JP2701305B2 - 安定な高濃度亜硝酸カルシウム水溶液 - Google Patents
安定な高濃度亜硝酸カルシウム水溶液Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、低温で結晶析出を起さない高濃度亜硝酸カ
ルシウム水溶液及びその製造法に関する。
ルシウム水溶液及びその製造法に関する。
亜硝酸カルシウムは、コンクリートの硬化促進剤、鉄
筋コンクリートの防錆剤、防凍剤等として用いられ、そ
の使用の利便から20〜40重量%程度の高濃度水溶液とし
て工業生産されている。
筋コンクリートの防錆剤、防凍剤等として用いられ、そ
の使用の利便から20〜40重量%程度の高濃度水溶液とし
て工業生産されている。
(従来の技術) 亜硝酸カルシウムの20〜40重量%水溶液を効率よく製
造する方法として、特公昭52-31318号公報に、NO/NO2モ
ル比1以上の比率にNOとNO2を含有するガスを消石灰の
水性スラリーに吸収させた後残存消石灰を濾別すること
による方法が開示されている。更に、特公昭55-16969号
公報及び特公昭58-50926号公報には、大規模工業生産の
ための改良された方法も開示されている。
造する方法として、特公昭52-31318号公報に、NO/NO2モ
ル比1以上の比率にNOとNO2を含有するガスを消石灰の
水性スラリーに吸収させた後残存消石灰を濾別すること
による方法が開示されている。更に、特公昭55-16969号
公報及び特公昭58-50926号公報には、大規模工業生産の
ための改良された方法も開示されている。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来の方法により、亜硝酸カルシウム濃度20〜40
重量%の透明な水溶液が得られるが、この水溶液は低温
で特に長期間保存する際に結晶析出を起す。冬期或いは
寒冷地において、貯蔵タンクや製品輸送容器中でこの結
晶析出が起ると、貯蔵タンクや輸送容器からその排出口
を通して亜硝酸カルシウム水溶液を抜き出す際、円滑な
液の排出が妨げられる。
重量%の透明な水溶液が得られるが、この水溶液は低温
で特に長期間保存する際に結晶析出を起す。冬期或いは
寒冷地において、貯蔵タンクや製品輸送容器中でこの結
晶析出が起ると、貯蔵タンクや輸送容器からその排出口
を通して亜硝酸カルシウム水溶液を抜き出す際、円滑な
液の排出が妨げられる。
この低温における結晶析出を防ぐ方法として、この結
晶析出温度よりも高い温度に亜硝酸カルシウム水溶液を
維持することが考えられるが、そのためには貯蔵容器、
輸送容器等に保温或いは加熱のための装置、設備等を設
けねばならない。
晶析出温度よりも高い温度に亜硝酸カルシウム水溶液を
維持することが考えられるが、そのためには貯蔵容器、
輸送容器等に保温或いは加熱のための装置、設備等を設
けねばならない。
本発明は、8〜−20℃において長期間結晶析出を起さ
ない20〜40重量%の亜硝酸カルシウム水溶液及びかかる
水溶液を簡易かつ効率よく製造する方法を提供しようと
するものである。
ない20〜40重量%の亜硝酸カルシウム水溶液及びかかる
水溶液を簡易かつ効率よく製造する方法を提供しようと
するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明による低温で結晶析出を起さない安定な高濃度
の亜硝酸カルシウム水溶液は、20〜40重量%の亜硝酸カ
ルシウム水溶液に、該水溶液に対し0.02〜0.2重量%量
の水溶性のカルシウム含有錯体又は水溶性のカルシウム
含有錯体形成性物質、好ましくは、しょ糖、ぶどう糖、
還元麦芽糖、マンニット、キシリット、でんぷん、酒石
酸、グルコン酸、グリコール酸、グルクロン酸、l−ア
スコルビン酸、くえん酸、りんご酸、エチレンジアミン
四酢酸、ニトリロトリ酢酸、グリシン、グルコン酸カル
シウム等の単独又は混合物を加えることによって得られ
る。
の亜硝酸カルシウム水溶液は、20〜40重量%の亜硝酸カ
ルシウム水溶液に、該水溶液に対し0.02〜0.2重量%量
の水溶性のカルシウム含有錯体又は水溶性のカルシウム
含有錯体形成性物質、好ましくは、しょ糖、ぶどう糖、
還元麦芽糖、マンニット、キシリット、でんぷん、酒石
酸、グルコン酸、グリコール酸、グルクロン酸、l−ア
スコルビン酸、くえん酸、りんご酸、エチレンジアミン
四酢酸、ニトリロトリ酢酸、グリシン、グルコン酸カル
シウム等の単独又は混合物を加えることによって得られ
る。
20〜40重量%の亜硝酸カルシウム水溶液は、従来から
知られている任意の方法でつくられたものでよいが、特
に、本発明による安定な高濃度亜硝酸カルシウム水溶液
を工業生産するには、消石灰の20〜40重量%水性スラリ
ーに、好ましくは、アンモニアの空気酸化によって得ら
れる一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO2)とをNO/NO2
モル比1以上の比率に含有するガスを懸濁消石灰濃度0.
