JP2699567B2 - 磁気抵抗効果ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果ヘッド

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁気記憶媒体に書き込まれた磁気的情報
を、磁気抵抗効果を利用して読み出す強磁性磁気抵抗効
果素子(以下、MR素子と略記する)を具備した磁気抵抗
効果ヘッド(以下、MRヘッドと略記する)に関するもの
である。
(従来の技術) 周知の如く、MR素子を磁気記憶媒体に書き込まれた磁
気的情報に対して、線形応答性を呈する高効率の再生専
用磁気ヘッドとして使用する場合には、MR素子に流すセ
ンス電流IとMR素子の磁化Mの成す角度θ(以下、バイ
アス角度と呼ぶ)を所定の値(望ましくは45度)に設定
するバイアス手段を具備しなければならない。
上述のバイアス手段としては、種々の方法が開示され
ているが、この中で実開昭60−159518号公報あるいは特
開昭63−237204号公報に開示されたMRヘッドにおいて
は、MR素子上に非磁性導体層と非晶質軟磁性体層(例え
ばCoZrMo膜)とを順次積層した構造により良好なバイア
ス角度θが得られ、線形応答性に優れたMRヘッドが実現
できることが示されている。即ち、第4図に示したよう
に、ガラス、フェライト等からなる表面の滑らかな絶縁
性基板(図示せず)上に、スパッタ法ないしは蒸着法に
より、強磁性体薄膜からなるMR素子1(例えば膜厚200
〜500ÅのNiFe合金)を形成し、前記MR素子1上にTi、M
o、Cr等の非磁性導体層2を同様の方法で形成し、更に
前記非磁性導体層2上に非晶質軟磁性大層5を同様な方
法で形成した構造を有するMRヘッドを開示している。こ
こで、6はMR素子1、非磁性導体層2及び非晶質軟磁性
体層5の積層体に通電するための端子である。
この様なMRヘッドにおいては、端子6から供給される
センス電流Iは、MRヘッド1のみならず非磁性導体層2
及び非晶質磁性体層5にも分流する。従って、この様な
構造においては、MR素子1及び非磁性導体層2に分流し
たセンス電流Iにより、非晶質軟磁性大層5の面内を通
り且つセンス電流Iの方向と垂直方向の磁界が発生し、
この磁界により非晶質軟磁性大層5の磁化方向が回転す
る。このため、非晶質軟磁性体層5における磁化は、非
晶質軟磁性体層5の周囲に前記磁化の方向とは逆方向の
磁界を生じ、その一部はMR素子1に印加される。一方、
非晶質軟磁性体層5及び非磁性導体層2に分流したセン
ス電流Iにより、MR素子1の面内を通りセンス電流Iと
垂直方向の磁界が生じ、この磁界の方向は前述の非晶質
軟磁性体層5の磁化によって発生する磁界の方向と一致
する。つまり、非晶質軟磁性体層5の磁化によって発生
する磁界とセンス電流Iによって生じる磁界が、MR素子
1にバイアス磁界として印加される。このバイアス磁界
は、MR素子1の磁化をセンス電流Iに対して回転させ、
MR素子のバイアス角度θを所定の値(理想的には45度)
とし、線形応答性に優れたMRヘッドを実現する。
(発明が解決しようとする課題) ところで、前述したMR素子1、非磁性導体層2及び非
晶質軟磁性体層5を積層した構造を有するMRヘッドにお
いては、非磁性導体層2をTi膜、あるいはMo膜、ないし
はCr膜として場合、製造プロセス中の加熱工程(300〜3
50℃)で非晶質軟磁性体層5あるいはMR素子1の磁気特
性が劣化し、MRヘッドの再生効率が低下するという問題
点があった。製造プロセス中の加熱工程は、非晶質軟磁
性体層5の磁気特性を改善するため、及び非晶質軟磁性
体層5の磁化容易軸方向とMR素子1の磁化容易軸方向を
同一方向に揃えて良好なバイアスレベルを実現するため
に必要な工程で、本発明に関わるMRヘットの製造プロセ
スでは必須の工程である。
本発明者の検討によれば、加熱工程における特性の劣
化の原因は前述のMRヘッド製造プロセスの加熱工程で、
非磁性導体層2とMR素子1との界面、あるいは非磁性体
層2と非晶質軟磁性体層5との界面で拡散が生じるため
であることが明かとなった。以下、この点に関して詳細
に言及する。
第3図はSi基板上に約500ÅのNiFe膜(MR素子1に対
