JP2701245B2 - 熱可塑性混合物 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、固有粘度2乃至15ml/g
(DMF中25℃で測定)およびイオウ含有率1.15
乃至3.95重量%を有する末端チオアルキル基を有す
るイオウ含有ポリマーを含んでなる熱可塑性混合物を提
供する。 【0002】ABSポリマーは、高い衝撃強度、良好な
化学耐性および容易な加工性という、良好な組み合せの
特性を有している。これにも拘らず、高いゴム含有率を
有するABS混合物を用いるなどの如き特別の場合に
は、現代の加工技術の要求に対しては実用上不十分な、
熱可塑性材料の流動性しか得られないということも起り
得る。エチレンジアミンビスステアロイルアミドもしく
はステアリン酸カルシウムの如き低分子量流動助剤の添
加による処置では、しばしば、強度の逸損、熱時の寸法
安定性の低減または添加潤滑剤の移動がひき起される。 【0003】加工温度を高めることによる流動性の改善
は、ゴム相の部分熱酸化分解の代償のもとにやっと得る
ことができるというのが普通である。 【0004】従って、ABS熱可塑性樹脂の流動性を改
善するのに使用し得る熱可塑性材料にして、ABS特
性、殊に強度および熱時の寸法安定性に負の影響を有さ
ず、ゴム相の熱酸化分解に抗する熱可塑性材料を求める
需要が存在したのである。 【0005】本発明は、スチレン、α−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニ
トリルもしくはメチルメタクリレートまたはそれらの混
合物の、イオウ含有ポリマーにして、固有粘度2乃至1
5ml/g、好ましくは3乃至12ml/g(DMF中
25℃で測定)およびイオウ含有率1.15乃至3.9
5重量%、好ましくは1.25乃至2.40重量%を有
し、それによって、混合されたイオウの少なくとも90
重量%が末端の炭素数1〜18のチオアルキル基の成分
として存在することからなる、イオウ含有ポリマーを提
供する。 【0006】上記イオウ含有ポリマーの好ましい例とし
て下記のものを挙げることができる。 【0007】上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン50乃至80重量部、好
ましくは55乃至75重量部、 b)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは15乃至27.5重量部および c)ポリマー中1.15乃至3.95重量%のイオウ含
有率とするだけの重量部の炭素数1〜18のアルキルメ
ルカプタンもしくはその混合物からなる混合物を重合す
ることによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン50乃至80重量部、好
ましくは55乃至75重量部、 b)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは15乃至27.5重量部および c)t−ドデシルメルカプタンおよび/またはn−ドデ
シルメルカプタンまたはそれらの混合物7.5乃至25
重量部、好ましくは8乃至15重量部からなる混合物を
重合することによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン25乃至75重量部、好
ましくは30乃至70重量部、 b)メチルメタクリレート25乃至75重量部、好まし
くは30乃至70重量部および c)ポリマー中1.15乃至3.95重量%のイオウ含
有率とするだけの重量部の、炭素数1〜18のアルキル
メルカプタンもしくはその混合物からなる混合物を重合
することによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン25乃至75重量部、好
ましくは30乃至70重量部、 b)メチルメタクリレート25乃至75重量部、好まし
くは30乃至70重量部および c)t−ドデシルメルカプタンおよび/またはn−ドデ
シルメルカプタンまたはそれらの混合物7.5乃至25
重量部、好ましくは8乃至15重量部からなる混合物を
重合することによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン10乃至60重量部、好
ましくは20乃至50重量部、 b)メチルメタクリレート10乃至60重量部、好まし
くは20乃至50重量部 c)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは5乃至27.5重量部および d)ポリマー中1.15乃至3.95重量%のイオウ含
有率とするだけの重量部の、炭素数1〜18のアルキル
メルカプタンもしくはその混合物からなる混合物を重合
することによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン10乃至60重量部、好
ましくは20乃至50重量部、 b)メチルメタクリレート10乃至60重量部、好まし
くは20乃至50重量部、 c)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは5乃至27.5重量部および d)t−ドデシルメルカプタンおよび/またはn−ドデ
シルメルカプタンまたはそれらの混合物7.5乃至25
重量部、好ましくは8乃至15重量部からなる混合物を
重合することによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)メチルメタクリレート50乃至80重量部、好まし
くは55乃至75重量部、 b)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは15乃至27.5重量部および c)ポリマー中1.15乃至3.95重量%のイオウ含
有率とするだけの重量部の、炭素数1〜18のアルキル
メルカプタンもしくはその混合物からなる混合物を重合
することによって製造されるイオウ含有ポリマー;及び 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)メチルメタクリレート50乃至80重量部、好まし
くは55乃至75重量部、 b)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは15乃至27.5重量部および c)t−ドデシルメルカプタンおよび/またはn−ドデ
シルメルカプタンまたはそれらの混合物7.5乃至25
重量部、好ましくは8乃至15重量部からなる混合物を
重合することによって製造されるイオウ含有ポリマー。 【0008】上記イオウ含有ポリマーは、流動性の改善
のため、および熱酸化損傷に対してABSポリマーを保
護するために、組み合せ試剤として使用することができ
る。また本発明は、スチレン、α−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル
もしくはメチルメタクリレートまたはそれらの混合物の
固有粘度2乃至15ml/g(ジメチルホルムアミド中
25℃で測定)を有するイオウ含有ポリマーを製造する
ための方法にして、モノマーまたはモノマー混合物を、
(モノマーおよびメルカプタンの量の和を基準として)
Xがアルキルメルカプタン中の炭素原子の数を表わすも
のとして、(0.503x+1.222)重量%乃至
(1.728x+4.197)重量%の量の、炭素数1
〜18のアルキルメルカプタンもしくはその混合物の存
在下で重合させることを特徴とする方法を提供する。 【0009】またさらに本発明は、グラフトポリマーA
5乃至80重量部、15000から200000のM
w(光散乱又は沈降によって測定)を有する熱可塑性コ
ポリマーB 5乃至95重量部、 およびイオウ含有ポリマーC 0.5乃至15重量部か
らなる熱可塑性混合物であって、 該グラフトポリマーAは、ガ ラス転移温度が10℃以下のゴムA2 95乃至10
重量部に、モノマー混合物A1 5乃至90重量部をグ
ラフト重合させたものであり、 該モノマー混合物A1は、ス チレン、α−メチルスチレン、核置換スチレン、メチ
ルメタクリレート又はそれらの混合物A1.1 50乃
至90重量% と、(メ タ)アクリロニトリル、メチルメタアクリレート、
N−置換マレイミド又はそれらの混合物A1.2 50
乃至10重量%との混合物であり、 該熱可塑性コポリマーBは、ス チレン、α−メチルスチレン、核置換スチレン、メチ
ルメタクリレート又はそれらの混合物B1 50乃至9
5重量%と、(メ タ)アクリロニトリル、メチルメタクリレート、無
水マレイン酸、N−置換マレイミド又はそれらの混合物
B2 50乃至5重量%とを共重合させたものであり、 該イオウ含有ポリマーCは、スチレン、α−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロ
ニトリルもしくはメチルメタクリレートまたはそれらの
混合物を、炭素数1〜18のアルキルメルカプタンの存
在下で重合させて得られたものであって、且つ、イオウ
含有率が1.15乃至3.95重量%であり、固有粘度
が2乃至15ml/g(ジメチルホルムアミド中25℃
で測定)であるイオウ含有ポリマーであり、 該グラフトポリマーA、該熱可塑性コポリマーBおよび
該イオウ含有ポリマーCの重量部の合計は100重量部
である熱可塑性混合物を提供する。 【0010】好ましくはイオウ含有ポリマーは、ABS
ポリマーと良好な相溶性を有するもの、殊に(核もしく
は側鎖置換された)スチレンのコポリマー類もしくはタ