5〜3重量%程度となるまで吸収反応させた後この残存
懸濁消石灰を該スラリーから濾別することにより得られ
る透明な水溶液が好ましい。
知られている任意の方法でつくられたものでよいが、特
に、本発明による安定な高濃度亜硝酸カルシウム水溶液
を工業生産するには、消石灰の20〜40重量%水性スラリ
ーに、好ましくは、アンモニアの空気酸化によって得ら
れる一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO2)とをNO/NO2
モル比1以上の比率に含有するガスを懸濁消石灰濃度0.
5〜3重量%程度となるまで吸収反応させた後この残存
懸濁消石灰を該スラリーから濾別することにより得られ
る透明な水溶液が好ましい。
この方法でつくられた20〜40重量%の亜硝酸カルシウ
ム水溶液は、少量の副生硝酸カルシウムと0.1〜0.2重量
%の溶解状態で残存する水酸化カルシウムを含有してい
るが、これら少量の不純物が存在していても本発明に用
いることができる。また、上記0.1〜0.2重量%に溶存す
る水酸化カルシウムを、該液中0.08〜0.02重量%となる
ように10〜55重量%の硝酸水溶液を添加することによっ
て減少させたものが好ましい。
ム水溶液は、少量の副生硝酸カルシウムと0.1〜0.2重量
%の溶解状態で残存する水酸化カルシウムを含有してい
るが、これら少量の不純物が存在していても本発明に用
いることができる。また、上記0.1〜0.2重量%に溶存す
る水酸化カルシウムを、該液中0.08〜0.02重量%となる
ように10〜55重量%の硝酸水溶液を添加することによっ
て減少させたものが好ましい。
加えられる水溶性のカルシウム含有錯体形成性物質と
しては、糖、糖アルコール、でんぷん、オキシカルボン
酸、キレート剤等の公知の化合物であり、これらは混合
して用いることもできる。この好ましい例としては、し
ょ糖、ぶどう糖、還元麦芽糖、マンニット、キシリッ
ト、でんぷん、酒石酸、グルコン酸、グリコール酸、グ
ルクロン酸、l−アスコルビン酸、くえん酸、りんご
酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、グリ
シン等が挙げられる。これら錯体形成性物質の代りに、
或いは混合して、これらとカルシウムとの反応によって
つくられたカルシウム含有錯体も用いることができる。
しては、糖、糖アルコール、でんぷん、オキシカルボン
酸、キレート剤等の公知の化合物であり、これらは混合
して用いることもできる。この好ましい例としては、し
ょ糖、ぶどう糖、還元麦芽糖、マンニット、キシリッ
ト、でんぷん、酒石酸、グルコン酸、グリコール酸、グ
ルクロン酸、l−アスコルビン酸、くえん酸、りんご
酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、グリ
シン等が挙げられる。これら錯体形成性物質の代りに、
或いは混合して、これらとカルシウムとの反応によって
つくられたカルシウム含有錯体も用いることができる。
加えられる水溶性のカルシウム含有錯体形成性物質の
量としては、20〜40重量%の亜硝酸カルシウム水溶液に
対して0.02〜0.2重量%程度でよい。そしてこの水溶性
のカルシウム含有錯体形成性物質の添加の後に、上記0.