応する)及び約300ÅのTi膜(非磁性導体層2に対応す
る)を、この順序に積層した試料の加熱処理前後のオー
ジェ分析装置による深さ方向の分析結果の例である。こ
こで、加熱処理条件は、300℃、1時間であり、加熱処
理は真空中(真空度:2×10-6Torr)で行った。第3図
(a)は、加熱処理前のオージェ分析結果であるが、各
元素の分布は深さ約300Åを境にして明瞭であり、NiFe
膜とTi膜は殆ど拡散していないと言える。一方、第3図
(b)は加熱処理後の分析結果であるが、第3図(a)
に比較して各元素の分布は深さ方向にブロードとなって
おり、特にTiは深さ600Å程度まで拡散している。
又、膜厚約300ÅのTi膜上に膜厚約500ÅのCoZrMo膜を
積層した試料を同様に300℃、1時間、真空中(真空度:
2×10-6Torr)で加熱処理したあとにおいても同様なTi
の拡散が認められた。
以上のように、オージェ分析結果により、MRヘッドの
製造プロセス中の加熱工程により、非磁性導体層2とMR
素子1ないし非磁性導体層2と非晶質軟磁性体層5との
間に拡散が生じ、これによりMR素子1あるいは非晶質軟
磁性体層5の磁気特性、例えば飽和磁化、異方性磁界、
抵抗変化率等が劣化したと考えられる。
Ti膜の替わりにMo膜やCr膜を用いた試料においても、
ほぼ同様な分析結果が得られており、これらの材料を非
磁性導体層2として用いた場合の特性劣化も拡散が原因
と考えられる。
従って、以上述べたような加熱工程での拡散によるMR
素子1ないし非晶質軟磁性体層5の磁気特性劣化を解決
するためには、製造プロセスの加熱工程を経ても拡散を
生じ得ない材料を非磁性導体層2として用いることが、
問題点の本質的解決を図る上で重要である。
本発明の目的は、加熱工程を経ても磁気特性の劣化の
無い、優れた線形応答性と高い再生効率を持つ磁気抵抗
効果ヘッドを提供のすることにある。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば、強磁性磁気抵抗効果素子と非晶質軟
磁性体層とが非磁性導体層を介して積層された構造を有
し、しかも前記非磁性導体層が窒化ニオブ膜(以下、Nb
N膜と書く)からなることを特徴とする磁気抵抗効果ヘ
ッドが得られる。
(作用) 第2図はSi基板上に約500ÅのNiFe膜(MR素子1に対
応する)及び約300ÅのNbN膜(非磁性導体層2に対応す
る)を、この順序に積層した試料の加熱処理後のオージ
ェ分析装置による深さ方向の分析結果の例である。ここ
で、加熱処理条件は、350℃、2時間であり、加熱処理
は真空中(真空度:2×10-6torr)で行った。第2図から
明らかな通り、加熱処理後においても各元素の分布は深
さ約300Åを境にして明瞭であり、NiFe膜とNbN膜は殆ど
拡散していない。又、膜厚約300ÅのNbN膜上に膜厚約50
0ÅのCoZrMo膜を積層した試料を350℃、2時間、真空中
(真空度:2×10-6torr)で加熱処理したあとにおいて
も、ほぼ同様な結果が得られた。
この様に、NbN膜を非磁性導体層として用いることに
より、非磁性導体層とMR素子ないし非磁性導体層と非晶
質軟磁性体層との間の拡散が防止でき、MRヘッド作製プ
ロセス中の加熱工程でのMR素子あるいは非晶質軟磁性体
層の特性劣化を回避することが可能となる。
(実施例) 第1図は、本発明の一実施例を示す図である。
第1図において、ガラス等の非磁性基板(図示せず)
上にArガス雰囲気中のスパッタ法を用いてMR素子1とな
る膜厚400Åのパーマロイ(Ni82%−Fe18%、重量%)
膜を成膜した。なお、蒸着時には100Oeの磁界を永久磁
石で印加したパーマロイ膜に一軸異方性を付与した。
ついで、Arガスと窒化ガスの混合雰囲気中(流量換算
でAr:100sccm、N2:6sccm)でスパッタ法を用いて非磁性
導体層2となる膜厚300ÅのNbN膜7を前記パーマロイ膜
上に成膜した。尚、成膜時には基板側に−80Vのバイア
ス電圧を印加し、NbN膜中の不純物、特に酸素を除去し
てNbN膜の比抵抗を小さくした。成膜したNbN膜の比抵抗
は約105μΩcmであった。
更に、非晶質軟磁性体層5として膜厚300Å、異方性
磁界Hk5OeのCoZrMo膜(膜組成はCo82%−Zr6%−Mo12
