JP2696850B2 - 生肉の保存方法 - Google Patents

生肉の保存方法

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JP2696850B2
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雅人 渡辺
修司 若松
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は生肉の保存方法に関し、さらに詳しくは酸素
発生剤を利用することによる生肉の鮮度の指標となる赤
味の保持に関する。 〔従来の技術〕 一般に食用肉はその食味に加えてその肉色である鮮赤
色をも追求され、食肉用の価格はこれらを勘案して決定
されることが多い。 しかし、生産された直後の畜肉や魚肉は赤色を呈して
いるが、それらを保存する場合に従来の単なる低温貯蔵
では肉色の褐変を起こし、赤身特有の鮮やかな赤味が損
なわれ、褐色もしくは黒褐色に変色して商品価値を低減
する。 従来、肉の赤味を保持させる方法としては、発色剤と
して硝酸塩を用いる方法があるが、この方法は化学物質
を食品に添加するので好ましいものではなかった。 ところで、生肉の赤味保持に効果的な方法として、高
濃度酸素下に保存する方法が発表された。(東海区水産
研究所第21回水産物利用加工試験研究全国連絡会議資料
第14頁)。 しかしながら、この方法は酸素ボンベとガス充填包装
機とが必要であり、またそれに伴う機械の操作および酸
素ボンベの取り扱いには高度に専門的な知識が要求され
るという難点を有していた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 このような状況に鑑み本発明は、特殊な装置、機器、
また、高度に専門的な知識を必要とせずにより簡便な方
法によって高濃度酸素雰囲気を作り出し、生肉をその赤
味を保持しつつ保存する方法を提供するものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは生肉を酸素発生剤包装体と密閉容器内に
同封することにより簡便に生肉の色を保持しうることを
見出し、かかる知見に基づき本発明を完成するに至っ
た。 すなわち、本発明は、生肉を、過酸化物または過酸化
物塩、触媒としての金属酸化物またはカタラーゼ並びに
保水剤を主成分とする酸素発生剤を通気性包装袋に収納
してなる酸素発生剤包装袋に直前に水を添加した酸素発
生剤包装袋とともに実質的に非通気性の容器に密封し、
冷蔵または冷凍保存することを特徴とする生肉の保存方
法である。 本発明において酸素発生剤とは、酸素を発生する作用
を有する組成物である。このような組成物としては、た
とえば、化学変化を伴いながら酸素を発生する組成物が
挙げられ、より具体的には、たとえば、過酸化物または
過酸化物塩、必要に応じて添加される触媒および使用直
前に添加される水または水分を保持するための捕水剤を
主たる有効成分とするものが例示される。この場合にお
いて、過酸化物または過酸化物塩としては、たとえば、
過酸化水素、過炭酸カリウムまたは過炭酸ナトリウム等
の過炭酸塩、過ほう酸ナトリウムまたは過ほう酸カリウ
ム等の過ほう酸塩等が挙げられる。触媒としては酸化鉄
や二酸化マンガン等の金属酸化物またはカタラーゼなど
の酸素類を挙げることができるが、上述の過酸化物や過
酸化物金属塩を分解に有効に作用するものであれば、特
に限定されない。また、酸素発生剤包装体の使用直前に
添加される水または水分を保持するための捕水剤として
は乾燥無機多孔質、乾燥パルプ、乾燥脱脂綿等を挙げる
ことができるが、包装体内に添加された水を有効に捕水
し、実質的に酸素を発生させる化合物に有効に水または
水分を供給しうる材料であれば特に限定はされない。 本発明における酸素発生剤包装体を構成する酸素発生
剤の組成としては、実質的に酸素を発生させる化合物1
重量部あたり、必要に応じて添加される触媒は0.1重量
部以上10重量部以下、好ましくは0.5重量部以上2重量
部以下であり、捕水剤は0.1重量部以上10重量部以下、
好ましくは0.1重量部以上5重量部以下である。 また、酸素発生剤からの酸素発生終了後の密封容器内
の酸素濃度は、40%以上100未満であることが好まし
く、50%以上90%以下であることがより好ましい。 本発明において、上述の酸素発生剤は通気性の包装袋
に収納された酸素発生剤包装体として用いられる。通気
性の包装袋に用いられる包材としては、有孔プラスチッ
クフィルム、無孔性酸素富化フィルム、紙、布、不織布
などを単独または組合せて形成した単体または積層体か
らなる通気性フィルムまたはシートが用いられる。 ところで、本発明が提案する酸素発生剤包装体内に封
