JP2686894B2 - ポリエーテルポリオールのエーテル化物の製法 - Google Patents
ポリエーテルポリオールのエーテル化物の製法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエーテルポリオール
のエーテル化物の製法に関する。さらに詳しくは、反応
中の副生する無機塩の簡便な除去方法に関する。
のエーテル化物の製法に関する。さらに詳しくは、反応
中の副生する無機塩の簡便な除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアルキレンエーテルポリオールとハ
ロゲン化合物とアルカリとを反応させて、エーテル化す
る方法は公知であるが、この方法において大量の微小な
無機塩が副生するため、無機塩を除去する方法について
種々提案されている。従来提案されている方法として
は、(1)反応混合物に多量の水を加えることにより無
機塩を水に完全に溶解させ、目的とするポリアルキレン
エーテルポリオールのエーテル化物と無機塩を溶解した
水とを分液し除去する方法、(2)ケイソウ土、ハイド
ロタルサイト類、活性アルミナ等の吸着剤または濾過助
剤を反応混合物に添加して無機塩を濾別除去する方法が
挙げられる。
ロゲン化合物とアルカリとを反応させて、エーテル化す
る方法は公知であるが、この方法において大量の微小な
無機塩が副生するため、無機塩を除去する方法について
種々提案されている。従来提案されている方法として
は、(1)反応混合物に多量の水を加えることにより無
機塩を水に完全に溶解させ、目的とするポリアルキレン
エーテルポリオールのエーテル化物と無機塩を溶解した
水とを分液し除去する方法、(2)ケイソウ土、ハイド
ロタルサイト類、活性アルミナ等の吸着剤または濾過助
剤を反応混合物に添加して無機塩を濾別除去する方法が
挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし(1)の方法
は、多量の廃液が生じるばかりでなく、目的とするポリ
アルキレンエーテルポリオールのエーテル化物の親水性
が高い場合は分液に時間がかかったり分液が不完全であ
るなど、環境上や品質上、多くの問題点を有している。
また(2)の方法は、除去する無機塩が非常に微小(例
えば0.5ミクロン以下)であるため濾別除去中に目づ
まりや濾過漏れなどの問題が生じる欠点を有していた。
この(2)の問題点を改良する方法として濾別除去する
前に、反応混合物中に明ばん水溶液を添加して微小無機
塩を肥大化する方法も提案されているが、明ばんそのも
のも濾別する必要があることから除去する無機塩の量が
多くなり、目的とするポリアルキレンエーテルポリオー
ルのエーテル化物収率が低下する問題があるばかりか、
濾過精製時、明ばん水溶液の一部がポリアルキレンエー
テルポリオールのエーテル化物濾液に混ざってしまい、
精製が十分行われない問題点を有していた。
は、多量の廃液が生じるばかりでなく、目的とするポリ
アルキレンエーテルポリオールのエーテル化物の親水性
が高い場合は分液に時間がかかったり分液が不完全であ
るなど、環境上や品質上、多くの問題点を有している。
また(2)の方法は、除去する無機塩が非常に微小(例
えば0.5ミクロン以下)であるため濾別除去中に目づ
まりや濾過漏れなどの問題が生じる欠点を有していた。
この(2)の問題点を改良する方法として濾別除去する
前に、反応混合物中に明ばん水溶液を添加して微小無機
塩を肥大化する方法も提案されているが、明ばんそのも
のも濾別する必要があることから除去する無機塩の量が
多くなり、目的とするポリアルキレンエーテルポリオー
ルのエーテル化物収率が低下する問題があるばかりか、
濾過精製時、明ばん水溶液の一部がポリアルキレンエー
テルポリオールのエーテル化物濾液に混ざってしまい、
精製が十分行われない問題点を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を受け、簡便な方法で十分に無機塩が除去できる製法
を、鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。すなわ
ち本発明は、ポリアルキレンエーテルポリオール
(A)、ハロゲン化合物(B)およびアルカリ(C)と
の反応混合物から、反応中に副生した無機塩(D)を除
去して、該ポリアルキレンエーテルポリオール(A)の
エーテル化物を得る製法において、該反応混合物のアル
カリ価が1以下となるように処理し、ついで水を添加し
て混合した後、該反応混合物中の水分を留去させ、副生
無機塩(D)の粒径を肥大化させ、これを濾別除去する
ことを特徴とするポリアルキレンエーテルポリオールの
エーテル化物の製法である。
