JP2698576B2 - 靴底用ポリウレタンフォームの製造法 - Google Patents
靴底用ポリウレタンフォームの製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は靴底用ポリウレタンフォームの製造法に関す
るものである。更に詳しくは、強度、特に引張強度、引
裂強度等について良好な強度物性を示す靴底用ポリウレ
タンフォームの製造法に関するものである。 〔従来の技術及びその問題点〕 ポリウレタンフォームは成型加工が容易であることか
ら、自動車用部品、家具、シューソールなどの広範な分
野で用いられている。 ポリウレタンの製造に際して用いられるポリオール
は、主にポリエステルポリオールとポリエーテルポリオ
ールに分けられ、これらによって得られるものは、それ
ぞれポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリ
ウレタンと称される。 ポリエーテル系ポリウレタンは、無発泡成形物と発泡
成形物(フォーム)に大別される。特にフォーム分野に
おいてはポリエーテル系ポリウレタンは硬質フォーム、
軟質フォーム、半硬質フォーム、HR(High Resilienc
e)フォーム等として広範囲の用途に用いられている。 ポリエーテル系ポリウレタンに用いられるポリオール
は主鎖にエーテル結合を持つポリオールで、例えばポリ
オキシアルキレンポリオール(ポリプロピレングリコー
ル(PPG)など)、ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール(PTMEG)、エポキシ樹脂変性ポリオール等が挙げ
られる。フォーム分野で最も汎用されているポリオール
は、ポリプロピレングリコール(PPG)であり、このも
のは低分子の活性水素含有化合物(開始剤)にKOH等の
存在下にプロピレンオキシドを付加重合して得られる。 ポリエーテル系ポリウレタンは、ポリエステル系ポリ
ウレタンに比較して、引張強度、引裂強度において著し
く劣る為、あまり強度物性の要求されない分野に用いら
れてきた。強度物性が要求される分野では、例えば靴底
用ソールの分野においてそうであるように、ポリエステ
ル系ポリウレタンが主流である。 しかしながら、ポリエステル系ポリウレタンは、引裂
強度、引張強度の点では優れているが、耐加水分解性、
低温特性などが劣っており、高温多湿地域では、エステ
ル結合の加水分解による劣化が起こりやすく、また、ポ
リエステル系ポリウレタンは、ガラス転移温度Tgが−15
〜−25℃程度であり、ポリエーテル系ポリウレタンのTg
よりも20〜30℃も高く、低温特性が悪く、低温での使用
においては靴底の割れなどのトラブルが発生する為、寒
冷地域における使用にも適していない。 ポリエステル系ポリウレタンによって製造されたソー
ルを用いた履物は、叙上のように高温多湿地域や寒冷地
には不向きであり、従って、耐加水分解性、低温特性に
優れたポリエーテル系ポリウレタンを用いた製品が望ま
れている。 しかしながら、ポリエーテル系ポリウレタンはポリエ
ステル系のものに比べて、引張強度、引裂強度などが劣
るので、強度不足によるトラブル発生等によって積極的
には使用されなかった。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者等は上記の問題点を解決し、引張強度、引裂
強度等に優れ且つ耐加水分解性にも優れた靴底用ポリウ
レタンフォームを得るべく鋭意検討を重ねた結果、ビス
フェノール類のアルキレンオキシド2〜10モル付加体を
ポリオール成分100重量部に対して3〜50重量部の範囲
で添加した特定の配合系を用いて靴底用ポリウレタンフ
ォームを製造することによって問題点を解決できること
を見出し、本発明を完成した。 即ち本発明は、ポリイソシアネート成分とポリオール
成分とから靴底用ポリウレタンフォームを製造するに際
し、 (a)芳香族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシア
ネート、脂肪族ポリイソシアネート及びそれらの誘導体
からなる群から選ばれたイソシアネート化合物、 (b)2以上の水酸基を有するポリエーテルポリオー
ル、 (c)上記(b)成分100重量部に対して3〜50重量部
の、次の一般式で表される化合物 (式中、R1は炭素数2〜4のアルキレン基、m,nはアル
キレンオキシドの付加モル数を表し、m+nは2〜10、
Xは−CxHy−(y=2x、xは1〜8の整数)又は>SO2
を表す)、 (d)上記(b)成分100重量部に対して1〜40重量部
の多価アルコール、及び (e)触媒、界面活性剤及び発泡剤 を用い、上記(a)成分をイソシアネート指数が94ない
し105となる量で用いることを特徴とする靴底用ポリウ
レタンフォームの製造法を提供するものである。 本発明によって得られるポリエーテル系ポリウレタン
は、従来のポリエーテル系ポリウレタンに比べて物性強
度の増加が見られ、靴底用ソール等として好ましく用い
ることができる。 本発明の方法において用いられる(a)成分のイソシ
アネート化合物としては、従来からポリウレタン製造に
使用されているものが使用できる。例えば脂肪族ポリイ
ソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネートなど)、脂環式ポリイソシアネート
(水添ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネートな
ど)、芳香族ポリイソシアネート〔トリレンジイソシア
ネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネートなど〕及びこれらの混合物が挙げられる。こ
れらのうち好ましいものは、芳香族ジイソシアネートで
あり、特に好ましいものはTDI、MDIである。これらのポ
リイソシアネートは粗製ポリイソシアネート、例えば粗
