JPH0671777A - 熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法Info
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- JPH0671777A JPH0671777A JP5109758A JP10975893A JPH0671777A JP H0671777 A JPH0671777 A JP H0671777A JP 5109758 A JP5109758 A JP 5109758A JP 10975893 A JP10975893 A JP 10975893A JP H0671777 A JPH0671777 A JP H0671777A
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Abstract
する熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法を提供する。 【構成】 巻付ロールに巻付けた予熱してある金属板
に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板の間隙
に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂を流
下して金属板に樹脂を被覆し、次いで冷却し巻取る。冷
却は、樹脂が結晶化しないよう行い、高温部で一定温度
以上保持する。
Description
性、耐食性、外観を有する熱可塑性樹脂被覆金属板の製
造方法に関するものである。
板としては、熱硬化アクリル樹脂塗料やポリエステル樹
脂塗料を塗布して得たカラー鋼板や、樹脂フィルムをラ
ミネートしたラミネート鋼板が知られている。
ら、建築、バス・乗用車の内装材、家庭電気機器の材
料、家具調度品などの用途に広く使われている。
塗装作業性上の必要から、比較的低分子量のものが用い
られ、塗布後の焼付硬化によっても高分子量化が充分で
なく、また金属基板上の流動が充分でなく、耐久性に欠
ける欠点があった。
ネート鋼板は、樹脂自体が塩化ビニル樹脂、アクリル樹
脂又はふっ素樹脂といった石油化学工場で一貫して高分
子量化した樹脂を原料として押出成形されたフィルムを
使用するもので、分子量も塗料用樹脂よりも遙かに高
く、従って、基板上の塗膜の耐久性は、塗料塗布の場合
のたとえば3〜5年に比べて、10〜20年程度と格段
に長期である。
問題点が存在する。 (1)フィルムの厚さを薄くすると、基板上に均一なラ
ミネートが困難となり、表面にしわが生ずる等の現象が
現れるので、通常50μ厚程度が限度とされること。
め、凝固したフィルムと基板との間に空間が生じやす
く、フィルムの密着性が不充分であること。
め、フィルム形成能上、使用樹脂に制約のあることなど
である。
〜170℃の範囲内の温度に予熱され、その後加熱ロー
ルと冷却ロールの間隙を進行し、溶融樹脂は加熱ロール
で予熱された金属基板と冷却ロールの間隙に押出され該
冷却ロールによって金属基板上に圧着されることによっ
て、美麗な外観が得られると共に、従来のカラー鋼板や
ラミネート鋼板に比べて、より密着性、耐食性にすぐれ
た表面処理金属板の得られることが報告されている(特
開昭57―203545号)。
の密着性および耐食性が格段にすぐれている。さらに、
フィルムに成形することなく、Tダイから直接溶融状態
で被覆を行うため、フィルム厚も、従来のフィルム被覆
では困難であった50μ厚以下、さらに35μ厚以下5
μ厚程度までの被覆が可能となった。
の種類と膜厚によって大きく左右されるので、必要な耐
久性の程度と価格的要求に応じて膜厚を制御しうること
が望まれていたが、薄膜で被覆することが該発明で可能
となった。
とすることはできるが折れ易く、一旦フィルムに成形し
た後、金属板上に圧着することは困難であったが、この
発明では、溶融下、柔軟性を有する状態で被覆するの
で、このような硬い樹脂でも使用が可能である。
め、価格の低減ともなる利点がある。
7―203545号に開示された発明は樹脂が被覆直後
に冷却ロールにより冷却されるため、金属板の予熱温度
が低い場合には、密着性に優れた被覆金属板を製造する
ことができない。
着性、加工性、耐食性、外観に優れた熱可塑性樹脂金属
板の製造方法を提供する。
圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板の間隙に、押
出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂を流下して
金属板に熱可塑性樹脂を被覆し、次いでこの樹脂被覆金
属板を樹脂を結晶化させることなく冷却し、且つ冷却中
に、融点以下の高温域で0.5秒以上保持することを特
徴とする熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法、
る金属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板
の間隙に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹
脂を流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆し、次いでこ
の樹脂被覆金属板を圧着ロールに巻付けることなく通板
し、また樹脂被覆金属板を樹脂を結晶化させることなく
冷却し、且つ冷却中に、融点以下の高温域で0.5秒以
上保持することを特徴とする熱可塑性樹脂被覆金属板の
製造方法、
る金属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板
の間隙に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹
脂を流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆し、次いでこ