ーポリマー類である。 【0011】本発明に係るポリマーの製造は、溶液重
合、懸濁重合もしくは乳液重合により、またはこれらの
方法の組み合せにより、公知の方法で行ない得るが、乳
液中での重合が好ましい。 【0012】これは、好ましくは、10乃至20個の炭
素原子を有する長鎖脂肪酸のナトリウム、カリウムもし
くはアンモニウム塩、例えばオレイン酸カリウム、10
乃至20個の炭素原子を有するアルキルスルフエート
類、10乃至20個の炭素原子を有するアルキルアリー
ルスルホネート類または不均化されたアビエチン酸のア
ルカリもしくはアンモニウム塩の如き、アニオン性乳化
剤を使用して行なわれる。 【0013】重合反応は広い温度範囲で行なわせること
ができ、好ましくは30℃乃至100℃の間、殊に好ま
しくは50℃乃至80℃の間で起させる。 【0014】好適なラジカル生成開始剤は、有機および
無機の過酸化物、過硫酸カリウムの如き無機過硫酸塩、
アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ開始剤、並びに
酸化剤、好ましくは過酸化物と、還元剤とから成る酸化
還元系である。過硫酸カリウムは好ましくは開始剤とし
て使用され、使用する量は(モノマーの量を基準とし
て)0.1乃至0.5重量%の間とする。 【0015】末端チオアルキル基の導入は、モノマーと
炭素数1〜18のアルキルメルカプタンの混合物の重合
によって起り、これによって連鎖移動剤として作用する
メルカプタンが末端チオアルキル基として組み込まれ
る。 【0016】末端チオアルキル基によって導入されるイ
オウ含有率は、それによってポリマー中に存在する全イ
オウの少なくとも90重量%でなければならない。例え
ば開始剤の分裂片の混入もしくはイオウ含有乳化剤のグ
ラフト反応によって導入される、ポリマー中に尚も存在
する可能性のあるイオウの含有率は、ポリマー中の全イ
オウ含有率の10重量%より少ないものとする。 【0017】使用し得る炭素数1〜18のアルキルメル
カプタンの例は、エチルメルカプタン、n−プロピルメ
ルカプタン、n−ブチルメルカプタン、t−ブチルメル
カプタン、n−ペンチルメルカプタン、n−ヘキシルメ
ルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−デシルメ
ルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシル
メルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタンおよびn
−オクタデシルメルカプタンである。 【0018】好ましいアルキルメルカプタンは、t−ド
デシルメルカプタンおよびn−ドデシルメルカプタンま
たはこれらのものの混合物である。 【0019】固有粘度2乃至15ml/g(DMF中2
5℃で測定)を有する、本発明に係るイオウ含有ポリマ
ーは、熱可塑性加工におけるABSポリマーの流動性を
改善するための試剤として好適である。これらのもの
は、そのため、0.5乃至15重量%、好ましくは1乃
至10重量%、そして殊に好ましくは1.5乃至7.5
重量%の量だけ、ABSポリマーに加えられる。その末
端チオアルキル基の含有によって、これらのものは、一
方では酸素捕獲剤として非常に有効であり、それによっ
てチオエーテル基がスルホキシドもしくはスルホン基に
交換され、他方では、アルキル基、殊にドデシル基の如
き長鎖の基が、流動性改善剤としての有効性の増加に寄
与する。 【0020】 【実施例】本発明を以下の合成例および実施例において
更に詳細に説明する。中で示される部は重量部であり、
各々の場合において、固体成分もしくは重合性の成分に
関するものである。 【0021】組成成分の合成例1 イオウ含有ポリマーの製造 スチレン3.06部、アクリロニトリル1.19部およ
びt−ドデシルメルカプタン0.75部を、不均化され
たアビエチン酸のナトリウム塩0.08部と共に、窒素
下で水68部中で乳化させ、それから(水24部に溶か
された)過硫酸カリウム0.3部を加え、混合物を65
℃まで加熱する。スチレン58.14部、アクリロニト
リル22.61部およびt−ドデシルメルカプタン1
4.25部の混合物並びに水25部以上の中に溶かされ
た不均化されたアビエチン酸のナトリウム塩1.92部
の溶液を、4時間の間に計量して加え、そのとき、反応
温度65℃が維持されるようにする。二次反応の期間の
後、ラテックスを冷たい硫酸マグネシウム/酢酸溶液中
に凝固させる。真空下70℃における乾燥の後に収率9
7%で得られるポリマーは、イオウ含有率2.3%およ
び固有粘度6.7ml/g(ジメチルホルムアミド中2
5℃)を有する。 【0022】組成成分の合成例2 イオウ含有ポリマーの製造 α−メチルスチレン3.10部、アクリロニトリル1.
