JPH05205225A - 磁気抵抗効果ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果ヘッド

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JPH05205225A
JPH05205225A JP1348992A JP1348992A JPH05205225A JP H05205225 A JPH05205225 A JP H05205225A JP 1348992 A JP1348992 A JP 1348992A JP 1348992 A JP1348992 A JP 1348992A JP H05205225 A JPH05205225 A JP H05205225A
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JP
Japan
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film
head
conductor layer
magnetic
layer
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JP1348992A
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Kazuhiko Yamada
一彦 山田
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NEC Corp
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱工程を経ても磁気特性の劣化の無い、優
れた線形応答性と高い再生効率をもつ磁気抵抗効果ヘッ
ドを提供する。 【構成】 強磁性磁気抵抗効果素子1と非晶質軟磁性体
層5とが非磁性導体層2を介して積層された構造を有
し、しかも前記非磁性導体層がタンタル膜7から成って
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記憶媒体に書き込ま
れた磁気的情報を、磁気抵抗効果を利用して読み出す強
磁性磁気抵抗効果素子(以下、MR素子と略記する)を
具備した磁気抵抗効果ヘッド(以下、MRヘッドと略記
する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、MR素子を磁気記憶媒体に
書き込まれた磁気的情報に対して、線形応答性を呈する
高効率の再生専用磁気ヘッドとして使用する場合には、
MR素子に流すセンス電流IとMR素子の磁化Mの成す
角度θ(以下、バイアス角度と呼ぶ)を所定の値(望ま
しくは45度)に設定するバイアス手段を具備しなけれ
ばならない。
【0003】上述のバイアス手段としては、種々の方法
が開示されているが、この中で実開昭60−15951
8号公報あるいは特開昭63−237204号公報に開
示されたMRヘッドにおいては、MR素子上に非磁性導
体層と非晶質軟磁性体層(例えばCoZrMo膜)とを
順次積層した構造により良好なバイアス角度θが得ら
れ、線形応答性に優れたMRヘッドが実現できることが
示されている。即ち、図4に示したように、ガラス,フ
ェライト等からなる表面の滑らかな絶縁性基板(図示せ
ず)上に、スパッタ法ないしは蒸着法により、強磁性体
薄膜からなるMR素子1(例えば膜厚20〜50nmの
NiFe合金)を形成し、MR素子1上にTi,Mo,
Cr等の非磁性導体層2を同様の方法で形成し、更に非
磁性導体層2上に非晶質軟磁性体層5を同様な方法で形
成した構造を有するMRヘッドを開示している。ここ
で、6はMR素子1,非磁性導体層2及び非晶質軟磁性
体層5の積層体に通電するための端子である。
【0004】この様なMRヘッドにおいては、端子6か
ら供給されるセンス電流Iは、MRヘッド1のみならず
非磁性導体層2及び非晶質軟磁性体層5にも分流する。
従って、この様な構造においては、MR素子1及び非磁
性導体層2に分流したセンス電流Iにより、非晶質軟磁
性体層5の面内を通り且つセンス電流Iの方向と垂直方
向の磁界が発生し、この磁界により非晶質軟磁性体層5
の磁化方向が回転する。この為、非晶質軟磁性体層5に
おける磁化は、非晶質軟磁性体層5の周囲に前記磁化の
方向とは逆方向の磁界を生じ、その一部はMR素子1に
印加される。一方、非晶質軟磁性体層5及び非磁性導体
層2に分流したセンス電流Iにより、MR素子1の面内
を通りセンス電流Iと垂直方向の磁界が生じ、この磁界
の方向は前述の非晶質軟磁性体層5の磁化によって発生
する磁界の方向と一致する。つまり、非晶質軟磁性体層
5の磁化によって発生する磁界とセンス電流Iによって
生じる磁界が、MR素子1にバイアス磁界として印加さ
れる。このバイアス磁界は、MR素子1の磁化をセンス
電流Iに対して回転させ、MR素子のバイアス角度θを
所定の値(理想的には45度)とし、線形応答性に優れ
たMRヘッドを実現する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したM
R素子1,非磁性導体層2及び非晶質軟磁性体層5を積
層した構造を有するMRヘッドにおいては、非磁性導体
層2をTi膜、あるいはMo膜、ないしはCr膜とした
場合、製造プロセス中の加熱工程(300〜350℃)
で非晶質軟磁性体層5あるいはMR素子1の磁気特性が
劣化し、MRヘッドの再生効率が低下するという問題点
があった。製造プロセス中の加熱工程は、非晶質軟磁性
体層5の磁気特性を改善するため、及び非晶質軟磁性体