1〜0.2重量%に溶存する水酸化カルシウムが0.08〜0.02
重量%となるように、10〜55重量%の硝酸水溶液を添加
してもよい。
量としては、20〜40重量%の亜硝酸カルシウム水溶液に
対して0.02〜0.2重量%程度でよい。そしてこの水溶性
のカルシウム含有錯体形成性物質の添加の後に、上記0.
1〜0.2重量%に溶存する水酸化カルシウムが0.08〜0.02
重量%となるように、10〜55重量%の硝酸水溶液を添加
してもよい。
(作用) 上記消石灰の20〜40重量%の水性スラリーに、NO/NO2
モル比1以上のNOとNO2を含有するガスを懸濁消石灰濃
度0.5〜3重量%となるまで吸収反応させた後残存懸濁
消石灰を該スラリーから濾別することにより得られる透
明な20〜40重量%程度の亜硝酸カルシウム水溶液は、そ
の亜硝酸カルシウム濃度が異なると結晶析出温度も異な
るが、その析出結晶はいずれも亜硝酸カルシウムの4水
塩であることが化学分析によって見出された。そしてこ
の亜硝酸カルシウム濃度と析出が起り始める温度は、実
験によって下表に記載の通りであることが見出された。
モル比1以上のNOとNO2を含有するガスを懸濁消石灰濃
度0.5〜3重量%となるまで吸収反応させた後残存懸濁
消石灰を該スラリーから濾別することにより得られる透
明な20〜40重量%程度の亜硝酸カルシウム水溶液は、そ
の亜硝酸カルシウム濃度が異なると結晶析出温度も異な
るが、その析出結晶はいずれも亜硝酸カルシウムの4水
塩であることが化学分析によって見出された。そしてこ
の亜硝酸カルシウム濃度と析出が起り始める温度は、実
験によって下表に記載の通りであることが見出された。
上記水溶性のカルシウム含有錯体形成性物質が、上記
30重量%又は34重量%の水溶液にその0.02〜0.2重量%
程度加えられると、上記結晶析出温度が約20〜25℃低下
し、数ケ月間にわたって−15℃に保存された亜硝酸カル
シウム水溶液に上記4水塩の結晶析出が起らないことが
見出された。この錯体形成性物質の添加量が0.02重量%
以下では、上記結晶析出温度の低下が充分でなく、ま
た、0.2重量%以上に高めても、上記結晶析出温度の低
下度合は高まらない。そして、0.02〜0.2重量%の範囲
では、析出温度低下の度合がほぼ一定することが見出さ
れた。糖、オキシカルボン酸等の錯体形成性物質を多量
に含有する亜硝酸カルシウム水溶液をコンクリートの配
合の際に添加すると、その糖、オキシカルボン酸等がコ
ンクリートの硬化を妨害するので好ましくないが、上記
0.02〜0.2重量%程度に糖、オキシカルボン酸等を含有
する亜硝酸カルシウム水溶液をコンクリートに加えて
も、それらによってコンクリートの硬化が妨害されるこ
とはない。しかし、その添加量はなるべく少ない方がよ
い。
30重量%又は34重量%の水溶液にその0.02〜0.2重量%
程度加えられると、上記結晶析出温度が約20〜25℃低下
し、数ケ月間にわたって−15℃に保存された亜硝酸カル
シウム水溶液に上記4水塩の結晶析出が起らないことが
見出された。この錯体形成性物質の添加量が0.02重量%
以下では、上記結晶析出温度の低下が充分でなく、ま
た、0.2重量%以上に高めても、上記結晶析出温度の低
下度合は高まらない。そして、0.02〜0.2重量%の範囲
では、析出温度低下の度合がほぼ一定することが見出さ
れた。糖、オキシカルボン酸等の錯体形成性物質を多量
に含有する亜硝酸カルシウム水溶液をコンクリートの配
合の際に添加すると、その糖、オキシカルボン酸等がコ
ンクリートの硬化を妨害するので好ましくないが、上記
0.02〜0.2重量%程度に糖、オキシカルボン酸等を含有
する亜硝酸カルシウム水溶液をコンクリートに加えて
も、それらによってコンクリートの硬化が妨害されるこ
とはない。しかし、その添加量はなるべく少ない方がよ
い。
20〜40重量%の亜硝酸カルシウム水溶液に溶存する0.
