JP7199803B2 - ポリエステル複合仮撚糸 - Google Patents
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項1. ポリエステル糸A及びポリエステル糸Bを含む複合仮撚糸であって、
前記ポリエステル糸Aが、単糸繊度1.5~3.5dtex、及び総繊度120~170dtexであり、下記条件で測定される沸水処理後の捲縮率が55%以上になる潜在捲縮性を有し、
前記ポリエステル糸Bが、単糸繊度1.5~5.0dtex、且つ総繊度150~240dtexであり、
前記ポリエステル糸Aと前記ポリエステル糸Bとの、下記条件で測定される沸水処理後の捲縮率の差が、30~90%になる、複合仮撚糸。
<沸水処理後の捲縮率>
測定対象となる糸を枠周1.125mの検尺機を用いて巻き数5回のカセとし、カセをスタンドに吊り下げた状態で一昼夜放置する。次に、カセを0.000147cN/dtexの荷重(荷重1)を掛けた状態で沸水中に入れて30分間の湿熱処理を行った後、ろ紙にて水分を軽く取って30分風乾放置する。次いで、荷重1を掛けたまま、更に0.00177cN/dtexの軽荷重(荷重2)を掛け、カセの長さa(cm)を測定する。次に荷重2のみを外して0.044cN/dtexの重荷重(荷重3)を掛け、カセの長さb(cm)を測定する。そして、下記式に従い、捲縮率(%)を算出する。
沸水処理後の捲縮率(%)=[(b-a)/b]×100
項2. 前記ポリエステル糸Aを構成する単繊維が、熱収縮性の異なる2種のポリエステル樹脂を構成樹脂として含む複合繊維である、項1に記載の複合仮撚糸。
項3. 前記2種のポリエステル樹脂の極限粘度の差が0.3~0.8dL/gである、項2に記載の複合仮撚糸。
項4. 前記2種のポリエステル樹脂が、繰り返し単位が実質的に全てエチレンテレフタレートからなるホモポリエチレンテレフタレートと繰り返し単位が実質的に全てブチレンテレフタレートからなるホモポリエチレンテレフタレートである、項2又は3に記載の複合仮撚糸。
項5. 複合仮撚糸の、前記条件で測定される沸水処理後の捲縮率が、35~50%になる、項1に記載の複合仮撚糸。
項6. 交絡数が90~200個/mである、項1~5のいずれかに記載の複合仮撚糸。
項7. 項1~6のいずれかに記載の複合仮撚糸を製造する方法であって、
総繊度が150~260dtex、及び伸度が130~160%であり、潜在捲縮性能を有するポリエステル高配向糸Aと、総繊度が200~370dtex及び伸度が130~160%のポリエステル高配向糸Bを引き揃えて、下記(i)及び(ii)の条件を満たすように延伸同時仮撚加工を行う第1工程;
(i)延伸同時仮撚加工後のポリエステル高配向糸A(ポリエステル糸A)が、前記条件で測定される沸水処理後の捲縮率が55%以上になる。
(ii)延伸同時仮撚加工後のポリエステル高配向糸A(ポリエステル糸A)とポリエステル高配向糸B(ポリエステル糸B)との前記条件で測定される沸水処理後の捲縮率が30~90%になる。
並びに、前記第1工程で得られた複合仮撚糸を交絡処理する第2工程
を含む、製造方法。
項8. 前記第1工程において、仮撚ヒーター温度180~300℃、延伸倍率1.3~1.6倍、ヒーター数が1の条件で延伸同時仮撚加工が行われる、
項7に記載の製造方法。
項9. 項1~6の何れかに記載の複合仮撚糸が製織編されてなり、且つ当該複合仮撚糸に含まれる前記ポリエステル糸Aが捲縮されている、織編物。
ポリエステル糸Aの単糸繊度は、1.5~3.5dtexである。ハリコシ感及びソフト感がある良好な風合い、適度なストレッチ性、及び優れた染色性をより好適に付与するという観点から、ポリエステル糸Aの単糸繊度として、好ましくは1.8~3.2dtexが挙げられる。
<沸水処理後の捲縮率の測定条件>
