JP2688765B2 - 魚肉練製品 - Google Patents
魚肉練製品Info
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- JP2688765B2 JP2688765B2 JP63206069A JP20606988A JP2688765B2 JP 2688765 B2 JP2688765 B2 JP 2688765B2 JP 63206069 A JP63206069 A JP 63206069A JP 20606988 A JP20606988 A JP 20606988A JP 2688765 B2 JP2688765 B2 JP 2688765B2
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、魚肉すり身を成形し、加熱固化させてなる
魚肉練製品に関し、特に魚肉すり身の成形時におけるダ
レを防止する技術に関する。
魚肉練製品に関し、特に魚肉すり身の成形時におけるダ
レを防止する技術に関する。
「従来技術」 かまぼこ、はんぺん等で代表される魚肉練製品は、ス
ケソウダラ、グチ、サメ、ヒラメ、ホッケ等の原料魚ま
たはそれらより製造したすり身に、食塩を2〜4%添加
し、さらに澱粉、油脂、グルタミン酸ナトリウム、みり
ん、砂糖、卵白、水等の副材料を添加し、攪拌機等によ
って練成して魚肉すり身とし、この魚肉すり身を適宜形
状に成形して加熱処理することにより製造されている。
ケソウダラ、グチ、サメ、ヒラメ、ホッケ等の原料魚ま
たはそれらより製造したすり身に、食塩を2〜4%添加
し、さらに澱粉、油脂、グルタミン酸ナトリウム、みり
ん、砂糖、卵白、水等の副材料を添加し、攪拌機等によ
って練成して魚肉すり身とし、この魚肉すり身を適宜形
状に成形して加熱処理することにより製造されている。
この場合、かまぼこは、魚肉すり身に気泡を混入させ
ることなく製造されており、その比重は通常1前後であ
る。また、はんぺんは、魚肉すり身の調製時に、卵白、
山芋、気泡剤などの気泡を抱き込みやすい材料を添加し
たり、強制的に空気を注入したりして、気泡を混入させ
るようにして製造されており、その比重は通常0.6以下
である。したがって、かまぼこは、比重的緻密で弾力の
あるテクスチャーを有しており、一方、はんぺんは、ソ
フトで軟らかいテクスチャーを有している。
ることなく製造されており、その比重は通常1前後であ
る。また、はんぺんは、魚肉すり身の調製時に、卵白、
山芋、気泡剤などの気泡を抱き込みやすい材料を添加し
たり、強制的に空気を注入したりして、気泡を混入させ
るようにして製造されており、その比重は通常0.6以下
である。したがって、かまぼこは、比重的緻密で弾力の
あるテクスチャーを有しており、一方、はんぺんは、ソ
フトで軟らかいテクスチャーを有している。
「発明が解決しようとする課題」 魚肉すり身は、ゲル化するまでは流動性を有するペー
スト状をなしており、これを成形したときに、いわゆる
ダレ(変形)を生じることが知られている。このダレに
ついては、例えば単なる板状等に成形する場合には、そ
れほど問題にならないが、複雑な凹凸や輪郭を有する形
状に成形しようとする場合には、ダレによって変形する
ことを充分に考慮しなければならなかった。このため、
魚肉すり身を所望の形状に正確に成形することは極めて
困難であり、このことが魚肉練製品の形状を多様化する
妨げとなっていた。
スト状をなしており、これを成形したときに、いわゆる
ダレ(変形)を生じることが知られている。このダレに
ついては、例えば単なる板状等に成形する場合には、そ
れほど問題にならないが、複雑な凹凸や輪郭を有する形
状に成形しようとする場合には、ダレによって変形する
ことを充分に考慮しなければならなかった。このため、
魚肉すり身を所望の形状に正確に成形することは極めて
困難であり、このことが魚肉練製品の形状を多様化する
妨げとなっていた。
一方、近年の食生活においては、一般に軽い食感を有
するものが好まれる傾向にあり、緻密で弾力のある食感
を有するかまぼこは、この傾向にそぐわないものであっ
た。また、かまぼこは、他の料理と一緒に食べたとき
に、口の中でその食感が他の料理となじまず、違和感を
与えることがあった。これに対して、はんぺんは、ソフ
トで軟らかいテクスチャーを有しているが、かまぼこに