の樹脂被覆金属板を圧着ロールに巻付けながら通板し、
また樹脂被覆金属板を樹脂結晶化させることなく冷却
し、且つ冷却中に、融点以下の高温域で0.5秒以上保
持することを特徴とする熱可塑性樹脂被覆金属板の製造
方法、
タレートであり、冷却中に105〜255℃、0.5秒
以上保持することを特徴とする(1)、(2)、(3)
記載の方法、である。
説明する。
壁、間仕切り等の建材、自動車用材料、家庭電気製品の
材料、家具、缶等に使用される、用途から板厚みの厚
い、鋼板、亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼板、錫め
っき鋼板、錫合金めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼
板、アルミニウム合金めっき鋼板またはステンレス板な
どが用いられる。
処理層を有するものも含まれる。
および密着性を向上させるため、金属板の表面処理とし
て行われるもので、たとえば、リン酸亜鉛処理、リン酸
鉄処理、あるいは電解クロメート処理によって行われ
る。
処理を行った後、この上に、接着剤層を有するものも含
まれる。
密着性を向上するために少なくとも数μ程度の接着剤を
塗布した層である。
脂、変性エポキシ樹脂、変性ビニル樹脂など官能基を有
する接着性熱可塑性樹脂が好適である。
脂との双方に密着性の良いもので、たとえばポリオレフ
ィン被覆鋼板の場合、エチレン―酢ビ共重合樹脂やエチ
レン―アクリル酸共重合樹脂のような変性ポリオレフィ
ンが好適である。
とえば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、塩化ビニル樹脂、ふっ素樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS樹脂、塩素化ポリ
エーテル樹脂、ウレタン樹脂などが代表的であり、ポリ
オレフィン樹脂には、エチレン、プロピレン、1―ブテ
ン、1―ペンテン等の重合体又は共重合体があり、アク
リル樹脂としては、アクリル酸、メタアクリル酸、アク
リル酸エステル、メタアクリル酸エステル、アクリルア
ミド等の重合体又は共重合体があり、ポリエステル樹脂
には、ポリエチレンテレフタレート、オイルフリーポリ
エステルなどがあり、ポリアミド樹脂には、いわゆるナ
イロン66、ナイロン6、ナイロン610、ナイロン1
1などがあり、塩化ビニル樹脂には、ホモポリマーの
他、たとえばエチレンや酢酸ビニルとの共重合体などが
あり、ふっ素樹脂には、四ふっ化エチレン樹脂、三ふっ
化塩化エチレン樹脂、六ふっ化エチレンプロピレン樹
脂、ふっ化ビニル樹脂、ふっ化ビニリデン樹脂などがあ
る。
い。また、フィルム作成時通常用いられる添加剤、たと
えば、劣化防止剤、改質剤、顔料などを含んでいてもよ
い。また、溶融状態で被覆する際、流動性を失わない範
囲でたとえばアミノ樹脂やエポキシ樹脂などの架橋剤を
加えてもよい。
の用途に応じ、耐候性、寒冷地適性、耐熱性、耐スクラ
ッチ性、耐汚染性、耐化学薬品性、深絞り加工性などの
必要性に応じて適宜選択する。たとえば、ポリオレフィ
ンは耐寒性にすぐれ、ポリアミドは耐摩耗性にすぐれ、
アクリル樹脂は耐汚染性や耐化学薬品性にすぐれ、ふっ
素樹脂は耐候性にすぐれる等である。
酸性の用途に有用である。
多層被覆でもよい。多層被覆の場合、たとえば多層Tダ
イによって行い、層間に接着層を設けることもできる。
いる鋼板に、溶融状態にある熱可塑性樹脂を下層に、接
着性樹脂を中間層に、熱可塑性樹脂を上層に、3層Tダ
イにより、フィルム状に押出し、直接且つ連続的に多層
被覆した表面処理鋼板を得ることができ、又は、予熱し
ている鋼板に溶融状態にある接着性樹脂を第1下層に、
熱可塑性樹脂を第2中間層に、接着性樹脂を第3中間層
に、熱可塑性樹脂を第4最上層に、4層Tダイによりフ
ィルム状に押出し、直接且つ連続的に多層被覆した表面
処理鋼板を得ることができる。
て、予熱しておく必要がある。
合、融点(255℃)−120℃以上(従って、135
〜255℃程度)の予熱が好ましい。
まり密着性が向上する。
ときは、特に冷却ロールを使用した場合、樹脂の密着性
が充分でなく、耐食性に欠ける結果となる。
るので好ましいが、高すぎると樹脂や接着剤が分解する
ので好ましくない。また、省エネルギーの観点からも好
ましくない。
くは、溶融樹脂の温度よりも50℃以上低い温度、通常
50〜230℃程度の予熱温度で行われる。
れた予熱された金属基板1の表面に圧着ロール5を圧接
し、その金属基板表面と圧着ロール5との界面に押出機
を経て、Tダイ2より溶融した熱可塑性樹脂フィルム3
を流下し、金属基板1に熱可塑性樹脂フィルムを塗覆装
する表面処理金属板製造方法を示したものである。
けることなく、巻付ロール4に巻き付けて樹脂被覆金属
板を通板する方法を、図7は樹脂被覆後、圧着ロール5
に巻き付けながら樹脂被覆金属板を通板する方法を示し
たものである。
容易である。たとえば、表面の光沢の調節や、表面にエ
ンボス模様を付すことも容易である。
は、冷却捲取りが行われる。冷却は、たとえば空冷後、
水スプレーを行ってもよく、又水冷槽をくぐらせても、
冷却ロールを通してもよい。
が得られるが、本発明においては、樹脂を結晶させるこ
となく結晶化しない冷却速度以上で冷却し、且つ冷却中
に樹脂の種類に応じた所定温度域で所定時間樹脂被覆金
属板を保持することによって密着性、加工性、耐食性を
向上させる。
定、樹脂の白濁などによって容易に判定することができ
る。
密着性が低下するものと思われる。又結晶化により樹脂
が脆くなり加工性が低下する。
う樹脂の融点以下所定温度以上で所定時間保持を行う。
いては樹脂の融点(255℃)−150℃以上(従って
105〜255℃程度)で0.5秒以上保持することが
好ましい。
の流動性が高まり、拡散が進行して金属板との接着面積
が増加して密着性が向上するものと思われる。
ールを使用したラミネート金属板製造装置を使用して、
