JP2691756B2 - 耐紋り・しごき加工性のすぐれた樹脂被覆鋼板の製造方法 - Google Patents

耐紋り・しごき加工性のすぐれた樹脂被覆鋼板の製造方法

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JP2691756B2 JP63309665A JP30966588A JP2691756B2 JP 2691756 B2 JP2691756 B2 JP 2691756B2 JP 63309665 A JP63309665 A JP 63309665A JP 30966588 A JP30966588 A JP 30966588A JP 2691756 B2 JP2691756 B2 JP 2691756B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ビール缶,炭酸飲料缶,ジュース缶等の食
品缶用素材及び、制汗剤,除毛剤等を内容物としたエア
ゾール缶用素材として好適な樹脂被覆鋼板の製造方法に
関する。
(従来の技術) 食品缶等の容器用材料としては、これまで錫めっき鋼
板,クロム処理鋼板,ニッケルめっき鋼板等の素材に対
して熱硬化性樹脂をコーティングしたものが使用されて
いる。このコーティングは、溶液状にした樹脂を使用し
ているため、溶剤の蒸発や塗料の硬化に時間がかかり、
また熱エネルギーを多量に消費することになる。しか
も、一度に充分な厚みをもつ塗膜を形成することが困難
なために、塗装・焼付を複数回繰り返すことや、塗膜の
密着性を向上するために鋼帯表面に塗装前処理を施すこ
とが必要となる。この点で、更に生産性及び省エネルギ
ーに問題があるものとなる。
そこで、このような表面処理鋼板に代わるものとし
て、樹脂ラミネート鋼板が開発されている。たとえば、
特公昭61−3676号公報では、有機樹脂フィルムを仮圧着
し、次いで鋼帯温度を昇温して樹脂フィルムを本圧着し
ている。
しかし、一般的な市販の樹脂フィルムは結晶質のもの
である。この結晶質の樹脂フィルムは、非結晶質の樹脂
フィルムに比較して、鋼帯に対する密着性が弱く、僅か
な力が加わることによっても下地の鉄層から剥離する。
また、耐加工性にも劣り、樹脂フィルムに亀裂を生じ、
下地の鉄層が露出する。したがって、この積層鋼板に対
して深絞り・しごき等の苛酷な加工を加えて缶材を製造
するとき、樹脂層に亀裂・剥離が生じ、下地の鉄層が内
容物に触れ、腐食が進行することになる。このため従来
の樹脂被覆鋼板は深絞り・しごき等の苛酷な加工には適
用できなかった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、このような樹脂被覆鋼板のもつ問題を克服
し、優れた密着性と耐加工性とを有する非結晶質樹脂層
を鋼板表面に形成することにより、耐絞り・しごき加工
性の優れた樹脂被覆鋼板を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の要旨は、鋼帯の片面に0.3g/m2以上の錫めっ
き層、また、他面に5mg/m2以上のクロム処理層を有した
両面異層被覆鋼帯のクロム処理面に厚さ15〜100μmの
融点(Tm)が150〜262℃のポリエステル系フィルムを接
着するにあたり、両面異層被覆鋼帯をTm−100℃〜Tm+1
00℃に加熱して該フィルムを圧着し、続いて該フィルム
をTm〜Tm+150℃に昇温して融着せしめた後、10℃/秒
以上の冷却速度で冷却して非結晶質割合を50〜100%と
することを特徴とする耐絞り・しごき加工性のすぐれた
樹脂被覆鋼板の製造方法にある。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
第1図は錫めっき量と絞り・しごき加工性との関係を
示す。絞り・しごき加工を行なうためには、0.3g/m2
上の錫めっき量が必要である。
また、第2図はクロム処理面のクロム付着量による樹
脂フィルムと鋼板との密着性の関係を示す。良好な密着
性を得るためにはクロム付着量として5mg/m2以上を必要
とする。
第3図にポリエステル系樹脂フィルム厚を変化させた
場合の絞り・しごき加工後の樹脂フィルムの健全性(接
着性、被覆性)を示す。樹脂フィルム厚みとして15μm
以上が必要である。
しかし、第4図からわかるように樹脂フィルムコスト
は厚みにほぼ比例して増加するため性能を発揮するに足
る厚みとする必要があり、100μmを越えるとその効果
が飽和するので上限は100μmとする。
樹脂の種類はポリオレフィン系,ビニル系等あるが、
成膜性及び耐加工性,耐食性,化学的安定性等の点から
ポリエステル系を使用する。
第5図に圧着温度を変化させた場合の鋼帯への樹脂フ
