JP3198618B2 - 複合紡績糸及び複合紡績糸を用いる織編物の製造方法 - Google Patents
複合紡績糸及び複合紡績糸を用いる織編物の製造方法Info
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マルチフィラメント糸と潜在自発伸長性ポリエステルス
テープルファイバーを混繊複合し加撚した複合紡績糸及
びこの複合紡績糸を製編織した後、熱処理してバルキー
性を発現する複合紡績糸を用いた織編物の製造方法に関
する。
製造方法が種々提案されている。例えば、高収縮性繊維
と低収縮性繊維とを混紡して紡績糸とし、この紡績糸を
熱処理して高収縮性繊維と低収縮性繊維との収縮差によ
り嵩高紡績糸を形成する方法、延伸工程における延伸倍
率、熱処理温度を異ならせて熱収縮率が異なる高収縮性
マルチフィラメントと低収縮性マルチフィラメントとを
開繊して混合し、加撚して巻取り、マルチフィラメント
糸を形成し、織編物を製造する前又は後に熱処理しバル
キー性を付与する方法、精紡機で収縮性ステープルファ
イバーをドラフトしながら、開繊したマルチフィラメン
トをドラフトパートに導入してステープルファイバーに
重ね、加撚して巻取る複合糸の製造方法、更に、通常の
延伸マルチフィラメント糸と冷延伸し、弛緩熱処理した
自発伸長性マルチフィラメント糸とを、合糸し加撚して
巻取った異収縮性混繊糸の製造方法等が知られている。
紡績糸とし、この紡績糸を熱処理して高収縮性繊維と低
収縮性繊維との収縮差により形成された嵩高紡績糸にお
いては、短繊維が糸表面に多数突出するため、毛羽が多
発し、摩擦によりピリングが多発する。また、高収縮性
繊維と低収縮性繊維との熱収縮率の差に限界があり、こ
の紡績糸を熱処理して得られる織編物においても、糸が
織成又は編成された拘束力により、高収縮性繊維と低収
縮性繊維との熱収縮率の差による糸長差の発現力が小さ
く、バルキー性、風合も充分でない。
異ならせて熱収縮率が異なる高収縮性マルチフィラメン
トと低収縮性マルチフィラメントとを開繊して混合し、
加撚して巻取り、マルチフィラメント糸を形成し、織編
物を製造する前又は後に熱処理しバルキー性を付与した
嵩高マルチフィラメント糸においては、バルキー性はあ
るものの、高収縮性マルチフィラメントは収縮して主に
嵩高マルチフィラメント糸の内部に、低収縮性マルチフ
ィラメントは糸の外部に分離しやすく、糸全体として収
束性がなく、フカツキ感があり、張り腰が乏しい。した
がって、高収縮性繊維と低収縮性繊維との収縮差により
形成された嵩高紡績糸と同様に、嵩高マルチフィラメン
ト糸を熱処理して得られる織編物においても、糸が織成
又は編成されるため、その拘束力により、糸長差の発現
力が小さく、バルキー性、風合に乏しい。
ラフトしながらマルチフィラメントを開繊してドラフト
パートに導入してステープルファイバーに重ね、加撚し
て巻取った複合糸においては、熱処理することにより、
マルチフィラメントは主に複合糸の外部に配置され、収
縮性ステープルファイバーは糸の内部に分離しやすく、
糸全体として収束性がなく、張り腰が乏しい。したがっ
て、この複合糸糸を熱処理して得られる織編物の表面の
審美性や風合に乏しい。
し弛緩熱処理した自発伸長性マルチフィラメント糸とを
合糸し加撚して巻取った異収縮性混繊糸においては、自
発伸長性マルチフィラメント糸が自発伸長するので、延
伸マルチフィラメント糸と自発伸長性マルチフィラメン
ト糸との収縮差が大きい分、糸長差が発現するが、糸全
体がマルチフィラメント糸からなるため、この異収縮性
混繊糸により織成又は編成された織編物の表面に審美性
がなく、風合も満足すべきものでない。
は、熱収縮性ポリエステルマルチフィラメント糸と潜在
自発伸長性ポリエステルステープルファイバーを混繊複
合し、加撚して複合紡績糸を形成し、また、該複合紡績
糸を製編織した後、熱処理することにより、バルキー性
を有しながら毛羽伏せ効果があり、織編物の表面が奇麗
でピリング性も良好な織編物を提供するものである。
ポリエステルマルチフィラメント糸は、通常の方法によ
り得られるポリエステルマルチフィラメントからなる糸
であって、エチレンテレフタレートを繰り返し単位とす
