JP2701443B2 - 優れた鉄損特性を有する高珪素鋼板およびその製造方法 - Google Patents

優れた鉄損特性を有する高珪素鋼板およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、鉄損特性に優れた高珪素鋼板およびその
製造方法に関するものである。
[従来の技術] 珪素鋼板は優れた磁気特性を有するため、従来から電
力用の磁心や回転機用の材料として大量に使用されて来
た。近年省エネルギー、省資源の観点から変圧器、回転
機などの電気機器の効率化、小型化が強く要求され、こ
れに伴いその鉄心用材料である珪素鋼板にも、より優れ
た磁気特性が要求されるようになってきた。この珪素鋼
板の磁気特性はSi添加量とともに向上し、特に6.5wt.%
付近で最高の透磁率を示し、さらに固有電気抵抗も高い
ことから、鉄損も小さくなることが知られている。
近年、高珪素鉄合金をベースとした磁心材料に関する
いくつかの提案がなされている。
例えば、特開昭59−78503号公報には、珪素量6.5%近
傍の面内無配向高珪素鉄薄帯において、平均結晶粒径を
0.5〜2.0mmとすることが開示されている。以下、先行技
術1という。
また、特公昭61−15136号公報には、珪素4〜10%を
含有する薄帯において、結晶粒が、1〜100μmでかつ
結晶粒が、薄帯表面に対し垂直に成長した柱状晶からな
る高珪素鋼薄帯が開示されている。以下、先行技術2と
いう。
上記2つの方法は、いずれも超急冷技術により板厚10
〜200μm程度の薄帯とした後、熱処理により結晶粒径
を制御するものである。
さらに、最近の高速回転機の回転子用材料として、例
えば、特開昭62−196358号公報には、Si:2.5〜7.0wt.%
に各種の添加元素を加え、板厚1〜300μm、平均結晶
粒径10〜2000μmの高抗張力軟磁性鋼板が開示されてい
る。以下、先行技術3という。
そして、第6回日本応用磁気学会 学術講演概要集
(1982、11)には、6.5wt.%の珪素を含有した高珪素鋼
板が開示されている。以下、先行技術4という。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述した先行技術は、以下の問題を有
している。
先行技術1は、珪素量および結晶粒径に関して、この
発明と類似するものの、(100)面の極密度および使用
周波数についての記載は全くない。
先行技術2は、成分組成に関して、この発明と類似す
るものの、(100)面の極密度についての記載はない。
しかし、組織を柱状晶化することが必須の要件となって
いる。
先行技術3は、高抗張力を付与するために、各種の添
加元素を加えているため、磁気特性の劣化をまねき、特
に実用上使用可能な板厚0.1〜0.3mmの範囲内の高周波鉄
損特性は、0.1mmでW10/1000が70w/kg,0.3mmでW10/1000
が100w/kgと、かなり大きな値を示している。そのた
め、その用途はかなり限定される。
先行技術4は、この発明と比べると、鉄損特性が悪
い。これは、第1図から明らかである。第1図は、本発
明鋼板および比較鋼板における鉄損と平均結晶粒径との
関係を示すグラフである。第1図から明らかなように、
見かけ上、本発明鋼板の方が鉄損特性が劣るようである
が、本発明鋼板の板厚は、比較鋼板に比べて3.5倍と厚
い。鉄損中の渦電流損失は、板厚の2乗に比例して増加
することから、結局、本発明鋼板の方が比較鋼板に比べ
て鉄損特性が優れていることが明らかである。
従って、この発明の目的は、所定の周波数帯域におい
て、優れた鉄損特性を有する高珪素鋼板およびその製造
方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本願発明者等は、所定の周波数帯域において、優れた
鉄損特性を有する高珪素鋼板およびその製造方法を得べ
く鋭意研究を重ねた。その結果、次の知見を得た。
(1)板面の結晶粒径が20〜2000μmに調整された冷間
圧延高珪素鋼板は、優れた鉄損特性を示す。
(2)板厚および使用周波数によって鉄損が最小となる
最適結晶粒径が存在する。
(3)結晶粒径の調整に当たり、鋼板面上の(100)面
極密度が重要であり、その値によって、鉄損最小の最適
結晶粒径が変化する。
この発明は、上述した(1)から(3)の知見に基づ
いてなされたものであって、 第1の発明は、Si:4.0から7.0%、残り:Feおよび不可
