JPH0780935A - ラミネート金属板の製造方法 - Google Patents

ラミネート金属板の製造方法

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JPH0780935A
JPH0780935A JP5226173A JP22617393A JPH0780935A JP H0780935 A JPH0780935 A JP H0780935A JP 5226173 A JP5226173 A JP 5226173A JP 22617393 A JP22617393 A JP 22617393A JP H0780935 A JPH0780935 A JP H0780935A
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    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂被膜と金属板との接着性にすぐれたラミ
ネート金属板を効率よく製造しうる方法を提供するこ
と。 【構成】 一対のロールで圧接され、予熱された金属板
の一方表面と前記一対のロールのうち一方のロールとの
界面に溶融した熱可塑性樹脂をTダイから流下させ、該
熱可塑性樹脂を前記金属板の一方表面に被覆して仮接着
させ、形成された熱可塑性樹脂被膜の端部を除去したの
ち、えられた熱可塑性樹脂被覆金属板を再加熱すること
を特徴とするラミネート金属板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラミネート金属板の製
造方法に関する。さらに詳しくは、たとえば建築材料、
自動車用内装材、家庭電気機器用材料、家具調度品用材
料、缶用材料などとして好適に使用しうるラミネート金
属板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ラミネート金属板の製造方法とし
ては、たとえば加熱ロールで金属基板を50〜170℃
に予熱したのち、冷却ロールに送入させる際に、冷却ロ
ールと加熱ロールによって予熱された金属基板とのあい
だに溶融樹脂を押出し、ついで押出された溶融樹脂を冷
却ロールで冷却するとともに金属基板に圧着させる方法
が提案されている(特開昭57−203545号公
報)。
【0003】しかしながら、かかる方法によれば、金属
基板の表面全体に樹脂が被覆され、該樹脂は非導電性の
ものであるため、電気溶接を行なうことができないとい
う欠点がある。
【0004】そこで、樹脂が被覆されたラミネート金属
板に溶接を行なうことができるようにした方法として、
押出ラミネーション法により、金属基板の両端部に樹脂
が被覆されないようにして該金属基板に樹脂を直接連続
的に被覆する方法が提案されている。しかしながら、か
かる方法には、押出ラミネーション法が採用されている
ため、Tダイのスリット開口部から流下する溶融状態の
熱可塑性樹脂膜には、開口部から流下するにしたがって
幅狭まり(ネックイン)が生じ、該熱可塑性樹脂膜の中
央部では膜厚がほぼ均一であるが、両端部では膜厚が大
きくなり、えられるラミネート金属板の幅方向における
樹脂被膜の膜厚が不均一となるという問題がある。
【0005】かかる問題を解決する方法としては、あら
かじめTダイのスリット開口部から流下して形成された
熱可塑性樹脂膜の両端の厚肉部分を除去したフィルムを
成形しておき、該フィルムを金属基板に溶接しろを形成
するように貼付する方法が提案されているが、かかる方
法は、樹脂膜の両端の厚肉部分を除去してフィルムを成
形するという煩雑な工程を要するため、生産性や経済性
におとるという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来技術
に鑑みてなされたものであり、樹脂被膜と金属板との接
着性にすぐれたラミネート金属板を効率よく製造しうる
方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
対のロールで圧接され、予熱された金属板の一方表面と
前記一対のロールのうち一方のロールとの界面に溶融し
た熱可塑性樹脂をTダイから流下させ、該熱可塑性樹脂
を前記金属板の一方表面に被覆して仮接着させ、形成さ
れた熱可塑性樹脂被膜の端部を除去したのち、えられた
熱可塑性樹脂被覆金属板を再加熱することを特徴とする
ラミネート金属板の製造方法に関する。
【0008】
【作用および実施例】本発明の製造方法によれば、一対
のロールで圧接され、予熱された金属板の一方表面と前
記一対のロールのうち一方のロールとの界面に溶融した
熱可塑性樹脂をTダイから流下させ、該熱可塑性樹脂を
前記金属板の一方表面に被覆して仮接着させ、形成され
た熱可塑性樹脂被膜の端部を除去したのち、えられた熱
可塑性樹脂被覆金属板を再加熱することにより、ラミネ
ート金属板がえられる。
【0009】本発明に用いられる金属板としては、たと
えば屋根、壁、間仕切りなどの建材、自動車用内装材用
材料、家庭電気機器用材料、家具調度品材料、缶用材料
などに用いられている金属材、たとえば鋼板、亜鉛めっ
き鋼板、亜鉛合金めっき鋼板、錫めっき鋼板、錫合金め
っき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、アルミニウム合金
めっき鋼板、ステンレス鋼板などがあげられるが、本発
明はかかる例示のみに限定されるものではない。
【0010】なお、本発明においては、金属板上には化
成処理層が設けられていてもよい。かかる化成処理層
は、金属板の耐食性、金属板と熱可塑性樹脂被膜との密
着性などを向上させるために、たとえばリン酸亜鉛、リ
ン酸鉄、リン酸クロメートなどを用いて処理することに
よって形成され、かかる化成処理層の厚さは、通常0.
