JP2697546B2 - アルミニウム真空ろう付炉用ヒータ - Google Patents

アルミニウム真空ろう付炉用ヒータ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム真空ろう付
炉用ヒータ、詳しくは、自動車用熱交換器等アルミニウ
ム製品のろう付を行なうアルミニウム真空ろう付炉に用
いられるヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム真空ろう付炉は、マグネシ
ウム含有ろう材を組み合わせたアルミニウム部材を炉体
内部の加熱室内に搬入し、該加熱室を真空雰囲気にする
とともに、上記ろう材をその融点以上に加熱して、上記
アルミニウム部材をろう付するよう構成されている。そ
して、上記加熱室には、上記ろう材をその融点以上に加
熱するヒータが配置されている。
【0003】ところで、上記ろう材を加熱するにあたっ
ては、均一に加熱することが、良好なろう付を行なう上
で望ましいが、ろう材を均一に加熱するためには、ヒー
タをろう材から比較的遠く離れた位置に配置する必要が
ある。従って、ヒータとしては、比較的遠く離れた位置
からでも、ろう材を十分に加熱できるような高出力のも
のが要請される。従来のヒータは、このような要請の
下、発熱部材及びこの発熱部材の両端に接続された電極
部(碍子を含む。)を剥き出しにしたFe−Cr−Ni
系帯形ヒータが主流であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来ヒータによると、真空ろう付時にろう材中から蒸発し
たマグネシウムが電極部の碍子等低温部に付着し、碍子
の絶縁抵抗が低下してヒータ短絡事故が発生するおそれ
があった。
【0005】また、ろう付されたアルミニウム部材を搬
出する際、加熱室が大気開放されるが、このとき、加熱
室内に浮遊していた蒸発マグネシウムが酸化され粉末状
の酸化マグネシウムとなって飛散し、発熱部材及び電極
部等に付着する。このため、発熱部材等に付着した酸化
マグネシウムを取り除く清掃作業が適宜必要とされる
が、発熱部材及び電極部等の形状が複雑なため、清掃作
業が煩雑になるなどの問題があった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決し、蒸発マグ
ネシウムによるヒータ短絡事故の発生を防止するととも
に、酸化マグネシウム除去のためのヒータ清掃作業を容
易にすることができるアルミニウム真空ろう付炉用ヒー
タを提供することを主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るアルミニウム真空ろう付炉用ヒータ
は、マグネシウム含有ろう材を組み合わせたアルミニウ
ム部材を炉体内部の加熱室内に搬入し、該加熱室を真空
雰囲気にするとともに、前記ろう材をその融点以上に加
熱して、前記アルミニウム部材をろう付するアルミニウ
ム真空ろう付炉において、前記加熱室内に配置され前記
ろう材をその融点以上に加熱するアルミニウム真空ろう
付炉用ヒータであって、発熱部材及び該発熱部材の両端
に各々接続される電極部の一部を共に箱体内部に収容す
るとともに、該箱体の裏面側に前記電極部の他部を取り
出し、また、前記アルミニウム部材側に配される箱体開
口部に、前記発熱部材の発熱を吸収して外部に放射する
熱放射蓋を被せて形成されることを特徴とする。
【0008】
【発明の作用効果】真空ろう付時、ろう材中からマグネ
シウムが蒸発する。
【0009】しかし、箱体開口部に被せられた熱放射蓋
は発熱部材の発熱を吸収して外部に放射し高温であるた
め、いわば蒸発マグネシウムを反射する作用をする。ま
た、発熱部材及び電極部の一部は、開口部が熱放射蓋に
よって覆われた箱体内部に収容されている。また、電極
部の他部は箱体の裏面側から取り出されている。
【0010】このため、電極部の碍子に蒸発マグネシウ
ムが付着するおそれはなく、碍子の絶縁抵抗の低下によ
るヒータ短絡事故を防止することができる。
【0011】また、加熱室を大気開放したとき、加熱室