比べて歯ごたえが乏しく、おでんの種などその用途は限
定されていた。
するものが好まれる傾向にあり、緻密で弾力のある食感
を有するかまぼこは、この傾向にそぐわないものであっ
た。また、かまぼこは、他の料理と一緒に食べたとき
に、口の中でその食感が他の料理となじまず、違和感を
与えることがあった。これに対して、はんぺんは、ソフ
トで軟らかいテクスチャーを有しているが、かまぼこに
比べて歯ごたえが乏しく、おでんの種などその用途は限
定されていた。
したがって、本発明の目的は、魚肉すり身の成形時に
おけるダレをできるだけ小さくすることができ、しかも
比較的軽い食感が得られるようにした魚肉練製品を提供
することにある。
おけるダレをできるだけ小さくすることができ、しかも
比較的軽い食感が得られるようにした魚肉練製品を提供
することにある。
「課題を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本発明の魚肉練製品は、比
重0.7〜0.95となるように気泡を含有されると共に、魚
肉生身100重量部に対して油脂5〜40重量部含有されて
いることを特徴とする。
重0.7〜0.95となるように気泡を含有されると共に、魚
肉生身100重量部に対して油脂5〜40重量部含有されて
いることを特徴とする。
「作用」 本発明者は、魚肉すり身に気泡を含有させて製品の比
重が0.7〜0.95となるようにすると、魚肉すり身の成形
時におけるダレを少なくする効果が得られるとを既に見
出している(特願昭62−37423号(特開昭63−207365
号)参照)。
重が0.7〜0.95となるようにすると、魚肉すり身の成形
時におけるダレを少なくする効果が得られるとを既に見
出している(特願昭62−37423号(特開昭63−207365
号)参照)。
その後、この研究をさらに続けた結果、魚肉すり身に
油脂を含有させるとによっても上記と同様なダレを少な
くする効果が得られることを見出した。そして、魚肉す
り身に気泡を含有させ、かつ油脂を含有させると、ダレ
を少なくする効果がより一層顕著に得られることを見出
した。
油脂を含有させるとによっても上記と同様なダレを少な
くする効果が得られることを見出した。そして、魚肉す
り身に気泡を含有させ、かつ油脂を含有させると、ダレ
を少なくする効果がより一層顕著に得られることを見出
した。
本発明は、これらの事実に基づいてなされたものであ
り、魚肉すり身に製品の比重が0.7〜0.95となるように
気泡を含有させると共に、魚肉生身100重量部に対して
油脂5〜40重量部含有させることにより、魚肉すり身の
成形時におけるダレをより効果的に防止することができ
る。
り、魚肉すり身に製品の比重が0.7〜0.95となるように
気泡を含有させると共に、魚肉生身100重量部に対して
油脂5〜40重量部含有させることにより、魚肉すり身の
成形時におけるダレをより効果的に防止することができ
る。
また、気泡を含有させることにより、従来のかまぼこ
に比べて軽い食感となり、口の中で他の料理となじみや
すくなる。さらに、調味液や煮汁等を吸い込みやすくな
るので、味付けも良好になされる。一方、油脂を含有さ
せることにより、魚臭が軽減されると共に、食感がソフ
トでなめらかになるので、風味が改善される。
に比べて軽い食感となり、口の中で他の料理となじみや
すくなる。さらに、調味液や煮汁等を吸い込みやすくな
るので、味付けも良好になされる。一方、油脂を含有さ
せることにより、魚臭が軽減されると共に、食感がソフ
トでなめらかになるので、風味が改善される。
なお、本発明において、比重は、常温(20〜30℃)に
おいて測定した比重を意味している。前述したように、
かまぼこは比重が1前後であり、はんぺんは比重が0.6
以下であり、魚肉練製品において比重0.7〜0.95の範囲
のものは従来なかったものである。上記比重が0.7未満
では、食感が軽すぎて歯ごたえが乏しくなり、上記比重
が0.95を超えると、魚肉すり身の成形時にダレを防止す
る効果が乏しくなる。なお、本発明において、上記比重
は0.8〜0.95が好ましく、0.85〜0.9がさらに好ましい。
おいて測定した比重を意味している。前述したように、
かまぼこは比重が1前後であり、はんぺんは比重が0.6
以下であり、魚肉練製品において比重0.7〜0.95の範囲
のものは従来なかったものである。上記比重が0.7未満