1〜0.2重量%の水酸化カルシウムによって、この亜硝酸
カルシウム水溶液が低温で、例えば、0℃付近に保存さ
れた際、この水溶液中に塩基性亜硝酸カルシウムの結晶
析出が起る。この溶存水酸化カルシウムを0.08〜0.02重
量%、好ましくは0.06〜0.02重量%にまで10〜55重量%
硝酸水溶液の添加によって低下させると、一層低温安定
性のよい亜硝酸カルシウム水溶液が得られる。加えられ
る硝酸は上記錯体形成性物質と一緒に添加することは避
けた方がよい。一緒に添加すると、硝酸が上記錯体形成
性物質と反応して上記錯体形成性物質の作用を妨害する
おそれがあるからである。従って、上記硝酸の添加は、
上記錯体形成性物質の添加前又は添加後に行うのがよ
い。
1〜0.2重量%の水酸化カルシウムによって、この亜硝酸
カルシウム水溶液が低温で、例えば、0℃付近に保存さ
れた際、この水溶液中に塩基性亜硝酸カルシウムの結晶
析出が起る。この溶存水酸化カルシウムを0.08〜0.02重
量%、好ましくは0.06〜0.02重量%にまで10〜55重量%
硝酸水溶液の添加によって低下させると、一層低温安定
性のよい亜硝酸カルシウム水溶液が得られる。加えられ
る硝酸は上記錯体形成性物質と一緒に添加することは避
けた方がよい。一緒に添加すると、硝酸が上記錯体形成
性物質と反応して上記錯体形成性物質の作用を妨害する
おそれがあるからである。従って、上記硝酸の添加は、
上記錯体形成性物質の添加前又は添加後に行うのがよ
い。
上記水溶性のカルシウム含有錯体形成性物質は、その
分子中に−OH基、C=0基、−COOH基、−NH2基等を
含有し、その酸素原子、窒素原子等が亜硝酸カルシウム
水溶液中で、そのカルシウム原子に配位することによっ
て、亜硝酸カルシウム水溶液中に溶解したカルシウム含
有錯体又はその錯イオンを形成するものと考えられる。
グルコン酸カルシウムは、通常、その分子式はCa(C6H11
O7)2によって示されるが、グルコン酸分子に含まれる−
OH基の酸素原子はカルシウム原子に配位して錯体構造を
形成している。エチレンジアミン四酢酸のカルシウム塩
は、通常、キレート化合物としてよく知られているが、
その分子に含まれる窒素原子はカルシウム原子に配位し
て錯体構造を形成している。アミン基含有化合物は、一
般に、亜硝酸イオンを分解する化合物が多いが、本発明
に用いられるものは亜硝酸イオンを分解しないものであ
る。グリシンは亜硝酸イオンを分解しない例である。
分子中に−OH基、C=0基、−COOH基、−NH2基等を
含有し、その酸素原子、窒素原子等が亜硝酸カルシウム
水溶液中で、そのカルシウム原子に配位することによっ
て、亜硝酸カルシウム水溶液中に溶解したカルシウム含
有錯体又はその錯イオンを形成するものと考えられる。
グルコン酸カルシウムは、通常、その分子式はCa(C6H11
O7)2によって示されるが、グルコン酸分子に含まれる−
OH基の酸素原子はカルシウム原子に配位して錯体構造を
形成している。エチレンジアミン四酢酸のカルシウム塩
は、通常、キレート化合物としてよく知られているが、
その分子に含まれる窒素原子はカルシウム原子に配位し
て錯体構造を形成している。アミン基含有化合物は、一
般に、亜硝酸イオンを分解する化合物が多いが、本発明
に用いられるものは亜硝酸イオンを分解しないものであ
る。グリシンは亜硝酸イオンを分解しない例である。
上記微量に加えられる錯体形成性物質の添加によっ
て、20〜40重量%の亜硝酸カルシウム水溶液の結晶析出
温度が著しく低下する機構は未だ完全に解明されてはい
ないが、加えられた錯体形成性物質が亜硝酸カルシウム
水溶液中で水溶性のカルシウム錯体又はカルシウム錯体
のイオンを形成し、これらが亜硝酸カルシウムの4水塩
の結晶核生成を防いでいるものと考えられる。
て、20〜40重量%の亜硝酸カルシウム水溶液の結晶析出
温度が著しく低下する機構は未だ完全に解明されてはい
ないが、加えられた錯体形成性物質が亜硝酸カルシウム
水溶液中で水溶性のカルシウム錯体又はカルシウム錯体
のイオンを形成し、これらが亜硝酸カルシウムの4水塩
の結晶核生成を防いでいるものと考えられる。
一般に水溶液に析出が起ることを防ぐのに、防凍剤と
呼ばれる物質を水溶液に添加することが行われる。この