内に浮遊していた蒸発マグネシウムが酸化されて粉末状
の酸化マグネシウムが飛散する。
【0012】しかし、発熱部材及び電極部の一部は、開
口部が熱放射蓋で覆われた箱体内部に収容されている。
【0013】このため、発熱部材及び電極部の一部に酸
化マグネシウムが付着するおそれはなく、形状がシンプ
ルな熱放射蓋等の表面に付着するにすぎず、酸化マグネ
シウムの清掃作業がきわめて容易になる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0015】図1及び図2は、一実施例に係るアルミニ
ウム真空ろう付炉の全体構成を概略的に示している。
【0016】図1及び図2において、1は水平方向略円
筒状に形成された炉体を表わしている。炉体1には、真
空排気系統の排気口2が炉体内空間と連通するように設
けられている。排気口2は、真空排気系統の構成要素で
ある切換弁60、拡散ポンプ61,メカニカルブースタ
ポンプ62及びロータリポンプ63と順に連通してい
る。炉体1内上部には、レール3が張り出ており、この
レール3に加熱室4を形成するヒータモジュールが吊下
げられている。加熱室4の天井には、キャリアレール5
が吊下げられており、このキャリアレール5に、被ろう
付品(マグネシウムを含むろう材を組み合わせたアルミ
ニウム部材)6を積載するキャリア7が上下方向に複数
段吊下げられている。キャリア7は、図1の紙面垂直方
向に移動可能になっている。
【0017】加熱室4は、本実施例の場合、図1左右方
向に二つ独立して形成されている。各加熱室4の天井と
底面を除く、側面の壁8の内面には、熱反射板9及びヒ
ータ手段としてのヒータ10が一対となって、被ろう付
品6の位置に対応して複数組、互いに密接して設置され
ている。そして、加熱室4の壁8の一部8aは、図5に
示すように、エアシリンダ11等からなる駆動手段30
(図5に示すような回転動作させるものに限定されな
い。)により開閉可能な構造とされ、この部分8aの内
面にも熱反射板9及びヒータ10が一対となって設置さ
れている。したがって、加熱室4の一部は、上記のよう
な可動壁(ヒータ付き可動扉)12により開閉可能な構
造とされている。なお、可動壁12は、本実施例の場
合、図2に示すように、各加熱室4において、炉体1に
近い側の側面であって前扉22及び後扉23寄りの部位
に2個形成されている。また、被ろう付品6を加熱室4
に搬入、搬出する際に操作される前扉22、及び保守点
検時に操作される後扉23の各内面にも、熱反射板9及
びヒータ10が一対となって設置されている。
【0018】上記可動壁12を駆動する駆動手段30
は、以下のように構成されている。
【0019】可動壁12の前扉22側又は後扉23側の
端部には、上下方向に回転軸31が固着されている。回
転軸31は、加熱室4の天井4aの上方で連結部材32
を介してエアシリンダ11のロッド11aに連結されて
おり、ロッド11aが後端位置にあるときは可動壁12
を閉位置に、ロッド11aが前端位置にあるときは可動
壁12を開位置に、また、ロッド11aが後端位置から
前進するときには回転軸31を矢印a方向へ回動して可
動壁12を閉位置から開き、ロッド11aが前端位置か
ら後退するときには回転軸31を矢印b方向へ回動して
可動壁12を開位置から閉じるよう構成されている。エ
アシリンダ11の上記のような動作は、エアシリンダ1
1内のヘッド側室11b、ロッド側室11cの各々に、
後述するような制御手順に従って給排気することによっ
て実現される。
【0020】次にエアシリンダ制御手段33について説
明する。
【0021】エアシリンダ制御手段33は、エアシリン
ダ11のヘッド側室11b、ロッド側室11c内と連通
したエアホース34,35を有する。ロッド側室11c
に連通するエアホース34は、4ポート2位置切換ソレ
ノイドバルブ36のポート口Aに接続され、また、ヘッ
ド側室11bに連通するエアホース35は、ソレノイド
バルブ36のポート口Bに接続されている。なお、ソレ
ノイドバルブ36の給気口Pには、例えば4kg/cm
2 の圧縮空気を発生するエアー源37が接続されてい
る。