40部およびt−ドデシルメルカプタン0.50部を、
炭素数9〜18のアルキルスルホン酸混合物のナトリウ
ム塩0.08部と共に、窒素下、水80部中で乳化さ
せ、(水15部に溶かされた)過硫酸カリウム0.3部
で処理し、70℃まで加熱する。α−メチルスチレン5
9.00部、アクリロニトリル26.50部およびt−
ドデシルメルカプタン9.5部の混合物並びに水25部
中の炭素数9〜18のアルキルスルホン酸混合物のカリ
ウム塩1.92部の溶液を、次に4時間の間に計量して
加え、そのとき反応温度70℃が保持されるようにす
る。二次反応の期間の後、ラテックスを冷たい塩化カル
シウム溶液中に凝固させる。真空下70℃における乾燥
の後にイオウ含有率1.5%を有し、固有粘度10.9
ml/g(ジメチルホルムアミド中25℃で測定)を有
するポリマーが収率95%で得られる。 【0023】組成成分の合成例3 イオウ含有ポリマーの製造 スチレン2.25部、メチルメタクリレート2.25部
およびt−ドデシルメルカプタン0.50部の混合物
を、不均化されたアビエチン酸のナトリウム塩0.08
部で、窒素下、水80部中で乳化させ、(水15部中に
溶かされた)過硫酸カリウム0.3部で処理し、65℃
まで加熱する。スチレン42.75部、メチルメタクリ
レート42.75部およびt−ドデシルメルカプタン
9.5部の混合物、並びに不均化されたアビエチン酸の
ナトリウム塩1.92部の水25部中の溶液を、4時間
の間に計量して加え、このとき、反応温度65℃が維持
する。二次反応の期間の後、ラテックスを冷たい硫酸マ
グネシウム/酢酸溶液中で凝固させ、ポリマーを真空下
70℃で乾燥させる。ポリマー(収率97%)はイオウ
含有率1.5%および固有粘度6.0ml/g(DMF
中25℃)を有する。 【0024】組成成分の合成例4 イオウ含有ポリマーの製造 メチルメタクリレート3.15部、アクリロニトリル
1.35部およびt−ドデシルメルカプタン0.50部
の混合物を、不均化されたアビエチン酸のナトリウム塩
0.08部と共に、窒素下、水80部中で乳化させ、
(水15部中に溶かされた)過硫酸カリウム0.3部で
処理し、65℃まで加熱する。メチルメタクリレート5
9.85部、アクリロニトリル25.65部およびt−
ドデシルメルカプタン9.5部の混合物、並びに不均化
されたアビエチン酸のナトリウム塩1.92部の水25
部中の溶液を、4時間の間に計量して加え、このとき、
反応温度65℃を維持する。二次反応の期間の後、ラテ
ックスを冷たい硫酸マグネシウム/酢酸溶液の中で凝固
させ、ポリマーを真空下70℃で乾燥させる。収率96
%で得られるポリマーはイオウ含有率1.5%および固
有粘度9.5ml/g(DMF中25℃)を有する。 【0025】実施例1 スチレン36重量部およびアクリロニトリル14重量部
の、平均粒子直径(d50)0.3μmを有するポリブ
タジエン50重量部の上へのグラフトポリマー40重量
部、およびスチレン72重量部およびアクリロニトリル
28重量部からなるスチレン−アクリロニトリルコポリ
マー60重量部からなる、Mw値約80000の(Mw
/Mn−1が2.0以下)ABSポリマーを、合成例1
のポリマー4.2重量部で処理し、240℃における射
出成型によって、幅約8mm奥行き約2mmのスパイラ
ルに加工した。スパイラルの長さは51cmとした。パ
ーキンエルマー(Perkin−Elmer)社による
DSC2測定装置を使用する粉状のABSポリマーのD
SC測定により、160℃における等温測定(流通ガス
酸素3.6リットル/時間)において、最高酸化速度ま
での誘導期間67.4分が得られた。 【0026】動的測定(流通ガス酸素3.6リットル/
時間、加熱速度20K/分)では、発熱反応の最大はT
=220℃であった。 【0027】比較例1 実施例1記載のABSポリマーを、合成例1のポリマー
を添加せずに、同じ条件で加工した。スパイラルの長さ
は47cmとした。 【0028】同じ条件下のDSC測定により、160℃
における等温測定に対しては、最高酸化速度までの誘導
期間3.8分が結果として得られた。動的測定では、発
熱反応の最大はT=190.5℃であった。
(DMF中25℃で測定)およびイオウ含有率1.15
乃至3.95重量%を有する末端チオアルキル基を有す
るイオウ含有ポリマーを含んでなる熱可塑性混合物を提
供する。 【0002】ABSポリマーは、高い衝撃強度、良好な
化学耐性および容易な加工性という、良好な組み合せの
特性を有している。これにも拘らず、高いゴム含有率を
有するABS混合物を用いるなどの如き特別の場合に
は、現代の加工技術の要求に対しては実用上不十分な、
熱可塑性材料の流動性しか得られないということも起り
得る。エチレンジアミンビスステアロイルアミドもしく
はステアリン酸カルシウムの如き低分子量流動助剤の添
加による処置では、しばしば、強度の逸損、熱時の寸法
安定性の低減または添加潤滑剤の移動がひき起される。 【0003】加工温度を高めることによる流動性の改善