製TDI、粗製MDI〔粗製ジアミノジフェニルメタン(ホル
ムアルデヒドと芳香族アミン又はその混合物との縮合生
成物:ジアミノジフェニルメタンと少量(例えば5〜20
重量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物)のホス
ゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)〕、
或いは変性ポリイソシアネート、例えば液状MDI(カー
ボジイミド変性、トリヒドロカルビルホスフェート変性
など)や過剰のポリイソシアネート(TDI、MDIなど)と
ポリオールとを反応させて得られる遊離イソシアネート
含有プレポリマーとして使用することもでき、またこれ
らを併用(例えば変性ポリイソシアネートとプレポリマ
ーを併用)することもできる。上記プレポリマー製造に
用いるポリオールとしては、当量が30〜200のポリオー
ル、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールな
どのグリコール;トリメチロールプロパン、グリセリン
などのトリオール;ペンタエリスリトール、ソルビトー
ルなどの高官能ポリオール;及びこれらのアルキレンオ
キサイド(エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオ
キサイド)付加物が挙げられる。これらのうち好ましい
ものは官能基数2〜3のものである。 上記変性ポリイソシアネート及びプレポリマーの遊離
イソシアネート基含量は通常10〜33%程度である。 本発明において使用する(b)成分のポリエーテルポ
リオールは、水、或いはエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブチレングリコールなどの2価アルコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサント
リオールなどの3価アルコール、ソルビトール、ペンタ
エリスリトール、デキストロース、ショ糖などの4価以
上のアルコール類、又はアルキルアミンやアルキレンポ
リアミンなどのアミン類の単独或いはそれらの2種以上
にアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリ
ンなど単独或いはそれらの2種以上を付加して製造され
る。また、上記2種以上の多価アルコール混合物にアル
キレンオキシドを付加する方法、多価アルコールに2種
以上のアルキレンオキシドを順次付加する方法、2種以
上のポリエーテルポリオールを混合する方法など、通常
ポリエーテルポリオールを製造する各種の方法で製造で
きる。 靴底用ポリウレタンフォームの製造には、分子量1,50
0〜10,000、水酸基価20〜200のポリエーテルジオール、
ポリエーテルトリオール、それらの混合物及び更に少量
の4価以上のポリエーテルポリオールを添加したものが
適している。 本発明で使用する一般式(1)で表される(c)成分
の化合物(ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加
体)としては、例えばビスフェノールA(2,2−ビス
{4−ヒドロキシフェニル}プロパン)、ビスフェノー
ルB(2,2−ビス{4−ヒドロキシフェニル}ブタ
ン)、ビスフェノールS(2,2−ビス{4−ヒドロキシ
フェニル}スルホン)、ビスフェノールF(2,2−ビス
{4−ヒドロキシフェニル}メタン)、ビスフェノール
E(2,2−ビス{4−ヒドロキシフェニル}エタン)な
どの炭素数2〜4のアルキレンオキシドの2〜10モル付
加物が挙げられる。これらの化合物は(b)成分100重
量部に対し3〜50重量部用いられる。 (d)成分の多価アルコールとしては、例えばエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、
ショ糖などが挙げられる。これらの多価アルコールは
(b)成分100重量部に対し1〜40重量部使用される。 (e)成分の触媒としては、主として第3級アミンが
用いられ、例として挙げるとTEDA(1,4−ジアザビシク
ロ−2.2.2)−オクタン)、カオーライザーNo.1(N,N,
N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン)、カ
オーライザーNo.2(N,N,N′,N′−テトラメチルプロピ
レンジアミン)、カオーライザーNo.3(N,N,N′,N′,
N″−ペンタメチルジエチレントリアミン)、カオーラ
イザーNo.8(トリメチルアミノエチルピペラジン)、カ
オーライザーNo.10(N,N−ジメチルシクロヘキシルアミ
ン)、カオーライザーNo.20(N,N−ジメチルベンジルア
ミン)、カオーライザーNo.21(N−メチルモルホリ
ン)、カオーライザーNo.22(N−エチルモルホリ
ン)、これらの他にトリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、ビス(ジメチルアミノアルキル)ピペラジン、N,N,
N′,N″−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチ
ルベンジルアミン、ビス(N,N−ジエチルアミノエチ
ル)アジペート、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブ
タンジアミン、N,N−ジメチル−β−フェニルエチルア
ミン、1,2−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダ
ゾール、単環式及び二環式アミジン(ドイツ公開公報第
1720633号)、ビス(ジアルキルアミノ)アルキルエス
テル(米国特許第3330782号、ドイツ広告公報第1030558
号、ドイツ公開公報第1804361号及び第2618280号)、ド