防凍剤として知られている尿素、ホルムアルデヒド、エ
チレングリコール等を、20〜40重量%の亜硝酸カルシウ
ム水溶液にその0.02〜0.2重量%量添加しても、結晶析
出温度の低下には殆ど有効ではなく、約10重量%近く添
加しても尚、上記錯体形成性物質の0.02〜0.2重量%添
加の効果にははるかに及ばない。従って、本発明に用い
られる上記錯体形成性物質の0.02〜0.2重量%という微
量の添加による効果は、従来から知られている防凍剤の
効果とは明らかな違いがある。
呼ばれる物質を水溶液に添加することが行われる。この
防凍剤として知られている尿素、ホルムアルデヒド、エ
チレングリコール等を、20〜40重量%の亜硝酸カルシウ
ム水溶液にその0.02〜0.2重量%量添加しても、結晶析
出温度の低下には殆ど有効ではなく、約10重量%近く添
加しても尚、上記錯体形成性物質の0.02〜0.2重量%添
加の効果にははるかに及ばない。従って、本発明に用い
られる上記錯体形成性物質の0.02〜0.2重量%という微
量の添加による効果は、従来から知られている防凍剤の
効果とは明らかな違いがある。
(実施例) 消石灰の28重量%水性スラリーに、アンモニアを空気
酸化することにより得られたNO/NO2モル比1.8のNOとNO2
を含有するガスを、残存懸濁消石灰濃度0.5重量%とな
るまで吸収させた後、この残存懸濁消石灰を濾別して除
くことにより、透明な亜硝酸カルシウム34重量%の水溶
液を得た。この水溶液には溶存水酸化カルシウムが0.1
重量%含まれていた。
酸化することにより得られたNO/NO2モル比1.8のNOとNO2
を含有するガスを、残存懸濁消石灰濃度0.5重量%とな
るまで吸収させた後、この残存懸濁消石灰を濾別して除
くことにより、透明な亜硝酸カルシウム34重量%の水溶
液を得た。この水溶液には溶存水酸化カルシウムが0.1
重量%含まれていた。
この水溶液に30重量%硝酸水溶液を加えて、溶存水酸
化カルシウム濃度0.04重量%とした後、貯蔵タンク中4
℃で3ケ月保存したところ、亜硝酸カルシウムの4水塩
(Ca(NO2)2・4H2O)の固い大きな結晶が多量に生じてい
た。上記保存後、タンク下部に設けられた液排出口から
亜硝酸カルシウム水溶液を抜き出す際排出口からの液抜
き出しが円滑でなかった原因は、上記4水塩が上記タン
ク排出口近辺に沈積していたことによるものであった。
また、この水溶液は、−15℃で貯蔵したところ、15日後
には結晶析出を起した。
化カルシウム濃度0.04重量%とした後、貯蔵タンク中4
℃で3ケ月保存したところ、亜硝酸カルシウムの4水塩
(Ca(NO2)2・4H2O)の固い大きな結晶が多量に生じてい
た。上記保存後、タンク下部に設けられた液排出口から
亜硝酸カルシウム水溶液を抜き出す際排出口からの液抜
き出しが円滑でなかった原因は、上記4水塩が上記タン
ク排出口近辺に沈積していたことによるものであった。
また、この水溶液は、−15℃で貯蔵したところ、15日後
には結晶析出を起した。
実施例1 上記34重量%の亜硝酸カルシウムと0.04重量%の水酸
化カルシウムを含有する水溶液に、その0.05重量%量の
ぶどう糖を加えて常温で溶解させた後、−15℃の冷蔵庫
内に6ケ月間容器中密閉下貯蔵したが、液中に結晶析出
が全く認められなかった。
化カルシウムを含有する水溶液に、その0.05重量%量の
ぶどう糖を加えて常温で溶解させた後、−15℃の冷蔵庫
内に6ケ月間容器中密閉下貯蔵したが、液中に結晶析出
が全く認められなかった。
同様にしてテストされた、ぶどう糖添加量0.02重量%
及び0.2重量%の容器中でも、液中に結晶析出は全く起
っていなかった。
及び0.2重量%の容器中でも、液中に結晶析出は全く起
っていなかった。
また、上記亜硝酸カルシウム水溶液を水で希釈するこ
とにより、亜硝酸カルシウム濃度30重量%と25重量%の
水溶液を調製し、これらの水溶液に各0.05重量%のぶど
う糖を加えて溶解させた後、上記同様にしてテストされ
た容器中でも、結晶析出は全く認められなかった。
とにより、亜硝酸カルシウム濃度30重量%と25重量%の
水溶液を調製し、これらの水溶液に各0.05重量%のぶど
う糖を加えて溶解させた後、上記同様にしてテストされ