は、ゴム相の部分熱酸化分解の代償のもとにやっと得る
ことができるというのが普通である。 【0004】従って、ABS熱可塑性樹脂の流動性を改
善するのに使用し得る熱可塑性材料にして、ABS特
性、殊に強度および熱時の寸法安定性に負の影響を有さ
ず、ゴム相の熱酸化分解に抗する熱可塑性材料を求める
需要が存在したのである。 【0005】本発明は、スチレン、α−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニ
トリルもしくはメチルメタクリレートまたはそれらの混
合物の、イオウ含有ポリマーにして、固有粘度2乃至1
5ml/g、好ましくは3乃至12ml/g(DMF中
25℃で測定)およびイオウ含有率1.15乃至3.9
5重量%、好ましくは1.25乃至2.40重量%を有
し、それによって、混合されたイオウの少なくとも90
重量%が末端の炭素数1〜18のチオアルキル基の成分
として存在することからなる、イオウ含有ポリマーを提
供する。 【0006】上記イオウ含有ポリマーの好ましい例とし
て下記のものを挙げることができる。 【0007】上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン50乃至80重量部、好
ましくは55乃至75重量部、 b)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは15乃至27.5重量部および c)ポリマー中1.15乃至3.95重量%のイオウ含
有率とするだけの重量部の炭素数1〜18のアルキルメ
ルカプタンもしくはその混合物からなる混合物を重合す
ることによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン50乃至80重量部、好
ましくは55乃至75重量部、 b)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは15乃至27.5重量部および c)t−ドデシルメルカプタンおよび/またはn−ドデ
シルメルカプタンまたはそれらの混合物7.5乃至25
重量部、好ましくは8乃至15重量部からなる混合物を
重合することによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン25乃至75重量部、好
ましくは30乃至70重量部、 b)メチルメタクリレート25乃至75重量部、好まし
くは30乃至70重量部および c)ポリマー中1.15乃至3.95重量%のイオウ含
有率とするだけの重量部の、炭素数1〜18のアルキル
メルカプタンもしくはその混合物からなる混合物を重合
することによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン25乃至75重量部、好
ましくは30乃至70重量部、 b)メチルメタクリレート25乃至75重量部、好まし
くは30乃至70重量部および c)t−ドデシルメルカプタンおよび/またはn−ドデ
シルメルカプタンまたはそれらの混合物7.5乃至25
重量部、好ましくは8乃至15重量部からなる混合物を
重合することによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン10乃至60重量部、好
ましくは20乃至50重量部、 b)メチルメタクリレート10乃至60重量部、好まし
くは20乃至50重量部 c)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは5乃至27.5重量部および d)ポリマー中1.15乃至3.95重量%のイオウ含
有率とするだけの重量部の、炭素数1〜18のアルキル
メルカプタンもしくはその混合物からなる混合物を重合
することによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)(α−メチル)スチレンおよび/またはp−メチル
スチレンまたはビニルトルエン10乃至60重量部、好
ましくは20乃至50重量部、 b)メチルメタクリレート10乃至60重量部、好まし
くは20乃至50重量部、 c)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは5乃至27.5重量部および d)t−ドデシルメルカプタンおよび/またはn−ドデ
シルメルカプタンまたはそれらの混合物7.5乃至25
重量部、好ましくは8乃至15重量部からなる混合物を
重合することによって製造されるイオウ含有ポリマー; 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)メチルメタクリレート50乃至80重量部、好まし
くは55乃至75重量部、 b)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは15乃至27.5重量部および c)ポリマー中1.15乃至3.95重量%のイオウ含
有率とするだけの重量部の、炭素数1〜18のアルキル