【0022】ソレノイドバルブ36は、バルブ駆動回路
38により駆動される。バルブ駆動回路38には、可動
壁12の開位置を確認するための、ロッド11aが前端
位置にあるときオンする開位置検出用スイッチ39から
の信号と、可動壁12の閉位置を確認するための、ロッ
ド11aが後端位置にあるときオンする閉位置検出用ス
イッチ40からの信号と、前扉22が開位置から閉位置
になったことを確認するための、前扉22が閉位置にな
ったときオンする前扉閉位置検出用スイッチ41からの
信号と、加熱室4内の被ろう付品6の温度を検知し、当
該温度に比例した電圧値の信号を出力する温度センサ4
2からの信号とが入力される。そして、これらの入力信
号に基づいてソレノイドバルブ36の2つの電磁ソレノ
イド43,44への通電を制御するよう構成されてい
る。ここで、一方の電磁ソレノイド43は、可動壁12
を閉位置に回動又は維持する際に通電される閉用ソレノ
イドであり、他方の電磁ソレノイド44は、可動壁12
を開位置に回動又は維持する際に通電される開用ソレノ
イドである。
【0023】バルブ駆動回路38は、可動壁12が閉位
置にあるときには、閉用ソレノイド43を通電状態にす
る。このとき、ロッド11aは後端位置にあり、閉位置
検出用スイッチ40がオン状態にある。このような可動
壁12が閉位置にあるときに、ろう付開始のため前扉2
2が閉じられると、前扉閉位置検出用スイッチ41がオ
ン状態になり、この前扉閉位置検出用スイッチ41がオ
ンすると、開用ソレノイド44に通電し、また、閉用ソ
レノイド43を非通電にする。このため、ソレノイドバ
ルブ36のスプールが切り換わり、エアシリンダ11の
ヘッド側室11bが給気、ロッド側室11cが排気され
てロッド11aが前進し、可動壁12が開く。この可動
壁12の開動作により、閉位置検出用スイッチ40はオ
フ、開位置検出用スイッチ39はオンとなる。その後、
加熱室4内の被ろう付品6の温度が上昇してマグネシウ
ムの蒸発温度付近(例えば545℃)まで達すると、温
度センサ42の出力電圧が基準電圧以上になるので、閉
用ソレノイド43に通電し、また、開用ソレノイド44
を非通電にする。このため、ソレノイドバルブ36のス
プールが元の位置に戻り、エアシリンダ11のロッド側
室11cが給気、ヘッド側室11bが排気されてロッド
11aが後退し、可動壁12が閉じる。
【0024】被ろう付品6は、自動車用ラジエータ、自
動車空調用蒸発器、凝縮器等のアルミニウム熱交換器で
あり、また、そのろう付用のろう材は下記の表1に示す
如き組成物等からなるものであって、本実施例によれば
マグネシウムの含有量を従来の1.2%から0.6%に
低減している。
【0025】 各ヒータ10は、図3及び図4に示すように構成されて
いる。
【0026】図3及び図4において、13は、ステンレ
ススチール等を材料とする箱体を表わしている。箱体1
3は厚さ1.2mmであり、内部には、箱体13により
支持された発熱部材支持棒14が複数本配設されてお
り、各発熱部材支持棒14に発熱部材15が巻かれてい
る。この発熱部材15は、カンタル線等の材料からな
る。発熱部材15の両端は、それぞれ電極部16に接続
されている。各電極部16は、一端に発熱部材15の端
部15aが固定された電極棒17と、この電極棒17の
外周に配設されたセラミック碍子18と、電極棒17の
他端に固着されたボルト19と、このボルト19により
電極棒17の他端に固定され、ヒータケーブル27の先
端が固着されたターミナル20とから構成されている。
ここで、セラミック碍子18は、図4から明らかなよう
に、一部が箱体13の内部に収容され、他部が箱体13
の裏面10bから取り出されている。箱体13の床面に
は、一枚又は複数枚の放熱防止用の熱反射板21が配設
されている。この熱反射板21は、ステンレススチール
等を材料としており、厚さ0.5mmである。また、箱
体13の開口部は、着脱可能な熱放射蓋10aで覆われ
ている。熱放射蓋10aは、ステンレススチール等を材
料とし、厚さ1.2mmであり、表面最高温度800℃
まで保証されている。なお、図3及び図4に示すアルミ