を受け、簡便な方法で十分に無機塩が除去できる製法
を、鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。すなわ
ち本発明は、ポリアルキレンエーテルポリオール
(A)、ハロゲン化合物(B)およびアルカリ(C)と
の反応混合物から、反応中に副生した無機塩(D)を除
去して、該ポリアルキレンエーテルポリオール(A)の
エーテル化物を得る製法において、該反応混合物のアル
カリ価が1以下となるように処理し、ついで水を添加し
て混合した後、該反応混合物中の水分を留去させ、副生
無機塩(D)の粒径を肥大化させ、これを濾別除去する
ことを特徴とするポリアルキレンエーテルポリオールの
エーテル化物の製法である。
【0005】本発明におけるポリアルキレンエーテルポ
リオール(A)としては、多価アルコール、多価フェノ
ール、アミン類などの活性水素含有化合物にアルキレン
オキサイドを付加重合させた化合物が挙げられる。上記
多価アルコールとしては例えば、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、シク
ロヘキシレングリコールなどの脂肪族及び脂環族2価ア
ルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ジグリセリン、メチルグルコシド、
ソルビトール、ジペンタエリスリトール、グルコール、
フルクトース、ショ糖などの3〜8価の多価アルコール
が挙げられる。
リオール(A)としては、多価アルコール、多価フェノ
ール、アミン類などの活性水素含有化合物にアルキレン
オキサイドを付加重合させた化合物が挙げられる。上記
多価アルコールとしては例えば、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、シク
ロヘキシレングリコールなどの脂肪族及び脂環族2価ア
ルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ジグリセリン、メチルグルコシド、
ソルビトール、ジペンタエリスリトール、グルコール、
フルクトース、ショ糖などの3〜8価の多価アルコール
が挙げられる。
【0006】多価フェノールとしては例えば、ピロガロ
ール、ハイドロキノン、フロログルシンなどの単環2価
フェノール類;ビスフェノールA、ビスフェノールスル
フォンなどのビスフェノール類が挙げられる。
ール、ハイドロキノン、フロログルシンなどの単環2価
フェノール類;ビスフェノールA、ビスフェノールスル
フォンなどのビスフェノール類が挙げられる。
【0007】アミン類としては例えば、アンモニア;C
1〜C20アルキルアミンなどの脂肪族モノアミン類;
エチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどの脂肪族
ポリアミン類;アニリン、フェニレンジアミン、トリレ
ンジアミン、キシリレンジアミンなどの芳香族ポリアミ
ン類;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジンなどの
複素環式ポリアミン類などが挙げられる。
1〜C20アルキルアミンなどの脂肪族モノアミン類;
エチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどの脂肪族
ポリアミン類;アニリン、フェニレンジアミン、トリレ
ンジアミン、キシリレンジアミンなどの芳香族ポリアミ
ン類;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジンなどの
複素環式ポリアミン類などが挙げられる。
【0008】上記活性水素含有化合物に付加重合させる
アルキレンオキサイドとしては例えば、エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、1,2−または1,4−
ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、およびこれ
らの2種以上の併用(ブロック付加でもランダム付加で
もよい)が挙げられる。(A)は上記の活性水素含有化
合物にアルキレンオキサイドが付加した化合物を単独ま
たは2種以上併用することが可能であり、付加モル数
は、通常2〜500である。
アルキレンオキサイドとしては例えば、エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、1,2−または1,4−
ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、およびこれ
らの2種以上の併用(ブロック付加でもランダム付加で