メルカプタンもしくはその混合物からなる混合物を重合
することによって製造されるイオウ含有ポリマー;及び 上記イオウ含有ポリマーにして、 a)メチルメタクリレート50乃至80重量部、好まし
くは55乃至75重量部、 b)アクリロニトリル(メタクリロニトリル)10乃至
30重量部、好ましくは15乃至27.5重量部および c)t−ドデシルメルカプタンおよび/またはn−ドデ
シルメルカプタンまたはそれらの混合物7.5乃至25
重量部、好ましくは8乃至15重量部からなる混合物を
重合することによって製造されるイオウ含有ポリマー。 【0008】上記イオウ含有ポリマーは、流動性の改善
のため、および熱酸化損傷に対してABSポリマーを保
護するために、組み合せ試剤として使用することができ
る。また本発明は、スチレン、α−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル
もしくはメチルメタクリレートまたはそれらの混合物の
固有粘度2乃至15ml/g(ジメチルホルムアミド中
25℃で測定)を有するイオウ含有ポリマーを製造する
ための方法にして、モノマーまたはモノマー混合物を、
(モノマーおよびメルカプタンの量の和を基準として)
Xがアルキルメルカプタン中の炭素原子の数を表わすも
のとして、(0.503x+1.222)重量%乃至
(1.728x+4.197)重量%の量の、炭素数1
〜18のアルキルメルカプタンもしくはその混合物の存
在下で重合させることを特徴とする方法を提供する。 【0009】またさらに本発明は、グラフトポリマーA
5乃至80重量部、15000から200000のM
w(光散乱又は沈降によって測定)を有する熱可塑性コ
ポリマーB 5乃至95重量部、 およびイオウ含有ポリマーC 0.5乃至15重量部か
らなる熱可塑性混合物であって、 該グラフトポリマーAは、ガ ラス転移温度が10℃以下のゴムA2 95乃至10
重量部に、モノマー混合物A1 5乃至90重量部をグ
ラフト重合させたものであり、 該モノマー混合物A1は、ス チレン、α−メチルスチレン、核置換スチレン、メチ
ルメタクリレート又はそれらの混合物A1.1 50乃
至90重量% と、(メ タ)アクリロニトリル、メチルメタアクリレート、
N−置換マレイミド又はそれらの混合物A1.2 50
乃至10重量%との混合物であり、 該熱可塑性コポリマーBは、ス チレン、α−メチルスチレン、核置換スチレン、メチ
ルメタクリレート又はそれらの混合物B1 50乃至9
5重量%と、(メ タ)アクリロニトリル、メチルメタクリレート、無
水マレイン酸、N−置換マレイミド又はそれらの混合物
B2 50乃至5重量%とを共重合させたものであり、 該イオウ含有ポリマーCは、スチレン、α−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロ
ニトリルもしくはメチルメタクリレートまたはそれらの
混合物を、炭素数1〜18のアルキルメルカプタンの存
在下で重合させて得られたものであって、且つ、イオウ
含有率が1.15乃至3.95重量%であり、固有粘度
が2乃至15ml/g(ジメチルホルムアミド中25℃
で測定)であるイオウ含有ポリマーであり、 該グラフトポリマーA、該熱可塑性コポリマーBおよび
該イオウ含有ポリマーCの重量部の合計は100重量部
である熱可塑性混合物を提供する。 【0010】好ましくはイオウ含有ポリマーは、ABS
ポリマーと良好な相溶性を有するもの、殊に(核もしく
は側鎖置換された)スチレンのコポリマー類もしくはタ
ーポリマー類である。 【0011】本発明に係るポリマーの製造は、溶液重
合、懸濁重合もしくは乳液重合により、またはこれらの
方法の組み合せにより、公知の方法で行ない得るが、乳
液中での重合が好ましい。 【0012】これは、好ましくは、10乃至20個の炭
素原子を有する長鎖脂肪酸のナトリウム、カリウムもし
くはアンモニウム塩、例えばオレイン酸カリウム、10
乃至20個の炭素原子を有するアルキルスルフエート
類、10乃至20個の炭素原子を有するアルキルアリー
ルスルホネート類または不均化されたアビエチン酸のア
ルカリもしくはアンモニウム塩の如き、アニオン性乳化
剤を使用して行なわれる。 【0013】重合反応は広い温度範囲で行なわせること
ができ、好ましくは30℃乃至100℃の間、殊に好ま
しくは50℃乃至80℃の間で起させる。 【0014】好適なラジカル生成開始剤は、有機および
無機の過酸化物、過硫酸カリウムの如き無機過硫酸塩、
アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ開始剤、並びに
酸化剤、好ましくは過酸化物と、還元剤とから成る酸化
還元系である。過硫酸カリウムは好ましくは開始剤とし
て使用され、使用する量は(モノマーの量を基準とし
て)0.1乃至0.5重量%の間とする。 【0015】末端チオアルキル基の導入は、モノマーと
炭素数1〜18のアルキルメルカプタンの混合物の重合
