JP2696945B2 - カツトパイル経編地およびその製造方法 - Google Patents

カツトパイル経編地およびその製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は立毛性や風合に優れ、しかも成形性に優れた
カットパイル経編地に関する。
〔従来技術〕
パイル長を長短異ならせたカットパイル経編地は高級
品向けに使用されており、例えば自動車のシートバッ
ク、ドアトリムの外張材として、また楽器、ボトル、宝
石箱等の外張材や内張材として、あるいは椅子張材や内
壁張材などのインテリア用途,装飾用途などに幅広く使
用されている。
これらの用途では、そのカットパイル経編地にタッチ
したときの風合が良好であることは勿論のこと、カット
パイルの立毛性が良好であり、かつ所定形状に成形加工
したときの成形性が良好であることが強く要求される。
立毛性とは、パイルにもつれを発生することがなく、押
圧しても必ず元の形状に復元し、またパイル上端を常に
開繊した状態に維持することができるような性質いい、
また成形性とは、所定の凹凸形状に成形加工するときパ
イルを壊したり、隅部に皺を発生することなく、加工前
の立毛性を維持するような性質をいっている。
従来のカットパイル経編地は、長い方のパイルにアク
リルフィラメント糸やレーヨン糸が使用され、また短い
方のパイルにポリアミド糸やポリエステル糸が使用され
ていた。しかし、この従来のカットパイル経編地は、上
述した高級品用途に要求されるような立毛性や加工性の
特性を十分に発揮しておらず、なお改善の余地を残して
いた。
また、アクリルフィラメント糸やレーヨン糸は、上記
立毛性などに問題を有するほかに、耐摩擦性や耐疲労性
にも乏しく、特に自動車のシートバック用途には、その
欠点が顕著に現れていた。また、染色面では日光堅牢度
に弱く、変色しやすいという問題があり、特にレーヨン
糸では染色温度を高くできないため、短いパイルに使用
した合成繊維との異色染めの効果を得ることができない
という難点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上述した従来の問題を解消し、立毛
性や風合に優れると共に、加工性にもすぐれているカッ
トパイル経編地およびその製造方法を提供することにあ
る。
本発明のさらに他の目的は、日光堅牢度、耐摩耗性、
耐疲労性などにも優れ、また異色染めを可能にするカッ
トパイル経編地およびその製造方法を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明のカットパイル経編地は、
複数種類のフィラメント糸条からなる複合糸が長短長さ
を異にするカットパイルを呈した経編地であり、前記カ
ットパイルの短い方が単繊維度3デニール以上の実質的
に捲縮を持たない熱可塑性重合体フィラメント糸条Aか
らなり、長い方が単繊維繊度3デニール以下のポリエス
テル捲縮フィラメント糸条Bからなっていて、これら糸
条A,Bが前記複合糸を形成しており、かつ前記経編地の
グランド部が残留伸度15%以上のフィラメント糸条から
構成されていることを特徴とするものである。
また、このカットパイル経編地の製造方法は、複屈折
Δnが0.05〜0.10の範囲のポリエステル高配向未延伸糸
または不完全延伸糸をガラス転移点以下の温度で延伸仮
撚加工したのち、さらに再熱セットして単繊維繊度3デ
ニール以下のポリエステル捲縮フィラメント糸条Bを
得、このポリエステル捲縮フィラメント糸条Bと該糸条
Bより沸騰水収縮率が大きい単繊維繊度3デニール以上
の捲縮を持たない熱可塑性重合体フィラメント糸条Aと
から複合糸を形成し、この複合糸をパイル部にし、沸騰
水収縮率が20%以上の熱可塑性重合体フィラメント糸条
をグランド部にしてパイル経編地を編成し、このパイル
経編地のパイルをカットしたのち染色加工することを特
徴とするものである。
本発明において、経編地のカットパイルを構成する糸
条は、複数種類の熱可塑性重合体フィラメント糸条から