イツ公開公報第2523633及び2732292号によるアミド基
(好ましくはホルムアミド基)を含む第3級アミン、ピ
リジン、4−ジメチルアミノピリジンのようなアミノピ
リジン、N,N′,N′−トリス(ジメチルアミノプロピ
ル)−s−ヘキサヒドロトリアジン、N,N−ジエチルシ
クロヘキシルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルメタ
ンジアミン、2,2′−スルホ−ビス(N,N−ジメチルエチ
ルアミン)、ビス〔2−(3′−N,N−ジメチルアミノ
プロポキシ)−エチル〕エーテル及びN−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)モルホリンである。 また、例えばドイツ特許第1229290号中に記載された
形式の炭素−ケイ素結合を含むシラアミン、例えば2,2,
4−トリメチル−2−シラモルホリン及び1,3−ジエチル
アミノメチルテトラメチルジシロキサンを用いることも
できる。 また、ジブチルチンジラウレート、オレイン酸第1ス
ズ、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛等の有機金属化
合物も用いることもできる。 界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、フッ素
系界面活性剤、ノンシリコン系界面活性剤などが用いら
れる。 シリコン系界面活性剤としては、例えばSRX−295、SF
2962、SF2964、SH200、PRX607(以上東レシリコン
製)、L−5305、L−5302、L−5307、L−5340、L−
5740(以上NUCシリコーン製);フッ素系界面活性剤と
しては、例えばフロラードFC−430、FC−431(以上住友
スリーエム製);ノンシリコン系界面活性剤としては、
LK−221、LK−443(以上エアプロダクツ製)等を例示す
ることができる。 発泡剤としては、水のほかに炭化水素、ハロゲン炭化
水素(トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフル
オロメタン、モノクロロトリフルオロメタン、テトラク
ロロメタン、テトラフルオロメタン、トリクロロメタ
ン、モノブロモジクロロモノフルオロメタン、ジブロモ
モノクロロモノフルオロメタン、ジブロモジフルオロメ
タン、モノブロモモノクロロモノフルオロメタン、ジブ
ロモモノフルオロメタン、1,1,2−トリクロロトリフル
オロメタン、1,1,1−トリクロロトリフルオロエタン、
1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン、オクタフ
ルオロサイクロブタンなど)が使用される。 その他の添加剤としてポリウレタンの黄変防止用添加
剤などが挙げられ、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添
加してもよい。 本発明の各成分を用いてポリウレタンを製造するに
は、ポリオール成分、鎖延長剤(短鎖ジオール等)、整
泡剤(界面活性剤)、発泡剤(水或いはハロゲン化炭化
水素等)、触媒(アミン触媒、金属触媒等)、その他添
加剤を予め混合し、これらとイソシアネート成分とを所
定の混合比、温度で混合し、モールドに注入する。モー
ルド内では発泡、硬化が同時に進行し、数分で取り出し
可能となる。反応において、イソシアネート化合物はイ
ソシアネート指数が94ないし105となる量用いられる。
イソシアネート指数は次式により定義される。 イソシアネート指数= NCO当量/活性水素当量×100 この範囲を外れると引張強度、引裂強度等の機械的物
性が悪くなって好ましくない。 本発明に於いては、上記のビスフェノール類のアルキ
レンオキサイド2〜10モル付加体を従来使用されている
3官能性或いはそれ以上の多官能性ポリエーテルポリオ
ールと混合し、ポリオール成分とすることによって優れ
た物性を得ることができるが、更に優れた伸びや耐摩耗
性の改善を目的として少なくとも2官能性の水酸基価20
〜100のポリオールを併用することができる。この場
合、具体的には2官能性ポリエーテルポリオールと3官
能性ポリエーテルポリオールの混合ポリオールを用い、
その混合比は重量比で5:95〜95:5が好ましい。その混合
ポリオール100部に対してビスフェノール類のアルキレ
ンオキシド2〜10モル付加体を3〜50部混合させるのが
好ましい。 〔作用〕 本発明の方法のようにビスフェノール類のアルキレン
オキシド2〜10モル付加体を特定の量で用いて製造した
ポリウレタンは従来のポリエーテル系ポリウレタンに比
べて、100%モデュラスは殆ど同程度であるが、破断伸
度が大きいためにそれに伴って破断引張強度が大きくな
っている。ビスフェノール類のアルキレンオキシド2〜
10モル付加体は、主に鎖延長剤としての役目を果たして
いる。これは短鎖のジオールを鎖延長剤として用いた場
合に比してポリマーの網目の架橋点の間隔が大きく(長
く)なったということで、これによって破断伸度が大き
くなったと考えられる。しかし、このビスフェノール類
のアルキレンオキシド付加体と同程度の分子量のジオー
ルを用いた場合には、生成したポリウレタンは、物性的
に弱いものとなってしまう。ビスフェノール類のアルキ
レンオキシド付加体は構造中に芳香核を有しており、そ
のハードセグメント成分としての充填効果、二次結合に
よる凝集効果等によって相当の硬度が発生し、かつ末端
のアルキレンオキシドによるフレキシビリティにより靱
性をも兼ね備えるものと考えられる。 〔実施例〕 以下に比較例及び実施例を示して本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。 比較例1 ポリオール成分として水酸基価24〜25のポリエーテル
トリオール(グリセリンベース、EO,PO付加、末端1級
化率85%以上)100部に対して、1,4−ブタンジオール12