るホモポリエステルまたは、エチレンテレフタレートを
主たる繰り返し単位とするコポリエステルであり、この
ポリエステルを溶融し多数のノズルを有する紡糸口金か
ら紡糸して、2000ないし4000m/分で引取り、
次いで10ないし50℃の温度で1.1ないし2.5倍
に延伸する。この結果、160℃での乾熱収縮率が7%
以上、好適には10ないし80%、熱水収縮率が0%以
上、好適には5ないし60%であり、強度が4g/d以
上のポリエステルマルチフィラメント糸が得られる。こ
こで、乾熱収縮率が7%以下であると糸のバルキー効果
が小さい。また、強度が4g/d以下であると、自発伸
長性ポリエステルステープルファイバーを混繊し複合
し、加撚して複合紡績糸としたときの紡績糸の強度が維
持できない。
プルファイバーは、例えば、上記ポリエステルを紡糸
し、1000m/分以上、好ましくは2000ないし4
000m/分の高速度で引取り、次いで10ないし50
℃、好ましくはは約40℃で、1.1ないし2.5倍、
好ましくは2倍に湿熱冷延伸した後、70ないし100
℃でリラックス率0.5ないし0.9でリラックス熱処
理することにより伸長したポリエステルマルチフィラメ
ントを得る。その後、ポリエステルマルチフィラメント
は必要に応じて捲縮を施し、切断してステープルファイ
バーとする。ポリエステルマルチフィラメントを切断し
てステープルファイバーとするのは、リラックス熱処理
の前でも後でもよい。また切断したステープルファイバ
ーの160℃での乾熱収縮率は−3%以下、好適には−
3.0ないし−10.0%であり、繊度、繊維長は用途
に応じて適宜に設定することができるが、繊度が0.1
dないし7.0d、好適には繊度が0.3dないし5.
0d、繊維長が32mmないし110mmである。繊維
長は等長に切断しても不等長に切断してもよい。160
℃での乾熱収縮率が−3%以上であると織編後の熱処理
によって発現するバルキー効果が小さく、不均一なもの
になる。またリラックス率0.5以下であったり、温度
が70℃以下であると、ステープルファイバーのバルキ
ー性が劣り、リラックス率0.9以上であったり温度が
100℃以上であると、ステープルファイバーは充分伸
長しない。
マルチフィラメント糸8を開繊するには、帯電圧3KV
ないし10KV、好適には5KVないし7KVの静電気
を発生する開繊機1で開繊する。一方、潜在自発伸長性
ポリエステルステープルファイバー9を、精紡機のドラ
フト装置2のバックローラ3、エプロン4、フロントロ
ーラ5に通してドラフトするとき、開繊した潜在熱収縮
性ポリエステルマルチフィラメント糸8をフロントロー
ラ5とエプロン4との間に挿入し、エプロン4とフロン
トローラ5との間のドラフトパート6でドラフトしなが
ら熱収縮性ポリエステルマルチフィラメント糸8と潜在
自発伸長性ポリエステルステープルファイバー9とを混
繊させる方式を用いる。
グ7でトラベラにより加撚して巻取り複合糸とする。複
合糸紡績糸の番手は、必要に応じて任意に設定すること
ができる。この際、撚係数を2.5ないし5.0に設定
する。撚係数が2.5以下であると、甘撚になり毛羽が
多発して毛羽伏せ効果がない。また、撚係数が5.0以
上であると、硬撚になりバルキー性が失われて織編物に
おける表面の審美性が劣り風合がよくない。
ント糸を20ないし80重量%、潜在自発伸長性ポリエ
ステルステープルファイバーを80ないし20重量%混
繊する。好適には、熱収縮性ポリエステルマルチフィラ
メント糸を30ないし70重量%、更に好適には50重
量%、潜在自発伸長性ポリエステルステープルファイバ
ーを70ないし30重量%、好適には50重量%混繊す
る。熱収縮性ポリエステルマルチフィラメント糸が20
重量%以下で潜在自発伸長性ポリエステルステープルフ
ァイバーが80重量%以上の比率で混繊すると、熱収縮
性ポリエステルマルチフィラメント糸と潜在自発伸長性
ポリエステルステープルファイバーとが充分混繊しない
ので、張り腰が悪く、ポリエステルステープルファイバ
ーが紡績糸の表面に突出してピリングが発生しやすく、
バルキー効果がない。また、熱収縮性ポリエステルマル
チフィラメント糸が80重量%以上で潜在自発伸長性ポ