複合仮撚糸からポリエステル糸Aを抜き取る。抜き取ったポリエステル糸Aを枠周1.125mの検尺機を用いて巻き数5回のカセとし、カセをスタンドに吊り下げた状態で一昼夜放置する。次に、カセを0.000147cN/dtexの荷重(荷重1)を掛けた状態で沸水中に入れて30分間の湿熱処理を行った後、ろ紙にて水分を軽く取って30分風乾放置する。次いで、荷重1を掛けたまま、更に0.00177cN/dtexの軽荷重(荷重2)を掛け、カセの長さa(cm)を測定する。次に荷重2のみを外して0.044cN/dtexの重荷重(荷重3)を掛け、カセの長さb(cm)を測定する。そして、下記式に従い、沸水処理後の捲縮率(%)を算出する。なお沸水処理後の、捲縮率の測定は、ポリエステル糸Aの3本について行い、それぞれの平均をポリエステル糸Aの沸水処理後の捲縮率とする。ここで、沸水とは、沸騰している状態であって実質的に98℃程度の水である。
沸水処理後の捲縮率(%)=[(b-a)/b]×100
ポリエステル糸Bとしては、潜在捲縮性を有していない、又は潜在捲縮性がポリエステル糸Aよりも著しく低いポリエステル糸が使用される。
ポリエステル糸Aとポリエステル糸Bの沸水処理後の捲縮率の差は、30~90%である。このように、所定の単糸繊度及び総繊度の潜在捲縮性能を有するポリエステル糸Aと、所定の単糸繊度及び総繊度のポリエステル糸Bとを併用し、且つ両者の沸水処理後の捲縮率の差を前記範囲に設定することによって、ハリコシ感及びソフト感がある良好な風合い、適度なストレッチ性、及び優れた染色性を付与することが可能になる。
本発明の複合仮撚糸は、前記ポリエステル糸A及びポリエステル糸Bを構成糸として含む複合仮撚糸である。
本発明の複合仮撚糸は、以下の第1工程及び第2工程を経て製造することができる。
第1工程:総繊度が150~260dtex、及び伸度が130~160%であり、潜在捲縮性能を有するポリエステル高配向糸Aと、総繊度が200~370dtex及び伸度が130~160%のポリエステル高配向糸Bを引き揃えて、下記(i)及び(ii)の条件を満たすように延伸同時仮撚加工を行う工程。
(i)延伸同時仮撚加工後のポリエステル高配向糸A(ポリエステル糸A)が、前記条件で測定される沸水処理後の捲縮率が55%以上になる。
(ii)延伸同時仮撚加工後のポリエステル高配向糸A(ポリエステル糸A)とポリエステル高配向糸B(ポリエステル糸B)との前記条件で測定される沸水処理後の捲縮率が30~90%になる。
第2工程:前記第1工程で得られた複合仮撚糸を交絡処理する工程。
第1工程では、特定のポリエステル高配向糸A及びポリエステル高配向糸Bを使用して延伸同時仮撚加工を行う。
(i)延伸同時仮撚加工後のポリエステル高配向糸A(ポリエステル糸A)が、前記条件で測定される沸水処理後の捲縮率が55%以上になる。
(ii)延伸同時仮撚加工後のポリエステル高配向糸A(ポリエステル糸A)とポリエステル高配向糸B(ポリエステル糸B)との前記条件で測定される沸水処理後の捲縮率の差が30~90%になる。
第2工程では、前記第1工程で得られた複合仮撚糸を交絡処理する。
次に、本発明の複合仮撚糸の製造工程の概要を図1の模式図を参照しながら説明する。ポリエステル高配向糸AのパッケージYA、及びポリエステル高配向糸BのパッケージYBから、ポリエステル高配向糸A及びポリエステル高配向糸Bを供給ローラ1に供給する。そして、供給ローラ1でポリエステル高配向糸A及びポリエステル高配向糸Bが引き揃えられて、ヒーター1を通過させて加熱し、仮撚具3にて仮撚加工される。次いで、第1引取ローラ4から交絡処理装置5に送られて交絡処理が施され、第2引取ローラ6を通過した後、巻取ローラ7によりパッケージ8に捲き取られる。
本発明の織編物は、本発明の複合仮撚糸が製織編し、当該複合仮撚糸に含まれる前記ポリエステル糸Aを捲縮することにより得られる。本発明の複合仮撚糸を製織編した後に、加熱や膨潤等によってポリエステル糸Aを捲縮(潜在捲縮性能を発現)させることにより、ハリコシ感及びソフト感がある良好な風合い、適度なストレッチ性、及び優れた染色性を有する織編物が得られる。