部、触媒(3級アミン等、例えばトリエチレンジアミ
ン)0.8部、整泡剤(東レシリコン製;SRX−295)0.5〜
1部を加えて攪拌し、混合した。 またイソシアネートプレポリマーは、水酸基価50〜60
のポリプロピレングリコール34部に対し、ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)66部を加えて、約2時間6
0〜70℃加熱攪拌して得られる。 ポリオール成分、イソシアネートプレポリマー成分を
ウレタン発泡機タンク内に仕込み、イソシアネート指数
95〜105で攪拌混合液をモールド中に注入、発泡させ、
ポリウレタン生成物を得た。 比較例2 ポリオール成分としては比較例1のポリオール成分に
更にトリクロロモノフルオロメタン(フロン−11;旭硝
子)を加え、イソシアネートプレポリマーは比較例1の
場合と同様の物を用い、同様の方法でポリウレタン生成
物を得た。 比較例3 ポリオール成分として水酸基価20〜22のポリエステル
ジオール(エチレンジエチレンアジペート)90部、水酸
基価60〜65のポリエステルトリオール10部、エチレング
リコール11部、水0.6部、整泡剤0.5部、触媒0.4部を加
えて混合した。 また、イソシアネートプレポリマーは水酸基価50〜60
のポリエステルジオール35部にジフェニルメタンジイソ
シアネート(MDI)50部を加えて、約2時間、50〜60℃
加熱攪拌して得られる。 ポリオール成分、イソシアネート成分をウレタン発泡
機タンク内に仕込み、イソシアネート指数108〜112で攪
拌混合液をモールド中に注入、発泡させ、ポリウレタン
生成物を得た。 実施例 ポリオール成分として、水酸基価24〜25のポリエーテ
ルトリオール(グリセリンベース、EO,PO付加、末端1
級化率85%以上)95部に対して、水酸基価280〜290のビ
スフェノールAのEO4モル付加体5部、1,4−ブタンジオ
ール11.6部、水0.7部、3級アミン触媒(トリエチレン
ジアミン)0.8部、整泡剤として界面活性剤(東レシリ
コン製;SRX−295)0.5部を配合し、混合攪拌する。 また、イソシアネートプレポリマーは、水酸基価50〜
60のポリプロピレングリコール34部に対し、ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)66部を加えて、約2時
間60〜70℃加熱攪拌して得られる。 ポリオール成分、イソシアネートプレポリマー成分を
ウレタン発泡機タンク内に仕込み、イソシアネート指数
100で、攪拌混合液をモールド中に注入、発泡させ、ポ
リウレタン生成物を得た。 以上のポリウレタン生成物について物性を測定した結
果を表1に示した。 〔発明の効果〕 本発明の製造法によれば実用上充分な強度が得られる
ので、例えば靴底に用いた場合、ポリエーテル系ポリウ
レタンの長所である耐加水分解性、耐寒性を生かして、
高温多湿地域或いは寒冷地での使用が可能となる。
るものである。更に詳しくは、強度、特に引張強度、引
裂強度等について良好な強度物性を示す靴底用ポリウレ
タンフォームの製造法に関するものである。 〔従来の技術及びその問題点〕 ポリウレタンフォームは成型加工が容易であることか
ら、自動車用部品、家具、シューソールなどの広範な分
野で用いられている。 ポリウレタンの製造に際して用いられるポリオール
は、主にポリエステルポリオールとポリエーテルポリオ
ールに分けられ、これらによって得られるものは、それ
ぞれポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリ
ウレタンと称される。 ポリエーテル系ポリウレタンは、無発泡成形物と発泡
成形物(フォーム)に大別される。特にフォーム分野に
おいてはポリエーテル系ポリウレタンは硬質フォーム、
軟質フォーム、半硬質フォーム、HR(High Resilienc
e)フォーム等として広範囲の用途に用いられている。 ポリエーテル系ポリウレタンに用いられるポリオール
は主鎖にエーテル結合を持つポリオールで、例えばポリ
オキシアルキレンポリオール(ポリプロピレングリコー
ル(PPG)など)、ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール(PTMEG)、エポキシ樹脂変性ポリオール等が挙げ
られる。フォーム分野で最も汎用されているポリオール
は、ポリプロピレングリコール(PPG)であり、このも
のは低分子の活性水素含有化合物(開始剤)にKOH等の
存在下にプロピレンオキシドを付加重合して得られる。 ポリエーテル系ポリウレタンは、ポリエステル系ポリ
ウレタンに比較して、引張強度、引裂強度において著し
く劣る為、あまり強度物性の要求されない分野に用いら
れてきた。強度物性が要求される分野では、例えば靴底
用ソールの分野においてそうであるように、ポリエステ
ル系ポリウレタンが主流である。 しかしながら、ポリエステル系ポリウレタンは、引裂
強度、引張強度の点では優れているが、耐加水分解性、
低温特性などが劣っており、高温多湿地域では、エステ
ル結合の加水分解による劣化が起こりやすく、また、ポ
リエステル系ポリウレタンは、ガラス転移温度Tgが−15
〜−25℃程度であり、ポリエーテル系ポリウレタンのTg
よりも20〜30℃も高く、低温特性が悪く、低温での使用
においては靴底の割れなどのトラブルが発生する為、寒
冷地域における使用にも適していない。 ポリエステル系ポリウレタンによって製造されたソー
ルを用いた履物は、叙上のように高温多湿地域や寒冷地
には不向きであり、従って、耐加水分解性、低温特性に
優れたポリエーテル系ポリウレタンを用いた製品が望ま
れている。 しかしながら、ポリエーテル系ポリウレタンはポリエ
ステル系のものに比べて、引張強度、引裂強度などが劣
るので、強度不足によるトラブル発生等によって積極的