なる複合糸をベースとしており、かつパイル長を長短異
にするうように構成されている。
このうち短い方のカットパイルは、単繊維繊度3デニ
ール以上の捲縮を持たない熱可塑性重合体フィラメント
糸条Aからなり、カットパイル全体に張り,腰を与える
上で重要な役割を行っている。このため、このカットパ
イルの単繊維繊度は3デニール以上あることが必要であ
り、好ましくは5デニール以上にするのがよい。しか
し、この単繊維繊度を余り大きくしても硬くなりすぎて
しまうので、10デニールを限度とすることが望ましい。
素材の熱可塑性重合体としては特に限定されず、ポリア
ミド,ポリエステルなどいずれでもよいが、特にポリア
ミドは好適である。
一方、長い方のカットパイルは、単繊維繊度3デニー
ル以下の捲縮を有するポリエステルフィラメント糸条B
からなり、上記短い方のカットパイルよりも細くしてあ
る。この長い方のカットパイルは、その上端部が短い方
のカットパイルよりも上方へ延びるようにし、風合の決
定に大きな役割を行うものである。したがって、その単
繊維繊度は3デニール以下であることと、捲縮を有する
ことが重要であり、これによって初めてソフトな風合と
崇高化を与えることができるようになる。しかも、この
長い方のカットパイルが、短い方の太いカットパイルと
組み合わさることにより、適度の張り,腰による弾性を
付加され、ソフトな風合を一層強調したものとなる。
このような単繊維繊度としては、さらに望ましくは2
デニール以下にするとよい。しかし、余り細すぎても立
毛性に影響するようになるので、0.4デニールを下限に
することが望ましい。
また、長い方のカットパイルはポリエステルからな
り、かつ捲縮を有することにより、短い方の太いカット
パイルが有する剛性効果と相まって、カットパイル全体
に良好な立毛性を与えるようにする。すなわち、カット
パイルのもつれを発生せず、毛さばきを良好にし、カッ
トパイル上端部を常に開繊状態に維持するようにするの
である。また、押圧しても元の姿勢に復元させやすくす
るのである。このような効果を一層良好なものにするた
め、上記捲縮としては、トルク撚数が2回/50cm以下、
伸縮伸長率が0.1〜5%の比較的緩いものにすることが
望ましい。
ここでトルク撚数とは、供試糸1mの中央に2mg/Dの小
荷重を引っ掛けて、その両糸端を揃えて二つ折りにして
吊り下げたとき、その吊り下げられた小荷重が回転する
回転数を以ってトルク撚数とするものである。
また、本発明において、グランド部に使用する熱可塑
性重合体フィラメント糸条は残留伸度が15%以上のもの
でなければならない。このように残留伸度を15%以上に
することによって、成形加工時の変形を容易にし、かつ
カットパイルの立毛性を損なわず、当初のソフトな風合
を維持させるようにすることができる。このように最終
のカットパイル経編地のグランド部を構成するフィラメ
ント糸条を、残留伸度15%以上にするには、後述するよ
うに染色処理する前の原糸として、沸騰水収縮率20%以
上の高収縮性フィラメント糸条を使用するとよい。
第1図は本発明によるカットパイル経編地をモデル的
に示す縦断面図である。
1は経編地のグランド部、2がパイル部である。この
パイル部2は先端がカットされたカットパイルの集合か
らなり、短いカットパイル4と長いカットパイル5との
複合糸3が多数密に集合して形成されている。この複合
糸3は、図では簡略のためカットパイル4,5が1本ずつ
だけにしか示されていないが、実際には多数本のマルチ
フィラメント糸条の集合体からなっている。
本発明において、このように長い方のカットパイルが
短い方のカットパイルに対して有すべき長さの差は、特
に限定されるものではないが、好ましくは上述したソフ
トな風合や立毛性を一層強調したものにするため、長い
方のカットパイルの長さに対し3〜10%の範囲であるこ
とが望ましい。
本発明において、短い方のカットパイルは熱可塑性重
合体であれば特に限定されないが、例えば短い方のカッ
トパイルとして、カチオン可染型のポリエステルフィラ