では、食感が軽すぎて歯ごたえが乏しくなり、上記比重
が0.95を超えると、魚肉すり身の成形時にダレを防止す
る効果が乏しくなる。なお、本発明において、上記比重
は0.8〜0.95が好ましく、0.85〜0.9がさらに好ましい。
また、本発明において、油脂の含有量が5重量%未満
ではダレ防止効果が充分に得られず、油脂の含有量が40
重量%を超えるとかまぼこ本来の食感や味覚が得られな
くなる。なお、油脂の含有量は、5〜20重量%がさらに
好ましい。
ではダレ防止効果が充分に得られず、油脂の含有量が40
重量%を超えるとかまぼこ本来の食感や味覚が得られな
くなる。なお、油脂の含有量は、5〜20重量%がさらに
好ましい。
「発明の好ましい態様」 本発明による魚肉練製品は、例えば次のようにして製
造することができる。
造することができる。
すなわち、スケソウダラ、グチ、サメ、ヒラメ、ホッ
ケ等の原料魚またはそれらより製造したすり身に、食塩
を2〜4%添加し、さらに澱粉、油脂、グルタミン酸ナ
トリウム、みりん、砂糖、卵白、水等の副材料を添加
し、攪拌機等によって練成して魚肉すり身を調製する。
油脂含有量は、前述したように5〜40重量%とする。油
脂としては、大豆油、ナタネ油、トウモロコシ油、サフ
ラワー油、ゴマ油などの植物性油脂、バター、魚油など
の動物性油脂など、各種の食用油が自由に使用できる。
なお、上記魚肉すり身中には、大豆蛋白、蓄肉ペース
ト、イカ、タコ、貝、のり、えびなどを混合してもよ
い。
ケ等の原料魚またはそれらより製造したすり身に、食塩
を2〜4%添加し、さらに澱粉、油脂、グルタミン酸ナ
トリウム、みりん、砂糖、卵白、水等の副材料を添加
し、攪拌機等によって練成して魚肉すり身を調製する。
油脂含有量は、前述したように5〜40重量%とする。油
脂としては、大豆油、ナタネ油、トウモロコシ油、サフ
ラワー油、ゴマ油などの植物性油脂、バター、魚油など
の動物性油脂など、各種の食用油が自由に使用できる。
なお、上記魚肉すり身中には、大豆蛋白、蓄肉ペース
ト、イカ、タコ、貝、のり、えびなどを混合してもよ
い。
本発明においては、この魚肉すり身の調製時に所定の
範囲で気泡を含有させるようにする。このため、魚肉す
り身中に卵白、山芋、カラギーナン、グアーガムなどの
気泡保持剤を添加して気泡を抱き込むように混合した
り、あるいは発泡機、攪拌機などを用いて魚肉すり身中
に強制的に空気などの気体を混入して気泡を抱き込ませ
るようにする。気泡含有量の調整は、気泡保持剤を用い
る場合には、気泡保持剤の量、攪拌時間、回転数などで
調整することができ、強制的に気体を混合する場合に
は、気体の圧力、攪拌時間、回転数などで調整すること
ができる。
範囲で気泡を含有させるようにする。このため、魚肉す
り身中に卵白、山芋、カラギーナン、グアーガムなどの
気泡保持剤を添加して気泡を抱き込むように混合した
り、あるいは発泡機、攪拌機などを用いて魚肉すり身中
に強制的に空気などの気体を混入して気泡を抱き込ませ
るようにする。気泡含有量の調整は、気泡保持剤を用い
る場合には、気泡保持剤の量、攪拌時間、回転数などで
調整することができ、強制的に気体を混合する場合に
は、気体の圧力、攪拌時間、回転数などで調整すること
ができる。
次に、こうして調製された魚肉すり身を適宜形状に成
形する。成形は、押出し成形装置、ドラム成形装置、プ
レス成形装置などの各種手段によって行なうことができ
る。
形する。成形は、押出し成形装置、ドラム成形装置、プ
レス成形装置などの各種手段によって行なうことができ
る。
そして、成形された魚肉すり身を必要に応じて坐りを
行ない、加熱処理することにより、本発明の魚肉練製品
を得ることができる。この場合、坐りは、例えば30〜40
℃程度で30〜60分間程度放置することによって効率的に
なされるが、常温下あるいは低温下に放置することによ
って行なうこともできる。また、加熱処理は、例えば蒸
煮、湯中浸漬、油ちょう、ガス加熱、マイクロウェーブ
加熱、赤外線、遠赤外線加熱などのいずれの手段を用い
てもよい。なお、魚肉すり身を成形した後、直ちに40〜
50℃の湯中に10〜20秒間程度浸漬し(いわゆる湯面をつ
けること)、その後、坐りおよぼ加熱処理を行なっても
よい。
行ない、加熱処理することにより、本発明の魚肉練製品
を得ることができる。この場合、坐りは、例えば30〜40