金属板として厚み0.2mmの電解クロム酸処理鋼板を
用い、この鋼板を予熱した後、上記鋼板と鋼板が巻き付
いていないロールとの界面に押出機を経て、Tダイより
ポリエチレンテレフタレートを溶融押出流下した。
置された空冷装置により所定のパターンに冷却制御さ
れ、その後下流の冷却装置により水スプレーで常温まで
冷却され、乾燥してから巻き取られた。
融状態から60℃/分以上の冷却速度で冷却すると、結
晶化しない。またポリエチレンテレフタレートの融点は
255℃である。
の影響を図3〜6に示した。
切り込みを入れ、被覆層を100mm/minで180
°剥離し、状態を観察した(実線)。
mmφ、高さH=30mm、絞り比H/D=30/60
でカップを形成し、35℃、5%食塩水を1500時間
噴霧し、腐食の進行状況を観察した(点線)。
性、外観に優れたラミネート金属板を製造することがで
きた。
流下して、被覆を行う本願発明方法の説明図である。
流下して、被覆を行う本願発明方法の説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 巻付ロールに巻付けた、予熱してある金
属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板の間
隙に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂を
流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆し、次いでこの樹
脂被覆金属板を樹脂を結晶化させることなく冷却し、且
つ冷却中に、融点以下の高温域で0.5秒以上保持する
ことを特徴とする熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法。 - 【請求項2】 巻付ロールに巻付けた、予熱してある金
属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板の間
隙に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂を
流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆し、次いでこの樹
脂被覆金属板を圧着ロールに巻付けることなく通板し、
また樹脂被覆金属板を樹脂を結晶化させることなく冷却
し、且つ冷却中に、融点以下の高温域で0.5秒以上保
持することを特徴とする熱可塑性樹脂被覆金属板の製造
方法。 - 【請求項3】 巻付ロールに巻付けた、予熱してある金
属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板の間
隙に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂を
流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆し、次いでこの樹
脂被覆金属板を圧着ロールに巻付けながら通板し、また
樹脂被覆金属板を樹脂結晶化させることなく冷却し、且
つ冷却中に、融点以下の高温域で0.5秒以上保持する
ことを特徴とする熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレ
ートであり、冷却中に105〜255℃、0.5秒以上
保持することを特徴とする請求項1、2、又は3記載の
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5109758A JP2968413B2 (ja) | 1992-07-09 | 1993-04-14 | 熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20422392 | 1992-07-09 | ||
JP4-204223 | 1992-07-09 | ||
JP5109758A JP2968413B2 (ja) | 1992-07-09 | 1993-04-14 | 熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0671777A true JPH0671777A (ja) | 1994-03-15 |
JP2968413B2 JP2968413B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=26449470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5109758A Expired - Lifetime JP2968413B2 (ja) | 1992-07-09 | 1993-04-14 | 熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2968413B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6623797B2 (en) | 1997-05-30 | 2003-09-23 | Alcoa Inc. | Method for coating metal strip |
-
1993
- 1993-04-14 JP JP5109758A patent/JP2968413B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6623797B2 (en) | 1997-05-30 | 2003-09-23 | Alcoa Inc. | Method for coating metal strip |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2968413B2 (ja) | 1999-10-25 |
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