもよい。また、保温温度設定処理は、保温
モードを実行する際に毎回行ってもよいが、電源投入時
の初期湯沸しモードの際に行うと無駄がなく好適であ
る。
【0035】次いで、図7に示すように、沸点高低判定
手段が沸点判定手段によって判定された実際の沸点T0
が予め設定された基準保温温度、例えば98℃を上回っ
ているか下回っているかを判定する。そして、実際の沸
点T0 が基準保温温度98℃を上回っているとき保温温
度設定手段は、この基準保温温度98℃を制御用の保温
温度として設定するし、実際の沸点が基準保温温度を下
回っているとき保温温度設定手段は、この基準保温温度
98℃よりも一定値、例えば2℃低い温度を制御用の保
温温度として演算し設定する。
【0036】これにより、気圧の違いによって沸点がど
のように変動しても、常に、実際の沸点T0 よりも下回
った制御用の保温温度を基準に保温制御が行われるの
で、保温中に内容液が気圧の違いによって沸騰に至って
しまうようなことのない安定した保温ができる。また、
沸点T0 が気圧の違いによって基準保温温度98℃を大
きく上回っても、保温温度は予め設定された基準保温温
度98℃に設定されるので、万が一にも沸点が100℃
を越える高圧域で電気貯湯容器が使用される場合にも、
沸点T0 よりも一定値低く設定するような制御を行って
制御用の保温温度自体が100℃を越えてしまって、過
剰昇温した危険な内容液が注出され、使用される不都合
を解消することができる。
【0037】(実施の形態4) 本実施の形態4は、実施の形態1の場合と同じマイクロ
コンピュータ18aの内部機能として、実際の沸点を判
定する沸点判定手段と、検出された沸点に応じてそれよ
りも所定値低い温度を保温温度として演算する保温温度
演算手段と、演算された保温温度が予め設定した上限保
温温度以上であるかどうかを判定する保温温度高低判定
手段と、上限保温温度以上の判定に基づいて制御用の保
温温度を上限保温温度に設定し、上限保温温度を下回っ
ている判定に基づいて制御用の保温温度を演算結果の保
温温度に設定する保温温度設定手段とを備え、例えば図
8に示すフローチャートに従って保温温度の設定を行
う。他の構成は実施の形態1と同じであるので、重複す
る図示および説明は省略する。
【0038】具体的には図8において、沸点判定手段が
実施の形態1の場合と同様な手法、あるいは他の手法で
実際の沸点を判定し、保温温度演算手段が、判定された
実際の沸点に応じた保温温度を演算し、保温温度高低判
定手段が演算された保温温度が予め設定された上限保温
温度以上であるかどうかを判定する。そして、演算され
た保温温度が設定上限保温温度以上であるとき保温温度
設定手段は、この上限保温温度を制御用の保温温度とし
て設定し、演算された保温温度が設定上限保温温度を下
回っているとき保温温度設定手段は、演算された保温温
度を制御用の保温温度として設定する。
【0039】これにより、気圧の違いによって沸点がど
のように変動しても、常に、実際の沸点よりも下回った
演算保温温度または上限保温温度を基準に保温制御が行
われるので、保温中に内容液が気圧の違いによって沸騰
に至ってしまうようなことのない安定した保温ができ、
しかも、演算保温温度は自由な演算式によってどのよう
な条件にても得られるので、内容液の液量や環境温度を
も考慮したより最適な保温温度を設定し制御に採用する
ことができる。また、沸点が気圧の違いによって基準保
温温度を大きく上回っても、制御用の保温温度は予め設
定された上限保温温度に設定されるので、万が一、沸点
が100℃を越える高圧域で電気貯湯容器が使用される
場合にも、沸点よりも一定値低く設定するような制御を
行って制御用の保温温度自体が100℃を越えてしまっ
て、過剰昇温した危険な内容液が注出され、使用される
不都合を解消することができる。
【0040】(実施の形態5) 本実施の形態5は、実施の形態1の場合と同じマイクロ
コンピュータ18aの内部機能として、前記保温のため
の保温モードでの通電を上限保温温度に達することによ
って図10に示すように一次停止して一定幅の降温、例
えば下限保温温度まで降温を図るときの、通電停止時間
OFF のばらつきによって、内容液の降温度合いを判定
する判定手段と、降温度合いの判定結果に基づいてヒー
タを保温モードで通電する制御用の保温温度を設定する
保温温度設定手段とを備え、例えば図9に示すフローチ
ャートに従って保温制御を行う。他の構成は実施の形態
1と同じであるので、重複する図示および説明は省略す
る。
【0041】図10に示すように、内容液を所定温度に
保温するのに、ヒータ11の保温モードで通電したり、