には使用されなかった。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者等は上記の問題点を解決し、引張強度、引裂
強度等に優れ且つ耐加水分解性にも優れた靴底用ポリウ
レタンフォームを得るべく鋭意検討を重ねた結果、ビス
フェノール類のアルキレンオキシド2〜10モル付加体を
ポリオール成分100重量部に対して3〜50重量部の範囲
で添加した特定の配合系を用いて靴底用ポリウレタンフ
ォームを製造することによって問題点を解決できること
を見出し、本発明を完成した。 即ち本発明は、ポリイソシアネート成分とポリオール
成分とから靴底用ポリウレタンフォームを製造するに際
し、 (a)芳香族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシア
ネート、脂肪族ポリイソシアネート及びそれらの誘導体
からなる群から選ばれたイソシアネート化合物、 (b)2以上の水酸基を有するポリエーテルポリオー
ル、 (c)上記(b)成分100重量部に対して3〜50重量部
の、次の一般式で表される化合物 (式中、R1は炭素数2〜4のアルキレン基、m,nはアル
キレンオキシドの付加モル数を表し、m+nは2〜10、
Xは−CxHy−(y=2x、xは1〜8の整数)又は>SO2
を表す)、 (d)上記(b)成分100重量部に対して1〜40重量部
の多価アルコール、及び (e)触媒、界面活性剤及び発泡剤 を用い、上記(a)成分をイソシアネート指数が94ない
し105となる量で用いることを特徴とする靴底用ポリウ
レタンフォームの製造法を提供するものである。 本発明によって得られるポリエーテル系ポリウレタン
は、従来のポリエーテル系ポリウレタンに比べて物性強
度の増加が見られ、靴底用ソール等として好ましく用い
ることができる。 本発明の方法において用いられる(a)成分のイソシ
アネート化合物としては、従来からポリウレタン製造に
使用されているものが使用できる。例えば脂肪族ポリイ
ソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネートなど)、脂環式ポリイソシアネート
(水添ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネートな
ど)、芳香族ポリイソシアネート〔トリレンジイソシア
ネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネートなど〕及びこれらの混合物が挙げられる。こ
れらのうち好ましいものは、芳香族ジイソシアネートで
あり、特に好ましいものはTDI、MDIである。これらのポ
リイソシアネートは粗製ポリイソシアネート、例えば粗
製TDI、粗製MDI〔粗製ジアミノジフェニルメタン(ホル
ムアルデヒドと芳香族アミン又はその混合物との縮合生
成物:ジアミノジフェニルメタンと少量(例えば5〜20
重量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物)のホス
ゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)〕、
或いは変性ポリイソシアネート、例えば液状MDI(カー
ボジイミド変性、トリヒドロカルビルホスフェート変性
など)や過剰のポリイソシアネート(TDI、MDIなど)と
ポリオールとを反応させて得られる遊離イソシアネート
含有プレポリマーとして使用することもでき、またこれ
らを併用(例えば変性ポリイソシアネートとプレポリマ
ーを併用)することもできる。上記プレポリマー製造に
用いるポリオールとしては、当量が30〜200のポリオー
ル、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールな
どのグリコール;トリメチロールプロパン、グリセリン
などのトリオール;ペンタエリスリトール、ソルビトー
ルなどの高官能ポリオール;及びこれらのアルキレンオ
キサイド(エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオ
キサイド)付加物が挙げられる。これらのうち好ましい
ものは官能基数2〜3のものである。 上記変性ポリイソシアネート及びプレポリマーの遊離
イソシアネート基含量は通常10〜33%程度である。 本発明において使用する(b)成分のポリエーテルポ
リオールは、水、或いはエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブチレングリコールなどの2価アルコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサント
リオールなどの3価アルコール、ソルビトール、ペンタ
エリスリトール、デキストロース、ショ糖などの4価以
上のアルコール類、又はアルキルアミンやアルキレンポ
リアミンなどのアミン類の単独或いはそれらの2種以上
にアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリ
ンなど単独或いはそれらの2種以上を付加して製造され
る。また、上記2種以上の多価アルコール混合物にアル
キレンオキシドを付加する方法、多価アルコールに2種
以上のアルキレンオキシドを順次付加する方法、2種以
上のポリエーテルポリオールを混合する方法など、通常
ポリエーテルポリオールを製造する各種の方法で製造で
きる。 靴底用ポリウレタンフォームの製造には、分子量1,50
0〜10,000、水酸基価20〜200のポリエーテルジオール、
ポリエーテルトリオール、それらの混合物及び更に少量
の4価以上のポリエーテルポリオールを添加したものが
適している。 本発明で使用する一般式(1)で表される(c)成分
の化合物(ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加
体)としては、例えばビスフェノールA(2,2−ビス
{4−ヒドロキシフェニル}プロパン)、ビスフェノー