た容器中でも、結晶析出は全く認められなかった。
実施例2 上記硝酸添加前の亜硝酸カルシウム34重量%と溶存水
酸化カルシウム0.1重量%を含有する水溶液に、その0.0
5重量%量のぶどう糖を加えて溶解させた後、30重量%
の硝酸水溶液を加えて溶存水酸化カルシウム濃度を0.04
重量%に調製し、次いで−15℃で6ケ月間容器中に貯蔵
したが、液中には結晶析出が全く認められなかった。
酸化カルシウム0.1重量%を含有する水溶液に、その0.0
5重量%量のぶどう糖を加えて溶解させた後、30重量%
の硝酸水溶液を加えて溶存水酸化カルシウム濃度を0.04
重量%に調製し、次いで−15℃で6ケ月間容器中に貯蔵
したが、液中には結晶析出が全く認められなかった。
実施例3 実施例1に用いられた亜硝酸カルシウム濃度25重量
%、30重量%及び34重量%の各水溶液に、その0.2重量
%量のグルコン酸カルシウムを加えて溶解させた後、容
器中−10℃で3ケ月間貯蔵したが、いずれの水溶液中に
も結晶析出が全く認められなかった。
%、30重量%及び34重量%の各水溶液に、その0.2重量
%量のグルコン酸カルシウムを加えて溶解させた後、容
器中−10℃で3ケ月間貯蔵したが、いずれの水溶液中に
も結晶析出が全く認められなかった。
今度は、上記グルコン酸カルシウム0.2重量%の添加
の代りに、グルコン酸カルシウム添加量を0.02重量%に
変えて、上記と同様にテストしたが、25重量%、30重量
%及び34重量%のいずれの亜硝酸カルシウム水溶液に
も、やはり結晶析出が全く認められなかった。
の代りに、グルコン酸カルシウム添加量を0.02重量%に
変えて、上記と同様にテストしたが、25重量%、30重量
%及び34重量%のいずれの亜硝酸カルシウム水溶液に
も、やはり結晶析出が全く認められなかった。
実施例4 実施例1に用いられた34重量%の亜硝酸カルシウム水
溶液に、その0.02重量%量と0.2重量%量の各しょ糖を
加えて溶解させた2種の水溶液について、−10℃で3ケ
月貯蔵のテストをしたが、液中に結晶析出が全く認めら
れなかった。
溶液に、その0.02重量%量と0.2重量%量の各しょ糖を
加えて溶解させた2種の水溶液について、−10℃で3ケ
月貯蔵のテストをしたが、液中に結晶析出が全く認めら
れなかった。
また、上記しょ糖の代りに還元麦芽糖を用いて、上記
同様にテストしたが、やはり結晶析出は全く認められな
かった。
同様にテストしたが、やはり結晶析出は全く認められな
かった。
実施例5 実施例1に用いられた34重量%の亜硝酸カルシウム水
溶液に、その0.2重量%量のしょ糖を加えて溶解させた
水溶液を、−5℃、−15℃及び−20℃の各温度で貯蔵す
るテストを行ったところ、−5℃及び−15℃では6ケ月
間にわたって結晶析出が起らなかった。−20℃での貯蔵
では4ケ月までは結晶析出が起らなかったが、6ケ月後
にはテストに用いられた水溶液1kg中にみかけ容積約200
mlのCa(NO2)2・4H2Oの結晶が沈積していた。
溶液に、その0.2重量%量のしょ糖を加えて溶解させた
水溶液を、−5℃、−15℃及び−20℃の各温度で貯蔵す
るテストを行ったところ、−5℃及び−15℃では6ケ月
間にわたって結晶析出が起らなかった。−20℃での貯蔵
では4ケ月までは結晶析出が起らなかったが、6ケ月後
にはテストに用いられた水溶液1kg中にみかけ容積約200
mlのCa(NO2)2・4H2Oの結晶が沈積していた。
更に貯蔵温度を−22℃として、上記しょ糖添加の亜硝
酸カルシウム水溶液をテストしたところ、2ケ月間には
結晶析出が起らなかったが、3ケ月経過時点では析出結
晶が沈積していた。
酸カルシウム水溶液をテストしたところ、2ケ月間には
結晶析出が起らなかったが、3ケ月経過時点では析出結
晶が沈積していた。
実施例6 添加剤として、ぶどう糖、しょ糖、還元麦芽糖、マン
ニット、でんぷん、グルコン酸、l−アスコルビン酸、
エチレンジアミン四酢酸、尿素、ホルムアルドヒド及び
エチレングリコールを、実施例1に用いられた34重量%
(A)又は30重量%(B)の亜硝酸カルシウム水溶液に
第1表記載の量添加し、同表に記載の温度及び貯蔵期間
貯蔵し、液中の結晶析出有無を眼視観察した。その結果