によって起り、これによって連鎖移動剤として作用する
メルカプタンが末端チオアルキル基として組み込まれ
る。 【0016】末端チオアルキル基によって導入されるイ
オウ含有率は、それによってポリマー中に存在する全イ
オウの少なくとも90重量%でなければならない。例え
ば開始剤の分裂片の混入もしくはイオウ含有乳化剤のグ
ラフト反応によって導入される、ポリマー中に尚も存在
する可能性のあるイオウの含有率は、ポリマー中の全イ
オウ含有率の10重量%より少ないものとする。 【0017】使用し得る炭素数1〜18のアルキルメル
カプタンの例は、エチルメルカプタン、n−プロピルメ
ルカプタン、n−ブチルメルカプタン、t−ブチルメル
カプタン、n−ペンチルメルカプタン、n−ヘキシルメ
ルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−デシルメ
ルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシル
メルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタンおよびn
−オクタデシルメルカプタンである。 【0018】好ましいアルキルメルカプタンは、t−ド
デシルメルカプタンおよびn−ドデシルメルカプタンま
たはこれらのものの混合物である。 【0019】固有粘度2乃至15ml/g(DMF中2
5℃で測定)を有する、本発明に係るイオウ含有ポリマ
ーは、熱可塑性加工におけるABSポリマーの流動性を
改善するための試剤として好適である。これらのもの
は、そのため、0.5乃至15重量%、好ましくは1乃
至10重量%、そして殊に好ましくは1.5乃至7.5
重量%の量だけ、ABSポリマーに加えられる。その末
端チオアルキル基の含有によって、これらのものは、一
方では酸素捕獲剤として非常に有効であり、それによっ
てチオエーテル基がスルホキシドもしくはスルホン基に
交換され、他方では、アルキル基、殊にドデシル基の如
き長鎖の基が、流動性改善剤としての有効性の増加に寄
与する。 【0020】 【実施例】本発明を以下の合成例および実施例において
更に詳細に説明する。中で示される部は重量部であり、
各々の場合において、固体成分もしくは重合性の成分に
関するものである。 【0021】組成成分の合成例1 イオウ含有ポリマーの製造 スチレン3.06部、アクリロニトリル1.19部およ
びt−ドデシルメルカプタン0.75部を、不均化され
たアビエチン酸のナトリウム塩0.08部と共に、窒素
下で水68部中で乳化させ、それから(水24部に溶か
された)過硫酸カリウム0.3部を加え、混合物を65
℃まで加熱する。スチレン58.14部、アクリロニト
リル22.61部およびt−ドデシルメルカプタン1
4.25部の混合物並びに水25部以上の中に溶かされ
た不均化されたアビエチン酸のナトリウム塩1.92部
の溶液を、4時間の間に計量して加え、そのとき、反応
温度65℃が維持されるようにする。二次反応の期間の
後、ラテックスを冷たい硫酸マグネシウム/酢酸溶液中
に凝固させる。真空下70℃における乾燥の後に収率9
7%で得られるポリマーは、イオウ含有率2.3%およ
び固有粘度6.7ml/g(ジメチルホルムアミド中2
5℃)を有する。 【0022】組成成分の合成例2 イオウ含有ポリマーの製造 α−メチルスチレン3.10部、アクリロニトリル1.
40部およびt−ドデシルメルカプタン0.50部を、
炭素数9〜18のアルキルスルホン酸混合物のナトリウ
ム塩0.08部と共に、窒素下、水80部中で乳化さ
せ、(水15部に溶かされた)過硫酸カリウム0.3部
で処理し、70℃まで加熱する。α−メチルスチレン5
9.00部、アクリロニトリル26.50部およびt−
ドデシルメルカプタン9.5部の混合物並びに水25部
中の炭素数9〜18のアルキルスルホン酸混合物のカリ
ウム塩1.92部の溶液を、次に4時間の間に計量して
加え、そのとき反応温度70℃が保持されるようにす
る。二次反応の期間の後、ラテックスを冷たい塩化カル
シウム溶液中に凝固させる。真空下70℃における乾燥
の後にイオウ含有率1.5%を有し、固有粘度10.9
ml/g(ジメチルホルムアミド中25℃で測定)を有
するポリマーが収率95%で得られる。 【0023】組成成分の合成例3 イオウ含有ポリマーの製造 スチレン2.25部、メチルメタクリレート2.25部
およびt−ドデシルメルカプタン0.50部の混合物
を、不均化されたアビエチン酸のナトリウム塩0.08
部で、窒素下、水80部中で乳化させ、(水15部中に
溶かされた)過硫酸カリウム0.3部で処理し、65℃
まで加熱する。スチレン42.75部、メチルメタクリ
レート42.75部およびt−ドデシルメルカプタン
9.5部の混合物、並びに不均化されたアビエチン酸の
ナトリウム塩1.92部の水25部中の溶液を、4時間
の間に計量して加え、このとき、反応温度65℃が維持
する。二次反応の期間の後、ラテックスを冷たい硫酸マ