メント糸条を使用すれば、この短い方のカットパイルが
長い方のカットパイルよりも易染性あるいは濃染性にす
ることができる。これによって、立毛部の内側が濃色に
なり、全体としての深みのある発色をした高級感を出す
ことができる。このような異染色効果は、短いカットパ
イルとしてポリアミド糸条を使用した場合にも同様に得
ることができる。
上述した本発明のカットパイル経編地を製造する方法
としては、前述した短い方のカットパイルにする熱可塑
性重合体フィラメント糸条として、均一延伸を行った実
質的に捲縮を有さない、かつ単繊維繊度が3デニール以
上のフィラメント糸条を使用するとよい。この熱可塑性
重合体フィラメント糸条は、沸騰水収縮率が4〜15%の
範囲であるものが望ましい。
また、長い方のカットパイルにするポリエステル捲縮
フィラメント糸条Bは、複屈折Δnが0.05〜0.10の範囲
のポリエステル高配向未延伸糸または不完全延伸糸をガ
ラス転移点以下の温度で延伸仮撚加工し、さらに再熱セ
ットすることによって、単繊維繊度3デニール以下の捲
縮糸として得るようにする。複屈折Δnが0.05〜0.10の
糸は、超高速紡糸によって得られる高配向未延伸糸(PO
Y)や、未延伸糸を低倍率で延伸した不完全延伸糸など
が好ましく使用できる。特に、高配向未延伸糸(POY)
は上記捲縮糸を製造する出発原糸として好適である。
延伸仮撚加工の方法は、延伸を行いながら加撚−ガラ
ス転移点以下の熱セット−解撚の仮撚加工を同時に行う
延伸中仮撚加工であっても、あるいはガラス転移点以下
でいったん延伸を行った後、加撚−ガラス転移点以下の
熱セット−解撚の仮撚加工を行うようにする延伸後仮撚
加工のいずれであってもよい。しかし、得られる糸質の
均一性や糸加工性からすると、前者の延伸中仮撚加工の
方が好ましい。この延伸仮撚加工における仮撚数は、特
に限定されるものではないが、一般に使用される1500〜
5000回/mの範囲が好ましい。又、仮撚速度としては100
〜900m/分が好ましく使用される。
上記再熱セットするときの温度としては、ガラス転移
点以上、さらに好ましくは軟化点以上の温度を採用する
のがよい。そして、この再熱セットによって沸騰水収縮
率を3%以下、トルク撚数を2回/50cm以下、伸縮伸長
率を0.1〜5%の範囲になるように調整するのがよい。
このポリエステル捲縮フィラメント糸条Bが有すべき沸
騰水収縮率は、上記熱可塑性重合体フィラメント糸条A
のそれよりも小さくしなければならず、その差としては
4〜10%の範囲が好ましい。
また、上記延伸仮撚加工によって得られた捲縮糸は、
仮撚糸でありながら断面に加工変形をほとんど持たない
という特徴がある。このため、原糸が有する光沢をほと
んど維持している。
本発明では、上述のように用意された2種類の糸条A,
Bを複合糸Cにし、これを経編地のパイル部の原糸とす
るのである。この複合糸にするとき、必要により空気ノ
ズル等により交絡処理を施しておくことが好ましい。
第2図は、このような複合糸Cを製造する工程を示す
ものである。
この図において、11はポリエステル、ポリアミドなど
の均一延伸された熱可塑性重合体フィラメント糸条のパ
ッケージであり、12はポリエステル高配向未延伸糸また
は不完全延伸糸を巻いたパッケージである。12のパッケ
ージから解除された原糸は、フィードローラ13とデリベ
リローラ16との間で延伸されながら、ツイスタ15により
加撚および解撚処理され、その上流側の加撚域をガラス
転移点以下の温度のヒータ14で熱セットされ、下流側で
解撚されることにより捲縮糸となる。次いで、ベリベリ
ローラ16と18との間で軟化点以上の温度のヒータ17によ
り再熱セットされ、上述したような捲縮糸Bになる。こ
の捲縮糸Bに上記パッケージ11の原糸Aが合糸され、そ
の合糸された糸条はデリベリローラ18と弛緩ローラ20と
の間で空気ノズル19により空気交絡処理を施され、複合
糸Cとなってパッケージ21に巻き上げられる。
一方、本発明において、パイル経編地グランド部の地
糸として使用する熱可塑性重合体フィラメント糸条は、