℃程度で30〜60分間程度放置することによって効率的に
なされるが、常温下あるいは低温下に放置することによ
って行なうこともできる。また、加熱処理は、例えば蒸
煮、湯中浸漬、油ちょう、ガス加熱、マイクロウェーブ
加熱、赤外線、遠赤外線加熱などのいずれの手段を用い
てもよい。なお、魚肉すり身を成形した後、直ちに40〜
50℃の湯中に10〜20秒間程度浸漬し(いわゆる湯面をつ
けること)、その後、坐りおよぼ加熱処理を行なっても
よい。
本発明においては、前述した魚肉すり身の調製時にお
ける気泡含有量を調整することにより、最終的に得られ
る製品の比重が比重0.7〜0.95の範囲とされている。こ
れによって、魚肉すり身を成形した後のダレ(変形)が
少なくなり、複雑な凹凸や輪郭を有する形状などとした
場合にも、クリヤーな成形が可能となる。
ける気泡含有量を調整することにより、最終的に得られ
る製品の比重が比重0.7〜0.95の範囲とされている。こ
れによって、魚肉すり身を成形した後のダレ(変形)が
少なくなり、複雑な凹凸や輪郭を有する形状などとした
場合にも、クリヤーな成形が可能となる。
「発明の実施例」 試験例 スケソウダラの無塩すり身100重量部に対して、食塩
3.3重量部、砂糖3.3重量部、グルタミン酸ナトリウム0.
7重量部、みりん1.3重量部、澱粉6.7重量部、保存料少
量、水90重量部を配合し、さらに市販のサラダ油を0、
5、10、15、20、25、30重量部となるように加え、これ
らを混合して魚肉すり身を調製した。
3.3重量部、砂糖3.3重量部、グルタミン酸ナトリウム0.
7重量部、みりん1.3重量部、澱粉6.7重量部、保存料少
量、水90重量部を配合し、さらに市販のサラダ油を0、
5、10、15、20、25、30重量部となるように加え、これ
らを混合して魚肉すり身を調製した。
こうして調製した魚肉すり身を、第1図に示すよう
に、長さLが60mm、幅Wが40mm、高さHが50mmのブロッ
ク状に押出し成形した。この成形物を室温(25℃)で30
分間放置した後、長さLと高さHの変化を測定した。変
化は初期の長さに対する放置後の長さの割合(%)で表
わした。したがって、放置後の長さが100%に近いほど
変化が少ないことになる。この結果を第2図に示す。図
中、Lは長さLの変化を表わし、Hは高さHの変化を表
わしている。
に、長さLが60mm、幅Wが40mm、高さHが50mmのブロッ
ク状に押出し成形した。この成形物を室温(25℃)で30
分間放置した後、長さLと高さHの変化を測定した。変
化は初期の長さに対する放置後の長さの割合(%)で表
わした。したがって、放置後の長さが100%に近いほど
変化が少ないことになる。この結果を第2図に示す。図
中、Lは長さLの変化を表わし、Hは高さHの変化を表
わしている。
この結果から、油脂含有量が多くなるほど長さLおよ
び高さHの変化は少なくなり、油脂を含有させることに
よってダレを少なくする効果が得られることがわかる。
び高さHの変化は少なくなり、油脂を含有させることに
よってダレを少なくする効果が得られることがわかる。
実施例1 原料配合は試験例と同様にし、エアミキサーを用いて
比重が0.85となるように空気を含有させた魚肉すり身を
調製した。油脂の添加量は、試験例と同様に、スケソウ
ダラの無塩すり身100重量部に対して0、5、10、15、2
0、25、30重量部となるようにした。
比重が0.85となるように空気を含有させた魚肉すり身を
調製した。油脂の添加量は、試験例と同様に、スケソウ
ダラの無塩すり身100重量部に対して0、5、10、15、2
0、25、30重量部となるようにした。
この魚肉すり身を試験例と同様なブロック状に押出し
成形し、この成形物を用いて試験例と同様な試験を行な
った。この結果を第3図に示す。図中、Lは長さLの変
化を表わし、Hは高さHの変化を表わしている。
成形し、この成形物を用いて試験例と同様な試験を行な
った。この結果を第3図に示す。図中、Lは長さLの変
化を表わし、Hは高さHの変化を表わしている。
この結果から、油脂含有量が多くなるほど長さLおよ
び高さHの変化は少なくなり、油脂を含有させることに
よってダレを少なくする効果が得られることがわかる。
また、比重が0.85となるように気泡を含有させたことに
より、試験例に比べて同じ油脂含有量でもダレはより少