1〜5μm程度であればよい。
【0011】本発明で被覆に用いられる熱可塑性樹脂と
しては、たとえばポリエチレンテレフタレートなどのポ
リエステル;エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテンなどのホモポリマーまたはコポリマーからなる
ポリオレフィンや変成ポリオレフィン;(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル
アミドなどのホモポリマーまたはコポリマーからなるア
クリル樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロ
ン−6,10、ナイロン−11などのポリアミド;ポリ
塩化ビニル;三フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン
樹脂、六フッ化エチレン−プロピレン樹脂、フッ化ビニ
ル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂などのフッ素樹脂;ポリ
カーボネート;ポリスチレン系樹脂;ABS樹脂;塩素
化ポリエーテル;ウレタン樹脂などがあげられるが、本
発明はかかる例示のみに限定されるものではない。な
お、これらの熱可塑性樹脂には、必要により、たとえば
老化防止剤、改質剤、顔料をはじめ、アミノ樹脂やエポ
キシ樹脂などを適宜配合することができる。
【0012】なお、前記熱可塑性樹脂による被覆は、単
層被覆および多層被覆のいずれであってもよく、たとえ
ば多層被覆は、たとえば多層Tダイなどによって行なわ
れる。
【0013】つぎに、本発明のラミネート金属板の製造
方法を図面にもとづいて説明する。
【0014】図1は、本発明のラミネート金属板の製造
方法の一実施態様を示す概略説明図である。
【0015】図1において、ニップロール1および巻付
ロール2からなる一対のロール上にTダイ3が設けられ
ている。
【0016】あらかじめ加熱によって溶融された熱可塑
性樹脂を、Tダイ3を介して、ニップロール1および巻
付ロール2で圧接させ、予熱された金属板4の一方表面
と巻付ロール2との界面に流下させる。
【0017】ニップロール1と巻付ロール2で予熱され
た金属板4を圧接する際の圧力は、とくに限定がない
が、たとえば0.2〜10kg/cm程度であればよ
い。
【0018】予熱された金属板の予熱温度は、前記熱可
塑性樹脂の種類によって異なるので一概には決定するこ
とができないが、あまりにも低いばあいには、前記熱可
塑性樹脂と金属板との密着性がわるくなり、またあまり
にも高いばあいには、前記熱可塑性樹脂が金属板に強固
に接着し、形成された熱可塑性樹脂被膜の端部を除去す
ることが困難となる。
【0019】したがって、前記予熱温度の一例として、
前記熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレートである
ばあい、該予熱温度は70〜120℃であることが好ま
しく、前記熱可塑性樹脂がポリプロピレンであるばあ
い、該予熱温度は50〜90℃であることが好ましく、
また前記熱可塑性樹脂がポリエチレンであるばあい、該
予熱温度は40〜80℃であることが好ましい。
【0020】予熱された金属板4の一方表面と巻付ロー
ル2との界面に流下させた熱可塑性樹脂は、ニップロー
ル1と巻付ロール2のあいだで金属板4に密着する。こ
の際、流下させる熱可塑性樹脂の押出量や金属板4のラ
インスピードを調整することにより、形成される熱可塑
性樹脂被膜の厚さを調節することができる。かかる熱可
塑性樹脂被膜の厚さは、えられるラミネート金属板の用
途などによって異なるので一概には決定することができ
ないが、通常10〜200μm程度、なかんづく20〜
100μm程度であることが好ましい。
【0021】なお、本発明においては、熱可塑性樹脂被
膜に凹凸形状を付与させるために、前記巻付ロール2と
してエンボスロールを用いることができる。
【0022】本発明においては、金属板4上に均一な厚
さを有する熱可塑性樹脂被膜5を形成させるために、不
均一な厚さを有する熱可塑性樹脂被膜5の端部を除去す
る。除去される熱可塑性樹脂被膜5の端部の幅は、えら
れるラミネート金属板の端部に形成される溶接しろの幅
によって異なる。その一例として、たとえば図1におい