ルB(2,2−ビス{4−ヒドロキシフェニル}ブタ
ン)、ビスフェノールS(2,2−ビス{4−ヒドロキシ
フェニル}スルホン)、ビスフェノールF(2,2−ビス
{4−ヒドロキシフェニル}メタン)、ビスフェノール
E(2,2−ビス{4−ヒドロキシフェニル}エタン)な
どの炭素数2〜4のアルキレンオキシドの2〜10モル付
加物が挙げられる。これらの化合物は(b)成分100重
量部に対し3〜50重量部用いられる。 (d)成分の多価アルコールとしては、例えばエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、
ショ糖などが挙げられる。これらの多価アルコールは
(b)成分100重量部に対し1〜40重量部使用される。 (e)成分の触媒としては、主として第3級アミンが
用いられ、例として挙げるとTEDA(1,4−ジアザビシク
ロ−2.2.2)−オクタン)、カオーライザーNo.1(N,N,
N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン)、カ
オーライザーNo.2(N,N,N′,N′−テトラメチルプロピ
レンジアミン)、カオーライザーNo.3(N,N,N′,N′,
N″−ペンタメチルジエチレントリアミン)、カオーラ
イザーNo.8(トリメチルアミノエチルピペラジン)、カ
オーライザーNo.10(N,N−ジメチルシクロヘキシルアミ
ン)、カオーライザーNo.20(N,N−ジメチルベンジルア
ミン)、カオーライザーNo.21(N−メチルモルホリ
ン)、カオーライザーNo.22(N−エチルモルホリ
ン)、これらの他にトリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、ビス(ジメチルアミノアルキル)ピペラジン、N,N,
N′,N″−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチ
ルベンジルアミン、ビス(N,N−ジエチルアミノエチ
ル)アジペート、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブ
タンジアミン、N,N−ジメチル−β−フェニルエチルア
ミン、1,2−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダ
ゾール、単環式及び二環式アミジン(ドイツ公開公報第
1720633号)、ビス(ジアルキルアミノ)アルキルエス
テル(米国特許第3330782号、ドイツ広告公報第1030558
号、ドイツ公開公報第1804361号及び第2618280号)、ド
イツ公開公報第2523633及び2732292号によるアミド基
(好ましくはホルムアミド基)を含む第3級アミン、ピ
リジン、4−ジメチルアミノピリジンのようなアミノピ
リジン、N,N′,N′−トリス(ジメチルアミノプロピ
ル)−s−ヘキサヒドロトリアジン、N,N−ジエチルシ
クロヘキシルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルメタ
ンジアミン、2,2′−スルホ−ビス(N,N−ジメチルエチ
ルアミン)、ビス〔2−(3′−N,N−ジメチルアミノ
プロポキシ)−エチル〕エーテル及びN−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)モルホリンである。 また、例えばドイツ特許第1229290号中に記載された
形式の炭素−ケイ素結合を含むシラアミン、例えば2,2,
4−トリメチル−2−シラモルホリン及び1,3−ジエチル
アミノメチルテトラメチルジシロキサンを用いることも
できる。 また、ジブチルチンジラウレート、オレイン酸第1ス
ズ、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛等の有機金属化
合物も用いることもできる。 界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、フッ素
系界面活性剤、ノンシリコン系界面活性剤などが用いら
れる。 シリコン系界面活性剤としては、例えばSRX−295、SF
2962、SF2964、SH200、PRX607(以上東レシリコン
製)、L−5305、L−5302、L−5307、L−5340、L−
5740(以上NUCシリコーン製);フッ素系界面活性剤と
しては、例えばフロラードFC−430、FC−431(以上住友
スリーエム製);ノンシリコン系界面活性剤としては、
LK−221、LK−443(以上エアプロダクツ製)等を例示す
ることができる。 発泡剤としては、水のほかに炭化水素、ハロゲン炭化
水素(トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフル
オロメタン、モノクロロトリフルオロメタン、テトラク
ロロメタン、テトラフルオロメタン、トリクロロメタ
ン、モノブロモジクロロモノフルオロメタン、ジブロモ
モノクロロモノフルオロメタン、ジブロモジフルオロメ
タン、モノブロモモノクロロモノフルオロメタン、ジブ
ロモモノフルオロメタン、1,1,2−トリクロロトリフル
オロメタン、1,1,1−トリクロロトリフルオロエタン、
1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン、オクタフ
ルオロサイクロブタンなど)が使用される。 その他の添加剤としてポリウレタンの黄変防止用添加
剤などが挙げられ、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添
加してもよい。 本発明の各成分を用いてポリウレタンを製造するに
は、ポリオール成分、鎖延長剤(短鎖ジオール等)、整
泡剤(界面活性剤)、発泡剤(水或いはハロゲン化炭化
水素等)、触媒(アミン触媒、金属触媒等)、その他添
加剤を予め混合し、これらとイソシアネート成分とを所