ニウム真空ろう付炉用ヒータ10の発熱部材15はコイ
ル状のものであるが、これに限定されるものではなく、
他に、帯状などであってもよい。
【0027】上記のように構成されたヒータ10は、図
4に示すように、加熱室4の壁8を構成するフレームの
内面側に、1枚又は複数枚の熱反射板9を介在させた上
で取り付けられている。なお、ヒータ10は、前扉22
及び後扉23の各内面にも上記と同様に取り付けられて
いる。
【0028】加熱室4の天井にも、熱反射板24が配設
されている。
【0029】なお、加熱室4の下方において、真空ろう
付後に加熱室4内が大気開放されることにより発生する
酸化マグネシウム等を回収するためのホッパー25が炉
体1に配設されており、このホッパー25の上部に、熱
反射板26が設けられている。
【0030】次に、上記のように構成されたアルミニウ
ム真空ろう付炉を用いた真空ろう付方法について、図6
を併せ参照しつつ説明する。
【0031】まず、第nサイクル目のろう付を開始す
る。ろう付は、被ろう付品6を加熱室4内に搬入し、前
扉22を閉じた状態で開始され、前扉22を閉じること
で、上述したように、バルブ駆動回路38により開用ソ
レノイド44が通電、閉用ソレノイド43が非通電とな
り、可動壁12は開位置となる。そして、真空排気系統
の切換弁60が開かれ、拡散ポンプ61、メカニカルブ
ースタポンプ62、ロータリポンプ63により、加熱室
4内は排気され始める。排気開始により、加熱室4内の
圧力は図6に示すように降下して真空度が増大してゆ
き、また、ヒータ10は通電状態にあるため加熱室4内
の被ろう付品6の温度は図6に示すように上昇してゆ
く。そして、図6に示すように、被ろう付品温度がマグ
ネシウム蒸発温度付近(例えば545℃)まで上昇する
と、温度センサ42の出力電圧が基準電圧以上となり、
上述したように、バルブ駆動回路38は閉用ソレノイド
43を通電、開用ソレノイド44を非通電にし、可動壁
12は閉じられる。なお、上記温度センサ42により直
接的に被ろう付品温度を検知する方法の代わりに、この
被ろう付品温度がヒータ10への通電開始後の経過時間
と相関関係にあることに注目し、上記ヒータ10への通
電時間が実験データに基づいて設定された所要時間以上
経過したことをタイマ手段により判断する方法等によ
り、被ろう付品温度を間接的に検知するようにしてもよ
い。
【0032】可動壁12が閉じられると、その後の被ろ
う付品6の温度の上昇によりろう材中から蒸発したマグ
ネシウムは加熱室4内に封じ込められる。ここで、可動
壁12が閉じられるとき、可動壁12の内面は可動壁1
2のヒータ10により加熱され、また、可動壁12によ
り閉じられる加熱室のガス流通口の周囲の壁部分も他の
ヒータ10により加熱されているため、可動壁12の内
面及び上記ガス流通口周囲の壁部分が、低温の炉体1の
影響を受けて冷却されることはほどんどなく、高温状態
にある。このため、可動壁12を閉じた後、蒸発マグネ
シウムが可動壁12とガス流通口とのシール部に付着す
ることはほとんどなくなる。
【0033】その後、ろう付処理のための時間が経過す
ると、加熱室4内を大気開放する。この大気開放は、図
示を省略したが、炉体1から大気に通じる大気通路を、
それまでの閉状態から開くようにすることにより行なわ
れる。この大気開放により、加熱室4内のマグネシウム
はほとんどが酸化されて酸化マグネシウム(粉体)とな
り、この酸化マグネシウム及び残存マグネシウムは、ホ
ッパー25を構成要素とするマグネシウム回収装置(図
示せず)により回収される。
【0034】その後、前扉22を開け、キャリア7を取
り出し、ろう付された被ろう付品6を降ろし、キャリア
7に次にろう付する被ろう付品6を積載し、キャリア7
を投入し、前扉22を閉じる。前扉22が閉じられる
と、上述したように、前扉閉位置検出用スイッチ41が
オンし、バルブ駆動回路38は、開用ソレノイド44を
通電、閉用ソレノイド43を非通電にし、可動壁12は
開かれる。そして、第(n+1)サイクル目のろう付を
開始する。
【0035】以上説明したように、本実施例によると、