なくなっていることがわかる。因に、油脂添加量が15重
量部のとき、前記試験例ではLが136%、Hが67%であ
るのに対し、この実施例ではLが129%、Hが81%とな
っている。
び高さHの変化は少なくなり、油脂を含有させることに
よってダレを少なくする効果が得られることがわかる。
また、比重が0.85となるように気泡を含有させたことに
より、試験例に比べて同じ油脂含有量でもダレはより少
なくなっていることがわかる。因に、油脂添加量が15重
量部のとき、前記試験例ではLが136%、Hが67%であ
るのに対し、この実施例ではLが129%、Hが81%とな
っている。
こうして成形した魚肉すり身を35℃で2時間放置して
坐りを行ない、85℃で25分間蒸気加熱して固化させ、か
まぼこを製造した。得られたかまぼこを試食した結果、
油脂添加量の多いものほど食感がソフトでなめらかであ
り、かつ魚臭が少なくなる傾向が認められた。
坐りを行ない、85℃で25分間蒸気加熱して固化させ、か
まぼこを製造した。得られたかまぼこを試食した結果、
油脂添加量の多いものほど食感がソフトでなめらかであ
り、かつ魚臭が少なくなる傾向が認められた。
実施例2 原料配合は試験例と同様にし、エアミキアーを用いて
比重が0.98、0.95、0.85、0.8、0.7となるように空気を
含有させた魚肉すり身を調製した。なお、油脂の添加量
は、スケソウダラの無塩すり身100重量部に対して10重
量部とした。比重0.98のものは、空気を実質的に含有さ
せないで調製したものであるが、油脂を10重量部添加し
たことにより、比重が1.0より小さくなっている。
比重が0.98、0.95、0.85、0.8、0.7となるように空気を
含有させた魚肉すり身を調製した。なお、油脂の添加量
は、スケソウダラの無塩すり身100重量部に対して10重
量部とした。比重0.98のものは、空気を実質的に含有さ
せないで調製したものであるが、油脂を10重量部添加し
たことにより、比重が1.0より小さくなっている。
この魚肉すり身を試験例と同様なブロック状に押出し
成形し、この成形物を用いて試験例と同様な試験を行な
った。この結果を第4図に示す。図中、Lは長さLの変
化を表わし、Hは高さHの変化を表わしている。なお、
図中、(○)および(×)は、油脂および気泡を含有さ
せないで調製した魚肉すり身の結果を表わしている。
成形し、この成形物を用いて試験例と同様な試験を行な
った。この結果を第4図に示す。図中、Lは長さLの変
化を表わし、Hは高さHの変化を表わしている。なお、
図中、(○)および(×)は、油脂および気泡を含有さ
せないで調製した魚肉すり身の結果を表わしている。
この結果から、気泡含有量が多くなるほど(比重が小
さくなるほど)長さLおよび高さHの変化は少なくな
り、気泡を含有させることによってダレを少なくする効
果が得られることがわかる。
さくなるほど)長さLおよび高さHの変化は少なくな
り、気泡を含有させることによってダレを少なくする効
果が得られることがわかる。
こうして成形した魚肉すり身を35℃で2時間放置して
坐りを行ない、85℃で25分間蒸気加熱して固化させ、か
まぼこを製造した。得られたかまぼこを試食した結果、
比重の小さいものほど食感がソフトになる傾向があっ
た。
坐りを行ない、85℃で25分間蒸気加熱して固化させ、か
まぼこを製造した。得られたかまぼこを試食した結果、
比重の小さいものほど食感がソフトになる傾向があっ
た。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、比重0.7〜0.9
5となるように気泡を含有させると共に、魚肉生身100重
量部に対して油脂5〜40重量部含有させたことにより、
魚肉すり身成形時におけるダレをできるだけ減少させる
ことができる。これにより、複雑な凹凸や輪郭を有する
形状に成形することが容易となり、製品の形状を多様化
することができる。また、気泡を含有させたことによ
り、従来のかまぼこに比べて軽い食感となり、口の中で
他の料理となじみやすくなる。さらに、調味液や煮汁等
を吸い込みやすくなるので、味付けも良好になされる。
一方、油脂を含有させたことにより、魚臭が軽減される
と共に、食感がソフトでなめらかになるので、風味が改
善される。
5となるように気泡を含有させると共に、魚肉生身100重
量部に対して油脂5〜40重量部含有させたことにより、