は第1表に記載されている。○印は結晶析出のなかった
ことを、そして×印は結晶析出が起ったことを示す。ま
た、同表中添加剤の添加量は、亜硝酸カルシウム水溶液
に対する重量%を表わし、EDTAはエチレンジアミン四酢
酸を表わす。
ニット、でんぷん、グルコン酸、l−アスコルビン酸、
エチレンジアミン四酢酸、尿素、ホルムアルドヒド及び
エチレングリコールを、実施例1に用いられた34重量%
(A)又は30重量%(B)の亜硝酸カルシウム水溶液に
第1表記載の量添加し、同表に記載の温度及び貯蔵期間
貯蔵し、液中の結晶析出有無を眼視観察した。その結果
は第1表に記載されている。○印は結晶析出のなかった
ことを、そして×印は結晶析出が起ったことを示す。ま
た、同表中添加剤の添加量は、亜硝酸カルシウム水溶液
に対する重量%を表わし、EDTAはエチレンジアミン四酢
酸を表わす。
第1表に記載の結果は、実施例に用いられた添加剤に
よれば、34重量%又は30重量%の亜硝酸カルシウム水溶
液に、その0.02〜0.2重量%の添加剤を加えるのみで、
4〜6ケ月間にもわたって−5〜−15℃で結晶析出を起
すことなく安定に亜硝酸カルシウム水溶液を保存できる
ことを示している。これに対し、比較例に示された添加
剤は、4〜8重量%もの多量添加によっても、貯蔵1ケ
月後に亜硝酸カルシウム水溶液に結晶析出を起させるこ
とを示している。
よれば、34重量%又は30重量%の亜硝酸カルシウム水溶
液に、その0.02〜0.2重量%の添加剤を加えるのみで、
4〜6ケ月間にもわたって−5〜−15℃で結晶析出を起
すことなく安定に亜硝酸カルシウム水溶液を保存できる
ことを示している。これに対し、比較例に示された添加
剤は、4〜8重量%もの多量添加によっても、貯蔵1ケ
月後に亜硝酸カルシウム水溶液に結晶析出を起させるこ
とを示している。
(発明の効果) 本発明によると、20〜40重量%の亜硝酸カルシウム水
溶液が低温で長期間貯蔵されるときに、この水溶液中に
亜硝酸カルシウムの4水塩の結晶析出が起るのを極めて
簡易にかつ効率よく防止することができ、−15℃程度の
低温でも6ケ月以上にわたり安定にこの水溶液を貯蔵す
ることができる。
溶液が低温で長期間貯蔵されるときに、この水溶液中に
亜硝酸カルシウムの4水塩の結晶析出が起るのを極めて
簡易にかつ効率よく防止することができ、−15℃程度の
低温でも6ケ月以上にわたり安定にこの水溶液を貯蔵す
ることができる。
この安定化は、0.02〜0.2重量%程度の微量の添加剤
の添加によって達成されるので、この添加によって亜硝
酸カルシウム水溶液の用途が制限されることはなく、従
来と同様の用途に用いることができる。
の添加によって達成されるので、この添加によって亜硝
酸カルシウム水溶液の用途が制限されることはなく、従
来と同様の用途に用いることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】20〜40重量%の亜硝酸カルシウムと、0.02
〜0.2重量%のしょ糖、ぶどう糖、還元麦芽糖、マンニ
ット、キシリット、でんぷん、酒石酸、グルコン酸、グ
リコール酸、グルクロン酸、l−アスコルビン酸、くえ
ん酸、りんご酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロト
リ酢酸、グリシン、グルコン酸カルシウム又はこれらの
混合物とカルシウムとの反応によってつくられた水溶性
のカルシウム含有錯体とを含有する安定な高濃度亜硝酸
カルシウム水溶液。 - 【請求項2】20〜40重量%の亜硝酸カルシウム水溶液
に、該水溶液に対し0.02〜0.2重量%量のしょ糖、ぶど
う糖、還元麦芽糖、マンニット、キシリット、でんぷ
ん、酒石酸、グルコン酸、グリコール酸、グルクロン
酸、l−アスコルビン酸、くえん酸、りんご酸、エチレ
ンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、グリシン、グル
コン酸カルシウム、若しくはこれらとカルシウムとの反
応によってつくられた水溶性のカルシウム含有錯体、又
はこれらの混合物を添加することを特徴とする安定な高
濃度亜硝酸カルシウム水溶液の製造法。 - 【請求項3】20〜40重量%の亜硝酸カルシウム水溶液