もよい)が挙げられる。(A)は上記の活性水素含有化
合物にアルキレンオキサイドが付加した化合物を単独ま
たは2種以上併用することが可能であり、付加モル数
は、通常2〜500である。
【0009】(A)は通常アルカリ触媒の存在下、前記
活性水素含有化合物にアルキレンオキサイドを、常法に
より常圧または加圧下、60〜160℃の温度で付加重
合させて製造することにより得られる。
活性水素含有化合物にアルキレンオキサイドを、常法に
より常圧または加圧下、60〜160℃の温度で付加重
合させて製造することにより得られる。
【0010】本発明におけるハロゲン化合物(B)とし
ては、モノハロゲン化炭化水素類、多ハロゲン化脂肪族
炭化水素類、多ハロゲン化芳香環含有炭化水素類、多ハ
ロゲン化エーテル類、多ハロゲン化ケトン類などのハロ
ゲン化有機化合物が挙げられる。
ては、モノハロゲン化炭化水素類、多ハロゲン化脂肪族
炭化水素類、多ハロゲン化芳香環含有炭化水素類、多ハ
ロゲン化エーテル類、多ハロゲン化ケトン類などのハロ
ゲン化有機化合物が挙げられる。
【0012】モノハロゲン化炭化水素類としては例え
ば、メチルクロライド、エチルクロライド、アリルクロ
ライド、アリルブロマイド、ブチルクロライド、ラウリ
ルクロライドなどが挙げられる。
ば、メチルクロライド、エチルクロライド、アリルクロ
ライド、アリルブロマイド、ブチルクロライド、ラウリ
ルクロライドなどが挙げられる。
【0011】多ハロゲン化脂肪族炭化水素類としては例
えば、塩化メチレン、臭化メチレン、ヨウ化メチレン、
モノブロモモノクロロメタンなどのメチレンジハライ
ド;1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン
などのアルキレンジハライド;その他クロロホルム、四
塩化炭素などが挙げられる。
えば、塩化メチレン、臭化メチレン、ヨウ化メチレン、
モノブロモモノクロロメタンなどのメチレンジハライ
ド;1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン
などのアルキレンジハライド;その他クロロホルム、四
塩化炭素などが挙げられる。
【0012】多ハロゲン化芳香環含有炭化水素類として
は例えば、塩化ベンザル、臭化ベンザル、ビス(クロロ
メチル)ベンゼンなどが挙げられる。
は例えば、塩化ベンザル、臭化ベンザル、ビス(クロロ
メチル)ベンゼンなどが挙げられる。
【0013】多ハロゲン化エーテル類としては例えば、
ビス(クロロメチル)エーテル、2,2’−ジクロロエ
チルエーテルなどの多ハロゲン化脂肪族エーテル類;
4,4’−ビス(クロロメチル)ジフェニルエーテルな
どの多ハロゲン化芳香族エーテル類;ビス(クロロメト
キシ)ベンゼン、トリス(クロロメトキシ)ベンゼンな
どの多ハロゲン化芳香脂肪族エーテル類が挙げられる。
ビス(クロロメチル)エーテル、2,2’−ジクロロエ
チルエーテルなどの多ハロゲン化脂肪族エーテル類;
4,4’−ビス(クロロメチル)ジフェニルエーテルな
どの多ハロゲン化芳香族エーテル類;ビス(クロロメト
キシ)ベンゼン、トリス(クロロメトキシ)ベンゼンな
どの多ハロゲン化芳香脂肪族エーテル類が挙げられる。
【0014】多ハロゲン化ケトン類としては例えば、ビ
ス(クロロメチル)ケトン、4,4’−ジクロロメチル
ベンゾフェノンなどが挙げられる。
ス(クロロメチル)ケトン、4,4’−ジクロロメチル
ベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0015】本発明におけるアルカリ(C)の種類、使
用量は特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムなどの苛性アルカリ;ナトリウムメチラート、
ナトリウムエチラート、ターシャリーブトキシカリウム
などの低級アルコールの金属アルコラート;金属ナトリ
ウム、金属カリウムなどのアルカリ金属;水素化ナトリ
ウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物など
が挙げられる。通常ポリアルキレンエーテルポリオール
(A)の水酸基にアルカリ(C)を作用させて、ポリア
ルキレンエーテルポリオール(A)の一部または全部を
アルカリ金属アルコラートに変換して共存するハロゲン
化合物(B)との反応に供される。
用量は特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムなどの苛性アルカリ;ナトリウムメチラート、
ナトリウムエチラート、ターシャリーブトキシカリウム
などの低級アルコールの金属アルコラート;金属ナトリ
ウム、金属カリウムなどのアルカリ金属;水素化ナトリ
ウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物など
が挙げられる。通常ポリアルキレンエーテルポリオール
(A)の水酸基にアルカリ(C)を作用させて、ポリア
ルキレンエーテルポリオール(A)の一部または全部を
アルカリ金属アルコラートに変換して共存するハロゲン
化合物(B)との反応に供される。
【0016】ポリアルキレンエーテルポリオール(A)
とハロゲン化合物(B)と、アルカリ(C)との反応
は、通常(A)と(C)を作用させて(A)をアルカリ
金属アルコラートに変換した後あるいは変換させながら
通常40〜160℃の温度で(B)を加えることにより
なされるが、この反応で非常に小さい粒径(0.5ミク
ロン以下が大半を占める)の無機塩(D)が多量に副生
する。本発明の目的はこの無機塩の簡便な除去法であ
る。
とハロゲン化合物(B)と、アルカリ(C)との反応
は、通常(A)と(C)を作用させて(A)をアルカリ
金属アルコラートに変換した後あるいは変換させながら
通常40〜160℃の温度で(B)を加えることにより
なされるが、この反応で非常に小さい粒径(0.5ミク
ロン以下が大半を占める)の無機塩(D)が多量に副生
する。本発明の目的はこの無機塩の簡便な除去法であ
る。
【0017】エーテル化反応は、通常アルカリ(C)を
過剰に使用して行い、反応混合物中には微小な無機塩
(D)とともに過剰分のアルカリが残留しているので、
無機塩(D)と過剰アルカリを除去する必要がある。ア
ルカリが系中に過剰に残存していると、無機塩(D)を
肥大化し濾別除去するにあたり肥大化の効果がそこなわ
れてしまい、無機塩(D)の粒径が肥大化しなくなる。
濾別除去に時間を生じる。従ってアルカリの除去はでき
るだけ十分に行うことが望ましいが、通常アルカリ価
(1g中に存在するアルカリ成分をKOHmg数で表し
たもの)で1以下、好ましくは0.5以下である。
過剰に使用して行い、反応混合物中には微小な無機塩
(D)とともに過剰分のアルカリが残留しているので、
無機塩(D)と過剰アルカリを除去する必要がある。ア
ルカリが系中に過剰に残存していると、無機塩(D)を
肥大化し濾別除去するにあたり肥大化の効果がそこなわ
れてしまい、無機塩(D)の粒径が肥大化しなくなる。
濾別除去に時間を生じる。従ってアルカリの除去はでき
るだけ十分に行うことが望ましいが、通常アルカリ価
(1g中に存在するアルカリ成分をKOHmg数で表し
たもの)で1以下、好ましくは0.5以下である。
【0018】アルカリを除去してアルカリ価を低減する
処理方法は一般的な方法でよく、例えば塩酸、硝酸、硫
酸などの鉱酸で中和する方法、また活性白土、ゼオライ
ト、ハイドロタルサイト類、イオン交換樹脂などの吸着
剤を使用する方法などが挙げられる。
処理方法は一般的な方法でよく、例えば塩酸、硝酸、硫
酸などの鉱酸で中和する方法、また活性白土、ゼオライ
ト、ハイドロタルサイト類、イオン交換樹脂などの吸着
剤を使用する方法などが挙げられる。
【0019】反応混合物に添加する水の量は、通常0.
5〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%である。
0.5重量%未満では副生無機塩の粒径の肥大化効果が
小さく、5重量%を超えると逆に無機塩を一部溶解させ
てしまうため、肥大化効果が小さくなり、微小な塩が肥
大化されないまま系内に残留するので好ましくない。
5〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%である。
0.5重量%未満では副生無機塩の粒径の肥大化効果が
小さく、5重量%を超えると逆に無機塩を一部溶解させ
てしまうため、肥大化効果が小さくなり、微小な塩が肥
大化されないまま系内に残留するので好ましくない。
【0020】反応混合物に水を添加した後、水が系内に
均一拡散するように十分に混合させる必要がある。混合
は、通常20〜120℃、10分〜1時間で行う。
均一拡散するように十分に混合させる必要がある。混合
は、通常20〜120℃、10分〜1時間で行う。
【0021】水添加後の水分の留去は十分に行う必要が
ある。留去後の反応混合物中の水分量は、通常0.2重
量%以下、好ましくは0.15重量%以下である。0.
2重量%を超えると、系中の水に溶解した無機塩が濾別
できず無機塩除去効果が十分でないばかりか、無機塩が
十分に肥大せず濾過の際、目づまり、濾過漏れなどの問
題を生じる。水分の留去は、一般的な方法でよく、通常
減圧下、60〜140℃に加熱することで容易に行うこ
とができる。
ある。留去後の反応混合物中の水分量は、通常0.2重
量%以下、好ましくは0.15重量%以下である。0.