リエステルステープルファイバーが20重量%以下の比
率で混繊すると、ポリエステルステープルファイバーが
紡績糸の表面に現われず、この紡績糸で織成または編成
した場合、織編物の表面の審美性、風合が悪い。
ント糸を20ないし80重量%、潜在自発伸長性ポリエ
ステルステープルファイバーを80ないし20重量%混
繊し複合した紡績糸は、その断面を拡大してみると、図
2に示すように、ポリエステルマルチフィラメント糸8
は静電気を加えて開繊されているので、紡績糸に混繊さ
れ、ポリエステルステープルファイバー9は、まだ伸長
が発現されておらず、紡績糸の比較的中心部に存在す
る。
糊付けされ、低温で乾燥されてビームに巻取られる。糊
剤としては、澱粉を原料としてこれに酸、酸化剤、苛性
ソーダ、希薄無機酸類などを作用させて、澱粉を加水分
解することによって得られるデキストリン、クエリン、
ブリティッシュガムなどの変性澱粉を用いる。その他水
溶性合成高分子であるポリビニールアルコール、糊の接
着性が悪いポリエステルに有効なアクリル酸エステル、
各種植物油、パラフィンワックス及び鉱物油、有機合成
化合物などを界面活性剤で乳化したもの、界面活性剤等
の帯電防止剤、油剤を混合する。糊の調合比は、一般に
ステープルファィバーのデニール、カット長によって毛
羽伏せの難易が異なるので、各種の調合比が選択される
が、一例として、変性澱粉4.0重量%、PVA7.0
重量%、アクリル酸エステル0.7重量%、帯電防止剤
0.7重量%とを含有した予め糊化させた通常のサイジ
ング用糊液に調合する。
60℃とし、複合紡績糸を上記調合比の糊剤に含浸し、
絞りローラで絞り、次いでシリンダー乾燥機で乾燥す
る。乾燥シリンダーの表面温度は100℃以下、好適に
は、90ないし95℃で実施する。この段階では、潜在
自発伸長性ポリエステルステープルファイバーは、伸長
が顕在化しない。
する。織成組織、経糸密度及び緯糸密度は用途に応じて
適宜選択される。また、メリヤス編物に編成する際に
は、前記糊付け工程は省略される。
間、精錬リラックス処理を行う。次いで、この織物又は
編物を弛緩状態で170℃の熱風乾燥を行う。温度条件
として、湿熱で100℃以上であるか、または乾熱で1
50℃以上であることが必要である。湿熱100℃以
下、または乾熱150℃以下で織物又は編物を処理する
と、潜在自発伸長性ポリエステルステープルファイバー
は伸長を発現しない。このように、熱処理によって、熱
収縮性ポリエステルマルチフィラメント糸は収縮し、糸
全体にわたってランダムに分散される。一方、潜在自発
伸長性ポリエステルステープルファイバーは、伸長を発
現して紡績糸表面から現出し、両者の伸長収縮により複
合紡績糸はバルキー感があり、張り腰があり、織編物に
形成したとき審美性があり、風合のよいものが発現す
る。
℃の乾熱収縮率が7%以上の熱収縮性ポリエステルマル
チフィラメント糸を20ないし80重量%の比率で静電
気により開繊し、精紡機のドラフトパートに導入し、1
60℃の乾熱収縮率が−3%以下の潜在自発伸長性ポリ
エステルステープルファイバーを80ないし20重量%
の比率で前記ドラフトパートで混繊し、複合し加撚して
複合紡績糸とする。この複合紡績糸を製編織した後、湿
熱100℃以上又は乾熱150℃以上で熱処理し、熱収
縮性ポリエステルマルチフィラメント糸を収縮させ、潜
在自発伸長性ポリエステルステープルファイバーを伸長
させて織編物を製造するものである。
で規定する乾熱収縮率の測定はJIS−L−1073,
6.12に準じて下記のように行なった。試料に1/3
0g/dの荷重をかけその長さl0 (mm)を測定す
る。次いでその荷重を取り除き、試料を乾燥機に入れ1
60℃で30分間乾燥する。乾燥後冷却し、再び1/3
0g/dの荷重をかけてその長さl1 (mm)を測定す
る。乾熱収縮率は次式によって算出し、測定5回の平均
値を測定値とする。 乾熱収縮率(%)=l0 −l1 /l0 ×100 実施例 固有粘度が0.65のポリエチレンテレフタレートを2
80℃で溶融し、48個のノズルを有する紡糸口金から
吐出させ、引取速度2500m/分で引取り、次いで4
0℃、延伸倍率1.5で乾熱延伸し、75d、48フィ