定の混合比、温度で混合し、モールドに注入する。モー
ルド内では発泡、硬化が同時に進行し、数分で取り出し
可能となる。反応において、イソシアネート化合物はイ
ソシアネート指数が94ないし105となる量用いられる。
イソシアネート指数は次式により定義される。 イソシアネート指数= NCO当量/活性水素当量×100 この範囲を外れると引張強度、引裂強度等の機械的物
性が悪くなって好ましくない。 本発明に於いては、上記のビスフェノール類のアルキ
レンオキサイド2〜10モル付加体を従来使用されている
3官能性或いはそれ以上の多官能性ポリエーテルポリオ
ールと混合し、ポリオール成分とすることによって優れ
た物性を得ることができるが、更に優れた伸びや耐摩耗
性の改善を目的として少なくとも2官能性の水酸基価20
〜100のポリオールを併用することができる。この場
合、具体的には2官能性ポリエーテルポリオールと3官
能性ポリエーテルポリオールの混合ポリオールを用い、
その混合比は重量比で5:95〜95:5が好ましい。その混合
ポリオール100部に対してビスフェノール類のアルキレ
ンオキシド2〜10モル付加体を3〜50部混合させるのが
好ましい。 〔作用〕 本発明の方法のようにビスフェノール類のアルキレン
オキシド2〜10モル付加体を特定の量で用いて製造した
ポリウレタンは従来のポリエーテル系ポリウレタンに比
べて、100%モデュラスは殆ど同程度であるが、破断伸
度が大きいためにそれに伴って破断引張強度が大きくな
っている。ビスフェノール類のアルキレンオキシド2〜
10モル付加体は、主に鎖延長剤としての役目を果たして
いる。これは短鎖のジオールを鎖延長剤として用いた場
合に比してポリマーの網目の架橋点の間隔が大きく(長
く)なったということで、これによって破断伸度が大き
くなったと考えられる。しかし、このビスフェノール類
のアルキレンオキシド付加体と同程度の分子量のジオー
ルを用いた場合には、生成したポリウレタンは、物性的
に弱いものとなってしまう。ビスフェノール類のアルキ
レンオキシド付加体は構造中に芳香核を有しており、そ
のハードセグメント成分としての充填効果、二次結合に
よる凝集効果等によって相当の硬度が発生し、かつ末端
のアルキレンオキシドによるフレキシビリティにより靱
性をも兼ね備えるものと考えられる。 〔実施例〕 以下に比較例及び実施例を示して本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。 比較例1 ポリオール成分として水酸基価24〜25のポリエーテル
トリオール(グリセリンベース、EO,PO付加、末端1級
化率85%以上)100部に対して、1,4−ブタンジオール12
部、触媒(3級アミン等、例えばトリエチレンジアミ
ン)0.8部、整泡剤(東レシリコン製;SRX−295)0.5〜
1部を加えて攪拌し、混合した。 またイソシアネートプレポリマーは、水酸基価50〜60
のポリプロピレングリコール34部に対し、ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)66部を加えて、約2時間6
0〜70℃加熱攪拌して得られる。 ポリオール成分、イソシアネートプレポリマー成分を
ウレタン発泡機タンク内に仕込み、イソシアネート指数
95〜105で攪拌混合液をモールド中に注入、発泡させ、
ポリウレタン生成物を得た。 比較例2 ポリオール成分としては比較例1のポリオール成分に
更にトリクロロモノフルオロメタン(フロン−11;旭硝
子)を加え、イソシアネートプレポリマーは比較例1の
場合と同様の物を用い、同様の方法でポリウレタン生成
物を得た。 比較例3 ポリオール成分として水酸基価20〜22のポリエステル
ジオール(エチレンジエチレンアジペート)90部、水酸
基価60〜65のポリエステルトリオール10部、エチレング
リコール11部、水0.6部、整泡剤0.5部、触媒0.4部を加
えて混合した。 また、イソシアネートプレポリマーは水酸基価50〜60
のポリエステルジオール35部にジフェニルメタンジイソ
シアネート(MDI)50部を加えて、約2時間、50〜60℃
加熱攪拌して得られる。 ポリオール成分、イソシアネート成分をウレタン発泡
機タンク内に仕込み、イソシアネート指数108〜112で攪
拌混合液をモールド中に注入、発泡させ、ポリウレタン
生成物を得た。 実施例 ポリオール成分として、水酸基価24〜25のポリエーテ
ルトリオール(グリセリンベース、EO,PO付加、末端1
級化率85%以上)95部に対して、水酸基価280〜290のビ
スフェノールAのEO4モル付加体5部、1,4−ブタンジオ
ール11.6部、水0.7部、3級アミン触媒(トリエチレン
ジアミン)0.8部、整泡剤として界面活性剤(東レシリ
コン製;SRX−295)0.5部を配合し、混合攪拌する。 また、イソシアネートプレポリマーは、水酸基価50〜
60のポリプロピレングリコール34部に対し、ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)66部を加えて、約2時
間60〜70℃加熱攪拌して得られる。 ポリオール成分、イソシアネートプレポリマー成分を
ウレタン発泡機タンク内に仕込み、イソシアネート指数
100で、攪拌混合液をモールド中に注入、発泡させ、ポ
リウレタン生成物を得た。 以上のポリウレタン生成物について物性を測定した結
果を表1に示した。 〔発明の効果〕 本発明の製造法によれば実用上充分な強度が得られる
ので、例えば靴底に用いた場合、ポリエーテル系ポリウ
レタンの長所である耐加水分解性、耐寒性を生かして、
高温多湿地域或いは寒冷地での使用が可能となる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所
C08G 101:00)
(56)参考文献 特開 昭60−163913(JP,A)
特開 昭59−47223(JP,A)
特開 昭57−109867(JP,A)