魚肉すり身成形時におけるダレをできるだけ減少させる
ことができる。これにより、複雑な凹凸や輪郭を有する
形状に成形することが容易となり、製品の形状を多様化
することができる。また、気泡を含有させたことによ
り、従来のかまぼこに比べて軽い食感となり、口の中で
他の料理となじみやすくなる。さらに、調味液や煮汁等
を吸い込みやすくなるので、味付けも良好になされる。
一方、油脂を含有させたことにより、魚臭が軽減される
と共に、食感がソフトでなめらかになるので、風味が改
善される。
第1図は魚肉すり身のダレ試験を行なうために用いた成
形物を示す斜視図、第2図は気泡を含有させず油脂含有
量を変えて調製した魚肉すり身のダレ試験の結果を示す
図、第3図は比重0.85となるように気泡を含有させると
共に油脂含有量を変えて調製した魚肉すり身のダレ試験
の結果を示す図、第4図は油脂含有量を10重量器とする
共に気泡含有量を変えて調製した魚肉すり身のダレ試験
の結果を示す図である。
形物を示す斜視図、第2図は気泡を含有させず油脂含有
量を変えて調製した魚肉すり身のダレ試験の結果を示す
図、第3図は比重0.85となるように気泡を含有させると
共に油脂含有量を変えて調製した魚肉すり身のダレ試験
の結果を示す図、第4図は油脂含有量を10重量器とする
共に気泡含有量を変えて調製した魚肉すり身のダレ試験
の結果を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】比重0.7〜0.95となるように気泡を含有さ
れると共に、魚肉生身100重量部に対して油脂5〜40重
量部含有されていることを特徴とする魚肉練製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63206069A JP2688765B2 (ja) | 1988-08-19 | 1988-08-19 | 魚肉練製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63206069A JP2688765B2 (ja) | 1988-08-19 | 1988-08-19 | 魚肉練製品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0257163A JPH0257163A (ja) | 1990-02-26 |
JP2688765B2 true JP2688765B2 (ja) | 1997-12-10 |
Family
ID=16517323
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63206069A Expired - Fee Related JP2688765B2 (ja) | 1988-08-19 | 1988-08-19 | 魚肉練製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2688765B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2569894Y2 (ja) * | 1992-02-28 | 1998-04-28 | 日工株式会社 | アスファルトプラント |
JPH05272132A (ja) * | 1992-03-24 | 1993-10-19 | Ask Kenkyusho:Kk | 地中連続止水壁及びその形成方法 |
DK0590172T3 (da) * | 1992-09-28 | 1997-10-27 | Nestle Sa | Afkølet, pasteuriseret, smørbar kød- eller fiskemousse samt fremgangsmåde til dens fremstilling. |
EP0857429B1 (en) * | 1995-10-18 | 2003-06-25 | Kabushiki Kaisha Kibun Shokuhin | Process for producing foamed meat processed foods |
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1988
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