2重量%を超えると、系中の水に溶解した無機塩が濾別
できず無機塩除去効果が十分でないばかりか、無機塩が
十分に肥大せず濾過の際、目づまり、濾過漏れなどの問
題を生じる。水分の留去は、一般的な方法でよく、通常
減圧下、60〜140℃に加熱することで容易に行うこ
とができる。
【0022】肥大化した無機塩を濾別するに際し、ケイ
ソウ土、活性アルミナ、ハイドロタルサイト類などの濾
過助剤を使用することができるが、本発明の製法により
肥大化された無機塩は、濾紙、濾布などのフィルターを
使用して濾過助剤なしでも十分濾別することが可能であ
る。
ソウ土、活性アルミナ、ハイドロタルサイト類などの濾
過助剤を使用することができるが、本発明の製法により
肥大化された無機塩は、濾紙、濾布などのフィルターを
使用して濾過助剤なしでも十分濾別することが可能であ
る。
【0023】本発明において、濾別の際、必要により溶
媒を使用することができる。溶媒としては、エーテル
類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素および芳香
族炭化水素類のような塩の溶解度が低いものが適当であ
る。
媒を使用することができる。溶媒としては、エーテル
類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素および芳香
族炭化水素類のような塩の溶解度が低いものが適当であ
る。
【0024】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を表わ
す。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を表わ
す。
【0025】実施例1 密閉容器にポリオキシエチレンモノメチルエーテル(数
平均分子量約1,500)1,000部(0.67モ
ル)及びナトリウムメチラート25%メタノール溶液1
58部(0.73モル)を仕込み、攪拌下120℃で減
圧下メタノールを留去した。次いでアリルクロライド5
6部(0.73モル)を約10分かけて滴下し、80℃
で1時間反応させた。1規定希塩酸で中和し、アルカリ
価を測定したところ、0.8(KOHmg/g)であっ
た。次に30部の水を加え、80℃で30分攪拌した
後、20mmHg以下の減圧度で約1時間かけて水分を
留去した。カールフィッシャー水分測定器にて測定した
系内の水分量は、0.12%であった。こうして副生無
機塩を含むポリオキシエチレンアリルメチルエーテル1
050部を得た。これを1.2kg/cm2G加圧条件
下で濾紙(東洋濾紙社製No2)をフィルターとして濾
過を行ったところ、約10分で濾過が完了し、濾液は透
明であった。
平均分子量約1,500)1,000部(0.67モ
ル)及びナトリウムメチラート25%メタノール溶液1
58部(0.73モル)を仕込み、攪拌下120℃で減
圧下メタノールを留去した。次いでアリルクロライド5
6部(0.73モル)を約10分かけて滴下し、80℃
で1時間反応させた。1規定希塩酸で中和し、アルカリ
価を測定したところ、0.8(KOHmg/g)であっ
た。次に30部の水を加え、80℃で30分攪拌した
後、20mmHg以下の減圧度で約1時間かけて水分を
留去した。カールフィッシャー水分測定器にて測定した
系内の水分量は、0.12%であった。こうして副生無
機塩を含むポリオキシエチレンアリルメチルエーテル1
050部を得た。これを1.2kg/cm2G加圧条件
下で濾紙(東洋濾紙社製No2)をフィルターとして濾
過を行ったところ、約10分で濾過が完了し、濾液は透
明であった。
【0026】実施例2 密閉容器にポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモ
ノアリルエーテル(数平均分子量約2,300)1,0
00部(0.43モル)及びナトリウムメチラート25
%メタノール溶液103部(0.47モル)を仕込み、
攪拌下120℃で減圧下メタノールを留去した。次いで
メチルクロライド24部(0.47モル)を約10分か
けて圧入し、80℃で1時間反応させた。活性白土10
部を加え、80℃で30分攪拌した後アルカリ価を測定
したところ、0.1(KOHmg/g)であった。次に
15部の水を加え、80℃で30分攪拌した後、20m
mHg以下の減圧度で約1時間かけて水分を留去した。
カールフィッシャー水分測定器にて測定した系内の水分
量は、0.08%であった。こうして副生無機塩を含む