WAD:経糸密度(本/2.54cm)
WED:緯糸密度(本/2.54cm)
なお、マルチフィラメント糸の繊度は、織物の場合はJIS L 1096:2010 8.9.9.1.aのA法に従い、測定される。経糸密度及び緯糸密度は、JIS L 1096:2010 8.6.1A法に従い、測定される。
以下の実施例及び比較例における測定及び評価は下記の方法に従って行った。
繊度は、JIS L 1013 8.3.1B法に準じて測定した。単繊維繊度は、総繊度をフィラメント数で除した値を単繊維繊度とした。
伸度は、JIS L1013 8.5.1に基づいて、定速伸長型の引張り試験機を用いて、試料長200mm、引張り速度200mm/minの条件で引張試験を行うことによって測定した。
測定対象となる糸を枠周1.125mの検尺機を用いて巻き数5回のカセとし、カセをスタンドに吊り下げた状態で一昼夜放置した。次に、カセを0.000147cN/dtexの荷重(荷重1)を掛けた状態で沸水中に入れて30分間の湿熱処理を行った後、ろ紙にて水分を軽く取って30分風乾放置した。次いで、荷重1を掛けたまま、更に0.00177cN/dtexの軽荷重(荷重2)を掛け、カセの長さa(cm)を測定した。次に荷重2のみを外して0.044cN/dtexの重荷重(荷重3)を掛け、カセの長さb(cm)を測定した。そして、下記式に従い、沸水処理後の捲縮率(%)を算出した。なお沸水処理後の捲縮率の測定は、測定対象となる糸の3本について行い、それぞれの平均を沸水処理後の捲縮率とした。
沸水処理後の捲縮率(%)=[(b-a)/b]×100
交絡処理前の複合仮撚糸から試料100cmを取り、ポリエステル糸Aとポリエステル糸Bを分離し、それぞれの糸に0.1cN/dtexの荷重を掛けた状態での糸長を測定し、下記式に従って、糸長差(%)算出した。
糸長差(%)={(LB-LA)/LB}×100
LA:ポリエステル糸Aの糸長
LB:ポリエステル糸Bの糸長
複合仮撚糸の交絡数(個/m)は、JIS L1013 8.15フック法に基づいて測定した。
英光産業社製の筒編機(釜径:3.5インチ、針本数:260N)を用い、複合仮撚糸から30cm程度の筒編地を作成した。次いで、以下の条件で精練、染色を行った。その後、精練染色を施した筒編地を用いて、色彩色差計(マクベス社製分光光度計 CE-3100)を用いてL*値を測定した。なお、L値はその値が低い程濃色であることを示す。
(精練条件)
・精練剤:サンモールFL(日華化学製)1g/l
・温度×時間:80℃×20分
(分散染色条件)
・染料:ダイアニックスブルーUN-SE(ダイアニックス社製) 1%o.m.f
・助剤:ニッカサンソルトSN-130(日華化学社製) 0.5g/l
:酢酸 0.2cc/l
・温度×時間:130℃×30分
・浴比:1:30
得られた織物に対し、触感により下記の基準でストレッチ性を評価した。
◎:強すぎず弱すぎない適度なストレッチ性に優れる。
○:ストレッチ性がやや強いか、又はやや弱いが、適度なストレッチ性は良好である。
△:ストレッチ性が強いか、又は弱いが、適度なストレッチ性は普通である。
×:ストレッチ性が強すぎるか、又は弱すぎる。
得られた織物に対し、触感により下記の基準で風合いを評価した。
◎:ハリコシ及びソフト感の何れにも顕著に優れる。
○:ハリコシ及びソフト感の何れも良好である。
△:ハリコシ及びソフト感の何れも普通である。
×:ハリコシ及びソフト感の少なくとも一方が、劣る。
◎:顕著に優れる。
○:良好である。
△:普通である。
×:シボ感、ネップ、イラツキ、又は筋っぽさが出て、劣る
(実施例1)