避的不純物からなり、不可避的不純物としてのC,Mn,So
l.Al,N,S,OおよびPのそれぞれの含有量は、C,N,S,Oお
よびPについては、0.01%以下、Mnについては、0.5%
以下、Sol.Alについては、0.1%以下(以上重量%)で
あり、板厚が0.1から0.5mm、板面の(100)面極密度が1
0から25%、そして、板面の平均結晶粒径が100から800
μmであることに特徴を有する。
第2の発明は、Si:4.0から7.0%、残り:Feおよび不可
避的不純物からなり、不可避的不純物としてのC,Mn,So
l.Al,N,S,OおよびPのそれぞれの含有量は、C,N,S,Oお
よびPについては、0.01%以下、Mnについては、0.5%
以下、Sol.Alについては、0.1%以下(以上重量%)で
あり、板厚が0.1から0.5mm、板面の(100)面極密度が1
0から25%、そして、板面の平均結晶粒径が20から700μ
mであることに特徴を有する。
第3の発明は、Si:4.0から7.0%、残り:Feおよび不可
避的不純物からなり、不可避的不純物としてのC,Mn,So
l.Al,N,S,OおよびPのそれぞれの含有量は、C,N,S,Oお
よびPについては、0.01%以下、Mnについては、0.5%
以下、Sol.Alについては、0.1%以下(以上重量%)の
鋼からスラブを調製し、次いで、前記スラブを700から1
200℃の仕上げ温度で熱間圧延し、次いで、室温から500
℃の温度範囲で冷間または温間圧延して、板厚0.1から
0.5mmの薄板を調製し、次いで、前記薄板を、不活性ま
たは還元性雰囲気中で、700から1300℃の温度の基で焼
成することに特徴を有する。
第4の発明は、Si:4.0から7.0%、残り:Feおよび不可
避的不純物からなり、不可避的不純物としてのC,Mn,So
l.Al,N,S,OおよびPのそれぞれの含有量は、C,N,S,Oお
よびPについては、0.01%以下、Mnについては、0.5%
以下、Sol.Alについては、0.1%以下(以上重量%)の
鋼からスラブを調製し、次いで、前記スラブを熱間圧延
し、次いで、冷間圧延して、板厚0.1から0.5mmの薄板を
調製し、次いで、前記薄板を、四塩化珪素を含む雰囲気
中において浸珪処理を施すことに特徴を有する。
次に、この発明において、化学成分組成を上述したよ
うに限定した理由について説明する。
Si: Siは、電気抵抗を高めて渦電流損失を低減させる効果
があるが、4wt.%未満では、その効果が十分に現れな
い。一方、7wt.%を超えると、飽和磁束密度が低下し且
つコスト高となる。従って、Si含有量は、4から7wt.%
の範囲内に限定すべきである。
C: Cは、鋼中に不可避的に含まれる元素の1つであり、
少ない程、好ましいが、0.01wt.%を超えると、鉄損が
増大し、磁気時効が生じる。従って、C含有量は、0.01
wt.%以下に限定すべきである。
Mn: Mnは、鋼中に不可避的に含まれる元素の1つである
が、0.5wt.%を超えると、磁束密度が低くなる。従っ
て、Mn含有量は、0.5wt.%以下に限定すべきである。
Sol.Al: Alは、鋼中に不可避的に含まれる元素の1つである
が、0.1wt.%を超えると、高温度下での焼鈍時にAlNが
析出する。従って、Sol.Al含有量は、0.1wt.%以下に限
定すべきである。
N: Nは、鋼中に不可避的に含まれる元素の1つであり、
少ない程、好ましいが、0.01wt.%を超えると、磁気特
性が劣化する。従って、N含有量は、0.01wt.%以下に
限定すべきである。
S: Sは、鋼中に不可避的に含まれる元素の1つであり、
少ない程、好ましいが、0.01wt.%を超えると、MnSが生
成されて磁気特性を劣化させる。従って、S含有量は、
0.01wt.%以下に限定すべきである。
P: Pは、鋼中に不可避的に含まれる元素の1つである
が、0.01wt.%を超えると、圧延時に粒界割れが生じ
る。従って、P含有量は、0.01wt.%以下に限定すべき
である。
O: Oは、鋼中に不可避的に含まれる元素の1つであり、
少ない程、好ましいが、0.01wt.%を超えると、酸化物
系介在物が生成されて磁気特性を劣化させる。従って、
O含有量は、0.01wt.%以下に限定すべきである。
次に、この発明において、高珪素鋼板の板厚を0.1か
ら0.5mmの範囲に限定した理由について説明する。
第2図は、第1表に示される化学成分組成を有する鋼
板を、200℃の温度で温間圧延して0.1,0.2,0.3,0.35,0.