ラメントの熱収縮性ポリエステルマルチフィラメント糸
をクリールを多数並設した多数のチーズに巻き取った。
その乾熱収縮率は18%であった。
0m/分の高速度で引取り、次いで約40℃、延伸倍率
2倍に湿熱冷延伸した後、70℃でリラックス率0.5
でリラックス熱処理することにより伸長した1.0dの
ポリエステルフィラメントを、1000本合糸して10
00dのトウに集束し、押込みクリンパーで捲縮を付与
した後、カッターでカット長38mmに切断して1.0
d×38mmのステープルファイバーとした。このステ
ープルファイバーは160℃の乾熱収縮率が−4.0%
であった。
ステルステープルファイバーからなる繊維束を50重量
%の比率でスライバーにして精紡機のドラフト装置2の
バックローラ3、エプロン4、フロントローラ5に通し
てドラフトした。一方、潜在熱収縮性ポリエステルマル
チフィラメント糸を帯電圧6KVの静電気を発生する開
繊機1で開繊した。開繊した潜在熱収縮性ポリエステル
マルチフィラメントを50重量%の比率で、エプロン4
とフロントローラ5との間に導入し、エプロン4とフロ
ントローラ5との間のドラフトパート6でドラフトしな
がら熱収縮性ポリエステルマルチフィラメント糸と潜在
自発伸長性ポリエステルステープルファイバーとを混繊
させた。
ング7でトラベラにより撚数19.2T/吋のZ撚を加
撚して巻取り30’S/1の複合糸とした。
粉のデキストリン4.5重量%、PVA7.0重量%、
アクリル酸エステル0.7重量%、帯電防止剤0.7重
量%を含有した55℃のサイジング用の糊液に含浸さ
せ、絞りローラで絞り、次いでシリンダーの表面温度9
5℃のシリンダー乾燥機で乾燥した。
て、経密度90本/インチ×緯密度70本/インチで2
/2の綾織に織成した。この生機を液流染色機で100
℃、30分間染色した。ここで染色機の導入ローラの周
速度30m/分、周速度20m/分(リラックス率60
%)で回転する引出ローラで引き出した。次いで、シュ
リンクサーファーを用いて170℃の乾熱リラックス処
理を行い、仕上げ加工を施した。
ポリエステルマルチフィラメント糸と1.0d×38m
m、乾熱収縮率3%のポリエステルステープルファイバ
ーとからなる30’Sの複合紡績糸を実施例と同様の条
件で混繊複合化し、糊付け乾燥した。上記30’Sの複
合紡績糸を経糸及び緯糸に使用して、経密度90本/イ
ンチ×緯密度70本/インチで2/2の綾織に織成し
た。この生機を実施例と同様の条件で染色し乾熱リラッ
クス処理を行った。
テープルファイバーと1.0d×38mm、乾熱収縮率
−4%の潜在自発伸長性ポリエステルステープルファイ
バーとからなる30’Sの均一混紡糸を実施例と同様の
条件で糊付け乾燥した。上記30’Sの複合紡績糸を経
糸及び緯糸に使用して、経密度90本/インチ×緯密度
70本/インチで2/2の綾織に織成した。この生機を
実施例と同様の条件で染色し乾熱リラックス処理を行っ
た。仕上がり織物の評価結果を表に示す。
非常にバルキー性がある、〇はバルキー性が普通であ
る、×はバルキー性がない。毛羽において、〇は毛羽が
多い、×は毛羽が少ない。張り腰において、◎は張り腰
に優れている、×は張り腰がない。ドレープ性におい
て、〇はドレープ性が普通である、×はドレープ性がな
いことを示す。総合評価は、◎は優、〇は普通、×は不
可であることを示す。また、これらは10名による触感
官能テストにより評価した。
ルマルチフィラメント糸が収縮し、潜在自発伸長性ポリ
エステルステープルファイバーは伸長を発現して紡績糸
表面から現出し、両者の伸長収縮差が大であり、織物は
バルキー感があり、張り腰があり、かつ毛羽伏せ調の審
美性があり、風合のよいものが発現した。この結果、ウ
ール調風合の秋冬物に適した婦人用ドレス地を得ること
ができた。これに対して、比較例1は、ポリエステルス
テープルファイバーが収縮するので、収縮性ポリエステ
ルマルチフィラメント糸の収縮と、ポリエステルステー
プルファイバーの収縮差が小さいので、従来の異収縮混
繊糸と同様に糸長差の発現力が小さいく、バルキー性が
劣り、従来の織編物と同様の風合が得られた。また、比