が、消石灰の20〜40重量%水性スラリーに一酸化窒素
(NO)と二酸化窒素(NO2)をNO/NO2モル比1以上の比
率に含有するガスを吸収反応させた後残存する懸濁消石
灰を該スラリーから濾別することにより得られたもので
ある請求項1に記載の安定な高濃度亜硝酸カルシウム水
溶液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63083477A JP2701305B2 (ja) | 1988-04-05 | 1988-04-05 | 安定な高濃度亜硝酸カルシウム水溶液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63083477A JP2701305B2 (ja) | 1988-04-05 | 1988-04-05 | 安定な高濃度亜硝酸カルシウム水溶液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01257112A JPH01257112A (ja) | 1989-10-13 |
JP2701305B2 true JP2701305B2 (ja) | 1998-01-21 |
Family
ID=13803545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63083477A Expired - Fee Related JP2701305B2 (ja) | 1988-04-05 | 1988-04-05 | 安定な高濃度亜硝酸カルシウム水溶液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2701305B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5422141A (en) * | 1993-03-12 | 1995-06-06 | W. R. Grace & Co.-Conn. | Corrosion inhibiting composition for reinforced concrete and method of applying same |
US5527388A (en) * | 1995-01-25 | 1996-06-18 | W. R. Grace & Co.-Conn. | Corrosion inhibiting formulations with calcium nitrite |
DE19635596C2 (de) * | 1996-09-02 | 2002-07-18 | Pci Augsburg Gmbh | Verfahren zur Verhinderung der Blasenbildung in Beschichtungen für porenhaltige Baustoffe |
FR2774681B1 (fr) * | 1998-02-11 | 2000-04-07 | Roquette Freres | Adjuvants pour liants mineraux, a base de disaccharide hydrogene, liants mineraux adjuvantes et leur procede de preparation |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5543415A (en) * | 1978-09-22 | 1980-03-27 | Hitachi Ltd | Semiconductor pressure converter |
JPS5548415A (en) * | 1979-09-21 | 1980-04-07 | Hitachi Ltd | Feed roll |
-
1988
- 1988-04-05 JP JP63083477A patent/JP2701305B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01257112A (ja) | 1989-10-13 |
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