5mm厚の薄板とし、Ar雰囲気中にて、800℃の熱処理によ
り、平均粒径を100μmに調整したときの、鉄損と板厚
との関係を示す。
第2図から明らかなように、板厚0.1〜0.5mmの範囲で
優れた鉄損値を示すことがわかる。なお、板厚0.1mm以
下では、渦電流損失が低下するため、さらに低い鉄損値
を示すことが推定されるが、0.1mm以下に圧延するため
にはコストが上昇する上に使用上においても部品製作時
の積層、巻き回し等での工程が繁雑になる。一方、板厚
が0.5mmを超えると渦電流損失が増大して、鉄損が増大
する。従って、板厚は、0.1から0.5mmの範囲内に限定す
べきである。
次に、上記第1表に示す化学成分組成を有する鋼板の
鉄損と(100)面極密度との関係について調べた。この
結果を第3図に示す。第3図から明らかなように、(10
0)面極密度が10%以上で鉄損値が小さくなることがわ
かる。
この発明においては、(100)面極密度を10から25%
の範囲内に限定するが、これは、次の理由による。即
ち、(100)面極密度は、上述したように、10%以上で
高いほど磁気特性が良好となるが、(100)面極密度を2
5%を超えて高めることはプロセス上、格段の工夫を要
し、コスト高となるからである。
次に、板厚および周波数による鉄損の結晶粒径依存性
について調べるために、第1表に示す化学成分組成を有
する、厚さ0.35mmの鋼板に、Ar雰囲気中において、800
から1200℃の温度で5分間、連続焼鈍を施したときの、
鉄損W10/50,W10/400,W10/1000と平均結晶粒径との関係
について調べた。この結果を第4図から第6図に示す。
なお、W10/50では、0.8W/kg以下、W10/400では、14
W/kg以下、W10/1000では、58W/kg以下であれば、低鉄
損といえる。従って、これらの値以下の鉄損となる平均
結晶粒径を本願発明の範囲とした。
第4図〜第6図から明らかなように、測定周波数によ
って、鉄損が最小となる最適結晶粒径が存在することが
わかる。また、周波数が高くなると、その最適値は小さ
くなることがわかる。
次に、(100)面極密度が10から25%の場合の、鉄損
値が最小となる使用周波数と平均結晶粒径との関係につ
いて調べた。この結果を第7図に示す。
第7図から明らかなように、(100)面極密度が10か
ら25%の場合の、鉄損値が最小となる平均結晶粒径は、
使用周波数が50Hzから1KHzの範囲では、100から800μm
であり、使用周波数が1KHz超から50KHzの範囲では、20
から700μmである。
なお、平均結晶粒径の定義について以下に述べる。
本発明鋼板は、圧延組織を起点として、熱処理により
再結晶組織として使用に供する。通常、熱処理時には、
板全体が同時に再結晶することはなく、部分再結晶組織
や混粒組織となる。また、再結晶後の粒成長過程で、異
常粒成長を引き起こす場合もある。この場合は、所望の
鉄損特性を発揮しない場合もある。そこで鋼板の板面平
均結晶粒径Dを規定するに当たり、その対象組織の粒径
分布は、0.02D〜50Dを目処とする。0.02D〜50Dの範囲内
の粒径分布を有する組織の全組織に占める割合は、99%
以上である。
前述したように、優れた鉄損特性を有する高珪素鋼板
を得るには、10から25%の範囲内の、(100)面極密度
および周波数に応じた最適結晶粒径があるが、特に(10
0)面極密度の割合に着目して、さらに検討を加えたと
ころ新たな知見を得た。第8図および9図は、結晶粒径
を制御するために熱処理雰囲気を真空中(10-4Torr)に
て行った結果である。図面よりAr中で焼鈍した(100)
面極密度10%以上の組織を有する鋼板に比べて、鉄損値
が、最小となる結晶粒径が変化することがわかる。
次に、この発明の高珪素鋼板の製造方法について説明
する。
Si:4.0〜7.0%,残り、Feおよび不可避的不純物から
なり、不可避的不純物としてのC,Mn,Sol.Al,N.S.O,P
は、C:0.01%以下、Mn:0.5%以下、S:0.01%以下、P:0.