て、A−A方向に眺めたときの熱可塑性樹脂被膜5が設
けられた金属板4の断面の状態を図2にもとづいて説明
する。
【0023】図2において、pは、金属板4上に形成さ
れた熱可塑性樹脂被膜5の全幅であり、不均一な厚さを
有する熱可塑性樹脂被膜5の端部q、rを除去すること
により、溶接しろs、tを形成させることができる。溶
接しろs、tの幅は、えられるラミネート金属板の用途
などによって異なるので一概には決定することができな
いが、通常、数mm〜十数mm程度である。
【0024】不均一な厚さを有する熱可塑性樹脂被膜5
の端部は、図1に示されるように、刃物6で切り込みを
入れて除去させてもよく、ウォータージェットを吹き付
て除去させてもよく、またレーザーを照射することによ
って除去させてもよい。
【0025】前記熱可塑性樹脂被膜5の端部を刃物6で
切り込みを入れて除去するばあい、設備コストが小さく
てすむが、金属板4に疵をつけるおそれがあるので、注
意を要する。
【0026】前記熱可塑性樹脂被膜5の端部をウォータ
ージェットを吹き付て切断し除去させるばあい、設備コ
ストが大きくなり、また水の飛散に注意が必要である。
【0027】前記熱可塑性樹脂被膜5の端部をレーザー
を照射することによって除去する方法には、レーザーで
端部の熱可塑性樹脂被膜5を溶融分解させる方法と、集
光ビームで集光されたビームを端部の熱可塑性樹脂被膜
5に照射し、該樹脂被膜に切り込みを入れる方法とがあ
り、前者の方法は、設備コストが大きくなり、また後者
の方法は、前者の方法ほど設備コストが大きくならない
が、刃物を用いる方法と比べて設備コストが大きくな
る。
【0028】なお、熱可塑性樹脂被膜5の端部を切断
し、不要になった樹脂被膜片は、たとえば剥ぎ取って吸
引除去してもよく、巻き取って除去してもよく、あるい
はたとえば空気などの気体を噴射させて吹き飛ばしても
よい。
【0029】熱可塑性樹脂被膜5の端部を除去する際に
は、たとえば図1に示されるように、その端部除去の作
業性を向上させるために、押えロール7を用いてもよ
い。
【0030】つぎに、熱可塑性樹脂被膜5の端部を除去
したのち、えられた熱可塑性樹脂被覆金属板の再加熱を
行なう。このように、再加熱を行なうことにより熱可塑
性樹脂被膜5と金属板4との密着性が向上する。
【0031】前記再加熱の際の再加熱温度は、前記熱可
塑性樹脂の種類によって異なるので一概には決定するこ
とができないが、あまりにも低いばあいには、前記熱可
塑性樹脂被膜5と金属板4との接着強度が充分でなくな
り、またあまりにも高いばあいには、前記熱可塑性樹脂
が分解するようになるのみならず、省エネルギーの観点
からも好ましくない。
【0032】したがって、前記再加熱温度の一例とし
て、前記熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレートで
あるばあい、該再加熱温度は140℃〜溶融押出時の樹
脂温度であることが好ましく、前記熱可塑性樹脂がポリ
プロピレンであるばあい、該再加熱温度は100℃〜溶
融押出時の樹脂温度であることが好ましく、また前記熱
可塑性樹脂がポリエチレンであるばあい、該再加熱温度
は90℃〜溶融押出時の樹脂温度であることが好まし
い。
【0033】再加熱の際には、図1に示されるように、
加熱装置8を用いることができる。かかる加熱装置8の
代表例としては、たとえば誘導加熱装置、ガス加熱装
置、赤外線加熱装置などがあげられるが、本発明はかか
る例示のみに限定されるものではない。
【0034】再加熱を行なった後は、ラミネート金属板
をそのまま放冷してもよく、また図1に示されるよう
に、冷却装置9を用いて冷却させてもよい。かかる冷却
装置9の代表例としては、たとえば水冷装置、空冷装
置、ロール冷却装置などがあげられるが、本発明はかか
る例示のみに限定されるものではない。
【0035】かくしてラミネート金属板がえられるが、
えられたラミネート金属板は必要により巻取ってもよ
い。
【0036】図3は、本発明のラミネート金属板の製造
方法の他の実施態様を示す概略説明図である。
【0037】図3において、ニップロール1および巻付
ロール2からなる一対のロール上には、図1に示された
実施態様と同様に、Tダイ3が設けられている。
【0038】あらかじめ加熱によって溶融された熱可塑