潜在捲縮性能を有するポリエステル高配向糸Aとして、極限粘度1.05のホモPBTと極限粘度0.47のホモPBTを複合比率(重量比:ホモPBT/ホモPBT)50/50としてサイドバイサイド型に複合した複合糸条(200dtex48フィラメント、伸度148%)を使用した。また、ポリエステル高配向糸Bとして、ホモPET糸条(240dtex72フィラメント、伸度142%)を使用した。
(染色条件)
・染料:ダイアニックスブルーUN-SE(ダイアニックス社製) 1%o.m.f
・助剤:ニッカサンソルトSN-130(日華化学社製) 0.5g/l
:酢酸 0.2cc/l
・温度×時間:130℃×30分
・浴比:1:30
ポリエステル高配向糸Bとして、ホモPET糸条(216dtex96フィラメント、伸度142%)を使用したこと以外は、実施例1と同条件で複合仮撚糸を製造し、織物を得た。得られた複合仮撚糸は、ポリエステルの長手方向において交絡部と非交絡部とを含み、非交絡部においてポリエステル糸Aとポリエステル糸Bとが芯鞘構造を呈さないものであった。
ポリエステル高配向糸Bとして、ホモPET糸条(329dtex48フィラメント、伸度142%)を使用したこと以外は、実施例1と同条件で複合仮撚糸を製造し、織物を得た。得られた複合仮撚糸は、ポリエステルの長手方向において交絡部と非交絡部とを含み、非交絡部においてポリエステル糸Aとポリエステル糸Bとが芯鞘構造を呈さないものであった。
ポリエステル高配向糸Aとして、極限粘度1.05のホモPBTと極限粘度0.47のホモPBTを複合比率(重量比:ホモPBT/ホモPBT)50/50としてサイドバイサイド型に複合した複合糸条(172dtex62フィラメント、伸度108%)を使用し、且つポリエステル高配向糸Bとして、ホモPET糸条(240dtex72フィラメント、伸度142%)を使用したこと以外は、実施例1と同条件で複合仮撚糸を製造し、織物を得た。得られた複合仮撚糸は、ポリエステルの長手方向において交絡部と非交絡部とを含み、非交絡部においてポリエステル糸Aとポリエステル糸Bとが芯鞘構造を呈さないものであった。
潜在捲縮性能を有するポリエステル高配向糸Aとして、極限粘度1.05のホモPBTと極限粘度0.47のホモPBTを複合比率(重量比:ホモPBT/ホモPBT)50/50としてサイドバイサイド型に複合した複合糸条(84dtex24フィラメント、伸度108%)を使用した。また、ポリエステル高配向糸Bとして、ホモPET糸条(90dtex156フィラメント、伸度96%)を使用した。
潜在捲縮性能を有するポリエステル高配向糸Aとして、極限粘度1.05のホモPBTと極限粘度0.47のホモPBTを複合比率(重量比:ホモPBT/ホモPBT)50/50としてサイドバイサイド型に複合した複合糸条(84dtex24フィラメント、伸度108%)を使用した。また、ポリエステル高配向糸Bとして、ホモPET糸条(90dtex48フィラメント、伸度117%)を使用した。
ポリエステル高配向糸Aとして、極限粘度1.05のホモPBTと極限粘度0.47のホモPBTを複合比率(重量比:ホモPBT/ホモPBT)50/50としてサイドバイサイド型に複合した複合糸条(287dtex48フィラメント、伸度148%)を使用した。また、ポリエステル高配向糸Bとして、ホモPET糸条(329dtex48フィラメント、伸度142%)を使用したこと以外は、前記実施例1と同条件で複合仮撚糸を製造した。
ポリエステル高配向糸Aに代えて、ホモPET糸条(200dtex48フィラメント、伸度148%)を使用した。また、ポリエステル高配向糸Bとして、ホモPET糸条(240dtex72フィラメント、伸度142%)を使用したこと以外は、前記実施例1と同条件で複合仮撚糸を製造した。
各複合仮撚糸及び織物の評価結果を表2に示す。実施例1~4で得られた編物は、適度なストレッチ性があり、風合いもハリコシ・ソフト感があり、染色時の品位も実用に耐えうるものであった。特に、実施例1で得られた編物では、適度なストレッチ性、ハリコシ・ソフト感、及び染色時の品位の点で格段に優れていた。これに対して、比較例1~4で得られた編物は、適度なストレッチ性、ハリコシ・ソフト感、及び染色時の品位を全て満足させることはできなかった。