層5の磁化容易軸方向とMR素子1の磁化容易軸方向を
同一方向に揃えて良好なバイアスレベルを実現するため
に必要な工程で、本発明に関わるMRヘッドの製造プロ
セスでは必須の工程である。
【0006】本発明者の検討によれば、加熱工程におけ
る特性の劣化の原因は前述のMRヘッド製造プロセスの
加熱工程で、非磁性導体層2とMR素子1との界面、あ
るいは非磁性導体層2と非晶質軟磁性体層5との界面で
拡散が生じるためであることが明らかとなった。以下、
この点に関して詳細に言及する。
【0007】図3はSi基板上に約50nmのNiFe
膜(MR素子1に対応する)及び約30nmのTi膜
(非磁性導体層2に対応する)を、この順序に積層した
試料の加熱処理前後のオージェ分析装置による深さ方向
の分析結果の例である。ここで、加熱処理条件は、30
0℃,1時間であり、加熱処理は真空中(真空度:2×
10-6Torr)で行った。図3(a)は、加熱処理前
のオージェ分析結果であるが、各元素の分布は深さ約3
0nmを境にして明瞭であり、NiFe膜とTi膜は殆
ど拡散していないと言える。一方、図3(b)は加熱処
理後の分析結果であるが、図3(a)に比較して各元素
の分布は深さ方向にブロードとなっており、特にTiは
深さ60nm程度まで拡散している。
【0008】また、膜厚約30nmのTi膜上に膜厚約
50nmのCoZrMo膜を積層した試料を同様に30
0℃,1時間、真空中(真空度:2×10-6Torr)
で加熱処理したあとにおいても同様なTiの拡散が認め
られた。
【0009】以上のように、オージェ分析結果により、
MRヘッドの製造プロセス中の加熱工程により、非磁性
導体層2とMR素子1ないしは非磁性導体層2と非晶質
軟磁性体層5との間に拡散が生じ、これによりMR素子
1あるいは非晶質軟磁性体層5の磁気特性、例えば飽和
磁化,異方性磁界,抵抗変化率等が劣化したと考えられ
る。
【0010】Ti膜の代わりにMo膜やCr膜を用いた
試料においても、ほぼ同様な分析結果が得られており、
これらの材料を非磁性導体層2として用いた場合の特性
劣化も拡散が原因と考えられる。
【0011】従って、以上述べたような加熱工程での拡
散によるMR素子1ないしは非晶質軟磁性体層5の磁気
特性劣化を解決するためには、製造プロセスの加熱工程
を経ても拡散を生じ得ない材料を非磁性導体層2として
用いることが、問題点の本質的解決を図る上で重要であ
る。
【0012】本発明の目的は、加熱工程を経ても磁気特
性の劣化の無い、優れた線形応答性と高い再生効率を持
つ磁気抵抗効果ヘッドを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気抵抗効果ヘ
ッドは、強磁性磁気抵抗効果素子と非晶質軟磁性体層と
が非磁性導体層を介して積層された構造を有し、しかも
前記非磁性導体層がタンタル膜(以下、Taと書く)か
らなることを特徴とする。
【0014】
【作用】図2はSi基板上に約50nmのNiFe膜
(MR素子1に対応する)及び約30nmのTa膜(非
磁性導体層2に対応する)を、この順序に積層した試料
の加熱処理後のオージェ分析装置による深さ方向の分析
結果の例である。ここで、加熱処理条件は、350℃,
2時間であり、加熱処理は真空中(真空度:2×10-6
Torr)で行った。図2から明らかな通り、加熱処理
後においても各元素の分布は深さ約30nmを境にして
明瞭であり、NiFe膜とTa膜は殆ど拡散していな
い。また、膜厚約30nmのTa膜上に膜厚約50nm
のCoZrMo膜を積層した試料を350℃,2時間、
真空中(真空度:1×10-6Torr)で加熱処理した
あとにおいても、ほぼ同様な結果が得られた。
【0015】この様に、Ta膜を非磁性導体層として用
いることにより、非磁性導体層とMR素子ないしは非磁
性導体層と非晶質軟磁性体層との間の拡散が防止でき、
MRヘッド作製プロセス中の加熱工程でのMR素子ある
いは非晶質軟磁性体層の特性劣化を回避することが可能
となる。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す図である。
【0017】図1において、ガラス等の非磁性基板(図
示せず)上にArガス雰囲気中のスパッタ法を用いてM
R素子1となる膜厚40nmのパーマロイ(Ni82%
−Fe18%、重量%)膜を成膜した。尚、蒸着時には
100Oeの磁界を永久磁石で印加しパーマロイ膜に一
軸異方性を付与した。
【0018】ついで、Arガスと窒素ガスの混合雰囲気
中(流量換算でAr:100sccm、N2 :6scc
m)でスパッタ法を用いて非磁性導体層2となる膜厚3
0nmのTa膜7を前記パーマロイ膜上に成膜した。
【0019】更に、非晶質軟磁性体層5として膜厚30
nm,異方性磁界Hk5OeのCoZrMo膜(膜組成
はCo82%−Zr6%−Mo12%、原子%、であ
る)を前述のTa膜7上にArガス雰囲気中のスパッタ
法を用いて成膜した。
【0020】その後、非晶質軟磁性体層5(CoZrM
o膜)に一軸異方性を付与するため、前述したパーマロ
イ膜,Ta膜,CoZrMo膜の積層体に対して、35
0℃,2時間,480Oeの磁界をパーマロイ膜の磁化
容易軸方向と同一方向に印加しながら、真空中で加熱処
理を行った。
【0021】ついで、この積層体上に所定形状のフォト
レジストパターンを形成し、Arガス雰囲気中でイオン
エッチングを行い、長さ50μm,幅5μmの矩形状の
パターンに加工した。ここで、エッチング条件は、加速
電圧:500V、Arガス圧力:0.1mTorrであ
る。