性樹脂を、Tダイ3を介して、ニップロール1および巻
付ロール2で圧接させ、予熱された金属板4の一方表面
とニップロール1との界面に流下させる。
【0039】そのほかの条件は、図1に示された実施態
様のばあいと同様であればよい。
【0040】なお、図3に示された実施態様において
は、金属板4の下面に熱可塑性樹脂被膜5が仮接着され
るため、金属板4の下面側から不均一な厚さを有する熱
可塑性樹脂被膜5の端部を除去する。
【0041】かかる熱可塑性樹脂被膜5の端部の除去手
段として、図3に示された態様においては、丸刃のカッ
ター10が用いられているが、かかる丸刃のカッター1
0のかわりにレーザービーム11などを用いることもで
きる。
【0042】つぎに本発明のラミネート金属板の製造方
法を実施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発
明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0043】実施例1 図1に示されたラミネート金属板の製造装置を用いた。
【0044】一対のロールとして、外径が300mmの
ニップロール1および外径が300mmの巻付ロール2
を用いた。
【0045】金属板4として、厚さ0.2mm、幅80
0mmの電解クロム酸処理鋼板を用いた。
【0046】まず、電解クロム酸処理鋼板を表1に示さ
れる予熱温度に予熱したのち、電解クロム酸処理鋼板4
と巻付ロール2との界面に、押出機を用いてTダイより
溶融したポリプロピレン(260℃)を溶融押出し、流
下させ、ポリプロピレン被膜の厚さが70μmとなるよ
うに調整し、ラインスピード20m/分で搬送させた。
なお、ポリプロピレン被膜を鋼板の端部より片側30m
mずつオーバーコートさせた。
【0047】つぎに、えられたポリプロピレン被膜が仮
接着された鋼板の端部より内側に向かって5mmの位置
でCO2 レーザーを用いてポリプロピレン被膜を切断
し、その下流にて端部のポリプロピレン被膜をひきはが
し、吸引して除去した。
【0048】そののち、端部のポリプロピレン被膜が除
去された鋼板を加熱装置8として誘導加熱装置を用いて
表1に示す再加熱温度に加熱し、ついで冷却装置9とし
て水冷装置を用いて30℃以下に冷却してラミネート金
属板をえた。
【0049】えられたラミネート金属板の物性として、
(イ)予熱後の仮接着性、(ロ)再加熱後の密着性を調
べ、以下の評価基準にもとづいて評価した。その結果を
表1に示す。
【0050】(イ)予熱後の仮接着性の評価基準 A:ライン通板中には樹脂被膜が剥がれず、少し力を入
れることにより剥がすことができる。 B:強く力を入れることにより樹脂被膜を剥がすことが
できるが、樹脂被膜が切れて一部残存することがある。
または樹脂被膜が一部浮き上がることがある。 C:鋼板に対する樹脂被膜の密着性がわるく、ライン通
板中に樹脂被膜が浮き上がる。
【0051】(ロ)再加熱後の密着性の評価基準 A:充分に密着しており、剥がれない。 B:ある程度は密着しているが、強く力を入れると剥が
れる。 C:密着性が充分でなく、容易に剥がれる。
【0052】
【表1】
【0053】実施例2 図3に示されたラミネート金属板の製造装置を用いた。
【0054】一対のロールとして、外径が300mmの
ニップロール1および外径が300mmの巻付ロール2
を用いた。
【0055】金属板4として、厚さ0.2mm、幅80
0mmの電解クロム酸処理鋼板を用いた。
【0056】まず、電解クロム酸処理鋼板を表2に示さ
れる予熱温度に予熱したのち、電解クロム酸処理鋼板4
とニップロール1との界面に、押出機を用いてTダイよ
り溶融したポリエチレンテレフタレート(280℃)を
溶融押出し、流下させ、ポリエチレンテレフタレート被
膜の厚さが70μmとなるように調整し、ラインスピー
ド20m/分で搬送させた。なお、ポリプロピレン被膜
を鋼板の端部より片側30mmずつオーバーコートさせ
た。
【0057】つぎに、えられたポリエチレンテレフタレ
ート被膜が仮接着された鋼板の端部より内側に向かって
5mmの位置でCO2 レーザーを用いてポリエチレンテ
レフタレート被膜を切断し、その下流にて端部のポリエ
チレンテレフタレート被膜をひきはがし、吸引して除去
した。
【0058】そののち、端部のポリエチレンテレフタレ