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアリルメチル
エーテル1010部を得た。これを1.2kg/cm2
G加圧条件下で濾紙(東洋濾紙社製No2)をフィルタ
ーとして濾過を行ったところ、約15分で濾過が完了
し、濾液は透明であった。
ノアリルエーテル(数平均分子量約2,300)1,0
00部(0.43モル)及びナトリウムメチラート25
%メタノール溶液103部(0.47モル)を仕込み、
攪拌下120℃で減圧下メタノールを留去した。次いで
メチルクロライド24部(0.47モル)を約10分か
けて圧入し、80℃で1時間反応させた。活性白土10
部を加え、80℃で30分攪拌した後アルカリ価を測定
したところ、0.1(KOHmg/g)であった。次に
15部の水を加え、80℃で30分攪拌した後、20m
mHg以下の減圧度で約1時間かけて水分を留去した。
カールフィッシャー水分測定器にて測定した系内の水分
量は、0.08%であった。こうして副生無機塩を含む
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアリルメチル
エーテル1010部を得た。これを1.2kg/cm2
G加圧条件下で濾紙(東洋濾紙社製No2)をフィルタ
ーとして濾過を行ったところ、約15分で濾過が完了
し、濾液は透明であった。
【0027】実施例3 密閉容器にポリオキシプロピレングリコール(数平均分
子量約2,000)1,000部(0.5モル)及びナ
トリウムメチラート25%メタノール溶液113部
(0.53モル)を仕込み、攪拌下120℃で減圧下メ
タノールを留去した。次いで塩化メチレン45部(0.
53モル)を約10分かけて滴下し、80℃で1時間反
応させた。活性白土10部を加え、80℃で30分攪拌
した後アルカリ価を測定したところ、0.1(KOHm
g/g)であった。次に20部の水を加え、80℃で3
0分攪拌した後、20mmHg以下の減圧度で約1時間
かけて水分を留去した。カールフィッシャー水分測定器
にて測定した系内の水分量は、0.11%であった。こ
うして副生無機塩を含むポリオキシプロピレングリコー
ル980部を得た。これを1.2kg/cm2G加圧条
件下で濾紙(東洋濾紙社製No2)をフィルターとして
濾過を行ったところ、約15分で濾過が完了し、濾液は
透明であった。
子量約2,000)1,000部(0.5モル)及びナ
トリウムメチラート25%メタノール溶液113部
(0.53モル)を仕込み、攪拌下120℃で減圧下メ
タノールを留去した。次いで塩化メチレン45部(0.
53モル)を約10分かけて滴下し、80℃で1時間反
応させた。活性白土10部を加え、80℃で30分攪拌
した後アルカリ価を測定したところ、0.1(KOHm
g/g)であった。次に20部の水を加え、80℃で3
0分攪拌した後、20mmHg以下の減圧度で約1時間
かけて水分を留去した。カールフィッシャー水分測定器
にて測定した系内の水分量は、0.11%であった。こ
うして副生無機塩を含むポリオキシプロピレングリコー
ル980部を得た。これを1.2kg/cm2G加圧条
件下で濾紙(東洋濾紙社製No2)をフィルターとして
濾過を行ったところ、約15分で濾過が完了し、濾液は
透明であった。
【0028】比較例 密閉容器にポリオキシエチレンモノメチルエーテル(数
平均分子量約1,500)1,000部(0.67モ
ル)及びナトリウムメチラート25%メタノール溶液1
58部(0.73モル)を仕込み、攪拌下120℃で減
圧下メタノールを留去した。次いでアリルクロライド5
6部(0.73モル)を約10分かけて滴下し、80℃
で1時間反応させたところ、反応混合物中のアルカリ価
が1.5(KOHmg/g)であった。この副生無機塩
を含むポリオキシエチレンアリルメチルエーテルを1.
2kg/cm2G加圧条件下で濾紙(東洋濾紙社製No
2)をフィルターとして濾過を行ったところ、120分
で目づまりし濾過を行うことが不可能となった。さらに
濾液は白濁していた。
平均分子量約1,500)1,000部(0.67モ
ル)及びナトリウムメチラート25%メタノール溶液1
58部(0.73モル)を仕込み、攪拌下120℃で減
圧下メタノールを留去した。次いでアリルクロライド5
6部(0.73モル)を約10分かけて滴下し、80℃
で1時間反応させたところ、反応混合物中のアルカリ価
が1.5(KOHmg/g)であった。この副生無機塩
を含むポリオキシエチレンアリルメチルエーテルを1.