【0022】ついで、前述の積層体にセンス電流Iを供
給する端子6を集積化薄膜技術を用いて形成し、MRヘ
ッドを作製した。尚、端子6はTiとAuの積層蒸着膜
を使用し、膜厚は各々5nm、0.5μmである。
【0023】以上のような構成を持つ本実施例によるM
Rヘッドにおいては、センス電流Iが5〜15mAでM
R素子1のバイアス角度θが略45度に設定できること
が確認され、良好な線形応答性と高い再生効率を有する
MRヘッドが実現された。
【0024】(比較例)Ta膜をTi膜とした以外は実
施例と全く同様にしてMRヘッドを作製した。このMR
ヘッドにおいては、非晶質軟磁性体層に一軸異方性を付
与する350℃,2時間の加熱工程でMR素子1となる
パーマロイ膜あるいは非晶質軟磁性体層2となるCoZ
rMo膜の磁気特性が劣化したため、センス電流を35
〜40mA程度流しても充分なバイアスがMR素子に印
加されず、本発明によるMRヘッドに比較して、再生効
率が30〜50%程度小さく、実用に供しないことが明
らかとなった。また、Cr膜,Mo膜をTa膜の代わり
として用いたMRヘッドも作製したが、本比較例で述べ
たMRヘッドと同様に充分なバイアスレベルが得られ
ず、やはり本発明の実施例で述べたMRヘッドに比較し
て再生効率が小さかった。
【0025】尚、以上の説明においては、MR素子(パ
ーマロイ膜),Ta膜層,非晶質軟磁性体層をこの順序
で積層する例のみについて言及したが、非晶質軟磁性体
層,Ta膜層,MR素子の順序で積層したMRヘッドに
おいても優れた線形応答性と高い再生効率が得られた。
また、非晶質軟磁性体層を成す材料はCoZrMo膜に
限定されるものではなく、例えばCoTaMo膜,Co
ZrTa膜等を使用しても構わない。更に、実施例中の
Ta膜の成膜方法・成膜条件は一例であり、他の方法・
条件を用いても構わない。勿論この場合、Ta膜の比抵
抗が極端に大きいと導電性が損なわれたり、ジュール熱
による発熱の問題が生じるため、成膜したTa膜の比抵
抗の値に注意すべきである。また、Ta膜の比抵抗値に
ついては、本発明の適用されるMRヘッドの設計・仕様
やヒートシンクの状態に大きく依存するため一概に言え
ないが200μΩcm以下の比抵抗であることが望まし
い。
【0026】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれば
拡散性の低いTa膜を非磁性導体層とする構成により、
MRヘッド製造プロセス中の加熱工程におけるMR素子
あるいは非晶質軟磁性体層の特性劣化を回避でき、優れ
た線形応答性と高い再生効率を持つMRヘッドが実現さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】本発明の作用を説明するための図である。
【図3】従来技術の課題を説明するための図である。
【図4】従来のMRヘッドの模式図である。
【符号の説明】
1 MR素子 2 非磁性導体層 5 非晶質軟磁性体層 6 端子 7 タンタル膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性磁気抵抗効果素子と非晶質軟磁性体
    層とが非磁性導体層を介して積層された構造を有する磁
    気抵抗効果ヘッドにおいて、前記非磁性導体層がタンタ
    ル膜からなることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
JP1348992A 1992-01-29 1992-01-29 磁気抵抗効果ヘッド Pending JPH05205225A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1348992A JPH05205225A (ja) 1992-01-29 1992-01-29 磁気抵抗効果ヘッド

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JP1348992A JPH05205225A (ja) 1992-01-29 1992-01-29 磁気抵抗効果ヘッド

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Publication Number Publication Date
JPH05205225A true JPH05205225A (ja) 1993-08-13

Family

ID=11834536

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1348992A Pending JPH05205225A (ja) 1992-01-29 1992-01-29 磁気抵抗効果ヘッド

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JP (1) JPH05205225A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100274108B1 (ko) * 1996-02-22 2001-01-15 모리시타 요이찌 자기 저항 효과 소자 및 자기 저항 효과형 헤드

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100274108B1 (ko) * 1996-02-22 2001-01-15 모리시타 요이찌 자기 저항 효과 소자 및 자기 저항 효과형 헤드

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