この通電を停止したりして、内容液の昇温と降温とを繰
り返すが、特に内容液が上限保温温度Tmaxに達した
ときヒータ11の保温モードでの通電を停止して内容液
の降温を図るのに、判定手段が通電停止時間tOFF のば
らつきによって内容液の降温度合いを判定する。この判
定は、ヒータ11のオフと同時にオフカウンタCをスタ
ートさせ、次にヒータ11がオンするまでの時間をカウ
ントして行う。
【0042】そして、保温温度設定手段が前記判定結果
に基づいてヒータを保温モードで通電する制御用の保温
温度を設定する。具体的には、前記オフカウンタCのカ
ウント値Cが予め設定した基準値Caを上回っている
と、上限保温温度Tmaxを0.5℃加算する補正を行
い、基準値Caを下回っていると、上限保温温度Tma
xを−0.5℃加算する補正を行う。
【0043】このように本実施の形態5では、内容液の
降温度合いが遅い場合は制御用の保温温度の設定を上げ
て、内容液の降温温度を上げるとともにヒータを保温モ
ードで通電する時期を早め、内容液の降温度合いが低く
ても所定の保温温度に安定して保温できる。
【0044】なお、Tmaxを標準保温温度95℃等と
設定しておき、これを前記カウンタ値CとCaとの差に
応じて補正するようにしてもよい。この場合の補正式を
示せば次の通りである。
【0045】Tmax=95+A(C−Ca) 但しAは補正係数である。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、沸点判定手段
が実際の沸点を判定し、保温温度設定手段が、沸点高低
判定手段が沸点判定手段によって判定された実際の沸点
が予め設定された基準保温温度を上回っているか下回っ
ているかを判定する。そして、判定された実際の沸点が
基準保温温度を上回っているとき保温温度設定手段は、
この基準保温温度を制御用の保温温度として設定する
し、判定された実際の沸点が基準保温温度を下回ってい
るとき保温温度設定手段は、この基準保温温度よりも一
定値低い温度を制御用の保温温度として設定するので、
気圧の違いによって沸点がどのように変動しても、実際
の沸点よりも下回った制御用の保温温度を基準に保温制
御が行われるので、保温中に内容液が気圧の違いによっ
て沸騰に至ってしまうようなことのない安定した保温が
できる。また、沸点が気圧の違いによって基準保温温度
を大きく上回っても、保温温度は予め設定された基準保
温温度に設定されるので、万が一、沸点が100℃を越
える高圧域で電気貯湯容器が使用される場合にも、沸点
よりも一定値低く設定するような制御を行って制御用の
保温温度自体が100℃を越えてしまって、過剰昇温し
た危険な内容液が注出され、使用される不都合を解消す
ることができる。
【0047】請求項2の発明によれば、沸点判定手段が
実際の沸点を判定し、保温温度演算手段が、判定された
実際の沸点に応じた保温温度を演算し、保温温度高低判
定手段が演算された保温温度が予め設定された上限保温
温度以上であるかどうかを判定する。そして、演算され
た保温温度が上限保温温度以上であるとき保温温度設定
手段は、この上限保温温度を制御用の保温温度として設
定するし、演算された保温温度が上限保温温度を下回っ
ているとき保温温度設定手段は、演算された保温温度を
制御用の保温温度として設定するので、気圧の違いによ
って沸点がどのように変動しても、実際の沸点よりも下
回った演算保温温度または上限保温温度を基準に保温制
御が行われるので、保温中に内容液が気圧の違いによっ
て沸騰に至ってしまうようなことのない安定した保温が
でき、しかも、演算保温温度は自由な演算式によってど
のような条件にても得られるので、内容液の液量や環境
温度をも考慮したより最適な保温温度を設定し制御に採
用することができる。また、沸点が気圧の違いによって
基準保温温度を大きく上回っても、制御用の保温温度は
予め設定された上限保温温度に設定されるので、万が
一、沸点が100℃を越える高圧域で電気貯湯容器が使
用される場合にも、沸点よりも一定値低く設定するよう
な制御を行って制御用の保温温度自体が100℃を越え
てしまって、過剰昇温した危険な内容液が注出され、使
用される不都合を解消することができる。
【0048】請求項3の発明によれば、沸点判定手段が
内容液の実際の沸点を判定し、保温温度設定手段が、沸
点判定手段によって判定された実際の沸点よりも一定値
低い温度を制御用の保温温度として設定するので、気圧
の違いにより実際の沸点が変動しても、沸騰状態を招く
ようなことなしに、内容液を常に沸騰より一定値低いだ
けの高温度に安定して保温することができ、このように