2 ヒーター
3 仮撚具
4 第1引取ローラ
5 交絡処理装置
6 第2引取ローラ
7 巻取ローラ
8 複合仮撚糸のパッケージ
YA 潜在捲縮性能を有するポリエステル糸Aのパッケージ
YB 他のポリエステル糸Bのパッケージ
Claims (9)
- ポリエステル糸A及びポリエステル糸Bを含む複合仮撚糸であって、
前記ポリエステル糸Aが、単糸繊度1.5~3.5dtex、及び総繊度120~170dtexであり、下記条件で測定される沸水処理後の捲縮率が55%以上になる潜在捲縮性を有し、
前記ポリエステル糸Bが、単糸繊度1.5~5.0dtex、且つ総繊度150~240dtexであり、
前記ポリエステル糸Aと前記ポリエステル糸Bとの、下記条件で測定される沸水処理後の捲縮率の差が、45~60%になる、複合仮撚糸。
<沸水処理後の捲縮率>
測定対象となる糸を枠周1.125mの検尺機を用いて巻き数5回のカセとし、カセをスタンドに吊り下げた状態で一昼夜放置する。次に、カセを0.000147cN/dtexの荷重(荷重1)を掛けた状態で沸水中に入れて30分間の湿熱処理を行った後、ろ紙にて水分を軽く取って30分風乾放置する。次いで、荷重1を掛けたまま、更に0.00177cN/dtexの軽荷重(荷重2)を掛け、カセの長さa(cm)を測定する。次に荷重2のみを外して0.044cN/dtexの重荷重(荷重3)を掛け、カセの長さb(cm)を測定する。そして、下記式に従い、捲縮率(%)を算出する。
沸水処理後の捲縮率(%)=[(b-a)/b]×100 - 前記ポリエステル糸Aを構成する単繊維が、熱収縮性の異なる2種のポリエステル樹脂を構成樹脂として含む複合繊維である、請求項1に記載の複合仮撚糸。
- 前記2種のポリエステル樹脂の極限粘度の差が0.3~0.8dL/gである、請求項2に記載の複合仮撚糸。
- 前記2種のポリエステル樹脂が、繰り返し単位が実質的に全てエチレンテレフタレートからなるホモポリエチレンテレフタレートと繰り返し単位が実質的に全てブチレンテレフタレートからなるホモポリエチレンテレフタレートである、請求項2又は3に記載の複合仮撚糸。
- 複合仮撚糸の、前記条件で測定される沸水処理後の捲縮率が、35~50%になる、請求項1に記載の複合仮撚糸。
- 交絡数が90~200個/mである、請求項1~5のいずれかに記載の複合仮撚糸。
- 請求項1~6のいずれかに記載の複合仮撚糸を製造する方法であって、
総繊度が150~260dtex、及び伸度が130~160%であり、潜在捲縮性能を有するポリエステル高配向糸Aと、総繊度が200~370dtex及び伸度が130~160%のポリエステル高配向糸Bを引き揃えて、下記(i)及び(ii)の条件を満たすように延伸同時仮撚加工を行う第1工程;
(i)延伸同時仮撚加工後のポリエステル高配向糸A(ポリエステル糸A)が、前記条件で測定される沸水処理後の捲縮率が55%以上になる。
(ii)延伸同時仮撚加工後のポリエステル高配向糸A(ポリエステル糸A)とポリエステル高配向糸B(ポリエステル糸B)との前記条件で測定される沸水処理後の捲縮率の差が45~60%になる。
並びに、前記第1工程で得られた複合仮撚糸を交絡処理する第2工程
を含む、製造方法。 - 前記第1工程において、仮撚ヒーター温度180~300℃、延伸倍率1.3~1.6倍、ヒーター数が1の条件で延伸同時仮撚加工が行われる、
請求項7に記載の製造方法。 - 請求項1~6の何れかに記載の複合仮撚糸が製織編されてなり、且つ当該複合仮撚糸に含まれる前記ポリエステル糸Aが捲縮されている、織編物。
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