上述したポリエステル捲縮フィラメント糸条Bを製造す
る延伸仮撚加工方法における再熱セットを省略した工程
によって製造するとよい。このように再熱セットを省略
して得た捲縮糸は、沸騰水収縮率を20%以上もの極めて
大きな高収縮性にすることができ、その結果として染色
加工に供した後にも残留伸度を15%以上にすることがで
きるようになる。
第3図は、このようなグランド部の地糸用フィラメン
ト糸条を製造する工程を示したものである。
この図において、22はポリエステル高配向未延伸糸ま
たは不完全延伸糸を巻いたパッケージである。このパッ
ケージ22から解除された原糸は、フィードローラ23とデ
リベリローラ26との間で延伸されながら、ツイスタ25に
より加撚および解撚処理され、その上流側の加撚域をガ
ラス転移点以下の温度のヒータ24で熱セットされ、下流
側で解撚されることによりグランド部地糸用の捲縮糸D
となる。次いで、この捲縮糸Dはパッケージ27に巻き上
げられる。
上述のように用意した複合糸Cと捲縮糸Dとは、それ
ぞれパイル経編地のパイル部とグランド部に編成し、次
いでそのパイル経編地のパイルをカットする。そのカッ
トしたパイル経編地を、染色加工等の熱処理に付するこ
とによって、本発明のカットパイル経編地を得ることが
できる。
パイル経編地をカットしたときのカットパイルの長さ
は、その時点では熱可塑性重合体フィラメント糸条Aも
ポリエステル捲縮フィラメント糸条Bも同じ長さであ
る。しかし、染色加工等の熱処理によって両糸条に収縮
差が発生し、前者Aが短い方になり、後者Bが長い方に
なる。また、グランド部の地糸は高収縮し、カットパイ
ル部分の密度を向上させる効果をもたらす。
〔実施例〕
複屈折Δn0.08の75デニール,36フィラメントのポリエ
ステル高配向未延伸糸(POY)を、セット温度70℃,延
伸倍率1.8倍,仮撚数3400回/mで延伸仮撚加工したの
ち、オーバフィード率2%、セット温度180℃で再熱セ
ットを施し、沸騰水収縮率1.5%、伸縮伸長率1.0%のポ
リエステル捲縮フィラメント糸条Bを得た。このポリエ
ステル捲縮フィラメントBに、30デニール,6フィラメン
トで、沸騰水収縮率8%の均一延伸されたポリアミドフ
ィラメント糸条Aを引き揃え、圧力3kg/cm2の圧空によ
り空気交絡処理を行って複合糸Cを製造した。
一方、150デニール,48フィラメントで、沸騰水収縮率
25%の高収縮ポリエステル捲縮フィラメント糸条Dをグ
ランド部の地糸として使用し、上記複合糸Cをパイル部
(パイルは3mmのポールシンカーを使用)の原糸として
使用して、回転数520r.p.m.の80コース/インチにてポ
ール編みの経編地を編成した。次いでパイル部をグラン
ド部から25mmの長さにカットした。この時点での複合糸
Cにおける上記両糸条A,Bのカット長は両者とも同じで
あった。
次いで、上記パイルカットした後の経編地について98
℃リラックス処理と染色加工とを行って、成形加工用の
カットパイル経編地を製造した。
得られたカットパイル経編地は、パイル部のポリアミ
ドフィラメント糸条Aがポリエステル捲縮フィラメント
糸条Bよりも収縮して短くなっており、その両者の収縮
差はポリアミドフィラメント糸条Aに対し平均8%にな
っていた。
また、カットパイルには相互のからみが全く無く、先
端部が奇麗に開繊しており、また押圧しても元の開繊状
態に復するものであった。また、タッチしたときの感触
は極めてソフトであり、ポリアミドの適度なヌメリを有
すると共に高光沢の輝きを有し、高級獣毛調の外観を呈
していた。
また、短い方のポリアミドフィラメント糸条Aが長い
方のポリエステル捲縮フィラメント糸条Bに比べて濃色
に染まっており、深みのある高級感のある外観を呈して
いた。
次いで、この布帛の裏部にプラスチック薄板を張り合
わせて複合体とし、シートバックの外張材として130℃
で真空成形した。このときの成形性は極めて良好であ
り、パイルの損傷や皺の発生もなく、元の立毛性や風合
を維持していた。
〔発明の効果〕
上述したように、本発明のカットパイル経編地は、立