較例2は、熱収縮性ポリエステル繊維と潜在自発伸長性
繊維とがともに短繊維であるため、毛羽伏せ効果、張り
腰、ドレープ性において劣り、織編物の良好な風合が得
られなかった。
ので、熱収縮性ポリエステルマルチフィラメント糸の収
縮と、潜在自発伸長性ポリエステルステープルファイバ
ーの伸長によって、両者の伸長収縮差が大きいので、従
来の異収縮混繊糸では織編物の拘束力により糸長差の発
現力が小さいのに比べて、糸長差が発現し、バルキー性
があり、風合のよい織編物が得られる。
性ポリエステルマルチフィラメント糸は収縮し、糸全体
にわたってランダムに分散され、潜在自発伸長性ポリエ
ステルステープルファイバーは伸長を発現して紡績糸表
面から現出しながら、熱収縮性ポリエステルマルチフィ
ラメント糸と混繊するので、仕上がり織編物はドレープ
性に優れ、同時に張り腰を有する。
ィラメント糸と潜在自発伸長性ポリエステルステープル
ファイバーとを混繊し複合した紡績糸であるので、紡績
糸の比較的中心部に存在した潜在自発伸長性ポリエステ
ルステープルファイバーは、熱処理によって、伸長を発
現して、糸全体にわたってランダムに分散されたポリエ
ステルマルチフィラメント糸の間から紡績糸表面に産毛
状に現出して毛羽伏せ効果を奏し、ピリングを防止する
ことができ、かつ仕上がり織編物は審美性に富み、風合
も優れている。
フィラメント糸と潜在自発伸長性ポリエステルステープ
ルファイバーとを混繊し複合して紡績糸を紡出する概略
側面図である。
る。
ー
Claims (2)
- 【請求項1】 熱収縮性ポリエステルマルチフィラメン
ト糸を20ないし80重量%、潜在自発伸長性ポリエス
テルステープルファイバーを80ないし20重量%混繊
し複合した紡績糸であって、前記ポリエステルマルチフ
ィラメント糸は前記紡績糸に混繊され、前記ポリエステ
ルステープルファイバーは紡績糸の比較的中心部に存在
する断面形状を有することを特徴とする複合紡績糸。 - 【請求項2】 160℃の乾熱収縮率が7%以上の熱収
縮性ポリエステルマルチフィラメント糸を20ないし8
0重量%開繊し、160℃の乾熱収縮率が−3%以下の
潜在自発伸長性ポリエステルステープルファイバーを8
0ないし20重量%混繊し複合し加撚して複合紡績糸と
し、該複合紡績糸を製編織した後、熱処理することを特
徴とする複合紡績糸を用いる織編物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14373192A JP3198618B2 (ja) | 1992-05-11 | 1992-05-11 | 複合紡績糸及び複合紡績糸を用いる織編物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14373192A JP3198618B2 (ja) | 1992-05-11 | 1992-05-11 | 複合紡績糸及び複合紡績糸を用いる織編物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05331730A JPH05331730A (ja) | 1993-12-14 |
JP3198618B2 true JP3198618B2 (ja) | 2001-08-13 |
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JP14373192A Expired - Fee Related JP3198618B2 (ja) | 1992-05-11 | 1992-05-11 | 複合紡績糸及び複合紡績糸を用いる織編物の製造方法 |
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Country | Link |
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- 1992-05-11 JP JP14373192A patent/JP3198618B2/ja not_active Expired - Fee Related
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