グネシウム/酢酸溶液中で凝固させ、ポリマーを真空下
70℃で乾燥させる。ポリマー(収率97%)はイオウ
含有率1.5%および固有粘度6.0ml/g(DMF
中25℃)を有する。 【0024】組成成分の合成例4 イオウ含有ポリマーの製造 メチルメタクリレート3.15部、アクリロニトリル
1.35部およびt−ドデシルメルカプタン0.50部
の混合物を、不均化されたアビエチン酸のナトリウム塩
0.08部と共に、窒素下、水80部中で乳化させ、
(水15部中に溶かされた)過硫酸カリウム0.3部で
処理し、65℃まで加熱する。メチルメタクリレート5
9.85部、アクリロニトリル25.65部およびt−
ドデシルメルカプタン9.5部の混合物、並びに不均化
されたアビエチン酸のナトリウム塩1.92部の水25
部中の溶液を、4時間の間に計量して加え、このとき、
反応温度65℃を維持する。二次反応の期間の後、ラテ
ックスを冷たい硫酸マグネシウム/酢酸溶液の中で凝固
させ、ポリマーを真空下70℃で乾燥させる。収率96
%で得られるポリマーはイオウ含有率1.5%および固
有粘度9.5ml/g(DMF中25℃)を有する。 【0025】実施例1 スチレン36重量部およびアクリロニトリル14重量部
の、平均粒子直径(d50)0.3μmを有するポリブ
タジエン50重量部の上へのグラフトポリマー40重量
部、およびスチレン72重量部およびアクリロニトリル
28重量部からなるスチレン−アクリロニトリルコポリ
マー60重量部からなる、Mw値約80000の(Mw
/Mn−1が2.0以下)ABSポリマーを、合成例1
のポリマー4.2重量部で処理し、240℃における射
出成型によって、幅約8mm奥行き約2mmのスパイラ
ルに加工した。スパイラルの長さは51cmとした。パ
ーキンエルマー(Perkin−Elmer)社による
DSC2測定装置を使用する粉状のABSポリマーのD
SC測定により、160℃における等温測定(流通ガス
酸素3.6リットル/時間)において、最高酸化速度ま
での誘導期間67.4分が得られた。 【0026】動的測定(流通ガス酸素3.6リットル/
時間、加熱速度20K/分)では、発熱反応の最大はT
=220℃であった。 【0027】比較例1 実施例1記載のABSポリマーを、合成例1のポリマー
を添加せずに、同じ条件で加工した。スパイラルの長さ
は47cmとした。 【0028】同じ条件下のDSC測定により、160℃
における等温測定に対しては、最高酸化速度までの誘導
期間3.8分が結果として得られた。動的測定では、発
熱反応の最大はT=190.5℃であった。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所
//(C08L 25/08
55:02
25:12)
(C08L 25/08
55:02
25:14)
(72)発明者 カルル−ハインツ・オツト
ドイツ連邦共和国デー5090レーフエルク
ーゼン1・パウル−クレー−シユトラー
セ54
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.グラフトポリマーA 5乃至80重量部、1500
0から200000のMw(光散乱又は沈降によって測
定)を有する熱可塑性コポリマーB 5乃至95重量
部、 およびイオウ含有ポリマーC 0.5乃至15重量部か
らなる熱可塑性混合物であって、 該グラフトポリマーAは、ガ ラス転移温度が10℃以下のゴムA2 95乃至10
重量部に、モノマー混合物A1 5乃至90重量部をグ
ラフト重合させたものであり、 該モノマー混合物A1は、ス チレン、α−メチルスチレン、核置換スチレン、メチ
ルメタクリレート又はそれらの混合物A1.1 50乃
至90重量%と、(メ タ)アクリロニトリル、メチルメタアクリレート、
N−置換マレイミド又はそれらの混合物A1.2 50
乃至10重量%との混合物であり、 該熱可塑性コポリマーBは、ス チレン、α−メチルスチレン、核置換スチレン、メチ
ルメタクリレート又はそれらの混合物B1 50乃至9
5重量%と、(メ タ)アクリロニトリル、メチルメタクリレート、無
水マレイン酸、N−置換マレイミド又はそれらの混合物
B2 50乃至5重量%とを共重合させたものであり、 該イオウ含有ポリマーCは、スチレン、α−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロ
ニトリルもしくはメチルメタクリレートまたはそれらの
混合物を、炭素数1〜18のアルキルメルカプタンの存
在下で重合させて得られたものであって、且つ、イオウ
含有率が1.15乃至3.95重量%であり、固有粘度
が2乃至15ml/g(ジメチルホルムアミド中25℃
で測定)であるイオウ含有ポリマーであり、 該グラフトポリマーA、該熱可塑性コポリマーBおよび
該イオウ含有ポリマーCの重量部の合計は100重量部
である熱可塑性混合物。
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