2kg/cm2G加圧条件下で濾紙(東洋濾紙社製No
2)をフィルターとして濾過を行ったところ、120分
で目づまりし濾過を行うことが不可能となった。さらに
濾液は白濁していた。
【0029】
【発明の効果】本発明の製法では、従来の製法に比べ非
常に簡便にエーテル化反応で副生した微小な無機塩を除
去することができる。特に従来の製法と比べ、廃液が出
ない、濾過助剤を使う必要がない、濾過等の処理時間が
短いという利点を有し、非常に優れた製法である。本発
明により得られるポリエーテルポリオールは、界面活性
剤、樹脂の改質剤、可塑剤、ポリウレタン樹脂、化粧
品、医薬品、潤滑油などの基材として広い分野に応用さ
れ、本発明は非常に有用である。
常に簡便にエーテル化反応で副生した微小な無機塩を除
去することができる。特に従来の製法と比べ、廃液が出
ない、濾過助剤を使う必要がない、濾過等の処理時間が
短いという利点を有し、非常に優れた製法である。本発
明により得られるポリエーテルポリオールは、界面活性
剤、樹脂の改質剤、可塑剤、ポリウレタン樹脂、化粧
品、医薬品、潤滑油などの基材として広い分野に応用さ
れ、本発明は非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−97996(JP,A) 特開 昭57−70124(JP,A) 特開 昭56−167726(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリアルキレンエーテルポリオール
(A)、ハロゲン化合物(B)およびアルカリ(C)と
の反応混合物から、反応中に副生した無機塩(D)を除
去して、該ポリアルキレンエーテルポリオール(A)の
エーテル化物を得る製法において、該反応混合物のアル
カリ価が1以下となるように処理し、ついで水を添加し
て混合した後、該反応混合物中の水分を留去させ、副生
無機塩(D)の粒径を肥大化させ、これを濾別除去する
ことを特徴とするポリアルキレンエーテルポリオールの
エーテル化物の製法。 - 【請求項2】 水の添加量が該反応混合物に対し0.5
〜5重量%である請求項1記載の製法。 - 【請求項3】 水留去後の該反応混合物中の水分量が
0.2重量%以下である請求項1または2記載の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13138393A JP2686894B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ポリエーテルポリオールのエーテル化物の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13138393A JP2686894B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ポリエーテルポリオールのエーテル化物の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06322102A JPH06322102A (ja) | 1994-11-22 |
JP2686894B2 true JP2686894B2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=15056675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13138393A Expired - Lifetime JP2686894B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ポリエーテルポリオールのエーテル化物の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2686894B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
HUP0103572A3 (en) * | 1998-09-28 | 2003-05-28 | Carlsberg As | Peg-based macromonomers, chemically inert polymers prepared therefrom and the use of these polymers for organic synthesis and enzyme reactions |
DE60325047D1 (de) * | 2002-04-26 | 2009-01-15 | Zeon Corp | Formmaterial für hochmolekulare festelektrolyte, formen hochmolekularer festelektrolyte und prozess zu ihrer herstellung und polyetherpolymer und prozess zu seiner herstellung |
CN102358779A (zh) * | 2011-08-04 | 2012-02-22 | 浙江皇马科技股份有限公司 | 丁基封端烯丙基聚醚的制备方法 |
CN102504241A (zh) * | 2011-11-02 | 2012-06-20 | 浙江皇马科技股份有限公司 | 一种双烯丙基聚醚的合成方法 |
CN102382290A (zh) * | 2011-11-02 | 2012-03-21 | 浙江合诚化学有限公司 | 一种三烯丙基聚醚的合成方法 |
CN102585194A (zh) * | 2011-12-14 | 2012-07-18 | 中国日用化学工业研究院 | 一种烯丙基脂肪醇聚氧乙烯醚或烯丙基烷基酚聚氧乙烯醚的合成方法 |
CN103626990A (zh) * | 2013-11-27 | 2014-03-12 | 浙江皇马科技股份有限公司 | 三甲基烯丙基聚氧丙烯醚的合成方法 |
-
1993
- 1993-05-07 JP JP13138393A patent/JP2686894B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06322102A (ja) | 1994-11-22 |
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