特開 昭57−92015(JP,A)
特開 昭50−64322(JP,A)
特開 昭62−169817(JP,A)
特開 昭62−148517(JP,A)
特開 昭61−278524(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.ポリイソシアネート成分とポリオール成分とから靴
底用ポリウレタンフォームを製造するに際し、 (a)芳香族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシア
ネート、脂肪族ポリイソシアネート及びそれらの誘導体
からなる群から選ばれたイソシアネート化合物、 (b)2以上の水酸基を有するポリエーテルポリオー
ル、 (c)上記(b)成分100重量部に対して3〜50重量部
の、次の一般式で表される化合物 (式中、R1は炭素数2〜4のアルキレン基、m,nはアル
キレンオキシドの付加モル数を表し、m+nは2〜10、
Xは−CxHy−(y=2x、xは1〜8の整数)又は>SO2
を表す)、 (d)上記(b)成分100重量部に対して1〜40重量部
の多価アルコール、及び (e)触媒、界面活性剤及び発泡剤 を用い、上記(a)成分をイソシアネート指数が94ない
し105となる量で用いることを特徴とする靴底用ポリウ
レタンフォームの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61203185A JP2698576B2 (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | 靴底用ポリウレタンフォームの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61203185A JP2698576B2 (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | 靴底用ポリウレタンフォームの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6357625A JPS6357625A (ja) | 1988-03-12 |
JP2698576B2 true JP2698576B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=16469866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61203185A Expired - Lifetime JP2698576B2 (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | 靴底用ポリウレタンフォームの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2698576B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1690880A1 (de) * | 2005-02-11 | 2006-08-16 | Sika Technology AG | Zweikomponentige Polyurethanzusammensetzungen, insbesondere geeignet für den Einsatz als strukturelle Klebstoffe |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5148652B2 (ja) * | 1973-10-09 | 1976-12-22 | ||
JPS5792015A (en) * | 1980-11-28 | 1982-06-08 | Sanyo Chem Ind Ltd | Rigid floor finishing composition |
JPS57109867A (en) * | 1980-12-26 | 1982-07-08 | Sanyo Chem Ind Ltd | Polyurethane-based coating composition |
JPS5947223A (ja) * | 1982-09-13 | 1984-03-16 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 高耐熱性硬質ポリウレタン |
JPS60163913A (ja) * | 1984-02-04 | 1985-08-26 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 耐熱、耐摩擦、耐摩耗性ポリウレタン樹脂組成物 |
JPS61278524A (ja) * | 1985-06-05 | 1986-12-09 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 難燃性ウレタンフオ−ムの製造方法 |
JPS62148517A (ja) * | 1985-12-24 | 1987-07-02 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 高弾性フオ−ム |
JPS62169817A (ja) * | 1986-01-22 | 1987-07-27 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 品質を改良した軟質ポリウレタンフオ−ム |
-
1986
- 1986-08-29 JP JP61203185A patent/JP2698576B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6357625A (ja) | 1988-03-12 |
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