して、内容液を所定温度に保温するのに、さらに、ヒー
タの保温モードで通電したり、この通電を停止したりし
て、内容液の昇温と降温とを繰り返すが、特にヒータの
保温モードでの通電を停止して内容液の降温を図るの
に、判定手段が通電停止時間のばらつきによって内容液
の降温度合いを判定する。そして、保温温度設定手段が
前記判定結果に基づいてヒータを保温モードで通電する
制御用の保温温度を設定するので、内容液の降温度合い
が遅い場合は制御用の保温温度の設定を上げて、内容液
の降温温度を上げるとともにヒータを保温モードで通電
する時期を早め、内容液の降温度合いが低くても所定の
保温温度に安定して保温できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す電気ポットの縦断
側面図である。
【図2】図1の電気ポットの制御回路のブロック図であ
る。
【図3】図1の電気ポットの保温モードの制御状態を示
すフローチャートである。
【図4】図1の電気ポットの従来保温モードでの平地と
高地での内容液の沸点の違いと、実施の形態1による保
温モードでの内容液の温度変化とを示すグラフである。
【図5】本発明の実施の形態2を示す保温モード制御の
フローチャートである。
【図6】従来の保温制御と本発明の実施の形態2の保温
制御との内容液温度の変化状態を示すグラフである。
【図7】本発明の実施の形態3の保温温度設定処理制御
のフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態4の保温温度設定処理制御
のフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態5の保温モード制御のフロ
ーチャートである。
【図10】実施の形態5での内容液温度とヒータのオ
ン、オフとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 器体 11 ヒータ 11a ドライバ 14 操作パネル 18 制御回路 18a マイクロコンピュータ 19 温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00 - 27/64

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内容液をヒータにより加熱して湯沸しを
    行い、また所定の保温温度に保温する電気貯湯容器にお
    いて、 実際の沸点を判定する沸点判定手段と、判定された沸点
    が予め設定された基準保温温度を上回っているかどうか
    を判定する沸点高低判定手段と、判定された沸点が基準
    保温温度を上回っているとき制御用の保温温度を基準保
    温温度に設定し、判定された沸点が基準保温温度を上回
    っていないとき制御用の保温温度を基準保温温度から一
    定値低い温度に設定する保温温度設定手段とを備えたこ
    とを特徴とする電気貯湯容器。
  2. 【請求項2】 内容液をヒータにより加熱して湯沸しを
    行い、また所定の保温温度に保温する電気貯湯容器にお
    いて、 実際の沸点を判定する沸点判定手段と、判定された沸点
    に応じてそれよりも所定値低い温度を保温温度として演
    算する保温温度演算手段と、演算された保温温度が予め
    設定した上限保温温度以上であるかどうかを判定する保
    温温度高低判定手段と、演算された保温温度が上限保温
    温度以上のとき制御用の保温温度を上限保温温度に設定
    し、演算された保温温度が上限保温温度を下回っている
    とき制御用の保温温度を演算結果の保温温度に設定する
    保温温度設定手段とを備えたことを特徴とする電気貯湯
    容器。
  3. 【請求項3】 内容液をヒータにより加熱して湯沸しを
    行い、また所定の保温温度に保温する電気貯湯容器にお
    いて、 実際の沸点を判定する沸点判定手段と、判定された沸点
    よりも一定値低い温度を制御用の保温温度として設定す
    る保温温度設定手段と、前記保温のためにヒータの保温
    モードでの通電を停止して一定幅の降温を図るときの、
    通電停止時間のばらつきによって、内容液の降温度合い
    を判定する判定手段と、降温度合いの判定結果に基づい
    てヒータを保温モードで通電する制御用の保温温度を設
    定する保温温度設定手段とを備えたことを特徴とする電
    気貯湯容器。
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