毛性や開繊性が良好であり、カットパイルにもつれを発
生することがなく、また押圧しても元の開繊状態に直ぐ
復帰する特性を呈することができる。
また、成形加工をしても、上記カットパイルの立毛性
や風合を損なうことがなく、優れた加工性を有してい
る。
また、短い方のカットパイルが熱可塑性重合体フィラ
メント糸条からなり、長い方のカットパイルがポリエス
テル捲縮フィラメント糸条からなるものであるので、異
染色効果を容易に得ることができ、高級感を得ることが
容易になる。同様に、従来のアクリルフィラメント糸や
レーヨン糸に比べて、日光堅牢性,耐摩擦性,再疲労性
に優れたものとなる。
さらに、本発明の製造方法によれば、上述のような特
長をもつカットバイル経編地を容易に得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のカットパイル経編地をモデル的に示す
図、第2図は同パイル経編地のパイル部に使用する原糸
の製造工程図、第3図は同グランド部の原糸の製造工程
図である。 1……グランド部、2……バイル部、3……カットパイ
ル、4……短い方のカットパイル、5……長い方のカッ
トパイル、A……熱可塑性重合体フィラメント糸条、B
……ポリエステル捲縮フィラメント糸条、C……複合
糸、13,16,18,23,26……デリベリローラ、14,17,24……
ヒータ、15,25……ツイスタ、19……空気ノズル。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数種類のフィラメント糸条からなる複合
    糸が長短長さを異にするカットパイルを呈した経編地で
    あり、前記カットパイルの短い方が単繊維繊度3デニー
    ル以上の実質的に捲縮を持たない熱可塑性重合体フィラ
    メント糸条Aからなり、長い方が単繊維繊度3デニール
    以下のポリエステル捲縮フィラメント糸条Bからなって
    いて、これら糸条A,Bが前記複合糸を形成しており、か
    つ前記経編地のグランド部が残留伸度15%以上のフィラ
    メント糸条から構成されているカットパイル経編地。
  2. 【請求項2】熱可塑性重合体フィラメント糸条Aがポリ
    アミド糸条である請求項1記載のカットパイル経編地。
  3. 【請求項3】ポリエステル捲縮フィラメント糸条Bがカ
    チオン可染型ポリエステル糸条である請求項1記載のカ
    ットパイル経編地。
  4. 【請求項4】複屈折Δnが0.05〜0.10の範囲のポリエス
    テル高配向未延伸糸または不完全延伸糸をガラス転移点
    以下の温度で延伸仮撚加工したのち、さらに再熱セット
    して単繊維繊度3デニール以下のポリエステル捲縮フィ
    ラメント糸条Bを得、このポリエステル捲縮フィラメン
    ト糸条Bと該糸条Bより沸騰水収縮率が大きい単繊維繊
    度3デニール以上の捲縮を持たない熱可塑性重合体フィ
    ラメント糸条Aとから複合糸を形成し、この複合糸をパ
    イル部にし、沸騰水収縮率が20%以上の熱可塑性重合体
    フィラメント糸条をグランド部にしてパイル経編地を編
    成し、このパイル経編地のパイルをカットしたのち染色
    加工することを特徴とするカットパイル経編地の製造方
    法。
  5. 【請求項5】パイル経編地に供するポリエステル捲縮フ
    ィラメント糸条Bが、沸騰水収縮率3%以下、伸縮伸長
    率0.1〜5%、トルク撚数2回/50cm以下である請求項4
    記載のカットパイル経編地の製造方法。
  6. 【請求項6】複屈折Δnが0.05〜0.10の範囲のポリエス
    テル高配向未延伸糸または不完全延伸糸をガラス転移点
    以下の温度で延伸仮撚加工して得た捲縮糸を、グランド
    部のフィラメント糸条として使用する請求項4記載のカ
    ットパイル経編地の製造方法。
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