ート被膜が除去された鋼板を加熱装置8として誘導加熱
装置を用いて表1に示す再加熱温度に加熱し、ついで冷
却装置9として水冷装置を用いて30℃以下に冷却して
ラミネート金属板をえた。
【0059】えられたラミネート金属板の物性として、
(イ)予熱後の仮接着性、(ロ)再加熱後の密着性を調
べ、実施例1と同様にして評価した。その結果を表2に
示す。
【0060】
【表2】
【0061】実施例3 実施例1において、電解クロム酸処理鋼板の予熱温度お
よび再加熱温度を表3に示すように変更し、また溶融し
たポリプロピレン(260℃)のかわりに溶融したポリ
エチレン(240℃)を用いたほかは、実施例1と同様
にしてラミネート金属板をえた。
【0062】えられたラミネート金属板の物性として、
(イ)予熱後の仮接着性、(ロ)再加熱後の密着性を調
べ、実施例1と同様にして評価した。その結果を表3に
示す。
【0063】
【表3】
【0064】表1〜3に示された結果から、実施例1〜
3の方法によれば、樹脂被膜と鋼板との接着性にすぐれ
た溶接しろを有するラミネート金属板を効率よく製造し
うることがわかる。
【0065】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、樹脂被膜と
金属板との接着性にすぐれた溶接しろを有するラミネー
ト金属板を効率よく製造しうるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラミネート金属板の製造方法の一実施
態様を示す概略説明図である。
【図2】図1におけるA−A面での熱可塑性樹脂被膜が
設けられた金属板の断面図である。
【図3】本発明のラミネート金属板の製造方法の一実施
態様を示す概略説明図である。
【符号の説明】
3 Tダイ 4 金属板 5 熱可塑性樹脂被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のロールで圧接され、予熱された金
    属板の一方表面と前記一対のロールのうち一方のロール
    との界面に溶融した熱可塑性樹脂をTダイから流下さ
    せ、該熱可塑性樹脂を前記金属板の一方表面に被覆して
    仮接着させ、形成された熱可塑性樹脂被膜の端部を除去
    したのち、えられた該熱可塑性樹脂被覆金属板を再加熱
    することを特徴とするラミネート金属板の製造方法。
  2. 【請求項2】 形成された熱可塑性樹脂被膜の端部をウ
    ォータージェットを吹付けて除去する請求項1記載のラ
    ミネート金属板の製造方法。
  3. 【請求項3】 形成された熱可塑性樹脂被膜の端部をレ
    ーザーを照射して除去する請求項1記載のラミネート金
    属板の製造方法。
  4. 【請求項4】 形成された熱可塑性樹脂被膜の端部を刃
    物で切り込みを入れたのち、除去する請求項1記載のラ
    ミネート金属板の製造方法。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレ
    ートであり、予熱された金属板の予熱温度が70〜12
    0℃で、熱可塑性樹脂被覆金属板の再加熱温度が140
    ℃〜溶融押出時の樹脂温度である請求項1、2、3また
    は4記載のラミネート金属板の製造方法。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂がポリプロピレンであり、
    予熱された金属板の予熱温度が50〜90℃で、熱可塑
    性樹脂被覆金属板の再加熱温度が100℃〜溶融押出時
    の樹脂温度である請求項1、2、3または4記載のラミ
    ネート金属板の製造方法。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂がポリエチレンであり、予
    熱された金属板の予熱温度が40〜80℃で、熱可塑性
    樹脂被覆金属板の再加熱温度が90℃〜溶融押出時の樹
    脂温度である請求項1、2、3または4記載のラミネー
    ト金属板の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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