ィルムの密着性を示す。Tm−100℃以上にて良好な密着
性を示す。但し、Tm+100℃を越えると圧着ロールマー
クが樹脂面に転写され、表面疵となる。
第6図に、冷却開始直前温度と加工後樹脂フィルム健
全性との関係を示す。Tm以上にて加工後も良好な樹脂フ
ィルム健全性を示す。しかし、Tm+150℃を越えると発
煙し樹脂特性が劣化する。
第7図に非結晶質割合と加工後樹脂フィルム健全性と
の関係を示す。加工後においても樹脂フィルムの健全性
を保つためには非結晶質割合として50%以上必要であ
る。第8図に冷却速度と非結晶質割合との関係を示す。
非結晶質割合50%以上を得るためには、冷却速度10℃/
秒以上を必要とする。
(実施例) 以下、図面を参照しながら、実施例により本発明を説
明する。
第9図は、本発明に従って樹脂被覆鋼板を製造するラ
インを概略的に説明する図である。
本実施例において、樹脂フィルム1が被覆される鋼帯
2は、矢印で示すように右方向に連続的に走行してい
る。他方、樹脂フィルム1は、シート状として鋼帯1の
1面に送り込む。送り込まれた樹脂フィルム1は、上下
圧着ロール4,5によって、加熱装置3にて加熱された鋼
帯2の表面に押し付けられる。
樹脂フィルム1が押し付けられた鋼帯2は、次いで加
熱装置6によって必要な温度まで昇温された後、冷却装
置7にて冷却されることにより耐絞り・しごき加工性の
すぐれた樹脂被覆鋼板となる。表1に実際に樹脂被覆鋼
帯を製造した例を示す。いずれも耐絞り・しごき加工性
のすぐれた鋼板が得られている。
(発明の効果) 本発明よれば、耐絞り・しごき加工性にすぐれた樹脂
被覆鋼板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は絞り・しごき加工性と錫めっき量との関係、第
2図は鋼帯への樹脂フィルム密着性とクロム付着量との
関係、第3図は加工後樹脂フィルム健全性と樹脂フィル
ム厚との関係、第4図は樹脂フィルムコストと樹脂フィ
ルム厚との関係、第5図は鋼帯への樹脂フィルム密着性
と圧着温度との関係、第6図は加工後樹脂フィルム健全
性と冷却開始直前温度との関係、第7図は加工後樹脂フ
ィルム健全性と非結晶質割合との関係、第8図は非結晶
質割合と冷却速度との関係を夫々示す線図、第9図は樹
脂被覆鋼帯の製造ラインの例を示す概略図である。 1:樹脂フィルム、2:鋼帯、3:加熱装置、4:上圧着ロー
ル、5:下圧着ロール、 6:加熱装置、7:冷却装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋永 一成 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式會社八幡製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭60−168643(JP,A) 特開 昭58−82717(JP,A) 特開 昭61−149340(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼帯の片面に0.3g/m2以上の錫めっき層、
    また、他面に5mg/m2以上のクロム処理層を有した両面異
    層被覆鋼帯のクロム処理面に厚さ15〜100μmの融点(T
    m)が150〜262℃のポリエステル系フィルムを接着する
    にあたり、両面異層被覆鋼帯をTm−100℃〜Tm+100℃に
    加熱して該フィルムを圧着し、続いて該フィルムをTm〜
    Tm+150℃に昇温して融着せしめた後、10℃/秒以上の
    冷却速度で冷却して非結晶質割合を50〜100%とするこ
    とを特徴とする耐絞り・しごき加工性のすぐれた樹脂被
    覆鋼板の製造方法。
JP63309665A 1988-12-07 1988-12-07 耐紋り・しごき加工性のすぐれた樹脂被覆鋼板の製造方法 Expired - Fee Related JP2691756B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JPS6047103B2 (ja) * 1981-11-13 1985-10-19 東洋鋼鈑株式会社 ポリエステル樹脂フイルム被覆金属板の製造方法
JPS60168643A (ja) * 1984-02-14 1985-09-02 東洋製罐株式会社 絞りしごき罐用被覆鋼板
JPS61149340A (ja) * 1984-12-25 1986-07-08 Toyo Kohan Co Ltd ポリエステル樹脂フイルム被覆金属板の製造方法

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