ヒータ10の電極部16の構成要素であるセラミック碍
子18は、箱体13の内部及び裏側に位置し、しかも箱
体13の開口部に被せられた熱放射蓋10aが高温で蒸
発マグネシウムが熱放射蓋10aの表面でいわば反射さ
れ、箱体13の内部及び裏面に入り込まないため、セラ
ミック碍子18に蒸発マグネシウムが付着することはほ
とんどなく、このため、蒸発マグネシウム付着によるセ
ラミック碍子18の絶縁性低下に基づくヒータ短絡事故
を防止することができる。
【0036】また、本実施例によると、発熱部材15及
び電極部16の一部が箱体13内に収容され、箱体13
の開口部に熱放射蓋10aが被せられていることから、
加熱室4を大気開放したときに、蒸発マグネシウムが酸
化されて飛散する粉末状の酸化マグネシウムが、発熱部
材15及び電極部16等に付着することがなく、フラッ
トな熱放射蓋10aの表面等に付着するにとどまる。こ
のため、酸化マグネシウムを除去するための清掃作業が
きわめて簡単になる。
【0037】また、本実施例のアルミニウム真空ろう付
炉用ヒータ10を従来の剥き出し式ヒータと比べると、
縦横の寸法が425mm×380mmのヒータの場合、
ヒータ各部の温度差が従来のヒータでは最大150℃程
度であったものが、本実施例のアルミニウム真空ろう付
炉用ヒータ10では最大50℃程度に大幅に減少した。
そして、この温度差は、アルミニウム真空ろう付炉用ヒ
ータ10が真空中に置かれた場合には、20℃程度と極
めて小さなものとなった。このように、本実施例のアル
ミニウム真空ろう付炉用ヒータ10によると、従来の剥
き出し式ヒータと比べ均熱性が著しく向上した。
【0038】また、本実施例のアルミニウム真空ろう付
炉用ヒータ10を上述したようなアルミニウム真空ろう
付炉に適用した場合、ろう付終了後、前扉22を開ける
とアルミニウム真空ろう付炉用ヒータ10の温度は40
0℃程度に降下したが、この温度降下は、従来の剥き出
し式ヒータと比べ200℃程度少なかった。このため、
本実施例のアルミニウム真空ろう付炉用ヒータ10によ
ると、ヒータの保温性、すなわち、ろう付終了後、前扉
22を開けてから次のろう付のために前扉22を閉じる
までの期間における加熱室4内の温度を高温状態に保つ
というヒータ性能が、従来の剥き出し式ヒータと比べ著
しく向上し、省エネルギー面で優れたものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例に係るアルミニウム真空ろう付炉用ヒ
ータが適用されたアルミニウム真空ろう付炉の内部を示
す正面図
【図2】同じくアルミニウム真空ろう付炉の内部を示す
側面図
【図3】上記アルミニウム真空ろう付炉用ヒータの正面
【図4】同ヒータの側面側から見た断面図
【図5】可動ヒータの構成を示す斜視図
【図6】上記アルミニウム真空ろう付炉を用いたアルミ
ニウム真空ろう付方法を説明するためのタイムチャート
【符号の説明】
4 加熱室 10 アルミニウム真空ろう付炉用ヒータ 10a 熱放射蓋 13 箱体 15 発熱部材 16 電極部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシウム含有ろう材を組み合わせた
    アルミニウム部材を炉体内部の加熱室内に搬入し、該加
    熱室を真空雰囲気にするとともに、前記ろう材をその融
    点以上に加熱して、前記アルミニウム部材をろう付する
    アルミニウム真空ろう付炉において、前記加熱室内に配
    置され前記ろう材をその融点以上に加熱するアルミニウ
    ム真空ろう付炉用ヒータであって、 発熱部材及び該発熱部材の両端に各々接続される電極部
    の一部を共に箱体内部に収容するとともに、該箱体の裏
    面側に前記電極部の他部を取り出し、また、前記アルミ
    ニウム部材側に配される箱体開口部に、前記発熱部材の
    発熱を吸収して外部に放射する熱放射蓋を被せて形成さ
    れることを特徴とするアルミニウム真空ろう付炉用ヒー
    タ。
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