%、原子%、である)を前述のNbN膜7上にArガス雰囲
気中のスパッタ法を用いて成膜した。
その後、非晶質軟磁性体層5(CoZrMo膜)に一軸異方
性を付与するため、前述したパーマロイ膜、NbN膜、CoZ
rMo膜の積層体に対して、350℃、2時間、480Oeの磁界
をパーマロイ膜の磁化容易軸方向と同一方向に印加しな
がら、真空中で加熱処理を行った。
ついで、この積層体上に所定形状のフォトレジストパ
ターンを形成し、Arガス雰囲気中でイオンエッチングを
行い、長さ50μm、幅5μmの矩形状のパターンに加工
した。ここで、エッチング条件は、加速電圧:500V、Ar
ガス圧力:0.1mtorrである。
ついで、前述の積層体にセンス電流Iを供給する端子
6を集積化薄膜技術を用いて形成し、MRヘッドを作製し
た。尚、端子6はTiとAuの積層蒸着膜を使用し、膜厚は
各々50Å、0.5μmである。
以上のような構成を持つ本実施例によるMRヘッドにお
いては、センス電流Iが5〜15mAでMR素子1のバイアス
角度θが略45度に設定できることが確認され、良好な線
形応答性と高い再生効率を有するMRヘッドが実現され
た。
(比較例) NbN膜をTi膜とした以外は実施例と全く同様にしてMR
ヘッドを作製した。このMRヘットにおいては、非晶質軟
磁性体層に一軸異方性を付与する350℃、2時間の加熱
工程でMR素子1となるパーマロイ膜あるいは非晶質軟磁
性体層2となるCoZrMo膜の磁気特性が劣化したため、セ
ンス電流を35〜40mA程度流しても充分なバイアスがMR素
子に印加されず、本発明によるMRヘッドに比較して、再
生効率が30〜50%程度小さく、実用に供しないことが明
らかとなった。又、Cr膜、Mo膜をNbN膜の替わりとして
用いたMRヘッドを作製したが、本比較例で述べたMRヘッ
ドと同様に充分なバイアスレベルが得られず、やはり本
発明の実施例で述べたMRヘッドに比較して再生効率が小
さかった。
なお、以上の説明においてはMR素子(パーマロイ
膜)、NbN膜層、非晶質軟磁性体層をこの順序で積層す
る例のみについて言及したが、非晶質軟磁性体層、NbN
膜層、MR素子の順序で積層したMRヘッドにおいても優れ
た線形応答性と高い再生効率が得られた。又、非晶質軟
磁性体層を成す材料はCoZrMo膜に限定されるものではな
く、例えばCoTaMo膜、CoZrTa膜等を使用しても構わな
い。更に、実施例中のNbN膜の成膜方法・成膜条件は一
例であり、他の方法・条件を用いても構わない。勿論こ
の場合、NbN膜の比抵抗が極端に大きいと導電性が損な
われたり、ジュール熱による発熱の問題が生じるため、
成膜したNbN膜の比抵抗の値に注意すべきである。NbN膜
の比抵抗値については、本発明の適用されるMRヘッドの
設計・仕様やヒートシンクの状態に大きく依存するため
一概に言えないが200μΩcm以下の比抵抗であることが
望ましい。
(発明の効果) 以上述べてきたように、本発明によれば拡散性の低い
NbN膜を非磁性導体層とする構成により、MRヘッド製造
プロセス中の加熱工程におけるMR素子あるいは非晶質軟
磁性体層の特性劣化を回避でき、優れた線形応答性と高
い再生効率を持つMRヘッドが実現される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す図、第2図は本発明の
作用を説明するための図である。第3図(a)(b)は
従来技術の課題を説明するための図である。又、第4図
は従来のMRヘッドの模式図である。 図において、 1……MR素子、2……非磁性導体層、5……非晶質軟磁
性体層、6……端子、7……窒化ニオブ層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性磁気抵抗効果素子と非晶質軟磁性体
    層とが非磁性導体層を介して積層された構造を有する磁
    気抵抗効果ヘッドにおいて、前記非磁性導体層が窒化ニ
    オブ膜からなることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
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