01%以下、Sol.Al:0.1%以下、N:0.01%以下、O:0.01%
以下(以上、重量%)の鋼を、造塊・分塊圧延または連
続鋳造してスラブを調製する。この場合の分塊圧延は、
好ましくは、1000℃以上で行う方が良い。次に、700℃
〜1200℃の温度範囲の仕上げ温度において熱間圧延を行
う。700℃未満でスラブを熱間圧延すると、圧延時の変
形抵抗が増大し、一方、1200℃を超えるとスラブ加熱時
にスケールが溶融する。従って、700℃〜1,200℃の仕上
げ温度範囲で熱間圧延を行う必要がある。
次いで、室温〜500℃の温度範囲で冷間あるいは温間
圧延により0.1から0.5mmの範囲内の板厚に仕上げる。最
終板厚までの圧延方法は、1回あるいは中間焼鈍をはさ
んだ2回以上の圧延で行っても良い。
次に、10-3Torr以上の真空中あるいは不活性あるいは
還元性雰囲気中にて、700〜1300℃の温度で焼鈍を施
す。この焼鈍により、(100)面極密度と結晶粒径の制
御を行うが、このときの焼鈍雰囲気は非常に重要であ
る。即ち、(100)面極密度を10〜25%の範囲にするに
は、例えば、Ar,N2,H2のうちの少なくとも1つの雰囲気
中で焼鈍を行う必要がある。そして、(100)面極密度
を25%超にするには、10-3Torr以上の真空中で焼鈍を行
う必要がある。10-3Torr未満では(100)面極密度が25
%に満たない場合があるため、10-3Torr以上に限定す
る。
焼鈍温度を700〜1300℃の範囲内に限定したのは、次
の理由による。即ち、焼鈍温度が、700℃未満では、粒
径を制御するための再結晶に時間がかかり不経済であ
り、一方、1300℃を超えると、鋼板の結晶粒径が粗大化
し易くなり、粒径が1500μmを超えるからである。な
お、冷却速度は、200℃/sec〜200℃/hの範囲内で行うの
が好ましい。
ところで、Si含有量が少ない程、加工性が向上するの
で、Si含有量が少ない鋼板を使用し、圧延後、浸珪処理
によって鋼板中のSi含有量を増加させて、最終的にSi含
有量を4から7wt.%に調整することが考えられる。この
場合、浸珪処理によって鋼板の板厚が若干減少するの
で、圧延後の鋼板の板厚は、前述した方法に比べて若干
厚めにし、最終板厚が0.1から0.5mmとなるようにする。
浸珪処理は、SiCl4を含んだ無酸化性ガス雰囲気中にお
いて、鋼板に1023〜1200℃の温度で連続的に化学気相蒸
着を施して、鋼板の表面にFe3Si層を形成し、次いで、S
iCl4を含まない無酸化性ガス雰囲気中で、Siを鋼板内部
に撹拌させるものである。
[実施例1] 次に、この発明を実施例によって更に詳細に説明す
る。
第2表に示す化学成分組成を有するスラブを熱間圧延
して、厚さ1.6mmの鋼板を調製した。このときのスラブ
の加熱温度は1150℃、仕上げ温度は800℃であった。次
いで、この鋼板を300℃の温度で温間圧延して、厚さ0.3
5mmの薄板を調製した。次いで、このようにして得られ
た薄板をAr雰囲気中で800から1200℃内の各温度で3分
間連続焼鈍を行って、種々の結晶粒径を有する高珪素鋼
板を製造した。そして、このようにして製造した高珪素
鋼板から、外径20mm、内径10mmのリング状サンプルを切
り出し、50Hz〜500KHzの鉄損を測定した。この結果を第
3表に示す。(100)面極密度は、X線回折(反射法)
により測定した。この結果、(100)面極密度は、何れ
も10から25%の範囲内であった。
第3表から明らかなように、この発明の高珪素鋼板N
o.2〜5の鉄損は、粒径が本発明範囲外の鋼板No.1の鉄
損に比べて優れていることがわかる。
[実施例2] 第4表に示す化学成分組成を有するスラブを熱間圧延
して、厚さ1.8mmの鋼板を調製した。次いで、この鋼板
を冷間圧延して0.35mmの薄板を調製した。次いで、この
ようにして得た薄板に、ArとSiCl4との混合ガス雰囲気
中で、浸珪処理を施して、Si含有量を6.5wt.%とした。
このようにして調製した高珪素鋼から外径20mm、内径10
mmのリング状サンプルを切り出し、鉄損を測定した。こ
の結果を第5表に示す。
第5表から明らかなように、この発明の高珪素鋼板N
o.3は、比較鋼板No.1、2に比べて優れた鉄損を有して
いることがわかる。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明によれば、優れた鉄損