入されている実質的に酸素を発生させる化合物が分解ま
たは反応して酸素を発生させるためには、水または水分
の存在が不可欠であるが、酸素発生剤包装体内に予め水
または水分を含ませておくと、酸素発生剤包装体の保存
性が極度に低下し、実用上問題がある。この問題点を解
決するために、本発明における酸素発生剤包装体には予
め水または水分を含ませておかず、酸素発生剤包装体の
使用直前に水または水分を供給する必要がある。ここ
で、水または水分の供給方法としては、たとえば、注射
器などを用いた直接的な注水や、包装袋外から包装袋を
通して水や水分を供給する方法等を挙げることができる
が、酸素の発生に必要な水または水分を有効に供給でき
る方法であれば特に限定はされない。供給する水または
水分の量は、実質的に酸素を発生させる化合物1重量部
あたり0.1重量部以上10重量部以下が好ましく、0.5重量
部以上5重量部以下がより好ましい。 本発明において肉類は特に限定されるものではなく、
たとえば、鶏、豚、牛等の畜肉、まぐろ、かつお等の魚
肉などが挙げられる。 本発明において実質的に非通気性の容器の材質として
は、酸素透過度100ml/m2・atm・day(20℃)以下のもの
が好ましく、たとえば、ポリ塩化ビニリデンフィルムま
たはポリ塩化ビニリデンを他の素材のフィルムに被覆ま
たはラミネートしたフィルムが好適に用いられる。フィ
ルムは二軸延伸したものまたは二軸延伸したものをラミ
ネートしたものが強度の点で好ましい。非通気性包材の
密封は通常ヒートシールによるが、封止具を用いてもよ
い。また、本発明に用いられる実質的に非通気性の容器
として気密容器を用いることもできる。この場合の気密
容器としては成形およびヒートシール可能なプラスチッ
クトレイと蓋材からなりものが好ましく、この場合蓋材
を非通気性フィルムまたはシートを用いて密封シールす
るもの、またはプラスチックもしくは金属製コンテナが
好ましく用いられる。また、これら容器の形状は、本発
明における酸素発生剤の機能を阻害しない範囲において
特に限定されない。 このようにして実質的に非通気性の容器に酸素発生剤
とともに密封した生肉は、冷蔵あるいは冷凍保存するこ
とにより、生肉本来の鮮赤色が褐変することを著しく低
下せしめることができる。 〔作用〕 本発明の方法によれば、密封容器内の酸素濃度が酸素
発生剤により高められ、その結果生肉と酸素との作用に
より生肉の赤味が保持され、冷蔵または冷凍効果とあい
まって、褐変化するのを抑える好適に保存することがで
きる。 〔実施例〕 次に実施例により本発明をさらに詳しく説明する。 実施例1 冷凍した後、半解凍状態としたかつおの切り身50gを
プラスチックトレイに並べ、過炭酸ナトリウム2g、酸化
鉄3g、乾燥パルプ2gを通気性包材に封入した酸素発生剤
包装体とともに非通気性のKON/PEの包材(寸法150mm×2
00mm)に入れ、120mlの空気を封入した後に密封包装
し、5℃で保存した。なお、酸素発生剤は水5gを供給し
た直後に使用した。 スタート時の包装袋内の酸素濃度は21%であった。 保存1日後の酸素濃度を測定し、生肉の色を観察し
た。結果を第1表に示す。 比較例1 実施例1において、酸素発生剤包装体の代わりに酸素
吸収剤包装体(エージレスSS−50、三菱瓦斯化学(株)
製脱酸素剤)を用いる以外は実施例1と同様の試験、測
定および観察を実施した。 結果を第1表に実施例1と併せて示す。 比較例2 実施例1において、酸素発生剤包装体を用いない以外
は実施例1と同様の試験、測定および観察を実施した。 結果を第1表に実施例1と併せて示す。 〔発明の効果〕 本発明によれば、酸素発生剤包装体を生肉と密閉容器
内に同封することにより、特殊な装置、機器、または高
度に専門的な知識を必要とせず、たとえば酸素ボンベや
ガス充填包装機などを用いることなく、簡便に高濃度酸
素雰囲気が形成され、きわめて簡便に生肉の肉色を保持
しつつ好適に保存することができる。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.生肉を、過酸化物または過酸化物塩、触媒としての
    金属酸化物またはカタラーゼ並びに保水剤を主成分とす
    る酸素発生剤を通気性包装袋に収納してなる酸素発生剤
    包装袋に直前に水を添加した酸素発生剤包装袋とともに
    実質的に非通気性の容器に密封し、冷蔵または冷凍保存
    することを特徴とする生肉の保存方法。
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JPS6063531U (ja) * 1983-10-06 1985-05-04 中島 徹 酸素発生袋

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