特性を有する高珪素鋼板を製造することができるといっ
た有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、異なる板厚の鋼板における、鉄損と平均結晶
粒径との関係を示すグラフ、第2図は、鉄損と板厚との
関係を示すグラフ、第3図は、鉄損と(100)面極密度
との関係を示すグラフ、第4図から第6図は、異なる周
波数における鉄損と平均結晶粒径との関係を示すグラ
フ、第7図は、使用周波数と平均結晶粒径との関係を示
すグラフ、第8図、第9図は、異なる雰囲気中で焼鈍し
たときの鉄損と平均結晶粒径との関係を示すグラフであ
る。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Si:4.0から7.0%、残り:Feおよび不可避的
    不純物からなり、不可避的不純物としてのC,Mn,Sol.Al,
    N,S,OおよびPのそれぞれの含有量は、C,N,S,OおよびP
    については、0.01%以下、Mnについては、0.5%以下、S
    ol.Alについては、0.1%以下(以上重量%)であり、板
    厚が0.1から0.5mm、板面の(100)面極密度が10から25
    %、そして、板面の平均結晶粒径が100から800μmであ
    ることを特徴とする、50Hzから1KHzの周波数域において
    優れた鉄損特性を有する高珪素鋼板。
  2. 【請求項2】Si:4.0から7.0%、残り:Feおよび不可避的
    不純物からなり、不可避的不純物としてのC,Mn,Sol.Al,
    N,S,OおよびPのそれぞれの含有量は、C,N,S,OおよびP
    については、0.01%以下、Mnについては、0.5%以下、S
    ol.Alについては、0.1%以下(以上重量%)であり、板
    厚が0.1から0.5mm、板面の(100)面極密度が10から25
    %、そして、板面の平均結晶粒径が20から700μmであ
    ることを特徴とする、1KHz超から50KHzの周波数域にお
    いて優れた鉄損特性を有する高珪素鋼板。
  3. 【請求項3】Si:4.0から7.0%、残り:Feおよび不可避的
    不純物からなり、不可避的不純物としてのC,Mn,Sol.Al,
    N,S,OおよびPのそれぞれの含有量は、C,N,S,OおよびP
    については、0.01%以下、Mnについては、0.5%以下、S
    ol.Alについては、0.1%以下(以上重量%)の鋼からス
    ラブを調製し、次いで、前記スラブを700から1200℃の
    仕上げの温度で熱間圧延し、次いで、室温から500℃の
    温度範囲で冷間または温間圧延して、板厚0.1から0.5mm
    の薄板を調製し、次いで、前記薄板を、不活性または還
    元性雰囲気中で、700から1300℃の温度の基で焼鈍する
    ことを特徴とする、板厚が0.1から0.5mm、板面の(10
    0)面極密度が10から25%、そして、板面の平均結晶粒
    径が20から800μmの、優れた鉄損特性を有する高珪素
    鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】Si:4.0から7.0%、残り:Feおよび不可避的
    不純物からなり、不可避的不純物としてのC,Mn,Sol.Al,
    N,S,OおよびPのそれぞれの含有量は、C,N,S,OおよびP
    については、0.01%以下、Mnについては、0.5%以下、S
    ol.Alについては、0.1%以下(以上重量%)の鋼からス
    ラブを調製し、次いで、前記スラブを熱間圧延し、次い
    で、冷間圧延して、板厚0.1から0.5mmの薄板を調製し、
    次いで、前記薄板を、四塩化珪素を含む雰囲気中におい
    て浸珪処理を施すことを特徴とする、板厚が0.1から0.5
    mmであり、(100)面極密度が10から25%、そして、板
    面の平均結晶粒径が20から800μmの、優れた鉄損特性
    を有する高珪素鋼板の製造方法。
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